商品は普通。コスパも悪い。なのに“客足が途切れない”パン屋の秘密

使っている材料や商品はごく普通、しかもコスパもそこまで良いわけではないのに、次々と客が来店するパン屋さん。いったいなぜなのでしょう?今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、 その秘密を解き明かします。

「手土産」に重宝される、深夜営業のパン屋さん

大阪市中央区東心斎橋。

2021年10月。とあるパン屋さんがオープンしました。

北海道産小麦粉と自家製酵母を使った無添加の生地を、小麦本来の味わいと旨みを引き出すための低温長時間発酵させて作る、こだわりのパン。高級感のある外装・内装で、周辺地域に合ったお洒落なお店です。

ライ麦バゲットや明太フランス、ミルクフランスなどのハード系を中心に、メロンパン、カレーパン、クロワッサン、あんバターサンド、塩パン、ピロシキなど、幅広い種類のパンを揃えています。

しかし、国産小麦や自家製酵母、発酵方法などは、特に珍しいわけでもなく、いまどきはごく普通のこと。つまり、際立った特徴はないのです。また、価格的には若干高いので、「コスパが悪い」という口コミがネットに流れているぐらいです。

ところが、このお店は大繁盛しています。営業時間中は、次々にお客さまが来店し、大量にパンを買い込んでいくのです。両手に袋を持たなければならない量を買うお客さまもいます。

それほど売れる秘密は、このお店の出店場所と営業時間、客層にあります。

この場所は、「大阪ミナミ」と呼ばれる飲み屋街。バーやクラブがたくさん並んでいます。

営業時間は、午後5時~午前3時。つまり、深夜営業をしているのです。お客さまは、クラブのママや従業員、飲みに来た人。すなわち、この街が活動する時間帯に開店しているパン屋さんなのです。

夜営業するパン屋さんは極めて少ないので、夜の街に“必要”なお店となっているのです。

仕事前にスタッフと食べるパンを買いに来る、クラブのママ。お客さまに差し上げるために買うことも。馴染みのお店に手土産として買っていく、常連さん。飲んだ帰りに翌朝用として買う人。飲み会の終わりに、仲間たちへのお土産として手渡す人。

夜の街で、さまざまな“需要”が生まれているのです。

普通の繁華街や住宅地で、普通のパン屋さんをオープンしても、売れるかどうかはわかりません。しかし、この真夜中のパン屋さんは、深夜営業のパン屋さんが少ないことに目をつけ、飲み屋街に出店し、手土産需要を掘り起こして、成功しているのです。

普通のパン屋さんで、多少コスパが悪くても、戦略次第で繁盛店になれることを証明しています。

良いアイデアです。

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東京以外には大迷惑。長時間報道される首都圏降雪情報に潜んだ2つの問題

年も明け、仕事をスタートさせた人も多かったなかでの首都圏の大雪。首都圏に降雪があると、全国放送のニュースでも時間をかけて情報を報じていますが、これにはさまざまな議論があるようです。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、首都圏降雪報道に潜む問題を取り上げ論じています。

 

首都圏降雪報道はキー局の横暴か?

毎度のことではありますが、首都圏の大雪情報に長時間を割いて報じる全国放送のニュースを巡ってはさまざまな議論が出ています。「キー局のおごり」という批判が多い一方で、「雪国マウントうざい」といった反応もあります。「関西の大雪だとこんなに大きくは扱わない」という意見も、確かにそうだと思わせるものがあります。

私なんぞは、気象災害といえば、12月末にフォリピンに上陸した台風2号の甚大な被害については、アメリカでも日本でもほとんど報じられていないのが不自然と思いますが、それはともかく、「首都圏降雪報道」についいてはどう考えたらいいのでしょうか。

これは2つの問題を含んでいると思います。

1つは、報道機関において「東京というローカル」と「全国」の問題が混同されるという点です。TV局の体制がいい例で、Eテレなど専門局以外のキー局は全国と東京ローカルを兼ねてしまっています。つまり、東京という地元という概念がハッキリ認識されて、全国レベルの問題と切り分けて語られるという習慣がないのです。

TVの場合が顕著で、民放のキー局は地方局に対して絶大な権力を行使して君臨している一方で、東京ローカルと全国の問題をしっかり切り分けて報じる体制にはなっていません。もっといえば、広域放送をしていた名残で、関東圏の東京以外では新聞は頑張っていましたが、TVなどではローカル報道の体制は脆弱です。

