まずはYouTubeを開く。物ごとを「複数の視点で見られる人になる特訓」ってどうやるの?

Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍されている尾原和啓さんがビジネスでもプライベートでも大切にしているのは「複数の視点から見る」ということ。しかしなかなか難しいですよね。そこで、尾原さんは自身のメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』のなかで、YouTubeを使った方法について語っています。

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米ペロシ議員の台湾訪問は「複数の視点から見ることがすごく大事」の好例

今日は、週末とか時間のあるときにぜひやってもらえたらなという、「複数の視点から見ることが大事」っていう話をしたいと思います。

複数の視点から見ることが大事

2022年8月にアメリカのペロシ議員が台湾に訪れた時には、色んな議論が起きました。とくに中国が日本の経済水域にミサイルを撃ち込んだりっていうことが起こっていたわけなんですけど、こういうときこそ、「複数の視点から見ることがすごく大事」なんですよね。

つい僕たちって、自分に危害が加わるかも知れないってなると、身をすくめてしまって恐怖で動きが取れなくなるときもあるし、怒りが起こってくるときもあるし、ないしは、一方的に相手が悪いって思ってしまうかも知れない。こういった感情にとらわれると、すごく単方向な解決しか生まれにくいシチュエーションになるんですよね。

なので、皆さんにやっていただきたい本当に簡単なことは、YouTubeとかTikTokとかいまや僕たちって世界中の人たちが使っている情報プラットフォームがあるわけなんですけど、こういう時には日本の情報を見るだけじゃなくて、例えば、“Taiwan”とか“Japan”とか簡単な英語で良いのでYouTubeを検索してほしいんですよね。

そうすると、アメリカ側のニュースがどういう風にそれを伝えているのか見れるし、ないしは「台湾と日本」っていうのをGoogle翻訳でTaiwanese(台湾語)にして、YouTubeで検索してみてほしいんですよ。そうすると、台湾ではどういう風に報道しているのかが見れるんですよね。

もしかしたら、「いやいや、尾原さんみたいに英語できないですよ。」とか「尾原さん、台湾語って繁体字できましたっけ?」っていう風に言うかも知れないですけど、僕は繁体字って全くできないんですよね。

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銭形平次が悪党に投げつける一文銭。一回の捕物にかかる金額は?

時代小説を読む時「わかりにくいな」と感じるもののひとつに「貨幣」があります。そこで、今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では時代小説の名手として知られる作家の早見さんが、江戸時代のお金について詳しく解説しています。

時代小説のハードル

時代小説のハードルの一つ、貨幣について語りたいと思います。

江戸時代のお金、両とか文とか江戸と関西では種類が違う、など、現代から見れば非常にわかり辛いです。江戸は金貨、関西は銀貨が流通していました。時代小説の舞台は江戸が多いことから、今回は江戸の貨幣事情について記します。

時代が経つにつれ貨幣の種類が増えますが基本てきな貨幣は、金貨が一両小判、一分金、一朱金、あと銅銭がありました。かつての時代劇では、悪徳商人が幕府の権力者に小判を底に敷き詰めた菓子折りを渡す場面が定番でした。眩い黄金色の輝きを放つ小判を見れば、さぞや大金が賄賂として贈られているのだとわかります。漠然と大金とは理解できますが、一両って現代の貨幣価値でどれくらいなのか、疑問に思うのではないでしょうか。

江戸時代は長いですから、時期によって貨幣価値は変化し、特に幕末はインフレが起きましたので貨幣価値は下がりました。幕末を除き、安定していた時期、一両は十万円程と考える歴史家、経済学者が多いです。筆者も一両は十万円程度という前提で小説を書いています。江戸時代の宝くじである富くじの最大当選金は、「千両富」、つまり、当たったら千両貰えました。一両十万円としますと、一億円になります。

