狙いを定めた中国。「情報はタダ」が日本政府の致命傷になる日

情報の重要性認識や漏洩への危機感が薄い日本ですが、その「脇の甘さ」が今後、致命傷となる可能性も大きいようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、習近平国家主席による「中国共産党の世界最強のデータセンター化」の実態を、NYタイムズの記事を翻訳し紹介。さらに日本社会に対しては「情報はタダと軽視する認識さえある」として、その姿勢に強い懸念を示しています。

 

ビッグデータの覇権を狙う中国

「何気なく話していた製品が、携帯の広告に表示されるようになった」事はないでしょうか?

我々がしゃべっている言葉でさえ携帯電話は休まずに聞き耳をたてて情報を収集しているようです。恐ろしい事です。

こういったデータを蓄積してAIで分析し、その個人向けにテイラーメイドされた情報を提供することは、すでに可能になっています。さらに洗練化された方法でその人の思想にさえ影響を与えることができるようになるでしょう。

それは21世紀の最大の武器と言ってもよいものです。大量データを握るものが世界を支配するのです。

以下は2021年11月30日NYタイムズの記事からの抜粋です。

中国はすでに、ある重要な分野で米国とその同盟国を打ち負かしています。それはデータです。

 

ビッグデータは21世紀の石油であり、人工知能のアルゴリズムや経済力、国力を高めるための不可欠な資源です。このデータの源泉は、私たちです。私たちの健康記録や遺伝子配列、オンラインでの習慣、企業のサプライチェーンの流れ、電話やドローン、自律走行車が撮りためた画像などです。

 

習近平氏は、最近の法律や規則を駆使して、中国共産党を世界最強のデータセンターにしようと懸命に努力しています。

 

中国のデータを世界から遮断し、世界のデータの流れに新たな治外法権を行使し、中国で活動する外国企業を法的に窮地に追い込むことで、合法的、非合法的な方法で他国のデータを吸収しているのです。

 

2013年、国家主席に就任した直後、習氏は「広大なデータの海は、工業化時代の石油資源のように、莫大な生産力と機会を秘めている。ビッグデータ技術を制するものは資源を制し優位に立つことができる」と宣言しました。

 

それ以来、中国は大量に蓄積されたデータが中国共産党の戦略的利益に役立つようにするための枠組みを構築してきました。

 

中国は今年の9月に「データセキュリティ法」、11月に「個人情報保護法」という新しい法律を静かに制定しています。

 

これは、中国で活動する外国企業に大きな影響を与えます。海外企業が持つ中国のデータは中国国内に留まり中国政府がアクセスできるようにしなければならないのです。またデータを自社の本社に送るか、あるいは外国の法執行機関や政府に送るか否かを中国政府がコントロールできることを要求しています。

 

これらの法律の影響は明らかです。テスラやアップルをはじめとする海外企業は、中国の巨大な消費者市場へのアクセスを失うことを避けるため、中国専用のデータセンターを、時には中国機関と提携して建設することを選択しました。ゴールドマン・サックスは、米国本社へのメモの送付を禁止する圧力に直面しました。

 

米国にはデータガバナンスに関する連邦政府の包括的なアプローチはなくEUの一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)は主に消費者のプライバシーに焦点を当てています。

 

ホンマでっか池田教授が木下元都議の「辞職拒否」に期待した真の理由

無免許運転を繰り返していた木下富美子元都議について、「辞職しないで頑張れば面白かったのにね」とツイートしたと告白する、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田清彦教授。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、その真意を、木下元都議が辞めずにいることで、議会に出なくても報酬がもらえるという議員たちにとって都合のいい制度に手がつくことを期待したと説明。教授はさらに、辞職を拒む木下都議に対する国を挙げてのバッシングに関し、叩きやすいと見るや容赦なく叩く日本社会の悪癖として嘆いています。

※本記事は『池田清彦のやせ我慢日記』2021年12月10日号からの一部抜粋です、この続きをお読みになりたい方はご登録の上お楽しみください。初月無料です)

