移動時間が「労働時間」になる?社会保険労務士が“具体的な事例”を解説

仕事中の移動時間は「労働時間」になるのか?考えたことがない人も多いのではないでしょうか?今回、無料メルマガ『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者で社会保険労務士の飯田弘和さんが、移動が労働になる/ならないケースを詳しく解説しています。

移動時間が労働時間になるとき

よくいただくご相談に、移動時間について、それが労働時間になるのかどうかといったものがあります。

労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間をいいます。

明示の業務指示だけでなく、黙示の業務指示であっても、使用者の指揮命令下にあることになりますので労働時間になります

そして、労働時間であれば、当然に賃金が発せします。

そこで問題になるのが、直行直帰の時間や業務途中の移動時間です。

特に建設業や訪問介護業などで、問題になることが多いです。

例えば、建設業では、朝会社に集合して、そこで社用車に皆で同乗して現場に向かう場合や、訪問介護ヘルパーが、利用者宅から次の利用者宅へ向かう場合などが想定されます。

移動時間については、

1.移動中に業務の支持を受けず
2.業務に従事することもなく
3.移動手段の指示も受けず
4.自由な利用が保証されている

場合には、労働時間に該当しないとされています。

そうなると、例えば、会社から社用車を運転しての移動を命じられた場合、「3.移動手段の指示」を受けていることになります。

また、社用車の運転を指示されての移動は、主たる業務に付随する業務と考えられます。

したがって、会社から社用車を運転しての移動を命じられた場合の移動時間は、労働時間と考えられます。

では、朝会社に集合して、そこで社用車に皆で同乗して現場に向かう場合の移動時間は労働時間になるのでしょうか。

この場合、社用車に皆で同乗して現場に行くことが、会社の指示であるならば、この移動時間は労働時間に該当する可能性があります。

ただ、現場に行くのに、自ら直接に現場に行ってもいいし、社用車に皆で同乗して行ってもいいというのであれば、その移動時間は会社の指示による、会社の指揮命令下の時間とは言えないでしょう。

しかし、この移動中も、車内で何か業務を義務付けられているならば、それは労働時間に該当します。

一般的には、このような場合には、運転者については、その移動時間は労働時間と考えられますが、それ以外の同乗者については、車内で自由に過ごすことが認められているならば、その移動時間は労働時間には該当しないと思われます。

次に、訪問介護ヘルパーでよくみられるような、利用者宅から次の利用者宅への移動時間について考えます。

この移動時間のすべてが労働時間に該当するわけではありませんが、通常の移動に要する時間については、その時間は、「4.自由な利用が保証されている」とは言えないので、労働時間に該当すると考えられます。

ちなみに、たとえ移動時間が労働時間に該当する場合でも、本来の業務に対する賃金額と移動時間の賃金額を異なるものにすることは可能です。

その場合には、あらかじめ、それぞれの賃金額を定めておくことが必要です。

しかし、そうであっても、各都道府県の最低賃金額を下回ることはできません。

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“神の手を持つ男”と呼ばれる脳外科医が語る「人生は一に努力、二に努力、三に努力」の精神

福島孝徳さんという医者を知っていますか?福島さんは、「神の手を持つ男」と呼ばれる脳外科医です。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな福島さんと南東北グループ総長・渡邊一夫さんとの対談の一部を紹介。「神の手を持つ男」が世界一になった理由とは?

「神の手を持つ男」はなぜ世界一になったのか

神の手を持つ男と呼ばれる脳外科医・福島孝徳さん。その手術には、全世界から脳外科医が見学に訪れるといいます。

福島さんはいかにして世界一の技術を身につけたのでしょうか。その心構えと実践に学びます。対談のお相手は、多数の病院やリハビリテーション施設を展開する南東北グループ総長・渡邊一夫さんです。

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福島 「私は若い時からとにかく、日本一、世界一になりたかった。そのためには普通のことをやっていたらダメなんで、『人の2倍働く』『人の3倍努力する』という方針でやってきました。普通の人が寝ている間、休んでいる間に差をつけると。

