トランスジェンダーの職員へかけた言葉で、上司が「違法」になった話

日本でもトランスジェンダーについての理解は徐々に深まりつつありますが、いまだ賛否は分かれ、それは労務管理にも関係してくるようです。今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』では、著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが、某省庁が訴えられた裁判の判決から現代のトランスジェンダーのビジネス環境について言及しています。

「男に戻ってはどうか」発言とトイレの使用制限は違法か適法か

去年、国が発表した履歴書が大きく変わりました。

今まで記載が必須だった性別欄が、「任意」に変更になったのです。

元々、個別企業では性別欄を任意もしくは不要としていたところはありましたが、国が発表したことは大きな話題になりましたね。

この「性」に関する話題はときには賛否が分かれることもありますが、労務管理についても同じことが言えます。

それについて裁判があります。

某省庁でトランスジェンダー(生物学的には男性、性自認は女性)の職員が、トイレの使用を制限されたとして、国を訴えました。

その職員は、自分が勤務するフロアと、上下1階ずつの女性用トイレの使用が禁止されていたのです。

では、この裁判はどうなったか。

職員が負けました。

「使用制限には違法性は無し」

具体的には裁判所は次のように判断しました。

・省庁には他の職員が持つ性的な不安も考慮し、すべての職員にとって適切な職場環境を提供する責任がある
・面談中の上司の「手術を受けないのだったら、もう男に戻ってはどうか」は違法な発言であった

つまり、ざっくりお話すると「(この職員がトイレに入ってくると)他の女性職員が不安になってしまうから、使用を制限するのはやむを得ない」ということですね。

さて、これについてはみなさんはどう感じるでしょうか。

「習近平の3期目」ばかりに注目。稚拙な日本メディアが伝えぬ焦点

10月16日から始まる5年に一度の党大会(中国共産党第20回全国代表大会)。日本メディアの関心は、もっぱら「習近平の異例の3期目」であり、支える幹部の人事となっていますが、その論点の浅はかさを指摘するのは、多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さんです。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、党大会に参加する2千人を超える代表たちの顔ぶれが大きく変わっていること。なかでも改革開放後の世代が多く、専門技術を持つ党員が数多くいることなど、本当の注目点を伝えています。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

共産党大会が近づくなか唐突に出された出世マニュアル

国慶節の連休がいよいよ始まった。中国が進めた「動的ゼロコロナ」によって中国経済は大きく落ち込んだ。その浮揚策の入り口として中国政府は旅行や消費を大いに盛り上げたいはずだが、少なくとも北京にはそうした空気とは無縁のようだ。

国慶節の休みは早ければ9月23日くらいに始まるはずだが、北京を拠点とした高速鉄道はどれも驚くほどガラガラだったという。数人の友人がその社内の様子を写真に撮って送ってくれた。そんなことになっている理由は簡単だ。16日から始まる20大(中国共産党第20回全国代表大会)の対策のためだ。

5年に一度の党大会が開かれる今年が「政治の季節」になるのは仕方のないことだ。しかしそれを扱うメディアの報道が、「習近平の異例の3期目」をめぐる話題や人事の予測ばかりになることには、首を傾げたくなる。「もう1週間も経てばすべて分かるのに、何を焦っているのか?」人事予測を書くために北京を走り回っていたころ、北京の複数の友人から同じ疑問を投げつけられ、思わずため息をついたことを思い出す。

確かに人事が少し早く分かったからといってはしゃぐ意味はない。そもそも15年前、習近平がなぜ胡錦涛の「接班(後継者)」になることができたのか。その疑問さえ日本ではまだしっかりと解けてはいないのだ。

現状、うっすらと伝わってきている党大会関連の情報によれば、今回、中国共産党中央指導部は「安定」を重視した人事を行うらしいということだ。それはウクライナ問題をめぐる予測の難しい世界の動きと、悪化の一途をたどる対米関係をにらんだ対策としての「安定」を求めてのことだ。

ただ、それは大きく人事を変えないことによって得られる安定なのか。若くてもプロフェッショナルを当てることで得られる安定なのかは定かではない。

習近平が自ら敷いたレールが後に大きく変更されないためにも、今年、未来の指導部の姿を少しは見せておく必要もあり、ある程度の新人の登用も不可欠だと考えられるのだ。つまり安定を確保しながら、どのように新鮮な空気をそこに入れ込んでいくのか。党指導部の腕の見せ所だろう。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