 

池に落ちた犬を棒で打つのが楽しい人たち

都議会議員当選直後に無免許運転が発覚し、大バッシングを受けた木下都議(元都議)が辞職したという。私は2021年11月26日に「木下都議、辞職しないで頑張れば面白かったのにね。もっと悪い奴はいっぱいいますが、辞職する気配もないな」とツイートしましたが、舌足らずだったせいか、あまりウケなかったな。

法的には辞職する義務はないわけだから、私としては、徹底的に辞職を拒否した結末を見たかったのである。どんなにバッシングされても辞職するそぶりも見せない元首相もいるわけだから、木下都議が辞職しなくとも、法的には何の問題もないのである。

こういうことを書くと、悪いことをしたのだから責任を取って辞職するのが当然だと、知ったようなことを言う人がいるのは承知しているが、私はどうにも辟易とする。

都議は相互扶助システムに守られていて、議会に出席しなくても報酬を貰えるし、禁固以上の実刑判決を受けなければ失職することはない。前者の不都合を解消するには、例えば議員報酬を議会に出席すべき日数で割って、出席した日数だけ報酬を支払うように法改正すればよく、無免許運転をした人が議員を続けるのが不都合ということであれば、無免許運転した人は即失職という法律を作ればよい。まあ後者に関しては、私自身はそういう法改定には反対だけれども、前者の法律はすぐにでも作って欲しいと思う。

なぜそういう法律ができないかというと、ほとんどの議員にとってはそういう法律は有難くないからだ。全く働かないで給料がもらえる会社はない。国会議員をはじめ、議員は全く働かなくとも報酬がもらえる場合がほとんどだ。

日本の国会議員や地方議員は国際基準と比べて高給であることは間違いないが(例えば日本の国会議員の年俸は約2000万円強、それ以外に文書費などで2000万円弱、計4000万円、他の国の国会議員の年棒はアメリカ1600万円、カナダ1300万円、ドイツ1100万円、フランス1000万円、イギリス1000万円、韓国800万円、日本の都道府県の議員年俸は平均1000万円、アメリカ州平均400万円、ドイツ州平均620万円、韓国広域自治体平均350万円、イギリス県平均70万円、フランス&スイス数10万円から無報酬)、一番大きな問題は高給自体にあるというよりも(確かにもう少し低くてもいいとは思うけどね)、全く働かなくとも報酬がもらえるところにあるのだ。

 

「自分のことが嫌い」と言う子が生み出してしまう“危険な行動”2つ

我が子には自分のことを好きになってほしい…と思うのは親なら誰しも思うことではないでしょうか。しかし、そう思うような子になるためには、親や周囲の大人はどのように接するのが大切なのでしょうか。今回の無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』では著者で現役小学校教諭の松尾英明さんが、 自分が好きになることのメリット、自分が嫌いになった子の起こす行動について、大人にも同じことが言えるとして警鐘を鳴らしています。

「自分が好き」な子どもになるには

道徳の授業で「ぞうさん」(まどみちお)を扱った。誰もが知っている有名な童謡である。

A 「ぞうさん ぞうさん おはながながいのね」
B 「そうよ かあさんも ながいのよ」

命のつながりが基本テーマなのだが、アイデンティティにも関わる話である。

まず、誰が誰に向かって言っているのかを問うた。Aの発話者が誰でBの発話者が誰かという話である。

まずAで意見が分かれた。Aが「ぞうの友だち」なのか「動物園に来ている人間」なのかで割れた。

これはどちらにもとれるが、とにかく「本人が象ではない他者」である。もし本人も象なのであれば、「おはながながいのね」の問いかけは不自然になるためである。

Bは「ぞうの子(子ぞう)」であるという解釈が一般的である。Aで「ぞうさん ぞうさん」と呼び掛けており、「かあさんも」と答えているためである。

要するに「ぞうのかあさんから生まれた子どもだから、私も当然鼻が長い」のである。親が象以外の生物であれば、鼻が長いという特徴は遺伝しない。

象は象から生まれ、人間は人間から生まれる。命がつながっているとは、そういうことである。

Bは、極めて肯定的な返答である。「いいでしょ、えっへん」という感じすらある。存在への自己肯定感である。

まどみちおさんの詩には、このようなものが多い。例えば『くまさん』という詩がある。冬眠から目覚め、寝ぼけて自分が誰だったか忘れてしまったくま。水に映った自分の顔を確認して思い出し「自分がくまでよかった」と締めくくる詩である。

