福島沖で発生したM7.4地震。「MEGA地震」が捉えていた前兆とは?

M7.4の地震で津波も発生

22日午前5時59分ごろに発生した、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震。福島県の中通り・浜通り地方、そして茨城県と栃木県の一部で震度5弱を観測したのをはじめ、東北地方・関東地方などの広い範囲が大きな揺れに見舞われた。

また地震発生直後には、福島県・宮城県の太平洋沿岸部に津波警報が発令。仙台港では東日本大震災以来では最大規模となる1.4メートルの津波を記録するなど、各地で潮位の上昇が観測された。

幸いなことに人的被害は軽微だったものの、誰もが5年前の大震災を思い起こし肝を冷やした今回の地震。その原因について、メルマガ『週刊MEGA地震予測』を配信している民間団体・JESEA(ジェシア/地震科学探査機構)は、東日本大震災後における地殻の動きが大きく関わっていたのではないかと推測する。

地震発生の原因となった新たな歪み

国土地理院によって日本全国に建てられている電子基準点。JESEAはその電子基準点から得られる地殻変動データなどを活用し、独自の地震予測を行なっている。

東日本大震災によって、地殻が大きく変動した東北地方だが、その動きは震災後も変わらず活発だ。例えば、震災発生時に東南東方向へ5.3m動いた宮城県牡鹿は、その後の約5年間においても同方向に約90cmも移動を続けている。

以下は、メルマガ『週刊MEGA地震予測』2016年3月16日発行号に掲載された図である。東日本大震災後から5年間で東北地方の各地点が水平方向・垂直方向でどれだけ動いたかを、ベクトル(水平方向の動き)と段彩(高さ方向の動き)で示している。

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これを見ればわかるように、東北地方の太平洋側である岩手・宮城・福島は震災後の5年間で大きく隆起するとともに、東南東から東方向へと水平に移動。いっぽうで秋田・山形といった日本海側は、東南東へ水平移動しているのは同じだが、垂直方向に関しては太平洋側とは逆に沈降する動きをみせている。

ただ、同じような動きを見せるエリアのなかでも、その変動のペースは地域ごとに微妙に異なるという。次の図は、太平洋側の岩手・宮城・福島の各地点が、東日本大震災後の直前から2016年初頭までの間で、垂直方向にどれほど動いたかをグラフにまとめたものだ。

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これらの3地点だが、いずれも東日本大震災の際に大きく沈降し、その後は隆起を続けているのは同じ。ところが、グラフの傾き角度がそれぞれ異なることからわかるように、隆起の進行速度はまちまちだ。この隆起の進行速度の違いが、地震発生の原因となる歪みを新たに生み、今回の地震もこの境界線上で起きたものではないかと、JESEAは指摘する。

メルマガ『週刊MEGA地震予測』では、このような状況を踏まえて、今回の地震が起きた地域を含む「東北・北関東の太平洋岸、奥羽山脈周辺」エリアを、以前より震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い“レベル4”に指定し、警戒を呼びかけてきたのだ。

列島各地で活発化する地震活動

今回の地震で、2016年に入ってからの震度5弱以上の地震は32件目に。ちなみに以前にも紹介したが、昨年2015年における震度5弱以上の地震は10件で、今年はここ数年では東日本大震災があった2011年に次いで多い件数となっている。

また今年は、そういった規模の大きな地震が、エリアの偏りがなく様々な箇所で発生している点も、大いに気になるところ。4月に起こった九州・熊本での地震をはじめ、10月には山陰・鳥取で最大震度6弱の地震が。そして今月に入ってからは、19日に和歌山県南部を震源とするマグニチュード5.4の地震で近畿地方の広範囲が揺れ、そして今回起きた東北での地震。もはや日本中のあらゆる地域が、大きな地震の発生と無縁ではないといえるのかもしれない。

今回の地震に関して気象庁は、今後1週間程度は同規模の地震が起きる可能性があるとして、十分注意するように呼びかけている。ただ東北地方の方のみならず、ここは他のエリアにお住まいの方も、警戒レベルを最大にまで引き上げ、来る日に備えておく必要がありそうだ。

