「感情的になりすぐ切れる」部下にどう向き合えば信頼されるのか?

会社勤めにおいて、上司と部下の関係に関する悩みは尽きません。扱いの難しい部下と慎重に関係を築き、信頼されたと感じて言動に関する注意をしたら「キレられた」。そんな上司の悩みに、メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』著者で、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんは、まずそういうタイプの人間を知るため参考になる本を案内。1人だけに特別な対応をするのではなく、部下全員に対して1対1のミーティングを実施し、どんな点に気をつけ面談すればいいかアドバイスしています。

部下を注意したら怒って部屋を出ていってしまった。信頼を取り戻すにはどうしたら?

Question

shitumon

3年前から部下が7人になりました。そのうちの一人が態度が非常に悪く、言葉遣いも雑です。仕事そのものはできるほうなのですが、すぐ切れるし、切れる前にも感情的になるのがよくわかるので、部署の全員から煙たがられていると思います。彼女に注意したところ、怒って部屋を出ていってしまいました。

こちらの話を全部聞かず、自分も何も言わず、瞬間湯沸かし器的に怒って出ていってしまったので、どうしようもありませんでした。一応信頼されていると思って踏み込んだ指摘をしたのですが、どうやって信頼を取り戻したらいいでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。こういう問題、よくありますよね。まずはこれまでちょっと変わった人、面倒くさい人と言われていた人は、実は愛着障害や発達障害の可能性が高いことをご理解ください。愛着障害についてはこれまでも何度も触れていますが、親の安定的な愛情を2歳までの間で十分受けられなかったとき、人との安定的な関係を一生、作りづらくなることを言います。

私はこの分野で130冊ほど読んで特にお勧めの27冊をこちらでお勧めしています。

発達障害は人口の数%ですが、愛着障害的な傾向は私の経験では大変に多いと思います。自信がない、自己肯定感が低い、すぐかっとする、感情的になる、すぐ切れる、突然怒鳴り散らす、幼稚、子どもっぽいなどですね。

「ちょっとあの人、どうなの?」と言われがちな人です。そういう人が部下になったら気をつけないと、勝手に爆発してしまいます。気をつけていても地雷を踏んでしまうこともあります。そうでなくても、勝手にすねたり、落ち込んだりして、面倒なこと、この上ないです。

すべての上司はこのことをよく理解したほうがいいです。上司自身もこの問題を自分で抱えていることがよくありますが、自分を客観視してできる限り対策をしていく必要があります。

部下の中で特に神経質そうな、感情的になりがちな部下だけを対象にはできませんので、部下全員に対して、ビジョン → 達成方針 → アクション → タスク → 週次のKPI進捗確認会議という仕事のしかたを徹底します。その上で、業績・成長目標合意書で個別にフィードバックします。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

ツッコミどころ満載。百田尚樹と門田隆将「LGBT差別対談」の下劣

先日掲載の「『トイレで女性が襲われる』性的少数者への差別デマを吹聴する“保守論客”の名」でもお伝えした通り、最高裁による「経産省トイレ使用制限違法判決」を猛批判する論客の主張を堂々掲載した『月刊WiLL』。彼らは最新号でもLGBTに対して差別的な対談を掲載していました。そんな記事を取り上げているのは、漫画家・小林よしのりさん主宰の「ゴー宣道場」参加者としても知られる作家の泉美木蘭さん。泉美さんはメルマガ『小林よしのりライジング』で今回、百田尚樹氏と門田隆将氏の発言内容を一刀両断するとともに、最高裁判決に対して雑な妄想に終止する2人に批判的な視線を向けています。