そういう姿勢で若い頃から腕を磨いてきたんですけど、いま71歳(取材当時)になってみると、人生は短い。私に残された時間はもう少ない。だから、一刻も無駄にできないんです」

渡邉 「いまは年間どのくらい手術をされているんですか?」

福島 「600回ですね。一番の盛りは三井記念病院にいた43歳の時で、900回はやっていました。

私は人間の年齢には暦の上の年齢と、生理学的な年齢の二つがあると思っているんです。私が本当に感心するのは、経団連の会長をされていた土光敏夫さん。80を過ぎても矍鑠としていましたよね。素晴らしい人でした。

で、いま世界でも、例えばモスクワの国立ブルデンコ脳神経センターというところは脳外科だけで2,000床もあるんですが、ここの総帥がコノバロフという人で83歳のいまも毎日手術をしている」

渡邉 「ああ、そうでしたか。それは凄い」

福島 「それからローマ大学のカントーレという教授、彼もいま83ですけど、手術をしています。

私自身、手術に関してはいまだにマスターチャンピオンですよ。目と手は全然若い人に負けない。だからあと10年は大丈夫じゃないかなと思っています。

これにはやっぱり天性の才能が少なからずあると思うんですけど、それ以上に膨大な数をやっています。だから、私はいつも言うんですけどね、人生は一に努力、二に努力、三に努力、全部努力なんですよ。他の人が信じられないような努力をして、経験を積む。

それから本当はいいコーチがいなきゃいけない。オリンピック選手を見ていても、皆が類い稀な技量を備えている中でどこに差が生まれるか。コーチですよ」

渡邉 「なるほど。でも、福島先生にコーチはいないでしょう?」

福島 「いや、私は若い頃、ちょっと暇があれば、世界中の名医を訪ねて回りましたから。

いまでもそうです。毎日勉強しています。あの天才ミケランジェロが残した有名な言葉が『ラーニングアゲイン』。ルネサンス期に世界一の絵と彫刻を生み出していても、いまだに日に日に勉強しています、と言った。

だから日に日に勉強して、日に日に努力して、渡邉先生も同じだと思うんだけど、毎日仕事しています。休んでいられないですよ。私は土日と祭日も一切休まない。夏休み、冬休み、一切取らない。毎日働くのが趣味なんです」

※本記事は月刊『致知』2014年2月号「一意専心」一部抜粋・編集したものです。

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稼ぐなら今。「民泊」経営の基本から応用まで詰め込んだ完全マニュアル

コロナによって廃業してしまったホテルや旅館が多くありますが、宿泊施設が足りない今が絶好のチャンスであるという見方もできます。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介する一冊では「民泊」での稼ぎ方を詳しく説明しています。

民泊で年2,000万円稼いだ方法⇒『民泊1年生の教科書』

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民泊1年生の教科書

ぽんこつ鳩子・著 祥伝社

こんにちは、土井英司です。

インバウンドが復活し、観光客の宿泊ニーズが増えていますが、コロナで廃業したホテル・旅館が多く、宿泊施設が足りない。今は絶好の民泊のチャンスとなっています。

本日ご紹介する一冊は、商社勤務のフルタイムOLでありながら、民泊で年2,000万円稼ぐ、ぽんこつ鳩子さんによる、民泊初心者のための本。

民泊を開業するのに必要な手続きから、稼げる物件の探し方、予約が続々入る部屋の作り方、売れるサイトの作り方(Airbnb)、宿泊客へのアフターフォロー、地方で民泊をやる時のポイントなど、痒いところに手が届く内容です。

実践で結果を出している方だけに、法的に気をつけるべきポイントや、設備に金がかからないうまい物件を探す方法、クレームやトラブルを避ける方法、他の物件と差別化する方法、サイトで高評価を得られる方法など、具体的なところが書かれています。

これ一冊で、民泊を立ち上げるのに必要な全手続きがわかる、まさに『民泊1年生の教科書』です。

また、民泊をやって外国人を泊めるには、ハウスマニュアルの作成が不可欠ですが、本書では、著者作成の「住所と民泊までの地図」「入室時の注意」「主要駅や空港からの所要時間」「ゴミの分別ルール」「家電の操作方法」などが英語表記で掲載されているため、そのまま真似して使うことができます(これは助かりますね)。