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0001592103c-e1425613724148『週刊MEGA地震予測』
著者:JESEA(地震科学探査機構)
測量学の世界的権威である東京大学名誉教授・村井俊治氏による、測量工学的アプローチに基づいた地震予測を毎週配信。2014年に発生した震度5以上の地震を全て予測するなど、高い予測的中実績を誇り、テレビ・新聞・雑誌等での紹介も多数。
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GUとZARA、ファストファッション業界の「勝ち組」に共通すること

ユニクロを展開するファーストリテイリングが立ち上げた、ユニクロより低価格なカジュアル衣料品店「GU」(ジーユー)の業績が好調です。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』の著者でMBAホルダーの理央周さんは、GUなどのファストファッション、100円ショップ、ファストフード店など、デフレの世相を反映した低価格を売りにする店舗が、同業他社と差をつけるために行っている、「安さ以外の秘訣」を考察しています。

GU、ZARAをはじめとするファストファッションが元気なのはなぜか?

ユニクロなどを展開するファーストリテイリングが10月13日に発表した2016年8月期決算によると、ジーユーの売上高は1878億円前年同期比32.7%増)、営業利益222億円34.8%増と大幅な増収増益となったとのこと。

ニット、スカンツ、ワイドパンツなど、ウィメンズのトレンド商品の販売が好調だったことから、既存店売上高は2ケタ増収となった(流通ニュースより)。

ジーユー/8月期は売上高32.7%増、営業利益34.8%増

期末のジーユーの店舗数は海外10店を含めて350店に達し、31店の純増となった。

衣料小売りチェーン「ZARA(ザラ)」を展開するスペインのインディテックスも、一時期ほどの勢いはないにせよ元気がある。

今日もテレビの情報番組を観ていたら、イタリアで開催されているミラノコレクションの特集をやっていた。

その中の一つのコーナーで、この時期ミラノのストリートを歩くモデルたちへの街頭インタビューで、普段着のブランドをチェックするというものがあった。

レポーターが、道行くモデルに「今何を着ているのか?」を聞くのだ。

多くは「これからオーディションに行く」という新人モデルだということだったが、経歴としてはD&Gやカルティエなど複数のデザイナーのコレクションやショーにも出たことがあるモデルたちだった。

そしてその大半がZARAを着てるのよと答えていた

今日、ショッピングモールに行ったので、店舗を観てみたら、ZARAの、特にレディースの方の売り場には20代から40代の女性を中心にかなり混んでいたのだ。

【検証】おじさんがホスト専門スタジオで撮影するとイケメンに?

 

39歳の男性がヘアメイクをしホスト専門スタジオで撮影をするとイケメンになれるのかを実際に検証してみた動画がniconicoに投稿されている
この検証を行ったのは、ニコニコユーザー記者の「NER(ねる)」なる人物。

まずは、新宿歌舞伎町にあるヘアメイクサロンに行き、髪型からホスト風に。長髪を活かした王子様風のセットにし、緑色のヘアスプレーを大量にかけて完了。

続いて、ホスト風の衣装に着替え、いよいよ写真撮影に挑むNER。撮影スタジオは、もちろんホスト専門のスタジオ。
カメラマンからは「顔を少し斜め上にして、目線欲しい」など本格的なポーズの指示が飛ぶ。

撮影が終わり、写真データの確認をしたNERは「加工する前の段階で、ポーズだけでめちゃくちゃイケメンになった気分になりますよ!!」とプロカメラマンのテクニックに感動した様子。

最後には写真を選定し、NERはポスターを作成。その出来栄えに「イケメンになると、心までイケメンになれる」と感想を述べ、歌舞伎町のネオン街へと消えていく……。

この動画を観たユーザーからは、

「なんすかこれ」
「わろた」
「かっけぇ・・・」
「何か違うwww」
「Vシネのホストだな」
「こんなの今いねーよww」
「嘘みたいにもれてる」
「この企画は面白い」
「ぶはwwwwww」
「もはや別人じゃねえか」

といった数多くのコメントが寄せられている。

動画が表示されない方はコチラ←をクリック。

 

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記事提供:EntamePlex

甘く見てはいけない。『1mの津波』の破壊力を検証する実験動画

11月22日の朝方に東北地方のほぼ全域を襲った地震現象。

その震度はまちまちだが最低でも震度3、福島県の一部では震度5弱が観測され、また沿岸地帯では津波が到達するなど規模は小さいものの、かつての東日本大震災を多くの人に思い起こさせる出来事となった。

今回の津波は仙台港で観測された高さ1.4メートルが最高波。かつての“ビッグウェーブ”と比較すれば、とても低い、そして危険度の少ない数値と感じる人も多いのではないだろうか?