江戸では日に千両が落ちると言われた場所が三か所ありました。日本橋の魚河岸、芝居町、そして吉原です。俗に、「日に千両、鼻の上下にへその下」と言われていました。鼻の上は目、目で芝居を楽しむ、下は口、魚を食べる、そしてへその下……というわけです。

町奉行は三千石の役高の他に幕府から年間二千両の役料が支給されていました。二千両ですから年間二億円を自由裁量で使えたのです。御奉行さまは与力、同心たちが手柄を立てたら、この二千両から報奨金を与えていたそうです。

私は新年の目標を立てない。『数学ガール』作者の結城浩が日々心がけている事

2022年に関して言えば「8割近くが未達成」との報道もある、新年の目標。三日坊主に終わることも少なくないにも関わらず、毎年多くの人が設定する新年の目標ですが、『数学ガール』シリーズの作者として知られる結城浩さんは、近年立てることがないと言います。結城さんは今回、自身のメルマガ『結城浩の「コミュニケーションの心がけ」』で、読者からの質問に答える形でその訳を紹介。さらに「モチベーションに頼らず日々の活動を続けられるような仕組み作り」を心がけている理由を記しています。(この記事は音声でもお聞きいただけます。

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私が新年の目標を立てない理由。習慣と目標

Question

結城さんに質問です。

たとえば、新年明けたときに目標を立てる人をちらほら見受けます。

目標を達成できない人の中には「1日に〇〇を10回実行する」のように「習慣」を目標にしている人がいます。

習慣を目標にするのがダメだと言うつもりはありません。しかし、習慣を目標にすると、毎日単調になるため、モチベーションが維持できず継続できなくなるのではないでしょうか。

そもそも「習慣」と「目標」は分けて考え、習慣とは別に目標を立てた方が良いのではないでしょうか。

結城さんは目標を立てることはありますか。

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欧米にはない文化。日本風のプレゼン資料がアメリカ人に“大受け”なワケ

私たちが普段、何の疑いもなくこなしている仕事や接している諸々のものが、海外の方にとっては斬新に感じられるというケース、ままあるものです。今回、そんな「日本風の仕事術」が大いに役立った経験を綴っているのは、NY在住の人気ブロガー・りばてぃさん。りばてぃさんは『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』で、自身が作成した「日本では当たり前のプレゼン資料」が、米国人の同僚や上司に大ウケした理由を解説しています。

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日系企業の意外な習慣が好評!?未来をつくる仕事術

日系企業というか業種によるかもしれませんが、過去に勤務していた企業の経験が今勤務しているデータサイエンス会社でとてもわかりやすいと好評だったのでせっかくなのでご紹介します。

海外で働く日本人としてこんな経験も役立つのかという参考になれば幸いです。

どんな話かというと、実はこのメルマガを書いている今日、ついに日本市場向けのデータベースの一部を特定のクライアント向けにリリースしました!!

今後、公開内容を拡大し、また公開するクライアント数も増やしていくのですが、社外に公開するということで、ここ1ヶ月ほどは業務が大詰め状態だったのです。

ミーティングも新たに1つ追加され、しかも社長とマーケティングトップも参加するもので、ここでの発表が評価対象であり、その後の仕事の流れも左右するという非常に重要なもの。

また1人で仕事をしているわけではないので、私のプレゼン次第で直属の上司、ひいてはデータオペレーティングチーム、そしてテックチームの評価にも繋がってしまいかねないものだったのです。

というのも、初めてのことを入社して3ヶ月(!?)ほどの私がやるので当然「知らない」ということで問題が発生することもありますし、各社員の仕事の進め方の癖もあるので、1つ何かがずれるだけでドミノ形式でずれることがあったりします。

そういった事故が起きないように、仮に起きたとしても状況を把握し、関係各所に連携することで修正し進めていくわけですが、この連携が取れていないとそれは当然「仕事のできない人」とか、「一緒に仕事したくない人」になってしまいます。