空き物件を持っていてこれから民泊をやってみたい方、ゼロから借りて民泊を立ち上げてみたい方、あらゆる方のニーズに応える、民泊マニュアルの決定版です。

民泊には興味がない、という方でも、著者のビジネスマインド、視点からは学ぶことが多いのではないでしょうか(結局、こういう人が稼ぐんですよね)。

 

「退職届の日付を書いてないから撤回する」社員の言い分は通るのか?

日付が入っていない書類を書いて突き返された経験、ありませんか?今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で特定社会保険労務士の小林一石さんが、日付の入っていない退職届を出した社員が会社を訴えた裁判事例を紹介しています。

日付の入っていない退職届は無効か、有効か

人事の仕事は日付がややこしいです。

例えば、保険の取得日は雇用保険も社会保険も通常は入社日です。

ところが喪失日は雇用保険は退職日、社会保険も退職日、ではなく社会保険はその翌日です。

また、労使協定も通常は有効になるのは協定を結んだ日ですが36協定は労基署へ提出した日です。

さらに、私も社労士デビュー当時にほんの数回やってしまったことがありますが、日付を入れ忘れたりなんかすると当然ながら受け付けてももらえません(これは当然と言えば当然ですが)。

では、これが退職届だったらどうでしょうか。

それについて裁判があります。

ある素材メーカーの会社で、退職届を提出した社員が、その退職は無効であるとして会社を訴えました。

実はこの退職届には「退職の日付」が記載されていませんでした。

そこでこの社員は「退職希望日が明確で無い場合は、退職する意思を示す意思表示と法的に解釈することはできない」と主張したのです。

冒頭のような経験をしている(日付を入れ忘れて役所に受け付けてもらえなかった)私としてはわかるような気もします。

では、この裁判はどうなったか。

的はずれな働き方改革に意味はあるのか?現役教員が明かす「リアルな教育現場」

厚生労働省が提唱した「働き方改革」。みなさんの会社では何か変化があったでしょうか。無料メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』の著者で現役小学校教諭の松尾英明さんは、教員における働き方改革に関して言及し、的はずれな改善案が多いこと、その本丸は「徒労感の解消」であることなどを明かしています。

働き方改革の本丸は徒労感の解消にあり

働き方改革について。

現場教員としてのリアルな感覚を述べる。100%主観であり全ての教員に一律に当てはまるものではないが、私という一つのモデルの示す事実でもある。

まず第一に、労働時間について。これについては、かなり的外れな指摘や「改善」提案が多いと感じている。教員の長い労働時間自体は、今に始まったことではない。

はっきり言えば、教員の仕事自体が辛いのではない。やり甲斐を感じられない作業や無意味だと思える仕事が多すぎるのが辛いのだ。

法的に決められている仕事がある。例えば出席簿等の学籍関係、あるいは指導要録や抄本などの記録関係書類の作成等である。これらは法が改正されない限り拒否できない。やる意義や必要性どうこうを考える前に、やるしかない。

何の見返りもリアクションもない各種アンケート類や報告書への回答。どこぞの各担当部署から出る「ちょっとした調査」が積み重なり、湧き水がやがて大河になるが如く、雪崩のように押し寄せてくる。

内容はさておき無節操に増え続ける各種年代毎の悉皆研修(せっかく免許更新講習がなくなったのに元の木阿弥状態である)。

ウィルスや事件・事故、あるいは「新教育」と連動して常に増え続ける「〇〇対応チェックリスト」系への記入。最初に作って指示した人はもう既におらず、「もういいでしょう」と誰も言えない、旧制度の残滓の数々である。

