NHKの“ワクチンデマ”検証番組に「真っ当な不安まで無視」「世論をミスリード」異論が噴出、問われる公共放送の中立性

ワクチンによる副反応はすべて“デマ情報”なのか?

新型コロナウイルスのワクチン接種に関して、若者の接種率が低いことが指摘されている日本。その理由のひとつとして、「ワクチンを打つと流産や不妊になる」「遺伝子が組み替えられてしまう」「マイクロチップが埋められて5G通信で操作される」といったデマの影響が指摘されている

そんな中、NHKは10日に放送した番組『フェイク・バスターズ~新型コロナワクチンと誤情報~』で、専門家と協力してSNSのビッグデータを分析。「ワクチン」と「不妊」という言葉が含まれるツイッターの投稿を調べた。

それによると、デマ情報の発信源となったのは、ごく少数のいわゆる“陰謀論”系アカウントだったという。

【関連】世界的エンジニアが提言。深刻な「救急患者たらい回し」を解消する最適解

NHK「デマ拡散者は一部のアカウントに集中」と報道

対象となったのは去年12月から6月までの投稿で、リツイートを含めて約20万件。全体で数万のアカウントの中、上位20の発信者の投稿だけで全体の約4割を占めていたといい、限られた少数のデマ発信者が大きな影響力をもっていることがわかったと番組は報じた。

厚生労働省や医師が「ワクチン接種で不妊になる科学的根拠はない」と否定するにも関わらず、一部の拡散者によって広がっていくデマ情報。

NHKによれば、デマ拡散者のアカウントの傾向を分析したところ、アメリカ大統領選にまつわる陰謀論などを普段から投稿していたり、リツイートする傾向が見られたという。

番組では「デマは必ず存在する。柔軟に情報に向き合うことが必要」とし、「多くの専門家が同じことを言っている部分、“最大公約数”を見つけることが重要」だと結論付けている。

【関連】中日・木下雄介投手が死去。ワクチンとの因果関係は? 接種後の「激しい運動」日本と海外で基準に違いも

多くの国民の不安を、国立感染症研究所の発表は否定しない

しかし、ワクチン接種後にさまざまな副反応が指摘されていることも事実だ。痛みや発熱、だるさ、吐き気など短期的な影響は特に多く報告されているが、では中長期的な影響はどうなのか。

国の感染症研究の機関である国立感染症研究所の発表によると、ワクチン接種によるメリットはデメリットを上回るとしながらも、長期的な安全性は明らかにはなっていないとし、どのような影響を与えるかは不明としている。

ワクチン開発のペースが極めて速く、追跡調査がまだ1年程度しかできていないことを考えれば、長期的な観点から「安心安全」を断言することができないのは当然とも言える。

同発表は「いずれのCOVID-19ワクチンもヒトでは初めての試みですので、どのような副反応がどの程度の頻度でみられるのかを理解し、接種後の健康状態をよく観察しておくことが重要です」ともしている。これを“壮大な治験”と捉える国民や、ワクチンに対して不安を抱く国民が一定数いたとしても、それをデマと斬り捨てることはできないだろう。接種するしないの判断は、個人の自由意志に委ねられるべきだ。

こうした長期的リスクに関して、その安全性を証明するようなデータや資料は現時点で示されてはいないのが現状だ。

【関連】菅首相を待つのは地獄のみ。支持率30%切りで始まる自民“菅おろし”

