賞味期限と消費期限は何がどう違う?科学者に聞いてみた結果

食品売り場で商品を手に取った時、まず目をやるのが賞味・消費期限の日付という方も多いかと思われます。ではその「賞味期限」と「消費期限」の違いはご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で現役科学者のくられさんが、両者の違いをわかりやすく解説するとともに、店によってお刺身の鮮度が異なっていたり、妙に油臭いコロッケが売られているウラ事情を記しています。

消費期限と賞味期限の違い

食品に印刷されているものは、商品名、キャッチコピー、彩り豊かなイラストそして食品ラベルだけでなく、もっと地味に刻印されているもの…そう、賞味期限です。ものによっては消費期限と書かれています。

今回はこの消費期限と賞味期限について、これらの言葉の裏側、誰がどういう根拠で保証しているのか?まずはそれを見ていきましょう。

消費期限と賞味期限

消費期限と賞味期限。どちらも同じ言葉のように思えますが、食品衛生法で運用法が異なっています。

まず消費期限は、弁当、精肉、生菓子、生麺類、パン等、製造日を含めて5日以内には悪くなってしまう食品に印刷されるもので、適切な冷蔵状態が維持された状態で、かつパッケージを空けていない状態でその期限以内に食べる限りでは安全に美味しくいただくことができます…という意味です。

当然、猶予期間は設けてあり、消費期限を1分1秒越えた時点で急激に腐り出すわけではありません(笑)。

冷蔵庫の中で日付を超えただけで即座に捨て出す人もいますが、冷蔵庫の温度や、冷蔵庫の衛生状態(冷蔵庫が不衛生な人も多い)諸々を含めて余裕をもって決められています。逆に言えば夏場、カンカン照りの中1時間くらいぶらぶらして持って帰った生ものは、再度、冷蔵庫に入れてもアウトな状態になっていることは珍しくありません。

猶予期間は食品によってまちまちです。

賞味期限というのは、インスタント麺やスナック菓子、レトルト食品などに付けられるもので、法的には「定められた保存方法であるかぎり期待される品質が十分のもの。ただし該当期間を超えた場合があってもこれらの品質が保持されていることがあるもの」という「ただし」が付いています。

ようするに、何時何時の期限までは保証しますが、とうめんの間、食べる分には特に問題はないですよ…というユルめの品質保証となっています。

この厳しさや緩さはどこからきているのでしょうか?

熟成と腐敗と細菌

それは細菌です。無菌の食品なんてものは存在しません。真空パウチにいれて、人間が1,000回くらい被爆死するくらいの放射線(通常、滅菌に使われる放射線はγ線)で滅菌でもすれば完全無菌の食品を作ることはできるでしょうが、そんな危険な行程をすべての食品に行うことなどできません。

基本的にどんな食品にも、衛生的に徹底管理していても雑菌はいます。逆に細菌の管理さえできれば食品の劣化というのは、生肉であっても相当遅くなります。実際に高級牛肉の多くは、無菌化した冷蔵庫で2週間、長いものでは1ヶ月以上「熟成」させたものが流通しています。

衛生管理が徹底した食品工場であってもホコリなどの汚染物を100%ゼロにすることは困難ですし、作業員を全員、無菌服に着替えさせて、肌の露出を一切ゼロにする、致死性ウイルスを取り扱うくらいのボディースーツを着せて作業させるのも無意味です。そもそも大半の食品自体に菌はどこからともなく入り込んでいるからです。

賞味期限・消費期限は、食品中の細菌が食品自体に悪影響を及ぼすまでの時間という意味合いがあります。

これらの期限は食品ごとに法律で決められているわけではなく、製造者が、材料の鮮度や加工時の衛生状態、そして保存状態などから、ガイドラインに沿って設定されています。故に食品のラベルには製造者という形でなんらかの名前が入っているわけです。

実際は報告より5000人も多い?NY市のコロナ死者推計値に驚きの声

ニューヨーク市の保健当局は、市内で新型コロナウイルスの感染で死亡した人数が、これまでに発表した公式統計よりはるかに多いとする分析結果を公表した。実際は5000人ほど多い可能性があるとし、今後詳しく調査する必要があるとNHKが伝えている。

