死してカンボジアに名を残す。亡き息子の遺志を継ぐ父の感動物語

世界の様々な問題解決に向けた強い志を実現する場として、国連ボランティアがあります。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、国連ボランティアでカンボジアに赴いていた今は亡き日本人の信念が、彼の父親により紹介されています。

息子の名前のつく村 ~ナカタアツヒト村~

平成4年になって間もなく、大阪大学を卒業し、外資系のコンサルティング会社に就職が決まった息子の厚仁(あつひと)から、1年間休職し国連ボランティアとしてカンボジアに行きたい、という決意を打ち明けられた。

カンボジアは長い内戦をようやく抜け出し、国連の暫定統治機構のもとで平成5年5月の総選挙実施が決まった。

人々に選挙の意義を説き、選挙人登録や投開票の実務を行う選挙監視員。それが厚仁が志願したボランティアの任務の内容だったのである。

厚仁の決意は私にとって嬉しいことであった。商社勤めの私の赴任先であるポーランドで、厚仁は小学校時代を過ごした。

いろいろな国の子どもたちと交わり、アウシュビッツ収容所を見学したことも契機となって、世界中の人間が平和に暮らすにはどうすればいいのかを考えるようになった。

世界市民

その意識を持つことの大切さを厚仁はつかみ取っていったようである。

1年間のアメリカの大学留学もその確信を深めさせたようだった。国連ボランティアは、厚仁のそれまでの生き方の結晶なのだ、と感じた。

だが、現地の政情は安定には程遠い。ポル・ポト派が政府と対立し選挙に反対していた。息子を危険な土地に送り出す不安。

私には厚仁より長く生きてきた世間知がある。そのことを話し、それらを考慮した上の決意かを問うた。厚仁の首肯(うなず)きにためらいはなかった。私は厚仁の情熱に素直に感動した。

カンボジアに赴いた厚仁の担当地区は政府に反対するポル・ポト派の拠点、コンポントム州だった。自ら手を挙げたのだという。私は厚仁の志の強さを頼もしく感じた。

厚仁の任務があと一か月ほどで終わろうとする平成5年4月8日、私は出張先で信じたくない知らせを受けた。

厚仁は車で移動中、何者かの銃撃を受け、射殺されたのだ。

現地に飛んだ私は、厚仁がどんなに現地の人びとに信頼されていたかを知った。厚仁の真っ直ぐな情熱はそのまま人びとの胸に届いていた

カンボジア佛教の総本山と尊崇されている寺院で、厚仁は荼毘(だび)に付された。煙がのぼっていく空を見上げた時、厚仁は崇高な存在になったのだと感じた。

私は決意した。

長年勤めた商社を辞めボランティアに専心することにしたのだ。そんな私を国連はボランティア名誉大使に任じた

そういう私の姿は厚仁の遺志を引き継いだ、と映るようである。確かに厚仁の死がきっかけにはなった。だが、それは私がいつかはやろうとしていたことなのだ。厚仁のように、私もまた自分の思いを貫いて生きようと思ったのだ。

私はボランティアを励まして延べ世界50数か国を飛び回った。それは岩のような現実を素手で削り剥がすに似た日々だった。

ボランティア活動をする人々に接しているとそこに厚仁を見ることができた。それが何よりの悦びだった。

厚仁が射殺された場所は人家もない原野なのだが、カンボジアの各地から三々五々その地に人が集まり、人口約1,000人の村ができた

その村を人々はアツ村と呼んでいる、と噂に聞いた。アツはカンボジアでの厚仁の呼び名だった。人々は厚仁を忘れずにいてくれるのだ、と思った。

ところが、もっと驚いた

その村の行政上の正式名称がナカタアツヒト村ということを知ったのだ。

このアツ村が壊滅の危機に瀕したことがある。洪水で村が呑み込まれてしまったのだ。

私は「アツヒト村を救おう」と呼びかけ、集まった400万円を被災した人びとの食糧や衣服の足しにしてくれるように贈った。

巨大すぎやしないか湯婆婆。GWは都内で『鈴木敏夫とジブリ展』へ

愛おしいゴールデンウィーク(GW)まであと1週間。今年のゴールデンウィークは、なんといっても10連休ですから楽しみで仕方がありませんね。ところでみなさん、ゴールデンウィークのご予定は決まりましたか?
旅行する方もいればまだ予定が決まっていない方もいるのではないでしょうか。そこで今回はこちらをご紹介します!(ドン)

