威嚇か、それとも故障か?水深の浅い台湾海峡で中国海軍が潜水艦を浮上させた「意図」

先日掲載の記事では中国が元軍人をモーターボートで台湾に送り込むという「嫌がらせ疑惑」をお伝えしましたが、その事案から9日後の6月18日にまたも中国は、台湾海峡に潜水艦を浮上させるという「威嚇」に出たようです。今回、台湾出身の評論家・黄文雄さんが主宰するメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、この出来事を伝えるニュースと自己防衛力の強化を掲げた台湾サイドの反応を紹介。その上で、複雑さを増す東アジアにおいて自衛力を上げる必要があるのは台湾だけなのかという問題提起を行っています。

【関連】止まらぬ中国の嫌がらせ。軍事威嚇では飽き足らず元軍人をモーターボートに乗せ台湾に送り込む習近平政権の姑息

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【台湾】中国の嫌がらせに自己防衛力強化を訴える新総統

「台湾の安全強化は世界の安定につながる」止まらない中国の嫌がらせに屈せぬ新総統

台湾の離島沖に中国の潜水艦 国防部「把握している」

中国からの嫌がらせが止まりません。今度は潜水艦での威嚇です。まずはどのようなことがあったのか、以下、報道を引用します。

台湾の一部メディアは18日、台湾海峡の離島、澎湖の漁業従事者が同日早朝、同海峡の暗黙のライン「中間線」付近で操業中、中国の潜水艦が海面に浮上したのを目撃したと報じた。顧立雄(こりつゆう)国防部長(国防相)は同日、事実だと認めた上で、国防部(国防省)は関連の監視・偵察手段を利用して状況を把握していると語った。

報道によると、潜水艦は中国軍艦1隻が支援に来た後、中国方面に航行していったという。交流サイトに投稿された写真には、096型原子力潜水艦とみられる潜水艦が写っていた。

立法院(国会)出席前に報道陣の取材に応じた顧部長は、中国は台湾に対して絶えず軍事的な嫌がらせや敵が武力攻撃と判断しにくい手法で圧力を加える「グレーゾーン作戦」、認知戦を仕掛けてくるとし、警戒意識を十分に持つべきだとの認識を示した。

また中国が台湾に対してたくらむ一方的な現状変更のやり方を常に理解する必要があるとし「怖がらず、慣れてしまってもいけない」と強調。政府は冷静かつ理性的に適切な態度で台湾海峡情勢に対処するとし、中国に対してトラブルメーカーにならないよう呼びかけた。

台湾の離島沖に中国の潜水艦 国防部「把握している」

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

辛坊治郎氏が語る「親ガチャ」より怖い「才能ガチャ」の話。不細工で頭が悪い人生ハードモードに日本はどう向き合うのか

「子どもは親を選べず、どんな家に生まれるかで人生が決まってしまう」という意味の「親ガチャ」という言葉。今ではすっかり社会に定着し、テレビ番組でも「親ガチャ」の是非が議論されるほどですが、この風潮に疑問を呈するのは元読売テレビアナウンサーでジャーナリストの辛坊治郎さんです。辛坊さんいわく「親ガチャ」を否定し、「人生は個人の能力によって決まるべきだ」と考える人々も、「才能ガチャ」の残酷さにまでは気が回っていないというのです。どういうことなのでしょうか?(『辛坊治郎メールマガジン』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:辛坊治郎メールマガジン 第688号 5月24日発行「親ガチャ」

「親ガチャ」ブームは日本衰退の証?

「親ガチャ」という言葉が話題になって数年が経ちます。

語源が、何が出てくるか運次第のカプセルトイ「ガチャポン(バンダイ社の登録商標はガシャポン)」であることはここで書くまでもないですが、子供は生まれて来る親の経済力は選べない訳で、「生まれてきた家の事情が個人の運命を決める」という意味で、日本で広がりつつある不公平感を説明する単語として今でもよく使われます。

この言葉が流行り始めたのは、「日本は世界で最も成功した社会主義国家」「一億総中流」なんていう、高度成長期からバブルの時代に広がった日本人の意識を崩壊させるほどに格差が広がり、「親の経済力が子供の幸せ度を決める」という認識が広がる中で、「親ガチャ」という響きが多くの日本人の「腑に落ちた」からでしょう。