なので、現状を課題、達成したこと踏まえきちんと伝え、今後の進め方も確認するプレゼン資料にする必要があります。

また、社内唯一の日本市場担当なので、言われてはいないけど求められているのは「日本市場についての知識」。日本の文化的背景や市場動向を、社内の人たちは私から知りたいと考えています。

こういった主に2つの事柄をプレゼン資料に含めプレゼンするためには言葉選びもそうですが、視覚に訴えるものも有効なのではと思いまして、多用したのが画像やイラストです。

主にお世話になったのは、我が日本を代表するフリーイラストと言っても過言ではない「いらすとや」です。

ご参考:かわいいフリー素材集 いらすとや

商用であっても1回に20個のイラストまでなら無料利用できます。

パワーポイントの各ページごとに伝えたいことを印象づけたいとき、表紙から見ている人たちの気をひきたいときなどに使いました。

実際お見せできたらわかりやすいですが公開できないので、以下他社さんの資料を参考までに。週間ミーティング資料なのでこんなにがっつりしたものじゃないですが、イメージ的には近いです。

Chatwork株式会社

こういったわかりやすいイラストに加えて、プロジェクト進行表とガントチャートに担当社員の顔写真も追加。スラックのアイコンをコピペして入れることでいつも見ている顔なのでぱっと見で認識できるのです。

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公明党に配慮した激ユル中身。抜け穴だらけの統一教会「被害者救済法」

12月10日、臨時国会会期末に成立した旧統一教会の被害者を救済する新法。しかしその内容は、不完全極まりない「与野党の妥協の産物」にすぎないようです。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんが、被害者救済新法の「抜け穴」の数々を列挙。さらに何がこの法律を骨抜きにしたのかについて考察しています。

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与野党なれ合いの果てに抜け道だらけの統一教会被害者救済法成立

統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に高額の献金をさせられるなどして苦しむ被害者を救済するための新法が、臨時国会最終日にようやく成立した。

とはいえ、喜んでいる場合ではない。一刻も早く統一教会問題の幕引きをしたい岸田首相と、提案した政策を実現させて手柄をアピールしたい立憲民主党、日本維新の会の利害一致による妥協の産物だからである。

立憲と維新が共同提出した法案をもとに、自民、公明、立憲、維新の4党による協議が行われたが、消極姿勢の与党側が今国会は見送る方針を示し、一時は実現が危ぶまれた。それを、岸田首相が政府案提出を約束することで押し戻し、成立にこぎつけた形だ。

岸田首相は「先頭に立って実現に向け力を尽くした」「関係省庁のスタッフは、夜を徹し、また土日を返上して、前例のないスピードで法案策定作業を進めてくれた」と、自らの指導力を強調して鼻高々だ。

だが、野党側も黙ってはいない。立憲民主党の岡田幹事長は「嫌がる政府、与党を引っ張り込み、法律を作り上げた」、維新の馬場代表は「維新ここにあり、といった活動ができた」と、それぞれ自画自賛した。

要するに、今国会会期内での成立ありきで、れいわ新選組や共産党を除く与野党が束になって突き進んできたわけである。

むろん、このスピード成立を可能にするには連立与党の一角にして、巨大宗教団体を母体とする公明党を説き伏せる必要があった。そのため、できあがった新法は、公明党に配慮したユルい内容となった。

では、どんな中身なのか。新法の込み入った条文を、ふつうの日本語で簡略化し、全国霊感商法対策弁護士連絡会の見解を参考に、法の“抜け穴”を確認しておこう。厳密に細部まで知りたい方は、新法の正式名称「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律案」をネット検索していただきたい。

大ざっぱに言うと、新法は、勧誘側の法人が配慮すべきことや禁止される行為をあげたうえで、それに違反したときは内閣総理大臣がやめるように命令したり、個人が寄付の意思表示を取り消すことができ、子や配偶者が寄付の取消権、返還請求権を行使できるという建て付けになっている。

