『SHOGUN 将軍』米GG賞4冠で注目、「松田聖子はなぜアンナ・サワイになれなかったか?」ハリウッドも舌を巻いた日本の歌姫

第82回ゴールデングローブ賞で、真田広之(63)主演のドラマ『SHOGUN 将軍』(ディズニープラス)が4冠の快挙を達成、国内外でがぜん注目を集めています。これに関して、主演女優賞を受賞したアンナ・サワイ(32)のプロフィールを見るにつけ、松田聖子(62)のかつてのハリウッド挑戦を思い出さずにはいられない、と語るのは芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんです。

米ゴールデングローブ賞で4冠の快挙『SHOGUN 将軍』

『第97回アカデミー賞』に先駆け、『第82回ゴールデングローブ賞』(以下GGA)が、現地1月5日、ロサンゼルスで開かれました。

毎年、オスカー(アカデミー賞の別称)の行方を占う前哨戦と言われているGGAが今年、テレビドラマ部門で注目したのは『SHOGUN 将軍』でした。

主演男優賞は真田広之、主演女優賞はアンナ・サワイ、助演男優賞は浅野忠信に。主演女優賞は1980年の島田陽子さん(『将軍 SHŌGUN』)以来45年ぶり、男優賞は日本人初の受賞という快挙を成し遂げました。

2005年7月に公開された『亡国のイージス』終了後、日本を飛び出してハリウッドに渡って以来、辛抱し続けた真田広之が、20年経ってようやく認められたわけです。

私が45年前、ハリウッドで映画芸術を学んでいた頃は、伝統ある晴れ舞台で、日本人にスポットライトが当たることなど想像もできませんでした。

オスカーやGGAでは数年前から、審査員に対する金品の授受や人種、性別差別が指摘されていて、昨今の受賞シーンにはマイノリティにも門扉が開かれつつあるようですが、それでも今年の『将軍』は、そんな社会情勢を差し引いても、評価されて余りあるものだと思われます。

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「ハリウッド女優」松田聖子の遠い記憶

市内ウイルシャーにある『ビバリー・ヒルトン・ホテル』で行われた授賞式を観ながら、映画の台本を片手に、日本人役者のプロンプターをやっていた学生時代の私の記憶が、鮮やかに蘇ってきました。

昔の自分に思いを馳せながら、何となく受賞者3人のプロフィールを見直していた私は、アンナ・サワイで目が釘付けになりました。

両親とも日本人と言われ、ニュージーランド出身の彼女の所属するプロダクション名に見覚えがあったからです。

この『ウイリアム・モリス・エンデヴァー・エンターテイメント』(現エンデバー)は、リチャード・ギア、デンゼル・ワシントン、クリント・イーストウッドといった錚々たる大物役者たちと契約を結んでいる大手事務所です。

どこかで聞いたことが…と私が記憶を辿って思い出したのが、かつて松田聖子がハリウッドに挑戦したエピソードでした。

女優としてハリウッド挑戦をした聖子は、2005年9月からFoxで始まり、シーズン12まで続いたアメリカの大人気捜査ドラマ『BONES』の、2010年4月1日に放送されたシーズン5、第15話にスペシャル・ゲストとして出演していたのです。

役柄は日本人ジャーナリストでしたから、現地のパパラッチと「年中追われているんだから、役作りは簡単かもね」なんて冗談を言い合ったことを思い出します。

現地では“日本の歌姫がハリウッドで人気ドラマに出演。女優としてアメリカで活躍する布石になるのか”なんて、ちょっとした話題にもなっていました。

この窓口として対応してくれたのが、アンナ・サワイが現在所属する『エンデバー』だったのです。

当時の国際電話のやり取りは、今でも鮮明に憶えています。

「Seiko Matsudaはオーディションに合格したということか?」
「もちろん、そうだ」
「言葉に問題は無かったのか?」
「全く無かった。彼女はとてもラブリーでキュートな女性だが、仕事に関しては非常にプロフェッショナルだった」