【関連】「トイレで女性が襲われる」性的少数者への差別デマを吹聴する“保守論客”の名

「最高裁がとんでもない判決を下した」百田尚樹&門田隆将の“化石老人トーク”が案の定、酷かった

「最高裁がとんでもない判決を下しました」

百田尚樹のこんな言葉ではじまるのは、『月刊WiLL』2023年9月号掲載の、百田尚樹と門田隆将の対談『女性の不安・恐怖を煽る最高裁判決』だ。

トランスジェンダーの経産省職員が、職場の女性用トイレの使用を制限されていた件で、最高裁が「トイレの使用制限を認めた国の対応は違法」との判決を下した件についてで、前回の「トンデモ見聞録」では『月刊正論』での八木秀次の酷すぎる論文を紹介したが、こちらも案の定、酷かった。

【関連】「トイレで女性が襲われる」性的少数者への差別デマを吹聴する“保守論客”の名

タイトルの時点で、女性の私は、「不安も恐怖も、ま~ったく煽られてませんけど?」としか思わないが、この対談は今号の目玉記事。表紙でも新聞広告でも大きく取り扱われていたので読んでみた。

百田は、原告の経産省職員Aさんが、性別適合手術を受けておらず、身体的には男性のままという点に、なぜかよほどの不満があるらしい。

百田のLGBT差別は年季が入っている。 2018年には、お茶の水女子大学がトランスジェンダーの学生の入学を受け入れることを表明したニュースに対して、「よーし、今から受験勉強に挑戦して、2020年にお茶の水女子大学に入学を目指すぞ!」などと茶化したコメントを投稿していた。

また、国会でLGBT法案が可決される見通しとなった6月には、自身のYouTubeチャンネルで、「トランスジェンダー女性は、局部を切り落とすことを義務付けする法案を通せ」という動画を配信。

「絶対に女性であるというなら手術をしろ」「義務付けろ」「ちょきんちょきんと切ったらいい」という、もはや無知性とお下劣の終着点と呼ぶしかない言葉の連発で、化石クソ老人街道まっしぐらである。

この動画の少し後に、最高裁判決がニュースとなり、Aさんが健康上の理由から手術を受けていないこと、医師の診断によりホルモン療法を受けて、社会生活では女性として認識されていることなどが広く報じられた。

だが百田には、それを理解する気がないらしい。判決が出ても、「手術を受けていない」という一点に異常に固執しているのだ。

最高裁の判決文を読むと、Aさんについて、

「平成22年3月頃までには、血液中における男性ホルモンの量が同年代の男性の基準値の下限を大きく下回っており、性衝動に基づく性暴力の可能性が低いと判断される旨の医師の診断を受けていた」

とまで書かれていた。

この一文には、かなり驚いた。

自身の職場での処遇改善を求めるために、性暴力という犯罪性の疑惑まで払拭しなければならないのか。

現在の法律では、戸籍上の性別を変更するためには、性別適合手術を受ける必要がある。手術を受けられないAさんは、その代わりの証明として、医療的な診断を取得したのではないかと想像される。

手術によって、精巣や卵巣を切除しなければ認めないという法律に、私は、恐ろしさを感じてしまうし、本人の希望で受ける手術ならわかるが、国家がそれを条件とする法律を作っていいのか疑問に思う。

判決文でも、この法律に関する合憲性の議論があることについて触れられている。

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

維新代表が“高収益”社会福祉法人を乗っ取りか。逃げる馬場氏と橋下・松井・吉村氏のキナ臭い関係

支持率で立憲民主党を上回るのが常となり、次期衆院選で野党第一党を目指す日本維新の会。しかしここに来て、党勢を削ぎかねない疑惑が浮上しています。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、週刊文春が報じた維新代表・馬場伸幸氏の「社会福祉法人乗っ取り疑惑」を紹介。その不自然な理事長交代劇の説明責任を果たさぬ馬場氏の姿勢に苦言を呈しています。