当時は「不法扱い」25歳の医学部生が作った遠隔医療アプリ開発秘話

新型コロナウイルスの影響で急速に広まった遠隔医療。日本でも多くのサービスが提供されていますが、IT大国の韓国では少し足並みが遅れていたようです。その理由と、現在韓国でも使われ始めた遠隔医療アプリを作り上げた25歳の医学部生のインタビューを、韓国在住歴30年を超える日本人著者が発行するメルマガ『 キムチパワー 』が紹介しています。

25歳の医学部生が始めた遠隔医療アプリの先見性

韓国最大の遠隔医療、代表は25歳の医学部生。朝鮮日報ベースでご紹介したい。

「OECD加盟国の中で遠隔診療が可能な国は何か所でしょうか?」

ドクターナウのチャン・ジホ創業家がむしろ記者に質問してきた。意外な質問に詰まっていると、「38か国のOECD加盟国のうち、何か国が非対面診療を許可しているのでしょうか?」と再度尋ねる。

「半分ぐらいではないでしょうか。20社?」という記者(朝鮮日報)の回答にチャン創業家は、「多くの人がそう思っているのですが。実はOECD38か国のうち37か国が許容しています。韓国以外、全部やっているんです。日本も以前は再診(2回目の診療)から遠隔診療を許可してましたが、今回の新型コロナウイルス感染症の時からその規制を取り外しました。G7諸国はすべて初診(最初の診療)から遠隔診療を許可しています。」

1997年生まれで漢陽大学医学科を休学したチャン代表は、いわゆる「若気の覇気」の創業だけではない。緻密な計算と計画、そしてかなり長い時間と試行錯誤に耐えた創業だったということを90分間のインタビューで悟ることになった。

ドクターナウは2022年6月、投資の氷河期に400億ウォンの投資を誘致した。今年25歳のチャン・ジホ創業家は2022フォーブス選定、30歳以下のアジアリーダー30人でもある。ドクターナウはスマートフォンのアプリで医師の診療を受け、自宅まで薬を届けてもらうサービスだ。病院や薬局に行かなくても、医療を受けられるようにサポートするスタートアップだ。韓国は遠隔診療が不法だが、現在はコロナパンデミックで例外的に許容している状況だ。

2022年第2四半期基準で、ドクターナウの累積利用者数は600万人、累積ダウンロード数は300万件。提携医療機関数は1,500か所。ドクターナウでは内科・耳鼻咽喉科・小児青少年科・皮膚科など20の診療科目をサービスしている。

チャン代表は「韓国が遠隔診療では遅れました」と言う。しかし、表情からは失望を感じなかった。遅いだけに、アメリカや日本の遠隔診療よりも良い遠隔診療アプリを作るということでもある。例えば、米国は診療から薬配達までそれぞれ異なるアプリが市場を掌握しているため、消費者は複数のアプリを転々としながら遠隔医療を受けることになる。ドクターナウでは一度に行われる。

識者が解説する北朝鮮ミサイル発射の「意図」。日本人はどう受け止めるべきか?

10月4日朝、北朝鮮の発射した中距離弾道ミサイルが日本列島の上空を飛び越え、5年ぶりに「Jアラート」が発動しました。この危機に対して、私たち日本人はどのように対処し、北朝鮮の今後の行動をどのように読み解かなければならないのでしょうか? 今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』では、宮塚コリア研究所副代表の宮塚寿美子さんが、今回のミサイル発射の意図を解説しながら、中国やロシアなどの動きに関連づけて、その挑発行動を読み解いています。

この記事の著者・宮塚利雄さんのメルマガ

17年以来の日本通過ミサイル発射の意図 迫る東アジア危機

北朝鮮は10月4日午前に北西部から中距離弾道ミサイル(IRBM)1発を発射した。日本上空を通過したミサイルの飛行距離は約4,500キロ・メートルに達した。これはグアムを射程距離に納めることができる最長記録である。上空を通過した北海道や青森だけでなく、誤報で東京の千代田区でもJアラートが鳴った。