NY市のコロナ死者数、実際は5000人多い可能性も

AFP通信によると、3月11日から5月2日の新型コロナウイルス感染症による死者は1万3831人、新型コロナウイルス感染症が疑われる死者が5048人で、計1万8879人となっている。

しかし、ニューヨーク市の保健当局は同時期に死亡した人数と比較するなどし、いわゆる「超過死亡」数を発表。これは新型コロナウイルスの感染拡大により、総死亡数がどの程度増えたかを示す推計値で、おおよその目安となる。

これによると、この期間内に市内で死亡した総数は3万2107人で、このうち2万4000人余りが新型コロナウイルスによって死亡したと推計でき、公式の発表より約5000人も多いことがわかったという。

あくまで推計値ではあるものの、なぜ5000人もの大人数が新型コロナウイルス関連による死者と把握されなかったのか。

ニューヨーク市では自宅で死去した人や、誤って陰性と判定されて亡くなった人などが多かったのではという見方を示していて、今後は市内で死亡した人の原因を詳しく調査する必要があるとしている。

一方、ニューヨーク州のクオモ知事は11日に行った記者会見で、15日から一部の業種や地域で経済活動を再開させることを明らかにした。州を10地域に分けて、空き病床数や検査数など7つの条件を提示。条件を全て満たしている中部や北部の3地域で、経済活動を再開させるとしている。

渋沢栄一の子孫が不安視。コロナ禍が安心、安全、安定を崩壊する

新型コロナウイルスの終息が一向に見えません。一部で解除された地域があるとはいえ、外出自粛が続き、自由な行動が制限される中で、私たちが真摯に考えなければならないこともいくつかあるようです。世界の金融の舞台で活躍する渋澤健さんがコロナ禍の現状を考察しながら、自由であることと、安心安全との関係について問いかけていきます。

プロフィール:渋澤 健(しぶさわ・けん)
国際関係の財団法人から米国でMBAを得て金融業界へ転身。外資系金融機関で日本国債や為替オプションのディーリング、株式デリバティブのセールズ業務に携わり、米大手ヘッジファンドの日本代表を務める。2001年に独立。2007年にコモンズ(株)を設立し、2008年にコモンズ投信会長に着任。日本の資本主義の父・渋沢栄一5代目子孫。

安心、安全、安定にはらむリスク

謹啓 ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

緊急事態宣言が延長され、コロナ禍からの出口がなかなか見えません。毎年ゴールデンウイークは、混雑している高速道路、飛行機、新幹線などでうんざりしていましたが、ガラガラに空いている状態も不気味で落ち着きません。

一方、『足るを知る』という意味がわかってきたというポジティブな側面も感じています。

若い頃には魅力を感じることのなかった先代からの教えです。無いものを嘆くのではなく、有るものへの感謝こそが大事である、ということを日々実感しています。(もちろん、足らないを知る、も大事ですが!)

ステイホームとはいえ、一日中家の中に閉じこもっているのは心身の健康によくありませんので、人混みを避けて早朝に散歩することが私の日課になっています。緊急事態宣言が春であることに感謝。今は花が本当にきれいな季節で、心が和みます。

また、「誰一人取り残さない」世の中という理想にも心が和みます。しかし、こちらは春に咲く花のような当たり前の現実ではありません。

新型コロナウイルス感染によって生活が困窮する状態に陥る方は多く、また米国のような世界一豊かな国でさえ、重症者・死亡者の多くは低所得層です。当初はセレブなどが感染したのでウイルスは平等と言われていましたが、結果的には格差社会が顕著に現れることとなりました。

多くの方が困窮し、安心、安全、安定を求める声が各地から上がっています。政府はこの要請に応えなければなりません。

しかし、安心、安全、安定という切実な要望にはリスクがはらんでいるということも私たちは忘れてはなりません。

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中国、米国のワクチン情報盗むサイバー攻撃か。米中関係は最悪に

時事通信によると、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が11日、中国が新型コロナウイルスのワクチンや治療薬に関する研究データを盗もうとサイバー攻撃を仕掛けているとして、米政府が近く警告を発する準備を進めていると報じたとしている。

サイバー攻撃で対立する米中

米政府や民間企業が新型コロナウイルスのワクチン開発を進める中、その研究データを狙ったサイバー攻撃。新型コロナウイルスの対応を巡り、米中関係の悪化がさらに進みそうだ。