維新の会代表に不安材料。文春が報じた馬場氏の社会法人乗っ取り疑惑

ついこの間まで、うなぎのぼりに見えた日本維新の会の人気に急ブレーキがかかってきた。

NHKの調査によると、維新の政党支持率は統一地方選後に急上昇し、今年5月に6.7%だったのが、6月6.2%、7月5.6%と下降、8月にはついに4.8%となった。8月の立憲民主党の支持率は4.7%なので、ほぼ同じ水準だ。

原因はいくつか考えられる。維新の目玉政策である大阪・関西万博の建設工事が大幅に遅れ、予定通り開催できない恐れが出てきたこともその一つ。所属議員の不祥事が続発している影響もあるだろう。だが、そのほかに見逃せない要素がある。

代表をつとめる馬場伸幸氏のことだ。橋下徹、松井一郎という“創業者”が政界を去り、維新を背負って立つ存在になったのだが、野党第一党も視野に入ってきたこの時期、さまざまな不安材料が噴出してきた。

維新というと、テレビ出演で顔を売り、今春の統一地方選で党躍進の原動力になった吉村洋文大阪府知事のイメージが強いかもしれない。だが、所詮は党のナンバー2である。全国進出をめざす党として、東京のメディアが重視するのは、馬場氏の言動ということになる。

7月23日のネット番組「ABEMA的ニュースショー」で、馬場氏が発言した内容が、大きな波紋を呼んだ。

番組のレポーターが、「維新は第2自民党でしかない」という立憲民主党議員の主張を伝えたのに対し、馬場氏はこう言い放ったのである。

「第1自民党と第2自民党でいいんですよ。(双方が)改革合戦、国家国民のためになることを競い合う。それが政治をよくするんです。立憲民主党さんがいても日本はなんにもよくならない」

もともと大阪の自民党から派生し、橋下徹氏と結んで生まれたのが維新である。本音を素直に漏らしたということだろう。第1と第2は「保守という原点は同じ」で、「大きく改革をするかどうか」が違うのだという。

小泉政権のときには、民営化や規制緩和などの構造改革を進める改革派と、守旧派とか抵抗勢力とか呼ばれる人々が同じ自民党にいた。小泉政治の司令塔だった竹中平蔵氏の構造改革路線を、維新が受け継いだということなのだろうか。

それなら、かねてから馬場氏が標榜している「自民党と維新の二大政党制」の実態は、自民党による「一国一党」制に近いものになりはしないだろうか。まさか「翼賛政治」をめざしているのではあるまいが、反対ばかりして足を引っ張るという理由で現在の最大野党を不要だとし、同質の政治勢力だけで固めるということになると、あまりに国民の選択の余地が狭まってしまう。

自分の気持ちに正直に喋るのはいいが、民主主義国家における公党の党首としては、いささか器量に欠けるのではないか。

この記事の著者・新恭さんのメルマガ

日本産水産物「全面禁輸」の笑止千万。中国の“原発処理水ゆすり”に我が国はどう対抗するか

2024年1月の投開票まで半年を切った台湾総統選挙。先日行われた世論調査では、蔡英文総統の後継者である民進党の頼清徳候補の支持率が、中国との融和を掲げる対立候補を大きく上回る結果となりました。なぜ台湾でこれほどまでの「中国離れ」が進んだのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、その要因を詳しく解説。さらに未だ中国経済に期待を持ち続けている日本に対しては、「中国リスク」の認識の必要性を強く訴えています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2023年8月23日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

中国の落日。台湾総統選で独立派が大きくリードの「当然のワケ」

台湾総統選 与党候補の頼清徳氏、支持率が初の4割超え

来年1月に予定されている台湾総統選挙ですが、8月21日に行われた世論調査では、民進党の頼清徳副総統の支持率が43.4%となり、初めて4割の大台を越しました。頼清徳氏といえば、過去に台湾独立を主張するなど「台独」色が強く、中国がもっとも警戒し、嫌う候補者といえるでしょう。

