立憲民主党は政権交代の目玉政策「消費税減税」を決断するか?無党派層5000万人が「そろそろ狩るか…」自民下野に動く日

立憲民主党の候補が、3選挙区すべてで“ゼロ打ち”当選した先月28日の衆院補欠選挙。自民党が「完敗」したのは事実だが、立民が「完勝」したと捉えるのは間違っていると釘を刺すのは、『きっこのメルマガ』著者で人気ブロガーのきっこ氏だ。今回の投票率はいずれも過去最低を更新、約5000万人の無党派層が動いておらず、これでは政権交代などおぼつかないというのがその理由。きっこ氏は、立憲民主党が野党共闘で「時限的消費税減税」を掲げないかぎり、政治的無関心層を動かして政権交代を実現するのは難しいと予測する。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:補選から解散総選挙へ

自民党「全敗」は当然の結果、衆院補選

4月28日(日)に投開票が行なわれた衆院補選は、島根1区は亀井亜紀子氏が当選、長崎3区は山田勝彦氏が当選、東京15区は酒井菜摘氏が当選と、3選挙区すべてで立憲民主党が勝利しました。それも、開票が始まった20時ちょうどに3人揃って当確が出るという、いわゆる「ゼロ打ち」でした。

この結果を受けて、新聞各紙は「自民全敗」と報じましたが、自民党支持者の中には「自民党は3選挙区のうち1カ所しか候補を擁立しなかったのに『全敗』と報じるのはおかしい」と言っている人もいます。

しかし、この3選挙区は、もともと自民党の議席だったのです。つまり、自民党は3選挙区に候補を擁立して全勝して、ようやくトントンだったのです。

それが、保守王国である島根1区で惨敗しただけでなく、長崎3区と東京15区には候補を擁立することすらできなかったのです。これは、政権与党として「敵前逃亡」と同じくらい恥ずかしいことであり、自民党は選挙の前からすでに負けていたのです。

そして、この結果は多くの人たちが予想していたことであり、何なら自民党内部にも「全敗」を覚悟していた人が数多くいました。

だが立憲民主党の「完全勝利」ではない。選挙結果分析

それでは、まずは3選挙区のすべての候補の得票数と得票率を見てみましょう。

【島根1区】
[当] 亀井亜紀子(58)立憲民主党 82,691票(58.8%)
   錦織功政(55)自由民主党 57,897票(41.2%)

【長崎3区】
[当] 山田勝彦(44)立憲民主党 53,381票(68.4%)
   井上翔一朗(40)日本維新の会 24,709票(31.6%)

【東京15区】
[当] 酒井菜摘(37)立憲民主党 49,476票(28.98%)
   須藤元気(46)無所属 29,669票(17.38%)
   金澤結衣(33)日本維新の会 28,461票(16.67%)
   飯山陽(48)日本保守党 24,264票(14.21%)
   乙武洋匡(48)無所属 19,655票(11.51%)
   吉川里奈(36)参政党 8,639票(5.06%)
   秋元司(52)無所属 8,061票(4.72%)
   福永活也(40)NHKから国民を守る党 1,410票(0.83%)
   根本良輔(29)つばさの党 1,110票(0.65%)

得票数と得票率だけ見れば、3選挙区ともに立憲民主党の圧勝と言えます。また東京15区に関して言えば、日本共産党が阿吽の呼吸で候補擁立を見送ったことが、この結果につながったと思います。

そして、れいわ新選組の山本太郎代表が応援に駆けつけた無所属の須藤元気氏も、立派に善戦したと思います。

その一方で、前原誠司氏率いる教育無償化を実現する会が推薦した日本維新の会の金澤結衣氏日本保守党の飯山陽氏、都民ファーストの会と国民民主党が推薦した自称無所属の乙武洋匡氏などの「ネオ保守」たちは、自民党の受け皿になり切れず、逆に自民票を奪い合う形で自滅したように見えます。

