電話が鳴ると身体が震える…話題の「固定電話恐怖症」に共感の声

日本テレビ系「スッキリ」で2月5日に特集された「固定電話恐怖症」が日本のネット上で話題になっている。「固定電話恐怖症」とは、その名の通り会社の固定電話に出るのが「怖い」「苦手だ」とストレスを感じてしまうことである。具体的な症状としては、「電話が鳴ると心臓がドキドキする」「体が震えてしまう」など。なかには、電話の相手からのクレームや暴言などから仕事が手につかなくなったという人もいるという。


なぜ「固定電話恐怖症」が増えているのか?

スッキリの取材では、なんと71%の人が「会社の固定電話を取るのはストレス」と回答していた。「固定電話恐怖症」の人が増えた理由は、メールやラインでの文字情報に慣れている人が増えていること、固定電話がない家庭や、あっても「知らない人からかかってきても出たらダメ」という家庭が増えていることが考えられるだろう。

他にも、「電話対応くらいできるのでは?」と思い込み、十分に研修を行なわない企業があるという点も問題といえそうだ。実際に、「大学の授業での研修経験はあるが、現場で電話対応を教わったことがなく、自信がない」という声もあがっていた。ネット上では、この話題が大きな話題となり、共感を呼んだようで、Twitterのトレンドで上位にランクイン。苦しんでいる多くの人々の声を取り上げてみた。

密告者に「報復人事」も可能。ブラックな法改正案に怒りの声殺到

自民党の消費者問題調査会は3日、不正を内部通報した人が不当な扱いを受けないよう守る「公益通報者保護法」の改正案を消費者庁に提言したと毎日新聞共同通信NHK東京新聞などが報じた。主な改正点は、担当者や役員に罰則付き守秘義務を課し、内部告発者に報復人事など不当な取り扱いをした企業に対する罰則は明言しないなど、企業にとっては都合良いが、「公益通報者」が「保護」されないため働く者にとっては理不尽極まりない内容。消費者庁は提言を基に改正法案を作成し、3月にも国会に提出する方針だ。


我々は、一切守られていない

改正案の内容は、内部通報の担当者などには罰則付きの守秘義務を課し、退職後1年以内の通報については保護の対象とすべきというもの。しかし企業側の義務は、通報者に関する情報が漏れることに対して事業者に守秘義務を設けたのみ。報復人事など、不当な取り扱いをした企業に対する罰則は名言されていない。不正の密告は阻まれ、立場が守られないなか、それでも声をあげる者は現れるのだろうか。

論点がズレている。死者数ばかり煽る日本の新型肺炎報道の違和感

ニュースやワイドショーで連日大きく取り上げられている、新型コロナウイルス感染症。マスコミは冷静な対応を求めてはいますが、結果的には彼らの過熱ぶりが不安を煽るという悪循環を招いています。そんな状況に違和感を示すのは、米国在住の作家・冷泉彰彦さん。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で今回、日本における新型肺炎報道を様々な角度から検証し、その問題点を指摘しています。

ここがヘンだよ、新型肺炎報道

一番の違和感は、死者が300名を超えたとかいう種類の報道です。この病気ですが、結果論としての致死率はあるのですが、相当程度レベルで救命は可能と思います。

高齢者や既往症との併合で危険になるというのは事実でしょうが、仮に肺の炎症が相当に進行した場合は酸素を送って持たせておけば、体力と免疫力の回復で救命可能な症例は多いのだと思います。

腎臓に問題が行った場合に、透析でつなぐと回復するかというとネガティブだということなら、これは救命困難ということになりますが、その症例は少ないはずです。

ということは、死者が出ているとして、その大半の問題は武漢の救命体制にあるわけです。隔離しつつ酸素吸入と点滴で持たせて回復へ持っていく、その体制が取れずに亡くなった方が出ているということで、その意味で当局の「病院突貫工事」には十分な意味があります。

反対に、日本では「300人も死ぬ病気だ」などと怖がる必要は薄いと考えられます。

子供の死亡例は非常に少ないようですが、危機感が「だらける」のを恐れてか、余り報じられていないのは不思議です。

もっと言えば、強毒性のインフル(H5N1)の場合はこんなものではありません。肺炎は肺胞炎になって喀血まで行くし、胃腸の炎症は多臓器不全にまで行きます。頭痛から脳膜炎発症という可能性もあって、致死率は60%と言われているわけです。それと比較すると、今回のウィルスは弱毒性に近いと言って良いように思います。

例えば2009年に流行した「新型インフル(H1N1亜型)」は強毒性ではなく、日本での死者は198人と「非常に少なかった」わけです。通常、インフルの死者というのは日本の場合に年間5,000人とかであれば想定内であり、これが7,000とか(2006年)、15,000(2005年)とかになれば、役所が色々と動きます。

さて、新型肺炎ですが、そう考えると「命の危険」はゼロではないものの、日本的な基準で言えば季節性のインフルより低いし、武漢の問題は「ウィルスが強い」のではなく、「医療体制が追いつかない」問題が大きいと考えられるわけです。

もう一つ、数の問題としては中国では「治癒者」の数をちゃんと数えているわけですが、日本の報道には出てこないという問題があります。

その一方で、この新型肺炎について、潜伏期間中の他者への感染は想定内の話です。ですから、チャーター機3便の帰国者の中で、症状の出ていない人からウィルスが検出されたのも想定内、その人の中で後に発熱が出たのも想定内です。