当然当時のハリウッドでは、アジア系女性役者のひとりとしてしか認識されず、“歌姫”の実績がクローズアップされることはありませんでしたが、もし今なら…。

叶わない夢だったかもしれませんが、もし今なら、聖子の人生も随分と様変わりしていたのでは…なんて思ってしまいます。

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口の悪い芸能記者の中には「49歳でハリウッド初挑戦は難しいよ。英語は不倫相手だったカレシたちとのピロートークで身に付いた完璧な発音だとしてもね…」なんてバッサリ切り捨てる先輩たちもいました。

私は過去の経験もあり、誰も知らずとしても、何となく聖子を応援している自分が、心の隅に存在していました。

最近は昔の映像や、ジャジーな聖子しか見ることはできません。

でもたまには、心が落ち着いたのなら、元気な姿を見せてほしい…そう願うのは私だけではないはずだと思います。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

image by:Embassy of the United States in Japan, Public domain, via Wikimedia Commons

安倍以上のA級戦犯。2度の消費税引き上げの道筋を作った野田佳彦立憲代表が“自民との大連立”で響かせる『野田のカンタービレ』という亡国の調べ

少数与党として厳しい政権運営を強いられている石破首相。野党との大連立についても否定しない姿勢を見せていますが、はたしてその可能性はあり得るのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、立憲民主党の野田佳彦代表と石破首相の「親和性」を考察。その上で、大連立が成立した際に国民が受ける大打撃についての予測を記しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:野田のカンタービレ

自公と立憲民主が大連立か。国民が無理やり聞かされる『野田のカンタービレ』

昨年末の12月26日、東京地検特捜部は刑事告発されていた自民党の裏金議員ら65人全員を不起訴としました。そして、自民党は裏金議員たちの政治資金収支報告書への不記載総額に該当する約7億円を「赤い羽根共同募金」に寄付することで、これをケジメとしました。しかし、裏金を作って懐に入れていた議員たちから徴収して寄付したのではなく、自民党の資金からの寄付だったことで「党がケツを拭くということは、党が主導した組織ぐるみの裏金づくりだったと自ら認めたも同然」という厳しい評価となりました。

しかし、こうした国民の怒りも、年が明ければリセットされがちな今日この頃、自民党の議員たちは「裏金問題は終わったこと」というフレーバーで、1月24日召集の通常国会にシレッと出て来ることウケアイです。

そんな2025年の通常国会で、まず議題に上るのが、立憲民主党が提出する「選択的夫婦別姓」を可能にする民法改正案です。昨年の臨時国会では「103万円の壁」で国民民主党に花を持たせてしまったので、今年の通常国会では、何としてでも立憲民主党が主導権を握り、夏の参院選に向けてアピールしなければならないからです。

「選択的夫婦別姓」は、国民民主党、日本共産党、社民党、れいわ新選組などが賛成しているだけでなく、自民党と連立を組む公明党も賛成しています。そのため、この時点でも与党は分裂しますが、自民党の中にも党の方針とは違う考えの賛成派がいるので、党議拘束をかけなければ一定数が造反します。また、自民党と同じく公約で「選択的夫婦別姓」に反対している日本維新の会も、衆院選後に就任した前原誠司共同代表は「個人としては賛成」と表明しています。

こうした現状から予測されるのは、もともと「選択的夫婦別姓」に理解を示していた石破茂首相が、自民党内の圧力に屈して党議拘束をかけ、日本維新の会を味方につけて否決に走るか?それとも、ここで踏ん張って国民側に立ち「自民党のことは嫌いになっても石破のことは嫌いにならないでください!」という「逆前田敦子作戦」で自分の延命を図るか?…という最初の分かれ道なのです。

去年の解散総選挙で議席を伸ばした政党は「さらなる躍進」を、議席を減らした政党は「何としてでも回復」を、それぞれの政党が夏の参院選を視野に入れて動き出す今年の通常国会ですが、自分の党のことだけ考えていれば良いすべての政党の中で、唯一ややこしいことになっているのが自民党なのです。それは、今夏の参院選で改選を迎える52人を筆頭に、多くの自民党議員が「衆院選でボロ負けした石破では参院選は戦えない」と思っているからです。