命のつながりへの意識をもつことは、祖先への感謝をもつことでもある。祖先の誰か一人でも欠けていたら自分が生まれていないということへの畏敬の念を抱くことでもある。

せっかく頂いた命、奇跡の確率で生まれてきた自分を大事にする。これが、なかなか難しいようである。

革新という仮面をつけているだけ。「連合」の中身は自民党だと断言できる訳

「連合」(日本労働組合総連合会)初の女性会長となった芳野友子氏は、来夏の参院選に向けても「立憲民主党と共産党の共闘はあり得ない」と強調。この発言に、「労働者のために闘わない連合は要らない」と異を唱えるのは、メルマガ『佐高信の筆刀両断』著者で評論家の佐高信さん。企業の内部留保増とG7最低で韓国より下になった賃金を許す連合は“正社員”という特権的労働者の組合でしかないと指摘。「中身は自民党」だとする元衆議院議員の亀井静香氏の批判を支持しています。

 

連合の中身は自民党

連合の本業は労働者の待遇改善、あるいは生活向上のはずだが、初の女性会長となった芳野友子には、そのことがまったくわかっていないようである。前の神津里季生もそうだったが、相変わらず、野党共闘に水を差し、共産党とは相容れないなどと言っている。

立憲民主党の支持者だろうが、共産党の党員だろうが、たとえば非正規雇用をなくすためならば、どちらでも構わないというのが、労組のナショナルセンターのトップの態度ではないか。だから、自民党の元政調会長の亀井静香に次のように批判されるのである。

「立憲の支持母体の連合というのは、革新の仮面をかぶってるけど中身は自民党なんだよ。労使協調と言ってるだろう。経営者は自民党支持なんだから、結局自民党が勝つほうが今の労使協調体制を維持するのには都合がいいんだ。本当の労働者政党が政権を取ったら困ると思ってるんだよ」

『月刊日本』12月号のこの発言に芳野は反発するかもしれないが、連合が本来の闘いをやっていないために、この国の賃金はいまや最先進と言われるG7の参加国で最低である。アメリカの58.7%、ドイツの72%、イギリスの81.8%、イタリアの下にあって、アジアでは韓国よりも低い。

労働者のために闘わない連合は要らないのではないかとさえ、私は思う。企業の内部留保はコロナ禍でもさらに増えて、484兆円というベラボーな額になっている。これでは連合不要論を唱えられても文句は言えないだろう。連合は“正社員クラブ”と皮肉られるが、ならば、日立や東芝などの御用組合だけの集合体にした方が、スッキリする。

亀井は人権について注目すべき発言もしている。

「小室眞子さん夫婦のことで随分さわいでいたけどね。天皇陛下や皇族の方々に我我一般国民と同じ基本的人権というのはないんだ。皇族は生まれた瞬間から死ぬまで公的な存在だ。自由恋愛で好きな男や女と結婚するという発想自体がおかしい。眞子さんがかわいそうだ、皇族も自由に生きるべきだ、なんていう奴は愚かだ。皇族というお立場である限り、私的な感情は制御されるというのが当たり前なんだ」

そもそも天照大神は女神なんだから、女帝も認めて天皇制を存続させるというのが亀井の立場で、だから天皇制は廃止すべきというのが私の立場だが、天皇や皇族に基本的人権はないとう認識では亀井と私は一致する。

しかし、これ以上、右翼からの攻撃は受けたくないので、イギリスの王室の話として、ダイアナ妃がパパラッチの追跡を受けてかわいそうだという人がいるが、ダイアナは人権を捨てて特権の世界に入ったのだから、かわいそうだと思う方がおかしいと私は説明する。