米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省は近く発表するサイバー警報草案で、「(中国政府が関与するハッキングチームは)違法な手段を通じ、ワクチンや治療、検査に関する価値ある知的財産やデータを得ようとしている」と批判。サイバー攻撃に加え、中国が自国出身留学生と教授・研究員を動員してワクチン・治療剤開発情報を盗み出そうと努めているという。

これに対し、中国外務省の趙立堅報道官は、「中国はすべてのサイバー攻撃に断固として反対する」と述べ、この疑惑を否定したとAFP通信は伝えている。

トランプ大統領は6日の記者会見で、「米国が経験した最悪の攻撃だ。真珠湾や9.11の同時多発テロよりひどい」「起こるべきではなかった。中国で止められたはずだった。発生源で止めるべきだった」などと述べ、中国を非難していた。今回準備している措置の背景には、新型コロナウイルス感染拡大の責任は中国にあるということを強調するものとみられ、より一層の関係悪化が懸念されている。

新型コロナは口実か。中国孤立化計画はトランプ再選で動き出す

新型コロナウイルスの「流出源」を巡り対立が続いていたアメリカと中国ですが、ここに来てトランプ大統領の発言がトーンダウンしたことが報じられました。なぜ米国はこのタイミングで対中姿勢を変化させてきたのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では、日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんがその裏側を分析するとともに、今秋の大統領選でトランプ氏が再選された後に取るであろう対中強硬策について解説しています。

トランプ大統領の対中政策はどうなるか?

米国のトランプ大統領は、新型コロナウィルスの感染拡大が中国の責任で起こったとして、中国に制裁を加えるとした。その考察。

米国および世界の状況

NYダウは、2月12日29,568ドルまで上昇して史上最高株価になった。3月23日18,591ドルまで下げて、先先週5月1日は23,723ドルで、先週は、上昇して5月8日24,331ドルと再度24,000ドルを回復した。

経済的なダメージを最小化するために、ドイツの大規模緩和など、世界的に都市封鎖を緩和することで、世界の株価も堅調に推移している。

4月雇用統計で労働者が2,050万人減と大恐慌以来の落ち込みなのに、株価は上昇。市場は楽観的な見方に傾いているし、徐々に企業決算が出てきているが、IT系企業の決算は好調であったことで、今の所は楽観視したようだ。

しかし、今の米国株価はバフェット指標では135%と依然高い水準にある。このため、バフェット氏は航空株を全部手放して、現金ポジションを過去最大にしている。バフェット氏はまだ買えないと見ているようで、株価は再度大幅に下落すると読んでいる。

欧州では違う動きが出ている。ドイツ憲法裁判所で、ECBの量的緩和を違法と判定したことで、金融緩和が進まなくなる可能性が出ている。そうすると、イタリアとスペインの国債の金利が上昇して、国家財政が立ちいかなくなる可能性もある。このため、反ドイツ感情が出て、欧州はバラバラになる可能性もあり、ユーロが下落している。ラガルドECB総裁は、今後も量的緩和を続けるとした。

このため、逆にEUからドイツ、オランダ、オーストリア、デンマークなどが抜ける可能性もある。北欧諸国がEUから抜ける方が、容易であり、実現可能である。

FRBと米政府は、大統領選挙まで金利ゼロと大規模な財政出動、中間層の減税などで金融相場化して株価を維持し、かつ支持率UPのために国民に金をばら撒くようだ。米国債務は25兆ドル以上になったし、今後も積み上がることになる。

また、米国では大統領選挙までは、無料で医療サービスが受けられることになり、国民皆保険制度の議論もないようである。今は、働くより国家から貰う給付金の方が多いので、米国民は働く必要もない。進んで失業している。

今の米国は、ローマ市民に施しをしたローマ帝国と同じことをしている。しかし、このような体制は長続きしないし、次に米国民は、もっとよこせと騒ぐことになる。

もう1つ、トランプ米大統領は、対イラン軍事行動制限に拒否権を発動したが、上院は拒否権を覆す採択で賛成が2/3以上なく、覆せなかった。まだ、米・イラン結託のホルムズ海峡封鎖の可能性がある。