それはそれでいいのだが、問題は“細部”にある。たとえば4条で「法人等は、寄附の勧誘をするさい、次に掲げる行為で勧誘を受ける個人を困惑させてはならない」としている。居座って勧誘する、退去困難な場所に連れ込んで勧誘する、霊感で将来の不安をあおり回避には寄付が必要不可欠と告げる─などの行為があげられているが、なぜ単純に「次に掲げる行為をしてはならない」とせず、わざわざ「困惑させてはならない」の文言を付け加えるのだろうか。

困惑しなければ、同じことをしても禁止行為にはあたらないと解釈できてしまうのではないか。信仰している人が進んでおカネを出しているように見える場合、「困惑」とは認定しにくいだろう。しかしその人も、もとをただせば、宗教団体が正体を隠して勧誘しマインドコントロール下におくといった不当な手口で入信させられているケースが多いのである。

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「中国からの影響」世界ランク52位の日本。進む中国・習近平政権離れ

台湾の市民団体により12月8日に発表された、世界各国に中国の影響力がどれほどの程度で及んでいるかを調査した「中国の影響力指数2022」。日本は82カ国中52位とのことですが、この結果をどう見るべきなのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、9分野に渡る調査結果を詳しく紹介するとともに、日本の中国離れを「成功」に導いた要因を考察。さらに西側諸国における対中戦略の中で、日本が果たすべき役割を記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年12月14日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】各国における中国の影響力比較を発表、日本は「52位」の衝撃

「中国の影響力浸透」韓国は13位…パキスタン1位、日本52位

12月8日、台湾の市民団体である「台湾民主実験室」が、「中国の影響力指数2022」を発表しました。これは、どの国にどれくらい中国の影響力が浸透しているかを指数化したもので、世界82カ国を対象にし、政治、経済、軍事、法、外交、学術、メディア、社会、技術の9分野に中国が及ぼす影響を調査したものです。

実際のランキングや調査結果は、以下で見ることができます。

China Index 2022

それによると、総合でもっとも中国の影響力が強いのはパキスタンでした。インドから独立したパキスタンはもともと親中国として知られ、両国は、中国の新疆ウイグル自治区とパキスタンのグワダル港を鉄道とパイプラインで結ぶという「中国・パキスタン経済回廊(CPEC)」で締結しており、やはり親密度が高いことが示されました。

以下、2位がカンボジア、3位シンガポール、4位タイ、5位ペルーと南アフリカ、7位フィリピン、8位キルギスタン、9位タジキスタン、10位マレーシアと続きます。

その他、主要な国でいえば、台湾は11位、韓国は13位、アメリカ21位、日本52位となっています。

台湾は、メディアと社会の分野において、1位でした。社会については中国からやって来た外省人が多いこともあり、これは順当な結果と思われますが、問題はメディアで中国の浸透工作が進んでいることです。

中国資本あるいは親中資本によるメディア買収により、あからさまな親中論調のメディアも少なくありません。くわえて、台湾では中国によるフェイクニュース流布が大きな問題にもなっています。

中国、台湾にフェイク攻勢 ウクライナに乗じる

ちなみに、それぞれの分野での1位の国を並べると、

政治:南アフリカ
経済:オーストラリア
軍事:カンボジア
法:カンボジア
外交:パキスタン
学術:アメリカ
メディア:台湾、
社会:台湾
技術:パキスタン

となります。

台湾民主実験室の分析によれば、中国にとって、目標の国・地域に「親中」政策を促す上では、圧力をかけるよりもネットワークのつながりを築くことの方が効果的である一方、GDPや1人当たりGDPが高く、汚職の程度が低くなるほど、中国は圧力によって影響力を及ぼそうとしていると分析しています。

たしかに、それぞれの項目でも、汚職が起こりやすい国ほど、内政への中国の影響力が高いことが示されていると思われます。つまり、中国は汚職によって他国の政治に介入しているということです。

