あまりにも多い「反プーチン派」の死。ナワリヌイ氏は“消された”のか?

全世界に衝撃を与えた、ロシアの反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏の獄死。当局は事件性を否定しているものの、残された家族からの遺体返還の求めに対して「数週間かけ死因を再調査する」としています。なぜここまで時間をかける必要があるのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では、ナワリヌイ氏の死因に疑念を抱く人気ブロガーのきっこさんが、これまで報じられてきた反プーチン派の不審死をあらためて取り上げるとともに、ナワリヌイ氏の遺体返還に数週間を要する「プーチン大統領サイドの事情」を紹介しています。

【関連】政敵ナワリヌイ氏が獄死。それでもプーチン独裁が崩壊に向かう理由

遺体返還まで数週間。世界が疑う「ナワリヌイ氏の死因に事件性なし」

2月16日、ロシアのプーチン大統領による国営企業を私物化した巨額横領事件を追及して来た、反体制派指導者で弁護士のアレクセイ・ナワリヌイ氏が、収監されていたシベリアの刑務所で死亡したと報じられました。まだ47歳の若さだったといいます。ロシア当局は検死の結果として「事件性はなく死因は突然死症候群」と発表しました。

しかし、この報道を耳にした人の多くは、反射的に「プーチンの指示で暗殺された」と思ったでしょう。本来は、何の確証もなくこのような決めつけをするのは良くないことですが、死亡の2日前に接見した弁護士は「ナワリヌイ氏の健康状態に問題はなかった」と証言しており、その前日に撮影された動画にも元気な様子が残っているのです。

また、遺族からの遺体返還の要求を、ロシア当局は何故だか頑なに拒否し続けているのです。この2点だけでも、ロシア当局の発表など鵜呑みにできなくなります。他にも、ナワリヌイ氏の側近のレオニード・ヴォルコフ氏が「ロシア当局が、刑務所でアレクセイ・ナワリヌイを殺したと告白文を公表した。これが本当かどうか、確認も証明することもできない」とSNSに投稿しました。

そもそもの話として、ナワリヌイ氏は2020年8月20日、シベリアからモスクワへ移動中の旅客機の中で、突然、苦しみ出して意識不明に陥り、オムスクの空港に緊急着陸して病院に搬送されています。幸いにも一命はとりとめたものの、この日、ナワリヌイ氏は朝から一杯の紅茶しか飲んでおらず、この紅茶に何者かが毒物を混入させた可能性が疑われました。担当医も、当初は毒物の混入を認めたのです。

しかし、この担当医は、数日後に「毒物混入は考えられる可能性の1つに過ぎない」と発言をトーンダウンさせました。命に係わるほどの毒物なのですから、簡単に検出できるはずなのに、それをせず、疑惑を疑惑のままで放置したのです。その上、この病院にいては殺されると感じたナワリヌイ氏が「ドイツの病院への転院」を申し出ると、この担当医は「今の容体ではとても転院などできない」と、何故だか必死に阻止しようとしたのです。

結局、ナワリヌイ氏は強引に転院しましたが、ドイツの病院で血液検査をしたところ、ソビエト時代からロシアが開発していた化学兵器「ノビチョク」の成分が検出されたのです。ノビチョクの致死性は非常に高く、VXガスの5~8倍と言われています。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

安倍すごい 米国すごい 俺すごい。成蹊大出・Z世代ネトウヨ青年の悲願と「保守の再定義」にのけぞった話

伝説のテレビ番組『マネーの虎』が、『令和の虎』としてYouTubeで復活し人気を集めています。考えの甘い起業志願者が「虎」たちから激しく叱責されるパワハラスタイルは昔と変わらず、しかしコンプラにうるさい昨今だからこそ逆に面白いと評判に。ただ、そんな『令和の虎』が、学生向け身の上相談シリーズを展開するように。こちらは学生への批判は御法度らしく、大人たちが「よくわかってるね」「逆に学ばせてもらった」と若者をベタ褒めするスタンス。そこに出演したのが、安倍元首相の『美しい国へ』に感化され、母校の成蹊大学に入学したというZ世代のネトウヨ青年でした。小林よしのり氏主宰「ゴー宣道場」の寄稿者で作家の泉美木蘭さんも思わず「のけぞった」という、彼の悲願と歪んだ保守観とは?(メルマガ『小林よしのりライジング』より)