だったら「潜伏期間中のウィルス検出に成功」という言い方にすれば、いたずらに恐怖感が蔓延することはないと思うのです。

奈良で風評被害が出ているようですが、こうなるとチャーター便帰国者に卵を投げているというような一部の国・地域の反応と同レベルです。バスの運転手さんで、感染して発症したが隔離療養している人が奈良に住んでいるだけで、市内がシーンとしているなどというのは明らかに行き過ぎです。こうしたケースのために、首長とか選出議員とかがいるわけで、しっかり仕事して欲しいと思います。高市早苗氏とかは特に。

反対に、来日観光客の通過が顕著であったはずの京都、各空港、山梨界隈、東京湾や大阪湾界隈などについては、風評のトラブルがないのは良いことだと思います。その風評エネルギーが奈良に向かってしまったということなんでしょうか。

ワクチンについては、このウィルスに関する免疫メカニズムがもっと解明され、また試験薬が出来たとして、大規模な「臨床試験(治験)」をする必要がありますから、数年かかる話です。

問題は治療薬で、発症した患者さんに投与して、免疫力を回復させてウィルスを攻撃する化合物を世界中で必死に追いかけているわけです。この点に関しては、HIVに有効な、つまり落ちた免疫力を回復させて肺炎などを抑制する薬剤が、今回の新型肺炎にも有効ではないかとか、色々な仮説があるわけですが、とにかく一進一退で色々な研究が進むと思うので、キチンと報道すべきと思います。

遠ざかる米テスラの背中。トヨタが犯した「決定的な戦略ミス」

もはや止めることのできない世界的な流れとなっている、電気自動車(EV)へのシフト。各国各社がこぞってEVをリリースししのぎを削っています。そんな中で、トヨタが戦略的なミスを犯しているとするのは、世界的エンジニアとして知られる中島聡さん。中島さんは今回、自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』でその理由を記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2020年2月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

テスラ以外の電気自動車

私はこれまで、BMWの3シリーズ、トヨタプリウス、Tesla Model 3と乗り継いで来ましたが、私の妻はここ20年ぐらいレクサスばかり(それも最近はどれもハイブリッド)を乗り継いで来ました。今回、レクサス(ESh)のリースが切れることもあり、再びレクサスにするのかと思ったら、「今度は電気自動車に乗りたい」と言うのです。

彼女は、「アーリー・アダプター」の私とは違って、比較的保守的な「レイト・マジョリティ」であり、そんな彼女が電気自動車に乗りたいと言い出したという事実そのものが、今の米国の自動車業界を良く物語っていると思います。

テスラファンの私としては、是非とも彼女にもテスラに乗って欲しいのですが、「ミニSUV(ハッチバック付きの乗用車)」が欲しい彼女に最適なModel Yはまだ発売されてないし(前倒しで来月にも発売されるという噂もありますが、予約は既に殺到しているので少なくとも数ヶ月は待たされると思います)、「夫婦で揃ってテスラに乗るのは嫌だ」という彼女の気持ちも分からなくはありません。

しかし、テスラ以外の電気自動車となると、それほど選択肢は多くありません。

日産リーフは、4年ほど前までは「もっとも売れている電気自動車」でしたが、テスラのModel 3が発売されて以来、すっかり影が薄くなってしまいました。さらにゴーン氏の事件が企業イメージを大きく損なっており、リーフを担いでいたゴーン氏が追い出されてしまった今からリーフを買う気にはなれません。

シボレーからBolt EVが発売されてはいますが、こちらはコンパクトカーな上に、デザインも悪く、シボレーも本気では売っていないので、対象外です。

BMW i3も、とてもBMWが発売するようなデザインとは思えず、これでどうやって、これまでのBMWファンを捕まえるのかが分かりません。

上の三つに共通するのは、デザインが「いかにも電気自動車」である点で、テスラが登場する前の「遅くて航続距離の短い電気自動車」のイメージを引きずっています。

そんな中で、際立ってデザインが良いのが、ポルシェのTaycanです。こちらは、BMW i3と違って、「ポルシェ・ファンが何を望んでいるか」をしっかりと意識した上での、素晴らしいデザインです。残念ながら、彼女が欲しがっている「ミニSUV」とは大違いです。

そんな理由で、「Model Yを待つしかない」と私は頭から決めつけていたのですが、そこで彼女が突如注目したのが、アウディのe-tronです。

確かにちょうど良い大きさのSUVだし、他の電気自動車のように「いかにも電気自動車」という顔をしていないのも彼女にとって魅力的なのだと思います。

ということで、近所のアウディのディーラーまで試乗に行くことにしました。

Model Xでディーラーに乗り付け、中に入ると、刺青をした綺麗な女性(シアトルでは普通です)が近づいて来て(Katelynという名前)、「Model Xの買い替えですか?」と尋ねてくるので「いやいや、こっちじゃなくて、もう一台の方の買い替え。僕はテスラの方が良いと思うんだけど、彼女がアウディのe-tronを試乗してみたいと言うから来た」と答えます。

「e-tronは置いてあるの?」と尋ねると、「数台あります」と答えが帰って来ます。私はディーラーは(メンテナンスで稼ぐことの出来ない)電気自動車は売りたくないので、それほど在庫は抱えていないだろうと思い込んでいたので、少し驚きです。

夫の両親が認知症に。話題の著者が語る「いきなり介護」の日々

ある日、配偶者の親が「要介護」となったら、あなたならどうしますか? 実の親でなくとも、いやがらずに介護ができますか?