ともあれ連合は正社員という名の特権的労働者の組合になってしまったのだろう。人権の立場にそれを戻さなければならない。

 

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「反日は病」「55%が政権交代希望」ドタバタ韓国大統領選の行方

来年3月9日の投開票まで3ヶ月を切り、激しさを増す韓国大統領選挙戦。先日掲載の「韓国与党で内ゲバ勃発。大統領候補巡り知日派議員と党本部が対立」や「焼肉屋で手打ち?韓国大統領選前に野党を襲った危機と電撃的和解」等の記事でもお伝えしたとおり、与野党ともにドタバタ劇が目立つ展開となっていますが、有権者はどのような審判を下すのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、韓国紙が行った世論調査の結果を紹介しています。

【関連】韓国与党で内ゲバ勃発。大統領候補巡り知日派議員と党本部が対立
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韓国民55%が政権交代を望む

11月5日に「国民の力」党の予備選挙で勝ち大統領候補として選出された尹錫悦(ユン・ソンヨル)。12月6日にいよいよ本格的に選挙対策委員会(選挙キャンプ)が編成され現在に至っている。一つの問題が収まればまた別の問題が発生しと、盤石の状態までいくにはまだ時間がかかりそうだが、5日ほど経過する中、だんだん落ち着いた感じにはなってきている。

民主党は反日フレームが基本として敷かれているため、韓国の大統領には非民主党から出てほしいというのが正直な筆者の気持ちだ。反日病という精神病にかかっているのだと指摘する韓国人もいるくらいだ。こんなきついことばは、日本人が声を大にしていえばいうほど逆効果になってしまうが、同国人の韓国人が声をあげてくれることでその真実性、信頼性が増すというもの。他力本願に頼らざるを得ない。

で、創刊33周年を迎える国民日報が12月9日に大規模な世論調査をやり、その結果がでていたのでご紹介したい。結論は、韓国国民10人に5人以上が政権交代を希望していること分かったということ。今月12月の6~7日に全国の成人男女1,012人を対象に実施した世論調査だった。「政権交代のために野党候補が当選した方が良い」という回答者が55.1%を記録した。一方、「政権継続のために与党の民主党候補が当選した方が良い」という回答者は37.8%だった。特に、5年前の大統領選挙で文在寅に投票したと答えた回答者の32.3%が、「今回の大統領選挙では、野党候補が当選しなければならない」と考えていることもわかった。前回の大統領選挙当時の文在寅候補支持層の約3分の1が、政権交代の方向に心が変わったことをうかがわせる内容だ。

性別では、女性より男性で政権交代をすべきだという世論が高かった。男性の59.0%が、女性の51.2%がそれぞれ政権交代をすべきだと答えた。年齢別に分析した場合、唯一40代で「政権継続」(50.5%)が「政権交代」(42.6%)より高かった。民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の強力な支援軍が40代であることを示す事例となっている。

地域別では、大邱・慶北(テグ・キョンブク)地域で政権交代世論が69.0%で最も高かった(ここはもともと保守系が強い)。「民心風向計」と呼ばれる忠清(チュンチョン)地域は、56.0%で平均を若干上回った。忠清地域は筆者も住んでいる地方。ここで勝利をおさめるものが大統領選挙でも勝つというジンクスがあることから「風向計」とか「風見鶏」などと言われている。民主党のままでいいという政権維持の声は全羅道(チョルラド、66.0%)で最も大きかった。低学歴層・低所得層で政権交代に対する要求が高かった。

まるで地獄。ウイグル収容所で受けさせられる中国“再教育”の残酷な全容

最近、中国の前副首相との不倫関係を告白した直後に連絡が取れなくなった女子テニス彭帥選手が安否不明になった件は世界中で報じられました。中国では、国にとって都合の悪いことを発言したり行動を起こす人が行方不明となり、その情報が消されてしまうことは珍しくありません。無料メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、 中国政府によって長年「弾圧」を受けてきた新疆ウイグル自治区で『再教育』を受けた女性の衝撃的な告発本を紹介しています。