main

なんと、2019年4月20日(土)から5月12日(日)まで、神田明神に新設された文化交流館「EDOCCO」内にて、『鈴木敏夫とジブリ展』が開催されているのです!ジブリ好きの方必見の展覧会でございます。

なんと会場には約3mの超巨大「湯婆婆と銭婆の”開運・恋愛”おみくじ」や東京会場で初めてのお披露目となる、スタジオジブリの敏腕プロデューサー鈴木敏夫氏の直筆の書やイラストなどが展示されています。

sub1

さらに映画『千と千尋の神隠し』でおなじみの油屋(ゆや)の巨大立体模型などが登場!まるで映画に飛び込んだような雰囲気ですね。今回、見どころのひとつである「湯婆婆と銭婆の”開運・恋愛”おみくじ」では、湯婆婆が恋愛は恋愛、銭婆は開運についてアドバイス(?)してくれるそうですよ。

sub5

大きく開いた湯婆婆と銭婆の口のなかに手を入れるとお札が引けるので、そのお札にある番号と一緒の番号が書かれた薬棚からおみくじを取り出す仕組みとなっています。まるで釜爺(かまじい)の仕事場みたい・・・!

また、鈴木敏夫氏による書やジブリ作品の資料を用いて、同氏の「原点」から「今」を紹介しています。映画『風の谷のナウシカ』や『千と千尋の神隠し』、『風立ちぬ』など、あの名シーンを思い出しながらジブリの世界観をじっくりと楽しめる展示会となっています。

sub6

展覧会では一般来場者でも撮影可能な展示が4つ設けられているので、思い出作りにもぴったりですね。2019年4月20日(土)から5月12日(日)まで、23日間中は無休で開催されます!ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか!

・スポット詳細記事(TRiP EDiTOR)
>>>神社の境内でライブも文化体験も。神田明神「EDOCCO」誕生(掲載日2019/01/24)

開催概要

  • 会場 : 神田明神 文化交流館「EDOCCO」内 神田明神ホール <御茶ノ水駅 徒歩5分/秋葉原駅 徒歩7分>
  • 会期 : 2019年4月20日(土) ~ 5月12日(日) ※計23日間、会期中無休
  • 時間 : 10:00 ~ 18:00 (最終入場 17:30) ※営業時間は今後変更になる可能性がございます。
  • 主催 : 乃村工藝社、ローソンエンタテインメント
  • 協賛 : パルグループホールディングス、日清製粉グループ
  • 特別協力 : スタジオジブリ
  • 企画協力 : 博報堂DYメディアパートナーズ、ムービック・プロモートサービス
  • 展示協力 : ア・ファクトリー
  • 協力 : 第一興商、江戸総鎮守 神田明神
  • 入場料 : 当日券: 大人1,300円、中高生800円、小学生600円
  • お問い合わせ : ghibli-suzuki@nomura-g.jp (一般問い合わせ用窓口)
  • 公式アカウント: (Twitter)https://twitter.com/ghibli_suzuki
  • (Instagram)https://www.instagram.com/ghibli_suzuki/

source: PR TIMES

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

女子高生の「メガネを外すと可愛い」、漫画あるあるは現実にありえるのか?

メガネを外したら絶対カワイイ?