一方で、中国との融和路線を主張する国民党の侯友宜氏は前回から支持率を落として、13.6%に低迷、台湾民衆党・党主席の柯文哲氏は26.6%を獲得して2位となりましたが、それでも頼清徳氏は16.8ポイントの大差を付けています。

新聞記事では、頼清徳氏が8月中旬に行ったアメリカ、南米訪問が有権者に好感された可能性があるとしています。それもあると思いますが、中国の台湾に対する嫌がらせに加えて、中国経済の落ち込みも大きいのだと思います。

中国は8月21日から、台湾からのマンゴーの輸入を一時停止すると発表しました。表向きは害虫が検出されたことを理由としていますが、台湾当局は、頼清徳氏が南米を訪問した際に、アメリカに立ち寄ったことへの対抗措置だと見ています。実際、中国は19日に台湾周辺で軍事演習を行い、台湾を威嚇しています。

中国 台湾からのマンゴーの輸入一時停止 対抗措置の可能性も

こうした中国側の威嚇に対して、頼清徳副総統は、「アメリカを経由したことを口実に中国が脅しをかけるなら、軍事的な威嚇に酔って台湾の選挙への介入を企てていることの裏付けになる」と強調しました。

台湾 頼副総統“米経由口実に中国が脅しなら選挙介入裏付け”

こうした毅然とした態度が、支持率上昇に繋がったと思われます。2020年の総統選でも、その前年の1月に習近平国家主席が台湾に「一国二制度」を強引に押し付けるような演説を行ったことで、台湾国内での反発が高まり、これに反論した蔡英文総統の支持率が急上昇、翌年の総統選では史上最高の得票で蔡英文総統が再選されたわけです。

加えて、中国経済の影響力が如実に落ちてきていることも関係しているでしょう。すでに大きく報じられているのでご存じの方も多いでしょうが、8月18日、中国恒大集団がニューヨークで破産を申請しました。

波立つ中国リスク、不動産発ドミノ危機 試される地力

先週のメルマガでも述べたとおり、現在、中国の不動産市況は非常に低迷しています。しかも不動産は自動車同様、建設にあたりさまざまな部材を使用すると同時に、電化製品の購買にもつながりますので、経済に与える影響が非常に大きいのです。地方政府が財源確保と経済成長維持のために、土地開発を行ってきたことは周知のことでしょう。それだけ不動産セクターは巨大なのです。

【関連】中国版リーマンショックも。不動産大手「碧桂園」破綻なら中国経済は“崩壊寸前”に

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

アジア版NATOは同盟ではなく傀儡。対米従属と中国敵視で日本は自滅する

ワシントン郊外の大統領専用別荘「キャンプデービッド」で行われ、3カ国間の強い連携を示した日米韓首脳会談。しかしこうした日本政府のアメリカ追従姿勢は、我が国を良からぬ方向に導く愚策との見方も囁かれています。今回の無料メルマガ『田中宇の国際ニュース解説』では国際情勢解説者の田中宇(たなか さかい)さんが、バイデン政権の主導で進む「アジア版NATO結成」が日本に自滅をもたらすとして、その理由を解説。欧州各国の悪しき先例を挙げつつ、対米従属の危険性を説いています。

日米韓豪の中国敵視は茶番から自滅に

8月18日に日米韓の首脳が米キャンプデービッドで開いたサミットは、3か国が結束して中国の台頭・脅威に対抗する決意を示す意味があったと喧伝されている。だが、会合で取り決めた声明文(キャンプデービッド精神)を見ていくと、中国の「脅威」「悪さ」についての十分な指摘すらできていないことがわかる。

ちまたでは、いずれ米中が台湾をめぐって戦争し、日豪など同盟諸国も巻き込まれるという「予測」が飛び交っている。だが、日米韓は今回の声明文で「台湾に関する我々の基本的な立場(台湾が中国の一部であるという中共の認識を日米韓が理解・尊重。一つの中国の尊重)に変更はなく、我々は両岸問題の平和的な解決を促す」と明言している。