解散総選挙で惨敗し、自ら掲げた勝敗ラインの過半数を大きく割り込んだのにも関わらず、一時の「石破おろし」の声が今日まで静まり続けて来たのは「今、急いで石破をおろしたところで代わりの看板がない」と考えているからです。そして「それなら石破には2025年度の予算案が決まるまで矢面に立ってもらい、予算が通ればラ・フランス、つまり用無し(洋梨)」という考えが自民党の主流となっているからです。

そのため自民党は、今国会で石破首相にダメージを与え、ガスが無くなった百円ライターにしてからゴミ箱に捨てようと目論んでいます。その一端が、衆院の花形である予算委員長の座を、立憲民主党の安住淳氏にすんなりと明け渡したことです。自民党の森山裕幹事長と太いパイプで繋がっている安住氏を予算委員長に据えておけば、表向きは野党からの攻撃という形で、いつでも石破首相を追い込めるからです。

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定年まで勤め上げる社員は用無しか。第一生命が1千人の希望退職募集で失う「ベテラン社員にしかない力」

昨年11月中旬の時点で1万人目前となるなど、我が国の上場企業において過去最高水準に達した希望退職の募集人数。そのような中にあって、第一生命保険が1,000人の早期希望退職を募ると発表しました。このニュースを取り上げているのは、健康社会学者の河合薫さん。河合さんは自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で今回、同社を抱える第一生命HD社長が語った「希望退職募集の理由」への納得感を示すとともに、その一方で疑念を感じざるを得ない理由を記しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:仕事の流儀?

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

見えない力を失うことで生じるマイナス。「昔の流儀突破」について考える

2025年は乙巳(きのとみ)の年。「乙」とは発展途上の状態を、「巳」は植物が最大限まで成長した状態を意味するそうで、これまでの努力や準備が実を結び始める時期だとか。

私も今まで通り、「おかしいことはおかしい」と言い、「おもろいことはおもろい!」とどんな小さな問題でも取り上げ、乙巳の流れにのるべく精進しますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今年最初の裏返しメガネは「昔の流儀突破」について、あれこれ考えます。

昨年11月14日、第一生命ホールディングスは、第一生命保険で1,000人の早期希望退職者を募ると発表しました。対象は50歳以上で勤務期間が15年以上の社員です。早期希望退職者の募集は今回が初めてで、HDの和田京子執行役員は「コストカットが目的ではない」とした上で、今後の人的投資の具体的な中身については「回答を控えたい」と話したと報じられていました。

24年は上場企業の早期希望退職の募集人数が、23年の3倍の水準で増えていましたし、その多くが黒字リストラでしたから、第一生命の募集もコストカットだと私は理解しました。実際、募集する1,000人が退職する場合、25年度の人件費は約90億円減少する見込みと報じられていましたから。

で、今回新聞をめくる手を止めて、見ってしまったのが、本日のテーマでもある以下の見出しです。

「退職1000人募集『「昔の流儀突破』」(朝日新聞朝刊 1月7日付)です。

内容は第一生命保険の隅野社長が朝日新聞の取材に、1,000人の希望退職を募った理由について答えたものです。その内容は一言で言えば「50代社員への転職のすすめ」です。力ある若者にはどんどん活躍してもらいたい、中途採用には現場打破を期待したい、今や多様化の時代でしょ、でもね社内に「昔の流儀をひきずってる人がいると、それを邪魔しちゃうんだよ」と。「一つの会社で勤め上げて、はい、おしまい!という時代じゃないんだから、次行こ、次!」と言っている。少なくとも私はそう解釈しました。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

中居正広 性加害の核心は「組織的キメセク」か!? 文春砲が暴いたフジ老害「若者虐待」の実態…渡邊渚以外に被害拡大も

中居正広(52)の“9000万円解決金”女性トラブルで、週刊文春が決定的な二の矢を放った。フジテレビ側は食事会への関与を否定しているが、組織ぐるみの性加害疑惑を打ち消すのは難しそうだ。それどころかネットでは「組織的キメセク」説すら囁かれている。

新聞各社が渋々報じ始めた中居正広のSEXスキャンダル

元SMAP・中居正広(52)の性加害スキャンダルをめぐる報道に新たな動きが出てきた。7日放送の日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』に関して、新聞各社がなぜか一斉に「中居の出演シーン全カット」を報じたのだ。