普段はメガネをかけていて地味なあの子が、ある日突然、何かの拍子にメガネを外したらかわいくて一目惚れ!……こんなシチュエーションの漫画やドラマってよくありますよね。

メガネを外すだけで大きくイメージチェンジできるので、新生活がはじまる春には思い切ってコンタクトレンズに変える人が多いのだとか。

冒頭に紹介した動画でも、何だか冴えない女子高生が、メガネからコンタクトに変えることで大変身しています。

しかし、このイメージチェンジを私たちが真似をするときには、実は注意が必要なんです。

すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、動画を始めから見てみると……この女子高生は冴えない風を演じているだけで、メガネの時点ですでにイケてるオーラが溢れています。

つまり、男子に「この子、メガネを外したらカワイイだろうな」と妄想させる必要があるのです。

190418contact_3

メガネが曇っていてもわかる、整った顔。

190418contact_4

雨粒がメガネに付いていても、見つめられるとドキっとする。

190418contact_1

コンタクトに変えると…納得のかわいさ。「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに」という流行語がありましたが、「脱メガネ」にも同じような(?)効果があると言えます。

イメージチェンジは「GW明け」が最適

「メガネを外したら美人だった」は現実にありえるのか。結論としては、テクニックとタイミング次第でそう思わせることは可能ということになります。

もしあなたがイメージチェンジを狙うなら、新しい学校や職場に入る前ではなく、いったん冴えない風のメガネ姿を見せたあと、そのイメージが定着する前の、ちょうどゴールデンウィーク明けに変身するのが正解といえるでしょう。

もちろん、「脱メガネ」の効果はイメチェンだけではありません。湯気で曇ったり、水滴や汚れがついて視界が悪くなるなどなど、メガネのわずらわしさとおさらばできるコンタクトレンズを初めて体験すると感動モノです。

今なら、コンタクトレンズ大手のエースコンタクトさんがコンタクトレンズに挑戦する方を応援するキャンペーンを実施しています。 190418contact_5

この機会に、”脱メガネ”&コンタクトレンズデビューをしてみてはいかがでしょうか。

PR: 株式会社ダブリュ・アイ・システム

平成最後の満月は「ピンクムーン」。4月19日は夜空を見上げよう

桜の季節が終わり、だんだんと気温も暖かくなってきましたね。日中の東京都内はシャツ1枚で過ごせるくらいの気候になってきました。羽織りものがいらなくなってきたのでMAG2NEWS編集部のシュウマイは飲み屋でジャケットをなくす機会も減ってきた次第でございます。
さてさて本題に。本日2019年4月19日(金)は、平成最後の「ピンクムーン」が見れる日なんだそうですよ!スーパームーンじゃないですよ、ピンクムーンですよ。

平成最後のピンクムーンは今日、4月19日の夜に現れる!

ピンクムーンと聞くと「月がピンク色なの?」って思うかもしれませんが実はピンク色じゃないのです。

ピンク色じゃないのはちょっぴり残念ですが、アメリカでは4月に野花が美しく咲き始めることから、先住民が4月の満月にピンクムーンという名称をつけたのだとか。

なんだか春らしくて可愛い名前ですよね。そんなピンクムーンは日本でも見ることができるそうですよ。

仕事やお出かけの帰り道に空を見上げてみてはいかがですか。もしかしたら美しいピンクムーンが見えるかもしれませんよ。

image by:Shutterstock.com

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

中国の浸透工作に豪が陥落寸前。日本にも伸びる習政権の魔の手

以前掲載の「拝啓、安倍晋三様。『本当に中国の脅威を理解されていますか?』」で、財力で豪州政界に深く入り込み、政治的影響力を行使してきた中国人実業家の永住権を剥奪、中国共産党が仕掛ける浸透工作に断固とした拒絶姿勢を示す豪州の例を紹介した、AJCN Inc.代表で公益財団法人モラロジー研究所研究員の山岡鉄秀さん。しかし中国の攻勢は止んでいなかったようです。山岡さんは今回、無料メルマガ『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』でその実態を明かすとともに、日本も豪州以上に危険な状態にあると警鐘を鳴らしています。

止まらない静かなる侵略-本当に危ないのはどの国か?