これからTV界は「キー局再編」「ローカル大再編」を通じて、ローカルな報道は時間をかけてネットに移行していくと思われますが、そこで改めて地方の地元に根ざした報道の質を上げていく改革がされていくのだと思います。

 

猫とフェレットが織りなす微笑ましい愛情。「かわいすぎる」人間の子どもみたいにお昼寝する様子に胸キュン

かわいすぎる猫のお昼寝に「癒される」声が殺到

Twitterに人間の子どもみたいにお昼寝する猫ちゃんの姿が投稿され、「尊い」「あまりにもかわいい」と話題になっています。投稿主は短足マンチカン ひな子 (ねこ)(@hinako_munchkin)さん。

とっても手触りの良さそうな毛布にくるまれ、気持ちよさそうにお昼寝しているのはマンチカンの女の子「ひな子」ちゃん(通称:ひなちゃん)。毛布に包まれたその姿も、安心して眠るその表情も、まるで人間の子どもや赤ちゃんのようでとってもかわいいです。

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飼い主さんによると、ひなちゃんはマンチカンらしい短い足とまんまるでクリクリの目がかわいいのはもちろん、とっても甘えん坊でかわいい性格なんだとか。ぎゅうっと毛布に抱きつくその姿を見ていると、甘えん坊な性格であることが伝わってくるような気がします。

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見ているだけで癒されるひなちゃんの寝顔には「天使が……天使がいる……!!」「添い寝したいです!」「可愛いしかない」といった、たくさんのコメントが寄せられています。

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ひなちゃんは多くの“兄弟”がいる大家族の末っ子

実はひなちゃんが暮らす飼い主さん宅は、ひなちゃんを含む6匹の猫ちゃんと2匹のフェレットさん、そして1匹のワンコが暮らす大家族。末っ子のひなちゃんは飼い主さんをはじめ、お兄ちゃんやお姉ちゃんたちに甘えながら日々を楽しく過ごしているようです。

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とても気持ち良さそうに寝ているひなちゃん。フェレットさんとは一緒にどんな夢を見ているのでしょうか?

習近平「終身支配」に黄信号。政府と中国人民の間に吹き始めた“隙間風”

2021年にかつてないほどの高まりを見せた対中包囲網ですが、米中対立は2022年も激化の一途を辿ってしまうようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、国際情勢を知り尽くしたプロとしての目線で、米中それぞれが一歩も引けない理由を解説。そこには両国が抱えている、抜き差しならない国内事情が深く関連していました。

 

国際情勢の裏側【2022年の見通しと懸念】

【コロナに翻弄され続ける世界】

今年に入ってもコロナウイルスの感染拡大に歯止めがききません。デルタ株の感染拡大が収まってきたかと思ったら、今度は南アフリカ共和国起源のオミクロン株が猛威を振るっています。

しかし、WHOによると、まだ科学的に断言はできないと前置きしつつも、オミクロン株は感染力がデルタ株の8倍ほど強いということですが、重症化する可能性は低いとのこと。

それをどう理解するかは人次第かと思いますが、アメリカでは1月4日現在で1日100万人超の新規感染者が報告され、欧州でも倍々ペースで感染者数が増加しています。

ごく一部の例外を除きロックダウン(都市閉鎖)を行う国や自治体は少ないものの、日々増え続ける桁違いの新規感染者数が私たちに与える心理的影響は計り知れないのではないでしょうか。

心理が私たちの経済行動を左右することが分かっていますが、実際の重症度とは別に、感染拡大が引き起こす心理・懸念が世界経済の回復に水を差す可能性もあります。

日本の経済界は挙って2022年の景気回復に前向きな見通しを出していますが、それも沈みかねない心理を浮上させるのに十分かは分かりません(そう切に祈ります)。

ここに株価が好調なアメリカ経済が、FRBの金融緩和終了の動きを受けてどのような反応と影響を国際政治経済に与えるのか、じっくりと見ていく必要があるでしょう。

国際経済が成長を遂げることができたなら、私たちは“本当にコロナと共存する(With Corona)の術”を見つけたと言えるのかもしれません。

 