「中居の番組が次々と収録中止に追い込まれる中、異常な沈黙を続けてきたテレビ各局や大手新聞ですが、文春砲の第2弾が炸裂したことで、いよいよ問題をスルーできない状況に追い込まれたようです。ただし、新聞各紙はあくまで『中居個人のスキャンダル』『示談済みのトラブル』という扱いで報じており、本丸であるフジテレビとの関係には言及していない。事件の矮小化に必死ですよ」(ネットメディア編集デスク)

文春砲第2弾で「フジテレビぐるみの不祥事」である可能性が高まった

その文春砲第2弾が、『週刊文春』電子版が7日に公開した「中居正広『9000万円女性トラブル』X子さんの訴えを握り潰した『フジテレビ幹部』」。 被害者の女性がフジテレビ関係者に“仕組まれ”て中居と2人きりにされ、意に沿わない性被害を受けたいきさつや、その後、フジの上司らに被害を報告したところ不誠実な対応を受けた顛末について取材した記事となっている。

巷では、この女性は元フジテレビの渡邊渚アナウンサー(27)とみられているが、被害者として正式に名乗り出ているわけではない。今回の文春砲でも「芸能関係者X子さん」とされ、事件の詳細については口をつぐんでいる。ただ、X子さんは被害を受けた当時、複数の仕事仲間に相談しており、文春は彼らに取材を重ねることで重大な証言を得た。芸能ライターが説明する。

「今回の文春砲でびっくりしたのは、食事会(会食)の現場が中居の自宅マンションだったことです。女性セブンの最初のスクープや文春砲第1弾では、ちょっと小洒落た個室のある高級店――というイメージでしたが、大雨でみんな来られなくなったが2人でもいいか?と家に呼び出されたとのこと。“手慣れた犯行”の印象がより強くなりました。さらに輪をかけて驚くのが、X子さんから被害を相談された複数名の上司たちが、それを握りつぶしたとされる点です。フジテレビという会社ぐるみの不祥事である可能性が、さらに高まったと言えるのではないでしょうか」(芸能ライター)

その「上司」の面々には、当時の編成制作局長、アナウンス室長のほか、アナウンス室部長だった佐々木恭子アナ(52)の名前も。 同じ女性である大先輩に裏切られたX子さんが、中居だけでなく古巣に対して激しい怒りをぶつけているのは、止むに止まれぬ事情があってのことなのだ。

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自己肯定感の低さを“穴埋め”するために勉強会やセミナーに参加しても私は変わらないでしょうか?

子供の頃から自己肯定感が低く、自分の中の「足りない」を補うために、いろいろなセミナーや勉強会に参加するけど「本当に必要?」と自問自答してしまう…。そんな読者からのお悩みに答えるのは公認心理師の永藤かおるさん。永藤さんはメルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』で、今一度「総復習」するべきだと回答しています。

ずっと『足りない』と思っているのがつらい

Question

shitumon

50代女性。

夫と、大学生の息子が一人いて、フリーランスで働いています。

子どもの頃から容姿も、勉強も、運動も、すべてにおいて自己肯定感が低いです。

「自分はダメだからもっと〇〇しなきゃ」と思って勉強したり、メイクや服を気にしたり、ダイエットをしたりしてきました。

若い頃つきあった人には「なんで私みたいな人を選んだの?」「私のどこが好きなの?」「嫌いなところがあったら言って」といつも言って、「重たい」と振られてばかりでしたが、今の夫はそれでも結婚してくれました。

仕事も、夫が稼いでくれるから、フリーランスのおままごとのような仕事ができています。

でも、もっといろんなことを知らなきゃ、勉強しなきゃ全然足りないと思い、自分が稼いだお金はさまざまなセミナーや勉強会などに消えていきます。

同業の人たちからは「もっと自信を持っていいんじゃない?」と言われますが、自分としては全然足りないのです。

もっと、もっとちゃんとした自分にならなければ、世間は認めてくれないと思います。

でも、セミナーや勉強会の振り込みをするたびに、「本当にこれは必要なんだろうか」とも思います。

どうしたらいいのでしょうか。

永藤さんからの回答

セミナーや勉強会の提供をしている側から言わせていただくと、

「学ぶ姿勢を前面に押し出してきてくださる方には、なんかその方のためになるお土産を持って帰っていただきたい!」

と鼻息が荒くなるのですが、もしかしたらあなたはそれが要らないのかもしれませんね。

というのは、「〇〇を学ぼう」ではなくて、「よくわかんないけどお金を出して参加しよう」

になってしまっているようにお見受けするからです。

あなたが既に持っているあれやこれやがすべてごちゃごちゃになってしまっていませんか?