全世界のアメ通読者の皆様、山岡鉄秀です。

先日、ある討論番組に出演し、次のように主張しました。

「移民政策は安全保障に直結していることを忘れてはならない。移民や留学生をフルに活用して世界中で浸透工作を行っている国があるからだ」

すると、元高級官僚の方がこう言いました。

「中国が悪いと言ったら、アメリカだって悪い。原爆や大空襲、それに、日本政府に色々言ってくる」

善悪二元論で言ったら、世界中悪い国だらけではないでしょうか?また、ひとつの国にも良い面と悪い面があります。

今、我々に求められているのは、善悪の判断というよりも、どの陣営に付いたら生き残ることができるか、という冷徹な判断です。今の日本の国力では単独で中立を保つことは不可能です。

オーストラリアから衝撃的なニュースが飛び込んできました。

メルボルン拠点の主要紙「ジ・エイジ」シドニー拠点の「シドニー・モーニングヘラルド」、そして国営放送ABCが協力して調査し、作成した「中国のオーストラリアにおける浸透工作」に関するドキュメンタリーが放映されたというのです(Interference China’s covert political influence campaign in Australia Four Corners)。

昨年、危機感から外国干渉防止法を可決したオーストラリア。今年に入ってからは、政界工作を行っていた中国人富豪の永住権をはく奪し市民権申請も却下しました。やっと目覚めたかに見えたオーストラリア。

しかし、ドキュメンタリーを見て背筋が凍りました。中国共産党による大規模で組織的なオーストラリア浸透工作はまったく止んでいなかったのです。

トニー・アボット元首相が、オーストラリアのインテリジェンス機関(ASIO)の警告を無視して中国人富豪グループに自由党への寄付を促していたことも暴露されました。

全豪に本国共産党に通じる監視ネットワークが張り巡らされ、共産党に批判的な中国人や団体は攻撃され、協力的な中国人や団体は支援されることがつまびらかになりました。

自民党の議席減を鈍らせる、国民民主党内の「小沢一郎アレルギー」

夏の参院選に向け、慌ただしさに包まれる各政党。12年に一度、地方統一戦と参院選が重なる「亥年選挙」は自民党が苦戦を強いられると伝えられますが、安倍政権を追い詰めるはずの野党統一候補の一本化が進んでいません。その理由はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で元全国紙社会部記者の新 恭さんがその背景を分析しています。

自民党が議席減に慄くなか、進まぬ参院選野党候補の一本化

今夏の参議院選挙。焦点は何かと問われたら、自民党がどこまで議席を減らすかだと、答えよう。

いうまでもない。前回の2013年は、アベノミクス幻想のもたらす期待感で、自民党が34から65へ、実に31も議席を増やす異常な選挙結果だったからだ。

いくら内閣支持率が安定し、野党勢力が弱体だといっても、よほどの追い風が吹かない限り、確実に自民党は議席を減らすだろう。

風を呼ぶには、改元の祝賀ムードを演出したり、5年後の新札発行を早々と発表するくらではこと足りない。

減り方によっては、安倍首相が熱望してやまない憲法改正の発議に必要な議席数、すなわち「衆参とも3分の2を確保できないことになる

このため、永田町界隈では、安倍官邸が消費増税延期どころか「消費減税の秘策を練っているのではないかという噂さえもささやかれはじめた。

裏を返せば、それほどに安倍政権は危機感を抱いているということだ。二階幹事長に気を遣って、いくら失言を重ねても桜田五輪担当相を庇ってきた安倍首相、菅官房長官が、タイミングを見計らっていたかのように、同僚議員のパーティーでの失言からわずか2時間後に辞任させたのもその表れといえよう。

発言中の「復興以上に大事なのは、高橋さん」という部分について、「これまでの失言とは次元が違う」「一発アウト」と言っているのは与党関係者であって野党ではない。野党は「辞任が遅すぎる」と指摘している。