子育てとばして介護かよ(KADOKAWA)という本が話題となっています。これは、夫の両親が続けざまに認知症となり、育児の経験よりも先に「いきなり介護」の日々に突入せざるをえなかった著者の “現在進行形”エッセイ集。「パートナーの親の介護」なんて、初めてのこと尽くし。戸惑いつつ、最良の介護方法を見つけようとする著者の痛ましい姿がユーモラスに描かれ、「共感できる」「ためになる」と評判を呼んでいるのです。

著者はライターの島影真奈美さん(46)。同じくライターである夫とともに締め切りに追われる慌ただしい毎日を送っています。仕事に明け暮れ、妊活の機会も逸したなか、ある日、夫の両親に異変が……「知らない女性が家に勝手に出入りしている」と思い込み、出てゆくように諭した手紙を部屋の壁中に貼りめぐらせる義理の母。その奇異な行動に同調する義父。そうして、老いた義理の両親は次第に、生活に必要なさまざまな事柄を忘れてゆくのです。

「老夫婦ふたりだけで暮らすのは、もう難しい……?」と判断を迫られる局面。しかし、そこで表出したのは、「実の子どもたちの介護に対する消極性」という新たな問題でした。

そうして島影さんは行きがかり上、キーパーソン(介護をしていくうえで中心となる人物)に立候補します。といっても、ライターの仕事は辞められない。そのため、義父母と同居せずに介護する方法を模索するのです。

突如、押し寄せた「いきなり介護」。彼女はなにに苦しみ、なにに救いを感じ、なにを学んだのか。注目の『子育てとばして介護かよ』を上梓した島影真奈美さんに、お話をうかがいました。

夫の母親が「家の中に知らない女性が住んでいる」と言いだした

――島影さんの新刊『子育てとばして介護かよ』は、自分に置き換えて考えさせられる一冊でした。義理のお母さんが、「家の中に知らない女性が住んでいる」と言いだしてからの怒涛の展開、「自分の身にもありえる」と震えました。

島影真奈美(以下、島影)「私の母方の祖母が認知症で、母親が遠距離介護をしていた経験もあって、『認知症や介護は身近なもの』として捉えていました。また、本やマンガで介護の体験談を読むのは好きだったし、介護保険の仕組みについてもある程度はわかっているつもりでした。ところが……いざ直面すると、起きること起きることが想像を超えていて。あっという間に追い詰められてしまい、自分でも驚きました

――この本で重要なのは、「自分の両親ではない」という点だと感じました。読んでいて、「パートナーの両親の介護を、人はどこまでやれるのか」と、問われ続けた気がしたんです。

島影「『自分の両親ではないのに介護するのはキツい……』と考える方もいらっしゃるかもしれません。折り合いが悪いとなおさら、ですよね。ただ、とりたてて仲がよくも悪くもない関係性であれば、義理の両親のほうが介護は案外ラクな面もあるように思います。“赤の他人”だからこそ、お互い尊重もしあえるし、ある日突然始まった『介護』という大冒険を面白がるスイッチも入れやすいのかなって。そんなことをお伝えしたくて、この本を書きました」

――伝わってきました。さらに、「もしや認知症の兆候では?」と気がついたら、一刻も早く対策をとるべきだとわかりました。

島影「別居したまま介護する場合はもちろん、同居や近居を想定していても、動き出しは早いほうがいいですね。外部の介護サービスを導入するのは、ある程度の時間がかかります。先延ばしにしているうちに親の心身の状態が悪くなる場合もあります」

――同居や近居であっても介護サービスの導入は早いうちに考えたほうがいいのですね。

島影「そうなんです。『家族全員が交替で泊まり込みで看ればいい』など、家族だけで抱え込むと、関わる人みんなが共倒れしてしまう危険性が高まります」

はじめは「義理の親だから少しは介護を手伝おう」程度の気持ちだった

――泊まり込みとなってくると、なおのこと、「パートナーの親に、なぜ私がそこまで?」と考えてしまう人もいますよね。島影さんは、「妻は夫の両親の介護をするのは当然だ」とお考えでしたか。

島影「う~ん。『妻だから義理の両親の介護すべき』とは、まったく思ってはいませんでした。でも、縁があって一応“家族”になった以上、無視するのは感じが悪いので、多少は応援するのもやぶさかではない……という程度の気持ちだったですね」

――そういった、軽くかかわる程度に考えておられた義理の両親の介護なのに、なぜ遂にはキーパーソンに立候補されたのでしょう。

島影「ふたを開けてみたら、テキパキ仕切れそうな人がいなかったからです。義理の両親とはこれまで疎遠だったけれど、親切にしてもらったし、症状が悪化していくのを放置するのはしのびない。だったら、『私が動くしかないか!』と思っちゃったんです。半分は、おせっかいでした」

――「半分はおせっかい」ということは、あとの半分は、どのような気持ちだったのでしょう。

島影「あと半分は、血がつながっていない私が手続きなどをやるほうが『合理的だ』と判断したからなんです。実の親が認知症になるのは、子どもとしてはやはりショックが大きい。よかれと思ってやった行いを親に拒否され、ひどく傷つくケースもある。なので血縁ではない私がやったほうがいろいろ早いし、合理的に対処できると考えました」