【一日一冊】ウイグル大虐殺からの生還 再教育収容所地獄の2年間

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ウイグル大虐殺からの生還 再教育収容所地獄の2年間

グルバハール・ハイティワジ 著/河出書房新社

元中国の政治局常務委員チャイナ・セブンの一角であった張高麗との不倫関係を告白した後、女子テニス選手彭帥(ペン・シューアイ)と連絡が取れなくなったという事件を知って手にした一冊です。

中国では都合の悪い人はすぐに逮捕されて行方不明になってしまいます。ウイグルでは100万人規模の収容所が建設され、中国の説明では再教育や職業訓練が行われているというのですが、実際にはどうだったのでしょうか。

著者は、夫がフランスに亡命したことから、娘たちと2006年フランスに移住しました。それから10年後、娘はフランスで結婚。その3ヶ月後、なぜか元の職場から退職の手続きのために帰国してほしいという連絡が来たのです。

手続きだけならと、懐かしい故郷に帰国したらすぐに著者は警察に連行されてしまいます。取り調べでは、娘がフランスで中国のウイグル弾圧を抗議するデモに参加している写真を見せられ、「娘はテロリストだな」と取り調べを受けます。その後、著者は7年の再教育の判決を受けてしまうのです。

おまえたちは犯罪者だ。犯した罪を自白さえすれば、党に許してもらえる。そうしたら解放してやる」と日がな一日、聞かされる。(p119)

2年以上の職業教育訓練センターという収容所で、終わりのない尋問と暴力、薬の入った食事により衰弱していく著者はついに敗北します。

フランスウイグル協会はテロリストです。新疆ウイグル自治区は中国のおかげで発展しています。中国を批判するのはやめて。ウイグルについてSNSの投稿はすべて削除して。

著者は中国当局の言われるがままに行動するようになってしまったのです。それと共に増える自由と、スパイや裏切り者と見られることに著者は悩み続けることになるのです。

拘束されたまま自由で胸を張って死んでいくのと、自分の嘘にまみれ、人々のがっかりした視線にさらされて恥を感じながら生きていくのと、どちらがよいのだろう。(p184)

できるビジネスマンはなぜ、いまだに“紙の手帳”を持ち歩くのか?

ビジネスでもプライベートでもアプリでスケジュールを管理する人が多くなる中、紙の手帳を使い続ける人たちがいます。メルマガ『豊福公平の夢を叶えるハート&マネー』の著者で、外資系生命保険出身の元ライフプランナー・豊福公平さんもその一人。できるビジネスマンはどのように紙の手帳を利用しているのでしょうか?

 

書くだけでお金、行動、思考が変わる「手帳管理術」

いまやビジネスマンを始め、主婦や学生も多く使用する手帳。日本での最初の手帳は、豊臣秀吉の時代、農地の検地に用いられた「野帳(のちょう)」だったといわれています。

日本では、1949年、日本能力教会の当時の理事であった大野巌(いわお)氏がタイムマネジメント付きの「能率手帳」を開発したこと。住友銀行(現三井住友銀行)などの大企業が宣伝目的を目的に、年末の贈答用として手帳を扱い始めたこと。これらの出来事によって、広く普及しました。

時代は流れ、今はアプリでスケジュール管理をするビジネスマンもたくさんいます。私もスケジュール管理はアプリで行います。ただ、同時に紙の手帳も愛用しています。

今回は、ビジネスやお金管理、思考整理に役立つ手帳術についてお話します。「普段、スケジュール管理はアプリでやる」という人にも知っておいてほしい情報が満載です。

デジタルな時代でも紙の手帳を使うわけ

忙しいビジネスマンには、スケジュール管理をする手帳が必須。現在、多くのビジネスマンがスケジュール管理をアプリなどでやっているでしょう。その反面、手帳を愛用する人もたくさんいます。私もそのうちの1人です。