ワクチン副反応の現状は「長期的リスクは不明」

ワクチン接種における副反応をいくら「何の科学的根拠もないデマ」「一部の人間が拡散させた悪質な情報」と論じても、長期的リスクを不安視する声の反論にはならない。

否定すれば否定するほど、ワクチン接種に真っ当な疑問を抱く人たちの不信感を高めて逆効果となり、接種率の低下につながるとの見方もある。

今回放送されたNHKの番組は「デマ情報」という一面だけを切り取ったもので、国民の本質的な不安を解消するには至らなかった。

【関連】熊田曜子がウーマナイザー不倫騒動から復帰。3000万円消滅もあの業界が熱烈オファー?SNSは“夜の玩具”いじりで大荒れ

偏った意見に集約したことで、「NHKは公共放送としての役割を果たしていないのでは」という声も視聴者からは上がっている。

世界的エンジニアが提言。深刻な「救急患者たらい回し」を解消する最適解

新型コロナ感染症が猛威を振るう中、救急患者の搬送先が決まらない「救急搬送困難事案」の増加が深刻化しています。このような事態の解消法についての考察を巡らすのは、「Windows95を設計した日本人」として知られる米シアトル在住の世界的エンジニア・中島聡さん。中島さんは自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で今回、プロの目線でもっとも現実的なアプローチ法を提示するとともに、医療界におけるデジタル・トランスフォーメーションのあり方を説いています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

 

救急搬送支援アプリ

東京都で、自宅療養中の人が症状が悪化したので救急車を呼んだところ、受け入れ先が見つかるまで、救急隊員が100箇所以上に電話をしなければならず、結局入院先が見つかるまで8時間かかった、という記事を受けて、Twitterで次のようにつぶやいたところ、大きな反響がありました。

残念なことに、コメントの多くが「医療のことを理解していないエンジニアの独りよがり」というネガティブなもので、日本のインターネット特有の「嫌な部分」を象徴する典型的な「炎上」でした。

ブログを長年書いていて、「炎上」には慣れっこなので、精神的に傷つくことはありませんが、それだけ日本には他人を傷つけることでしか自分の存在意義を見つけられない不幸な人が多いのかと思うと、とても悲しくなります。

しかし、そんな中にも、「こんなアプリが既にある」「アプリはあるけど使われていない」などの建設的な情報も集まって来て、とても良い勉強になりました。

統合救急搬送情報共有システム(fujitsu.com)」は富士通が開発したクラウドを利用したアプリです。ウェブサイトを見る限りは、一見しっかりと作られているようですが、実際にどのくらい利用されているのか、役に立っているのかは不明です。

大阪府救急医療搬送支援・情報収集・収集分析システム(ORION)の開発と課題(mhlw.go.jp)」は、大阪市で2013年に導入されたORION(Osaka emergency information Research Intelligent Operation Network system)というシステムにより、搬送困難例(=たらい回し)の回数を実際に減少させることが可能になったという、良い事例の紹介です。

救急車の“たらい回し”を解消せよ!佐賀県のiPadを使った取り組み」は、佐賀県で救急車50台にiPadを配備し、ネット経由で病院の受け入れ状況を把握できるようにした仕組み(99さがネット)の紹介です。これが導入されるまでは、救急車は片っ端から病院に電話をかけて受け入れてもらえる病院を探すしかなかったのが、この仕組みの導入で、その手間が大幅に減ったそうです。

素晴らしいのは、病院側の手間を省略するため、過去24時間の搬送実績から、病院の受け入れ状況を予測する仕組みを導入している点で、これはとても参考になります。このシステムの導入により、「搬送時間を平均で1分短縮した」「運営費を年4,000万円節約した」などの結果を出しており、他の自治体の人たちにとっても良い教材になると思います。

 

菅首相を待つのは地獄のみ。支持率30%切りで始まる自民“菅おろし”

菅首相が抱いていた「長期政権の夢」は、もはや風前の灯といった様相を呈しているようです。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、菅政権がごくごく近い将来に終焉を迎えるとし、その要因を列挙し各々について解説。さらに各週刊誌による次期衆院選の当落予想を紹介するとともに、この選挙で野党は何を目標とすべきかについても考察しています。

 

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年8月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

さあどうなる?8月の内閣支持率/それ次第で迫りくる菅政権の天国と地獄の分かれ目

菅義偉首相は五輪開幕直前の7月20日に米紙WSJのインタビューを受け、「日本国民の約3分の2が五輪を楽しめると思っていない(中でそれでも開催するのか)」
と問われ、「競技が始まり、国民がテレビで観戦すれば考えは変わる」と自信のほどを示した。さて、本当に国民の考えは変わったかどうかが、今週にも発表される各社世論調査の内閣支持率の数値に端的に表れる。