間違いである。

Ⓜ︎ask-加賀山楓は俺の嫁 (@MaskDgsy)さんがアップした、コチラの『1メートル津波の衝撃実験』をご覧いただきたい。

 

 

どうだっただろうか?

“標的”として設置されたコンクリートブロックに衝突した瞬間に鳴り響く、とても言葉に出来ない轟音。少し波がザワついている程度にしかみえない津波でもこの威力なのである。

もしこれから地震、特に津波に遭遇することがあったら小さいものだからといって油断せず、即座に海岸近くから離れていただきたい。

 

■Twitter上の反応

 

 

 

 

 

 

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記事提供:ViRATES

 

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なぜ織田信長は「部下」に裏切られたのか?経営学の視点で検証

時代背景は違えど、戦国武将も企業の社長も、部下を正しく導き、組織を拡大させていくという点ではその役割に違いはありません。特に「優れた経営者に共通した理念」は、昔も今もほとんど変わっていないようです。今回の無料メルマガ『戦略経営の「よもやま話」』では、織田信長や徳川家康といった武将と、松下幸之助さんや稲盛和夫さんなど、誰もが知る大企業のリーダーの共通点を探りながら、「経営のコツ」を考察しています。

条件づけ権力

徳川家康の愛読書に「貞観政要」があり、その中に書かれた内容ですが、「『創業と守成はいずれが難きや』。唐の太宗(李世民)が、功臣である側近に尋ねた。その問いに創業をともに戦った房玄齢が「創業が難し」と答えた。これに対し魏徴が言った「得たのちは、おごり高ぶる。故に守成が難し」。それぞれの意見を聞いた太宗は「どちらも難し。創業はなされた。故に守成の困難を乗り切ろう」と締めくくった」とあります。

経営者(リーダー)に求められる資質・能力には普遍の部分もありますが、その一方で時代の移ろいによって求められるものが変わるということもあります。ここではまず普遍なものついて考えたいのですが、それは「人の活用と処遇」で、これを間違えたがために多くの組織が崩壊しています。

最大であり稀有な経営資源は人間であって「その人間が持つ個々の資質・能力を見い出して抜擢し、場を整えて最大の成果が得られるように支援する」、これが古今東西にかかわらず、マネジメントにおける最も重要な課題です。「功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ」がその基本で、貢献したからという理由で地位につけるのは破綻の原因ともなります。

功ある者には禄を与えよ徳ある者には地位を与えよ」は、西郷隆盛が言ったとも織田信長が言ったとも言われています。中国最古の歴史書である「書経」には「徳さかんなるは官をさかんにし、功さかんなるは賞をさかんにす」という言葉が記されています。さらに、GEのジャック・ウェルチも「能力と意欲あるものにはチャンスを与え、成果と貢献のあった者には報酬で応えよ」と言っているそうで。

古今東西、成功を得る経営者の考える原則は同じのようです。人の特質・特性は異なりよく言われるのが「外向型、内向型」などの分類で、一般の理解では、外向型は営業が内向型は事務が向いていると言われます。経営者が行うマネジメントは、最小の資源をもって最大の効果を得ようとするもので適材適所でないと成果を得られないのは当然です。

医師が宣告する「余命3日」とはどのような状態なのか?

「余命の基準」とはどうやって判断されるのでしょうか?

余命宣告は、病気の治癒のための治療を行うことが難しくなった時になされます。

文字通り、「その人があとどれくらい生きることができるのか」を意味しますが、基本的に、宣告通りに亡くなることはあまりありません。

それではいったいどのように判断されているのか、今回は「がん」と想定して詳しく解説していきましょう。

余命はどのようにして決まるのか

余命は「生存期間」の中央値を取っています。

生存期間とは、その病気集団において「50%の患者が亡くなるまで」の期間のことです。

つまり、同じ病気の100人の患者がいた場合は、50人目が亡くなった時点がその病気の生存期間中央値(=患者の余命)となるのです。

半分の患者が亡くなるまでの期間であり、全患者の平均値ではありません。当然ながら、その病気の生存期間中央値(余命)が1年だとしても、3年、5年と生きる人が一定数いるのです。

末期のがんの患者でも、すべてが5年以内に亡くなるわけではありません。

余命3日とはどういう状態か

では、「余命3日」とはどういう状態なのでしょうか? 