おかげで筆者にもあちこちからミサイル発射について問い合わせがあった。その質問内容は北朝鮮の意図、今後の日本の対応などである。

日本の防衛省統合幕僚部は、航空自衛隊と在日海兵隊の戦闘機12機が九州西方の東シナ海上空で共同訓練を行ったと発表した。韓国軍も在韓米軍と4日深夜から5日未明にかけ、日本海に向けて合同で地対地ミサイル発射を実施した。韓国軍の玄武2C(射程1,000キロ)とATACMS(射程約300キロと)と在韓米軍のARACMSである。いずれも北朝鮮に対するけん制、抑止力を見せているわけである。

北朝鮮は2017年9月にも日本列島を越えるIRBMを発射しており、その時の飛距離は約3,700キロであった。

問い合わせの回答として、筆者は北朝鮮の今回の発射の意図は、日本ではなく韓国、米国へのメッセージの意味が強いとした。米韓合同軍事演習はいつものことながら、今回は近々の9月29日に米国のハリス副大統領が訪韓し、米バイデン政権の首脳級として初めて北朝鮮との軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)を訪問した。国連軍の米兵らを激励し、「米韓同盟は、いかなる不測の事態にも対応できるものだ。韓国の防衛に対する米国の責任は鉄壁だ」と訴えていた。

10月1日は中国の国慶節、3日は韓国の開天節というそれぞれ建国記念日で祝日であるため配慮したのか、天候条件などがそろった4日に発射したのだろう。

1日明けた5日、北朝鮮は今回のミサイル発射について報道はしていない。これまで北朝鮮が発射を報道しなくなったのは、対宣伝戦略の変更を行っていると推測できるが、一番の理由は国内の人民への配慮なのだろう。

コロナ禍が始まった時期とも重なる。北朝鮮は8月には「コロナ勝利宣言」を行っているが、全世界がまだ終息していない中で、北朝鮮だけが完全に封じ込めているとも信じがたく、最近の北朝鮮の報道でも人民がマスクをしている姿がわかっている。

勝利宣言とは言えども、実態は、後遺症や慢性している食糧難などで生活は苦しいものであるはずである。そんな中、ミサイルを何発も打てる資金があっても、人民生活を優先していない指導者や体制への不満は強くなるのは明らかであろう。

今後、北朝鮮はさらにエスカレートして、ミサイル発射はデータ収集のためにも続け、核実験も行うかもしれない。

ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ侵攻で一転劣勢なっている今、核使用をちらつかせている。中国と台湾の関係も悪化している。このような国際情勢から見ても、北朝鮮にはいざという時に味方になってくれそうな同じような状況の両国があるため、この挑発は止めない。

我々日本人も対岸のことと思わず、東アジアの危機は迫っていることに気づかなければならない。

(宮塚コリア研究所副代表・國學院大學栃木短期大學兼任講師 宮塚寿美子)

この記事の著者・宮塚利雄さんのメルマガ

image by : 朝鮮労働党機関紙『労働新聞』公式サイト

「家庭が大事」という統一教会の呪縛を解き放て。母親が抱く罪悪感「マミーギルト」の深刻度

母親が子どもや夫に抱く罪悪感、「マミーギルト」。これがコロナ禍を機に社会問題化しているようです。在宅の時間が増えることで、母親として妻として家事や育児を完璧にこなさなければならないのになぜ私はできないんだろう…という家庭における「罪悪感」を持つことですが、この「家庭が大事」という思想こそが旧統一教会の教義に通じるものがあると指摘するのは、メルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』の著者でジャーナリストの伊東森さん。伊東さんは、統一教会の問題がクローズアップされている今こそ女性が「家庭が大事」という呪縛から解放され、この考え方を見直すべきだとして、多くの事例とともに「マミーギルト」の問題点をあげています。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

母親が抱く罪悪感「マミーギルト」コロナ渦で深刻化

コロナ禍の今、私たちは「マミーギルト」という言葉とあらためて向かい合わなければならない。

「家事や育児がきちんとできず、申し訳ない。私はダメな母親だ──。」(1)

母親が、子どもや夫に抱く罪悪感を、英語で「マミーギルト」と呼ぶ。とくに新型コロナウイルス禍における在宅勤務の普及や相次ぐ休園・休校などを背景に、問題となりつつある。