すでに朝日は7~8日に調査を行い9日付で発表したが、内閣支持率は28%で初めて30%を割り、不支持率も53%で、7月の31%、49%からいずれも悪化した。他の調査も軒並みこのような結果となるに違いない。

その数値を起点として、8月から10月に向けての世の中の流れがどうなるか、菅から見て《天国舞い上がり》コース、《地面這いずり》コース、《地獄転がり込み》コースのどれになるかの分岐が生じる。

天国コースはすでに消えた!

菅が事前に抱いていたイメージでは、五輪前にはワクチン接種もかなり進んで世間の空気も少し落ち着いてくる中で、五輪を有観客で開催できればそれなりに盛り上がり、「それで池江璃花子が金メダルでもとれば国民はすっかり夢中になって」(と実際に菅は側近に漏らしたという)雰囲気が変わり、内閣支持率の下血状態も止まる。そこから反転攻勢に出て、9月5日パラ閉会式直後、五輪・パラ熱が冷めないうちに総選挙断行、そこそこの結果を出せば自民党総裁選は「無投票再選」となり、そこまで行けば長期政権……というのが、お得意の「希望的観測」の連鎖による《天国舞い上がり》コースだった。が、これはすでに五輪開幕を待たずして消えていた。

その何よりの前提は、ワクチン接種の広がりで感染拡大を下火に導いて人々に少しでも安心を与えることで、菅は「これ一本に賭ける」とまで言って発破をかけたが、河野太郎ワクチン担当大臣の無能もあって肝心のワクチンが現場に届かない。そうこうするうちに首都圏、大阪、沖縄ではかつてない勢いの感染大爆発が起き、開会式に前後してこれらの都府県への緊急事態宣言の発布もしくは延長、さらに13道府県への蔓延防止措置の適用をせざるを得なくなるというドタバタである。

これだけですでに、「人類がコロナウイルスに打ち勝った証として東京五輪を開催する」「安全安心の大会を開く」という安倍政権以来の世界公約が破綻したことは明らかだが、菅は「人流は減っている。問題ない」「高齢者で少なくとも1回接種を終えた人が8割超で、東京の感染者に占める高齢者の割合が低下した」と頓珍漢なことを言い募った。

「五輪をやっているんだから、少しくらい街に出てもいいのかなと思って」とテレビカメラに向けて言い放つ若者が溢れている中で、一体何を以て「人流が減っている」と言えるのか。確かに一部の統計でそこまでの数日間に人流の増加率が減っているという数字はあったようだが、それと人流そのものが減っているのとは別である。もちろんその後、増加率は増加したが、菅は発言を訂正していない。

【関連】NHKの“ワクチンデマ”検証番組に「真っ当な不安まで無視」「世論をミスリード」異論が噴出、問われる公共放送の中立性

 

ギネスも認定「91歳OLの総務力」世界最高齢のパソコン仕事術とは?

大阪市の専門商社で、ギネスが「世界最高齢の総務部員」として認めた女性社員がお元気に働いていることをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、そんな91歳のスーパー総務ウーマンの働きぶりを綴るとともに、彼女が語った「自身が会社に存在している意義」を紹介しています。

