文科省が隠蔽工作。早大「天下りあっせん」事件のあっけない幕切れ

文部科学省の元官僚が早稲田大学に天下ったとされる一連の問題は、事務次官の辞任を経た今もなお新たな不正が次々と噴出するなど、収まる気配がありません。しかし、「とんとん拍子に事務次官辞任にまでコトが進んでしまった」この件について引っかかりを覚えるという、メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者・新 恭さんは、情報のリークを含めた「官邸が描いたシナリオがあるに違いない」として、そう判断せざるを得ない論拠を記しています。

天下り防止の監視組織をもっと拡充せよ

官僚の天下りはなくなっていない。そんなことくらい、誰でも察しはついていただろう。

文科省で大学ににらみを利かせていた担当局長が、有名私大に天下り。絵に描いたような事例だ。

だが、何か引っかかる。有名無実に近い組織だった内閣府の「再就職等監視委員会」がにわかに動きだし、とんとん拍子に事務次官辞任にまでコトが進んでしまったのだから。

再就職等監視委員会は、退職する官僚が、省庁の権限をバックに、求職したり、就職先を斡旋してもらったりするのを防ぐためのチェック機関である。

だが、監視委員会といっても、証券取引等監視委員会のようなものを想像したら大間違いだ。

委員長が常勤だが、他の4人の委員は非常勤。事務局員が1名いて、違反行為の調査を担当する再就職等監察官は全員非常勤、しかも10人ほどしかいない。

委員長は特別職の報酬を得ているが、監視委事務局の平成28年度概算要求を見ると、月2回の会議に出席する委員4人分の手当は合計232万円。監察官については、10人分の雇い上げ経費として、586万円が計上されているだけである。

賃金としては「期間業務職員1人分334万円」のみ。これが事務局員への給料らしい。期間業務というから、1年契約の臨時的な雇用形態だろう。

つまり、この組織はオフィスに委員長と非正規雇用の事務局員1人がいて、月2回委員会を開催、必要に応じて年間10人ほどの非常勤監察官を雇い上げているのが実態なのだ。

この態勢で、巨大な霞ヶ関の官僚組織に目を光らせよといってもどだい無理な話ではないか。

このような弱小組織にしてしまっているのは、民主党政権時代も含めて、天下り規制に政権中枢が本気を出していないからである。

裏事情を心得ている霞ヶ関はあまり目立たないよう、実質上の天下りを続けていく方法をさまざま編み出した。

たとえば、OBに民間のダミー会社をつくらせる。そこを通して再就職先の斡旋や調整を行う。実務は省庁の人事部門があたるにせよ、すべてその民間会社がやっていることにすれば問題にならないというわけだ。

監視委員会が設けられてはいても、その内情を知っているためはなから甘く見ている

もちろん、委員長や委員、監察官らはがんばって職務に励んでいることだろう。とくに、今回は、あまりに露骨なケースであり、見逃すわけにはいかなかったに違いない。

そういう意味では文科省も油断が過ぎた。問題になったのは、2015年8月に退官した高等教育局長、吉田大輔氏の件である。同年9月から吉田氏は早稲田大学大学総合研究センター教授という職に就いた。

贅沢をしている高級官僚が「CO2削減」を掲げるニッポンの矛盾点

ゴミの分別・リサイクルについて異を唱えてきたメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者である、中部大学の武田教授。今までの記事では、リサイクルやゴミの分別による弊害や、メディアが伝えてきた嘘について暴露してきましたが、今回は贅沢三昧な暮らしをする高級官僚や政治家が「CO2削減」を唱えることの矛盾と、真面目な日本人がリサイクルに真剣に取り組むことによって起こる不幸について言及しています。

贅沢な暮らしをする高級官僚が「CO2削減」を掲げている矛盾

社会が混乱してくると、辻褄の合わないことが起こり始めます。多くの人は忙しいので、専門家の言うことをそのまま納得してしまいますが、そこに大きな落とし穴があります。たとえば、次のようなことです。

1) 学校の先生は「成績が良い方が良い」と考えている・・・その結果、勉強のできる子供が良い大学に進学して、高給取りになる。

2) 学校の先生は「節約して環境を良くしなければならない」と子供に教えている。

3) 成績が優れ、良い大学を卒業した人は平均的に高給取りになり、その結果、多くの物質やサービスを買い、資源を余計に使い、環境を汚染させている。

つまり、学校の先生は二つの相矛盾したことをしていますが先生が矛盾を感じている訳ではありません。社会が複雑なので、こんな単純な関係にも気が付かないのです。捨てる物を買うという「有料ゴミ袋」の矛盾も気が付かないのですから、このぐらい遠い関係になると、現代の社会では誰も気が付かないという状態です。

それでは、子供の成績は悪くても良いのでしょうか?