令和時代の花形はテレビでなくYouTubeから生まれる

私の弟夫婦(40代半ば)は、家にテレビを置いていない。大型モニターをネット回線につなげて、AbemaTVやYouTubeを見るのが常なので、アンテナケーブルを撤去したそうだ。災害が発生すると、以前は「テレビでNHK」だったが、今はネットでも中継しているので必要ないという。

私はというと、コロナの時は、「モーニングショー」を批判するために、毎朝8時にタイマーを鳴らし、責務としてテレビをつけていたが、もともと20年近く夜は外で働く生活をしていたのもあって、テレビを見る習慣が根付かない。

一方、ネットの動画配信サービスは、自分の都合に合わせて好きな時間に見られるので、毎日見ている。特にこの3年ほど、YouTubeの世界にプロの制作会社が入って、大きなチャンネルが増えたのもあり、ますますよく見るようになった。

でも、テレビの「マス」の影響力とは違って、同じYouTubeチャンネルを見ている人と出会うことは滅多にない。そこで、自分が面白いと思ったチャンネルを身近な人々に教えて、後日「あれ、見始めたけど面白いね」ということになれば、ものすごく盛り上がってマニアックな話をして楽しむようになる。

ネット配信で特定の番組を見る習慣ができている人は、まだそう多くないと思うが、それぞれ小さな狭い空間の中で、ごく一部の人しか知らないものをすごく楽しんでいるという状態だと思う。

で、この小さな空間のなかでも、「エッ!?」と思うことと行き当たることがある。そこで、今後たまに、私が興味を持っているYouTubeの中の世界について書いてみたいと思っている。

『令和の虎』は確かに面白いのだが、しかし──

22年前、まだテレビをよく見ていたころ、「ノーマネーでフィニッシュです」というセリフが有名になった『マネーの虎』(日本テレビ)という番組のファンだった。

起業を志願する一般人が、必要な資金を投資してもらうために、成功したオーナー社長たちの並ぶ前で、自分の考えた事業計画を説明するというリアリティ番組だ。経営のプロたちが、ありとあらゆる角度から志願者の事業内容や人間性をチェックし、手厳しく叱責したりして、滅多に交渉成立することはなく、いつも異様に緊張感が漂っているのが面白かった。

出演している社長たちはノーギャラで、本当に自分のおカネを出資していたので、予定調和がなく、ピリついていたらしい。

最近、その番組の出演者だった人がはじめた『令和の虎』というYouTube番組をよく見るようになった。

20年前に見ていた社長たちは、ヤクザと区別のつかないような威圧感強めの顔面を構える男性が多かったが、現在の社長たちはホストっぽい風貌の人が多い。20代、30代で年商数十億という女性経営者も何人かいて、出資を志願する挑戦者にも、女性は多い。

起業志願者の甘いところをガチで詰めていく様子は面白くて、白熱すると

「なめんじゃねえよ!」
「おまえ、頭どうなってんの?」
「男らしくねえなあ」
「女性は数字に弱い人が多いけど、そんな態度だと『どうせ後ろに男がいるんだろ』って思われるのよ!」

など、イマドキの社会では、一発でパワハラ・性差別認定されるような言葉も、普通に飛び交っている。

起業しても、失敗して個人で借金を背負うハメになる人がほとんどなのだから、甘い考えのまま大金を出資してもらおうと思っている志願者に対して、傷つけないように優しく接するなんてことはできないのだ。

とはいえ、成功者が寄ってたかってこんなきつい言葉で志願者を怒りまくっていたら大炎上するのでは……と思いきや、志願者に対して手ぬるかった回は、逆に番組に対して厳しいコメントが並ぶこともある。このチャンネル空間の中だけは、「誰も傷つかない社会」「強者が弱者を圧迫するな」という、世間で流行りの風潮とはまったく真逆の世界が成立しているというのも、不思議な感覚だ。

「安倍晋三になりたい」ネトウヨ大学生が登場

さて、そんな『令和の虎』、登録者数が100万人を超える大きなチャンネルになり、起業だけでなく、学生専用の身の上相談シリーズを展開するようになったのだが、そこに「大学卒業後に安倍晋三元首相のような総理大臣になりたい!」という大学生が登場したので、のけぞった。