個人的には、鳴り物入りで出馬した乙武洋匡氏が、小池百合子都知事国民民主党の玉木雄一郎代表などの応援を受けながら、5位に惨敗したことが意外でした。

一時は自民党も乙武氏を推薦しようとしていたので、この点だけは推薦を見送った自民党の判断が正しかったようです。もしも自民党が乙武氏を推薦していたら、自民党のダメージはさらに拡大していたでしょう。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

男性ドライバー基準の「安全対策」がアダに。女性の方が自動車事故の重症率が高い不条理な理由

今年も春の大型連休を迎え、賑わいを見せる観光地の様子が連日報道されています。マイカーやレンタカーでの移動を予定している方も多いかと思われますが、自動車事故の重症率が男性より女性の方が47%も高いという研究結果をご存知でしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合さんが、13年前にアメリカとスペインの大学の研究チームが発表したデータを紹介。重症化率に男女差がある理由を解説するとともに、求められる安全対策について考察しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:車と男社会と事故率と

プロフィール河合薫かわいかおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

「男社会」の弊害。男性よりも女性の方が高い自動車事故の重症率

連休中の谷間ですので、車に関する話題をとりあげます。みなさんは車と「男社会」の結びつきをご存知ですか?

世界にその事実を知らしめたのが、13年前に「American Journal of Public Health」に掲載された一本の論文です。タイトルは“Vulnerability of Female Drivers Involved in Motor Vehicle Crashes: An Analysis of US Population at Risk”。米バージニア大学とスペイン・ナバラ大学の3人の研究者が、「技術革新により車の事故は過去数十年で飛躍的に減少したが、その恩恵は男女のどちらのドライバーにももたらされているのだろうか?」とのリサーチクエスチョンをもとに、過去10年に米国で発生した自動車事故のデータを分析しました。

そこでわかったのが、男性を基準にした安全対策による“被害”です。

古くから自動車の安全システムは、一般的に男性ドライバーの特性に焦点を当てて設計され、評価されてきました。運転席のダミーは男性を模擬したもの、助手席のダミーは小柄な女性を模擬し、衝突実験を実施するといった具合です。

それまでも「男女間の運転方法の違い」に着目した研究はありましたが、さまざま要因をコントロールした上で、性別の負傷率に着目したのは件の研究者が初めてです。

分析には運転距離やドライバー歴、事故の頻度などを考慮した上で、男性と女性の怪我の程度を分析。その結果、シートベルトを装着していたにもかかわらず重傷を負った確率は女性が男性より47%も高く、1.5倍にものぼっていたのです。

研究者らはこれらの結果を受け「安全装備の設計基準」に問題があると指摘。例えば、ヘッドレストの位置は女性の首の細さや強さが男性と異なる点に配慮していないし、女性は男性より背が低いため、下肢にけがをするリスクも高いと推察できます。このような男女の身体的な差異に対応するには、負傷リスクの高い女性の安全性に考慮した設計に重点的に取り組む必要があると、警鐘をならしたのです。

しかし、日本ではいまだに男性ドライバーを基準にした安全対策がとられています。国土交通省の衝突事故の試験・評価では、2018年度から、助手席は男性ダミーから小柄な女性を模擬したダミーに変更していますが、ドライバーは男性のままです。男性ダミーの体格は、175cm、体重78kg。20代の日本女性の平均身長157.5cm、30代は158.2cm。20代女性の平均体重は53kg、30代は54.3kgですから、かなり違います。

毎日新聞が2013~22年のデータを分析した結果でも、事故に遭った時にけがをした割合は女性が21.05%で、男性(14.51%)の1.45倍と、海外と同様の傾向が認められています。

また、車の損壊程度別に負傷率を比べたところ、女性は「大破」で男性の1.25倍、「損傷なし」でも1.62倍となり、小さな事故ほど男女差が大きくなっていました。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

今こそ明かす「三原じゅん子が突然、編集部に殴り込んできた」話。不良系アイドルはマジで気合い入ってた!? 記者が辿る昭和の記憶…

元女優・歌手の三原じゅん子さん(59)といえば、平和を希求する我が国 自由民主党所属の参議院議員(3期目)。一方で、アイドル時代の昭和54年に放送されたドラマ『3年B組金八先生』では、ヤンキーキャラの山田麗子役を演じ「顔はやばいよ、ボディ」の名言を残した武闘派でもあります。え?「それはあくまでドラマの中の話でしょ」って?うーん、それはどうでしょうか……ここはひとつ、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんの体験談を聞いてみましょう!