日本の状況

日経平均株価は、2018年10月02日に24,448円でバブル崩壊後高値になり、3月19日16,552円まで下げて、先々週の5月1日は19,619円で、8日は20,179円と2万円を回復した。先週は、海外の経済活動再開の動きが好感され大幅高になった。

日本は、5月末まで緊急事態宣言の延長になるが、経済的なダメージが大きいので、途中で解除することも考量するとした。特に地方では新規感染者が出ていないので、早期に解除の方向のようである。

日本も給付金などの大幅な補正予算の支出で、国の債務が1,114兆円まで膨らんでいる。景気拡大期に赤字予算にしたことで、財政的な余裕がなくなっている。しかし、ここは、国民生活を守るために給付しないといけない。

この面からも検査構築費用の方が財政的な負担が少ないので、検査体制を構築して、早く緊急事態宣言を解除して経済活動の正常化をする必要がある。

こんなに差が出る。アフターコロナ時代でも勝ち残る人、負ける人

その流行拡大により、あらゆる「社会的常識」を覆したと言っても過言ではない新型コロナウイルス。現時点では規模の大小を問わず多くの企業が瀬戸際に立たされていますが、果たして生き残る術はあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、自身の様々な経験から導き出された「アフターコロナ時代をサバイブするための考え方」を紹介しています。

新型コロナ後も生き残るのはどんな人と会社?

ロシアが、かなり大変なことになっています。新型コロナウイルスの感染者数が、毎日1万人以上増えているのです。感染者数は現在、18万7,000人。ロシアでは、プーチンが、かなり早い段階で中国からの入国制限を実施しました。しかし、欧州から入ってきて、爆発的に広まったみたいです。

日本の感染者が東京に集中しているように、ロシアの感染者は、首都モスクワに集中しています。そう、私が28年住んでいたモスクワです。それで、私の知人でも、感染した人が複数出てきました。昨日は、妻の親友のお母さんが新型コロナでなくなったという知らせを受けました。娘さん(妻の親友)は、幼い子供2人と地方に避難しています。モスクワにいるお姉さんに連絡したところ、「子供たちが危険だから、葬式には来るな」といわれたそうです。世界中で同じような悲劇が起こっています。

日本はどうでしょうか?安倍総理は4月7日、緊急事態を宣言しました。これについて、欧米メディアは、「遅すぎる!」(罰則がないので)「緩すぎる!」と批判しました。この意見について、私は4月8日の裏メルマガで「緩くて遅い『緊急事態宣言』、海外からの批判を気にする必要はない理由」という記事を出しました。この中で、「欧米より緩い緊急事態宣言でも、3つの理由で効果があるだろう」という内容を書いています。

実際、緊急事態宣言の効果がでているようです。5月8日、新たな感染者数は95人でした。これに対し、退院した人が760人もいます。つまり入院する人の数より、退院する人の数が多い。こんな感じで進んでいけば、5月末には、収束するでしょう。もちろん、勝利できるかどうかは、私たちの今日の行動にかかっています。皆さん、自粛疲れもあると思いますが、気を緩めずに進みましょう。

前置きが長くなりましたが、今日は、「新型コロナ後も生き残るのはどんな人と会社?」という話をしたいと思います。

レコードとCDの話

私は、現在49歳。10月に50歳になります。メルマガを創刊した時は、28歳だった。はじめて本を出した時は、34歳だった。「若いですね~、若いですね~」といわれましたが、いつの間にか、普通のおじさんになりました。

約50年も生きてくると、いろいろな成功劇、悲劇を目撃します。ものすごく昔の話ですが。私が子供の頃は、レコードとカセットテープが主流でした。CDがではじめたのは、私が中学校に入ったころです。松本市の中心には、二つ大きなレコード屋さんがありました。CD革命が起こった時、一つのレコード屋さんは、積極的にCD販売を開始しました。もう一つのレコード屋さんは、どういうわけか、CDを嫌い、レコードにこだわりつづけました。そして、つぶれてしまいました。この二つの店のこと、子供ながら、「教訓」として記憶に刻まれました。

ソ連崩壊後の勝者と敗者

1991年12月、ソ連が崩壊しました。留学中だった私は、国家の崩壊を目撃することになります。この後、99%ぐらいのロシア人は、「負け組」になりました。どういうことでしょうか?ルーブルが紙切れ同然になり、92年に2,600%のインフレが起こった。それで、貯金の価値が26分の1になってしまった。悔しいですね。