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

止まらない日本の低学歴化。博士号取得者が採用されぬ我が国の行く末

かねてからさまざまな理由で、一般企業が採用に二の足を踏み続けてきた博士号取得者。その流れに歯止めがかかることはなく、ますます日本の「低学歴化」は進んでいるようです。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では社会健康学者の河合さんが、博士号取得者の採用が低水準のまま推移している現状と、修士号取得者すら減少している事実を紹介。その上で、何が世界の先進国に逆行する我が国の惨状を招いたかについて考察しています。

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

もはやジリ貧。低学歴化に歯止めがかからぬニッポンの悲しい現実

日本の「低学歴化」が止まりません。

経団連が実施した調査で(123社が回答)、2022年度に博士課程修了者を採用しなかった企業が23.7%にのぼり、博士号を取得している人の合計はおよそ1.2万人で全体の1%未満にとどまったことがわかりました。

また、女性理工系人材については、6割の企業が増員を目指しているの対し、博士人材の採用を増やす意向を示したのはたったの2割。博士号取得者の企業の採用意欲は、一向に高まっていませんでした。

日本の「低学歴化問題」は15年以上前から指摘され、さまざまな取り組みが行われていた“はず“なのに。そもそも採用意欲がない、とは。日本はこの先、何で稼いでいくつもりなのでしょう。

かつて日本企業は、企業で研究をしながら論文博士として学位を取る社員を増やしてきました。

2019年にノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野彰氏もその一人ですし、2014年に青色発光ダイオードでノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏も論文で博士号を取得した論文博士です。

国も1996年に「世界に追いつけ、追い越せ!」とポスドク(博士研究員)1万人計画を立て、大学院博士課程の定数をそれまでの3倍もの規模に増員しました。

しかし、増やしたのは「入り口」だけ。博士号取得者を欲しがる大学も企業もなく、1万8,000人もの“さまようポスドク就職浪人”が量産され、出口対策がモヤモヤしているうちに博士号取得者は減少傾向に転じ、修士号取得者も減り、世界の先進国と逆行するようになってしまったのです。

欧米諸国では2006年から16年までの10年間に博士号・修士号の取得者が2ケタ増えたのに対し、日本は16%も減少。文部科学省などの最新の調査によると、日本の博士号取得者は人口100万人あたりで123人(20年度)に対し、ドイツ315人、英国313人で、その差は歴然としています。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

別の企業にパクられてしまった、悲しき個性豊かな「オリジナルパン」たち

ヤマザキのランチパックをご存じの方は多いと思いますが、北海道では「ラブラブサンド」というそっくりな商品が定番となっているのだとか。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんが、パン業界の「パクリ」「パクられ」事情について明かしています。

ランチパックのライバル「ラブラブサンド」を知ってる?パン業界のパクリ合戦を問う!

誰もが知っている、ヤマザキの「ランチパック」。

耳を落とした食パンに、ピーナッツクリームやたまごフィリングが挟まれている、大人気商品です。

専門店が話題になるなど、多くの人びとに愛されています。

しかし、全国的に知られているランチパックですが、北海道では絶大な人気とは言えないようです。

ランチパックにそっくりな「ラブラブサンド」という商品が、地元のメーカーによって販売されており、こちらの方が“定番”となっています。

ソウルフードとまで言われるほどの存在です。

この商品が発売されたのは1984年。ランチパックも1984年。

同年ですが、ランチパックの方が先に、世の中に出てきました。

ですが、北海道に限っては、ラブラブサンドの方が先だったのです。

見ため、味、2個入りという形態もそっくり。

なので、ランチパックのヒットと同じ現象が、北海道内だけで先に起こったのです。

ただし後発で、かなり似ているので、パクリではないのかという疑惑が……。

ところが、そのランチパックより先に誕生していた、類似品がありました。

フジパンの「スナックサンド」です。

1975年、ランチパックより9年も前に発売されています。

現在では、ランチパックの方が人気があり、元祖のように思われていますが、実はスナックサンドの方が先なのです。

いまはフジパンもテレビコマーシャルを打っていますが、ヤマザキの方が、派手に、長く、強烈なコマーシャルを打っているため、消費者に認知され、浸透するのが早かったのです。

プロモーションが重要であることの証明です。

素晴らしいアイデアが浮かんでも、他社にマネされては、1番でいられないということです。

ECサイトは便利だけど…実は“向いていない人”も結構いるらしい

今や多くのお店が手を出しているECサイト。店頭に行かなくても購入できるメリットは消費者にも店側にも大きいですよね。しかし、そんなECでの買い物が向いている人と向かない人がいるようです。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、ご自身の奥様の体験から、ECサイトの向き不向きについて語っています。