パソコンも使いこなす、91歳女性会社員の仕事ぶり

大阪のとある商社に、91歳の女性社員がいます。入社65年目。「世界最高齢の総務部員」として、ギネスブックにも認定されています。

この女性は、15歳の時に父親を亡くし、3人の兄弟を養うために働き出します。25歳の時に、知り合いの紹介でいまの会社に入社。総務部一筋で働いてきました。

55歳で一旦定年となったものの、担当する取引先が多く、社内の信頼も厚かったことから、嘱託社員として残り、現在に至っています。

9時~5時半のフルタイム勤務。仕事は、社内の報告書をまとめたり、取引先への手紙を書いたりすること。

その仕事の中で、パソコンを使うこともあります。表計算ソフトも若い後輩に教えてもらいながら、使いこなせるようになりました。

また、40年に渡って、新入社員の研修も担当しています。規則やマナー、心の持ちようなど、会社員にとっての「いろは」を丁寧に教えています。

口調も大きな声でハッキリとし、背筋も伸び、しっかりとした足取り。とても91歳には見えません。朝5時半に起床し、30分ほどのヨガストレッチを行うそうです。

しかし、この方が元気な理由は他にあります。パソコンを使いこなすことからもわかるように、いくつになっても新しいことにチャレンジする姿勢です。たとえゆっくりであっても、憶えようとする気概があるのです。

わからないことを恥ずかしがらずに、ひ孫ほどの年齢の後輩にも教えを乞う、積極性です。それほどの気力があるからこそ、91歳になっても、現役で働き続けることができるのです。

本人曰く、「必要とされること。誰かの役に立てるのが、私が会社に存在している意義」。元気で働けるのは、この心構えがあるからではないでしょうか。

こんな人が会社にいれば、他の社員にも良い影響を与え、業績を伸ばすことができるはずです。

image by: 豊中市役所 - Home | Facebook

リモートワークのストレスは「見えなくする」ことで緩和するらしい

新型コロナウイルス対策の一環で、在宅のリモートワークになったという方はここ一年のうちに急増したのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、在宅仕事の「見えないストレス」の原因について紹介し、その対策方法を紹介しています。

とにかく見えない…在宅ワークのストレス

さて、本日は新たなストレスのお話。

新型コロナが蔓延して、自由に外出できなくなりました。もうそんな状態になってから1年半になるんですよ、びっくりです。

とりわけ、会社や学校に行けなくなったのは、生活パターンに重大な影響がありました。そう

・行っていたときとは違うストレス

が発生するようになったんです。在宅ワークのストレスの大半は

・密着し過ぎていること

から生じています。ま、とにかく一緒にいる時間が長すぎますよね。あ、ウチもか( ̄∇ ̄) この「一緒にいる」というのは、

・目に見える空間にいる

ということと同義だと思っています。

逆に言えば

・目に見えない空間にいれば、一緒にいる気がしない

ということです。……なので、なんとかして

・物理的に離れる

こと、見えなくすることが大事なんです。なので

・パーテーションで区切る
・(可能なら)部屋を分ける

物理的に分けるっていうと、家が狭いから無理~とかいう話になりそうですが、要は

・視界を遮断

すればいいんですから。極端な話ですが、双方背中合わせになって壁を向いているだけでもマシですよ。
ことです。

もうひとつ、

・家自体から離れる

のも良い方法だと思います。ほら、家自体が見えなくなるから(*^ー゚)

まあ、コロナ禍の中で外に出られないから、在宅ワークになっているんだろって話もありますが、たとえば

・犬の散歩
・ランチをテイクアウトする
・飲み物を自販機に買いに行く

などは、できると思うんです。遠くまで行けないかもしれませんがちょっとでも家という職場と生活の場、すなわち人生のほぼ全ての場所から離れることが大切です。

特に、これらを毎日同じ時間にやってみると、生活の中にリズムが着きやすくなります。

我が家でも、セミナー出張に行けなくなり、ずーーーっと家にいるもんだから、もう大変。限られすぎた少数の人としか会話しないし、曜日の感覚も薄れがちです。なので、積極的にワンコの散歩に行きますし、決まった時間にお茶するようにしています。

在宅ワークのストレスは密着から。目に見えないようにして、密着を逃れてみてくださいね。

image by: Shutterstock.com

消えた怪談番組。なぜ「お盆の風物詩」はTV放送されなくなったのか?