でもねえ、先週ここで書いたように、世界では「上流階級の仕事」「下層階級の仕事」というのが確かに存在していて、職業によって桁違いの待遇格差があるのが当たり前で、「タクシー運転手でも一流企業の部長でもそんなに待遇差がない日本」という国は、極めて特殊な状況にあると言えます。

これは世界を旅しているとよく分かります。

私が旅した国々の中で、例えば北欧のような成熟した福祉国家は職業による待遇差は小さいですが、途上国の格差はすさまじいです。

格差が極めて少なかった日本の格差が近年徐々に顕在化しつつあるのだとしたら、その意味でも日本は先進国から転落しつつあるということなのかもしれません。

「親ガチャ」よりも「個人の才能ガチャ」のほうがヤバい理由

さて、そんな日本で数年前に突如浮上したのが、「親ガチャ」なる言葉です。同じ文脈で、そのひとつ前の時代には、「東大の学生の親の平均年収は、日本の平均よりも大分高い。親の経済力が子供の学力に影響する」なんて大学教授の研究がマスコミでもてはやされたことがあります。

私はこの「学術研究」を横目で見ながら、「東大生の親の知能程度を勘案してデータを出さないと、こんな数字意味がない」と考えていました。東大生の親の平均収入が高いのは、親の知能が高いからで、子供の知能は親の収入じゃなくて、親の知能の影響の方が大きい可能性があります。

「そうじゃない」ということを証明するには、親の知能を一般国民の知能とそろえた サンプルを抽出した上で、収入との相関関係を調べないと学術データとは言えません。しかし、この件に関する限り「学術的に正しい」データは見たことがありません。

つまり先ほどの大学教授の「学術研究」なるものは、学問の名に値しない、政治的主張を目的にしたデータでしかない訳で、これをもてはやしたマスコミは異常だと思います。

実は「親ガチャ」という言葉にも同じ問題が潜んでいるのです。

日本社会が、例えばかつてのイギリスほどの階級社会であるなら、個人の能力よりも親の経済力や社会的地位が子供の人生で物を言いますから、まさに「親ガチャ」を問題視する必要が生じます。

しかし、私は2024年においても日本は、「親ガチャ」よりも「個人の才能ガチャ」の方が、個人の運命に深く関わっていると感じるのです。

この記事の著者・辛坊治郎さんのメルマガ

副業にハマりすぎて家庭内でもすれ違いを起こしている親友を何とかできないか?それでも「絶対やめたほうがいい」と言うのはNGな理由

今や多くの企業が社員に認めている副業。しかしそれはあくまで本業に差し支えのないことが条件でもあり、副業にのめり込みすぎ本業が疎かになっては本末転倒と言わざるを得ません。今回、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんに届いたのは、そんな親友を持つ男性からの相談。副業にハマり多忙のあまり夫婦仲にまで亀裂が入り始めたという友人をなんとかしたいという切実な相談に対して、赤羽さんがメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に真摯な回答を記しています。

親友が副業にのめりこみ、家庭でも問題が起きています

Question

shitumon

社会人6年目です。学生時代からの親友がある大企業で営業をやっています。頭がいいやつで人の面倒見もよく、将来性があると思いますが、なぜか副業にはまっており、本業に本気で取り組んでいるとは思えません。副業にはそれなりの時間をとられるようで、平日の夜2時間、土日には5~6時間ずつやらないと間に合わないようです。奧さんとはいい感じだったのですが、ダブルワークの結果忙し過ぎて、すれ違いが生じているようです。家族ぐるみの付き合いをしているのですが、先日4人で飲んだとき、奧さんの不満がかなり高い様子でした。親友でもあり、何とかできればと考えています。どう接するとよさそうでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。親友がそういう状況だと気が気ではないですよね。

どういう副業かにもよりますが、それなりの企業に勤めていて、仕事ができ、将来性もある場合、副業あるいは複業にエネルギーを注ぐのはどうなのかと考えています。

世の中的には最近は奨励している面があります。会社都合も感じます。

ただ、まずは本来業務で大きな成果を挙げ、成長していくことが先決ではないでしょうか。成長し昇進すれば報酬は確実に上がっていきます。副業あるいは複業で得られるよりはるかに効率的に収入を上げられるように思います。