実の子どもだからこそ親の認知症を受け容れられない

――第三者が介護の手続きを進めたほうが合理的だとは、目からウロコが落ちました。確かに、実の親が認知症だという現実は、すんなり飲み込めないですよね。

島影「私が義理の両親の介護問題をnote ( https://note.com/babakikaku_s )に書くようになってから、『なかなか親の認知症を受け入れられず、苦しんだ』『実はうちも親が認知症ではないかと悩んでいます』と打ち明けられる機会が増えました」

――親が認知症であると納得できなくて、無理やり漢字の書き取りテストや計算ドリルをさせた事例もあるそうですね。

島影「知的活動を通じて脳に刺激を与える行為は、認知症予防に役立つと言われています。認知症になった後でも、進行を緩やかにするのに一役かってくれます。でも、家族が認知症であると認めたくないあまりに、無理にテストなどやらせるのは逆効果です。ストレスがかかると、認知症を悪化させてしまうマイナス材料になりかねないので」

――よかれと思って、どんどん悪い方向へ。

島影「そうですね。ただ、何より気をつけたいのは、親御さんが失敗したとき、ガミガミ叱ってしまわないこと。子どもから『なんで思い出せないの!』『どうしてこんな失敗するの』と責められたら、親はつらい。反発してくれればまだいいですが、落ち込んで生きる気力を失ってしまうかもしれません。また、悩みがあっても、『子どもに怒られたくないから』『迷惑をかけたくないから』と、口をつぐむようになる。家族関係が険悪になるとトラブルが表面化しづらく、子どもは介護に積極的ではなくなり、対処も遅れやすくなります」

「義理の親の介護」問題で離婚の危機に

――島影さんご自身は、実の子どもたちがご両親の介護に積極的でないことも、冷静に受け止められていたんでしょうか。

島影「仕方がないと思う反面、いらだってもいました。もともと、うちの夫はほがらかな性格で、1年のうち大半を機嫌よく過ごしている人でした。よく話を聞いてくれるし、理解する努力も惜しまない。若干、理屈っぽくて面倒なところはあるけれど、基本的にはなんでも話しあえて楽チンな相手だと思っていたんです。ところが、介護が始まった途端、やたら不機嫌でムッとしている。欲しい答も返ってこない。ならば、私はいっそ黙っていたほうが……と飲み込んで、怒りをため込む。そんなマイナスのスパイラルに思いきりハマリこんでいました」

――「いきなり介護」は、ご夫婦の関係にも影響を及ぼしたのですね。

島影「一時は、本気で『離婚しよう』と思っていました

――離婚ですか!

島影「ただでさえ、仕事と介護の両立でヘロヘロなのに、夫が不機嫌だなんてね。自分が追い詰められていた時期に、夫が『そこまでやらなくていい』『頑張らなくていい』と言う。そのたびに、アタマにきていました。『だったら、他に誰がやってくれるの!?』って。介護の手続きが一段落したら、次は離婚の手続きをしようと考えていました

――ご両親の介護が原因で離婚を考えるまでに、ですか。問題は連鎖するんですね。夫婦の関係を修復できたきっかけは。

島影「離婚に踏み切らなかったのは、介護体制を整える手続きや調整に追われていたからです。それでなくても簡単ではないのに、さらにここに離婚問題が加わるのは『無理ゲーだ!』と。そして、介護体制ができはじめ、気持ちに余裕が出てきたら、夫の言動の見え方が変わってきたんです。気持ちに余裕が生まれると、夫の『いつも頑張りすぎてテンパるんだから、適度に手を抜けよ』というセリフも、『だよね~!』と思えるようになりました」

――息子さんなりに、お考えがあったのでしょうね。

島影「最近ようやく気づいたのです。夫が“介護の話になると不機嫌でムッとしている”ように見えたのは、私の誤解でした。どうやら、自分の親の認知症に戸惑い、悩んでいたようなんです。考えてみれば、親の認知症なんて人生で初めての出来事ですから、夫が戸惑うのは当たり前。しかも、両親が立て続けですからね。でも、私のほうも、初めての介護経験にテンパって、夫の気持ちをまったく察知できていませんでした。夫婦間のモヤモヤを言葉にするのは面倒だし、パワーがいります。それでもやはり、夫婦でそれぞれの気持ちを伝え合う必要があるなと改めて痛感しています」

写真や動画が介護の手助けになる

――察知と言えば、この本には、ご両親の異変に気がついた島影さんご夫婦が部屋の写真を撮る描写が出てきます。写真を撮る行為は、認知症の対策に重要なのでしょうか。

島影「親がいやがらないのが大前提となりますが、可能な限り、写真を撮っておくと役に立ちます。介護が始まると、予想もつかない出来事が次々と、しかも同時多発的に起こります。うろたえる場面がありすぎて、あとで思い出そうとしても、記憶がおぼろげになる。私自身、そういった経験を何度もしました。親の行動で『ヤバい!』場面に遭遇したら、とりあえず写真を撮っておきましょう。そうすれば、気持ちが落ち着いた時間に画像を見返しながら、対策を考えることもできます」