私が産業界で活動していた頃のこと、ある地方の仕事でした。人口が6万人程度のその市は自然と文化・歴史に囲まれたところでしたので、私はよく史跡を訪れてはその時代に思いをはせたのです。

でも、一緒に行った人の大半は「武田さん、そんな古い石を見てても仕方が無いから、少し先に美味しいうどん屋がありますから、行きましょう」と言うのです。その人たちを軽んじるということではなく、私は歴史を知っているので、その場所に立つと、昔の風景が思い浮かべ、まるで敵味方の武将の叫び声が聞こえるようでした。

魔を滅する。豆まきの長い歴史を持つ「京都」の意外な節分

節分といえば豆まきに柊鰯、ですが…、その由来や意味を正確に説明できるかとなると、首を傾げてしまう方も多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では、節分の風習や由来を記すとともに、平安時代から続く節分の儀式を執り行っている京都の神社やお寺もたっぷりと紹介してくださっています。

京の節分

節分で撒く豆や鬼の種類の意味するもの、柊鰯(ひいらぎイワシ)の風習などをご存じでしょうか? 今回は日本人なら知っておきたい節分の風習やその歴史を読み解いてみたいと思います。そして、今でも節分の行事である追儺ついな式や鬼法楽おにほうらくが行われている神社やお寺をご紹介します。

節分の由来

節分とは、季節の変わり目を意味します。昔は「せち分かれ」と言って立春、立夏、立秋、立冬の季節の始まりの日の前日を節分と言いました。しかし、現在では、冬から春になる立春の前日の2月3日だけが節分として残りました。また、立春は1年の始まりと考えられていて、立春の一日前の節分は大晦日にあたります。

立春を1年のはじまりである新年と考えれば、節分は大晦日にあたります。平安時代の宮中では、大晦日に陰陽師(おんみょうじ)によって旧年の厄や災難を祓い清める「追儺ついな)」の行事が行われていました。室町時代以降は豆をまいて悪鬼を追い出す行事へと発展し民間にも定着していきました。

なんで豆をまくのか?

季節の変わり目には鬼が出ると言われています。その鬼を退治するために豆をまくようになったのです。豆は昔から邪気を払う力があると言われてきました。そのため鬼を追い払うために豆をまくようになりました。またかつて鞍馬山の近くの鬼が村人たちを困らせていた時に鬼を追い払うのに豆を使ったのが由来とも言われています。

を滅することに通じるため豆が使われたとも。諸説ありますがどれが本当なのかというよりも、おそらく全て当てはまるのでしょう。

豆まきの正式ルールとは?

豆まき用の福豆を升に入れて、豆まきの直前まで神棚にお供えして、神様の力を宿すようにします。神棚がない場合は目線より高い場所に白い紙にのせてお供えをします。

節分の日、日が沈む頃窓を開けて、家の奥から外に向かって豆を撒きます。豆をまくのは、家の主人か年男とされています。掛け声は、「鬼は外、福は内」と元気良く。

鬼を追い払ったら急いで窓を閉めます。窓を閉めたらすぐに自分の数え年の数だけ豆を食べます。豆を食べることで鬼退治が完了したことになります。数え年の数だけ豆を食べると、病気にならず健康でいられると言われています。

豆まきに使う豆は炒った豆でなくてはなりません。生の豆を使うと拾い忘れた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いからです。「炒る」は「射る」にも通じ鬼を封じ込めるという意味があります。豆は食べてしまうことにより、鬼を退治したということになります。

鬼がトラのパンツをはくわけは、「鬼門」に由来します。「鬼門」は鬼の出入りする方角で「北東」とされています。この方角は十二支にあてはめると「丑(うし)」「寅(とら)」の方角にあたります。そのため鬼は「)」の角をもった姿で、「)」のパンツを履いているのです。