さらに副業・複業の結果、家族との時間も削ってすれ違いが生じているとしたら、いったい何をやっているのか、よくわからなくなります。

今の会社の先行きが不安で、保険として考えているのであれば、もちろん判断は全く変わります。

それも含めて、親友の方と飲みにいくなりして、しっかりと話を聞いてあげてください。

注意すべきは、決してアドバイスをしないことです。明らかにおかしいと思っても、また親友という気軽さから「それはおかしいよ。絶対やめたほうがいいよ」などと言うのではなく、いったん受けとめてあげてください。

本人、むきになっている可能性もありますので、あくまで受けとめるだけにします。

そうやって聞いていると、本人がなぜそこまであせって副業・複業にのめりこんでいるのかわかります。わかっても本人が話したいだけ話させてあげてください。

自然に落ち着くところに落ち着きます。

親友なら余計にそうしてあげるのがよいかと思います。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

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2~3年ならまだ間に合う段階。糖尿病専門医が「健康診断で指摘された高血糖を放置するのが危険」と指摘する理由

糖尿病の治療法として多くの医療関係者が効果の高さを認める糖質制限食。その提唱者でもある糖尿病専門医の江部康二さんは、合併症予防の観点からも糖質制限食による治療開始は早ければ早いほどいいとします。今回江部さんはメルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』に自身の経験を交えつつその理由を記すとともに、糖質制限食を続けるコツを紹介しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:糖尿病と糖質制限食:開始は早ければ早いほどよい

糖尿病と糖質制限食:開始は早ければ早いほどよい

会社の健康診断で、高血糖を指摘されて、医療機関への受診を奨められても、自覚症状がない場合は放置する人が結構います。これでは、折角の健康診断が無駄になってしまいます。

2-3年間放置くらいなら、糖尿病合併症発症にはまだ間に合う段階ですので、是非速やかに受診しましょう。

数年間放置してしまうと、糖尿病の合併症が生じてしまう可能性がありますので、治療開始は早ければ早いほどいいのです。

そして、薬物に頼らず食事療法で血糖コントロールするのが糖尿病治療の王道です。

ちなみに、私は52歳で糖尿病を発症して74歳現在まで薬なしで、スーパー糖質制限食を22年間続けていますが、合併症はゼロです。

さて、糖尿病の評価ですが、以前は、「空腹時血糖値」と「HbA1c」だけで、血糖コントロール良好か否かを決めていました。しかし、近年、それだけでは足りないことが明確となりました。

すなわち、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」が、活性酸素を発生させて、糖尿病における最大の合併症リスクということが判明したのです。

従来の定番の評価基準「空腹時血糖値」と「HbA1c」の検査だけでは「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を捉えることが困難なのです。

そして「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を生じるのは、タンパク質、脂質、糖質のうち、糖質だけです。

そうすると、日本糖尿病学会推奨の従来の糖尿病食(高糖質・低脂質肪食)では、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」が食事の度に必ず生じることになり、合併症の予防は極めて困難となります。

現実に、毎年新たに、

  • 糖尿病腎症からの透析が1万6,000人以上
  • 糖尿病足病変からの足切断が3,000人以上
  • 糖尿病網膜症からの失明が3,000人以上

発症しています。現行の糖尿病治療(カロリー制限・高糖質食+薬物療法)が決して上手くいっていない動かぬ証拠と言えます。

この記事の著者・江部康二さんのメルマガ

Nステの元お天気お姉さんが解説。今年の「梅雨の遅れ」と「豪雨」の関係

関東甲信の梅雨入りは、過去最も遅い6月22日かさらに遅い23日になりそうとのこと。「梅雨入り」と言われれば、雨でも諦めがつく気がするから不思議ですが、実は「梅雨入り宣言」をしているのはメディアであって気象庁ではないようです。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、気象予報士として『ニュースステーション』のお天気キャスターを務めていた健康社会学者の河合薫さんが、「梅雨」にまつわる気象庁の苦悩の歴史を紹介。今年の梅雨の傾向についても解説し、予想以上の豪雨に対する備えを呼びかけています。