ECが向かないお客様

人手不足が半端ではない現代では、商売をする上で、いかにして効率化が図れるかは喫緊の課題です。

人手がそもそも足りていないので、やりてくでもできないサービスなんて腐るほどあります。

それを無理してやってもお客様のためにはならないことがほとんどですから、やっぱり効率的にしてお客様にもスムーズにお買い物を楽しんでもらえる方が良い。

その最たるものがECでしょう。

店頭で買いたくてもなかなか足が伸ばせない、店員がバタバタしていてスムーズに買い物ができない。

でも商品は欲しいというお客様は、ECサイトがあるととても助かります。

自分のペースでゆっくり商品が選べて、必要なものが手に入るわけですからこんなに良いことはないわけです。

ただ、こういうECでの買い物が向かない人って一定数いるなという気がします。

もちろんその商品にもよるのですが、ECで買うのが得意ではない人は存在するのです。

僕がそう感じるのは、妻を見ているからです。

妻は自分の仕事にも絡んでいる雑貨類に関してはまったく問題ないのですが、洋服のこととなると途端にECが向かない人に変身します。

サイズがよくわかっていなかったり、自分に何が似合うかがよくわからないのと合わせて、これと決める判断力が洋服になると途端に無くなるのです。

だから延々とECサイトを見回っては、あぁでもないこうでもないと悩んでいて僕に最終判断を仰いできます。

僕は「これ」となったら即座に決済するタイプなので、なぜそんなに悩むのかがわからないのですが、これは決められるかどうか云々よりも、ECで服を買うこと自体が向いていないタイプだと思うのです。

大谷翔平1015億円契約のたった3分の1。スポーツ国家予算でも判る日本の衰退

昨年12月、ドジャースと10年総額7億ドルという超大型契約を結んだ大谷翔平。サラリーはもちろん、人気・実力ともメジャーリーガーのトップに立ったと言っても過言ではありませんが、米野球界はそんな大谷と「心中覚悟」とする見方もあるようです。今回のメルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』では著者の伊東さんが、もしまた大谷に万が一のことがあれば、今回の大型契約は「野球というスポーツの終わりを意味する」と判断する理由を解説しています。

「野球2.0」大谷翔平の大型契約が映し出す、日本の野球、そして国家の衰退 日本のスポーツ国家予算359億円は、大谷翔平の巨額契約のわずか3分の1という衝撃

新たな野球の時代の幕開けか?大リーグ・ドジャースと大型契約を結んだ大谷翔平。米メディアの報道によれば、その金額は10年総額7億ドル(約1,014億円※発表時点でのレート)に上る。

契約金の総額の1年間あたりの報酬で比較した場合、大谷翔平はMLB史上でも最高額となる。歴代でも断トツの金額となった。

さらに異例ともいえる後払いを含む大型契約の契約金総額も一時、スポーツ史上最高額とされ、サッカーの“メッシ超え”が話題となっている。

日本時間12月15日にドジャー・スタジアムで行われた大谷翔平の入団会見は全米放送のFOXチャンネルで緊急生放送。同時期、全米で名前もインターネットで検索され、これでアメリカでも知名度も増した。

とはいえ、アメリカで、「No.1スポーツといえばアメフト」というのは揺るぎようのない事実である。さらにいえば、メジャーリーグは怪我明けの大谷翔平と“心中”しようとまでしている。

もし、また今度、大谷翔平に万が一のことがあれば、この大型契約はいよいよ野球というスポーツの終わりを意味するだろう。

大型契約 「スーパースター」効果なるか 他方で球団格差も

今回の契約に限らず、近年のプロスポーツ界では、チームが勝利を追及するために、トップ選手に巨額の資金を投じる。

「ファンは最高のものを見たいから球場に足を運び、テレビ観戦し、グッズを買う。実力差はわずかでも、トップ選手とそれ以外では『価値』が違い、報酬に差がつく。いわゆる『スパースター効果』だ」(*1)

米ホーリクロス大のビクター・マセソン教授(スポーツ経済学)は、朝日新の取材にこのように話す。

実際、トップ選手の年俸の基準は高騰。米フォーブスによると、大リーグのこれまでの最高契約額はエンゼルスのマイク・トラウトが19年に結んだ、12年間で4億2,000万ドルだった。