日本も監視されている。映画『スノーデン』で考える私たちの問題

オリバー・ストーン監督、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット主演の『スノーデン』が1月27日金曜日より日本公開となる。アメリカ国家安全保障局(NSA)、中央情報局 (CIA)の元局員であり、情報収集活動に携わったコンピュータ専門家のエドワード・スノーデンが、2013年6月にNSA の機密情報をイギリスのガーディアン紙に暴露した事件を描いたノンフィクションが原作となっている。

英雄か、犯罪者か

怪我のために軍隊除隊を余儀なくされた愛国的青年スノーデンは2006年、コンピュータの知識を買われCIAに入局する。2007年、スイスのジュネーブに派遣されるが、そこで対テロ諜報対策の名目のもと、アメリカ政府が自国民のみならず世界中の一般市民から膨大な情報を収集していることを知る。その後、2009年にNSAの契約職員、コンピュータ会社デルの社員として来日(デルは、NSAの請負会社の1つ)し、米軍横田基地内で勤務。その後ハワイのCIA工作センターへ。

なぜ当時29歳の青年は、キャリアや恵まれた生活を捨て、国家反逆罪、機密情報漏洩罪などに問われる危険をおかしてまで、実名での告発に踏みきる気になったのか。ちなみに米国には、イラク空爆関連の内部告発をし、機密文書漏洩罪で服役しているチェルシー・マニング元上等兵などがいるが、オバマ前大統領が退任前に同上等兵に恩赦を与えたことで話題となった。

監視社会はどこまで来ているのか

スノーデンにまつわる事件は、紛れもなく現代アメリカ、あるいは世界中の市民にかかわる最重要事項の1つだろう。すなわち、「私たちは、いったいどこまで監視されているのか」ということだ。

当のガーディアン紙は「主演のジョゼフ・ゴードン=レヴィットの好演にもかかわらず、ストーン監督の、現代のもっとも重要なトピックの1つの扱いは妙に控えめだ」と述べる。同じくアトランティック誌もやや物足りない様子だ。

だが、映画の役目は問題を扇動することではないのかもしれない。「本作が望むのは(スノーデン氏が常に望んだように)、あなたを悩ませること、また、あなたの情報を収集してあなたを守るためだと言う人間たちの善意に対して、あなたに疑念を持たせることだ」とNYTは指摘。

「同監督は『ニクソン』以来20年ぶりに真に意味のある作品を作ったといってもいい」とするエンターテインメント誌のバラエティも、「『スノーデン』は左派の陰謀のプロパガンダではない(そう責めたてる人はいるだろうが)。監視というものがどこまで来たのかを深く追求する、魅力的で実演的なドキュメンタリードラマである」と述べる。

日本人俳優も登場

ところで、映画中盤、米軍横田基地の情報部内でスノーデンと握手する精悍な自衛隊将校を演じたのは、ドイツ在住で俳優として活動している田川達也さんだ。2015年、撮影がミュンヘンで行われたため、エージェントから話が回ってきたという。

「慣れ親しんだドイツの撮影現場の雰囲気とは違っていました。とにかく静かなんです。現場での待ち時間も異様に長かった。ハリウッド映画はこんなものなのかなと思いました」と田川氏。「やがて周囲がざわついたかと思うと、オリバー・ストーン監督が登場しました。緊迫した感じのスタッフとはうってかわって、監督はにこやかに握手を交わして回りました。演技の指示をされ、カメラ位置と照明の調整が始まると、そこにいるのはジョゼフ・ゴードン=レヴィットではなく、似た背格好の別の俳優。さすがスターは本番まで出てこないんですね」

「本作に出演して思ったのは、私たちの日常生活は本当に、本当にすべて監視されているということ。そして、私たち日本人はそのことに疎いように思います。ぜひこの映画を見て、考えてほしい」という田川氏。その点も心にとめて映画を観てみたい。

(モーゲンスタン陽子) 

 

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記事提供ニュースフィア

 

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先日、ニュースで、横浜市で起きた原発いじめにおいて、いじめを受けないために被害者が金員を巻き上げられていた問題に対し、横浜市の教育長が「いじめとは認定できない。」と発言しさらに炎上している。

原発事故避難いじめ 横浜市長が教育長の発言を謝罪(NHK)

その根拠となるのが、専門家からなる第三者委員会の答申だと言うのだから目も当てられない。

そもそもいじめの専門家とはなんなのか?ちゃんと調査しているのか? 疑問が生じるだろう。

そして、では、何がいじめに当たるのか? それこそが問題だろう。

いじめ防止対策推進法において、いじめは定義されており、

(以下引用)