当然のように過剰サービスを求められ続ける各種の「丁寧な」対応。「教員の使命」の名のもと、「これぐらいやるのが当たり前」のレベルが高すぎる作業の数々。

それら無意味としか思えない事柄に時間を食われることが辛く、徒労感という大きな疲労に繋がっているのである。無意味の中に意味を見出すことはもちろんできるが、それはこの問題の本質的解決にはならないどころか、真逆の方向である。どうでもいいことをより能率よくこなせばこなすほど、より事態は悪くなっていくのである。どこかで「NO!」をはっきりと突き付ける必要がある。

「日々の授業準備に追われている」というが、これも表現的には誤っている。大抵の教員にとって、授業準備自体は、嫌なものでも辛いものでもなく、本来、楽しみですらある。しかしそれを始められるのが確実に勤務時間外、日がすっかり沈んでからという現状が日夜続くことに、絶望感を抱くのである。

そして「仕方ない」「下らない」と思う、我々の手の届かない位置から降りてくる各種命令に従うほどに増す徒労感。過剰なほどの準備・対応を命じられ、それに従う際の拭いきれない違和感。

これらあらゆる「使役」のもたらす精神的疲労感は、子どもを相手にしたり授業準備したりといった爽やかな仕事の疲れとは一線を画す。

惨敗のトヨタと日本政府。なぜ水素自動車はEVに負けてしまったか?

世界各国がEVシフトを進める中、あくまで水素燃料車の研究開発にこだわるトヨタと彼らを協力にサポートするかのような姿勢を見せる日本政府。しかしながら現時点での水素自動車の「勝ち」はほぼ見えない状況となっています。なぜ水素自動車はEVに惨敗を喫してしまったのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』ではWindows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、その5つの理由を列挙。さらに政府が目指す2050年までの水素社会の実現に関しては、「かなり無理がある計画」との見解を記しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

トヨタと日本政府が強引に進めた「水素自動車」がEVに負けてしまった理由

先週、NHKスペシャル「ヒューマンエイジ 人間の時代」を観ました。最近のNHKスペシャルは中身の薄っぺらいものが多く、少しがっかりしていますが、これも同じでした。色々と面白いテーマには触れるのですが、何も新しいことは教えてくれないのです。

その中に、国がカーボン・ニュートラル戦略の一環として、アンモニアに注目しているという情報があったので、現状把握のために、ネット上でいくつかの資料を読みました。

  1. 資源エネルギー庁「アンモニアが“燃料”になる?!(前編)~身近だけど実は知らないアンモニアの利用先」(2021年)
  2. 国際環境経済研究所「アンモニア:エネルギーキャリアとしての可能性
  3. 経済産業省「水素・アンモニアを取り巻く現状と今後の検討の方向性」(2022年)
  4. 旭化成「アンモニア社会への移行が炭素中立の鍵となるか」(2014年)各国の取り組み
  5. 科学技術振興機構「画期的なアンモニア合成法」(2020年)

一つ学んだことは、日本政府が、2050年を目標にしたカーボンニュートラルの実現に向けて、水素社会の実現を今でも真剣に考えている、ということです。Teslaにより「EVシフト」が急速に進んだ結果、(日本政府やトヨタ自動車が描いていた通りの)「水素自動車の時代」が来ないことは明らかなので、そろそろ戦略を大幅に変更しても良いと私は思いますが、日本政府はそう考えていないようです。

水素を利用した燃料自動車が、電気自動車に負けてしまった理由は、大きく分けて5つあります。

  1. インフラが整っていない(水素ステーション不足、家庭で充填出来ない)
  2. サブライチェーンが整っていない
  3. 貯蔵・流通コストが高い
  4. エネルギー効率が悪い
  5. グリーンではない(石油や天然ガスから作っている)

そんな中で、水素をアンモニアの形で貯蔵・輸送することにより、貯蔵・流通コストの問題を解決し、同時に、すでに肥料向けに国内外の存在しているアンモニアのサプライチェーンを活用しよう、という発想からアンモニアが注目されているのです。

水素は、そのままの形であれば、700気圧で圧縮しても1立方メートルあたり39.6kgにしかなりませんが、1立方メートルのアンモニアには、121kgの水素が含まれています。アンモニアは、常温1気圧では気体ですが、零下33度まで冷やせば液化するため、水素よりもはるかに貯蔵・輸送が簡単です。現在、船で輸入している液化天然ガスは零下161まで冷やす必要があるので、それと比べても十分に現実的です。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