昭和時代の夏といえば、各局がこぞって「心霊番組」を放送していたものですが、平成を経た令和の今、それらの類のプログラムを見ることはほとんどなくなってしまったと言っても過言ではありません。その原因はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『富田隆のお気楽心理学』では著者で心理学者の富田隆さんが、怪談話やホラー映画などが果たす役割や日本の伝統的な怪談に隠されている高度な精神性を解説するとともに、昨今のテレビ欄から心霊番組が消えた理由を考察。その上で、「本当に恐ろしい現象」を記しています。

 

怪談の意味

夏は「怪談」の季節ですね。

昔は、お盆が近くなってくると、各テレビ局で「怪談」ものや「オカルト」ものを競って放送していました。昼のワイドショーなどでも、「本当にあった怖い話」的な特集を組んで、ある種、夏休みの午後の、お茶の間の風物詩、あるいは「お盆の風物詩」となっていたものです。

そうした、視聴者から寄せられた「不思議な話」を受けて、これを解説する専門家の方々は、それぞれの番組ごとにお馴染みの顔ぶれが揃っていたものです。私が個人的に親しくさせていただいたのは新倉イワオ先生ですが、貴方は憶えていらっしゃいますか?日本テレビの昼の番組では常連でした。彼は心霊や怪談の専門家ではなく、舞台プロデューサーでしたが、穏やかな分かりやすい解説で信頼を集めていました。そして、当時は、いずれの専門家の方々も、大体は毎回判で押したような、いわゆる「因縁話」風の解説にまとめていたものです。

「階段に…、猫が…おんねん」

というのは、「あのねのね」原田伸郎さんの迷作!?『怪談 猫の怨念』ですが、こうした不思議な事件や超常現象の裏には、亡霊の「怨念」や「非業の死」が隠されている、というのが定番の説明で、こうした霊の想いを「供養」することで、大抵の怪奇現象は起こらなくなり、めでたしめでたし、となるのでした。

つまり、視聴者の体験した不思議な怪奇現象は、今は亡き者たちからの「メッセージ」であり、彼らが語るその「悲劇」に耳を傾け、これを供養するということが、一種の「年中行事」となっていたわけです。

これが、どことなく、フロイト(Sigmund Freud)やユング(Carl Gustav Jung)の「夢分析(dream interpretation)」に似ているように思うのは、私が心理学に携わる者だからでしょうか?

つまり、夢分析においては、一見不思議で非合理な夢を分析することで、その人が無意識に抱えている「想い」や「衝動」「感情」などを理解しようとする訳です。これは、夢というものを、その人の無意識領域から送られて来るメッセージとみなし、これに耳を傾け、問題解決を図る試みであり、怪奇現象を亡霊や過去からのメッセージとみなして供養しようとすることとよく似ているように思えるのです。

 

ソフトバンクの恨み節。楽天に「プラチナバンド割り当て」の可能性で漏れた本音

携帯電話事業者にとって必要不可欠と言われるのが、プラチナバンドと呼ばれる700MHz~900MHzの周波数帯。現在、大手3社が独占しているプラチナバンドに関して、再割り当て議論が進んでいます。この動きを各社はどのように受け止めているのでしょうか。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんが、ソフトバンクの宮川潤一社長が決算説明会で語った内容を詳細に紹介しています。

 

プラチナバンド再割り当て「ないから欲しい」は通用しない

8月4日、ソフトバンクの決算説明会が開催された。LINEMOの動向については他のメディアが聞くだろうということで、個人的に宮川潤一社長に聞きたかったのが、プラチナバンドの再割り当てについてだ。

総務省で、3キャリアに割り当てられているプラチナバンドに対して、3Gサービスが停波するタイミングで巻き取り、新たに希望する事業者に割り当てる方向で議論が進んでいる。もちろん、このタイミングで割り当てられるとするならば楽天モバイルだろう。

総務省の有識者会議でもキャリアからの意見は出ているが、実際にキャリア関係者は、この議論をどう思っているのか。業界内で最もプラチナバンドに思い入れがあるであろう宮川潤一社長に本音を聞きたかったのだ。