近藤真彦が絶好調、『不適切にもほどがある!』の影響も?

今年7月19日に還暦!を迎える“マッチ”こと近藤真彦の、“KANREKI DASH M5K9”ツアーのチケット売り上げがすこぶる好調だという情報が音楽関係者から流れてきました。

中森“昭和の歌姫”明菜の復活といい、約40年あまり芸能記者をしている者にとっては嬉しい限りです。

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マッチのチケット好調には、今年1月期のドラマ『不適切にもほどがある!』が少なからず影響しているのではないかと思うのですが、皆さんはどう思われますか?

マッチ本人の出演はありませんでしたが(期待していたのですが…)、“#秋津睦実”、“#ムッチ先輩”を演じた磯村勇斗は一躍『X』でトレンド入りもしていました。

脚本を担当した宮藤官九郎がマッチの楽曲の歌詞から“ムッチ先輩”の台詞を引用したり、磯村が可能な限り当時のマッチに寄せた役作りには、昭和を生きたドラマファンならずとも絶賛の拍手を送っていたのではないでしょうか。

磯村が真っ白なブリーフ1枚の姿になったときには、マネージャーが「この子はどこに向かっているのだろうか…」と心配もしたそうです。

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「顔はやばいよ、ボディボディ」の三原じゅん子参議院議員にも脚光

本人が出ていないところで話題を集めているという貴重な体験は、特に視聴率が高かった第5話と第6話にも見られました。

この2編には現職の国会議員である三原じゅん子参議院議員が、やはり本人の出演はなかったものの、名前だけ登場していたのです。

主演の阿部サダヲが、自分が生きた時代に『セクシーナイト』という楽曲を歌う、バリバリの不良系アイドルだった三原が、38年後の未来に国会議員になっている事実を知り「はい、嘘だねー! うちらの憧れ、アバズレの祖先だよ! あり得なーい!!」という会話が大盛り上がりしたのです。

すると三原議員は自らの『X』で即反応、「ん?…私が出てきた!笑」と投稿したものですからちょっとした話題になりました。

思わず私も“あれ…何だっけ…『ハイティーン・ブギ』か…”と、三原議員のウィキペディアを検索してしまったのですが、同時にある事実も思い出しました。

それは三原議員の名前を聞く度に思わず身構える習慣が身についてしまった出来事です。

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丸腰の三原じゅん子が、明け方の編集部に殴り込んできた

『セクシーナイト』から数年後、ある人物との交際のスクープが気に入らないと、三原議員が当時私が在籍していた週刊誌編集部に、突然殴り込んできたのです。

締め切り明けの週末、ようやく空が明るくなってきた頃だったでしょうか「記事を掲載しないで!」「責任者を出しなさい!」…と。

記事の全ての責任はもちろん編集長にあるわけですが、締め切り日の明け方に編集長や副編集長が出社していることは、よほどの事がない限り皆無なのですが…。

「不適切にもほどがある!」と芸能プロダクションの担当者が編集部に抗議に来ることは度々ありますが、タレント本人が、しかも空が白々としてきた早朝に編集部に殴り込んでくるなんてことは前代未聞でした。

さすがに手には何も持っていなかったのですが、一歩間違えば“ビートたけしFRIDAY編集部襲撃事件”の再現になり得るような出来事だったのです。

当時の交際相手や詳細は言えませんけれど、「だって『セクシーナイト』だよ! あり得ない!!」だった現・国会議員の先生には“不良系アイドル”さながらの、こんなエピソードもあるのです。

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愛車のランクルが盗難被害に遭った三原議員は本当に災難ですが、若かりし頃の彼女の“意外な一面”を、ふと思い出した私です。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by: 参議院議員 三原じゅん子公式サイト/自由民主党神奈川県参議院選挙区第四支部長

「根性でいける!」はやっちゃダメ。飲食業で1億円の年間営業利益を達成するためにはどうすれば良いか?