マミーギルトという言葉は英語圏でも。アメリカでは、

「母親は父親に比べ、自分の仕事が家族に与える影響について多くの罪悪感を持つ」(2)

といった調査結果も。

働く女性のキャリアコーチングを行うボーク重子さんは、日本にも「母乳神話」などの言葉があるように、

「米国では以前から一般的に広く知られる概念だ」(3)

と説明する。

マミーギルトは離職理由にもなる。

「仕事を辞めたいと家計相談に来る女性らから『子どもを犠牲にしている』という言葉を呪文のように聞く」

と日本経済新聞の取材に答えたのは、ファイナンシャルプランナーの内藤真弓さん。

内藤さんは、数年前に子どもを持つ女性医師26人に聞き取り調査をした際も、この「呪文」を多く聞いたという。

コロナ禍で深刻化

マミーギルドは、コロナ禍で深刻化する。これまでは、母親たちは保育園や学童保育などを利用し、自ら仕事に集中できる環境を整えてきた。

しかし、それらの利用が制限され、さらにコロナ禍における子どもの健康管理という負荷も加わる。結果、「在宅勤務」と「家庭保育」との両立が生じた。

母親自身の仕事のみならず、子どものオンライン授業のフォローもせねばならない。

今年1月下旬から2月に日経ウーマノミクス・プロジェクトが実施したアンケートで、小学生以下の子どもを持つ女性461人の回答を集計したところ、74%が、

「家事や子育てと仕事を両立するうえで、子どもや夫、周囲に対して罪悪感を感じることがある」

と回答。

さらに罪悪感を感じる人のうち35%がコロナ禍で「罪悪感が深まった」と答えた。

「子どもが話しかけてくるのに、仕事中だと突き放さなければならない」(神奈川県・40代)

「在宅勤務中、子どもに動画ばかり見せてしまう」(東京都・30代)

などの声が寄せられる。

一方、子育て世代向け女性誌「VERY」(光文社)は2021年から22年に4号にわたり、「そんなの、かまへん!」特集を掲載。

「ご飯を作りたくない日は吉野家へ。牛皿買って夕ご飯。そんな夜があったってかまへん!」

「『ママも部屋着で登園』だってかまへん!」

と良き「手抜き」を訴える。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

 

小林よしのり氏が総括。安倍「個人崇拝」国葬で日本が世界に晒した恥

まともな議論がなされることなく、なし崩し的に強行されたと言っても過言ではない安倍元首相の国葬。国民を二分したこの葬儀は、はたして行われるべきだったのでしょうか。今回のメルマガ『小林よしのりライジング』では、『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』等の人気作品でお馴染みの漫画家・小林よしのりさんが、この国葬の全体像を振り返り総括。その上で、日本においては二度と国葬を行うべきではないとの見解を記しています。※本稿では著者の意思と歴史的経緯に鑑み、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を「統一協会」と表記しています

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

 

権力者を“権威”にする国葬は必要ない!

安倍晋三元首相の「国葬」が終わった。

わしは最初から賛成も反対もしない、無関心という姿勢でいた。政府がやると決めてしまった以上、中止などできるわけもなく、反対を唱えたって意味がないからだ。

しかしやったことの総括は必要であるし、それにもかかわらず誰も正確な総括をしていないのだから、ここでわしがやっておくしかないだろう。

そもそも今回の葬儀、一般には「国葬」という表記が多かったが、政府はずっと「国葬儀」と言っていた。

日本では明治以降、国葬は「国葬令」という法律に基づいて行われていたが、国葬令は戦後失効・廃止され、現在は国葬の基準を定めた法律はない。

それを全額国費で行うのなら、少なくとも国民の代表である議会に問うべきじゃないかと思うのだが、岸田内閣は閣議決定だけで実行した。

実際には、現状の制度では国会の関与等の担保が存在しないので、閣議決定だけでやっても法的に問題はないらしい。

しかし政府もそれをよく理解していなかったのか、十分な説明もせずに強行した形になってしまった。それで、これではとても「国葬」とは呼べないということで、「国葬儀」という、国葬であるような、ないような、ヌエのような言葉を使ったようにも思える。

実は、戦後唯一の「国葬」の前例とされていた吉田茂元首相の場合も「法的根拠の不在」を野党に追及され、政府は国会答弁で「国葬儀」という言葉を使っており、岸田内閣はそれを踏襲したのだ。