質疑応答で質問したところ、開口一番「総務省とはあまりケンカはしたくないのですが」と困惑されてしまったがソフトバンクにおけるプラチナバンド獲得までの経緯を語ってくれた。

「900MHz帯は6年をかけて頂いた。その間、ありとあらゆる勉強をしてきたつもりです。私たちが持っていたのは2.1GHz帯だけでした。(総務省からは)『まずは言い訳なしで(いま持っている周波数帯を)使うだけ使ったらおかわりしに来いということだったので、根性論で15万局まで増やしました。最終的に18万局まで増やした上で(新たに)割り当てていただきました」(宮川潤一社長)。

つまり、当時の総務省は「足りないから欲しい」という状態でなければ、耳を貸さなかったというわけだ。

宮川社長は「5Gの大量トラフィックの時代になると、当時苦労して立ち上げた基地局が、結果的に私たちのトラフィックをオフロードするための局となっています。キャパシティのあるソフトバンクでいられるようになったので、結果的には感謝している」と語る。

当時のソフトバンクはプラチナバンドがないなか、手当たり次第に基地局を確保しまくっていたという印象だ。公衆Wi-Fiスポットをばらまいたり、イー・モバイルを買収したり、さらにはウィルコムを救済したことで、キャパシティのソフトバンクが確立できたように思う。

プラチナバンドの再割り当てについて宮川社長は「我々を含む3キャリアには既にお客さまがいる。巻き取りにはお客さまとの会話が必要となる。ぜひ丁寧に話を進めていただきたいと(総務省には)申し上げているところです。基地局はタワーを建てて、無線機を設置して、電波を出したら終わりというものではありません。毎年ソフトウェアのアップデートを、多い場合は年に2、3回のペースで実施しないと新サービスについていけない。ソフトウェアの代金も、数十億円かかることもあります。お客さまのサービスをより良くするために更新を行っていますが、あまりに短いような割り当て方針を取ると、ソフトウェアの更新が滞り、サービスの劣化につながると総務省には申し上げています」という。

確かにキャリアとしては、長年、使えることを前提として設備投資やアップデートを行っており、いきなり「巻き取る」と言われても、減価償却できないとなれば困ってしまうはずだ。

 

夏バテは「へそ周りの固さ」で分かる。鍼灸師が教える予防法と疲労回復食材

梅雨明けが早く長く続く今年の猛暑で「夏バテ」を感じていないでしょうか。自覚はなくても、おへそ回りがこわばっているのは夏バテの目安と教えてくれるのは、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』著者で鍼灸師ののぶ先生。汗のかき過ぎがカラダを疲れさせると伝え、効果的な水分補給の仕方と疲労回復にオススメの夏野菜、さらにはのぶ先生が家でよく食べるというポタージュスープのレシピを教えてくれました。

夏バテのバテの目安

【暑さは体力をそぎ落とす】

暑い中過ごしていると疲れます。同時にダラダラと汗をかく。この汗をかくっていうのは、実は体力を用いて体を絞るようにして発汗しているわけです。一日中汗をかき続けていると、それだけで体力をそぎ落としているようなもの。

【汗を絞るのはおなか】

汗をかき疲れると腹筋が固くなります。暑くてダラダラ汗をかいているとき、わき腹やみぞおち、おへそ周りの筋肉が固くなる。これ、夏バテの目安です。

汗が引いてもおへそやみぞおちを中心とした体幹部がこわばるようなら、慢性的な夏バテです。暑さに負けるカラダの疲労の回復が必要な目安ですね。

【夏バテは水分補給】

バテて疲れた体は消耗しています。消耗を補うことでバテは回復する。夏バテの消耗の原因は脱水です。涼しい部屋で水分を十分に補給することが必要です。一度にたくさんの水分をとるとお腹がガボガボになるし、無駄にトイレに駆け込むことに。1日中こまめに水分を取り続けることが効果的。特にバテて体温の下がった体には、温かい水分を補給するのがよいです。こまめな水分補給は温かい白湯やノンカフェインのお茶などがおススメ。僕はルイボスティを活用しています。