「名称変更案」も出た“マイナンバーカード地獄”で崖っぷちの岸田政権

システムの不具合やマイナカード自主返納の急増が報じられるなど、大混乱の様相を呈しているマイナンバー制度。何がここまでの状況を引き起こしているのでしょうか。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、「事態は深刻」とした上で、政府が国民に対してまず行うべきことを考察。問題解決の第一歩として岸田政権が受け入れなければならない「現実」を提示しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年7月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

名称変更では済まない。マイナンバーカードの何が一番の問題なのか?

河野太郎大臣は、遂にマイナカードの名称変更を示唆しました。何か明るい見通しが出ているのなら別ですが、現在のタイミングで「リブランドで出直し」ということは、姑息というよりも、かなり「詰んでいるな」という感じです。官房長官が名称変更を否定しますが、内閣の中でも困惑があるのでしょう。

また、河野大臣からは、人海戦術でデータのチェックを行うような発言もあり、まるで本土決戦で一億玉砕のような敗北主義もチラ見えしています。かなり深刻な事態だと思います。とりあえず、成り行きで進めるのではなく、少なくとも大きな方向性を示して頂きたいのです。

方向性の1つは、統合の方向です。総務省は住基データベースを充実する方向で、例えば外国人登録を吸収したり、戸籍のデジタル化も進めてきたわけですが、今後は「戸籍制度を廃止してもいいぐらい」住基をメインのデータとして、そこに振られた番号がマイナという「システムの骨格」を作っていくのか、という方針です。年金も、保険も、今後はより統合して事務の効率も、サービスの正確性も向上させるという方向です。今は、諸事情から不徹底だが、とにかく統合してゆくのなら、そのように宣言し、今後のステップを示すべきです。

もう1つの方向性は、いやいや、そこまで総務省が頑張ると地方自治が機能しないなどの問題で、住基は地方による運用とします。それとは別に戸籍があって、保険と年金はやはり厚労省だとか、国家レベルは番号だけのマイナで、とにかくそれぞれが「ゆるい連携」、つまり例外ぞろぞろの分散型で行くという方向性です。そうなれば、今のような紐づけのエラーがエラーで弾かれないとか、データ照合は上手く行かないので放置とか、いい加減な運用は根絶できそうもありません。それは分かっているけれども、制度上、組織上はこれが現実的ということです。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

少子化の元凶?広末涼子のW不倫騒動と問題にされぬ「一夫一婦制」

俳優・広末涼子のW不倫が、テレビを中心にメディアで大騒ぎとなりました。企業の広告塔も務める有名人にとっては、失うものが大きい不倫の道に突き進んでしまう人が絶えないのはなぜなのでしょうか。今回のメルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』では、著者の吉田さんが、愛が冷めても浮気しないのは脳科学的に不自然とする説を紹介。人間の脳に「一夫一婦制」は合っておらず、自分たちの“子供以外は作らないし育てない”この制度が、日本の少子化をも招いていると持論を展開しています。

広末涼子のW不倫問題の解釈

いまさら、説明不要の広末涼子のW不倫。不倫は犯罪ではないとはいえ、当事者は謹慎を余儀なくされるのが最近の傾向ですが、果たしてここからみんな何を感じ取るのだろう。

広末涼子の目はとても魅力がある。それが個人的感想。そして、この一件を聞いたときに、ああ、あの目にやられた男がいるんだな、くらいに思っていた(笑)。別にどうでもいい芸能ゴシップだし、なんでそんなに騒ぐのか、といった感じ。

ただ、お互いに子供が3人もいる。そして、パートナーも。傷口は深いW不倫のパターンだ。初めはお互いとぼけて否定していたが、すんなりと認めた。恐らく、ラブレターが出てきたからだな。しかも直筆で。

あのラブレターを見て、アヴァンチュールを飛び越えたメンヘラチックな内容に多少驚いたひとも多いのでこれだけ世間は賑わっていて、これで文春の売上も猛烈にアップするのだろう。

