「99%成功しない」超ロングセラー・G-SHOCKは辞表片手に作られた

発売から40年。いまでも長く世界中で愛され続ける「G-SHOCK」の開発は、大きな問題に阻まれ続けた道のりでした。今回の『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、その開発秘話を紹介しています。

「G-SHOCK」の知られざる開発秘話

G-SHOCKはこうして生まれた 伊部菊雄(カシオ計算機シニアフェロー) 『致知』2021年3月号

落としても壊れない丈夫な時計をつくりたい──。この純粋な思いに端を発して、世界初のタフネスウォッチ・G-SHOCKは誕生しました。

発売から38年経った現在、全世界の販売総数は1億2,000万本以上、超ロングセラー商品です。

高さ10メートルから落としても、巨大トラックの下敷きになっても壊れない耐久性を誇るこの時計の開発に私が挑んだのは、1981年、28歳の時でした。

新卒でカシオ計算機に入社し、時計の設計部で働いていたある日のこと。

職場の廊下で人とぶつかった拍子に時計が腕から外れ、コンクリート製の床に落ちてバラバラに壊れてしまいました。

その時、時計を失った悲しみよりも、「時計は落とすと壊れる」という“常識”を実体験できたことに感動してしまったのです。

その興奮冷めやらぬまま「落としても壊れない丈夫な時計」というたった一行の新商品提案書を会社に提出。

開発許可が下りたものの、提案前に基礎実験も行っていない、思い先行の提案でした。

インパクトを求めて、落下実験は腕の高さでなく、実験室があった3階のトイレの窓から行いました。

初めに時計の周りを緩衝ゴムで覆い耐久可能な厚さを調べました。その結果、ゴムの厚みはソフトボール大になってしまい、そこで初めて開発の困難さに気づいたのです。

試行錯誤を重ね、時計の心臓部(モジュール)をケースカバーやゴムガードリンクなどの部品で覆う「五段階衝撃吸収構造」を発案。

このアイデアが効果的に働き、腕時計サイズは劇的に縮小できましたが、大きな問題を抱えていました。

実際に落とすとモジュールの中の電子部品が必ず一つ壊れるのです。

割れやすい液晶画面を強くするとコイルが切れ、コイルを強化すると他の部品が壊れる……。改善を試みようとも全く歯が立たず、1年の歳月を費やし落下回数は200回を超えました。

社内の大反対を押し切って販売「着るビーズクッション」はなぜバズッたのか

社内では「売れるわけない」と反対する声ばっかりだった製品が、あるSNSでの投稿ひとつで話題となり注文が殺到しています。今回は、MBAホルダーで無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者である青山烈士さんがその製品をピックアップし、販売の戦略と戦術を分析しています。

目を向ける方向

今号は、ダメになれるクッションを分析します。

● 縫製会社のタキコウ縫製が展開している「着るビーズクッション」

※ 紹介動画はコチラ↓
【ハナロロ】着るビーズクッション

自宅でゆるーく過ごしたい方をターゲットに「一つひとつ手作りするこだわり」に支えられた「心地よく座ったりゴロゴロできる」等の強みで差別化しています。

見た目が斬新な製品であることもあり、SNSでの投稿が話題となり、注目を集めた結果、注文が殺到し、製造・出荷が間に合わない状況になっています。

■分析のポイント

「着るビーズクッション」の販売前、社内では「売れるわけない」という声ばかりだったそうです。

その反対の声を押し切って、「欲しい」と言ってくれたお客様の声を信じて、社長が販売に踏み切ったようです。

多くの企業では、奇抜なアイデアや斬新なアイデアは、反対されることがほとんど、だと思います。

反対されることで、当初は尖っていたアイデアもだんだんと、尖りがなくなり、平凡な製品に落ち着いてしまう、という残念な結果につながってしまうことも想像に難くありません。