「本調査において個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする。

「いじめ」とは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」とする。

なお、起こった場所は学校の内外を問わない。

(ここまで)

とある。

法律の定義において、定められていることであり、いわゆる犯罪行為と言えるものは全てこれに合致する。

時にいじめではない犯罪だとする意見があるが、どっちか一方を選択しなければならないと言うものではなく、いじめであり、犯罪であるとするのが正しい。

つまり、いじめを受けないために、お金を渡すということ自体は、「恐喝被害」であって、これをいじめの定義で解釈する場合、どのように捻くれて理解しようとしても、いじめとなるのである。

ここまで批判を受けても尚もこの件をいじめと扱わないのであれば、それこそ、警察の出動要請をせざるを得ないだろう。
なぜなら、これは前述通り、「恐喝」だからだ。

警察をどうするだろう?

学校の判断を待つのだろうか?学校は頼りにならんと出張るのだろうか神奈川県警の考えが聞きたいところである。

損得勘定ばかり気にする人は何故すべてにおいて結局は損するのか

皆さんのまわりに、「あなたとおつきあいすると得になる」などと言いながら近づいてくる方、いませんか? こんな言葉を口にする人からの仕事はすべて断ってきた、というのは無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さん。そこには一体どんな理由があるのでしょうか。

損得だけで判断しない基準を

これまでに地域も業界も規模も問わずさまざまな経営者、起業家にお会いさせていただきました。で、お会いしてきた中で、たまにこんなことをいわれることも。

「中久保さんとおつきあいすると得になると思うんです」

こうしたことを言われてもなんて返事したらいいのか正直わかりません。得とは一体、何をもって得と指すのか? がわからないからです。しかし、こうした人達のご相談の依頼を受けて仕事を進めていくうちに段々「得」がなんなのかがわかってきました。

たとえば、

  • 広告の構成からコピーまで作成してもらえる
  • 業界、地域のキーマンとの交渉に付き合ってもらえる
  • 事業計画を一緒に策定してもらえる
  • 人を紹介してもらえる
  • 事業目標を立ててもらえる
  • 人材育成をしてもらえる

つまり「~もらえる」で判断されていて、「何かをやってもらえる」が得だと思っていたようです。逆にいえば、何もやってくれないのだったら」ということです。こういうことがわかるようになってから、代わりに「何かをする」というのは私の仕事ではないので全てお断りしてきました。

自分にとって損か得かという損得勘定だけで物事の判断をしてしまうと表面的且つ目先なところでしか物事が見えず物事の本質を捉えることが出来ません

たとえば、みんながいいと言っているから自分も買う。みんながいいと言っているから自分も利用する。こういうタイプは表面や目先でしか物事を判断できないので、買い物に失敗すると「あ~損した。」となります。

そして、今度からは損をしないように損をしないように…と、だんだん過度な慎重を重ね、思考・発想・視野の幅を狭めたり行動力を低下させたりしていくのです。

ええっと、こう見えて「絵」なんです。リアルを追求する5人の芸術家

リアリズム(写実主義)は古代ギリシャの時代から多くの芸術家が目指してきたもので、1960年代後期から70年代にかけては高度な写実絵画が人気絶頂となり、フォトリアリズムやハイパーリアリズム(あるいは、スーパーリアリズム)と呼ばれる世界が生まれました。今回、写真のような絵を描く、気鋭の5人のアーティストのお話を聞きました。彼らが生み出す作品のクオリティの高さは脱帽モノ!これらがすべてキャンバスや紙に書かれたものだと信じられますか?

都市のカオスをダイナミックに描く/ Nathan Walsh

雨に濡れる都会を切り取った、アスファルトに映る濡れた光の表現が印象的なこちらの作品を手がけたのは、UK出身・在住のNathan Walshさん。

「この12年間、私のすべての作品は”都市景観“に関係しています。視覚文化的によく知らない都市を訪れることが好きなんです。これによって、予測ができない成果に導くんです。都市には魅了されっぱなしです。労力をかける価値があるものを描くという行為を通じて、都会生活のカオスを永遠のものにする可能性がそこにはあるんです」と話します。

