【宇宙ヤバい】NASA重大発表の内容を出席メンバーから予想してみた

NASAが2月22日(日本時間の23日未明)に「太陽系外惑星についての新たな発見」についての記者会見を開くことをご存知でしょうか? 今まで数々のNASA発表の内容を的中させてきた、メルマガ『クマムシ博士のむしマガ』の著者で自身もNASAに所属していた経験を持つクマムシ博士こと堀川大樹さんによると、今回の発表は「地球外生命」に関連したものではないかと、大胆な予想を立てています。はたして、この予想は的中するのでしょうか?
 
※ネタバレ注意! 記者会見で発表された最新情報はこちらの記事から!

NASAの「太陽系外の惑星に関する発見」を予想する

NASAは2017年2月22日(日本時間は23日未明)、「太陽系外惑星についての新たな発見」について記者会見を開催すると公式サイトでアナウンスした。

 

 

系外惑星について何かしらの発見

私、クマムシ博士はこれまでに「ヒ素をDNAに取り込む細菌」や「火星表面に液体の水」、そして2016年には「エウロパの間欠泉」など、NASA発表の予想を的中させてきた。このイベントは恒例になりつつあり、NASAが会見をアナウンスすると、現役のNASA職員からも予想について聞かれるようになった。

 

 

NASAからの系外惑星に関する何らかの発表が、アメリカ東部時間水曜日13時(日本時間木曜3時)にあるそうです!

僕の予想:系外惑星トランジット時のスペクトル分析から、惑星大気に酸素が見つかった!@horikawad どうでしょう?

ちなみに、小野さんのようにNASA内部の人だからといって、今回の会見内容を知っているわけではない。NASAにはセンターがいくつもあり、同じセンター内でも部署や専門分野が異なれば、発見内容を知る由もない。私も以前NASAに所属していたが、今回の件については、もちろん何も知らされていない。

さて、今回の発見は「太陽系外の惑星」、いわゆる「系外惑星」に関するものであることが、NASA公式サイトで明示されている。実は、2016年にも系外惑星について同様の記者会見が開かれ、このときは1000を超える多数の系外惑星が認定された、という内容の発表だった。

多数の系外惑星はどのように認定されたか(クマムシ博士のむしブロ)

しばしばNASAの記者会見アナウンスでは、「ヒ素細菌」のときのように「重大な発見」など、その重要性を強調する形容詞がつけられるが、今回はそのような大げさな感じはない。また、前回の「エウロパ間欠泉」のように、わざわざ記者会見するのかわからないような、科学的インパクトがそれほど大きくない成果を発表することもある。

ただ、今回は科学誌Natureに発表する研究成果ということで、科学的インパクトはそれなりに大きくセクシーな内容と思われる。

私の体は私なのか?宗教嫌いの日本人が知るべき「神秘学」という幸福論

みなさんは「自分探し」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持ちますか? 「自分にしかない個性を見つけ、その部分を磨いて自身を成長させること」といったイメージが一般的ではないでしょうか。しかし、非宗教・非営利の教育団体バラ十字会日本本部AMORCの代表・本庄敦さんは無料メルマガ『神秘学!〜身の回りのできごとを、別の視点から見るヒント』の中で、身体や感情、思考に表れる特徴や傾向である「外的な自己」と、心の奥深くにある「内的な自己」は別のものとして分けて考える必要がある(脱同一化)と説いています。もっと意志の自由を発揮でき、感情や欲望をコントロールできるという「脱同一化」を実現できるテクニックとは何でしょうか?

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こんにちは。バラ十字会の本庄です。

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神秘学(mysticism:神秘主義)は、「自分探しの旅だと言われることがあります。 ところがこの言葉には、微妙に誤解を受けやすいところがあり、説明が必要です。

誤解されやすい「自分探し」という言葉

通常「自分探し」というと、自分の個性として際立っていて、望ましいと自分が感じる部分を見つけ出して、その部分を磨くことによって、自身を成長させ、社会に貢献するというようなことを、多くの場合意味するのではないでしょうか。

このような行いは人生の輝かしい一面であり素晴しい取り組みですが、これから説明するように、神秘学でいうところの自分探しは、それとはやや異なる意味を持っています。

日常私たちは、「自分」とは何だと考えているでしょうか。まず体があって、背が高かったり低かったり、太っていたりやせていたり、肌の色が白かったり黒かったり黄色だったりします。また体には、暑さ寒さに強かったり、そうでなかったり、運動が得意だったり不得手だったりなど、多くの特徴があります。 私たちには喜怒哀楽などの感情もあります。そして、どのようなときにいずれの感情を感じるかという傾向があります。