いかなるビジネスであれ重要なのは、常に成長を心がける姿勢。現状維持の意識は衰退を招くのみと言っても過言ではありません。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』で外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが紹介しているのは、年間1億円の営業利益を目標とした工場作りに取り組む堀部さんの支援先の事例。さらなる成長のため、コンサルとして堀部さんが彼らにどのような議論を促しているかについて誌上で明かしています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:年間1億円の営業利益を稼ぐ工場作りの為に考えている事

年間1億円の営業利益を稼ぐ工場作りの為に考えている事

高単価弁当宅配やケータリングが好調なご支援先。拡張移転にて「年間1億円の営業利益」を目標に、何をすべきか?を定め始めています。

今日はどのような考え方で、この辺りを進めているのか?を書いていきます!

■年間営業利益1億円のイメージ

  • 年商:4億円
  • 営利:1億円(25%)

これがベースとなる基準です。

現状のビジネスモデルにて、営業利益率25%は達成済み。

如何に家賃の固定費比率を既存設備より高めずに進める事ができるか?ここがポイントになってきます。

■キャパシティーのイメージ

年商4億円という事は、平均月商は3,333万円。

満遍なくこれでいけば良いのですが、閑繁差が結構大きいのが正直なところ。

特に需要期に伸びまくるので実態としてはこんな感じになります。

  • 閑散月:2,000万円
  • 繁忙月:5,000万円

季節指数として最大「2.5倍」あるのは、この事業としてのリスクの一つですよね。

閑散月2,000万円は既に達成済なので、そこは問題なし。

後は5,000万円をどう作っていくか。これが今の延長ではなくゼロベースで組み立てる事でした。

■業務量の増加だけで進めるのか?

2,000万円から5,000万円までは、2.5倍だから根性でいける!

これはやっちゃダメなやつですよね。根性論でのやり方だと、どこかでヒューマンエラーが生じます。

そのためまず行ったのが全品調理工程の見直し。

それで見えてきたことが、

  • それって機械化できないの?
  • それって外注できないの?
  • それって半加工にできないの?
  • それって既製品じゃダメなの?

この辺りです。

  • 原価=食材原価+製造原価

これで考えた時にこちらの企業さんの立地は、今後労働人口は減っていくエリア。

つまり、人手不足が今後加速するという事。

例えば手作り比率が高いとこうなります。

  • 原価=食材原価↓+製造原価↑

既製品や半加工比率が高いとこうなります。

  • 原価=食材原価↑+製造原価↓

これのどっちを選択するか?によって、拡張移転の投資は大きな差になる事に。

ここはまー議論噴出しますよね!どっちも一長一短があります。

手作りだと上記の食材原価を下げる点だけでなく、製品としてのオリジナリティが生まれやすく、それが差別化になるという視点も。

逆に既製品や半加工が多いと食材原価のコントロールが難しく(基本上がる)、また真似されやすいのでは?という懸念も。

ここでまあ喧々諤々議論をし、結論としては後者の手作り比率を下げる方に。

やはり一番の理由は労働者不足。主に作るのは食品メーカーに任せ、最終加工で自分たちの要素を足す。

ここに注力する事にしました。

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

なぜイギリスはあらゆる国からの亡命希望者をルワンダに送るのか。日本人が知らな過ぎる不法移民・難民問題

アメリカや欧州で大問題となって久しい不法移民や難民を巡るトラブル。しかしこれらの実情が日本で報じられることは稀で、よって国民はこの問題に極めて「鈍感」であることも事実です。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、国民に事実を伝えない国内メディアを問題視。そのバランス感覚を欠いた報道姿勢を強く批判しています。