日米韓首脳共同声明「キャンプ・デービッドの精神」
U.S., Japan, South Korea alliance sends clear message to China

米国は1978年に中共を国家承認して以来、台湾が中国の一部であることを一貫して認めている(米中共同声明)。この間、台湾が中国から分離独立する流れを米国が肯定したことはない。対米従属の日韓も、米国と同じ姿勢だ。

その一方で米国は、台湾軍に戦闘機の部品を供給したり、数十人規模の米軍を軍事顧問として駐留している。これは、米国が中共を国家承認する前にやっていた中華民国(台湾)への軍事支援の名残りであるが、米国はこれを対中挑発としてやっている。

中共はこれを共同声明違反として怒り、正当防衛として中国軍が台湾近海で軍事演習をする。米日のマスコミなどは、米国の共同声明違反の部分をわざと無視して「中国が藪から棒に台湾に侵攻しようとしている」と歪曲喧伝する。藪から棒ではない。米国が煽ったのでこうなっている。

The Spirit of Camp David

現実論として、米国が台湾への軍事支援をさらに増やすには米中共同声明を放棄せねばならない。だが今回の日米韓の声明文には、米中共同声明と同じ「台湾が中国の一部であるという認識」が盛り込まれている。

台湾をめぐる米国の扇動は今後も続き、一触即発っぽい感じが醸成され続ける。日本などの人々は騙され続ける。台湾の人々はかわいそう。しかし、米中戦争にはならない。その流れが、今回の米日韓の声明文で再確認された。

日韓は、米国に守ってもらっているので、仕方なく米国主導の中国敵視に付き合っている。日韓政府の本音は、大きな貿易相手である中国と対立したくない。その本音にそって日韓が米国に頼んで、声明文に「一つの中国の原則を尊重します」と盛り込んだのだろう。

U.S. seeks to bring Japan and South Korea closer with eye on China

今回の声明文では、台湾問題でなく南シナ海問題で、中国の軍事行動を「危険かつ攻撃的」と名指しで非難している。南シナ海問題で中国と対立するASEAN諸国と日米韓との協調関係を強化することが盛り込まれている。「名指し非難が画期的」と喧伝されている。

よく当たる占い師に学ぶ。他人を操る「人たらし」の心理テクニック

多くの人が難しさを感じる、スムーズな人間関係の構築。しかしとある「テクニック」を使うことで、容易に進めることが可能なようです。今回のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』では投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹さんが、「認知バイアス」を用いた関係構築の方法を紹介。回りの人間からの注目度、関心度、期待値をアップさせる裏技を徹底解説しています。

ビジネスに役立つ!認知バイアスで人を動かす方法!

私たちの思考は、そもそも間違いを犯しやすいプロセスに満ちています。

私たちが物事の本質をつかもうとする時には、まずは 直感で判断しようとします。

瞬間的に、無意識に、単純化して考える脳の「システム1」が機能するのです。

あ、ヘビだ、危ない!」などと足下のヘビに気づけば、即座に飛びのくでしょう。

みんなに、お菓子を配るとき、集まった人数の分を把握する時でも、「ひい、ふう、みい、よう……」といった具合に、ざっと数人ずつの「かたまり」で全体をとらえたりします。

このように反射的に思考して、脳が疲れるのを防いでいます。

ところが、簡単に判断できない場合もあります。

「どうしたら、この商品の売上を伸ばすことが出来るのか?」といった問題を考えるときです。

時間をかけて、データを調べたり、仮説を組み立てたりと、論理的、意識的に思考しないと、こういう場合は考えがまとまりません。

これが、脳に負荷がかかる「システム2」というわけです。

このように、すばやく「勘」をはたらかせて判断する「システム1」と、論理的に思考を育む「システム2」のいずれにおいても、私たちは認知バイアスである「思考の癖」や「判断の偏り」「思い込みの罠」から逃れられません。