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シティーハンターの「もっこり」が令和最新版に進化?鈴木亮平主演で日本初の実写化、“冴羽獠の股間”にネット注目

「週刊少年ジャンプ」に連載され、長期に渡ってテレビアニメが放送された北条司の人気漫画「シティーハンター」が、鈴木亮平主演でNetflixにて実写映画化されることが決定した。これまで香港、韓国、フランスと、海外では実写化されてきた同作だが、日本で実写化されるのは初となる。あの「変態仮面」でブレイクした鈴木だけに、冴羽獠「もっこり」場面の完全再現が期待されているようだ。

Netflixで2024年に配信予定の実写版「シティーハンター」とは

「シティーハンター」は、漫画家の北条司氏が「週刊少年ジャンプ」にて「キャッツ♥アイ」に続き1985年から連載した人気作。裏社会で事件を解決するシティーハンター・冴羽獠の活躍を描いたアクション漫画だ。ハードなアクションの中に時々挟まれる、冴羽の「下ネタまじり」のギャグが好評だった。

よみうりテレビ制作でテレビアニメが1987年から1991年まで放送され、2019年にも同じスタッフ・声優陣・主題歌(TM NETWORK「Get Wild」)で制作された「劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」が公開、オリジナルのイメージを壊さない作風で好評だった。同作は2023年にも劇場版アニメの公開が予定されている。

今回の実写版では、現代の新宿の街を舞台に、原作で表現される「日本語独特のニュアンス」などを活かして実写化されるという。

キャラクター設定もわずかにアップデートされると言われており、冴羽のコスチュームもアニメ版のジャケットからロングコートに変更。よりハードボイルド色がアップしている。

冴羽を演じる鈴木も、伝統ある作品の実写化というプレッシャーと、1980年代の作品を現代版にアレンジする試行錯誤の苦労を交えつつ、

「クールで、ロマンチックで、おバカで、もっこりで、そして最高に格好良いシティーハンターの世界を、大切に大切に、皆様にお届けしたいと思っております」

と誓っていた。

原作者の北条氏も「構想10年」と、実現に時間がかかったことを明かし、佐藤祐市監督も「素敵なアクションもっこりエンターテインメントを目指す」と語っている。

「シティーハンター」を語る上で、やはり「もっこり」は欠かせないキーワードであることがわかる。

歴代の冴羽に、ジャッキー・チェンや上川隆也も

しかし、歴代の「シティーハンター」の実写作品は、とてもオリジナル版をリスペクトしているとは言いがたい。

1993年、後藤久美子との共演が話題になった香港のジャッキー・チェン版は、設定だけが流用され、ガンアクションというよりジャッキー映画らしいカンフー・アクション映画だった。

2011年に韓国でドラマ化された「シティーハンター in Seoul」も、「シティーハンター」の形を変えた韓国ドラマらしい純愛ドラマになってしまっていた。

実は、過去に日本のドラマにも冴羽は登場している。それは「シティーハンター」の続編的な作品「エンジェルハート」のドラマ化で、上川隆也が肉体改造をして演じていたのだ。

しかし、舞台はパラレルワールドで、しかも「シティーハンター」の後日談的な内容であり、冴羽はすでに中年になって、ヒロイン・槇村香は死亡しているという設定だった。「もっこり」というワードは出てくるものの、肝心の「もっこり」場面はなかった。

意外なことに、一番原作の再現性が高く、下ネタも満載だったのはフランス版「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」。

主演・脚本・監督をつとめたフィリップ・ラショーは、フランスの子供番組枠でアニメ「シティーハンター」を視聴していたという。そんなオリジナルのアニメ版をリスペクトし、冴羽の衣装の色やフォルムをそのままに再現している。

意外な事実。アニメ版に「もっこり」はなかった

しかし、驚くことにフランスで放送されていたアニメ「シティーハンター」には、もっこり場面は一切なかったそうだ。フランスでは子供番組の規制が厳しく、性的な場面はおろか、銃で人を撃つ場面も全てカットされていたというのだ(同じ枠で放送されていた「北斗の拳」の暴力シーンも全カット)。