そういう、国葬なのかそうでないのかよくわからない「国葬儀」を、マスコミも大衆もなんとなく「国葬」と呼んでいたわけで、これはあまりにもいかがわしすぎる葬儀だった。

それならいっそ、「国葬儀」ではなく「国葬偽」という名称にすれば、ことの本質を表現できてよかったんじゃないか?「偽国葬」なら、もっとはっきりわかったと思うが。

そんな調子で、最初っからいかがわしさに満ちた「国葬」だったが、そのいかがわしさの中でも最たるものが、一般献花に並んだ人の列の映像だった。

ネトウヨはこの映像に大興奮、ツイッターでは「とんでもない長蛇の列、いや、これは大蛇の列です」「サイレントマジョリティの静かな抵抗に涙。日本はまだ大丈夫」などと、感涙にむせぶ者までいた。

だが、その参列者の人数は「2万人」だったという。

わしはそれを聞いて、「なーんだ」と思ってしまった。

わしがAKBのコンサートを見に行っていた頃は、国立競技場で7万人を動員したりもしていたし、新日本プロレスの東京ドーム大会では6万人入っていたし、その他にもわしはいろんなミュージシャンのスタジアムコンサートなどに行っているから、直観的に「2万人しかいなかったの?全然少ないな」と思ったのだ。

献花の列が長かったのは、単に行列の管理の仕方がヘタで、一列に並ばせていたからにすぎない。

2万人を一列で並ばせたら、だらだらとものすごく長くなってしまうのは当然で、普通のコンサート会場ならそんな並ばせ方はしない。何列にも分けて並ばせて、スムーズにさばいてしまう。「献花会場まで5時間かかった」なんて報道もあったが、コンサート会場でそんなことをやったら、入場できた時にはコンサートが終わってしまうじゃないか。

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

 

「統一教会」名指しも裏目。岸田首相“棒読み”所信表明演説の無内容

政権発足から1年を迎えるタイミングで行われた、岸田首相の臨時国会での所信表明演説。しかしそれは人気ブロガーのきっこさんによれば、「ツッコミどころが満載」のスピーチだったようです。今回きっこさんは『きっこのメルマガ』で、岸田首相の演説における矛盾点や事実誤認と言っても過言ではない箇所を、具体的な数字等を挙げつつ指摘。その上で、何もしないリーダーである岸田首相こそが「最大の国難」と結論づけています。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

 

岸田文雄こそが国難

安倍晋三、菅義偉、岸田文雄と、3代にわたって野党が要求する臨時国会の召集から逃げ続けて来た自民党政権ですが、さすがに秋の臨時国会を開催しないわけには行かず、「おとぼけメガネおじさん」こと岸田首相は10月3日、覚悟を決めて俎上ならぬ壇上に立ち、経産省の無能なスピーチライターが書いた所信表明を棒読みしました。

それにしても、何というタイミングでしょうか。岸田首相が所信表明演説の冒頭で「多層的な外交の展開と防衛力の抜本的強化を通じて、アジアと世界の平和と安定を断固守り抜いてまいります」と述べた翌朝、北朝鮮のミサイルが日本の国土か領海内に着弾する恐れがあるとJアラートが響きわたりました。

段階的に防衛予算を拡大して行きたい自民党政権にとって、これほどのフォローはありません。安倍首相の時代から、北朝鮮のミサイルは防衛予算拡大のための大義名分なのですから、自民党政権としては定期的に発射してもらわないと困るのです。安倍首相の時代には、まるで金正恩とホットラインで繋がっているかのように、阿吽の呼吸でミサイルが発射され、米国製の武器兵器を大人買いするための口実とされて来ました。

ま、それはそれとして、今回の所信表明もツッコミどころが満載なので、横道に逸れずにサクサク行きたいと思います。まず岸田首相は、福島の復興の成果として「長期にわたり帰還が困難とされた区域への住民の帰還」や「55の国と地域のうち43の国と地域での輸入規制の撤廃」などを挙げました。しかし、前者は住民の1割も帰還しておらず、後者に至っては未だ12もの国と地域が日本の食品を規制しているというのに、国と東電は福島の海に天文学的な量の自称「処理水」という名の放射能汚染水を垂れ流そうとしているのです。