しかし、おそらく1%ぐらいの人は、勝者になり、莫大な富を獲得しました。どんな人?一つ目の条件は、「共産主義教」を全然信じていなかった人。もう一つの条件は、「ソ連が崩壊し、共産主義の時代が終わり、資本主義の時代がくる」と予測し、勉強していた人です。

陰謀論ではなく、ユダヤ系の人が多かった。後に新興財閥と呼ばれた、ベレゾフスキー、グシンスキー、ホドルコフスキー、フリードマン、アヴェン、アブラモービッチ、みんなユダヤ系です。彼らはソ連崩壊時に、見事に変化して、富を得たのです。

ただ、プーチンが登場した時、すでにロシアの支配者だった彼らは、「時代が変わったのだ」という認識を持てませんでした。結果、ベレゾフスキーはイギリスに、グシンスキーはイスラエルに亡命、ホドルコフスキーは逮捕され、「シベリア送り」になりました。

カギは「集中」。大富豪バフェットが成功を収めることができた訳

賢人や成功者が歩んできた道を学ぶことは、私たちの生活の質を上げ人生の幅を広げることに大いに役立つものです。今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』で現役弁護士として活躍中の谷原誠さんが紹介しているのは、世界三大投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏と、鉄鋼王のアンドリュー・カーネギー氏それぞれの言。そこにはまさに「成功者ならでは」の共通点がありました。

バフェットの講義

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

世界的な大富豪で、「オマハの賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が、学生に対する講義で次のような話をしています(映画『ウォーレン・バフェット氏になる』)。

「君たち全員に一台ずつ車を買ってあげようと言ったら、嬉しいだろう。

車種も色も全て自由に決めていい。

しかし、一つ条件がある。

それは、君たちは、一生その車を乗り続けなければいけない、ということだ。

そうすると、君たちは、その車をとても大切にするだろう。

車は替えることができるが、肉体と精神は替えることができない。

君たちは、与えられた肉体と精神を一生運転し続けなければならない」

バフェット氏は、それだけ自分の肉体と精神を大切にし、使うべきところに集中し、莫大な富を築き上げたということでしょう。

また、別のところでは、やりたいことはたくさんあるが、全てに手を出してはいけないこと、そのうちの自分が集中できる範囲内で集中すること、という趣旨のことも言っています。

要約すると、自分の肉体と精神は有限であるから、集中すべきところをできる限り絞り、その他は捨ててしまい、その絞ったところに全精力を注ぎ込むべし、ということでしょう。

鉄鋼王のアンドリュー・カーネギー氏も、次のように言っています。

「一番確実な方法は、エネルギーのすべてを特定の分野に注ぎこむやり方だ」
「成功した人間とは、一つの道を選び、そこから離れなかった者だ」

私たちは、欲張りですから、往々にして色々なことをやりたがり、実際に手を出し、うまくいかないと、すぐに乗り換えようとします。そして、それを繰り返します。その結果、どれもうまくいきません。

しかし、成功者達は、全く異なる道を行きます。やることを一つにし、そこに全てのエネルギーを集中し、そして、他のことに乗り換えるようなことはしない、ということです。

私たちは、どこかの部分で、この成功の道に反した行動を取っています。

自宅にいる時間が多い時です。

今一度、自分の時間の使い方について考えてみてはいかがでしょうか。

今日は、ここまで。

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倒れる前に助けを求めよ。コロナ禍で閉店する前に実践すべきこと

新型コロナウイルス流行拡大防止のための自粛要請により、瀕死の状態に追い詰められている外食業界。閉店を余儀なくされる店舗も少なくありません。この状況、もはや打つ手はないのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、「閉店の瀬戸際まで追い込まれた時、最後にひとつだけ実践して欲しいこと」を挙げ、簡単に諦めるべきではないとしています。

お客さまに助けを求めよ!