創業者は所持金83円で韓国から日本へ。お口の恋人「ロッテ」とパチンコの意外な関係

「お口の恋人」のキャッチフレーズで知られるロッテ。今や日本を代表する菓子メーカーの1つとして知られる同社ですが、創業者は戦前、僅かな所持金を手に日本本土へと渡ってきた朝鮮半島出身の青年でした。今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』では北朝鮮研究の第一人者である宮塚利雄さんが、そんなロッテの黎明期から創業社長が祖国に一流ホテルを建設するまでの歩みを、自身との「因縁」を交えながら紹介しています。

【関連】ロッテ創業者死す。ひたむきな努力と幸運が奏でた華麗なるマーチ

※本記事は有料メルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』2022年1月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:宮塚利雄みやつか・としお
宮塚コリア研究所代表。韓国・慶熙大学校碩士課程、檀国大学校博士課程修了。山梨学院大学教授(1992~2015年)。主な著書に『北朝鮮・驚愕の教科書』(宮塚寿美子と共著)、『北朝鮮観光』「がんばるぞ!北朝鮮』『アリランの誕生』『日本焼肉物語』『パチンコ学講座』、そのほか翻訳本多数あり。

 

ロッテ財閥研究(1) 私とロッテとの因縁

パチンコ店の景品としてのロッテの商品

私はこれまでパチンコ産業論を講義し、「間組百年史」編纂に携わり、さらには北朝鮮問題研究家として活動してきたが、なぜか「ロッテ」との関りがあることに気づいた。

まずは、パチンコ産業論でのロッテとの出会いである。株式会社ロッテの創業者重光武雄(韓国名 辛格浩)は、パチンコ機製造やパチンコ店経営には、直接かかわっていないが、パチンコ店における景品としてのチューインガムやチョコレート、菓子類などを提供し、「パチンコ店におけるロッテ商品の景品」は、揺るぎないものとして存在していた。

なぜ、ロッテの商品がパチンコ店の景品にと思われるかもしれない。重光武雄は1941年に関釜連絡船に乗って所持金わずか83円で日本本土に渡り、文学徒を夢見ていたので、文学を専攻するつもりであった。しかし、徴兵を避けるためには、工学の専攻が必要ということになり、化学工業を専攻した。

重光は、新聞・牛乳配達をしながら1944年に早稲田実業学校を卒業し、知人らと杉並区荻窪で「ひかり特殊化学研究所」を設立し、せっけんやポマードなどの製造販売に手がけて利益を得ていた。

終戦とともに日本にいた朝鮮人のほとんどが朝鮮半島へ帰国したが、重光は、帰国せず日本に残り、進駐軍が持ち込んだチューインガムが、人気を博しているのを見て、1947(昭和22)年にガム製造に乗り出した(私はこの年の生まれ)。

翌1948年にひかり特殊化学研究所を株式会社ロッテに改称し、代表取締役社長に就任した。社名のロッテは、重光の愛読書だったゲーテの『若きウェルテルの悩み』の主人公シャルロッテより名前をとったものである。

重光は、当時輸入規制の対象であった天然チクルの輸入解禁を国に働きかけ、チクルを使用したチューインガムの製造販売を始めた。社長自らリヤカーにガムを積んで移動販売し、スペアミントガムと続いて販売したグリーンガムを大量に販売し、ロッテのガムは人気を博した。

私は1997年に『パチンコ学講座』(講談社)を出版した。この時は、パチンコ店における景品について、戦前のパチンコ店での景品の説明と、パチンコ店とたばこについては詳しく書いた。しかし、ロッテの景品については、言及していなかった。

戦後のパチンコブームと相まってパチンコ店での景品も種類が豊富になってきたが、特にロッテの商品は、景品類では抜群の存在で、妬んだ他の業者からは、「パチンコ屋のロッテのガムはしけっている」「チョコレートもまずい」などとの陰口を叩かれた。

当時、それだけパチンコ店での売り上げが大きかったということであるが、事実、ロッテがいち早く自社の商品をパチンコ店の景品として納入できたからである。

一部には、パチンコ屋もロッテも在日朝鮮人だから、ロッテがパチンコ店の景品として自社の商品を納入できたからだ、という説もある。しかし、“パチンコ業界を低く見ている人”にとっては、「パチンコ屋に自社商品を景品として納入することは、はばかれる」という観念があったようだ。

パチンコ産業が「30兆円産業」などと言われるようになると、景品類も高価なものが供されるようになったが、一般景品の主流は、たばこであるのには変わりはない。日本たばこ産業の売上高の20%前後は、パチンコ店での景品の売上高とも言われている。

 

なぜ古今亭志ん生は関東大震災の最中に酒屋へ走ったのか?