年平均ではメッツの2人の選手が22年と23年に契約した4,333万ドルが最高。スポーツメディアの米スポルティコによると、年俸が2,600万ドルを超える選手は14年まで1~3人だったが、22年は23人にまでに増加。

他方、金額の大半が“後払い”となったことは波紋を呼ぶ。資金が豊富な球団が「ぜいたく税」と呼ばれる課徴金を逃れるための「抜け穴」との批判が起きた。

今後も資金が少ない球団は、長期にわたり低迷、結果、球団間の格差を招きかねない。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

マインドならぬ“マウントフルネス”な社会を生き抜くためのアホな参考書(褒め言葉)

あなたが気づかないうちに、実はマウントをとられていませんか?無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが今回紹介するのは、さりげなくマウントをとるためのノウハウを集めた一冊。はびこるステルスマウントで評価が上がっていた、なんてことを回避するためにも必読かもしれませんよ。

【この時代にあえてマウント】⇒『人生が整うマウンティング大全』

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人生が整うマウンティング大全

マウンティングポリス・著 技術評論社

こんにちは、土井英司です。

みなさんは、かつてホイチョイ・プロダクションが出した『見栄講座』という本をご存知でしょうか?

※参考:『見栄講座─ミーハーのための戦略と展開

脱・マニュアルが叫ばれた時代に、究極のマニュアル本として出され、世を驚愕させた、歴史的ベストセラーです。

「見栄キャリアウーマン」(キャリアウーマンが卒業すべき大学や行動様式が書かれている)や、「見栄スキー」(スキー板を車に取り付ける際の向きなど、カッコつけるためのマニュアル)など、見栄を張るためのくだらないノウハウが書かれており、大爆笑しながら読んだのを覚えています。

本日ご紹介する一冊は、そんな『見栄講座』を彷彿とさせる、現代における究極のマニュアル。

「マウンティング」が忌避される現代に、あえてマウンティングを生き抜くためのノウハウととらえ、その技術を紹介した、とんでもなくアホな一冊です(笑)。

第1章で紹介されているのは、「グローバルマウント」「学歴マウント」「教養マウント」「達観マウント」「虎の威を借るマウント」などのマウントのパターンとレシピ。

それぞれに例文が載っているのが、またアホらしくてたまりません。

第2章では、「武器としてのマウンティング術」を紹介。

「自虐マウンティング」「感謝マウンティング」「困ったマウンティング」
「謙遜マウンティング」「無自覚マウンティング」など、一見マウントに見えないけれど、しっかりマウントを取る高度な技が紹介されています。

これまで、さりげなく紳士的なマウントを取ってきた方も、本書でノウハウが公開されたことにより、今後は戦術変更を余儀なくされるかもしれません。

知らないうちにマウントを取られ、「相手がすごい人に見えていた」という人も、これでトリックを知ることにより、人を見る目が養われるに違いありません。

青井実アナへの「いじめ」は「名家の御曹司」ゆえの宿命?NHKからフジ転身も現場は拒絶反応…脳裏に蘇る老舗料亭とミタパンの名

今年1月にNHKを退職しフリーになった青井実アナウンサー(43)。4月からはフジテレビの報道番組『Live News イット!』のMCになる予定ですが、フジ局内がこの人選に強い拒絶反応を示しているようです。青井アナと言えば、NHK時代は『ニュースウオッチ9』で“夜の顔”を担当。丸井創業者一族の「御曹司」として、全身から滲み出る「育ちの良さ」が評判だったイケおじですが、一方では、親族企業からの役員報酬を得ていたとして、兼職を禁止するNHKから厳重注意処分を受けていたとも。この記事ではそんな「名家出身アナ」の苦労を、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが振り返ります。

青井実アナの「フジテレビ転身」に現場は拒絶反応!?