お互いに交わしたラブレター。内容は割愛するが、「キモい!!」とか「子供がかわいそう」とかまあ、良く出てくる世間の反応は置いておいて、少し冷静にじっくりと向き合ってみようと思う。

まず、今も昔も本当に不倫は多い。そもそも、不倫が何で悪いのだろう?それはこの国にある一夫一婦制があるから。明治31年に民法によって一夫一婦制が確立。これによって、それまで伝統的に側室を置いていた皇室でも一夫一婦主義をとるようになった。大正天皇以降は側室制度も廃止された。こうして日本では一夫一婦制が当たり前となっていきそれが社会的倫理観となった。

視点を変えて、社会制度を飛び越えてみてみると面白い。哺乳類のうち、一夫一婦の哺乳類は3%しかいないという。そして、爬虫類はツガイをつくらないらしい。しかも、人間は一夫一婦制的な脳の作りではないと脳科学者の中野信子氏はいう。したがって、全世界を見ても、一夫多妻の国もあり、離婚も再婚もできるのだと。そして、脳は「決まったパートナーだけを認識できるようにできてない」というのだ。

ちなみに、哺乳類のうち、一夫一婦の哺乳類はプレーリーハタネズミという主に米国中央部が原産で体重が30~50g程度の小型のネズミ。このネズミは一生を同じパートナーと添い遂げる一夫一妻の生活形態だという。

一匹だけ引き離して、別のネズミがいるところに移動しても新たにパートナーにはならない一途な動物なんだとか。脳が絆を作って他の個体を認めないというのだ。裏切らない、その人との思い出に生きている。純愛を貫くパターンだ(笑)。

この記事の著者・吉田正幸さんのメルマガ

中国でEVの修理が不能に?必要な人材の半数しか確保できぬ深刻事態

人手不足が社会問題化して久しい日本。そんな現象は中国も同様であり、特に新エネルギー車(NEV)業界の人材難は深刻さを極めているようです。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、中国のNEV業界が2年後の2025年、必要人材数の50%しか確保できないとする絶望的な予測を紹介。NEV市場の著しい成長が仇となっている皮肉な状況を伝えています。

中国EVの修理人材が不足、2025年に必要人材充足率わずか50%

最近中国で新エネルギー車(NEV)が売れており、新車販売比率はすでに30%前後に達している。

その一方で、NEVを購入したはいいが、修理したい時に修理できない状況が中国ではすでに顕著になっている。そしてそれがNEV購入否定要因になりつつある。

そんな中、中国政府の工場・情報化部(日本の経済産業省に相当)が発表している「製造業人材発展計画指南」によれば、2025年、中国NEV業界の人材不足が他の業界と比べて極めて深刻であることが明らかになった。

NEV人材総量

2017年に発表された「製造業人材発展計画指南」では、8つの産業に関する2015年時点人材総量、2020年時点予想人材総量と不足数、2025年時点予想人材総量と不足数が記されている。

その中で「エコ・新エネルギー車」は2015年時点で最も人材総量が少ない産業となっていた。しかしこれが2020年時点になるといきなり4倍増、3つの産業を追い抜いた。

現状の中国NEV産業の急成長を的確に予測している形。

しかし2025年時点予想となると、2020年時点予想と比べ、伸びが鈍化、「エコ・新エネルギー車」の人材予想は120万人とされた。

人材不足の深刻度

一方、同年時点の人材不足数は103万人。これは85%以上も人材が足りないことを示し、他の産業でも例がない。

人材総数と人材不足数を加算すれば、その時実際に必要な人材数が算出されるが、それが223万人。しかし実際には120万人しかいないことが見込まれるため、その充足率は50%程度似すぎず、これも他の業界でも例がないほど低水準に止まっている。

例えばほかの業界を見てみると、2025年の不足率は「農業機械装備」が「エコ・新エネルギー車」に次いで多くなっているが、60%程度と、「エコ・新エネルギー車」に比べ15ポイントも低い。