伝説の「昭和の名人」落語家五代目古今亭志ん生。大河ドラマでは最近ビートたけしが演じて話題となりました。今回のメルマガ『歴史時代作家 早見俊の「地震が変えた日本史」』では時代小説作家の早見俊さんが、関東大震災や太平洋戦争の真っ只中で志ん生が起こした「酒にまつわるエピソード」を紹介しています。

 

二人のごとうが創った関東大震災後の東京「関東大震災の時代背景」

先週は凄惨な事実、事件ばかりを綴りましたので、不謹慎かもしれませんが、今週は古今亭志ん生に関する微笑ましいエピソードを記します。

落語家五代目古今亭志ん生、落語ファンにはお馴染み、昭和の名人です。2019年の大河ドラマ、『いだてん』でビートたけしが演じ、ドラマの語り役でしたので、落語ファンでなくてもご存じの方は多いと思います。

その志ん生は大の酒好きでした。関東大震災が起きた時、志ん生は、「東京中の酒が地べたに吸い込まれてしまう」という強烈な危機感に襲われます。居ても立ってもいられなくなり、「かかあ、貸せ!」と身重の奥さんから財布をふんだくり、近所の酒屋に飛び込みました。酒屋の主人に酒を売ってくれと頼みますが、酒屋は大混乱、とても商売などできる状態ではありません。主人は、「欲しけりゃ、勝手に飲め」と相手にしてくれませんでした。

志ん生は、「ありがてえ」と酒樽の前に腰を据え、桝に注いでぐびぐびと飲み始めます。すっかりいい気分になり、帰ろうとすると割れていない一升瓶が転がっていました。「こりゃいいや」と志ん生は一升瓶を提げ帰宅しました。道々、身体が揺れます。酔っているせいなのか余震のためなのかわからなくなって、「さのよいよい」と鼻歌を口ずさみながら帰宅しました。

家では身重の奥さんが柱にしがみついていました。貧乏暮らしにも、志ん生の破天荒さにも不満を言わなかった奥さんも、さすがに呆れて志ん生に平手打ちを食らわせたそうです。

 

サントリー「天然水」を清涼飲料No.1ブランドに押し上げた“外様社長”の意識改革

ローソンを再生した手腕を買われ、創業家出身以外の人間として初めてサントリーの未来を託された新浪剛史氏。そんな新浪氏が大切にしたのは、同社を創業した鳥井信治郎氏の「やってみなはれ」という言葉でした。今回の「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」では、「やってみなはれ精神」でサントリーを進歩させ続ける新浪氏の手腕と、その期待に呼応し続ける日米の社員たちの仕事に対する真摯な姿勢を紹介しています。

新浪流「やってみなはれ」の神髄/サントリー 飲料ブランドNo1「天然水」~家飲み狙った新戦略?

東京・品川区の青稜中学校・高等学校では、新型コロナウィルスの感染対策で、去年から冷水機の使用を禁止した。すると「子供たちが職員室に『浄水器の水を水筒に入れたい』と集まってきた。水が欲しいという訴えが強く、きれいで清らかでおいしいイメージがある水を使いたい」(青田泰明校長)と、水だけの自販機を導入した。

選んだのはサントリーの「天然水」。清涼飲料ブランドの販売量では長年「ジョージア」が1位だったが、3年前に「天然水」が抜きトップに立った。今や日本で最も飲まれている飲料ブランドだ。

ちなみに「天然水」の産地は南アルプスだけではない。九州の阿蘇や鳥取の大山、北アルプスにも水源があり、それぞれのエリアで販売している。

さらにサントリーは全国21カ所の森を管理し水を育んでいる。そこで取れた良質な水はミネラルウォーターだけでなく、世界に認められたジャパニーズウイスキー「山崎」「白州」の原料となり、ビールにも使用される。サントリーにとって天然水は生命線なのだ。