梅雨の遅れと豪雨の関係

今年は梅雨入りが大幅に遅れていますが、昨日は西日本、東日本を中心に豪雨となりました。このタイミングで「梅雨入り宣言」してもよかったと思いますが、おそらく今日晴れる確率が高かったため、「次の雨まで待ちましょう」ってことになったのだと思います。

気象庁の職員にとって「梅雨入り宣言」は頭痛の種です。それは数年前から、気象庁が「梅雨入り」について表現方法も含めて二転三転させてきたことからもわかります。

そもそも気象庁は一度も「梅雨入り宣言」という言葉を使っていません。1964年から、「おしらせ」として梅雨入りの発表をメディア向けにしていたものを、マスコミが「梅雨入り宣言・梅雨明け宣言」という言葉で取り上げ、社会に広めたのです。

本来季節の変わり目は至極曖昧で、「はい!今日から夏です!」だの、「はい!今日から秋です!」だのと言い切れるものではありません。しかし一方で、美しい四季の中に存在する「梅雨」は、覚悟が必要な季節。気象庁が「おしらせ」を出していたのも、災害に備えてほしいとの思いがあったのでしょう。

私たちも、「はい!今日から梅雨です!」と気象庁が宣言してくれれば、雨が降っても「梅雨だから」と上手にあきらめ、晴れれば「ラッキー!」と前向きな気持ちになれます。メディアが生んだ「梅雨入り宣言」は、ちっとも科学的じゃない「人の感情」に上手く合致したのです。

ところが1990年代に入ったころからでしょうか、「梅雨明けしたのにまた雨ふってるぞ!」「梅雨入りしてないのか?ずっと雨続いているじゃないか!」といったクレームが気象庁に寄せられるようになりました。

あくまでも私の推察ですが、気象予報士の資格が社会の「お天気」への関心を高めたことも、クレームが増えたことに関係してるのかもしれません。

1994年に行われた1回目の試験で、私は運良く合格し気象予報士第一号となりましたが、その時頻繁に飛び交ったのが「ピンポイント予報」という言葉です。それまでの天気予報は気象庁の予報しか、不特定多数の人に公表できなかった。しかし、気象予報士の資格があれば「ピンポイントの予報をしてもいい」と気象業務法が改正されました。

そんな流れがあったことに加え、90年代は記録的な冷夏が発生したり、梅雨明けを明確に特定できない年が相次ぎ、さらには、記録的な猛暑が発生するなど、異常気象が頻発するようになりました。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

人口、経済力、軍事力は世界一に。それでもインドが「世界の覇権国家」になることができない理由

アメリカと激しく世界の覇権を争うも、早くも衰退の兆しを見せ始めたとの声も多く聞かれる中国。そんなアジアの大国でも手の届かなかった覇権国家の座に一番近いと目されているのがインドですが、「中国の低迷」を予見していた国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは否定的に見ているといいます。なぜそのように判断するのでしょうか。北野さんは今回、自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』でその理由を詳しく解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:インドは超大国、世界的覇権国家になれるか?

インドは超大国、世界的覇権国家になれるか?

RPE2024年6月10日号は、「【検証】★インドに関する10年前の予測」でした。ここでは、2014年に集英社から出版された、『日本人の知らない「クレムリンメソッド」世界を動かす11の原理』の通りに世界が動いている件について書きました。

特にインドについては、本の一部を転載し、詳述しました。すると、複数の読者さんから、「インドは、超大国、世界の覇権国家になるのでしょうか?」と質問がきました。今日はこれについて。

インドが超大国、世界の覇権国家になるのに足りないもの

結論からいうと、私はインドが「超大国、世界の覇権国家になることはない」と考えています。

「リアリズムの神」ミアシャイマー教授は、大国の条件として、

  • 人口
  • 経済力
  • 軍事力

の三つを挙げています。

インドはすでに、中国を超えて、人口世界一になっています。今後2~3年で、インドのGDPは、日本、ドイツを抜いて世界3位に浮上するでしょう。中国と違い、インドの人口は、今後も増え続けることが確実。それで、そう遠くない将来、インドがGDP世界一になる可能性は高いのです。GDP増加にともない、軍事費も比例して増えていきます。それで、将来インドが「軍事力世界一」になる可能性も否定できません。そう、インドは、「世界一の強国」になる可能性がとても高いのです。

それでも、「超大国、世界の覇権国家になることはない」のでしょうか?なぜ?