世界政治を動かす不法移民・難民問題

世界政治を動かす大きな要因として不法移民・難民問題があります。

この問題を取り上げる日本のメディアは少ないです。

極東の島国なので経験、実感がないといえます。

しかし、トランプ元大統領の人気、EUにおける極右政党の台頭など、不法移民・難民問題が分からずに世界の政治状況は理解できません。

それぐらい政治の大きな原動力となるのです。

今日、ご紹介するのはNYタイムズの4月22日に掲載された記事です。

英国、亡命希望者をルワンダに送る法案を承認

 

英国議会は亡命希望者の送還を可能にするルワンダ強制送還法案を制定した。

 

この法案は、政府が一部の亡命希望者をルワンダへ片道航空券で乗せ、中央アフリカのルワンダ当局が難民申請を処理することを可能にするものである。

 

その後、難民として認められた場合、彼らはイギリスではなくルワンダに再定住することになる。

 

現首相のリシ・スナック氏は、毎月複数のチャーター便を運航すると主張した。

 

最終投票の数時間前、スナック首相は「何があろうとも、これらのフライトは運航する」と述べた。

解説

イギリスへの難民申請者ら(出身国は問わない)をルワンダに移送するのです。

ルワンダはイギリスから約6,500キロ離れたアフリカの国です。

現在は権威主義を強める指導者ポール・カガメによって統治されています。ポール・カガメに公然と異議を唱える者は、逮捕、拷問、死の危険にさらされます。

イギリス政府は「ルワンダは安全な国であり難民申請者の安全を保障する」としています。

しかし反対する専門家たちは、国内法および国際法におけるイギリスの人権義務に違反すると指摘しています。

どこからみても強引なイギリスの政策です。

それぐらい、イギリス人の不法移民・難民に対する反感、危機感が強いのです。

そもそもイギリスのEUからの離脱もそれが大きな原因でした。

日本のマスコミが時々言う「EUで極右政党が躍進している」というのも同じです。

そしてトランプが今でも人気がある理由も同じです。

なぜ、日本でこういった問題をしっかりと報道しないのか不思議です。

実際に同じような大規模な不法移民・難民問題が日本に起こったら、日本人は絶対にトランプやEU極右政党の政策を支持します。

PS

上記はトランプや極右政党の支持ではありません。彼らを支持する意見もバランスよく報道しろという事なのです。変なレッテルをはらずに!

【関連】不適切にもほどがある。アメリカ大統領選挙の報道で“意図的”に曲げられていること

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(『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』2024年4月28日号より。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録の上、4月分のバックナンバーをお求め下さい)

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保守王国の衆院補選で自民が惨敗。ジャーナリストが政治の遺産「ベタ踏み坂」の雄大さを思い出しながら考えた政治のあるべき姿

4月28日に行われた衆院の補欠選挙で、2つの選挙区では不戦敗、唯一候補者を立て立憲民主党との一騎打ちとなった島根1区では惨敗を喫した自民党。「保守王国」と呼ばれる島根での敗北は、岸田政権に大きな打撃を与えるとの分析も上がっています。今回のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』では要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長で、新聞記者時代に島根と鳥取を結ぶ江島大橋を何度も利用したという引地達也さんが、この通称「ベタ踏み坂」の思い出を綴りつつ政治と選挙について考察。公共事業における政治家の役割についても、「政治倫理」を考えるプロセスとして熟議されるべきとの見方を記しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:島根の橋が伝える政治と選挙、雄大な景色と政治風土