以前、とある地方で開催したアドラー心理学のセミナーで、

「この講座を受ければ私は救われますか?」

と真顔で尋ねられたことがあります。

私の答えは

「救われません。受けただけでは」

でした。

これは今も、間違っていないと思います。

講座を受けただけで救われると言ってしまったら、それは「婚活セミナーに出席したら結婚できます」と同じ。

そんなわけはないし、そんなこと言ったら詐欺です。

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

中国ホンダのBEVが、マツダやトヨタに比べ「あまりにも売れていない」現状

中国自動車業界では、中型セダンにおいて日系を含む外資が台数を稼いでいるようです。しかし、それには例外がありました。中国ホンダの「霊悉L」は、事前には好評だったものの、販売から数か月ほとんど売れていないのです。なぜこうなってしまったのでしょうか?日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』がその理由を伝えています。

ホンダ霊悉32台、マツダのEZ-6は2445台、何が明暗を分けた?

中国の中型セダンでは日系含む外資が頑張っている、とした。もちろん例外がある。

それが、ホンダの中国におけるBEVの心配の元凶、「霊悉L」だ。

製品力は問題ないし、価格も妥当で、中国現地でも当初は「ホンダも現在の中国市場わかっているじゃん」とのお墨付きがあった。

なのに販売数ヶ月、売れない。なぜなのか。答えは簡単なようで、それができなかった要因を考えると闇が深い。

日系の中国中型セダン

各社の発表によれば2024年11月、広汽トヨタのカムリ(2万台弱)、一汽トヨタのアバロン(1万台前後)は底堅く売れている。

ホンダでも、アコード(1.5万台)は中国でもベストセラーと言ってよく、比較的堅調だ。

そして、長安マツダのEZ-6も初月、2445台。これは同月のマツダの中国販売の4分の1以上に相当し、売れ筋となることも予感される。

これに対して霊悉Lは実に32台にとどまった。EZ-6は初月だが、霊悉Lはこれが3ヶ月目、初月164台、2ヶ月目182台と推移している。

悪い意味で、もう桁が違う。

新ブランドは無謀

カムリに対して、アバロンは後発、それでも一汽トヨタ版カムリとして、地道に成長してきた。

これに対して、霊悉Lは霊悉という全く新たなブランド、エンブレムから始まっている。

中国市場の今の状況で、シャオミぐらいよっぽどの爆発力がなければ、これは自殺行為だ。

腐るほどのブランドが生まれては消失していく中国において、全く新たなブランドが順調にスタートできる可能性は低い。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

北朝鮮の2025年も「ロシアシフト」が続く可能性。プロが指摘した「根拠」とは?

2025年の北朝鮮はどのように進んでいくのか、それを探る「鍵」が元日に示されました。今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』では、宮塚コリア研究所の専門研究員である新井田実志さんが、曖昧な北朝鮮の公式報道からでも読み取れてしまう、今後の北朝鮮が描こうとする道筋について語っています。

2025年も「ロシアシフト」は続く

北朝鮮研究者にとって長年、元日はのんびり休める日ではなかった。金日成時代の「新年辞」、金正日時代の「新年共同社説」と、1月1日に発表される施政方針を熟読すべく、朝からスタンバイするのが習慣になっていた。