選挙の年の花の季節に、塚田一郎国交副大臣、桜田五輪相と続いた辞任劇。このあとも、片山さつき地方創生担当相ら、“辞任ドミノの予備軍にはこと欠かない

こうした政治状況のなかで、気になるのは野党共闘の行方だ。野党が乱立せずにまとまれば、はるかに安倍政権批判票が集まりやすくなる。

森友、加計問題や統計不正などで露わになった権力の私物化、公文書改ざん、事実の隠ぺいなど、アンフェアな安倍政権の体質にうんざりしていても、その思いをどのような投票行動につなげればいいかがわからず、投票所に足を運ぶ気にならない有権者は多いはずだ。なのに、遅々として野党共闘の話し合いは進まない

32の1人区全てで候補一本化が実現した2016年参院選の再現をめざす点では一致している。

無所属の統一候補を立てることで合意したのはいまのところ愛媛、熊本、沖縄の3選挙区だけだ。被災地をかかえ野党有利とみられる東北6県でも、山形、青森、宮城は野党統一候補の擁立をめざしながら候補者が見つからない状況が続いている。

だが、統一地方選後には話し合いがスピードアップするだろう。滋賀では、立憲と国民が嘉田由紀子・元滋賀県知事を統一候補として擁立することで合意、共産と社民も同意する方向のようだ。

軍事アナリストが暴く「ボーッとしすぎ」なマスコミの取材姿勢

沖縄県による独自の地位協定調査に関する朝日新聞の報道について、発表されたものを伝えるだけではなく、独自取材による続報が必要だと厳しく指摘するのは、メルマガ『NEWSを疑え!』を主催する軍事アナリストの小川和久さんです。小川さんは地位協定に関しては、これまでにも深く斬り込んで、他国との相違点、説明の矛盾点を突く機会はあったと、マスコミの取材姿勢の怠慢を明らかにしています。

地位協定調査で明らかになったマスコミの怠慢

今回も朝日新聞の記事(4月13日付)を取り上げます。

「沖縄県の玉城デニー知事は12日会見し、米軍が駐留する欧州4カ国について、米国と結ぶ地位協定の内容などの報告書を発表した。いずれも米軍の活動に原則国内法が適用されており、日米地位協定とは大きな差異があった。玉城知事は今後、日米両政府に協定の改定を求める考えだ。

4カ国は英国、ベルギー、ドイツ、イタリア。いずれも米軍が参加する北大西洋条約機構(NATO)軍と地位協定を結んでいる。昨年から県幹部や職員を派遣して調査した。

報告書は、4カ国の駐留米軍への対応について『自国の法律や規則を適用させることで、自国の主権を確立させ、活動をコントロールしている』と指摘した。

具体的には、ベルギーでは領空内の飛行は国防省の許可が必要で、飛行高度や時間も自国軍より厳しい規制を設ける。英国では、国防省が米軍機の飛行禁止や制限を判断でき、米軍基地には英空軍司令官が常駐。独伊両国では、訓練に事前の承認が必要だ。

また、米軍機事故の際、英国警察は現場を規制・捜索できると指摘。米軍人を基地に送り返した事例を紹介している。これに対し、日本には米軍機事故の調査権がない。日米両政府が合意した飛行制限も守られず、基地への立ち入り権もないなど、4カ国とは大きな違いがあると結論づけた。(後略)」(4月13日付 朝日新聞)

沖縄県が米国の同盟国に職員を派遣し、地位協定の実際を調査したことは大いに評価できることです。私も沖縄県に調査すべきだと提案してきましたが、なかなか実現しませんでした。しかし、この記事には朝日新聞独自の取材に基づく詳しい続報が必要です。

続報すべき点は、まず、沖縄県が行った調査で「宿題」になっている部分を指摘し、沖縄県に調査続行を促すこと、次に、本来は日本政府が把握していなければならない各国の地位協定について、なぜ政府は把握しようとしなかったかを追及すること、そして、マスコミ自身の取材の在り方について検証すること、といったところでしょうか。