厳しい状況に追い込まれ、閉店を決断しなければならなくなった時、最後にひとつだけ実践して欲しいことがあります。

お客さまに助けを求めてください。

いまの状況を素直に話し、「助けてください」とお願いしてみましょう。先払いチケットの購入。クラウドファンディングでの資金提供。ネット販売での購入。できる手立てをすべて試し、誠心誠意お願いするのです。

もし、助けてもらえないようなら、それはお客さまが冷たいのではなく、これまでのあなたに原因があることを悟り、諦めるしかありません。お客さまを大切にしてこなかったのです。お店のファンがいなかったということです。お店に愛着を持ち、困っている時には助けてあげたい、と思えるほどの存在ではなかったのです。

お客さまを想い、お客さまを喜ばせたいと願っていたでしょうか。お客さまを笑顔にしてきたでしょうか。商売への姿勢は、間違っていなかったでしょうか。疑いようのない自信があるなら、きっとお客さまは助けてくれます。お店の存続を願ってくれます。応援してくれます。簡単に諦めてはいけません。

助け合い

いま、小さな企業同士の助け合いが始まっています。

料亭に納品していた養殖魚が余ってきたので、お弁当屋さんの食材として安く提供したり。休業している飲食店の従業員を水産加工会社へ派遣したり。食料品の問屋で残った食材を子ども食堂に寄付したり。

このような、小さな企業の困りごとを情報として集約することで、「困りごとのマッチング」を行っているのです。

情報をたくさん集めれば、さまざまな困りごとが解決できるかもしれません。「お互いさま精神」で、この苦難を乗り越えましょう。

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「顔色を窺う」とは違う。接客のプロは空気をどう読んでいるか

ビジネスシーンは言うに及ばず、すべての対人関係スキルの中でも重要視される、「空気を読む」という能力。とは言え、空気を読んだ上で適切なリアクションを取ることは、そうそう簡単にできるものでもありません。接客のプロはどう対応しているのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、空気を読むために見極めるべき3つのポイントを紹介しています。

空気を読んで変える

売れる販売員、接客のうまい販売員と呼ばれる人たちは、本当に人の雰囲気を見るのが上手だなと感じます。販売員だけではなく、例えば居心地の良い居酒屋や喫茶店のスタッフさんたちでもそう感じることは多いですよね。

例えば、普段は明るいお客様がいて、来店されたらよくスタッフと話しながらお酒を飲みます。しかし、そんなお客様でも、時にはちょっと考え事をしたいとか、ちょっとトラブルがあって落ち込んでいるなんて日もありますよね。

そういう時に、いつも通りただ明るく接するだけではなく、考え事をしていそうなら少し離れて静かにしておくとか、落ち込んでいそうなら、和ませるような会話をするとか、できる店のスタッフほど、そういう風にしてくれるのです(そういう経験ないですか?)。

これは、お客様が放つ空気を読んで、その空気を良い方向に変えるということではないかと思います。

空気を読むというのは難しいです。

ぱっと見で表情に出ている人もいれば、まだわかりそうなものですが、必ずしもみんながみんな、そういうわけでもありません。表には出ていないけれど、なんとなくピリピリしているなんてこともあるのです。

でも、販売員として接客を生業にしているのであれば、空気は読めた方が絶対に良いでしょう。顧客であれば、「やっぱり私のことをわかってくれるな」と感じてもらえるかもしれませんし、初めてのお客様でも、「なんとなく居心地が良いな」と思ってくれるかもしれませんからね。

と言っても、空気を読むためには、どんなことが必要なのでしょうか。

私が思う、いわゆる「空気感」という曖昧な言葉の中には、いくつかの要素があります。

  • 表情
  • 反応
  • 言葉

かなりざっくりですが、このポイントを見極めれば大体の空気は読めそうです。

表情は表にそのまま出ているもの。なんとなく、怒っていそうな顔や、なんとなく機嫌が良くない顔というのはありますよね。まずはそこを見ます。でも、表情は、人によって全然違うものですから、これだけでは空気を読めるかは何とも言えません。

次に反応を見ます。接した時のリアクションとでも言いますか、好反応かどうかということですね。常連のお客様でも、あまりポジティブな状態でなければ、声をかけても、苦笑いになったり、いつも通りの表情を見せてくれないこともあります。特に一番最初に接した時の反応は、そのお客様の気分を見極めるポイントなので、注意して見ておきたいところです。

で、言葉を見ます。お客様の発する言葉のことです。往々にしてマイナスな空気を纏っている人というのは、言葉にもその気が表れます。ここで特に注意したいのは、言葉そのものもそうなのですが、「語気」と「語尾」です。