金正恩が最高指導者の地位に就いた直後の2012年は新年共同社説の形式が踏襲されたが、翌2013年からは新年辞を復活、2020年以降は前年の大晦日まで開催された朝鮮労働党中央委員会全員会議拡大会議の詳細を元日に報道することでその代替とするようになった(2021年は朝鮮労働党大会の開催を直後に控えていたため、金正恩による「親筆書簡」)。しかし、2023年の第8期第9次全員会議拡大会議は12月30日に閉幕し、翌31日に関連報道を行うことで、長年の伝統が崩れた。2024年は更に3日早まって12月27日に閉幕、29日報道と、伝統にとらわれない「金正恩カラー」が強まったと言える。更に言えば、全員会議拡大会議の報道というのはその概要を伝えるもので、省略も多い。こちらが知りたいことを明確に報じているとは限らないのだ。

わかりやすい例が、既に各所で報じられているように、金正恩が米国に対する「最強硬対応戦略」について明言したという件である。ところが、「最強硬」とはいかなる次元のものなのか、報道にはそれ以上の記述がない。

昨年はプーチン訪朝やパートナーシップ条約の締結、ウクライナ戦争への事実上の人民軍派兵といった、ロシアとの関係が劇的に変化した一年でもあったが、報道には朝ロ関係に関する言及は不自然なまでに皆無である。

しかし、言外に匂わせている箇所はある。それが米国批判の件の前後だ。

「結論では対外部門で党の対外戦略的構想と意図に合うように、主動的で攻勢的な対外活動によって我々の革命により有利な対外的局面を用意していくための戦略戦術的課題が提示された。

米国は反共を変わらぬ国是としている最も反動的な国家的実体であり、米日韓同盟が侵略的な核軍事ブロックとして膨張し、大韓民国が米国の徹底した反共前哨基地に転落した現実は、我々がいかなる方向に進むべきであり、何をどのようにしなければならないかを明確に提示している。

結論では朝鮮民主主義人民共和国の展望的な国益と安全保障のために強力に実施していく最強硬対米対応戦略が明言された」

要は、米日韓との対抗軸を構築することが「我々(北朝鮮)が進むべき方向」なのであり、その曖昧な表現の中に見え隠れするのは、「朝ロ同盟」にすがろうという北朝鮮の「ロシアシフト」である。

この記事の著者・宮塚利雄さんのメルマガ

USスチール買収阻止の空騒ぎ、日鉄がんばれ!の勘違い。バイデンも日本もなぜ「国益と無関係の話」に熱くなれるのか?

バイデン米大統領が「国家安全保障上の懸念」を理由に、日本製鉄によるUSスチール(USS)買収に待ったをかけた。これに関して、バイデン氏の判断が米国経済にマイナスとなることは言うまでもないが、「日鉄がんばれ!」を無邪気に叫ぶ日本の世論も、それと同じくらい合理性を欠いていると指摘するのは米国在住作家の冷泉彰彦氏だ。巷の報道では、日米の信頼関係を揺るがしかねない大事件とされているが、実のところ「どちらも自国の利害と関係ない話で盛り上がっている」にすぎないという。(メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:USS買収阻止とGDPを考える

日本製鉄によるUSスチール買収問題、巷の分析は正しいのか?

新年早々となる1月3日、アメリカのバイデン大統領が日本製鉄によるUSスチール(USS)の買収計画を阻止する命令を出しました。

このニュースは日本でも大きく取り上げられています。例えば、バイデンの側近たちは「日鉄が買収しても安全保障リスクはない」と助言していたのに、バイデン本人が声明で「鉄鋼産業とその労働者は我が国の屋台骨だ」としたうえで、国家安全保障上の懸念を理由として買収を阻止した、という報道もあります。

また、USSの側からも、同社のブリットCEOが「恥ずべきで腐敗している」とバイデンを批判したとか、日本製鉄サイドも納得できないとして、すでに米政府を提訴する動きになっています。その一方で、買収を進めるのは日鉄側の責任であり、今回のように米国政府から蹴られた場合でも、日鉄が違約金を払わされるという説もあります。

バイデンやトランプの主張はポピュリズムの賜物

今回のバイデンの判断ですが、政治的には解説は可能です。

まず、トランプ次期大統領がこの買収を問題にしたわけですが、これは大統領選で決戦州となっていたペンシルベニアなどの票を確保するうえで、「基幹産業である製造業をこれ以上、外国勢力に売るな」というポピュリズムに迎合するためでした。