フランスの実写版「シティーハンター」の記者会見で、原作者の北条司氏が驚きの事実を明かしている。実は、日本で放送されたアニメ版「シティーハンター」にも、冴羽のもっこりシーンは一度もなかったという。

漫画版には冴羽の下半身「もっこり」場面が描かれていたので、アニメにもあったように錯覚していたが、さすがに当時のアニメでもそこまでは描けなかったようだ。

しかし、ここで一つの疑問が湧く。なぜアニメでも「もっこり」が決まり文句になったのだろうか?

それは、冴羽の声を担当した声優の神谷明氏が、かわいい女性キャラが現れると「もっこりちゃん!」などとアドリブを入れていたから、と言われている。

神谷氏は「台本に(もっこりは)書いてあった」と、アドリブ説を否定しながら「まあ、そういうことにしておきましょう」と口を濁している。

ちなみに、神谷氏の個人事務所は「冴羽商事」という名前で、「キン肉マン」や「北斗の拳」など数々の当たり役がある中で、やはり冴羽には人一倍思い入れがあるようだ。

あまりにも「もっこり」というワードが普及しすぎて、我々はアニメ版「シティーハンター」の「もっこり場面」を脳内で創造してしまっていたのかもしれない。

世界人口が80億人突破。増えすぎた人類たちが食糧を奪い合う地獄絵図

2022年11月15日、ついに80億人を突破したとされる世界人口。増えすぎた感もある人類にはこの先、どのような未来が待ち受けているのでしょうか。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』ではジャーナリストの伊東森さんが、人類が80億人に達するまでの歩みを振り返りつつ、8億人を超える人々が飢餓状態に置かれている現状を紹介。さらに何らかの手を講じない限り我々が確実に襲われる「災厄」についても言及しています。

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世界の人口 80億人突破 中国とインドで35%を占める 気候変動、食糧問題深刻化も

国連によると世界の人口が11月15日、80億人に達した模様。しかし報告書によると、人口爆発により温室効果ガスの排出量も急増、気温の上昇による異常気象の増加や食糧の不足にも見舞われると警鐘を鳴らす。

報告書によると、1950年には約25億人であった世界の人口は、70年代に40億人、2011年には70億人と推移し、現在までに3倍以上に達した。

今後、世界の人口は、2037年ごろに90億人、2058年ごろに100億人を突破。しかし、その後は合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数の推計値)の低下などにより、ほぼ横ばいとなる見込みだ。

世界の人口が明らかに増加したのは1803年以降のこと(*1)。世界人口は、17世紀、新技術と新しい農法の登場により、急激に増加し始める。1700年代に始まった、第二次産業革命の影響だ。

その後、出生率の上昇や医療と農業の継続的な発展により、人口は爆発的に増加。しかし人口動態の変化や出生率の低下により、ここしばらくは世界の人口増加率は明らかに鈍化している(*2)。

2100年の世界人口については、さまざまな予測がある。国連の予測では109億人に達するという見込みであるが、ワシントン大学の研究者は63億人から88億人台とも予想(*3)。

目次

  • 中国とインドで35%を占める
  • 気候変動、深刻化
  • 飢餓懸念 食糧問題、すでに顕在化

中国とインドで35%を占める

2015年の時点では、世界の人口の半分は6つの国に集中。しかし、最近になりその他の国でも人口は増加。結果、現在は世界人口の半分弱が7つの国に住んでいるという状況に。

世界人口は、アジア圏で44億人と55%に上り、中国とインドの2か国(約28億人)だけで全体の35%を占める。インドは来年、中国を抜き、世界最多の人口となる見通し。