4月から“NHK夜の顔”から“フジテレビ夕方の顔”に転身する青井実アナウンサーに思わぬ逆風が吹いているようです。

この数年フジテレビが苦戦を強いられていた夕方の報道・情報番組のMCが榎並大二郎アナから青井アナに交代することで新規視聴者を獲得できるのなら良いのでしょうが、どうやら現場は手放しで“ウエルカム”とはなっていないようなんです。

関係者に改めて話を聞けば、「青井アナってどこがどう凄いの?」とか「アナウンサーとしてはどうなの?」といった、アナウンサーとしての資質そのものに疑問を持つ人間や、夕方から深夜枠に移動させられた榎並アナを心配する声で浮き足立っているということです。

いきなり“異分子”が侵入してきた現場は大混乱の様相…という図なのでしょう。

そんな話を聞きながら、私の頭の中には何故か数年前に『紅白歌合戦』のプロモーション番組を一緒に観ていたベテラン芸能マネージャーのひと言が鮮明に蘇っていました。

「青井実アナって“華”があるよね。育ちの良さが滲み出ている。もし彼が独立すると決断したなら是非マネージメントをしてみたいな…国営放送にはもったいない」

良家出身のアナウンサーというキーワードで私の印象に強く残っているといえばもうひとり、前出の榎並アナより3年後輩の“ミタパン”こと三田友梨佳元フジテレビアナウンサーです。

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良家のご令嬢・三田友梨佳アナの場合

ミタパンの実父は御存じのように、東京・中央区日本橋浜町にある『明治座』と、人形町の老舗料亭の代表取締役社長を務める人物です。

今から10年前の夏、彼女と『埼玉西武ライオンズ』金子侑司選手との結婚話が噂されたとき、私は迷わずミタパンの実家である老舗料亭まで足を運びました。

地下鉄日比谷線『人形町駅』を降り、階段を上って地上に出たときの、あのむせかえるような独特の空気感は今でも忘れることはありません。

私が見えないプレッシャーを感じたのは、開業100年を超える伝統から威圧感さえ覚える古い店構えでした。

これまで名のある政治家や著名人たちが来店したであろうその佇まいが、私のような人間が敷居をまたぐのさえ完璧に拒否しているようにも感じたからです。

思わず建物の周辺を大きくひと回りして気持ちを落ち着ける時間をとった程でした。

近くにある日本橋七福神のひとつで、商売繁盛・無病息災の御利益があるという『末広神社』でこれから挑もうとしている直撃取材の成功を祈ることも忘れませんでした。

この取材で私が勉強させていただいたのは、“結婚”という良家の一大事がいかにハードルが高いものであるかでした。

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楽天モバイルが2年後衛星通信サービス開始。面積カバー率100%は可能なのか?

楽天モバイルは、2026年に衛星を使った通信サービスを提供すると発表しました。競合のKDDIとStarlinkのサービスが当初SMSだけであるのに対し、音声やデータなども提供する見込みとのことです。この発表会見でAST SpaceMobileのアヴェランCEOに直接質問する機会を得たのは、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さん。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、衛星から吹く電波をどのように制御するのかという質問への回答を紹介。目標とする面積カバー率100%が本当に可能なのかを探っています。

楽天モバイルが2026年に衛星とスマホの直接通信を開始──国、セルごとで周波数を切り替え、地上局との干渉を防ぐ

2024年2月16日、楽天モバイルはAST SpaceMobileとともに戦略説明会を開催。2026年から日本で衛星を使った通信サービスを提供すると発表した。これにより、日本国土において、面積カバー率100%を実現するという(目標)。

Starlinkはサービス開始当初、SMSのみの対応だが、AST SpaceMobileではサービス開始当初からSMSだけでなく、音声やデータ通信などすべてのサービスを提供する見込みだ。

戦略説明会で個人的に成果があったのが、アーベル・アヴェランCEOに直接、質問できたことだ。楽天モバイルがAST SpaceMobileの名前を挙げたときから「地上に向けた電波をどのように制御するのか」が疑問だった。低軌道衛星は90分間で地球を1周する。その間、単独の電波を吹き続けるのか、それともエリアによって周波数帯を変えていくのかが、興味深かったのだ。

そんな質問をぶつけたところ、アーベル・アヴェランCEOは「衛星は動きながら、通信事業者ごとに周波数を切り替えていく。国ごとだけでなくセルごとで切り替えていく。

通信事業者は、どの場所でASTの衛星による通信を有効にするか、操作することが可能。地上に鉄塔の基地局を設置するのが技術的に困難であったり、コスト面で見合わないといったところは衛星で対応するということが可能になる」と語る。

この「国ごとだけでなくセルごとで、衛星の電波を使うかオンオフできる」というのに、かなり驚いた。確かに、セルごとというか、細かい範囲で衛星からの電波を飛ばさないようにすれば、地上局との干渉は防ぐことは可能だ。ただ、説明会が終わった直後、知り合いのライター陣の間で「そんなこと、本当にできるのかな?」と誰もが疑問に思っていたのが印象的であった。