たとえば、ある人はお気に入りのジャズを聴いたときにはいつでも深い喜びを感じることでしょうが、他の人はロックに感動したり、音楽にはあまり心を動かされないけれども、森の中を歩きながら新鮮な空気を呼吸しているときの自然との一体感に深い喜びを感じるという人もいることでしょう。 また、感覚や体験よりも思考を好み、哲学的な思索や、数学などの研究に深い喜びを見いだす傾向を持つ人もいます。

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このような身体や感情、思考の特徴の組み合わせが、多くの場合、私たちが「自分」と呼んでいるものにあたるのではないでしょうか。

一方で神秘学では、身体や感情、思考に表れている特徴・傾向のことを「外的な自己」(outer self)と呼んでいます。エゴと呼ぶこともあります。そして、心の奥深くにある「内的な自己」(Inner Self)と区別して考えています。

私たちの心には、時々刻々と、さまざまなものが生じては消えていきます。外界のイメージ、記憶、想像、思考、そして、それに刺激されて生じる感情などです。川の流れのように次々と心に生じるこれらのものを、映画館でスクリーンに投影されている映画にたとえるとすると、私たちの心の奥深くにある内的な自己は、それらが映し出されているスクリーンのようなものだということができます。 生まれてから今までの自分は、常に同じ自分自身です。ですから自分自身とは、変化する外的な自己ではなく、変化しない内的な自己にあたると考えることができます。 通常私たちはこの2つの自己を区別することなく、漠然とどちらも全体として自分だと感じています。

しかし、バラ十字会の神秘学や現代の心理学では、この2つの区別がとても重要だということが知られています。 なぜでしょうか。

心を和らげる「脱同一化」のテクニック

説明が少し難しくなりますが、私たち人間の心には、自分自身と同一化しているものに支配されてしまい、自分自身とは別のものだと感じているものだけを、支配しコントロールすることができるという性質があるからです。 自分自身と同一化するとは、あるものと自分自身のことを心理的に同じものだと感じるということです。 具体的にはどのようなことでしょうか。

たとえば、2歳ぐらいの子供のことを思い浮かべてみましょう。通常この時期の子供は、体や体の感覚と自分自身を同一化しています。 そして、お腹が空けば、その状態から生じる不快さに支配され、反対に、おいしい物を食べたときには、そこから生じる快感に支配されます。 ですから、精神のこのような発達段階にある子供の喜びは、さまざまな生理的な快さと不快さに完全に左右されます。このぐらいの年の子供が食事をしているときには、食事をすることに完全にとらわれている様子を見てとることができます。

別の例を挙げましょう。AさんとBさんが会議で議論しているとしましょう。Aさんがある意見を言い、Bさんがその意見に反論したとします。議論なのですから、このようなことは当然あり得ることです。 ところが、もしAさんが自分自身と自分の意見を心理的に同じものだと見なして(同一化して)いると、Bさんの反論によって自分自身が傷つけられたと感じ、強い反発が生じて冷静な議論の妨げになることがあります。 Aさんは同一化が原因で、自分の意見への執着に支配されてしまっていると言うことができます。

人は精神的な発達を遂げるにつれて、体の状態や思考や感情と自分自身を区別脱同一化)できるようになり、それとともに、生理的な快さと不快さ、欲望や感情などをコントロールできるようになり、意志の自由を発揮することができるようになります。 イタリア人の心理学者ロベルト・アサジョーリは、脱同一化というこの原理を用いて、自由と意志の力を育むためのテクニックを作りました。

まず、ひとりきりになれる静かな場所に行きます。そしてリラックスをして、次のように心の中で、あるいは声に出して唱えます。

「わたしにはからだがあるが、わたしはからだそのものではない。わたしのからだは健康や病気のいろいろな状態にあるかもしれない、くつろいでいるかも疲れているかもしれない。しかし、それは、わたしの自己、わたしのほんとうの『わたし』をどうすることもできない。わたしのからだは、外の世界での経験と行動の大切な道具であるが、しかし単なる道具だ。わたしは、それを大切に扱う。それを健康に保つように努力する。しかし、それはわたし自身ではない。わたしには、からだがある。しかし、わたしはからだそのものではない」(『トランスパーソナル心理学』、岡野守也、青土社、P126-127)