仕事のスケジュールはアプリに入れて、社内で共有しています。それと同時に、自分自身の紙の手帳にも毎日記入します。

「スケジュール管理をアプリでやっているなら、わざわざ紙の手帳に書く必要はないのでは?」と思う人もいるかもしれません。

実は、 この紙の手帳は「スケジュール管理」という目的のほかに、もう1つ別の目的があるのです。

それは 「夢の実現」と「振り返り」 です。

まず、私が手帳にどのようなことを書くのかをご紹介しましょう。

人に会う際にはゴール設定をしておく

私は、人に会う時、名前の横にゴール設定まで書きます。

「なぜそんなことをする必要があるのだろう」と感じるかもしれません。実は、このゴール設定をしておくことで、 「その人に会う目的は何なのか」「そのためにやるべきことはなにか」が明確になる からです。

また、商談などであれば必要に応じて仕事に必要な資料のほかにも、その人の興味がありそうな時事ネタなどもメモしておきます。それをすることで 「相手への情報のお土産」 ができるわけです。

自分が相手に情報をギブし、それによって相手が喜んでくれる。そうすると私自身も嬉しい。

逆に、このゴール設定をしないと人と会う時にワクワクしないのです。 ワクワクしない人とあうと、せっかくの楽しい時間が“単なる商談”で終わってしまいます。 それだと、 本来ならうまくいったかもしれない話が、成立しなくなってしまう こともあります。

私は、この「人と会う時はゴール設定をする」ということは、親しい友人はもちろんのこと、M&A、人の採用にも必ずやります。

 

カギは「生産性」あの伊藤忠商事が「万年4位」からトップに立てた秘訣

先ごろ発表された「就職人気企業ランキング」で、4年連続1位となった伊藤忠商事。同社は2021年3月期決算で商社業界の業績トップに輝いており、創業150余年にして人気・実力ともに日本一の総合商社の座を射止めるに至りました。「万年業界4位」と言われ続けた伊藤忠は、なぜ変わることができたのでしょうか。今回のメルマガ『熱血日記』では外資系金融機関で30年間の勤務経験を持つヒデキさんが、「生産性」をキーワードにその秘訣を探っています。

 

生産性革命を起こした伊藤忠商事。業界4位から1位に躍進したトップ商社の秘密

日本の生産性が低い。日本人の就業者の一人当たり生産性はOECD加盟国中26位と、さんさんたるものです。政府主導でDX改革が始まったものの、未だにFaxやハンコを使い、大企業では昭和の遺物、稟議(りんぎ)システムを未だに使い、係長→課長→次長→部長→役員と、紙の文書にハンコを5個も押して、意思決定に2週間から1か月もかかる会社が多いそうです。

欧米企業なら意思決定役職者の決断ひとつで2時間で終わる仕事が2週間…。ハンコ、Faxとともに稟議システムも廃止すべきではないでしょうか。投資金額に応じて決定者一人で十分なのでは。

契約書を紙で印刷し、ハンコを押して倉庫に保管(保管費用が掛かります)する企業も多いです。電子契約書をクラウドに保存すれば費用はゼロなのに。

日本人の生産性を改善するポイントがどこにあるか?業界で万年4位だった伊藤忠商事が業界トップに立った背後に、生産性革命があります。

以前は財閥系商社がトップ3を独占し、伊藤忠、丸紅は4位、5位という時代が長く続きましたが、繊維部門出身の岡藤正広社長、現会長が就任してから、純利益、時価総額、株価のトップを飾るようになりました。

三井、三菱、住友の財閥系商社が「政商」として国策に乗っかり、資源、鉄鋼、エネルギーなどからトップに長年君臨してきたのに対し、近江商人が出自の伊藤忠、丸紅は「行商」として江戸時代に天秤棒をかついで足を武器にして大阪の本町から服の生地を売る店からはじまりました。“コテコテの関西系商社”として知られてきました。