島根の橋が伝える政治と選挙、雄大な景色と政治風土

衆議院議員の補欠選挙は東京15区、島根1区、長崎3区の3選挙区で行われ、自民党が全敗した。

特に与野党対決となった「保守王国」島根での敗北は、派閥議員の裏金事件の影響の大きさを示したと同時に、自民党政治の在り方を問う象徴との指摘も多い。

過去の衆院選で島根県は、竹下登元首相や桜内義雄元衆議院議長をはじめ自民党が議席を堅持し続けてきた。

島根県選挙管理委員会によると、同県の衆院選投票率(選挙区)は昭和44年から平成26年の間、16回連続で全国1位(読売新聞)を記録している。

この高い投票率から島根県は選挙が「政」(まつりごと)として機能してきた地域ともいえる。

選挙結果を受けて県内に架かる江島大橋の雄大さを思い出しながら、公共工事の推進を争点にするのか、政治家の倫理観を優先するのか、考えるよい機会を与えてくれたと思う。

記者として鳥取に赴任していた若い頃、車で隣の島根県に行くのが楽しみだった。

鳥取県西部にある大山を見ながら米子、境港から中海を眺めながら江島大橋を渡り島根県へ。

この橋は通称「ベタ踏み坂」。

最上部は高さ約45mに達し、急な勾配に車のアクセルを踏み込ことからそう呼ばれる。

橋の高さと急な勾配はそれだけでも非日常。気持ちは昂る。

コンクリート製の桁橋として日本最大の橋から山、空、水を眺める。

無邪気な感動と、この橋が架かることに尽力した人と、国会議員の力を感じずにはいられない。

自民党政治が推進してきた地域の公共事業は大物議員の存在と大型公共事業がつながり、それが政治の力とみなされてきた。

瀬戸内海にかかる本州と四国を結ぶいくつもの橋も同様で、日本にある大きな橋には何らかの国会議員の影響がある。

地域と地域を結ぶ橋は住民のつながりを象徴する事業であり、建設には莫大な予算執行を指示できる力を常に必要としていた。

未だに政治家の贈収賄事件が定期的に発覚するから、公共工事をめぐる汚職は皆無ではないのであろう。

大きな工事を見ると、そのきな臭さは常につきまとう。

それを浄化し無駄な公共事業を監視するには、正しい議員を選ぶことだとの道筋はまだ描き切れていない。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

ゲームのし過ぎは悪いこと?メディア利用時間と精神病体験の最新研究

子どもの頃からゲームやスマホに夢中になりすぎることに、精神面への悪影響を心配する声がありますが、科学的な裏付けはあるのでしょうか。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、テレビ、ビデオゲーム、コンピューター、読書に費やす時間と精神病体験の関連性を長期間にわたって追跡調査したカナダの研究結果を紹介しています。

メディア使用時間と精神病症状

◎要約:『思春期のメディア使用時間は、種類によってはその後の精神病症状に影響するかもしれないが、介在する要素としての早期の精神疾患や対人関係の問題を含んでいるかもしれない』

ゲームやスマートフォン、コンピューター等のメディア使用時間による精神状態への影響が指摘されてきました。今回は、思春期における各種メディアの使用時間の経過が、その後の精神病症状の経験に対してどのように影響するかを調べた研究をご紹介します。

思春期のメディア使用時間と精神病症状の関連
Trajectories of Adolescent Media Use and Their Associations With Psychotic Experiences

カナダのケベック州における研究 the Quebec Longitudinal Study of Child Development(1998-2021)を元にしており、1,226(58.2%女性)の対象者を含んでいます。

12、13、15、17歳における週ごとのテレビ、ビデオゲーム、コンピューター、読書の時間を調べて、23歳までの精神病症状の経験を調べています。
結果として、以下のような内容が示されました。

  • ビデオゲームの使用時間が長いグループでは、短いグループに比較すると、12歳時点での精神状態や対人関係の問題が多くなっていました。
  • ビデオゲームの使用時間が長いグループでは、23歳までの精神病症状の経験が多くなっていましたが、上記の要素を調整すると影響は少なくなっていました。
  • コンピューターの使用時間が15歳を頂点とするカーブを描くグループでは、使用時間が短いグループに比較して精神病症状の経験が多くなっていました(+5.3%)。

メディアの長時間使用が直接的な影響を与えているとは考えにくい結果でしたが、広い意味での精神状態や対人関係との関連は否定できない内容でした。

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能の世阿弥と将軍・足利義満「美少年カップル」はその後どうなったのか?