加えて夏野菜を具材にしたスープなんて疲労回復にはお勧めです。トマト、ナス、ズッキーニ、ピーマン、オクラ、モロヘイヤ、なんていいですね。疲労感の強い人はかぼちゃのポタージュなんておススメです。我が家ではよく人参のポタージュを作って飲んでいます。

カボチャや人参を薄くスライスして、玉ねぎ適宜と一緒にコトコトブイヨンと一緒に煮込みます。この時水分は控えめ。具材が柔らかくなったらボウルなどにうつして、豆乳や牛乳を加えてハンドミキサーでポタージュ状に仕上げます。これ、我が家のやり方です。10分程度でできちゃうので、暑くて疲れて食欲がないというときに、ササっと作ってお腹を温めながら疲労回復を促します。

まだまだ序盤の今年の夏。例年とは違った過ごし方をしていかないと、どうやら夏バテ熱中症から離れられないみたい。くれぐれもエアコンを上手に使って涼しい大気の中で過ごし、十分な水分補給を心がけていただけたらと思います。お大事に。

image by: Shutterstock.com

オリンピック中に「感染爆発」を起こした自民を待ち受ける秋の衆院選ボロ負け

東京五輪が無事に閉幕したのも束の間、その東京では新型コロナ「1日の感染者数」が5000人を超える感染爆発が起きてしまいました。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者で日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、以前より心配していた「五輪開催による気の緩みからの感染爆発」が起きてしまったことで、このまま次期衆院選を菅首相で戦うことになれば、自公過半数割れのボロ負けが現実になるのではと予測しています。

 

コロナ感染爆発で「絶体絶命」の自公政権

心配していた事態になっている。コロナ感染爆発が起きて、患者数が猛然と増えている。その結果は「衆議院選挙で自民党の負け」になる。

東京オリンピックで日本の金メダル数は過去最高で中国、米国に次いで3位になっているし、感動の場面はいろいろあったが、8月8日に東京五輪も終わる。五輪が無事に終了しホッとしている。

しかし、東京はコロナ新規感染者数が最高5042人になり、その後は4000人台をキープしているので、ピークを付けたとも思えるが、京都大学の西浦博教授は「8月中旬には新規感染者が1万人を超える」ということで、感染爆発であろう。

そのため、緊急事態宣言を日本全体に出す方が良いと専門家は主張したが、菅首相は頑として聞き入れずに、重点措置追加に関し「感染者数、病床の状況を総合的に判断する形で8県を指定した」と説明、宣言は「全国的にということは考えていない」と明言した。

ということで、まん延防止等重点措置に福島、栃木、茨城、群馬、静岡、愛知、滋賀、熊本を追加した。現時点で、24都道府県が「ステージ4(爆発的感染拡大)」相当となっている。デルタ株への置き換わりも進み、国立感染症研究所の推計では関東で約9割、関西で6割を占める。

世の中的には、緊急事態宣言でも危機感はなくなり、コロナ防止のルールも守られなくなっている。昨日、近くの駅の飲食店を見たが、客でいっぱいで酒を飲んでいたし、午後8時以降も開いていた。どこが緊急事態宣言なのかわからなくなっているのは、継続している。

そんな中、やっとオリンピックは終わることができた。バブル方式の防止処置が効いたようであるが、世の中的には気のゆるみを助長したような感じで、五輪期間中にコロナ感染の再拡大になっていることが何よりの証拠である。

そして、このコラムでは「ワクチン接種を40歳まで早く行う必要がある」ということを再三主張しているが、菅首相は、期限を規定していないことで、40代から50代の人の接種が進んでいないようだ。このため、64歳から40歳の重症患者が増えている。割合的には少ないが、数が多くて実数が増えたのだ。それに引き換え、ワクチンを接種した65歳以上の重症者は少なくなった。

そして、現実的に重症者が出るので、病床が不足することになる。このため、「重症者以外は自宅療養」としたが、自民党や医療関係者からも批判されてひっこめている。

最後には「原則、中等症以上の入院」となって問題は決着したようであるが、病床の不足で、東京では50代女性が自宅療養中に死亡した例が出ている。今後も増えるであろうことが予想される。

ここまで来ると、皆の危機意識を高めるために、パラリンピックを中止か延期した方が良い。「危機感の醸成」が必要になっているからだ。そして、人流を止め、飲食店での酒を伴う会食を客が自発的に止めることであろう。私権制限をしないことで、それ以上はできない。

 

 

「コロナ禍の五輪」東京大会が閉幕。海外メディアはどう評価したのか?