中国は1979年から2014年まで一人っ子政策を取ってきた。その影響により、4億人の人口増が抑制されたとも。今後は中国においても少子高齢化が進むとみられる。

中国とインドに人口が集中している理由は、“もともと”この2カ国に人口が集中していたからだ。

1950年の世界人口は26億人であったが、当時の両国の人口も世界第1位と2であった。当時の中国の人口は5億5,441万9,500人。インド3億7,632万5,300人。

このとき、中国の人口が世界に占める割合は約21%、インドは14%と、合わせて35%を占め、この数字は現在とほとんど変わっていない。一方、両国の人口の伸び率を個別にみると、中国は約2.6倍に対し、インドは約3.6倍。

この2カ国に人口が多い理由として、「土地の豊かさ」が挙げられる。たとえば、2019年時点で米、小麦、茶、綿花の生産量は中国とインドでそれぞれ1位と2位を独占。食料の安定性に加え、国土の広さと気候も極めてよい。

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米国で90歳女性が大学卒業。人生100年時代を日本人は楽しめるのか?

アメリカで90歳の女性が71年の“休学”を経て復学し、大学を卒業したと話題になっているそうです。日本でもシニアの学び直しが注目されることはありますが、90歳の大学生はあまり聞きません。このニュースを取り上げるのは、メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』著者で健康社会学者の河合薫さん。通学が難しい高齢者でも、コロナ禍前の時点でリモート受講可能な体制があったことや周囲の環境などを伝え、日本にもそうしたサポートや後押しする制度が広がれば、人生100年時代をより楽しめると、期待を示しています。

プロフィール河合薫かわい・かおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

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海の向こうのちょっといい話。続ける力、忘れてませんか?

今回は「海の向こうのちょっといい話」を取り上げます。先日、米国である記事が話題になりました。タイトルは「71 years after starting college, a 90-year-old woman is graduating」。90歳の女性が大学入学から71年経って、やっと卒業を果たした、というのです。

2020年にイタリアで96歳の男性が史上最高齢で大学を卒業し、海外メディアを中心に話題を呼びましたが、今回は71年間の“休学”を経ての復学ですから。どちらも「ブラボー!!」ですよね。

話題の女性の名はジョイス・デフォーさん。1951年に北イリノイ大学に入学し、3年生の時に「運命の人」と出会いました。主婦と学生の両立は無理と通学を断念し、結婚して3人の子供をもうけ、幸せな日々を過ごしていました。

ところが、夫は若くして他界し未亡人に。シングルマザーとして子育てをするデフォーさんでしたが、5年後に再婚を決意。家族は増え続け、現在では17人の孫と24人のひ孫がいる大家族になりました。

そんなある日、孫たちに「大学を卒業してないのが心残り」と話したところ、「だったらもう一度行けばいいよ!」と背中を押されて、2019年に復学を決意します。「孫たちはWhyではなく、Why notと言い続けた。日曜学校の先生をしたこともあるし、学ぶのも好きだったので、孫の言葉を信じました」(by ジョイスさん)

大学に通うのは少々難しかった為、入居先の高齢者ホームでリモートで講義を受けることになりました。パソコンを使った経験がなかったので、長男に丁寧に教えてもらったそうです。奇しくも、その後コロナ禍になりface to face の講義が制限されましたが、デフォーさんにはお手のもの。それまでデフォーさん仕様だった講義が全ての学生のノーマルに変わったのです。

一方で、デフォーさんが暮らす老人ホームは面会が制限され、子供や孫の助けを借りられなくなり、パソコンをすべて自分で操作しなくてはならくなった。何度も「もう無理!辞めたい」と投げ出しそうになリましたが、家族や友人、大学の関係者がたくさんの励ましのメッセージを送ってくれたり、電話をくれたので「これらもすべてプロセスの一部なのだ」と、自分に言い聞かせ踏ん張りました。

そして、71年間のブランクを経て、彼女はキャップとガウンを身につけ、今週末に大学から一般教養学士号を授与される予定です。

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