今回、Nathanさんにどのようにこの構図が生まれるのかを伺ったところ、「訪れた都市を当てもなく歩き回り、都市特有のカオスや独特の雰囲気を感じ取ります。それをスケッチブックにサムネイルを書きとめる。同時に、たくさんの場所を写真に残します。それから、スタジオに戻ってポストカード大の情景からイメージを膨らませて、フルスケールの絵にするというプロセスを取っている」という答えが。

実際に旅先からUKに戻ると、たくさん撮り溜めた写真をふるいにかけ、作品になりそうなものを選び、ポストカードサイズの絵のシリーズを作ります。そして、それを壁に貼り、ある期間を一緒に過ごしてみて、その中からダイナミックなフルスケールの絵をつくるために最も視覚的なポテンシャルを持っているものを選ぶんだそう。

図面はフリーハンドで引いていきます。イメージの機械的な伝達を否定することで、ゼロから各対象物を構築するそう。規模の大きい絵だと、これに1ヶ月もかかるとか。下書きこそが、ある意味、最もクリエイティブな部分だそうです。その後、油絵で色味をつけていきます。

「もともと、フルタイムでアーティストになるっていうことを決心したという意識はなかったんです。でも、絵が上手くなりたいという欲望はありましたね」と話すNathanさん。

「たくさんのアーティストが、何度も同じことを繰り返すという発想で作品をつくるという成功の方程式をもっているけど、それは僕にとっては全然魅力的じゃなかったんだ。代わりにどうすれば、とんでもない発想が爆発するか、視覚的な問題に関してエレガントな解決方法を探しだせるか、といったことがエキサイトだと思いました」。

そんなNathanさん、今回特別に未公開の最新作を日本の読者に見て欲しいとのこと、編集部に写真を送ってくれました。
それがこちらです!

 

パワーが溢れるニューヨークという街のダイナミックさが、この絵から伝わってきますね!

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Nathan Walsh
1972年UK生まれ。現在もUK在住。大学・大学院でアート専攻し、デッサンや油絵、版画、タイポグラフィーなどを学ぶ。ニューヨークやパリなどの世界樹の大都市を緻密に描くアーティスト。
Nathan Walshさんの公式サイト / Instagram

 

 

読みづらいあなたのビジネスメールをすっきりさせる簡単な裏ワザ

読めばビジネスメールの文章が美しく、そして読みやすくできる上に誤字脱字も減ると評判の無料メルマガ『仕事美人のメール作法』。今回は、変換すれば出てくるからといっても多用すべきでない漢字、そしてついやってしまいがちな「冗長な表現」が紹介されています。

漢字を平仮名に

メールの文章を読みやすくする工夫の一つとして表記の統一が挙げられます。中でも、よく使う言葉を漢字から平仮名に「ひらく」ことをお勧めします。

  • 出来る → できる
  • ~する事 → ~すること
  • ~毎 → ~ごと

このように、メールを含む文章を書くときに頻繁に使われる言葉をできるだけ平仮名で表記します。

漢字は平仮名よりも画数が多く、直線が多いせいか見た目の印象もカチッと硬いのに対し、平仮名は画数も少なく、文字が曲線で構成されてやわらかいという見た目の印象の違いがあります。

一文に使われる漢字が占める割合が多いほど視覚的にも硬く、文字の密度も詰まって見えるので、文字量が多くなるほど、圧迫感があり読みづらく見えます。

適度に改行を入れるとともに文字の割合も漢字の比率を下げるために、よく使われる言葉を平仮名で統一してみましょう。

ほかにも

  • 但し → ただし
  • 色々 → いろいろ
  • 様々 → さまざま

などが挙げられます。上記に挙げた表記は『記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集』を基に挙げています。

このように基準となるものを社内で共有しておくと、部署ごとに統一表記が違うという事態を避けられます。

中国はカネのためなら嘘もつく? 超富裕層にすり寄る習近平の変節

先日掲載の記事「日本は中国を軽視するな。ダボス会議でわかった習近平の真の狙い」でもお伝えしたように、トランプ大統領の誕生で自分たちの身の上を案じ始めた超富裕層たちに向けて、点数稼ぎとも取れる演説を行った習近平国家主席。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、この演説を受けた一部の超富裕層が中国を見直せば、また世界の流れは変わると推察、さらに気になるアメリカの「TPP離脱問題」についても持論を述べています。

習近平、「核なき世界」を目指す!発言の真意

スイスで1月17日~20日、世界中の超エリートが集結する「ダボス会議」が開かれました。ずいぶんと「暗い雰囲気」だったそうです。なぜでしょうか?