最も低いのは「海洋工事装備・船舶」で20%程度にとどまっている。

また、100%に近ければ近いほどニーズに合致する充足率で見てみると、「エコ・新エネルギー車」以外はすべて60%以上、やはり「海洋工事装備・船舶」は82%を超えている。

急成長による悪影響

この事態に対して、「エコ・新エネルギー車」人材が多様な専門知識を必要とすること、業界全体で団結して育成を進めていかなければならない、との指摘が相次いでいる。

しかも2017年に予測された中国NEV産業の成長スピードは現時点よりも低い水準にとどまっていた。NEV人材不足は今後より深刻化していくことも予想される。

出典: https://auto.gasgoo.com/news/202306/5I70344088C108.shtml

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

CHINA CASEは株式会社NMSの商標です。

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楽天が日本郵政に負わせた850億円の巨額特損。三木谷会長に次の手はあるのか?

2021年3月に楽天グループに出資し資本・業務提携した日本郵政が、楽天の株価が出資時の半値以下となってことで850億円もの特別損失を計上しました。同グループは今後5年の間に1兆2,000億円を超える社債償還も控えており、まさにこれ以上にない窮地に立たされていると言っても過言ではありません。今回のメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』で、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは、赤字の原因となっているモバイル事業の売却の可能性を検討。楽天モバイル単体に旨味はないと厳しい見方を示しています。

 

株価暴落で日本郵政に負わせた850億の特別損失。楽天の三木谷会長はこのまま沈むのか

日本郵政は850億円の特別損失を計上すると発表した。理由はおととし、楽天グループに対して1500億円を出資して資本提携を行ったものの、楽天グループの株価が大幅に下落していることを受けたものだ。

そもそも、当時、資本提携をするといっても中身はかなり不可解だった。郵便局内に楽天モバイルのショップを出すという話であったが、それであればむしろ逆で、楽天モバイルが日本郵政に出資して、場所を確保してショップを出すというのが本筋だろう。

日本郵政が楽天グループに出資して、さらに出店の費用を負担するのであれば、郵便局店舗を200店も減らす必要はないはずだ。郵便局は局舎内のイベントスペースを1日数万円で貸し出している。楽天モバイルとしては、1日数万円という出店費用の負担が耐えきれなくなって一部撤退を余儀なくされたはずだ。

提携当時、楽天グループの株価は1145円だったが、6月30日現在の終値は499円と半分以下に落ち込んでいる。すでに5月に行った公募増資の金額も下回ってしまった。楽天グループは今後、5年間で1兆2000億円を超える社債償還を行わなければならない。

設備投資がかさむ楽天モバイルを早急に他社に売却して損切りするのが手っ取り早いのだが、総務省が厄介なルールを作ってしまったため、売却時には周波数を返却しなくてはいけない。既存3社が楽天モバイル単体を救済したとして、使い放題を求める450万ユーザーを抱え込むのは経営にとって負担でしかなく、手を伸ばす意味が無いのではないか。

また、Amazonであれば救済可能だという意見もあるが、他社が買収したところで、今後も数兆円規模の設備投資が必要なわけで、投資を回収できる可能性は極めて低いだろう。

一部メディアでは「楽天グループ解体間近」なんて記事が出ているが、万が一の事があった場合、個人的には解体ではなく、「経済圏をまるごと買収」というのが現実的なような気がしている。既存3社も楽天モバイル単体ではなく、楽天グループ全体、経済圏ごと手に入るのであれば、俄然、興味がわいてくるだろう。

NTTドコモからすれば、銀行や証券が手に入るのは魅力だ。KDDIであれば楽天市場といったECサイトが欲しくてたまらないはずだ。ソフトバンクにしても、楽天カードが手に入れば、最強の経済圏をつくることができる。

いずれのキャリアも楽天グループと重複する金融やポイントサービスがあるが、すでに所有するアセットと統合すれば、日本最大級の金融やポイントサービス経済圏が生まれる。

2024年にも窮地に立つ楽天グループを何処が助けるのか。それとも、三木谷浩史会長の逆転ホームランはあるのか。残された時間は短い。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

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