岡藤会長は東大の卒業文集の中に「伊藤忠入社、三菱商事、三井物産殲滅」と書いて同級生を驚かせたそうですが、経営者ひとつで企業は大きく変わるものですね。伊藤忠を総合商社トップに引き上げたのには、岡藤氏が社長に就任した2010年から「いかに生産性を上げるか」に集中した成果があります。

商社に限らず、他の業界も学べます。

1.フレックスタイム制を撤廃し、早朝勤務にシフト

深夜までオフィスで残業、もしくは取引先の接待で夜遅くまで仕事する商社マンのライフス大夫を一新。どの商社も平均10時出社だったのが、世間の常識に合わせるためにフレックスタイムの廃止に踏み切ります。社内の反対を説得するために、まずは管理職の始業時間をはやめることから始めます。

岡藤会長自身が、残業が大嫌いな性格だったのです。

半年後にはほとんどの社員が朝早く出社するようになったのを見届けてから、特別ボーナスを支給し、フレックス制度を廃止しました。

「遅くまで残業する人間はあまり仕事ができない。効率を考えて朝からパパっと仕事をこなす人間の方が仕事ができる」、との信念のもと、午後8時過ぎ以降の勤務を原則禁止する代わりに、午前5時~9時に仕事をする社員に残業手当をつけ、朝食の無料提供も始めました。

 

プーチンに狙われている「親日国」を救え。いま日本が“できること”は

先日掲載の「米国が破った約束。プーチンがウクライナ国境に軍を展開する意図」でもお伝えしたとおり、欧米諸国の非難を浴びながらも、ウクライナとの国境付近に10万とも言われる部隊を集結させているロシア。アメリカの強い警告にも一歩も引かないプーチン大統領ですが、何がその強気すぎる姿勢を支えているのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、「中国のバックアップ」を含む4つの要素を挙げ、それぞれについて詳細に解説。さらに親日国として知られるウクライナを危機から救うため、日本に何が出来るかについても考察しています。

【関連】米国が破った約束。プーチンがウクライナ国境に軍を展開する意図

 

2014年以来の侵攻か?地政学大国ロシアの今後を決めるウクライナ情勢

ロシア・ウクライナ国境にロシア軍が集結し、2014年以来の侵攻があるのではないかと一気に緊張が高まっています。伝えられるところによると、すでにロシア軍の数は9万人から10万人の規模になっているとか。

アメリカ政府、そして欧州各国は相次いでロシアへの非難と、ウクライナへの侵攻を思いとどまるように、プーチン大統領に働きかけていますが、当のプーチン大統領は意に介さない様子。

12月7日にはオンラインで久々の米ロ首脳会談が開催され、問題解決が期待されましたが、結果から申し上げますと、互いの主張を繰り返すだけの完全に平行線をたどる議論だったようです。

また緊急開催されたNATO外相会談でも、アメリカのブリンケン国務長官からは「ウクライナ侵攻時には、ロシアは重大な事態に直面することになる」と自制を促しつつ、圧力をかけていますし、ストルテンベルグ事務局長は「武力衝突に備えなくてはならない」と警戒を高めています。

またオンライン首脳会談に先立ち、バイデン大統領は「ウクライナへの侵攻時には、対ロ経済制裁を課す」と警告しましたが、どうもロシアはまったく気にしていません。

そしてバイデン大統領が8日に「ロシアがウクライナ侵攻をしたとしても、米軍を派遣することはない」と述べたことで、ロシアとしては立場が強くなったと見ることもできます。

実際には、バイデン大統領の発言は、アメリカ単独での介入ではなく、NATOとしての介入を意味したようですが、それは同時に“アメリカのもつ対ロ抑止力の著しい弱化”を意味しているとも考えられます。

その弱化を招いているのは、アメリカの軍事戦略の重点がロシアから中国に移っていることが主要な原因と言えますが、同時にNATO内での結束の乱れも存在すると思われます。