特に、マスコミ自身の取材の在り方については、「ボーッと生きてんじゃねえよ」と言われそうなくらい、大きな問題があります。

息子が日本語ネイティブになったと感動した言葉「せっかく」の話

日本語には、他の言語に訳しにくい表現がいくつかあり、そういった表現を使いこなせるかどうかが、日本語ネイティブスピーカーか否かの判断基準になるのかもしれません。メルマガ『8人ばなし』の著者・山崎勝義さんは、ご子息の日本語力に不安を感じていた米国在住の日本人夫婦が、「せっかく」という日本語独特の陳述副詞を使う息子に感動したという話を紹介しています。「せっかく」ですから、ご一読いただき、日本語表現について考えてみてはいかがでしょうか?

日本語ネイティブスピーカーのこと

私の知り合いに米国LA在住の夫婦がある。夫も妻も日本人で、大学を卒業してからはずっと米国にいる。子供は男の子が一人、アメリカ生まれの日本人ということになる。

当然、日々の生活においては英語が主言語である。それでも一度家庭に入れば、そこは純日本人家族ということもあってか、専ら日本語で話すのだそうである。そういう訳で、英語のテレビ番組を見ては日本語で感想を言い合うといった、ちょっと風変わりな家庭内の言語環境であった。

ところが、子供が3、4歳の頃、言語習得に関して、ある心配事が持ち上がって来た。英語に比べて日本語の熟達度がどう考えても低いように思えたのである。やはり、会話の相手が父親と母親だけでは一つの言語の習得には無理があるのか、などと考えたりして一時は日本の祖父母のところに数年だけでも預けようか、とさえ思ったという。

それが5歳の時、夏休みを利用して家族で日本に帰って来た際に日本語でこんなことを言ったと言う。
せっかく東京にいるのに…
文脈はディズニーランドに行くか行かないかの話である。子供にしてみれば何としても行きたい。親にしてみればスケジュール的に難しい。そのせめぎ合いの中で、子供らしく見事に駄々をこねて見せたという訳である。

その子は自らの主張の正当性を「せっかく」という陳述副詞を話頭に置くことで示そうとしたのである。母親はこの時、大いに感動したと言う。それには昔見慣れた東京の風景や周囲に溢れる聞き慣れた日本語への懐かしさも手伝っていたのかもしれない。

とにかく母親にしてみれば、子供が自分のわがままを通すという極めてエモーショナルな瞬間に、英語に翻訳不可能な日本語独特の表現を使ったことが何よりうれしかったのである。その日は上機嫌で子供のわがままを呑むことにしたそうである。

これも母親からの話であるが、この「せっかく」以来、子供の日本語はどんどん上達したと言う。晴れて日本語ネイティブスピーカーになったということであろう。

数ある言語の中でも、「わたしが」「あなたに」「今ここで」といったことを非常に豊かに伝える日本語は、今やその家庭における大事なコミュニケーション・ツールとなった訳である。

ついこの間もゲームで遊ぶ時間に関して、こんな話をしたそうである。
母親「せめて30分くらいにしておきなさい」
子供「せめて1時間くらいは…」
同じ「せめて」でも、母親は「at most(=多くても)」の意で、子供は「at least(=少なくても)」の意で使っているのである。「せめて」は交渉において相手から譲歩を引き出したい時に、今現在のこちらの切なる気持ちや事情を相手に分かってもらうための陳述副詞である。

こんなふうに、毎日が陳述副詞でいっぱいだそうである。
「この前観た映画『けっこう』面白かった」
「今日のテスト『あんまり』出来なかった」
「この料理『なかなか』おいしい」

勿論、我々も日々、日本語ネイティブスピーカーとして陳述副詞を当たり前のように使っている。それでも、たまには伝達の言語としての日本語の豊かさを改めて認識するくらいのことはしてもいいのではないだろうか。

image by: imtmphoto, shutterstock.com