もはや食べ物を受け付けないとか、呼吸困難になっている、血液データから内臓の機能が極端に低下している、意識がもうろうとしている──などの末期的な状態に陥れば、余命が数日であることは、医師の経験から予想できます。

しかし、余命はあくまでもデータや経験に基づく予測値であって、実際にその人がいつ亡くなるのかは医師でもわかりません。

生存率は、選択される治療法や病気の進行具合、個人差によって、その患者の実際の余命は大きく違ってくるのです。

ならば、なぜそんなあやふやな情報をわざわざ宣告するのかと言えば、あとどれくらい生きられるかのおおよその目安を、本人や周囲の人に知ってもらうという意味合いが大きいと考えられます。

これから何十年も生きるのではなく、数か月後には亡くなってしまう可能性が高いことを意識して過ごすことは、残された時間をより有意義に使うという意味で必要なことだと言えるでしょう。

本人への余命宣告

1990年頃までは、がんは本人には告知しないことが多かったのですが、最近は本人に告げるのが一般化しつつあります。

本人が受け入れられないような場合は、家族の意向で本人には隠しておくこともありますが、本人にはっきりと病名と余命を告げるケースが増えています。

現場では、実際の予測よりも余命を短めに宣告する医師が多いようです。

これは、宣告された期間よりも長生きすると本人や周囲が前向きになれるからです。

余命の宣告の問題点

余命を告げることには問題点もあります。

治癒するつもりで頑張っていた人が、余命を宣告されて生きる気力を失ってしまう可能性もあるからです。

余命宣告したことで、それがどの程度影響するのかがわからないことも多いのです。

一方で、余命を宣告されずに病気と闘い続けて、次第に闘うことが難しくなり、死を悟った時にはもう動くこともできず、思い残したことがたくさんある、というケースも考えられます。

残された時間を使って、ギリギリまで病気と闘うか、それとも人生の「まとめ」に入るかは人それぞれですが、それを考えるうえでは、余命宣告は重要だと言えるでしょう。

 

執筆:南部 洋子(看護師)
監修:岡本 良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)

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お見舞いに鉢植えの花はNG? 知っておきたい「贈り物のタブー」

クリスマスやお歳暮など、12月は贈り物をする機会が多い月ですよね。心を込めて贈り物を選ぶのは良いことですが、「これだけはダメ!」というタブーがあることをご存知でしょうか? 無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、知らなきゃ損する贈り物のタブーについて紹介しています。あなたは、NGなプレゼントを贈ろうとしていませんでしたか?

心配りと贈り物

クリスマスまであと1ヶ月ほど…ということで、世間では「クリスマス商戦」というべきか、クリスマスギフトの広告を良く見かけるようになりました。

イギリス人の友人が、とにかくこの時期は嫌だ、と言っていました。あらゆる人にプレゼントを贈る習慣があるため、お金がいくらあっても足りないし、何を買うかを選ぶだけでも大変だと…。

日本ではまずは子供が親に買ってもらうクリスマス・プレゼントがあって、そこに夫婦同士、恋人同士のプレゼントでしょうか。「お世話になった方に」という部分は、「お歳暮」が担っているのでしょうか。

いずれにしても、人に何かを贈るというのはなかなか頭を悩ませるものです。高いものを贈れば良いというものでもありません。間柄にふさわしいランクがあるでしょう。

また、贈り物としてタブーとされているものもあるようです。ハンカチは、「手を拭くきれ(布)」から「手切れ」を連想させるので、縁を切る意味に繋がると言われています。恋人に靴を贈るのもダメだそうです。その靴を履いて遠くへ行ってしまうからだそうです。

また、女性が男性にネクタイを贈るのは、「あなたに首ったけ」という意味があるそうです。リング(指輪)やネックレスなどは、愛情の深さを示すと同時に束縛したい、独り占めしたい、という気持ちも表すとか。

結婚祝いなどでは、ガラス製品など割れやすいものは、「仲が壊れる」のイメージに繋がるので、避けるのが基本だそうです。お見舞いでも、鉢植えの花などは「根付く=寝着く」につながり、入院が長期化するということで、嫌われますね。