ナショナリストトランプがアメリカの大統領になったから。「ダボス会議」に参加する人は、政財界の超エリートばかり。そして、彼らは概してグローバリスト」なのです。なぜ?

  • 超富豪は、「グローバリズム」のおかげで「オフショア」を使うことができ、合法的に税金を払う必要がありません。
  • 超富豪は、「グローバリズム」のおかげで、賃金水準の低い国に生産拠点を持ち、莫大な利益をあげることができます。
  • 「グローバリズム」のおかげで、貧しい国から豊かな(たとえば欧米)に労働移民が殺到し、豊かな国の賃金水準を下げていきます。

元から住んでいる労働者は苦しくなっていきますが、雇う側の超富豪は、喜びます。というわけで、「グローバリズム超富豪たちはますます豊かになっていく

ちなみに、この「超富豪」という用語。いかにも「陰謀論ぽい」と思う方も多いでしょう。しかし、この下の情報を知れば、「他の用語」は思い浮かびません。

世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪に集中

AFP=時事 1/16(月)13:01配信

 

【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当する36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。

そして、これまで欧米では、「超富豪 >>> 政治家」という関係だった。つまり、政治家は、超富豪に奉仕し、「グローバリズム」を推進していく。ところが、ナショナリスト・トランプが超富豪お気に入りのヒラリーに勝ってしまった。それで、ダボスに集結していた超エリート達は、オロオロしていた。

安倍外交は物味遊山?総理の100カ国歴訪が評価されていない理由

安倍総理を語る上で何といっても欠かせないのが、外交。「安倍外交」という言葉がうまれるほど心血を注いでいることで知られていますが…、今回の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では最近の「安倍外交」を振り返りながら、総理が「本当に実ある外交を行っているのか?」というシビアな問題に正面から斬り込みます。

ぐらつく安倍外交。今年の荒波を乗り越えられるか?

安倍政権の最大の売りは外交といわれ、題目は「地球儀を俯瞰する外交」として世界中を飛び回っている。いったい安倍外交の成果は何かということを本日は考えてみたい。

地球儀を俯瞰する外交を点検

歴代総理に比べ安倍首相は実に外交に熱心で、この4年間での訪問国は100ヵ国を超え、外国首脳との会談は200回に達し、電話会談も含めると300回ともいわれる。アメリカのトランプ大統領とはいち早く会談し、ロシアのプーチン大統領との会談も15回に及ぶ。さらに、中国、アジア各国、ヨーロッパ、アフリカ、中東、中南米とまさに地球を俯瞰する「地球儀外交は間違いなく歴代の首相と比べても特筆されるほどだ。

そのこともあってか、内閣支持率はほぼ50%台で安定。去年暮れの真珠湾慰霊の旅を終えると60%台後半まで上がった。支持率の上昇、首脳会談の回数が多い中で「本当の成果はどうなのか?」ということを点検してみたい。

米ソ両国との外交成果は…

確かに「訪問回数」こそ多いが、行っていない所を順番に周っているだけという感もある中で訪問国が増えてきた。

成果を考えてみると、去年の暮れ期待をふくらませた「日露首脳会談」では、日露平和条約北方四島の話も経済協力の話だけで政治分野はしぼんでしまった。過去15回もあって、進むどころか、巻き戻ったようにもみえる。以前お伝えしたようにエリツィン時代は実現一歩手前まで進んでいた(「またもロシアに翻弄されるのか。北方領土が日本に一番近づいた日」)が、安倍政権になり巻き戻った感も否めない。

今後、トランプ氏が「親ロシア外交」を行なうと表明しており、トランプ氏とプーチン大統領が仲良くなると、 日本がはじき飛ばされる恐れがないとはいえない。そういう意味でいうと、ロシア外交は成功したとはいえないだろう。

さらに、安倍首相は日本時間の12月28日にオバマ大統領と最後の首脳会談を実施。日本の真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊するアリゾナ記念館を訪れた。そこで、安倍首相は「歴史に残る激しい戦争を戦った日本とアメリカは、歴史にまれな、深く、強く結ばれた同盟国」と日米同盟強化を誓った。確かに言葉は美しいが、オバマ大統領との間で日本の奇襲攻撃やアメリカによる原爆投下についてきちんと話し合いをしている気配はない