同じように、自分の感情や欲望についても、「わたし」ではないという脱同一化を行なうことができます。実際に試していただけると、このテクニック特有のすがすがしさと、なんともいえない自由が感じられることと思います。

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このような練習を繰り返すことで、私たちは「内的な自己」を明確にして、自身の自由と意志の力を強めていくことができます。 以前に話題にしたことがありますが、生まれたときに始まる個人の意識のレベルの発達は、歴史上での人類の意識のレベルの発達段階を繰り返すように進んでいくことが知られています。 そして、アメリカの心理学者ケン・ウィルバーによれば、現代では成人の多くが次の2つの段階のいずれかにあります。

Level 4:神話的伝統主義(Mythic Tradition)

Level 5:理性的現代(Rational Modern)

参考記事:「人類と子供の心の進歩の段階

このうちの神話的伝統主義の段階にある人は、自分の属する集団、民族、神話、伝統などに自分自身を同一化する傾向があります。そのため、自分の属する集団とは異なる慣習を持つ人たちの行ないが、たとえ利害関係がなくても自分たちを否定しているように感じ、過激な対立が生じてしまうことがあります。

また、理性的現代の段階にある人は、自分の優れた点、自分の達成したことなどと自分自身を同一化していることが多いといわれています。このような人たちには、競争に勝つことへの執着に支配されて、競争に負けた人や、そもそも競争に参加していない人たち(や動物たち)への共感や思いやりを欠くことが見受けられます。

マハトマ・ガンジーからの素晴らしいアドバイス

これらの同一化は多くの人の行動に影響を与え、大きくいえばそこから、宗教原理主義、過度の個人主義、環境破壊、先進国と途上国の格差などの現代の深刻な問題が生じています。 大部分の人が、世界の現状を憂いていますが、それを変えるために何をしたら良いかは、簡単に分かることではないように思えます。 しかし、「世界に変化を望むのであれば、自身がその変化になりなさい」というマハトマ・ガンジーの素晴しいアドバイスがあり、私たちはそれに従うことができます。

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そのためには、自分が何かと自己を同一視していると感じたら、先ほどのような脱同一化を試してみてください。

たとえば、

わたしには**についての知識があるがわたしはわたしの知識ではない」、

わたしには**をよく理解する能力があるがわたしはわたしの知性ではない」、

わたしは**の社員であり**の家族であり)、その人間関係利害関係しきたりの中で生きているがそのような所属やしきたりはわたしの自己わたしのほんとうのわたしをどうすることもできない

と心の中で唱えるか、実際に口に出して、この言葉の意味と、そこから生じてくる感覚を味わいます。 このようにすることは、会社や家庭への愛や、他の人たちに対する誠実さを捨てることを意味しているのではありません。単に、それらと自分自身が異なるものだということをはっきりさせることを意味します。 そしてそれによって、会社や家庭やその人間関係に振り回されるのではなく、それらと主体的にかかわり、状況に重大な変化が生じた場合にも、冷静に望ましい対処ができるようになります。

バラ十字会の神秘学でも心理学でも共通して教えられていることですが、すべての人の心は奥底でつながっています。ですから、外面的な自己(エゴ)から自由になるという変化は、他のすべての人に微妙な影響を与え、ひいては、徐々に世界を変化させることに役立ちます。

さて、疑問がひとつ残っているように思います。このようにさまざまな脱同一化を進めていったとき、最後に残る「わたし」は、いったい何なのでしょうか。じっくりと調べてみてください。ここには、神秘学の核心ともいうことができる真の冒険があります。 インドの音楽家ハズラト・イナーヤト・ハーン(1882-1927)は次の言葉を残しています。

とうとうあなたを見つけた私の心の殻の中にひとつぶの真珠のように隠れているあなたを

今回は話題がやや大きくなりました。それでは、この辺で。 最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。 ではまた。

image by: ShutterstockWikimedia Commons

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身の回りのできごとやニュースを別の視点から見ると、新しい発想を得る助けになったり、長年の疑問や悩みが解決したりすることがよくあります。 古代エジプト・ギリシャからヨーロッパへと伝わり発展した神秘学には、このような視点がいくつも含まれています。 世界87ヵ国で神秘学の普及を行っている非宗教・非営利の教育団体バラ十字会AMORCの日本本部が発行する公式メルマガから、日々役立つヒントを手に入れてください。 さらに、ご購読の方は、会の発行する神秘学の雑誌データを年に4回無料でダウンロードすることができます。