考えてみると、世界は「多極」が常態でした。第2次大戦前は、日本、アメリカ、イギリス、ソ連、ドイツなどが「極」だったでしょう。2次大戦の結果、日本、ドイツが没落した。そして、イギリスは戦勝国であるにも関わらず没落し、世界中の植民地を失いました。

残ったのはアメリカとソ連です。アメリカは、民主主義、資本主義陣営の覇権国家になりました。ソ連は、共産主義陣営の覇権国家になりました。1991年12月、ソ連が崩壊。世界は、「アメリカ一極時代」に突入したのです。

しかし、アメリカ一極体制は、2008年にはじまった「100年に1度の大不況」で崩壊。世界は、「米中二極時代」に移っていきました。

世界を二分したアメリカとソ連には、それぞれ「世界観」がありました。なんでしょうか?故渡部昇一先生的に解説すると。

フランス革命のスローガンは、自由、平等、友愛でした。友愛は、誰もが素晴らしいと思えるものです。しかし、自由と平等は、「同時に成り立たない」と考えられました。

たとえば、小学校のかけっこをイメージしてみてください。「自由に走ってください」といえば、当然足の速い子が勝ちます。それで、1位~4位と順位がつく。これは、「不平等だ」と考える人もいます。そこで、「手をつないでみんな一緒に走り、一緒にゴールしましょう」となりました。この場合、「平等」ですが、一番足の遅い子に合わせるため、足の速い子供たちの「自由」が制限されています。

こんな感じで、「自由と平等は両立しない」と考えられた。

「それって個人の感想ですよね?」という“落とし穴”を避けるための一冊

客観性、エビデンス。現代の社会ではよく聞く言葉ですよね。むしろ、それがないと社会が成り立たないくらいに重んじられているものです。しかし、それについて異を唱えている一冊の本を、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが詳しく紹介しています。

【2024新書大賞第3位】⇒『客観性の落とし穴』

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客観性の落とし穴

村上靖彦・著 筑摩書房

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、現在の社会で絶対視されている「客観性」や「エビデンス」について、学者が疑問を呈した一冊。

著者は、パリ第七大学で基礎精神病理学・精神分析学の博士号を取得し、現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授を務める、村上靖彦氏です。

著者は、われわれ人間が実験による客観性を重視し、自然や社会、心を数値化してきた歴史を説きます。

そして、数値化することによって必然的に生まれる「序列」が人々の心に与えてきた影響、さらには数値化することによって失われてきたものを説くのです。

客観性が支配する世界では、自然は「そのままの姿で現れることをやめ」、社会は「人から切り離され」、人の心は「刺激や問いかけに対する『反応』」とみなされるようになる。

なるほど、一方では多様性を重んじると言いながら、どことなく差別意識を感じる現在の空気の理由が、なんとなくわかった気がします。

統計や偏差値への批判なら、これまでにもありましたが、本書が優れているのは、人が生きているが故に直面する「偶然」、そしてその偶然を生きる人間の「経験」の生々しさが、普遍の「理念」に至る、と説いたところ。

九鬼周造、ヴァルター・ベンヤミンの思想から、現代社会の問題の本質をあぶり出した部分は、本書最大の読みどころだと思います。

なぜマイノリティの意見を「例外」「取るに足らないこと」として切り捨ててはダメなのか、その理由がよくわかる内容です。

政治不信のなか、また選挙が行われようとしていますが、なぜ候補者が語る未来が、客観的に見て正しそうなのにどこか白々しく聞こえるのか、その理由がまさに書かれていました。

弱者やマイノリティーの声に耳を傾けること。そしてそこで感じたことの先に普遍の真理を見出すこと。

そうすることでのみ、良い政治も経営も行われる、そんな印象を受けました。

金儲けのヒントにはなりませんが、企業活動を続けるためのエネルギー(理由)が得られる一冊です。

小澤征爾から教えられた「向き合え」ということ。いまも成功者たちの胸に残る言葉たち

毎回、人間力や仕事力を上げるために役立つ内容を紹介している無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』。今回は、成功者たちが語った「心に残る言葉」を掲載しています。