――悲観的になったり、いらだったりしてしまいがちな介護ですが、画像があると冷静な気持ちに立ち返れるんですね。

島影「できるだけたくさん写真を残して家族で共有しておくと、たまにしか会わない人にも親の変化を感じてもらうきっかけになります。最近は意識的にスマートフォンで動画も撮っています。すべての動画を見返すわけではありませんが、話が聞きづらかったり、理解できなかったりしたときの振り返り用に使っています」

――撮影を肝に銘じます。動画も効果があるのですね。最後に、デリケートな質問をさせてください。もしも島影さんにお子さんがいらっしゃったら、現在と同じだけの介護はされていましたか。

島影「うーん……。同じような動き方は、できなかったでしょうね。ただ、キーパーソンに立候補するところまではやっていたかもしれません。『子どもが小さいので無理です!』と突っぱねる手もありそうなんですが、なんだかんだと躊躇しそう。むしろ、自分の子育て環境を守るためにも、介護の体制を早く整えちゃおうと考える気がします

――さらなる強い想いが胸に響きました。誰しもが避けられないであろう介護問題から逃げず、それでいて自分の暮らしは変えない島影さんの姿勢に、同じ状況下にある多くの人が励まされるのでは。

島影「無人島に、なんにも知らないで辿り着くのと、飲み水をつくる方法を知って辿り着くのとでは、ぜんぜん違いますよね。私が体験した出来事や採り入れた方法を、せっかくなら友達に、そして、これから友だちになるかもしれない未知なる人に届けたい。そんな気持ちで、この本を書きました。家族で抱え込んでしまうと、遅かれ早かれパンクしてしまう。SOSを発信する重要性を、自分の体験から学びました。読者の方に、『きっと味方はいます』『助けを呼んでいいんだよ』って、この本から伝えたいです」

島影さんは介護の日々を「無人島でサバイバルしている気持ちだった」と顧みます。世界でも類を見ない空前の長寿高齢化へと突き進む日本。これからの社会は日本中の誰しもが未経験な無人島の様相を呈し、まさにサバイバルと呼んで過言ではない状況でしょう。『子育てとばして介護かよ』は、未踏の暗がりにやさしい光を照らす、無人島へ持ってゆくべき一冊だと感じました。

子育てとばして介護かよ
著・島影 真奈美/イラスト・マンガ 川 KADOKAWA刊

31歳で結婚し、仕事に明け暮れた日々。33歳で出産する人生設計を立てていたけれど、気づけば40代に突入! 出産するならもうすぐリミットだし、いろいろ決断し時だな――と思った矢先、なんと義父母の認知症が立て続けに発覚。仕事の締め切りは待ったなしだし、なんとなくはっきりしない夫の言動にやきもきするし……。そんな現実に直面した著者が、ついに立ち上がる。久しぶりに会った親が「老いてきたなぁ」と感じた人は必読。仕事は辞めない、同居もしない。いまの生活に「介護」を組み込むことに成功した著者の、笑いと涙の「同居しない」介護エッセイ。

島影 真奈美
1973年、宮城県仙台市生まれ。国内で唯一「老年学研究科」がある桜美林大学大学院に社会人入学した矢先に、夫の両親の認知症が立て続けに発覚。「介護のキーパーソン」として別居介護に加わり、仕事・研究・介護のトリプル生活を送る。

人間関係は一生悩みの種なのか?自分が楽になる最善の方法とは

人と人とが共存していく上で、どうしても欠かせないのが人間関係。もちろん良好ならば問題はありませんが、多かれ少なかれ誰でも人間関係で悩みを抱いたことがあるのではないでしょうか? 難しいのが、導き出した答えが正解なのかどうなのかよくわからないこと。自分ではない他者と接していく以上、人間関係は永遠につきまとう問題なのかもしれません。無料メルマガ『人間をとことん考える(人間論)』では、著者の小原一将さんが、実際に経験した人間関係に対する考え方の変化を例に考察。改めて人間関係の難しさを説いています。

久しぶりに人間関係を考えてみる

あまり気分の良くないことが起きたのでそれについて思考してみようと思う。

私のある人への対応がよろしくなかったために、関係性が悪化した。それ自体は人間関係よくあることなのだろうが、ふと昔の自分を思い出したのだ。

昔は、自分の考えがほぼ間違いなく正しいと根拠のない自信を持っており、それに見合わない行動を数度行った人はすぐに見限っていた。直接、その人に対して叱責したり注意をすることはほとんどないのだが、こちらから連絡を取らなくなったり、話をしなくなった。それを当たり前のように行っていた。

しかし、いつのころからかそれを完全に止めることにした。理由はいくつかある。

一つは、自分の考えに絶対の自信がなくなったからだ。昔は正しいことは正しいと思っていたのだが、世の中は正しいことが正しいとは限らない。これは以前のメルマガにも書いた。

別の理由としては、その人が間違った行動をしても、そのときたまたま間違ったかもしれないし、何かしら理由があるかもしれないと思うようになった。

またほかの理由としては、その人はその時点であまり良い印象がない人だったとしても、今後どのように人生に関わってくるか分からない。あえてそのような態度を取る必要はないのではないかということ。

大きな理由としては、不必要に相手を不快にさせて、恨みをかわれてしまってもいけないということである。私だけであればいくらでも対処ができるだろうが、自分の周りにいる人をもし狙ってきたとしたら防ぎようがないかもしれない。そういったリスクは避けたい。