プロフィール:本庄 敦(ほんじょう・あつし)
バラ十字会日本本部AMORC代表(理事長)
1960年生まれ。東京都出身。ふたご座、O型
1979年、認識論哲学への興味からバラ十字会で学習を始める
1985年、東京大学教養学部卒(科学基礎論)
2003年、当時代表であった頼岡行男氏により本部役員に抜擢され、株式会社東芝から転職
2006年、日本本部代表職および世界総本部理事に就任
趣味 バドミントン、バックギャモン、読書、囲碁、座禅

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部屋が片付けられない人は、心の問題が片付けられていない証拠

「片付け本」がベストセラーになるなど、多くの方が関心を寄せている「片付けモンダイ」。無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』の著者・真井花さんは、読者からの質問ナンバーワンでもあるこのモンダイをダイエットに例えながら、解決の極意を伝授してくださっています。

心が部屋に表れる

本日は家事の中心に蔓延するウイルスのお話。家事系メルマガを発行しているため、日々読者さんからいろいろな質問メールをいただきます。曰く

  • 子供が言うことを聞かない
  • ヨメが部屋を片付けません
  • 会社の同僚の掃除の仕方がひどすぎる
  • 義理の両親と付き合うのが億劫
  • 朝起きられない

…まあ、家庭内で起ることのすべてが悩みの対象ですからね。そりゃたくさんあるんですが、なんといってもダントツが

  • 片付けられません

です。今日日片付けは国民的なテーマ。片付け本の出版ならハズレなしと言われているくらいですからね。

片付かないということは、モノがトっ散らかっているということでつまりそれは「空間に対してモノが多すぎる」ということを意味しています。自分に割り当てられた空間に収まらないほどのモノを買い込んでしまっているわけです。収納スキルやグッズのモンダイ以前に片付けの根本原因は、この「空間に対してモノが多すぎる」ことなんです。

沈黙するTPP。安倍総理が「日米FTA」を水面下で要求された可能性

就任早々、TPPからの離脱を正式に宣言したトランプ大統領。一方で、先日の日米首脳会談に同行した麻生副総理とペンス副大統領との間で「日米経済対話」の議論が4月にもスタートすることが明らかになりました。かねてから「日米貿易の不均衡」を主張しているトランプ氏をトップに頂くアメリカは、日本に対してどのような要求を突きつけてくるのでしょうか。米国在住の作家・ジャーナリストの冷泉彰彦さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、アメリカが首脳会談において「日米FTA (2国間自由貿易協定)」を要求してきた可能性は高いと分析。さらに、それは「TPPでもFTAでもない名称になる可能性」も指摘しています。

TPP代替案としての日米FTAの可能性

2月10日から12日にかけて行われた日米首脳会談では、安倍首相とトランプ大統領のパフォーマンスばかりが話題になりました。ですが、その一方で、麻生副総理が同行したこと、そして麻生副総理とペンス副大統領による日米経済対話というのがスタートするというのも重要な問題だと思います。

さて、この「日米経済対話」というのは、一体どんな性格のものと考えたらいいのでしょうか?

  1. トランプ大統領とその支持者は、依然として日米の貿易不均衡に満足していないので、日本に「より譲歩を迫る」交渉が続く。
  2. 80年代から90年代の日米構造協議のように、「アメリカの人材や産業構造に問題がある」という日本からの反論を含めて「日米の経済社会の構造を深く掘り下げて見直す」交渉になる。
  3. トランプ大統領が「ボツ」にすると宣言したTPPのような自由貿易を日米だけで行う「日米FTA」の交渉になる。

ざっと考えて、この3種類の可能性があるわけです。では、そのどのパターンになる可能性が一番高いのでしょうか?