恐らく、社内にいるメンバーは自社の製品の使われ方についてはよくご存知だと思います。ですが、よく知っているからこその「落とし穴」もあります。

一度、使われ方の常識・枠にとらわれてしまうと、想定外の使い方を受け入れることが難しくなるということです。

要するに、多くの知っているお客様がベースにあると、その延長線上にないものは、反対の対象となるわけです。

こういった「落とし穴」にハマると一般的な使い方とは外れたアイデアを「売れるわけない」と思ってしまうことにつながってしまうのです。

たった一人のお客様の声を大切にできるか。その声が、一般的な使い方と外れていたとしても。

たった一人のお客様に、目を向けることができるか、それが、今回の重要なポイントとなります。

1万人に1人の声であったとしても1億人いれば、1万人いるということですからね。

大企業では、それでは少なすぎるでしょうが、中小企業であれば、自社製品が1万個売れる見込みがあれば大きな機会でしょう。

むしろ、中小企業こそ、こういった小さな声に向き合うことが求められるはずです。

今後、タキコウ縫製より、どのような製品がリリースされていくのか注目していきます。

議長国の資格なし。G7環境相会合で露呈したニッポンの周回遅れ

脱炭素化社会の実現に必要不可欠かつ、先進国が率先して取り組まなければならない石炭火力発電の廃止。しかし我が国の政府は、この潮流に逆行する姿勢を崩すつもりはないようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、先日札幌で行われたG7環境相会合でも露呈した自民党政権の「周回遅れぶり」を厳しく批判。「日本にG7サミットの議長国を務める資格などない」との厳しい見方を示しています。

日本に議長国の資格なし。G7環境相会合でも露呈した自民政権のガラバゴスぶり

5月19日から3日間の予定で開催される「G7広島サミット」をメインディッシュとすれば、そのオードブルに当たるのが札幌で開催された「G7環境相会合」(4月15日~16日)、スープに当たるのが軽井沢で開催された「G7外相会合」(4月16日~18日)でした。毎度のことながら「G7外相会合」もツッコミどころが満載でしたが、昨日の今日で原稿が間に合わないので、今回はオードブルの「G7環境相会合」を取り上げたいと思います。

今回、札幌で開催された「G7環境相会合」ですが、議長国である日本からは、西村康稔経産相と西村明宏環境相という「ダブル西村」が出席しました。そして、G7で唯一の「化石燃料依存国」として、他国の前向きな「石炭火力発電の廃止」に関する提案に反対しました。そして、欧米各国の「廃止時期を明記すべき」との主張を跳ねのけて、期限を明記しない「段階的廃止」という曖昧で無責任な文言を採択させたのです。

しかし、これは今に始まった話ではありません。昨年5月、ドイツで開催された「G7環境相会合」でも、議長国であるドイツが「2030年までの段階的廃止」を提案し、欧米各国が賛成したのにも関わらず、日本から出席した「統一教会の飼犬」こと萩生田光一経産相が猛反発したことで、期限の明記は見送られたのです。

また、今回の会合では、自動車部門の脱炭素化について、欧米の国々が「完全EV化の目標を定めるべき」と主張しました。しかし、この前向きな提案も、EV開発に出遅れている日本の反対によって合意されませんでした。他の6カ国が温暖化対策に前向きなのに、議長国である日本がその足を引っ張る。本当に恥ずかしいことです。

「完全EV化」を目指す他の国々に対して、「ハイブリッド車」を良しとする日本。「石炭火力発電の廃止」を目指す他の国々に対して、「石炭火力発電のアンモニア混焼によるCO2排出量の低減」を良しとする日本。白黒をハッキリつけたがる欧米人と、白でも黒でもない「曖昧なグレー」でお茶を濁したがる日本人との文化の差でしょうか?…なんてノンキなことは言っていられません。

期限を決めない「段階的廃止」という文言は、自転車のヘルメット着用の「努力義務」と同じく、何の意味もない「絵に描いた餅」であり、単に「やってます感」をアピールするためのゴマカシだからです。そもそも「努力義務」とは、一票の格差問題で無責任な裁判長が繰り返す「違憲状態」と同じく、日本語を根底から覆す「デタラメで矛盾した造語」なのです。

自転車のヘルメット着用が「義務」だと言うなら違反者を罰するべきだし、一票の格差が「違憲」だと言うなら選挙をやり直すべきなのです。こうした曖昧なグレーな造語でお茶を濁すな!…と、あたしは言いたいです。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

