ゼレンスキー氏「日本の国会演説」が高めた、台湾人の“反中意識”
ウクライナ侵攻開始から約1ヶ月が経過した3月23日に行われた、アジア初となるゼレンスキー大統領の日本での国会演説。我々日本人の心に深く刺さるメッセージが語られましたが、台湾では異なる受け取られ方もされたようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、台湾におけるウクライナ侵攻の扱いや支援状況を紹介。さらにゼレンスキー大統領の23日の演説が台湾人の反中意識を高めたとするとともに、ロシアによるウクライナ侵攻が今後の台湾の国政選挙に与える影響について解説しています。
※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年3月23日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。
【台湾】日本の国会で演説のゼレンスキー、台湾の反中意識も高めてしまう
3月23日、日本の国会でウクライナのゼレンスキー大統領が演説しました。このことは台湾でも速報で大きく報じられました。「台湾でもゼレンスキー大統領に演説してもらおう」という声も高まりつつあります。
ロシアのウクライナ侵略を中国による台湾侵略と重ねて考える台湾では、「今日のウクライナは明日の台湾」という言葉がよく使われており、ウクライナ情勢に対する関心が非常に高く、連日、メディアでその動向が取り上げられています。日本でもウクライナ情勢はニュースやワイドショーなどでさかんに報じられていますが、台湾での報道はその比ではないほど、ほぼ24時間、流されています。
それだけに、初のアジアでのビデオ演説ということもあって、日本の国会での演説は台湾でも注目の的なのです。
ゼレンスキー大統領は、3月16日にアメリカ議会でオンライン演説を行いましたが、その際、ロシアのウクライナ侵略を日本の真珠湾攻撃と9.11同時多発テロになぞらえました。民間人を攻撃していない真珠湾攻撃を引き合いに出したことは、私もまったくの筋違いであると思いますが、これにより一部の日本人のあいだで、ゼレンスキー大統領への評価が下落したことも、台湾では報じられています。
今日の演説では、「ウクライナ人は日本文化が大好き」「ウクライナ人と日本人は距離があっても価値観は共通している」「日本はアジアで初めてロシアに圧力を加えた国」といった、日本人の共感を得るような表現が溢れていました。
興味深かったのは、「ロシアという世界最大の国がこの戦争を起こしたが、影響面や能力面では大きくなく、道徳面では最小の国だ」という表現を使ったことです。
私は常々、中国を「人口最多、資源最少、欲望最高、道徳最低」という「四最」の国だと指摘していますが、それに通じるものがあります。侵略を目論む独裁・全体主義国家は性格も似ていて、ウクライナから見たロシアは、まさに台湾から見た中国なのだということを認識させられました。




