まず2.というのはちょっと非現実的です。80年代から90年代の構造協議というのは、それこそ日本からは「アメリカは中間層の教育水準が低い」などという批判を行い、アメリカから日本へは「日本市場は規制緩和すべき」という批判を行うという「かなり難しい内容でした

現在は、そんな「難しい話題での交渉」をしても「トランプ劇場の観客」には関心を持ってもらえないし、そもそも「トランプ劇場の主役自身がそんな面倒な話を理解しないと思われるからです。

特損7000億円の東芝が犯した、致命的な「二度の失敗」

14日に7,000億円を超える特別損失を発表した東芝。さらに、予定していた決算発表を1カ月後の3月に延期すると発表したことで、最悪のケースとして上場廃止や経営破綻の声まで囁かれています。メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんは、このままいけば「東証二部への格下げは免れない」とした上で、「企業間の契約に慣れてない日本が、米国企業に最初から不利な契約を結ばされた」との見方を示しています。

東芝と不平等条約

14日に予定していた決算発表を延期した東芝ですが、予想通り、稼ぎ頭の半導体部門を売却せずには企業の存続が危ぶまれるところまで追い詰められてしまいました。東証二部への格下げが予測されているようですが、本来ならば上場廃止にすべきでしょう。

東芝が抱える原子力事業の問題点に関しては、福島第一の事故以来、ブログやこのメルマガでも何度か触れて来ましたが、今回は「日本の会社は米国の会社と同じ土壌で戦えるのか?」という視点から総括してみたいと思います。

東芝の迷走を総括すれば、

2006年:スリーマイル島での事故以来、ビジネスが低迷していたウェスティングハウス(WH社)をShaw Groupと共に54億ドル(約6370億円)で買収し、原子力発電装置の世界三大メーカーに仲間入り

 

2011年:福島第一での事故で、復活するはずだった原子力産業がさらなる低迷サイクルに突入

 

2011年:Shaw Group がプットオプションを行使し、HW 社の残りの20%を1250億円で東芝に売却

 

2013年:C&BI 社が Shaw Group と S&W 社を買収

 

2015年:経営陣による粉飾決済が判明(主にパソコン事業)。しかし原発事業の「のれん代償却」は見送り

 

2015年:原発工事を手がける S&W 社を(WH社経由で)270億円で CB&I社より買収

 

2016年:SCANA(サウスカロライナの電力会社)が WH 社に対して「固定価格オプション」の行使(参照

 

2016年:医療機器子会社(東芝メディカル)を6655億円でキャノンに売却(破綻防止のため)

 

2017年:半導体子会社の一部売却計画を発表(破綻防止のため)

 

2017年:7000億円強の「のれん代償却」を発表

となります。

プーチンがっかり。トランプは本当に「反ロシア」に寝返ったのか?

親ロシア、反中国の姿勢を見せるトランプ大統領ですが、ロシアでは早くも「トランプ氏は敵に包囲されて身動きが取れなくなっているのでは?」との見方が出始めているようです。このような状況を、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で世界情勢に詳しい北野幸伯さんはどう捉えているのでしょうか。記事中、トランプ大統領の「5人の敵」を挙げ、反トランプ陣営の力関係をわかりやすく解説しています。

敵に包囲され、身動きできないトランプ

トランプ、戦略の基軸は、「ロシアと和解して中国に対抗する」です。大統領選挙戦中も、大統領就任後も、一貫して「親ロシア反中国」である。

しかし、「敵」が彼の外交を邪魔します。つまり、

「ロシアとの和解は許しません!」
「中国と対立することは、許しません!」

圧力がかかっている。何が起こっているか、見てみましょう。

ロシアの失望

ロシアは世界一トランプ支持率が高い国です。プーチンの支持率は80%強ですが、トランプの支持率は、おそらく100%近いでしょう。なぜ? 選挙戦中から「ロシアとの和解」を宣言していたトランプなら「制裁を解除してくれるだろう」と期待している。

しかし、早速ロシアでは、「トランプ大丈夫だろうか?」というムードが漂い始めています。トランプ政権には、トランプ大統領の他に、「特に親ロシア」の大物が二人いた。ひとりは、「プーチンの親友」と呼ばれる、ティラーソン国務長官。もうひとりは、「プーチンの隣に座った男」フリン大統領補佐官。しかし、フリンさんは2月13日、辞任してしまった。

<米補佐官辞任>制裁解除、露と協議疑惑 フリン氏

毎日新聞 2/14(火)22:05配信

 

【ワシントン大前仁、三木幸治】米ホワイトハウスは13日、フリン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が辞任したと発表した。

 