それはともかく、すでに大統領選は終わったので、負けたバイデンには何も失うものはないので、日鉄による買収を認めても良さそうではあります。ですが、それでもバイデンが却下したのは、自分も大統領選の選挙戦の中で「認めない」という「公約」をしてきたからです。また、中間選挙まで1年10ヶ月を切る中では、民主党としては「労働者票を奪還する」ポーズが必要ということもあると思います。

ビジネスの合理的な判断としては、日鉄が買わないとUSSの業績はさらに悪化して、破産法申請は時間の問題で、主要工場の閉鎖により雇用の喪失が発生すると言われています。たしかにそうではあるのですが、そんな「複雑な話は有権者には向かない」という環境の中で、表層的な大衆迎合をするという点では、トランプもバイデンも思考パターンは酷似しているという説明も可能です。

こうした判断については、日本と中国を混同しているという解説もあります。中国を仮想敵としてサプライチェーンから外す戦略の中では、日米の経済的な結びつきは強化するのが当然であり、今回の判断はこの大原則から外れるというロジックです。

これも「筋論」ではあるのですが、特にトランプの場合は80年代の日米通商紛争の記憶が刷り込まれた世代がコア支持者ですので、理屈を超えたものもあるようです。

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では、そのような印象論や政治的心理戦を棚上げにしたうえで、今回の買収問題について経済合理性から考えると、どのような構図が浮上するのでしょうか。

まず考えなくてはいけないのは、製鉄業界の構図です。大きなトレンドとしては2つの流れがあります。1つは、高炉における中国の躍進です。

中居正広の「女性トラブル隠ぺい」など氷山の一角。昨年末に公正取引委員会を動かした“日本芸能界の闇”

『女性セブン』が昨年12月19日発売号でスクープし、年末年始の話題をさらった元SMAP中居正広(52)の女性トラブル。このスキャンダルはまた、日本芸能界の闇をも明らかにするものでした。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東森さんが、これまでの旧ジャニーズ事務所タレントたちを巡る数々の疑惑と、昨年末に報告された芸能界の前近代性を象徴するさまざまな「不都合な真実」を紹介。さらに我が国のエンタメ市場が抱える問題点を考察しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:24年末中居正広女性問題と公取委の芸能界の契約についての実態調査が映し出す、クールジャパンの虚像 オンナ子どもを露骨にターゲット コンプラ遵守のかけらもなし

深すぎる日本芸能界の闇。中居正広の女性トラブルが浮き彫りにした不都合な真実

年末に報じられた中居正広の女性トラブルは、日本の芸能界が抱える前近代的な問題を改めて浮き彫りにした。

報道によれば、2023年6月、中居と芸能関係者の女性が会食中にトラブルが発生。詳細は明らかにされていないが、中居側が約9,000万円の解決金を支払い、示談が成立したという(*1)。

中居の代理人は暴力行為を否定しているものの(*2)、女性は週刊誌の取材に対し「今でも許せない」と語っており、完全な解決には至っていないようだ(*3)。

中居を巡る女性問題は今回が初めてではない。2000年頃、SMAPの全盛期だったとき、彼は飲み屋で知り合った女性と交際。4年間の関係の中で女性が妊娠し、中居が中絶を強く勧めたとの報道があった(*4)。

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今回の件を受けて、かつての共演者である、おすぎ(79)が語った中居の「素顔」にも注目が集まっている。SMAP解散後、ラジオ番組で「嫌なところを散々見た」と述べたおすぎは、中居の表向きのイメージとは異なる一面を示唆していた(*5)。

一方、12月26日には、公正取引委員会が実施した音楽・放送業界の初の実態調査結果が発表され、芸能界の契約や慣行に関する問題点が明らかに。芸能人との契約が全て口頭のみの事務所が約3割存在し(*6)、契約内容を明示的に説明していない事務所も約1割あった(*7)。芸能の世界の闇は深い。

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中島聡が石破総理に伝えたい大問題。日本の異常な「技術者冷遇」が失われた30年を生み出したと断言できる理由

ここ数十年の日本経済は、技術系エンジニアの価値を軽視しながら衰退を続けてきた。なぜわが国の大企業の社員たちは自らの手を動かさず、下請け・孫請けに開発を丸投げする存在になってしまったのか?このような状況で、日本がTeslaやBYDとまともに戦えるわけがないと指摘するのは、著名エンジニアの中島聡氏だ。(メルマガ『週刊 Life is beautiful』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