3年前、業界で初めてサントリーが売り出した「こだわり酒場のレモンサワーの素」がコロナ禍の今、売れに売れている。東京・立川市のMEGAドン・キホーテ立川店では、炭酸水で割って飲むこの商品の隣に炭酸水「THE STRONG天然水スパークリング」がずらりと並ぶ。合わせ買いを狙ったサントリーの戦略だ。効果はてきめんで、去年、炭酸水の販売量は一気に伸びた。このヒットを受けて他のメーカーも同じスタイルの商品を続々と投入した。

サントリーの創業は1899年。初代・鳥井信治郎が起こした小さな商店「鳥井商店」から始まった。戦後は国産ウイスキーを普及させ、「オールド」は「一家に一本」の定番に。CMも印象的だった。

ウイスキー一本足打法からの脱却を図ったのが創業者の次男で2代目の佐治敬三。創業者の掲げた「やってみなはれ」の精神で業界最後発ながらビールに挑戦。しかし、この事業は赤字が続いた。

3代目、鳥井信一郎の代になってもビールは赤字続きだったが、バブル崩壊後の1994年、ライバルに先駆けて発泡酒を発売。不景気の時代に安い酒で大ヒットを呼び込んだ。

4代目を継いだのは佐治信忠。2003年に「プレミアムモルツ」を世に出すと、爆発的に売れた。そして2008年、長年の悲願だったビール事業の黒字化を実に46年越しで成し遂げた。

それぞれの時代の経営者が「やってみなはれ」の精神を発揮してきたが、いずれもトップは創業家出身だった。だが2014年、バトンは創業家ではないサントリーホールディングス社長・新浪剛史に託された。

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新浪は三菱商事出身。2002年には売り上げの落ちていた「ローソン」の立て直しを託され43歳の若さで社長に就任した。2007年にはカンブリア宮殿にも登場。「正直言って、私は東京にずっといたので、コンビニといえば『セブン-イレブン』だと思っていました。お弁当はまずいし、おにぎりはまずいし、これではダメだ。『セブン-イレブン』に店舗の質では勝てないけど数では勝つというようなことはやめよう、と。質を追わないと、結局、加盟店が疲弊して、社員も疲弊してしまう」と語っていた。

新浪はこだわりの素材でおにぎりの味を劇的に向上させ、100円の生鮮食品が並ぶ「ローソンストア100」を立ち上げるなど、さまざまな改革を断行。11年連続で営業増益という結果を出したのだ。

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習近平の面目丸つぶれ。ゼロコロナ失敗の中国は「尖閣奪取」に動く

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの変異種、オミクロン株。今のところ従来の株にくらべ重症化しにくく死亡率も低いものの、デルタ株の3倍とも言われる感染力で新規陽性者数を爆発的に増加させています。この高い感染力が中国を危険な方向に動かすとするのは、台湾出身の評論家・黄文雄さん。黄さんは自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で今回、その理由を中国の国内事情や歴史を紐解きつつ解説するとともに、世界の国々に対して、中国への警戒や同国発の災厄に対する備えを呼びかけています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年1月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

 

【中国】2022年「ゼロコロナ」に失敗した中国は反日教育と尖閣侵略に動く

22年の10大リスク、「中国のゼロコロナ失敗」が首位

国際政治学者のイアン・ブレマー氏が率いるアメリカの調査会社ユーラシア・グループは、毎年恒例の「世界の10大リスク」を発表しましたが、「中国のゼロコロナ政策の失敗」を2022年の最大のリスクとして選びました。

2019年末に武漢で新型コロナウイルスの感染者が発生して以来、中国は厳しいロックダウンや感染者の隔離によって、感染拡大を抑え込もうとしてきました。加えて、厳格な情報統制により当局批判を封殺。2020年3月にはウイルスの封じ込めを宣言し、同年9月には、習近平国家主席がウイルスとの戦いに勝利したと強調しました。

中国がコロナに勝利宣言 武漢残った日本人も招待

中国共産党はコロナへの「勝利」を誇示するための展覧会を開催、さらには習近平政権のコロナ対策を称える書籍までが出版されました。中国共産党は、新型コロナに「完勝した」という立場を貫いているのです。

ところが、ここにきてオミクロン株が中国国内でも急速に拡大しています。西安では12月24日以降、1,300万人もの住民が強制的に自宅待機を命じられ、その結果、流通も止まって食料不足が深刻化し、住民の不満が高まっています。