もちろん、瞬間的な判断を要する「システム1」をはたらかせる時のほうが、認知バイアスに影響されるケースは多くなります。スピード重視で判断処理しているからです。

こうした認知バイアスについての、基本的な知見を得ておくと、ビジネスにおける人間関係においても、いろいろ役立ちそうなことがおわかりいただけることでしょう。

今回と次回は、この「認知バイアス」について紹介していきたいと思います。

この記事の著者・神樹兵輔さんのメルマガ

ChatGPT界隈の新潮流、「llama2」がオープン型LLMの中で最優秀である理由

世界的な話題となった、Metaが提供するLLM(大規模言語モデル)「llama2」のオープンソース化。その実力はオープン型LLMの中でもずば抜けて優れたもののようです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』ではWindows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、llama2の優秀さを取り上げた記事を紹介。その上で、記事中に挙げられている「3つの秀でたポイント」を専門家目線で解説しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

私の目に止まった記事:llama2は、どうしてオープン型のLLMの中で飛び抜けて優秀なのか?

LLaMA-2 from the Ground Up

Metaがオープンソース化したllama2が、どうしてオープン型のLLMの中で飛び抜けて優秀なのかに関しての分かりやすい解説です。

LLM(大規模言語モデル)の中では、OpenAIのChatGPTが最も多くのユーザーに使われており、すでにデファクト・スタンダードになってしまったようなイメージがありますが、企業向けのアプリケーションにおいては、オープンであることがとても大切なので、その市場では、オープンなLLMが重要な役割を果たすと、(私も含めて)業界関係者は見ています。

なので、オープン型のLLMの中で、どれを選ぶべきなのか、そして、どんな点に注意・注目すべきなのかを理解する上でも、llama2についての理解を深めておくことは、とても重要です。

この記事は、llama2が優れている点として、

  1. 大量のデータを使って学習している
  2. 推論を素早く行うことを重視したアーキテクチャを採用している
  3. アラインメントと呼ばれる「人間が期待した通りの返事をする」部分に十分な投資がされている

の三つに注目すべきと指摘しています。

1番目の教育データ量に関しては、Google DeepMindの研究者が、「Chinchilla paper」(「Training Compute-Optimal Large Language Models」)と呼ばれる論文で指摘した通り、教育データ量と(モデルの)パラメータ数のバランスが重要とされています。Metaは、その指摘に従い、パラメータ数(最大のもので70billion)に合わせた教育データで学習させた、バランスの良いモデルです。

2番目の推論のスピード(正確には必要な計算量)は、LLMの運営コストに直結するため、非常に重要です。具体的な内容はとても技術的なのでここでは省略しますが(元記事の”Root Mean Square Layer Normalization”と”SwiGLU activation function”に関する記述を参考にしてください)、莫大なユーザー向けのサービスを提供しているMetaならではの配慮と言えます。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

声優やフリーランスが「インボイスに反対」する明確な理由。会社員にも事務負担で「百害あって一利なし」

声優や俳優、漫画家やライターなど多くのフリーランサーたちが反対の声を上げてもスルーされ続け、10月に始まるインボイス制度。サラリーマンへの増税の可能性が浮上するとすぐに反応するメディアも、ほとんど取り上げなかったこの制度の問題点はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、元国税調査官で作家の大村さんは、少ない収入がさらに減るのに加え、事務作業の負担が大きく廃業に追い込まれる人がいると解説。その事務負担は、経理はもちろん経費を精算するすべての会社員にも及び、たかだか2000億円程度の税の増収のために膨大な時間を奪うと指摘しています。

声優業界がインボイスに反対する理由

去る6月22日、アニメプロデューサーの植田益朗氏や声優の岡本麻弥氏らが外国特派員協会で、インボイス制度に反対する記者会見をしました。岡本氏は、自身の廃業も考えているとして涙ながらに訴える場面もありました。