「語気」というのは、言葉の勢いや調子という意味ですが、ポジティブな状態の人は語気の調子も良いものですが、ネガティブな状態の人は、例えば、語気が異様に強くなったり、(「大丈夫です!」みたいな)逆に異様に暗くなったりもします。

また、「語尾」もそうです。ポジティブな状態であれば、語尾が自然と上にあがるような感覚が多いですが、逆の状態だと、語尾が下がることが結構多いわけです。同じ「そうなんですね」でも、「そうなんですね↑」の場合と、「そうなんですね↓」の場合があるような感覚ですね(伝わりますかね?)。

あくまでも私個人のやり方ですが、こうしたところで空気を読んで、その空気を変える発言や対応をしていくことが大事だなと考えています。

空気を変えることに関しては、長くなっちゃうのでまたそのうち、聞きたいというお声があれば書いてみたいと思います。

今日の質問です。

  • お客様の発する空気を読むためには、どんなポイントを見ますか?

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危機管理のプロが嘆く、識者も整理できないロックダウンのあり方

「悪循環を避けるにはロックダウンしかない理由」「緊急事態宣言も強制力なし。台湾式リーダーシップを」など、感染症対策に関し、一貫した主張を続ける危機管理の専門家で軍事アナリストの小川和久さん。主宰するメルマガ『NEWSを疑え!』で、読売新聞に掲載された学者2人のロックダウンへの認識不足を正します。今回の日本の取り組みでは終息に導けなかった事実と、徹底したロックダウンで感染を抑え込んだ台湾の取り組みを教訓に、次なる感染症への備えとして、ロックダウンの目的と位置づけを明確にする必要があると訴えています。

一般論でロックダウンを語るな

4月30日付の読売新聞朝刊の「論点スペシャル」に、コロナ対策について3人の論者のコメントが掲載されました。篠田英朗氏(東京外国語大学教授)、細谷雄一氏(慶應義塾大学教授)、野口元郎氏(弁護士)という顔ぶれで、いずれも日本を代表する知識人です。

楽しみにしながら読み進んだのですが、細谷氏のところでロックダウン(都市封鎖など)について整理が必要な見解にぶつかってしまいました。細谷氏は言います。

「“劇薬”であるロックダウンは短期的収束のケースには向いているが、長期化すると経済は疲弊し、自由を求める市民の反動が起きる」   「法制上、ロックダウンができない我が国の自主的行動変容を求めるやり方は、生ぬるく見えるが、比較的問題は少なく、持続可能なコロナ対策と言える」

篠田氏も似たような見解を示しています。

「欧米をまねてロックダウンすべきだと批判する声もあるが、日本は日本のやり方でやってきた。世界最高水準とはとても言えないが、死者数などを欧米に比べ相当に抑え込んでいる。卑下するよりも、特性をいかすことを考えた方がいい。   日本モデルの最大の課題は、その特徴を把握する『意識化』がされていないことだ。せめて政治家はモデルの強みと弱みをきちんと認識し、地道に努力している人々を戦略的に支援してほしい」

以上の見解は、ロックダウンを事態終息への取り組みの中に適切に位置づけていない点で、日本政府の対応や国民一般の認識と同様の一般論でしかありません。

なんのためのロックダウンなのでしょうか。目的ははっきりしています。終息が遅れるほどに医療崩壊が起き、経済活動の低迷により財政逼迫につながり、補償どころではなくなる恐れがあるからですが、それだけではありません。国民の生命に関わる危機はコロナだけではないからです。いつ大規模災害が起きるかもしれず、日本周辺海域で小規模な武力衝突が起きる可能性も皆無ではありません。感染拡大のうえに緊急事態が重なったら、目も当てられないことは言うまでもないことです。

このように考えれば、国民に不自由な生活を強いたり、経済活動を休止させたりする期間を極力短くし、一気に感染を抑制していく取り組みがロックダウンなのだと理解できるでしょう。

むろん、都市封鎖と言っても生活必需品の買い出しや散歩、ジョギング、在宅勤務できない業務の通勤などは許可証によって認められますし、重要インフラや物流なども確保されます。これを徹底すれば、それこそ1~2か月ほどで収束の兆しを掴み、段階的にではあっても経済活動を再開することが可能になるでしょう。そのためには一定の罰則を設けることも避けられません。