フリン氏はトランプ政権発足前、駐米ロシア大使と対露制裁解除について電話で協議し、その後、政権内で虚偽の説明をした疑惑が浮上。

もう一人の「希望」ティラーソン国務長官は2月16日、ドイツでロシアのラブロフ外相と会談しました。何を話したのか? アメリカ、ロシア共通の課題である、「IS問題」「シリア内戦問題」で協力していくこと。しかし、「ウクライナ問題」で譲歩する気配は見せませんでした。それでも、ティラーソンさんは今後もロシアの希望」であり続けます。

一方、マティス国防相はロシアにより強硬」です。マティスさんは、中国にもロシアにも厳しいのですね。彼は2月15日、NATO国防相理事会に参加しました。そして、トランプさんの公約通り、NATO加盟国が「GDPの2%を軍事費にあてること」を要求した。

現状はどうなのでしょうか? 27の加盟国のうち、2%に達しているのは、アメリカ、イギリス、エストニア、ギリシャ、ポーランドだけ。このうちエストニア、ギリシャ、ポーランドが2%に達していても、あまり意味はありません。やはり、「ドイツもっと軍事費出せ!」ということでしょう(ドイツの国防費は、GDP比で1.2%程度)。

「もっと金を出せ!」と言われて、他の加盟国は嫌な気分だったでしょうか? それでも、マティスさんは、こんな発言でNATO加盟国を安心させました。

マティス氏はさらに、共通防衛への投資は非常に重要だとし、ロシアによるクリミア併合や、トルコの南に国境を接するシリアやイラクで台頭する過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)など、2014年以降に生じた脅威を挙げた。
(BBC News 2月16日)

ロシアを脅威に挙げたことで、NATO加盟国、特にロシアに近いバルト三国やポーランドは、安心したのですね。もちろん、ロシア、マティスさん発言に落胆しています。

マティスさんは、こんなことも言いました。

マティス国防長官はNATOへの強い支持を表明し、安全保障上の課題に対応する同盟の力を称賛し、「この同盟は米国と大西洋対岸の諸国にとって根本的な基盤であり、共に強く結びつけている」と語った。
(同上)

マティスさんが来て日本は安心した。NATO加盟国も、マティスさん発言で「一安心」しました。「狂犬」と呼ばれる彼ですが、日本やNATOにとっては、「癒し系」と言えそうです。

さて、ペンス副大統領は2月18日、ドイツで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」でスピーチしました。こんなことを言っています。

トランプ氏が接近の意欲を示しているロシアに対しては、ウクライナ東部の情勢をめぐって「ロシアの責任を問い、停戦を定めたミンスク合意を守るよう求める必要がある」と明言。会場からも賛同の声があがった。
(CNN.co.jp 2/19)

こうして、アメリカ政府高官(副大統領、国務長官、国防長官)が、ドイツに集結し、それぞれ発言した。ロシアは、「あんまりオバマ時代と変わらないぞ…」という感想を持ったのです。

意外に多い?「昇進」が原因で陥る、メンタル不調

2015年12月から、職場のストレスチェックが実施されるようになりました。

厚生労働省がこの制度を導入した背景には、働く人のメンタルヘルスの問題が深刻しつつある状況があります。

今回は、「昇進」が引き金になったメンタル不調のケースを紹介したいと思います。

昇進は「悪い」こと?

近年は、昇進を必ずしも喜ばしいことと認識しない、昇進を希望しないという考えを持つ人が増えているようです。

昇進すると、残業代が出なくなる、責任は重くなるのに決定権は強くならない、中間管理職として上司からのプレッシャーと部下からの突き上げに挟まれる……などが理由として考えられます。あるいは、最初から人の上に立つことを避けたい人もいるのかもしれません。

そして実際に、昇進をきっかけにメンタル不調に陥る人も、決して少なくないのです。

本来、昇進することは、報酬や社会的地位の上昇といった現実的な利益を得ることでもありますが、それは組織において豊かな経験を積んでいることを認められた証拠です。

後輩を指導することを期待され、また自分も後輩のモデルになるべく自分を高めるという、これまでになかった喜びを得られるチャンスでもあり、めでたいことであるはずです。

一体なぜ、昇進することでメンタル不調を引き起こしてしまったのでしょうか。

「どういう上司になりたいか」

実際に昇進した時、どのような上司として新しい部下たちに接しようとするのか。

多くの人のカウンセリングをしてきて感じることは、ここにその後の不調へとつながる大きな分かれ道がありそうだということです。

「上司は、部下の模範とならなければならない」という気持ちは、誰でも多少は持つことでしょう。

しかしそこから、「上司は部下をうまく導かなければならない」「わからないことを部下に尋ねるなんてありえない」「上司は部下よりもタフで、知的にも経験にも部下を圧倒している」──といった具合に理想の上司像を尖鋭化していくのは危険です。