岸田首相は「多くの皆さんの力により、福島は着実に復興に向け歩みを進めています」などと抜かしましたが、その復興の足を引っ張っているのが、経産省OBの天下り先である原子力ムラとベッタリ癒着している自民党政権ではありませんか。その証拠に、今回の所信表明では、さんざん福島の復興について取り上げておきながら、その原因については「東日本大震災という未曽有の国難」と言っただけで、「原発事故」どころか「原発」というワードさえ一度も使っていないのです。

【関連】元電通マン。国葬や統一教会、五輪汚職のすべてに関わる自民党議員の名前

さらに言えば、「エネルギー政策」のところでも、「エネルギー安定供給の確保、再エネ・省エネの推進、農産物の国内生産を通じた食料安全保障の確保など、エネルギー・食料品について、危機に強い経済構造への転換に取り組みます」と述べるにとどめ、「原発」のゲの字も口にしませんでした。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

 

「楽天モバイルありき」から一転。周波数再割り当て協議で浮上した現実解

プラチナバンドの再割り当てを巡る議論は、先日掲載の「3社が利用中の周波数をタダで奪おうとする楽天モバイルが浴びた苦言」で取り上げたように、雲行きに変化が生じています。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんが、9月26日の会合で強気の姿勢に変化を見せた楽天モバイルの譲歩案を紹介。さらに、ドコモが提示した資料から、楽天のユーザー数に対し割り当てる周波数の幅が過剰との疑念が明らかになり、この問題には別の解決策があるかもしれないと伝えています。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

楽天モバイルがプラチナバンド移行期間でやや譲歩。3キャリアから奪うより「狭帯域割り当て」が現実解か

9月26日、総務省にて「携帯電話用周波数の再割当てに係る円滑な移行に関するタスクフォース(第12回)」が開催された。4Gでは1.7GHzしか持たない楽天モバイルに対して、プラチナバンドを割り当てる前提で行われているタスクフォースだが、これまで楽天モバイルは「1年以内に再割り当てできる」という主張を展開していた。

しかし、今回の会合では新免許人が開設計画(置局計画)を必要な範囲で開示。開示情報に基づき、影響が想定される基地局にフィルタを交換。10年をかけて順次、楽天モバイルが周波数を使えるようにできないかという移行イメージが語られた。

3キャリアとしては「移行にはフィルタ交換などで10年かかる」と主張してたため、楽天モバイルが譲歩案を出してきたというわけだ。

一方で興味深いのが、先日のタスクフォースで有識者から「そもそも15MHz幅もいるのか」という意見が出されたことだった。その意見に対して、NTTドコモが新たな資料を出してきた。それによれば、15MHz幅では約5500万契約の収容が可能だという。NTTドコモでは「今回の検討において、当該周波数の利用目的、収容見込等を勘案し、当該周波数の有効活用に向けて適切な帯域幅を検討すべき」としている。

ちなみにNTTドコモの資料では、1.4HMz幅で510万、3MHz幅で1100万契約の収容が可能だとしている。つまり、現状の楽天モバイルのユーザー数であれば1.4MHz幅で足りることになってしまうし、今後、ユーザー数が倍増したとしても3MHz幅で充分ということになる。ちなみに通信速度は1.4MHz幅で下り12Mbps、3MHz幅で30Mbpsになるという。

楽天モバイルの主張は、15MHz幅が欲しく、3キャリアからそれぞれ5MHzずつ返してもらうことで、15MHz幅を実現したいとしている。しかし、それでは3キャリアそれぞれでフィルタ交換などの工事が必要となり、それぞれで1000億円規模の工事費がかかる恐れがある。

しかし、1.4MHz幅や3MHz幅であれば、どこか1つのキャリアだけが泣きを見れば済む話のようにみえてくる。いや、ひょっとすると、3キャリアからプラチナバンドを召し上げるのではなく、どこか別のところから確保するなんてことも可能だったりするのではないだろうか。

今回の法改正やタスクフォースは「楽天モバイルがプラチナバンドをもらえる前提」で話が進んでいるが、そもそも競願にかけ、3キャリアと比較して、楽天モバイルが電波の有効利用で勝ると証明するのは至難の業なのではないだろうか。