声優業界に限らず、フリーランスで働く人の多くはインボイスに強く反対しています。が、一般の人にはなかなか、なぜ彼らがインボイス制度に反対するのか、わかりにくいところだと思われます。それを今回は説明したいと思います。

消費税というものは、消費者にとっても痛いものですが、事業者にとっても痛いものです。特に中小以下の事業者やフリーランサーにとっては、消費税は大きな痛手となる税金なのです。

消費税は、建前の上では、事業者が売上時に消費税を客から預かり、それを税務署に納付するだけということになっています。そして消費税は、その税金分を価格に転嫁するという建前になっています。が、場合によってはそれができない場合も多いのです。中小企業の場合は特にそうです。

たとえば、声優などの場合、出演料は自分で決めることはできません。制作会社などが決めます。そして出演料は消費税込みの金額になっています。消費税が上がったからと言って、出演料を上げてくれとはなかなか言えません。しかし声優も、事業者ですから、売上(報酬)に応じて消費税を納付しなくてはなりません。

声優の出演料には、消費税が含まれて払われているという建前なので、声優は出演料の中から消費税分を取り出して税務署に納付しなくてはならないのです。しかし実際には、出演料には消費税分は加算されていないので、自腹を切って消費税を納付することになるのです。声優だけではなく、俳優やフリーランサーなどは、自分の報酬に消費税を上乗せすることができないことが多いのです。そういう人たちは、みな自腹を切って消費税を納付することになるのです。

消費税が中小企業やフリーランサーに痛手であることは、国の側も認識していました。だから消費税導入時には、売上が3000万円以下の事業者は、消費税の納税が免除されていたのです。この売上というのは、所得や利益のことではありません。事業者は売上から経費を差し引いた残りが、利益(所得)となります。だから売上3000万円と言っても、経費を差し引いた後の所得はそう大したことはありません。実収入は数百万円であることがほとんどなのです。

この記事の著者・大村大次郎さんのメルマガ

異常な暑さのせい?虫の発生数が年々少なくなっている2つの要因

暑すぎて昼間は蝉の声もなく蚊も飛ばない夏。実は、夏に限らず昆虫の発生数が毎年少なくなっているのだそうです。その要因として考えられることを2つあげるのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの生物学者の池田清彦教授です。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、昆虫が減っても困ることはないと思っている人に向けて、人類の生存すら危うくなる事態であることを説明し警告。虫好きの友人、養老孟司教授に誘われて赴いた対馬で固有種の蝶が減っているのは、シカの増加が関係していると伝え、対馬と日本本土や朝鮮半島の動物の違いについて考えています。

昆虫が激減しているなか、対馬の動物について考えた

今年の夏はことのほか暑い。暑いためかそれ以外の要因のためか、このところ毎年虫の発生数が少なくなっている。要因の一つは昆虫にとっては猛毒の、ネオニコチノイド系の殺虫剤を使うためだ。ネオニコチノイドは昆虫以外の節足動物にも猛毒なようで、宍道湖の周辺の田んぼで、ネオニコチノイドが使用されだして以来、宍道湖のウナギとワカサギが激減したのは、ウナギの食べ物であるエビやゴカイ類、ワカサギの餌のオオユスリカがいなくなったためだ。

これらの動物はネオニコチノイドに弱く、食べ物がいなくなったウナギやワカサギも共倒れになったのである。ネオニコチノイドを使った田んぼではアキアカネが激減したことも知られている。

もう一つの原因はスマホで使われる5Gではないかと言われている。ネオニコチノイドを規制しているEUでもこのところ昆虫の減少が激しいからである。ドイツの自然・生態系保護団体は、電磁放射線に晒された昆虫が、磁場の乱れにより飛行能力が低下したり、体内の細胞が過度にカルシウムを吸収して、概日リズムや自然免疫システムが混乱したりするという研究を紹介している。珍しい昆虫が減ると、絶滅危惧種に指定して、採集禁止にすれば保護できると思っている、能天気な人もいるようだが、そういう問題ではないのである。