いずれ、理想と現実のギャップに苦しむことになりかねません。

特に最初の管理職への昇進、多くの公務員であれば係長クラスへの昇進、企業ではその規模によってさまざまですが、一般には課長クラスへの昇進のタイミングが、一般社員から管理職への大きな川を越えることになるようです。

仕事の負荷に対する対応力を広げる

メンタルの調子を崩す人ほど、より上司の期待に応え、良い部下として成果を出そうと奮闘してきた人であることが多いようです。

だからこそ評価され、昇進するのでしょうが、限度を超えた頑張りは大きなリスクとなり得ます。

上司や部下の期待に応えることばかりを追求していると、いつかパンクします。中間管理職に昇進した人に必要なのは、それらの期待に対して時に「No」と言うことです。

特に、上司に対して「No」と言うのは簡単ではないでしょう。

しかし、その理由を説明し、必要なら議論し、より良い結果を求めることは有意義です。お互いに納得できる落としどころを探ること、それは自分の対応の幅を広げてくれます。

大きな負荷に正面から耐える力ばかりを磨いていても、限界があります。負荷を受け流す、あるいは負荷そのものを軽くするための知恵が必要です。

昇進は、そうした自分の対応力を拡張するチャンスと言えます。

柔軟に、時にしたたかに責任を果たせる立場を満喫してもらえたらと思います。

管理職になってつらいと感じたら、自分の仕事の仕方を少し角度を変えて見てみてください。お願い上手、断り上手、断られ上手、調整上手になりましょう。

執筆:玉井 仁(臨床心理士)
 

<執筆者プロフィール>
玉井 仁(たまい・ひとし)
東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター カウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。
著書に『著書:わかりやすい認知療法』(翻訳)など

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愚痴を感謝に変える魔法の言葉「とはいえ、なんだかんだいっても」

上司や会社の愚痴、ついつい口にしてしまいがちなもの。しかし、無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、「愚痴というのは自分が動いていないから出るものだ」との戒めを記した上で、言ってしまった愚痴をポジティブに変換し行動力へとつなげる方法を紹介しています。

愚痴をコントロール

「社長の考えにはついていけないよ」
「部長は自分達のことを全然わかっちゃいないよね」

などと、時々自社や上司のことを非難するような愚痴を言う人がいます。まぁ愚痴といったら、そういうものなのでしょうが。

それでも、会社や上司にお世話になっているという事実は変わりません。

会社や社長の考えについていけないのならサッサッと転職すればいいし、上司に認められたいのなら、認めてもらえるように頑張ればいいだけのこと。それでも会社に居座り続け、上司の下で働き続けます。

会社や上司を非難するような愚痴を言いがちな人というのは、自分がリスクを背負うことから逃げていたりたいして頑張っていないことがほどんとです。

と、こんなことをいうと、「いやっ、これだけ頑張っているのに、ちっともわかってもらえない」とか、「僕は向上心を持って仕事をしています!」なんて反論したくなる人もいるかもしれませんが、ほんとに頑張っているのなら周りは自然と評価してくれます。

見ている人はちゃんと見ているのです。というか、結果がものをいうはずです。それが分からないでいるということは、頑張り方を間違えているか足らないか、に尽きます。

いくら愚痴っていたとしても、毎月給料は貰えるし、それで生活が出来ているという事実。上司から仕事を教わったという事実をもっと真摯に受け止めなければなりません。

トランプの「アメリカ第一主義」が日本の政権運営に不都合な理由

繰り返し訴え続けた「アメリカ・ファースト(アメリカ第一主義)」のスローガンが絶大な支持を集め、アメリカ大統領戦を勝ち抜いたトランプ氏。これまで米国が主導してきたグローバリゼーションを真っ向から否定するこの方向転換について、メルマガ『グローバル時代、こんな見方も…』の著者、スティーブ・オーさんは、「日本の政権運営に暗い影を落とす」との見方を示しています。その論拠はどこにあるのでしょうか。

米市民ファースト

これまで、アメリカが先頭を切って主導してきたグローバリゼーションを真っ向から否定するようなトランプ氏の就任演説は、アメリカに、そして世界に新たな時代の到来を予感させる。その就任演説の中で、氏の政治理念を最もストレートに伝えているのが以下の二文(就任演説より)。

The wealth of our middle class has been ripped from their homes and then redistributed across the entire world.