例えば、NATOの同盟国トルコは、トランプ政権時代から、米ロの間での綱引きを意図的に行い、ロシア製のミサイルS400を国内に配備するなど、欧米諸国を苛立たせています。NATOの核弾頭・ミサイルが配備されている国でもありますので、NATO諸国のトルコへの疑念は大きくなるばかりです。

欧州各国もロシアに対して一枚岩で強硬姿勢を取ることが出来なくなっています。その主要因は、現在進行形の天然ガス価格の異常なまでの高騰です。ロシアからウクライナ、アゼルバイジャンなどを経由して欧州各国に供給される天然ガスパイプラインをめぐるコントロールは、まさに今、欧州各国のエネルギー安全保障を左右し、欧州各国の冬の“生存”を左右する懸案事項です。

2014年のウクライナ危機の際にも、ロシアは対欧州パイプラインを閉じるという“前科”がありますので、今回もこのカードは、ロシアが欧州ののど元に突き付けるナイフのように作用しています。

さらに2014年と状況が違うのが、欧州諸国はもちろん、世界に広がる天然ガス・LNG不足と価格の高騰という状況で、どの国も天然ガスの確保に躍起になっています。

脱炭素がグローバルトレンドになる中、忌み嫌われる化石燃料である天然ガスが、弱体し、影響力を失いつつあったロシアに息を吹き返すきっかけを与えたと言えます。

 

真珠湾攻撃は米国に何を残したか。9.11テロで活かされなかった教訓

今年の12月8日で開戦80年を迎えた太平洋戦争。その端緒となった真珠湾攻撃ですが、なぜアメリカは2,000名を超える犠牲者を出すに至ってしまったのでしょうか。軍事アナリストの小川和久さんが主宰するメルマガ『NEWSを疑え!』では今回、共著者である静岡県立大学グローバル地域センター特任准教授の西恭之さんが、米政府が真珠湾攻撃を察知できなかった理由を解説。さらに日本による奇襲を許した経験がアメリカの「安全保障国家」化を進めはしたものの、9.11米同時多発テロにあたってはその教訓が十分に生かされなったという事実を伝えています。

※本記事は有料メルマガ『NEWSを疑え!』2021年12月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

 

真珠湾の教訓を活かせない米国情報機関

日本海軍による真珠湾攻撃は、奇襲攻撃を受けてはならないという教訓を米国に与え、CIA(中央情報局)を始めとする情報機関の設置と拡大を促したことによって、世界に影響を及ぼし続けている。

真珠湾攻撃の成功は、日本海軍の計画と訓練の結果でもあるが、米国の情報活動の失敗が連鎖して発生した結果でもあった。米政府は日本の攻撃による開戦のおそれが高まっていると認識し、太平洋全域の米軍施設に警報を発していた。日本の空母6隻は行方をくらましていた。米政府は日本側が真珠湾の艦艇・施設の情報を収集してきたことも知っていた。英国の空母艦載機が1940年11月、イタリアのタラント軍港を空襲して戦艦3隻を大破着底させたことで、真珠湾にも同様の攻撃がありうることが明らかになっていた。

これらの情報があったのに真珠湾攻撃を察知できなかったのは、情報共有・統合の手順に欠陥があり、日本側の目的と意思決定過程を分析する能力もなかったからだと、米国人は開戦後ほどなくして認識した。日本の外交暗号を解読していた米陸軍と、日本海軍の暗号の一部を解読していた米海軍は、情報を統合するため協力できなかったので、大統領にも当番制で別々の日に報告していた。国務省と陸海軍の協力も不十分だった。フィリピンの米極東陸軍(マッカーサー司令官)も、外部の情報を有効に利用しなかった結果、日本軍の奇襲を許した。

米政府・議会は中央集権的で専門的な情報機関の必要性を思い知ったが、その経験がなかった。英国の助言を得て1942年6月に設置した戦略情報局(OSS)はCIAの前身だが、主に敵占領下の国々における抵抗運動の設立と破壊・攪乱《かくらん》工作を行い、大戦中の米国の情報収集・分析のほとんどは引き続き陸海軍が行った。