これらの理由から、よっぽどのことがない限り、他人に不快な思いをさせるかもしれない不必要な言動は控えるようになった。

今回の件は、私に非があると感じてなくはないが、相手にひいき目に見ても6対4くらいのイメージである。私はそう思っているのだが、それでも一方的にその人の主張をぶつけられ(言葉はとても丁寧ではあるが)、私もほとんど言い返しはせず丁寧に対応した。それに対して、当然だろうという短い返信しかなかった。

昔であれば、かなり言い返していた気がする。とことん、議論して決着がつくまで引かない気持ちだったが、今はそのような感情が全くない。お互いに相性が悪く、ご縁がなかったのだろうなと思うようにしている。その人を悪いと思うことはなるべくしない。

これまでその人と交流をしていて、とても良い関係だと思っていたのだが残念である。

人間関係とはとにかく難しい。

人間というものは、毎日、毎時間、毎秒揺れる存在だと思っている。その揺れ幅にあまり敏感になり過ぎてもお互いに良くないようにも思う。もちろん、しっかりしないといけないことはするべきなのだが、それだけでは成り立たない。

特に最近は伝達ツールが発達しているが、テキストだけでは全く意思が伝わらないと感じている。自分の言いたいことは伝えているという人がいるが、ほとんどの場合思い込みであって、半分も伝わっていないことが多い。

「伝える」のではなく「伝わる」が重要である。

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獣医が教える。犬が「肉球を舐める」行為は危険のサインかも?

「しっぽを振る」「お腹を見せる」などかわいらしい行動を犬は見せてくれますが、その行動の一つ一つには当然意味があります。それをきちんと理解できれば、愛犬からのメッセージを受け止められることになり、より素敵なコミュニケーションを取ることができますよね。そんな犬の行動に「肉球を舐める」姿を見かける方も多いと思いますが、これにはどんな意味があるのでしょうか?一見するとかわいらしい行動に見えますが、実はあるメッセージが込められているそうです。メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤先生がこの行為の意味について解説してくれます。

「肉球を舐める」のには飼い主が見直すべき理由があった

犬の足の裏には「肉球」というものがある。これは「クッション」のような役割を持っています。歩いたときや飛び降りたときの衝撃から脚の骨や関節を守るという重要な役割があるのです。この冬の時期は非常に乾燥しているためにケガやひび割れを起こします。肉球は「皮膚」の一種だからです。

今回は「肉球」について今週来週の2週に分けてご説明させていただきます。今週は「怪我をしたときの家庭でできる処置」についてです。

1)肉球を「舐める」という行為

犬が肉球をなめるという行為をするには理由があります。これは「自分自身で手入れを行っている」意味があるからです。自然なことではありますが、頻繁に舐めていたり、足を噛んだりしている場合は、肉球や指の隙間が傷つき、炎症を起こしている可能性も大きく考えられます。痛みやかゆみを感じていることもあるので危険です。

2)肉球のお手入れ方法

お散歩のあとは、肉球は汗で湿り、地面からの汚れがつきやすいものです。散歩から帰ってきたら肉球の手入れをしてあげてください。

まず、お散歩から帰ってきたら必ず足をぬるま湯で洗ってあげてください。完全に乾かしてあげてください。乾かさないと、細菌が出てくる可能性があります。乾かしたら、ワンチャン用の肉球クリームやバセリンを塗ってあげてください。潤いが大切です。

●まとめ

いかがですか?次回は、肉球からわかる意外な病気をお伝えしましょう。

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どうなる今年のアカデミー賞。NYの映画通日本人が評価する作品は

映画ファン大注目の第92回アカデミー賞が、日本時間の2020年2月10日にいよいよ発表されます。2019年は数多くの傑作映画が公開され、熾烈な争い繰り広げられる中、つい先日、ノミネート作品が発表。「1917 命をかけた伝令」「ジョーカー」「アイリッシュマン」「フォードvsフェラーリ」「パラサイト 半地下の家族など、人気作品がその栄冠を目指します。様々なメディアが独自の予想を立てていますが、ニューヨーク在住で年間50回近く映画館に通っているという高橋克明さんもその一人。自身のメルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の中で、独自でつけた映画ランキングベスト10を紹介しています。

個人的「オレ的アカデミー賞!2020」

ただの趣味なのですが。特に人に自慢できる趣味もない、そんな僕の唯一の趣味が、毎週末の「さみしい中年ひとり映画館通い」でして。映画評論家になれるほど、詳細に詳しいわけでもなく、ただ単に「好き」だということなのですが。割と多忙な生活の中、年間で50回近くは映画館に通っている、ということ、と、空き時間にはいつもDVDを観ているということ、から、1986年あたりから、その年に「日本で公開された劇場映画」のベスト10のランキングを自分なりに選んでいました。

妻に「、、、で、、、、どこでそれを発表するの? 」とバカにされながら。

「えー、、と、メルマガ」と苦し紛れで答えたので、ここで発表させてください。(それが結構、毎年、評判よく・笑 )映画評論家の方より見ている本数は少ないけれど、でも、ぶっちゃけ本音で語れます。本業の方は絶対に忖度の気持ちが出てくる。

リアルなベスト10より、「こっち選んだ方がセンスあるって思われるよなぁ」とか、「ピンとこなくても高評価で、オスカーに絡んでる作品だし、入れとこっかな」とか。本業でもない僕はそんな微調整を一切しなくていい。なので、独りよがりの勝手で本音なベスト10を選べます。