試練迎える中国ゼロコロナ政策、封鎖続く西安で高まる怒り

とはいえ、オミクロン株は感染力は強いものの、重症化率や致死率は低いとされています。そのため、世界中で多くの人がオミクロン株に感染すれば、集団免疫がついてコロナを収束できるという「楽観論」も出てきています。ドイツの学者はオミクロン株を「コロナを終わらせるクリスマスプレゼントだ」とまで主張しているそうです。

「オミクロン株、コロナ終わらせるクリスマスプレゼント」…ドイツの学者が主張

そのため、世界的にはコロナと共存しながら感染や重症化を抑えるという「ウィズコロナ」へと舵を切る国が増えています。しかし、中国共産党にとっては、「ウィズコロナ」への転換は非常に難しい事態となっています。

というのも、前述したように習近平がコロナへの勝利宣言を行ってしまった手前、いまさら「ウィズコロナ」に方針転換することは、習近平政権の誤りを認めることになってしまうからです。

中国では、中国共産党は絶対無謬の存在でなくてはなりません。中国の憲法序章にも、「国家は中国共産党の指導を仰ぐ」と明記されており、憲法よりも中国共産党の決定のほうが上位にあるわけです。

 

土井たか子さんも納得した現代日本で徴兵制を導入する本当の意義

韓国の軍事政権から逃れ、東京女子大教授として20年ほど日本で生活。帰国後は金大中政権のブレーンとして日本文化開放に大きく関わった池明観さんが1月1日97歳で亡くなられました。今回のメルマガ『NEWSを疑え!』では、軍事アナリストの小川和久さんが、池さんと2度目にお会いした際、「徴兵制」に関する意見で一致したエピソードを披露。強制や軍事色など負のイメージがある徴兵制に実は、現代的な国家に欠かせない重要な役割があるとの見解で、同席していた土井たか子さんをして「もっと早く知っておきたかった」と言わしめたと振り返っています。

 

池明観さんと土井たか子さんと徴兵制

新年早々ですが、一人の賢人の訃報で思い出した重要な事柄についてお話ししたいと思います。

「朝鮮思想史の専門家で宗教哲学者の東京女子大元教授、池明観(チミョングァン)さんが1日、韓国京畿道南楊州市の病院で死去した。97歳だった。韓国の軍事政権の弾圧から逃れて滞在した日本で、民主化運動をひそかに支援。帰国後は金大中(キムデジュン)政権の対日政策のブレーンとして、日本の大衆文化開放を進める中心的役割を担った。

 

池さんは現在の北朝鮮に生まれ、ソウル大大学院で宗教哲学を専攻。1960年代に軍事政権を批判して大学を追われ、弾圧を逃れて東大研究生として72年に来日した。日本では韓国の民主化運動をひそかに支援。東京女子大教授を務めて20年間滞在し、93年に帰国した。

 

韓国では翰林大学日本学研究所長などを歴任。98年に金大中政権が発足すると、韓日文化交流政策諮問委員会委員長として日本文化開放の責任者となった。これが金氏による98年の訪日と日本文化開放の表明につながった。日韓歴史共同研究委員会の韓国側座長も務めた。

 

2003年には、1970~80年代の軍事政権による弾圧を告発し、岩波書店の月刊誌「世界」に73年から88年にかけて約15年間連載された「韓国からの通信」の筆者「T・K生」であると名乗り出た」(1月1日付朝日新聞)

ジャーナリストや研究者を中心に「T・K生」の名は知る人ぞ知るところでした。しかし、私が池明観先生とお会いしたのは2006年6月30日と2007年1月9日の2回だけです。

慶應義塾大学経済学部の松村高夫先生と髙草木光一先生が主催した連続講義『東アジア』で、衆議院議長などを歴任した土井たか子さんの憲法の特別講義に「相方」として招かれ、そのあとに目黒のレストランで食事したのが1回目、その連続講義を単行本にまとめて岩波書店から出版する直前、2006年10月9日に行われた北朝鮮による核実験を受けた座談会に出席し、同じ目黒のレストランで意見交換したのが2回目でした。2回とも、土井さん、池明観先生、松村、髙草木の両先生、土井さんの秘書の五島昌子さん、それに私という顔ぶれでした。

 

岸田首相の「優柔不断」が丁度いい。絶対的な正解などない米中対立

先日掲載の「『すべて中国のせいにする病』の米国に服従する日本という重症国家」でもお伝えしたとおり、中国との対立を良しとする声が大多数を占める日本。しかしアメリカの主張を無批判なまでに受け入れることが、我が国の進むべき道なのでしょうか。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、日米中3国のこれまでの関係性を改めて振り返りつつ、日本が両国に対して取るべき外交姿勢を提示。さらに大量生産大量消費を前提としない、新しいライフスタイルについて考察しています。

【関連】「すべて中国のせいにする病」の米国に服従する日本という重症国家

 

2022年以降、米国と中国の関係はどうなる?