我々の中間層の富は奪われ、全世界にバラ撒かれてしまった。

Every decision on trade, on taxes, on immigration, on foreign affairs, will be made to benefit American workers and American families.

(これからの)交易、税、移民、対外政策における全決定事項は、アメリカ人労働者とその家族を利するものとなる。

トランプ氏のAmerica Firstは、サラッと耳にした範囲ではシンプルで分かりやすい。メディアでもアメリカ第一主義と訳し、何が「できる」のかよく解らなかったオバマ氏のYes, we canよりは明快な印象を受ける(※1)。しかし実際のところ、このアメリカ・ファーストが何を指すのか、大手メディアが議論を深めようとする様子はなさそうである。

90年代初頭、大統領予備選に向かう中、一人の共和党候補によるアメリカファーストが米国市民に大きな支持を得ていた。「米国は世界覇権に奔走するがあまり、国内政治を怠り、市民生活が疲弊している。国際的な干渉は必要最低限に留め、政治はもっと国内に向くべきである」などの主張であった。まだ私が米国で自生活を始めて間もない頃で、当時の日本のメディアに映し出される「世界の強いリーダー」としてのアメリカとはだいぶ異なる印象を受けたのを思い出す。

トランプ・ドクトリン」とされるこのアメリカファーストは、「市民生活がファーストであり、それを実現させるための「国内テコ入れファーストである。その上で「アメリカをまた偉大な国に世界をリードしようということのようである。

他の地方では通じない? 信州の方言「ズク」の深すぎる意味

長野県に暮らしたことのある人なら、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう「ズク」という言葉。広辞苑には「物憂い、億劫」を意味する方言として記されていますが、地元の方からすると微妙にニュアンスが違っており、正確に説明するのはとても難しいのだとか。今回の無料メルマガ『安曇野(あづみの)通信』では、信州方言「ズラ」と「ズク」を取り上げ、普段この言葉を使う人々の「生活や思い」を考察しています。

信州の「ズラ」と「ズク」と文化考

明日は雨ズラ、雪が降るズラ、寒いズラ…。

ズラ(だろう)信州は松本・諏訪地方を代表する方言。当節は、特に若い世代中心にあまり使わなくなったといわれるが、幼児からの身についた言語感覚、時として会話の端々に出てきたりする。

意外なことにズラの起源は不明であるとか。私は信州、特に松本・諏訪近辺を代表する三つの方言は、じゃん、ズラ、ダ、でなかろうかと言ってきたが、「ズラはどこから来たダ、どこへ行くダ」、この言い回しも地元ではなじみのもの。

国立国語研究所教授の大西拓一郎先生によると、実は、この表現(来たダ行くダとズラは深くつながっているという。

そうしてもう一つの「ズク」、信州には「ずく」という言葉がある(もっとも甲府盆地や静岡県の一部でも使われているようであるが)。信州にはといったのは、この「ずく」は県外へ出れば通じないからである。信州人は東北の人のように言葉に引け目のようなものをもっていないから(どうも標準語とたいして違っていないと思っているようだ)、都会地へ行っても平気で「ずく」などが飛び出す。なお、ズラは中南信の言葉だが、ズクは信州一円で使われている。

私も昔、京都で4年間の学生生活をしたが、「おまえ、そのずくってなんや」と指摘されるまで、方言だということを知らなかった。ところが、ずくの意味を説明しようとするのだが、うまく出来ないのである。ほかのことばに移し替えようとするのだが、みな少しづつニュアンスが違う

こまめに動きまわることだとか、寒いときにこたつから仕事などに立ち上がる気力だと言っても、ずくという言葉を知らない人にはピッタリ来ない。「ずくがない」とか、「ずくを惜しむ」とか信州人には重宝な言葉ではある。他県の人には、こういったニュアンスの言葉がなく不自由はしていないだろうか。