3キャリアは数千万規模のユーザーを抱え、電波を有効利用しまくっている。一方で楽天モバイルは500万ユーザーを超えたものの、ゼロ円廃止で契約者数の減少傾向にあったりする。楽天モバイルにプラチナバンドを早期に渡す目的を達成したいのなら、狭帯域をなんとか絞り出すという方向性も模索した方が手っ取り早いのではないだろうか。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

image by:Yasu31/Shutterstock.com

焦る日本と冷静な金正恩。北朝鮮のミサイル発射が「今しかない」訳

今年に入ってすでに41発、9月25日からに限ってみれば10日あまりの間に8発ものミサイル発射を行った北朝鮮。4日にはJアラートの対象地域が二転三転するなど日本国内で混乱も見られました。なぜ金正恩総書記は今、ここまでミサイルを連射するのでしょうか。その背景を考察するのは、政治ジャーナリストで報道キャスターとしても活躍する清水克彦さん。清水さんは今回、北朝鮮がミサイルをハイペースで撃ち続ける裏側を分析するとともに、金正恩総書記がミサイル発射を「今しかない」と判断しているであろう理由を解説しています。

清水克彦(しみず・かつひこ)プロフィール
政治・教育ジャーナリスト/大妻女子大学非常勤講師。愛媛県今治市生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得期退学。文化放送入社後、政治・外信記者。アメリカ留学後、キャスター、報道ワイド番組チーフプロデューサーなどを歴任。現在は報道デスク兼解説委員のかたわら執筆、講演活動もこなす。著書はベストセラー『頭のいい子が育つパパの習慣』(PHP文庫)、『台湾有事』『安倍政権の罠』(ともに平凡社新書)、『ラジオ記者、走る』(新潮新書)、『人生、降りた方がことがいっぱいある』(青春出版社)、『40代あなたが今やるべきこと』(中経の文庫)、『ゼレンスキー勇気の言葉100』(ワニブックス)ほか多数。

私が金正恩でも「今しかない」と思う北朝鮮ミサイル発射のタイミング

10月4日午前、北朝鮮が発射した中距離弾道ミサイルは、いつもの日本海ではなく、青森方面を飛び越え、日本のEEZ(排他的経済水域)外へ落下した。

防衛省によれば、推定飛距離は4,600キロ。日本列島を飛び越えたのは5年ぶりのことだ。

その距離から、私は、今回、発射された「火星12」型の中距離弾道ミサイルは、アメリカのグアム基地を射程に入れたものではないかとみている。

それと同時に、私が金正恩朝鮮労働党総書記(以下、金正恩と表記)でも、ミサイル発射や核実験に踏み切るなら、「今しかない」と考えるだろうな、と感じたしだいである。

金正恩は再び「ロケットマン」に

北朝鮮は今年に入り、かつてないハイペースでミサイル発射実験を実施している。

今年1月から3月までだけをみても15発の弾道ミサイルを発射した北朝鮮。これだけでも、金正恩総書記の父親、金正日氏のときに発射した弾道ミサイルが17年間で16発だったのを思えば、かなりの数だ。

金正恩体制になってからの通算では100発をゆうに超えている。2018年6月、シンガポールでの米朝首脳会談以降、しばらく鳴りを潜めていた金正恩は、かつて、アメリカのトランプ大統領(当時)に揶揄された「ロケットマン」に逆戻りしてしまったことになる。

問題なのは数だけではない。その質だ。

北朝鮮は、1月5日、11日にミサイル試射を行い、それらが「極超音速ミサイル」であると発表した。北朝鮮は、1月14日、17日にもそれぞれ2発ずつミサイルを発射し、日本をはじめとする国際社会に軍事的脅威を与えている。

3月には「火星17」と主張する新型のICBM=大陸間弾道ミサイルの発射にも成功したと主張した。

今年に入ってICBM級ミサイル発射の1回目は2月27日、首都ピョンヤン郊外のスナン付近から。2回目はその6日後の3月5日。同じスナン付近から弾道ミサイル1発を発射している。

3回目、3月16日の発射は空中爆発し失敗したとみられているが、3月24日には4回目の発射を成功させている。しかも移動式発射台で、だ。

北朝鮮は短期間のうちに、迎撃しにくい「極超音速ミサイル」とワシントンDCが射程圏内に入る長距離弾道ミサイルの発射に成功したわけだ。