小澤征爾氏に諭されたこと

このメールマガジンでは、読者の皆さまの人間力・仕事力アップに役立つ内容をお届けしております。

本日は最新号の特集「師資相承」より、心に残る言葉をご紹介いたします。

……………………………

「好きにならないと吸収できません。

拒否すると絶対ダメです。

修行時代は、なんでここで怒られるんだろう、って一回全部受け止める。

自分で飲み込むことが大事」

奥田政行(アル・ケッチァーノ オーナーシェフ)

     * *

「自分の20代を振り返り、何よりもやってよかったと思うのは、大きな夢をはっきり描いたことです。

夢あるところに行動が生まれ、行動は習慣をつくり、習慣は人格をつくり、人格は運命をつくり上げるのだと心の底から実感します」

熊谷正寿(GMOインターネットグループ代表)

     * *

「私が齋藤秀雄先生に徹底して教えられ、小澤征爾さんからも諭されたことがあります。

『音楽を使って自分の名を上げようとするんじゃないぞ。音楽に真摯に向き合え』

音楽の基礎に忠実になり、そこに自分の表現を加えよということです」

秋山和慶(指揮者)

     * *

「人のコピーをしても責任は自分が背負うしかありません。

多くの人はそのリスクすら負いたがらずにコピーばかりして、結果失敗しても人に責任転嫁してしまう。

これが自分自身を一番傷つける」

後藤光雄(葆里湛<ホリタン>シェフ)

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人工知能ブームが起きれば半導体が人材不足に。我が国で予測される「47万人足りぬ状況」

各国が力を入れている半導体分野。しかし、工場を作ったはいいが人材不足が深刻化しているといいます。無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、世界中で不足している半導体人材について詳しく語っています。

世界中でAI人材不足

人工知能(AI)ブームが起きると世界各国が「半導体自立」旗印を掲げ数十兆ウォンを注ぎ込み先端半導体工場を大量に建てている。だが、実際に建設から製造・研究に至るまで全領域で人材不足に苦しめられている状況だ。

特に東アジアで半導体覇権を握ろうとしている米国・ヨーロッパは2030年までに半導体人材47万人が不足していることが分かった。現在、韓国の半導体産業従事者17万人の3倍に近い数字だ。

半導体・AI分野の人材を確保するための世界各国と企業の競争は激しい。3月、マイクロソフト(MS)はグーグルディープマインドを共同創業したムスタファ・スレイマンを迎え入れるために彼が造ったAIスタートアップであるインプレッションAIを買収した。具体的な買収費用は明らかにされていないが、10億ドル以上になるという。ドイツは政府レベルで台湾に半導体留学生を送っている。

AI加速器(半導体の一種)市場を独占しているエヌビディアは、半導体人材をブラックホールのように吸い込んでいる。グローバル採用プラットフォームリンクトインの資料を分析してみれば、NVIDIAがサムソン電子から引き抜いていった半導体人材は515人、その反対は半分の278人だ。SKハイニックスからNVIDIAに行った人数は38人だが、その反対は一人もいない。彼らが人材を吸い込めば、その後の嵐は韓国に影響を与えざるを得ない。韓国のAI・半導体人材不足現象が今後さらに深刻化する可能性が高くなっているわけだ。

半導体の人材不足は韓国だけでなく米国・欧州・日本の各先進国が最も頭を悩ませている問題だ。単純製造人材だけでも少なくとも1年は教育課程を経なければならない。研究開発人材は、少なくとも10年は投資してはじめて「ものになる」といわれている。AI半導体戦争で勝利するために韓国だけでなく米国、台湾、日本、ヨーロッパなどが半導体工場建設計画を発表しているが、人材は不足している。世界的な人材不足問題が短期間で解決されにくいこともわかっている。

大谷選手も大谷ハラスメントにうんざり?なぜフジと日テレだけ取材出禁になったか…現地パパラッチが記者に話した裏事情

大谷翔平選手の過熱報道をめぐり、ロサンゼルス・ドジャースから「メディア資格取り消し」を通達された日本テレビとフジテレビ。豪邸の空撮映像などが大谷選手のプライバシーと安全を脅かしたというのが表向きの理由ですが、日本のマスコミに友好的なはずのドジャースが両局に“出禁”を言い渡した背景には、さらに深い事情があるようです。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。

フジと日テレが「メディア資格取り消し」になった本当の理由とは?