5月の広島サミットで「首相暗殺テロ」発生の可能性も。日本外交の“隙”を狙う隣国に注意せよ

4月15日に発生し、世界のメディアも大々的に伝えた岸田首相襲撃事件。昨夏の安倍元首相の殺害事件を想起させる手口に、ネット上では同事件と比較して賛否が巻き起こっています。そして今回、幸いにして負傷者もなく岸田首相も無事でしたが、SPの爆発物への対応や警備の甘さなど、大きな課題が浮き彫りになったのもまた事実です。この事件を取り上げ詳しく解説しているのは、外務省や国連機関とも繋がりを持ち、国際政治を熟知するアッズーリ氏。アッズーリ氏は今回、広島サミットが首脳暗殺テロの標的になる可能性と、中国がそのテロによって日本外交に生じる「隙」を突いてくる危険性を指摘しています。

G7広島サミットは「原爆投下 第2幕」となってしまうのか?

再び世界を震撼させる首相襲撃テロ事件が起こった。昨年7月の安倍元首相暗殺テロ事件の余震が今も走るなか、今度は和歌山で岸田首相を狙った暗殺未遂テロ事件が発生した。

応援演説で和歌山市内の漁港を訪れた岸田首相が演説を始めようとした直前、民衆に隠れていた男が突然パイプ爆弾を岸田首相に向けて投げ込んだ。岸田首相はSPに守られ現場からすぐに避難して無事だった。男はすぐに周辺にいた男たちに抑えられ、警察は兵庫県川西市に住む24歳の無職の男を威力業務妨害の疑いでその場で現行犯逮捕した。

この事件はすぐに海外メディアでの速報で伝えられ、ニューヨーク・タイムズや、ロイター通信や英国BBCなどは一斉にこのニュースを取り上げ、事件現場となった和歌山は安倍元首相が殺害された奈良の隣だ、悲劇の再来だなど昨年7月の事件と比較する形で報じるメディアが目立った。

浮き彫りになった2つの大きな難題

今回の事件からは(安倍事件もそうだが)、2つの難題が浮き彫りとなった。1つは、選挙と警備の関係だ。通常、首相や大統領が会談する場所は厳戒態勢が敷かれ、一般人が立ち入ることは不可能に近い一方、選挙は民主主義の根幹であり、候補者たちが自分の考えや政策を市民に訴える最も重要な機会となるので、そこに厳重な警備は馴染まない。厳重な警備体制のもとで候補者たちが市民に訴えても、支持に繋がらず落選を招くリスクもあろう。よって、選挙において候補者たちは自然に市民に接近しようとするものだ。しかし、首相や閣僚となれば却って暗殺されるリスクが高まるのも事実だ。民主主義の根幹である選挙が暴力によって脅かされてはならない一方、それによって人の命が奪われることも絶対にあってはならない。ここに選挙における警備の難しさがある。

そして、もう1つの方が差し迫った難題だ。執筆中の4月17日現在、軽井沢ではG7外相サミットが開催されているが、5月には広島でG7首脳サミットが開催される。このサミットにはバイデン大統領などG7諸国のリーダーのほか、韓国のユン大統領、インドのモディ首相、オンライン参加だがウクライナのゼレンスキー大統領などが参加し、台湾問題で緊張を高める中国やウクライナに侵攻したロシアに向けて強いメッセージが発信される予定だ。岸田首相にとっては自らの政治生命をかけて大きな分岐点になろう。

アメリカの「機密文書流出」でウクライナが被る大き過ぎる3つのダメージ

アメリカの軍事・情報機関の機密文書がインターネット上に流出していた問題では、米国内はもちろん同盟国を始めとする関係国にもショックが広がっています。特にロシアとの戦争の真っ只中にいるウクライナにとっては深刻な事態です。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書を執筆している拓殖大学の富坂聰教授が、米メディアの報道を引きながら、ウクライナが被る3つのダメージを詳しく解説しています。

中国がひそかにほくそ笑むアメリカ・国防省からの情報漏洩事件の波紋

中国の機密文書には、赤い文字でタイトルがつけられていることから「紅頭文献」と通称で呼ばれる。4月7日、米紙『ニューヨーク・タイムズ』が報じ、全米を震撼させた機密文書の流出事件で、SNSに拡散されたとされる文書もまた、赤文字で「TOP SECRET//HCS-P/Si-G/TK//FGI//RSEN/ORCON/NOFORN/FISA」と印字されていた「紅頭」だった。