日本の政治家と官僚は、若き技術者の悲痛な声に耳を傾けよ

(2025/1/7号「私の目に止まった記事」より)
こちらは2018年のブログ記事ですが、ものすごく重要なことが書いてあるので、一般の人たちだけでなく、政治家・官僚たちにはじっくりと読んでもらいたいと思います。

新卒で入社したホンダを三年で退職しました さよなら大好きだったホンダ

もっとも重要な箇所は以下の文です。

私の所属していた場所ではホンダの社員は全く技術開発をおこなっていませんでした。ではどうやって先進安全や自動運転の機能開発をおこなっていたか?実態はサプライヤーと呼ばれる部品メーカーに技術開発を丸投げしておりました。ホンダのプロパー社員の仕事はサプライヤーの日程管理と部品の不具合が出た時にサプライヤーを叱責するということが主たる業務でした。

これは私が、NTTで働いていた時も、ソニーのエレキ事業部と仕事をしていた時も、トヨタ自動車向けにソフトウェアを開発していた時も感じたことですが、これこそが、日本企業のもの作り、特にソフトウェアの開発力が落ちた一番の原因であり、バブル崩壊後、いまだに続く「失われた30年」を作った一番の原因だと私は見ています。

日本の大企業の社員たちは、自らの手で技術開発を行わず、開発は下請け・孫請けに任せ、自分たちは、製品企画だとか、工程管理だけをするようになってしまったのです。

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その原因を作ったのが、「大企業は正社員を解雇してはいけない」という解雇規制です。

正社員を解雇できない会社においては、ソフトウェア・エンジニアのような「専門職」を正社員として抱えることには大きなリスクがあります。必要な専門職は時代によって変わるため、特定の職に特化した「職人」たちを正社員として抱えてしまうことは、「使い回しが効かない固定費」を増やすことになり、会社経営を難しくするからです。

そのため、NTT、ソニー、トヨタ自動車のような、本来技術で勝負するはずの企業は、理系の大学卒の人たちを大量に採用しながらも、彼らを専門職の職人として育てることはせず、「使い回しが効くゼネラリスト」として育てることに決め、職人の育成・雇用は下請け・孫請けの会社に任せるゼネコン・スタイルで製品の開発をするようになってしまったのです。

理系の大学卒の人たちを大企業に奪われてしまった下請け・孫請けの会社は、優秀な人材の採用が難しいだけでなく、社員教育にかけられるお金や時間も限られているため、人材が育たなくなり、徐々に日本の技術力は低下し始めました。

それに拍車をかけたのが、小泉政権時代の派遣法で、これにより、ソフトウェア・エンジニアのようにニーズに増減のある仕事は、下請け・孫請け会社が、さらに派遣会社から派遣してもらう体制になってしまいました。

結果として、理系の大学を卒業した人材は大企業に就職してゼネラリスト・管理職になり、実際にコードを書くのは、派遣会社で1~3ヶ月の研修期間を経て現場に配属された、大学でコンピュータ・サイエンスの勉強をしていない人たち(多くが文系、「みなし残業」付きの低賃金)、というとても歪んだ社会構造になってしまったのです。

解雇規制がある故に、日本は「技術系エンジニアの価値を軽視する社会」になってしまったのです。

一方、TeslaやGoolgeは、コンピュータ・サイエンスの修士号や博士号を持つ人たちを高給で雇い、彼らが自ら設計からコーディングまで行っているので、良いものができて当然なのです。

「end-to-endのニューラルネットで処理する自動運転ソフトウェア」のようなもの生み出せる人材は、世界に一握りしかいないのです。

ホンダに入社したエンジニアが、「こんな会社では働きたくない」と感じるのは当然のことで、こんな状況のまま、日産と合併したところで、TeslaやBYDと戦えるわけがありません。

ホンダと日産は合わせて数万人の社員を抱えており、平均年齢は40歳を超えています。その大半が、管理職、もしくは、管理職候補と育てられたゼネラリストなのです。

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