地上との干渉を防ぎながら、サービスを提供したいのであれば、地上局では使っていない周波数帯を使うというのが最も現実的だろう。ソフトバンクはHAPSを日本で実現する場合、まもなく停波する予定のケータイで使っている2GHz帯を流用したいようだ。

ちなみに楽天モバイルには東名阪以外で利用できる1.7GHz帯というのが存在する。この1.7GHz帯をAST SpaceMobileに用い、東名阪以外のエリアで有効になるような設定を施せば、さほど難しい運用をすることなく、衛星によるサービスが実現できるのではないだろうか。

ただ、東名阪は衛星を使わないとなると、面積カバー率100%というのは不可能になってくる。いずれにしても、AST SpaceMobileがどのように日本で干渉を防いでサービスを提供するのか、技術的なアプローチを今後、明らかにしてくれることを期待したい。

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松本人志「性的行為強要の証拠なし」訴状を文春砲が返り討ち。“出会って●秒”の同意取得は可能だったのか?「AVかよ」「還暦のオッサンにはムリ」の声

松本人志60)が自身の性加害疑惑を報じた『週刊文春23年12月27日発売号の記事により、「筆舌に尽くしがたい精神的損害を受けた」として1月22日に文藝春秋に対して起こした名誉毀損訴訟

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『週刊文春』は21日、雑誌発売に先行して電子版を配信、15日午前11時に東京地裁から編集部に届いた慰謝料5億5,000万円を請求する訴状の内容を公開した。記事によれば松本側が主張する名誉毀損のポイントは大きく3つに分けられるという。

まずは性加害疑惑の一人目の証言者となったA子さんに関する記述で、抵抗するA子さんの体の一部で松本が果てた等の内容が「『無理やり性的行為に及んだとの事実を認識させるものである」と指摘。

続いて同記事で全裸の松本から無理やりベッドに引きずり込まれ、手による行為を強制されたというB子さんの証言内容の記述を「B子が『必死に抵抗していたにもかかわらず性的行為に及んだとの事実を認識させるものである」とし、『週刊文春の記者が松本に直撃取材を行った様子を描いた箇所を「原告(松本)が、女性に対し、不倫に属する行為を強制したとの事実を認識させるものである」と主張しているという。

これらについて訴状は、松本の社会的評価を著しく低下させ名誉を毀損するものであることは明らかとした上で、「原告がA子及びB子に対し性的行為を強要したという客観的証拠は存在しないにもかかわらず、一方的な供述だけを取り上げて記事として掲載するという、極めて杜撰な取材活動に基づくものである」と結論づけていると記事は伝えた。

文春サイドは徹底反論

この主張について文春サイドは「〈客観的証拠〉を吟味し、〈杜撰〉ではなく慎重に慎重を期した上で、報道に踏み切っている」と反論。A子さんへの取材は2020年夏頃から慎重に進めており、別途取材を行っていたB子さんとの証言と照らし合わせたところ、飲み会への松本のサプライズ参加、会最中の携帯没収、終盤のゲームからの流れで松本と2人きりにされるといった共通点が判明したことに加え、彼女らの証言内容に矛盾がないこと、さらに独自に行なったA子さんが性被害を受けたホテルでの“実況見分”の結果などを踏まえ、「真実相当性」があると判断し記事掲載を決定したと記している。

さらに同記事では、記事化に当たり吉本興業に事前質問と事実確認のメールを送付したが期日までに返答がなかったことを明かし、松本側が被害を訴える女性との性的行為の有無ではなく、強制性があったのか否かを争う構えであろうことを伝えた。

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この記事について大手週刊誌での執筆経験を持つ50代の元記者男性はこのように話す。

「さすがの文春さんと言いましょうか。3年半も地道に検証作業を行っていたという事実には執念めいたものを感じましたね。記事にもありましたが、まさに真実相当性が十分にある大スクープだと思います。おそらくエース級の記者や編集者が裏取りに走り回った末の記事化ですから、これを松本さんが『同意があった』としてひっくり返すのは難しいのではないでしょうか」

おそらく記事を読んだ誰しもが抱いた感想ではないだろうか。そして多くの人が注目することとなったのが、松本の「同意取得方法」だ。