この問題の衝撃度の大きさは、記者からの質問に応じたジョン・カービー(ホワイトハウス戦略広報調整官)が、「(流出文書の)内容も、誰がやったかもよく分かりません」と厳しい表情で答えたことからもよく分かる。

米テレビ『PBS』は11日の放送で、キャスターが冒頭、「近年稀に見る最も深刻な情報流出と位置付けられる事件」と紹介したほどである。現地のメディアによれば、持ち出された文書は数100点に及び、2月下旬から3月上旬にかけてネットに投稿されてきた、明るみに出た問題は、まだ氷山の一角だとされた。

すでに流出が明らかになった内容で、最も深刻なダメージを負ったのは、どこの誰なのだろうか。報道を整理すると、それはウクライナだと考えられる。次いでウクライナを支援するバイデン政権だ。

国防総省からの文書流出であれば、軍や政権に影響が及ぶのは当然だが、その禍は海を越えても広がった。アメリカの同盟国やパートナー国だ。具体的に名指しされたのは韓国やイスラエル、エジプトなどの国だが、彼らは自らの意思とは関係なく内情をさらされてしまうことになり、困惑が広がったのである。

前出『PBS』によれば、流出したのは統合参謀本部議長への説明のために用意された文書だという。それほど重要な資料が漏れたとなれば、多くの点でアメリカに強い逆風が吹くことは避けられない。

まずは、ロシア・ウクライナ戦争へのダメージだ。この視点で最初に懸念されるのは、春から反転攻勢に出ようと準備してきたウクライナ軍の作戦計画への悪影響だ。前出『PBS』で解説を担当した記者によれば、文書には「ウクライナにおける反転攻勢について、いつ、どの旅団が準備を終えていて、どの武器を準備するかについてまで具体的に日付入りで示されている」という。

この記事の著者・富坂聰さんのメルマガ

席がない強み。坪月商60万円を達成したデリバリー店の抜群の収益性

コロナ以前のあり方が徐々に戻り始めているためでしょうか、企業向けのデリバリーがこの3月、4月と好調のようです。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんがサポートする企業特化のデリバリー会社は、後発ながらも坪月商60万円を達成した店舗もあるのだとか。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、そのお店のPLを詳らかにして、高い収益性を示すとともに、売上アップのために競合の商品をどこまで踏み込んで分析したかも明らかにしています。

もうチラシは不要?オンラインのみで坪月商60万円売る企業特化デリバリーのポイント

3月商戦から4月商戦に関して、BtoBデリバリーの伸びが凄かったです。昨年の12月の需要も非常に大きかったですが、それ以上に良い流れがあったため、ご支援先でも過去最高の更新も多かったです。

そんな中で今回は3月に初の坪月商60万円を超えることができたご支援先の話です。

坪月商60万円売るとどの程度儲かるのか?

坪月商60万円売るとやはり収益性は抜群に高まってくれます。PLの数値で見るとざっくり下記です。

売上  :100% 原価  :32%(包材込) 人件費 :28% 業務委託:2%(配送や厨房業務) 家賃  :1.5% 販促費 :3% 消耗品 :2%(包材は原価に計上) 水光  :3% 減償  :2%(6年償却で計算) 雑費  :1% 営利  :25.5%

FLで60%、FLRで61.5%。儲かるポイントは完全にここですよね。席数というキャパがないため、製造をフル稼働させて売上を取れれば、家賃という固定費を大きく下げられます。

課題としては生産性。業務委託が一定数あるからこそ、直接雇用の人件費管理はまだまだ出来ます。

商品MDで意識した事

こちらは超後発だったので、商品MDに関しては非常にこだわりました。BtoBの領域は「領収書ありき」です。品質の良い悪いの前に、予算オーバーならそもそも注文が入りません。そのためやった事は下記です。

Step1)競合の全品調査

外食ではいつも「予算帯」で見ていますが、こちらでは「税込100円」単位で全て確認しました。結果的に、下記6つの予算帯に全ての競合がアイテム数が多い事がわかりました。

1,000円・1,200円・1,300円・1,500円・1,800円・2,000円

Step2)競合のボリューム調査

次は各企業のお弁当を仕入れさせてもらい、ボリュームなどを全て確認しました。

・包材のサイズは?
・ご飯のグラムは?
・主菜の数とグラムは?
・副菜の数とグラムは?
・想定される料理のSKUは?