開催前からゴタゴタの絶えなかった東京オリンピックですが、フタを開けてみれば日本は金メダルラッシュに沸き、8日に閉会式を迎えて16日間の熱い戦いの日々は無事に終了しました。日本国内では賛否のあった東京五輪、はたして海外メディアの評価はどのようなものだったのでしょうか? 今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、NYタイムズの報じた今大会最大スポンサー米「NBCユニバーサル」から見た東京五輪の評価を翻訳して紹介するとともに、シンガポールメディアが報じた「コロナ禍の五輪開催」に関する見方を分かりやすくまとめています。

 

 

東京オリンピック 海外の評価はどうだったのか?

東京オリンピックも8日で終わりました。海外評価はどのようなものだったのでしょうか?

まず海外新聞が異口同音に報道していたのが、開会式において外で叫ぶ「オリンピック反対」の声が無観客の会場に響いた事でした。最初だけに相当に印象的だったようです。

それでは個別に紹介しましょう。

まず最大のスポンサー、米国NBCユニバーサルから見た大会はどのようなものだったのでしょうか?

8月5日のニューヨークタイムズが掲載しています。

・NBCユニバーサルは10億ドル以上を投じて放映権を買いました。NBC、 CNBC、MSNBC、そしてストリーミングの「ピーコック」などを子会社としてもち7000時間の試合中継を行いました。

 

・その制作チームは、東京に1600人、アメリカに1700人の計3000人以上で構成されています。

 

・朝の生放送とゴールデンタイムの再放送は、開会式としては過去33年間で最低の視聴率となり1700万人弱の視聴者でした。最高は7月25日(日)の2000万人強でした。

 

・視聴率は期待外れで、火曜日までの一晩の平均視聴者数は1680万人で、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックの同日までに視聴した2900万人から急落しています。その原因として以下があります。

 

・開会式は陰気な雰囲気の中で行われました。いつものように選手が笑顔で観客に手を振るのではなく、ほとんど誰もいないスタジアムを参加者が歩いていましたが、全員がマスクをつけて、新型コロナウイルス感染症の蔓延を防いでいました。

 

・1992年のバルセロナオリンピックには「ドリームチーム」がありました。2008年の北京オリンピックでは、マイケル・フェルプスがメダルを独占しました。東京オリンピックはパンデミックです。

 

・テニスの大坂なおみ選手、バスケットボールのレブロン・ジェームズ選手、体操のシモーン・バイルス選手、など、一部の人気選手が欠場したり、早々に退場したりしたことで、期待がさらに薄れてしまいました。

 

・従来のテレビからNetflixなどストリーミング・プラットフォームへの視聴習慣の変化が広まっていることも大きな要因です。

 

・NBCユニバーサルは、コマーシャルタイムを購入した一部の企業に無料の広告を提供することで予想を下回るテレビ視聴者数を補うことを提案しています。

 

・それでも東京大会は広告売上が取材費を上回り利益が出ると予想されます。NBCユニバーサルは東京大会の広告売上総額はリオ五輪のそれを上回るだろうと述べています。

 

・NBCユニバーサルの最高経営責任者は、「我々は少し運が悪かった。ネガティブな雰囲気が漂っていた」と述べました。

特に日本のオリンピック運営を非難するような論調ではありません。しかし、コロナおよび有名選手の欠場などもあり、NBCから見ても寂しい大会であったとの印象は避けがたいようです。