だからって、評論家でもない僕が選んだベスト10なので、そっくりそのまま「おすすめ」にはならないとも思っています。なぜなら完全に個人的に「好き」か「きらい」かで選んだベスト10だから、です。

作品のクオリティーで選んでいない。どんなに質の高い映画でも「好き」じゃないと選んでない。当たり前ですが。なんなら「面白かった」、「つまらなかった」でも選んでいません。

面白くても、どうも好きになれない作品もあるし、つまらなくても、みょ~に、また見たくなる作品も少なくない。映画好きならこの感覚、わかってもらえると思います。

。。。。。。じゃあ、この10作品。おすすめもできないなら、マジで、誰のために書いているんだろう(笑)

でも、その映画の伝えたいことを前提に、自分の考えを述べることができるので、そのあたりを「読みもの」として楽しんでいただけたら、嬉しいです。

偏見かもしれないけれど「好きな映画なに? 」と聞いて、その答えによって、なんとなく、その人の価値観がわかるような気もしなくはないのです。あくまで、偏った僕の見方ですが、もし好きな映画を訪ねて、メジャーでもない、誰も知らない、ヨーロッパの文芸映画をサラッと、でも、得意げに話すヤツと、あんまり友達になりたくないしね(笑)なんとなく。

女性に、好きな映画は? と尋ねた場合。

マーベルのコミックシリーズを大きな声で答える女性とは飲みに行っても楽しそうだし、だからと言って「スター・ウォーズ」シリーズのマニアックな内容まで話されたら、面倒くさそうだし、ファン・トリアーとかの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」あたりを答えられたら「闇あるのかな」と勘ぐっちゃいそうだし、直近のアカデミー受賞作品を答えられたら、流されやすく自分を持ってなさそうだなって思っちゃうし、タイトルも覚えてないのに「レオ様の出てたヤツ!」って答えられたらバカと思うし。でも、アニメオタクは意外と好きだったりします。わからない世界を教えてくれそうで(←めんどくせえなオレ)

男性に、好きな映画は? と尋ねた場合。

即決で「ターミネーター」!と答えるヤツとは、その場で友達になれそうだし(笑)でも、仕事は一緒にしたくないし。「ショーシャンクの空に」と答える人は日本だけで8億人いそうだし、「バットマン:ダークナイト」と答える人はネットの住人っぽいし(とんでもない偏見だなオレ)。たとえ偏見だとしても、男性で「プリティ・ウーマン」と答える人がいたら、、、ちょっとだけ、フリーズしちゃいそうな気もします。(いや、全然、悪くないんですよ、ぷりてぃうーまん)

どちらにしろ世の中に数えきれないほどある映画の中で、生涯の1本に「踊る大捜査線 THE MOVIE」と即答する人とは友達になれないです(言い切っちゃうけど)。

でも、映画ってあくまで私的な娯楽で、その人のその作品を見たときの状況にもよるから、たとえテレビドラマの劇場版だとしても、周囲がとやかく言っちゃダメなんだよね。それはわかってます。

なにより、今回の僕の「2019年劇場公開したベスト10」もくどいようですが、完全に私的なランキング。誰が見てもクオリティーが高い作品だとしても、好きになれないとランキングしていません。

新型コロナウィルス帰国者に韓国人が行なったデモのどんでん返し

全世界に衝撃を与えた大韓航空機爆破事件から今年で33年が経ちますが、当時発見できなかった事故機の残骸が発見されたというニュースが韓国で話題となっているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴31年の日本人著者が、遺族らのソウルでの動きを伝えるとともに、文在寅政権が引き上げ作業を開始するとは思えない理由を記しています。

爆破されたKAL858便が海の底に見つかる

皆さんはご記憶があるだろうか。1987年11月29日、イラクのバグダッドを出発してソウルに向かう大韓航空(KAL)858便が、インド洋上で空から消えた事件。「まゆみ」で有名になった北朝鮮工作員キム・ヒョンヒによる空中爆破テロ事件と結論付けられたものの、真相は今もまだはっきりとはしていない。「まゆみ」ことキム・ヒョンヒ氏は、韓国の男性と結婚して(たぶん)平穏な日々を過ごしている(はず)。たまにテレビに出て、インタビューに答えたりしているけど、おそらく24時間体制で、彼女を守る警護員が数人(国の税金で)つけられている。

彼女は、「あの事件は、自分が金正日の指令を受けてやったものだ」と何度も言っている。88年のソウルオリンピックにダメージを与えるために北がやったことであることはほぼ間違いないのだが、当時の韓国政府が(北をはめるために)やったものだという主張もあったりして、真相のほどはまだ明確にはなっていない。

インド洋において当時も捜索活動が繰り広げられたけれど、飛行機の残骸などは見つからないまま捜査打ち切りとなっていた。それが最近の報道によると、KAL858便と見られる飛行機の残骸がミャンマー沖で発見されたというのだ。これは、大邱(テグ)MBCが報道したもので、まだ帰れていない乗務員と搭乗客合わせて115人の行方がわからない状態だ。事件が起きて33年目となったけれど、海に沈んでいる残骸の中には遺骨があるかもしれず、政府は一日もはやく残骸の引き上げをやるべきだと遺族とKAL858便事故民間捜索チームがソウル光化門(クァンファムン)政府ソウル庁舎前で記者会見を開き、シュプレヒコールを繰り広げている。