昆虫など減少しても人間の生活には影響がない、あるいは虫は嫌いなので、むしろ、いなくなってほしいと思っている人も多いと思うが、昆虫がいなくなると虫媒花に実がつかなくなってしまうので、農業に甚大な被害が出て、食糧難に陥ることは必定で、人類の生存も危うくなるのだ。生態系の生物は、お互いに支えあって生きている。人類も例外ではない。

それで、養老孟司にNHKの取材で対馬に昆虫採集に行かないかと誘われて、このクソ暑い中、対馬に行ってきたのだ。対馬は平地が少なく、コメをほとんど作っていないので、ネオニコチノイドの使用量も少なく、少しは虫が採れるのではないかといった期待もあったし、行ったことがなかったので、昆虫以外の動物にも興味があった。はたして対馬の動物は増えているのか、減っているのか。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

イヌイットの遺伝子を持たない日本人も「高脂肪食で心配ない」は本当か?

糖質制限食においては、高タンパク・高脂質食を実践しますが、そうした食事で体に悪影響はないのか、心配する人が少なからずいるようです。イヌイットが高タンパク・高脂肪食で問題ないのは、特有の遺伝子が関係しているからとの論文について、見解を求められたのは、糖質提唱医として知られる江部康二医師。今回のメルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』では、論文の仮説も一つの見識としたうえで、日本人についてはオメガ3不飽和脂肪酸(EPA)の効果は認められていると主張。700万年間の人類の進化と食事の関係について補足的に説明しています。

イヌイットと高脂肪食への適応-人類と肉食

Question

shitumon

イヌイットの高タンパク、高脂肪食への適応について、このような論文があります。
Greenlandic Inuit show genetic signatures of diet and climate adaptation | Science

「脂肪代謝、身長、体重、コレステロールの制御に関わる多数の遺伝子が、おそらく選択圧によって、イヌイット集団をタンパク質と脂肪(特にω-3ポリ不飽和脂肪酸)を多く含む食事で生きられるようにしたことが判明した」

とあります。遺伝子レベルで適応しているので可能と言うことであれば、適応していない日本人を含む他の民族では高タンパク、高脂肪食は不適応であり、コレステロールの制御ができないということにならないでしょうか?

これは、「食品中のコレステロールは血中コレステロールに影響しない」ということと矛盾しているように思えますが、いかがでしょうか?

ドクター江部からの回答

サイエンス誌に掲載された論文ですね。「イヌイットは、ω-3不飽和脂肪酸を大量に摂取してもいいように遺伝的に変異して適応している。従って、大量のω-3不飽和脂肪酸を、イヌイット以外の民族が摂取しても意味があるかどうかわからない」という趣旨です。

つまり、「イヌイットは長期間、アザラシなどの海獣や魚を多く摂取していて、それに含まれているω-3不飽和脂肪酸(EPA)が、心血管系疾患を予防する効果があるので、心筋梗塞が極めて少ない」という今までの定説(EPAの心血管疾患予防効果)に対して、この論文は、「イヌイットの特殊性(遺伝的に変異して、ω-3不飽和脂肪酸大量摂取に適応)を考慮する必要がある」という仮説を提唱しています。

即ち、例えばEPAを沢山摂取あるいは内服しても、イヌイット以外の民族には意味がないかもしれないと著者は述べています。これはこれで、一つの見識であり、仮説としてはあり得ます。

一方、すでにEPAは、日本でも健康保険に収載されていて、脂質異常症と閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感に対して適応がとれています。健康保険に収載されているということは、日本人における研究において、上記疾患に対して、EPAの有効性が確認されているということです。従って、イヌイットのように、特殊な遺伝的変異を有していなくても、少なくとも日本人には、EPAは有効であると言えます。

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