1.米国と中国の関係はどうなる?

ネット上では、下記のような意見が支配的だ。

米国と中国は対立関係である。日本は米国の同盟国なので、米国側につくべきだ。

中国は尖閣諸島に圧力をかけ、少数民族の人権弾圧をする非人道的な国であり、許すべきではない。

もし、台湾が中国に制圧されれば、日本も中国に支配されてしまうので、台湾を守らなければならない。

私もこうした意見に基本的には賛成している。その一方で、どこか疑っている。米国と中国のどちらにつくべきかとか、米国は正義で、中国は悪である、という見方は単純に過ぎるのではないか。

例えば、私はバイデン大統領を信じていない。現在、バイデン大統領はアメリカ国民の支持を失いつつある。前回の大統領選挙についても不正があったと思っている。

今後、米国がどのようになのかは分からない。これまで、米国は日本を攻撃し続けてきた。戦争だけでなく、日本経済を何度も潰してきた。これが一貫した米国の対日戦略なのだろう。安全保障で協力していても、経済で協力するとは限らない。

そもそも、中国に投資し、中国経済の成長と共に莫大な利益を上げたのは米国である。従って、本当に米国と中国が敵味方に分かれて戦うのかは簡単には判断できない。

中国は軍事的に日本を威嚇している。しかし、米国ほど徹底して日本経済を破壊したことはない。日本は中国に莫大な投資を行ってきたし、多大な貢献をしている。中国を育てたのは、米国、日本とドイツなのだ。

中国を育て、中国の成長を支えてきたのは先進国の資本と技術と市場である。その関係が切られようとしている中で、中国経済は歴史的に危機に陥っている。それと共に、習近平総書記の政策も混乱している。米国との対立だけでなく、中国経済そのものを破壊しているように見える。

このまま習近平体制を続ければ、中国は崩壊していくだろう。その前に、習近平総書記は失脚するのではないか。そうしないと、世界経済のバランスが崩れてしまう。

もちろん、それが何年後のことか分からない。そして、習近平総書記の次の総書記がどんな政策を掲げるのかも未定だ。次期政権は改革開放路線、米国との関係修復に動くのではないか、と想像できるが、それも絶対とは言えない。

米国も中国も一枚岩ではなく、内部は分裂している。EUも同様であり、各国の思惑はバラバラだ。ロシア、インドも独自の外交を展開している。そして、日本国内も分裂している。

多分、絶対的な正解はない。そもそも世界の動きは、学校の試験ではないのだから、正解があるとは限らない。

そして、我々は状況を判断するための情報さえ十分に与えられていない。あらゆる勢力は自分の利益のために情報を操作し、行動を制限しようとする。我々は限られた情報の中で、自分の頭で考え、行動するしかない。

単純な二元論に立つべきではないし、単純に中国を敵視することにも賛成できない。そう考えると、岸田首相の優柔不断ぶりも丁度いいような気もするのだ。

米国についた方が得だから米国につく。中国についた方が得だから中国につく。そういう損得勘定で動くのは危険だ。損得で動く人は信頼できない。簡単に買収され、いつ裏切るか分からないからだ。

日本は日本の考え方を確立させ、それを主張しておくべきだと思う。

例えば、中国に対して、「人権侵害はやめるべきだ」と主張すべきだと思う。だからと言って、米国のように経済制裁はできない。日本経済に多大な損害を与えるからだ。

経済制裁とは自国の経済の影響の少ない範囲で行うものであり、米国も同様である。米国と日本の損得は別なのだから、米国の経済制裁に追随すればいい、ということにはならない。経済は人々の生活を支えるものであり、それを制限することは人権を弾圧することにつながるのだ。

もし、中国が日本を制裁してきたら、それにも正々堂々と反論すべきである。そうしないと、日本は国際的に信頼されないだろう。