相手を大切に思う気持ち、お世話になったことへの感謝の気持ち、相手を祝福する気持ち…、色んな気持ちを込めて贈り物をするのだと思いますが、ただ思いが先走るとうまく伝わらないこともあります。「これはプレゼントしても大丈夫なものだろうか?」と少し調べたり、詳しい人(お店の人など)に相談してみるのも大切ですね。

プレゼントの品を選ぶときに、素直に「こういう相手に、こんな気持ちをこめて贈りたい」とお店の人に相談するのは、決して恥ずかしいことではありません。花束なども、退院した友達に贈る、開店○周年のお祝い、これから仲間とホームパーティーに行く…などなど、目的と予算を言えば,うまいぐあいに作ってくれます。

贈り物をするときには、心を込めるのも大切ですが、その気持ちがちゃんと伝わるように、あと少しの心配りがあると、さらに良くなります。

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大隅氏ノーベル賞の一方で…日本の研究者が置かれた苦しい現状

2016年のノーベル生理医学賞を日本人の大隅良典さんが受賞したことは、今年の大きなニュースとなりました。2014年から3年連続でノーベル賞受賞者が出たことは日本にとってとても名誉なことですが、まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、「クマムシ博士」こと堀川大樹さんの記事によると、日本の科学研究の状況は、決して明るいものではないようです。堀川さんによると、偉大な発明には莫大な「お金」が必要とのことで、日本の研究者たちが置かれている苦しい現状について明かしています。

ノーベル賞から考える日本の科学研究のゆくえ

2016年のノーベル生理医学賞は大隅良典さんが単独受賞。オートファジー(自食)という生命現象のメカニズム解明が受賞理由です。生物はタンパク質を新しく作る一方で、不要になったタンパク質を分解してリサイクルに回します。

オートファジーという現象はこの一連の分解が起こることを指します。とくに細胞が飢餓状態になるとオートファジーは活発化します。細胞が十分な栄養を取れないと、自分自身を分解してそこから栄養素を得るわけです。

大隅さんは研究がしやすいモデル生物の酵母を使ってオートファジーに関わる遺伝子を次々と特定。オートファジーがどのように起こるのか、そして、どんな生理的意義があるのかを明らかにしてきました。

大隅さんの弟子の水島昇さんは、酵母のオートファジー関連遺伝子がマウスにも存在することを突き止め、体の発生に必須であることを見つけました。また、マウスの神経細胞でオートファジーが正常に働かないと、神経変性疾患になることも明らかにしました。オートファジーのメカニズムを明らかにしていくことで、このような疾患の治療や予防が可能になるかもしれません。

このような流れでオートファジー研究は医学につながり、ノーベル生理医学賞の受賞に至りましたが、もともとは純粋な基礎研究だったわけです。恒例の「その研究は何の役に立つんですか」というマスコミの質問に対しては、大隅さんはこう言っています。役に立つかどうかなんて、あとにならないと分からない、と。

2008年にノーベル化学賞を受賞した下村脩さんのGFPタンパク質も、もともとは「なんでクラゲ光ってんだよ」という純粋な興味で行われたものです。それが今では分子生物学研究にとってなくてはならないものに。

クマムシの環境耐性も、もしかしたら将来的には産業に応用できるようになるかもしれません。でも、僕が研究を始めた動機は、クマムシの能力が格好良いと思ったから。あと、かわいいから。あくまでも純粋な興味が動機なんです。

ある意味で、基礎研究には研究費のバラマキが必要で、リターンは長期的な視点で考えなければならない。

安倍外交の大勝利。トランプ会談に出遅れた中国は皮肉と焦りの発言

トランプ氏の大統領就任前にニューヨークで非公開の会談を行った安倍総理。終始和やかなムードだったと伝えられていますが、就任前の次期大統領に会いに行くという行動は、外交的に正しかったと言えるのでしょうか。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、今回の安倍総理の判断を「素晴らしい」と大絶賛、その理由として、トランプ氏が「中国の脅威」を遠ざける重要なキーパーソンであることなどを記しています。