ここまでバチっとやると、競合への「包み込み戦略」が出来ます。結論的に言えば、

・全体ボリュームは550g~600g
・料理のSKUは60iを準備
・1,200円以上は9マス~12マス包材
・1,000円も幕の内タイプ
・同予算帯でアイテム数の拡充は
 全体の3割が変わっていればOK

これが見えたので商品MDが完成しました──

(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2023年4月17日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

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言い間違いにも程がある。G7環境相会議で西村経産相が放った一言

4月15日から2日間に渡り札幌で開かれたG7環境相会議ですが、記者会見での西村経産相の発言に対するドイツ環境相の反応が話題となっています。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合薫さんが、新聞にも掲載されたその模様を誌上で紹介。さらに同会議での我が国の呆れるばかりの主張を取り上げるとともに、日本がG7から除外される可能性についても言及しています。

プロフィール河合薫かわい・かおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

なぜ原発事故当事者の日本が「出口のない処理水」をドラム缶に詰め続けたのか?

主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合は16日、札幌市で2日間の日程を終え、閉幕しました。

日独伊の閣僚による共同記者会見で、西村経済産業相は、「処理水の海洋放出を含む廃炉の着実な進展、そして、科学的根拠に基づく我が国の透明性のある取り組みが歓迎される」と発言。それに対し、ドイツのレムケ環境・原子力安全相が、「原発事故後、東電や日本政府が努力してきたことには敬意を払う。しかし、処理水の放出を歓迎するということはできない」と話したと、新聞で報じられています。

西村氏は会見後、報道陣に「私のちょっと言い間違えで、『歓迎』に全部含めてしまった」と釈明。処理水の放出については「IAEAの独立したレビューが支持された」と訂正したそうですが、言い間違いにも程が有ります。

奇しくも、ドイツでは15日に、最後の原子炉3基が発電のための運転を停止しました。2011年の東京電力福島第1原発事故を受け、決めた「脱原発」が完了したのです。2035年までに再生可能エネルギーのみによる電力供給を目指すそうです。

いったいなぜ、ドイツが日本で起きた原発事故を教訓に、脱原発を掲げ、実行に移したのに、当事者である日本は最初から「出口のない処理水」を、ドラム缶に詰め続けたのか?

いったいなぜ、福島第一原発事故の最大の教訓の一つとして作られた、「40年ルール」を、わずか11年で変えてしまうのか?

そもそも「40年ルール」は、当時の民主党政権と、野党だった自民党と公明党の3党で、合意して決まった法律です。国民の代表である国会で、しかも超党派で法改正したのに、岸田首相の「原発の運転期間のルールの見直ししようぜ!」の一言で「例外」に向けて動き出しました。

岸田首相が、選挙の応援演説の直前に爆発物が投げ込まれた事件に、岸田首相も政治家たちも、「民主主義の根幹をゆるがす行為」と、まるで〇〇のひとつ覚えのように繰り返しますが、官邸主導で法律を変えることは、民主主義の根幹をゆるがす行為」だと思うのです。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

嵐・松本潤が繋いだ米倉涼子と井上真央の“関係”。6年前の「密会報道」が結んだ点と線

長年、熱愛が噂される嵐の松本潤さんと女優の井上真央さん。2人の関係は今どうなっているのか? 気になるところだと思います。そんな中、週刊誌に掲載されたある写真に、芸能記者たちが注目しているよう。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。

6年前の「密会報道」が結んだ点と線

女性セブン』に掲載された役者5人の集合写真が芸能記者たちをザワつかせているようです。

その5人とは米倉涼子、井上真央、中林大樹、岸部一徳、岸本加世子。

一見すると、映画化にようやく米倉が承諾したことで始まった『ドクターX』の“アペリティフ”ですが、何故かこの中にひとりだけ“異分子”…今年1月期の連ドラで好評だった井上が紛れ込んでいることが、現場の記者たちをザワつかせているわけです。

まだキャリアの浅い芸能記者であれば“『ドクターX』で共演?”と早とちりするのでしょうが、『女性セブン』ではそんな安っぽい話題には一切触れず、この2人のプライベートな深い人間関係が書かれていました。

交流は6年近く前からあり、2人を繋いだのは『嵐』松本潤だった…と。

なんでも子供っぽいイメージを拭えないでいた井上が、“女優としていい歳のとり方”をしている米倉に憧れて一席設けて欲しいと懇願していたのを実現させたのが、米倉と飲み友達だという松本だったというのです。

この記事で鮮やかに私の頭の中に蘇ったのは、今から6年半程前に『FRIDAY』が報じた、早朝の港区西麻布での米倉と松本の“密会報道”の、実に生々しいツーショットでした。

当時はこの報道で様々な憶測が流れたものですが、今回のこの記事がその答えだったのかもしれないと繋がった気がしたのです。

実は同じ6年半程前、私の元には知人を介して、井上が実の母親以上に慕う岸本に、頻繁にプライベートの相談をしているらしい…というエピソードがタレ込まれていました。

井上と岸本は思想信条で結び付く関係なのは有名な話ですが、このタレ込みが井上の身辺に何か大きな変化が生じていることだけは朧気ながら感じ取る事ができました。

私にとってはそんな2つの出来事が重なった慌ただしい時期だったことで、記憶がより鮮やかに蘇ってきたわけです。

松潤と井上の今の関係は…

もうひとつ、この写真で久しぶりに確認できたのが、義理の父親のサポートとシングル・ファーザーとして懸命に生きている中林の姿でした。

昨年『WOWOW』オリジナルドラマ『薄桜鬼』出演以降“長引く心労で役者廃業か”なんて噂も一部メディアでは囁かれていたものですから、とりあえず飲みに行けるほど元気だったのか…と安心しました。

ひとつ気になるのは『女性セブン』が書いた“井上さんはかつて松本さんと交際が報じられていましたし”と、文章が過去形になっていたこと…。

松潤と井上は、当人同士しかわかり得ない“関係”なのでしょうが、その真相が実に気になり続けているところではあります。

プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by:News Zero, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

牛丼の吉野家が定年退職者をトラック運転手として再雇用検討もネット賛否。「いい取り組み」「運転手という職業ナメてる」

牛丼チェーンの「吉野家」が、定年退職した社員を自社の食材配送トラックの運転手として再雇用することを検討していると報じられた。今回の取り組みは、ドライバーの時間外労働などが厳しく規制される「2024年問題」が間近に迫る中での対応策である。既に実証実験を大阪府で実施しており、定年を迎え再雇用された3名の社員が、2トントラックで店舗に食材や備品を届けているとのこと。

「2024年問題」に向けた取り組みだが…

今回の報道は、ネットで賛否が分かれるテーマとなっているようだ。

以前より、深刻なドライバー不足・高齢化が問題となっている運送業界。加えて2024年の1月から時間外労働の上限が960時間に制限される、運送業界の「2024年問題」で、長距離輸送が困難になる等の影響が出ると予想されている。

物流大手の「ヤマト運輸」は、6月から一部地域の時間指定の受け取りを「翌日の午後2時以降」から「翌々日の午前中より全時間帯」に変更すると発表した。これも、2024年問題に備えた動きとみられている。

そんな中での今回の吉野家の対応検討に、ポジティブな意見をあげる人も多い。

一方で、「トラックドライバーという仕事を舐めている」「体が衰える高齢者にトラックの運転手は厳しいと思う」「事故が増えるだけ」「安全面は大丈夫なのか?」といった批判も多数ある。

高齢者の運転操作ミスなどによる事故が多く発生しているのは周知の事実。「なぜ、定年後の人材にトラック運転手という仕事を与えるのか」と不安になるのは当たり前といえるだろう。

定年後にトラック運転手って、大丈夫なの?

車の運転を生業にする人は、常に事故と隣り合わせだと言っても良い。

「ドライバー本人が細心の注意を払うのはもちろん、企業側でも国交省の認可を受け、研修・教育が充実しているケースが一般的ですね」(物流関係者)

吉野家が検討する「自社で配送業をまかなう」ことは良いこととも感じるが、その場合、驚くことに安全教育に関する規定はないそうだ。つまり、充実した教育の機会がない状態で、運転に慣れていない定年後の社員がドライバーになることも考えられる。事故を起こすリスクが、長年トラックドライバーに従事する人よりも上がる可能性は高いはずだ。

しかし、「教育環境が整っている企業でも、ドライバーに必要な体力や視力が衰えた人材を運転手として雇用することは珍しくない」と、前出の関係者は言う。

そこには、ドライバー志望の若者が減っている現実が大きく関係しているようだ。

「道路交通法が変わり、2022年5月から19歳以上(普通免許等と準中型免許の保有歴が1年以上)の人が大型免許と中型免許を取得できることになりましたけど、高校を卒業するタイミングで取ることはできないのが、若い人がトラックの運転手を志さないネックになっているかもしれませんね。でも、Amazon等の普及で働く人材は間違いなく必要なので…。年齢が高い人でも欲しいという会社が多いのが現実です」(前出の物流関係者)

「死ぬまで働く」が現実になりつつある今の日本。定年を迎えた人材の雇用創出は不可欠だし「2024年問題」への対策も急務と言えるだろう。だが、その場しのぎ的な対応ではいつかボロが出ることも。業界の課題となっている「若い人材の確保」への対策が、まずは必要なのかもしれない。

 

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浮気調査が失敗するのは「依頼人」のせい?現役探偵が解説

「配偶者の様子が変…」そう思い、プロに浮気調査を依頼する人もいるでしょう。しかし、肝心の調査がうまくいかないケースもあります。実はその失敗は、依頼人のミスが原因だという場合もあるとか。 今回のメルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、調査中に依頼人が取りがちなNG行動を紹介しています。

浮気調査中にしてはいけないこと

配偶者の浮気調査を決意し、探偵に依頼をする。今日からだいたい3週間程は、浮気調査の「期間」となる。うまく浮気の証拠が撮れるだろうか──。

浮気調査の期間は、案件内容にもよりますがだいたい2週間~4週間ぐらいとなるケースが多いです。2週間と言っても、2週間毎日調査をするわけではなく、2週間の中で3日間ほど調査を入れる、というように進めていきます。

依頼される方にとって、その期間は勝負の期間となるので精神的に落ち着かず、どのように過ごしたらいいのかわからない方が多いようです。今回は、そのような浮気調査期間の間に‘’してはいけないこと‘’をお伝えします。

まず1つめは「配偶者に普段と異なる態度を取ること」です。

言われてみれば「そりゃそうでしょ」と思うことですが、いざ自分がその立場になると、平時の態度が取れないものです。

相手の浮気調査をしているということは、当然相手に絶対に伝わってはいけないことなので“相手に隠し事をしている”状態がずっと続くということです。普段、相手に隠し事をしてこなかった方であればあるほど、隠し事をしているという状態に慣れていないので、どのような態度を取ったらいいのかわからなくなるのです。

普段、ぶっきらぼうに接しているのならぶっきらぼうに、丁寧に接しているのなら丁寧に、いつも通りを意識しましょう。

2つ目は、「連絡の頻度を変えること」です。

浮気調査の依頼者さん達は、大きく2つのパターンの方に分かれます。それは、対象者の動きの情報を掴もうと「積極的に調査に関わろうとする」方と相手の行動をなるべく見ないように「対象者との距離をさらに遠くする方」です。

前者の方は、今まで相手の帰宅が何時になるか聞いたりしなかったのに、急に頻繁に連絡をしてしまいます。逆に後者の方は、相手を自由に泳がせるが如く、急に全く連絡を取らなくなります。

このように、連絡の頻度というのは、相手に「何故だろう?」と考えさせてしまうことになるのです。

そして3つめは「相手の携帯電話を盗み見る」ことです。

浮気調査のために少しでも情報を得ようと、相手の携帯電話を盗み見ようとする方は意外と多くいらっしゃいます。しかし、同時にそれを失敗してしまう方もまた多いのです。

携帯電話を盗み見ようとして失敗したらどうなるか。相手は絶大な警戒心を持ち始め、調査どころではなくなってしまいます。

3つの事項を何故してはいけないかをまとめると、「相手に警戒心を持たせてしまう」ことに尽きます。

警戒心を持った相手を調査することは不可能ではありませんが、調査がバレてしまうリスクや、バレないように調査員の人数を増やすというコストリスクなど、依頼者さんにとって様々なマイナスが生まれてしまうのです。

調査期間中は、「相手に警戒心を持たせない」ように仕向けていきましょう。

以上、「浮気調査中にしてはいけないこと」でした!

この記事の著者・後藤啓佑さんのメルマガ

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