現代にも引き継がれる能という文化。それを室町時代に大成した世阿弥はその美貌ゆえ多くのエピソードを残しています。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ」』では時代小説の名手として知られる作家の早見俊さんが紹介しています。

能は武士の嗜み

室町時代、能を大成した世阿弥は超美少年でした。幼い頃から父観阿弥が率いる猿楽一座に加わり、十二歳の頃、熊野神社で催した猿楽に出演し、室町幕府三代将軍足利義満に一目惚れされます。義満は十七歳、義満も花の色香に優ると評された美少年でした。世阿弥と義満は美少年カップルであったのです。

義満よりも先に世阿弥を愛した人物がいます。摂政、関白二条良基です。良基は五十代で世阿弥少年を見初め、連歌などの教養を身に着けさせました。

世阿弥を愛する余り、年老いた自分より若き権力者の寵愛を受けるべきだと義満に紹介したのです。将軍と関白という武家と公家の頂点に立つ有力者の庇護を受け、世阿弥は評判を高めてゆきます。世阿弥への羨望は複雑な形で展開されました。

義満に取り入ろうという野心と世阿弥と親しくなりたいという下心を同時に叶えようという公家たちが現れたのです。何しろ世阿弥はスーパースター、ちょっとやそっとの誉め言葉では振り向いてくれません。

そこで、彼らは世阿弥への恋情を綴った文を書き、わざと義満の目に入るようにしてから世阿弥に送りました。義満の嫉妬を見越しての処置です。義満は嫉妬にかられますが、一方で彼らの世阿弥への熱い思いも理解し、彼らを取り巻きに加えました。

やがて義満は京都の室町に花の御所と呼ばれる豪壮華麗な屋形を作り、贅を尽くした暮らしを始めます。贅沢で華美な暮らしを彩ったのは世阿弥でした。

そんな美貌により世に出た世阿弥でしたが、彼はそれに甘んずることなく、二十歳で父観阿弥を亡くすと一座の座頭となり、猿楽を進化させて芸術性を高め、能楽を完成させます。義満は優れた政治手腕と共に高い教養、美意識の持ち主でした。単に世阿弥の美形ぶりに惚れたのではなく、世阿弥の芸術的才能を見抜いたのかもしれません。

とはいえ、年齢と共に容色が衰えるのはやむを得ず、世阿弥は次第に義満の寵愛を失っていきました。それを憂いたのか彼は自著で少年の美を時の流れと共に移り変わる、「時分の花」と書いています。義満死後、世阿弥は息子の義教に嫌われ佐渡に流されました。自らの美貌に翻弄された生涯でした。

「褒めて伸びる」のは普通レベルまで。然るべき時に“叱る”ことの重要性

「叱るのは悪」という考えは少し前に流行り、今ではすっかり“なり”を潜めています。しかし、「叱る」ことと「怒る」ことの違いが難しいと思ってはいませんか? メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』。その著者で現役小学校教師の松尾英明さんは今回、子供であっても上司や同僚であっても、然るべき時に「叱る勇気」を持つべきだと語っています。

然るべき時に叱る勇気をもて

「叱るは悪くほめるは良い」というのは、少し前には流行ったが、今ではすっかりなりを潜めた理論である。ちなみに私は「褒めて伸びるのは普通レベルまで」というのが持論である。(元々は、私のオリジナルではなく、友人の言である。)

次の本から。

「叱らない」が子どもを苦しめる』 藪下 遊・ 高坂 康雅 著 ちくまプリマ─新書

この本の主張の中心は「叱る」ことと「押し返す」ことのバランスの大切さである。

叱られない世界。理想的であるように思われている。これは、全くの誤解である。

人間は、誤る。それは、叱られることによって気付ける。

教えられても、わからないことがある。優しく諭されても、わからないことがある。叱られて初めてわかることがある。

小学校において全く叱られないということは、端的に言って、不幸である。どんなに「優良」な子どもであっても、誤った行動をとる。むしろ、真面目な子どもほど、陰で、婉曲的に、知らず知らずのうちに意地悪をしてしまうという面もある。あからさまに悪い行動をとる子どもの方が、よほど対処しやすいというのが真実である。ここへの理解は、人間という生き物を相手にする上で、大切なことである。