対トランプ、安倍総理にできて、習近平にはできないこと

11月17日の安倍―トランプ会談、とてもうまくいったようです。

安倍総理は、トランプさんが大統領選で勝利すると、即座に電話した。そして、外国政府のトップとして、一番にトランプさんとの会談を果たした。見事です。

なぜトランプさんと仲良くすることが重要なのでしょうか?中国が日本には尖閣だけでなく沖縄の領有権もない!」と宣言しているからです。

※ 絶対証拠→反日統一共同戦線を呼びかける中国

中国は口でいうだけでなく、実際に「尖閣を奪うためのアクション」を起こしている。このことは、少しでも世界の動きを追っている人なら皆知っています。

そして、「証拠」には「反日統一共同戦線戦略に、『アメリカ』を引き入れなければならない」とはっきり書かれている。つまり、中国の重要戦略は、「日本とアメリカを分断すること」なのです。成功すれば、

  1. 中国は尖閣を容易に奪うことができるでしょう。
  2. 日米分断によって、中国は覇権にむかって大きく前進できるでしょう。

この戦略を阻止するためには、「反対のこと」をすればいい。つまり、「アメリカとの関係をますます強固にしていく」。それで、「ヒラリーさんが勝っても、トランプさんが勝っても、中国の戦略を破綻させるために、アメリカとの関係を強固にしなければならない」とRPEでは、100万回ぐらい書いてきたのです。

安倍総理がトランプさんと仲良くしなければならないのは、中国が「隙あらばまず尖閣、そして沖縄」と狙っているからです。

松下電器は人を作っている。松下幸之助が社員と乗り越えた6つの逆境

経営のカリスマ・松下幸之助の名を知らない方はいないと思いますが、彼がどんな時代にどんな思いで創業し、そこから松下電器(現・パナソニック)をどう大企業へと成長させていったのかご存知でしょうか。無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、激動の時代に興した小さな会社を、数々の困難に見舞われながらも従業員たちと一丸になって乗り越え、ついには日本を代表する企業へと成長させた松下氏の軌跡が、興味深いエピソードとともに紹介されています。

松下幸之助~繁栄と幸せへの道筋

ある日本人の経営コンサルタントが、アメリカはフロリダにあるジュース工場を指導した。従業員に教育を行い、設備はぴかぴかに磨き、その結果、生産性品質とも見違えるように良くなった。ところが、経営者はその工場を従業員とも他社に売却してしまった。

せっかくここまで良くしたのに、と日本人コンサルタントが文句を言うと、だからそのお陰で高く売れたんじゃないか、心配するな、まだ工場はたくさんあるからお前の仕事はいくらでもある、と答えたそうな。

従業員も設備や建物と同様に金儲けの手段だと考える、いかにもドライな現代アメリカ流の経営思想であるが、最近の日本の経営者の中にも派手な人員削減策を打ち出して、株価を上げようという手合いも見受けられるから他人事ではない。

ここで思い起こされるのが松下幸之助である。「松下電器は何を作っている会社ですか、と聞かれたら、人を作っている会社です。あわせて電気製品も作っていますと答えなさい」と幸之助は社員に教えた。人を事業の手段だと考えるアメリカ的経営とはまったく異質な発想がここにある。そこには現代の日本人が忘れてしまった大切な教えがあるのではないか。

不況下の出発

大正7(1918)年3月7日、幸之助は大阪の大開町(現在の阪神電車野田駅近く)の借家に「松下電気器具製作所」の看板を掲げた。幸之助の他には、妻のむめの、その弟で後の三洋電機創業者・井植歳男の3人だけの出発であった。

おりしも第一次大戦時の大好況の反動で、諸物価の高騰が庶民の生活を直撃した。3年前に1升15銭だった米が、40~50銭となり、この夏には41都道府県で100万人を超える民衆が「米よこせ」の暴動に加わった。大阪でも十数万人が米問屋や市役所、警察署を襲い、軍隊が出動する騒ぎだった。

こんな暗い世相の中で、幸之助は前年、電灯用の改良型ソケットを開発したのだが、無名会社の新製品を買ってくれる客はなく、質屋通いで食いつなぐ所まで追い込まれていた。下請けとして扇風機用の部品を作らせてもらってなんとか年を越し、起死回生をかけて売り出したのが、プラグと長いコードが一体となったアタッチメント・プラグであった。天井からぶら下がったソケットにはめて、延長コードとして使う簡単な器具である。再生品のプラグ金口を使うことによって、すでに出回っていたものより3割も安くでき品質も良かったので注文が殺到した。

続いて開発した二股ソケット、電灯用と別にもう一つのプラグがついていて、アイロンなどを同時に使える。これも既存品を改良して5割も安くできたため売れに売れた