ただ現政権があまりにも北寄りであることはご存じの通り。この政権が積極的にあの事故機を調査し、引き揚げ作業を開始するとは思えない。北(金正恩)の顔色をうかがってばかりで、できるかぎり、そっと、そうっとしておきたいのだ。北を真正面から刺激するような行動をすぐにとるとは、思えない。

時も、33年も前のKAL機捜索よりも、もっと焦眉の急がまっている。新型コロナウイルスだ。

1月31日(金)の午前8時、武漢からの帰国者368人を乗せた飛行機が金浦空港に着陸した。発熱のうかがえる18人はすぐに病院に収容され、残る350人のうち、200人は峨山(アサン)の国家公務員人材開発院に収容され、残る150人はジンチョンの同施設に収容された。14日間の隔離生活がはじまる。

奇跡的なのは、アサンの住民らが死に物狂いで反対していたのが、31日の未明あたりからSNSの呼びかけで、「われわれは同じ国に住む一つの民族だ。同じ家族だ。われわれが彼らを抱擁してやろうよ」という垂れ幕まで登場するくらいまで180度急変したこと。武漢から帰ってくる僑民も、どれだけ心休まったことだろうか。

「皆さんを歓迎します。ごゆっくりお休みください」という垂れ幕をバスの中から涙をもってみていたにちがいない。わたしの妻など、このニュースに接して激しく泣いていた。

「お前らは来るな」の怒鳴りから、「わたしたちが抱いてあげよう」にまで変化したのだから。

もすかすると、コロナウィルスによって新たな感染が発生するかもしれない。しかし、そんなリスクよりも人間愛のほうが勝った形になったのだ。拍手以外のなにものもない。無事に14日間の隔離生活を終えて、家族のもとに帰ってほしいところだ。

image by: Sidowpknbkhihj, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

意外なところに穴。テレワークを導入してみてわかった欠点と利点

働き方改革により、多様な勤務形態を認める企業も増えてきました。特に在宅勤務を含む「テレワーク」に関しては多くの企業が関心を持っているようです。今回の無料メルマガ『不動産屋が教える!賃貸オフィスの借り方虎の巻!』では、実際にテレワークを導入して感じた「欠点と利点」を紹介しています。

テレワークを実際導入してみてわかった3つの欠点

弊社で、週に1度のテレワーク制度をテストで導入してみたのですが、実際に導入してみてわかったことがありましたので、共有させて頂きます!

テレワークとは、ITを活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことを言います。テレワークには、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務の3種類があります。

弊社では昨年からテレワークをテスト導入してきまして、分かったことが幾つかありましたので、シェアさせて頂ければと思います。

テレワークを導入してみてわかった欠点

1.コワーキングスペースだと電話がしづらい

弊社の本業の不動産業という仕事がら、比較的電話をする事が多いのですが、コワーキングスペースをいくつか使ってみたところ、し~んとしていて、電話をしづくて困ったという話をスタッフからの報告で多く聞きました。

対策として、もう少し人が多い、雑多な音のコワーキングスペースに切り替えることを検討中です。

これは業種にもよると思うのですが、IT関係で、基本電話は使わないなら、あまり問題にならないと思いますが、電話を多く使う仕事の場合は、コーワーキングスペースの場合、電話がしやすいかどうかをよく確認しておいた方がいいと思います。

2.テレワークをしているのか、外出なのか、休みなのか周りのメンバーに伝わっていない

これは、意外と盲点でした。弊社では週に1度テレワークするというスタイルで導入した為、朝からいないのは、テレワーク中なのか、直行しているのか、周りのメンバーにあまり伝わっていませんでした。

カレンダーに書くというルールでは、ちょっと弱かったです。

対策として、朝会社のinfoアドレスに今日テレワークしますというメールをしてもらい、全員必ず目にするところに伝達をしてもらうことで、解消したと思います。

3.反響をふる順番が困った

これは、前述のテレワーク中なのかどうか伝わっていない問題に関連するのですが、反響を割り振る順番として、オフィスにいないため、対応できる状態でも、社内の電話を受けたメンバーが反響を割り振ることができない事例が発生しました。

この問題はいまだ解決しきれておらず、問い合わせフォームから来た反響もテレワーク中のスタッフが対応していいのかどうか分からず、困った状態が続いています。細かいルールを調整して、現在改善対応中です。

テレワークを導入して良かった点

逆に良かった点もいくつもありました。

1.事業継続性が高まった

ノートPCを助成金を活用して3台購入したのですが、先日弊社のルーターが壊れる自体が発生してデスクトップPCで仕事が出来なくなってしまいました。

その際も、ノートPCを携帯のテザリングすることで、継続して仕事を続けることが出来ました。

2.台風や大雪対策になる

最近も積雪のニュースがありましたが、前日にノートPCを持って帰って、家で仕事ができる対策をしてもらったりしました。今後も、台風などが接近してきたときは、家で仕事ができるように対応できそうで、非常に心強いです。

3.ビデオミーティングに慣れて、お客様とのやり取りでもビデオミーティングが活用できるようになった

社内会議でビデオミーティングが増えまして、ツールに慣れてきました。今までだったら、訪問していた案件でも、ビデオミーティングをする事で、移動時間を削減できる事例が増えてきました。生産性向上につながっていると思います。

まとめ

業種にも依るとは思うのですが、テレワークをするには、意外と電話をどうするかの対策が重要だと感じました。

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