ここは「善魔」にも似ている。誰にも言われないから、実は悪いことをしているのに気付けない。勇気ある人に叱られて(指摘されて)初めて気付く。

学級担任に断然必要なのは、勇気である。

勇気とは、危ないことを恐れず突っ込むことではない。危ないのに平気だと思ってやってしまうのは、単なる蛮勇でしかない。「為すべきを為す」という実行力そのものが勇気である。

つまり、言うべきことを言う、というのが勇気である。これは対子どもに限らず、対保護者、対同僚、対上司、全てに言える。

叱るというのは、愛情がないとやれない。愛情がない場合は、叱っているのではなく、単なる憂さ晴らしである。叱るということのベースには、相手を慮りながら、自身が傷つくかもしれない覚悟がある。見返りを求めない行為、即ち愛情そのものである。

子どもに対しては、然るべき時に叱るべきである。相手は未完成で未熟でこれから伸び行く存在なのだから、当然である。対若手にだってそうである。言うべきことを言ってくれた相手には、感謝こそすれ恨むことはない。(もし恨まれたとしたら、それまでの話である。それは相手自身の課題である。)

叱るという言葉が、怒るとか憂さ晴らしとかと混同されているのが問題である。然るべきは叱る。別に怖く言う必要は全くない。「それはいけない」と伝えるのが、叱ることである。

相手を慮って叱ることができるようになれば、学校は確実に変わっていくと思われる。

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なぜ、現役精神科医は「うつでも動くべきだ」と語るのか?

人間は運動量が多くなるほど「うつ」になりづらいと言われています。メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』の著者で現役精神科医のゆうきゆう先生は、うつの重度によっては少しの運動を取り入れることで改善しやすくなるとして、その理由を解説しています。

「うつ」の時に試してほしい、心の切り替え方

こんにちは、ゆうきゆうです。

元気でお過ごしでしょうか?

以前「動作の速さと気持ちの持ち上がりは比例する」というお話をさせていただきました。

人間は運動量が多くなるほど、うつになりづらいと言われています。

ですので、

「日常生活の行動をできる限りスピーディに行う」

これを心がけることによって、気持ちが活性化してうつになりづらくなるという内容です。

すると読者の方から、

「うつというのは心のエネルギーが落ちているという状態ですので、そんな時に動こうとしても動けなくて当然ではないでしょうか」

というご質問いただきました。

今回はこちらにお答えしていきます。

■ うつの度合いによって変わる対処法

確かに、うつになってしまうとエネルギーが湧きづらいです。

ただ、これはうつの重度によっても変わってきます。

重度のうつの場合は、エネルギーを湧かせようと思っても湧かないですし、動こうと思っても動けないのが当然だったりします。

しかしながら、軽度、もしくは中等度のうつであれば、できる限り、動ける範囲で動いた方が気持ちにも良いですし、改善も早いと言われています。

本当になけなしのエネルギーであれば無理して動かなくても良いと思いますが、

動ける気力がまだ少し残っているレベルのうつであれば、できる限りその気力を使って動いていただく方が良いです。

重度のうつの方には「頑張って」と言ってはいけないと言われています。

ですが、軽度や中等度のうつの方であれば「頑張る」ということは決して悪いアドバイスではありません。

少し積極的に活動性をアップしようと意識するだけでも軽度、中等度のうつレベルであるならば改善しやすくなると言われております。

ですので、自分自身どこまで動けるか試してみましょう。

例えば、普段より気持ち早歩きする、というように「このくらいならできるかも」という範囲を狙って、

無理のない範囲で少し動きを早くするというのを心がけていただくと、ご自身のできる範囲内でうつが改善しやすくなると考えます。