大谷翔平選手の周辺が、にわかに騒々しくなっています。

最近だと、日本のマスコミにとても友好的な『ロサンゼルス・ドジャース』が『日本テレビ(以下日テレ)』と『フジテレビ(以下フジ)』に“メディア資格取り消し”を通達したことでしょうか。

私も大昔になりますが、ロスのテレビ局で働いていた頃には本当に良くしてもらった記憶がありましたから、少々驚きました。

確かにフジでいえば、水原一平被告の不正送金事件でマフィアのメンバーに直撃取材をしてみたり、同被告の引っ越しの様子をリポートしてみたりと、いち視聴者の私が「大丈夫かよ…」と思わず声を出してしまうような報道もありました。

先月下旬、『ロサンゼルス・タイムズ』紙が大谷の12億円とも言われている豪邸をセンセーショナルに報じましたが、この時、ラ・カニャーダ・フリントリッジの上空を無数のドローンが飛んでいたことが、カリフォルニア州関係者の間で話題になっていたと、現地のパパラッチから聞きました。

大谷の豪邸近くには、『NASA』の航空技術に関する研究施設があるらしいので、州関係者が敏感になるのもわかりますよね。

宇宙を舞台にした航空技術は今、中国やロシア、北朝鮮で猛烈な研究開発が進められているようですから、大谷の豪邸を空撮する無数のドローンの中に、国際問題に発展するドローンが紛れていたことを警戒した可能性も否定できません。

大谷選手本人ではなく真美子夫人への取材攻勢が原因か

日テレとフジに通達された資格取り消しの最大の理由は、大谷からの真美子夫人に関する取材の警告という意味合いが大きいような気がします。

ドローンの件を教えてくれたパパラッチに聞くと「(2人の取材テーマが)次のステージに来ていることは間違いないョ」と教えてくれました。

髪を切っただけでニュースになる大谷ですから、もう何をしても大きく取り上げられるのは仕方のない世界的な人気者ですけれど、先月『女性セブン』がこの美容サロンを特定したことには、真美子夫人は相当ショックを受けていたといいます。

報道以来、このサロンは近隣日系人を中心に、ヘアカットのオファーで大賑わいだそうで、日本からMLB観戦に訪れた観光客が、現地のコーディネーターにこのサロンの予約を取って欲しいというお願いもあったといいます。

パパラッチは「もう2度と店には行けないんじゃない? これからはデザイナーが訪問散髪するしかないョ」なんて言っていました。

週刊誌も大谷報道をめぐって“牽制合戦”!?

私が思わず笑ってしまったのは、紙媒体の丁々発止でした。

『デイリー新潮』が『女性自身』の“2人の子供は文武両道校であるUCLAに”…みたいな記事を無下にしたことです。

まだ妊娠も出産もないのに、UCLAも無いだろう”と完全にからかっていました。

コメントを出した“在米ジャーナリスト”や近隣住民の顔が見てみたい…のような行間を感じます。

確かに同校はラ・カニャーダの通学圏内ですし、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督の母校でもありますが…これだけで、まだ見ぬ2人の子供の将来を妄想してしまうのはちょっと無理があるような…。

そもそも、この豪邸に大谷夫妻が定住するというプランはないと関係者の間では言われていますし、大谷が真美子夫人が考える未来予想図を、本人たち以外誰が知り得るというのでしょうか。

先ほど書いたように、どんな小さな事でも報道されてしまう大谷は、真美子夫人の動向も含めてこれからも取材攻勢に対応していかなければならないでしょう。

行き過ぎた報道は“メディア資格はく奪”もありますよ!という前例を作った大谷。スーパースターの情報はもちろん誰でも知りたいことではありますが、せめて“地に足の着いた”報道をお願いしたいと思うばかりです。

image by: Embassy of the United States in Japan, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で, Moto “Club4AG” Miwa from USA, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons