10万円給付で「クーポン」を選択した自治体は住みやすいと言えるのか?

ワクチン対応や感染拡大時の病室確保に自粛要請の仕方や協力金の支給スピードなど、コロナ禍中の各自治体の動きには大きな差があり、自身が住む自治体と他の自治体を比較する機会も増えたのではないでしょうか。その場所、街の本当の「住みやすさ」は、自治体行政のあり方次第と訴えるのは、メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さん。今回の18歳以下への10万円相当の給付では、住んでいる自治体がどのような方法を取るかで、住民寄りか政府寄りかを見極める指標になると主張。国民としては国を、住民としては自治体をしっかりと見つる必要があると伝えています。

 

「10万円給付」は、国の間違った方針を変えさせた大きな事件

話題の給付金だが、その給付の方法は理論上、
(イ)10万円全額現金
(ロ)5万円現金+5万円現金
(ハ)5万円現金+5万円クーポン
の3つに分けることができる。

さすがに日本全国全ての自治体までは調査できなかったが、東京都下に限って言うなら12月20日現在、62区市町村全てが現金による給付を決定したようである。因みにその内訳は、
(イ)37
(ロ)25
(ハ)0
である。

本音を言えば(ロ)の群も、事務経費や振込手数料等のことを考えれば(イ)のやり方にしたかったに違いなかろうが、これは施策方針発表当初の大阪市への国の脅迫がじんわりと効いていて二の足を踏んだ自治体があったからであろう。

こういった特別な予算措置に限ったことではない。地方交付税という伝家の宝刀がある以上、地方は国に対して露骨には逆らえないのである。国の方が一方的におかしくてもやっぱり逆らえないのである。この(時に静かな、時に露骨な)脅迫を無視すれば何らかの形で必ず報復があることを知っているからである。この国の中央・地方官権のあり方は、思っている以上に超ブラックなのである。

それでも今回の給付金に関しては、実際にオペレーションを行う自治体同士の緩やかな団結とマスコミの力と民意の後押しによって、国の間違った方針を変えさせたという実績を作ったという点では結構な事件だったのではないだろうか。少なくとも中央政府の者には「押せば何でも通る」といった幻想を「何でも思い通りに行く筈なんてない」という現実で打ち崩されたような印象を与えたのではないだろうか。そんなに大ごとと言う訳ではないけれど、少しばかり胸のすく話である。

それに今回の給付金騒動は、図らずも我々住民(敢えて国民という言い方ではなく)に一つの評価基準を示した。即ち、自分たちの住む自治体が(イ)(ロ)(ハ)のどれを選択するかによって、
(イ)住民寄り
(ロ)住民に寄り添いつつも日和見
(ハ)中央政府寄り
というふうに分類評価できるようになったということである。自治体に一住民として住民税を納めている以上、この辺のところはしっかり見て置きたいものである。

また(ハ)のような選択をした自治体は、今後も住民の利便性よりは国(=中央政府)に尻尾を振ることを優先する可能性があるということだから本当の意味の「住みやすさ」からはおよそかけ離れたところということになる。

その場所を真に住みやすくするものは歴史でも景観でもない。行政である。この行政にこそ、教育・福祉等あらゆる問題は掛かっているのである。我々は国民として国(=中央政府)を、住民として自治体をしっかり見つめて行く必要があるのである。

 

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Yahoo!アプリが誤送信「ゲリラや特殊部隊による攻撃が発生」通知を謝罪。ネット「凄い内容」「ちょっと草」

Yahoo! JAPANが22日15時13分頃、「Yahoo! JAPANアプリ」で誤った内容のプッシュ通知を配信し、同日15時30分頃Yahoo! JAPAN上に謝罪文を掲載した。今回、誤送信した通知のタイトルが衝撃的だったため、ネット上は一時騒然となった。一体どんな通知だったのか、実際に通知を受信した家族から情報があり、その内容を知ることができたが、そのタイトルは以下のような物騒なものだった。

「【政府発表】[配信テスト][dev]ゲリラや特殊部隊による攻撃が発生しました。(14時06分) 」

「テスト」と付いているため本当ではないと瞬時に判断できたそうだが、とはいえ「ゲリラや特殊部隊による攻撃が発生」というタイトルにはドキッとさせられたという。

案の定、SNS上では16時現在トレンドワードに「配信テスト」「誤配信」などのキーワードがランクインしている。

Yahoo! JAPANはサイト上で、

「現在、詳細について調査中です。最新の情報はこちらで随時更新します。お客様にはご迷惑をおかけし申し訳ございません。」

と謝罪した。

今回の誤った内容のプッシュ通知について、ネット上では「ミスとはいえ凄い内容だな」「なかなか物騒な内容でちょっと草」「実は本当なんじゃないか?」など、さまざまな反応があがっている。

近く、このようなことが起きるという情報でもあったのだろうか? それとも単なるミスなのか? Yahoo! JAPANの調査結果を待ちたい。

世界に負け続ける日本ブランド。脱却できない「ガラパゴス体質」

日常生活に欠かせないものには便利さが要求されますが、機能を増やし過ぎると不必要なものが増え、ユーザーを置いてけぼりにしてしまいます。ガラパゴス化しがちな日本製品に多い例です。そこで今回は、MBAホルダーで無料メルマガ『MBAが教える企業分析』の著者である青山烈士さんがサンフランシスコ発のあるブランドを紹介。そこにあるのは“ワクワク”の重要性でした。

ワクワクと哲学

今号は、毎日持ち歩けるにこだわったブランドを分析します。

● サンフランシスコ発のEDC(Everyday Carry)ブランドである ATECH Innovation Corporation 

日本での販売・プロモーションは、正規代理店としてデザイアドライン株式会社が行っています。

大人の男性をターゲットに 「独自の製品設計哲学」に支えられた「日常の“ちょっと不便な瞬間”を解決ことができる」「持ち運びやすい」等の強みで差別化しています。

男性がワクワクするような、男心をくすぐる多彩な隠しツールを搭載することで、期待と注目を集めています。

■分析のポイント

ガラパゴス携帯に代表されるように、多機能化を進めて独自の進化を遂げたものの、iPhoneに敗北したのを目の当たりにして思うのは、ワクワクの重要性です。

機能を増やすことに注力してしまうと、機能の数での勝負になり気づけば、お客さまは置いてけぼりのようなことになりかねません。

やはり、ユーザーが手にするモノであれば、デザイン、肌触り、持ちやすさなどなど、機能以外の部分の重要性は高まります。

その中でも、持っていることでワクワクするかという要素は、ユーザーに選ばれるために非常に重要です。

機能もユーザーが使いたいと思うような機能であったり、便利だと思うような機能など、ワクワクにつながる機能にすることが求められます。

ATECHは、デザイン性にこだわるのはもちろん、やみくもに多機能を追求するのではなく、実生活でどのような機能が必要になるかを研究したうえでちょっとしたピンチの時に使える機能を実装しているのです。

そして、今回のポイントは、隠しツールです。

ドラマや映画、マンガなどで登場するひみつ道具や隠しツールなどにワクワクされた方もいらっしゃると思います。あるアニメに登場するメガネ型の麻酔銃が欲しいと言っている方もいました笑。

ATECHの製品も見た目ではわからないツールがたくさん隠れているのです。カラビナやキーチェーンの売り文句は「男子はこれ絶対好きなやつー!」となっていることからもわかりますが、この隠しツールにワクワクする方が多いのでしょう。

ATECHの製品には、ワクワクするための工夫が凝縮されていますし、モノづくりの哲学を持っているからこそ、ワクワクするツールを開発できていると感じます。やはり、哲学が無いと周囲に振り回されますし、自分たちの良さを見失いがちですからね。

改めて哲学を持つことの重要性を認識させてくれる好事例だと思います。

今後、ATECHからどのような商品がリリースされていくのか注目していきます。

プロテインやアミノ酸の摂取は有酸素運動の前か後か?効果的な摂り方とは

プロテインやEAA(必須アミノ酸)はトレーニングに欠かせないものですが、摂取するタイミングや方法を間違えれば効果が薄れてしまいます。では、最も効率的に摂取するにはどうしたら良いのでしょうか?ボディビル全米大会の覇者であり“筋肉博士”の異名を持つ山本義徳さんがメルマガ『博士の「Optimal Body 研究所」』の中で、多くの研究結果から詳しく解説します。

 

空腹時のトレーニングは

筆者は「空腹時のトレーニングはカタボリックが亢進し、筋肥大には向かない」と主張していますが、空腹時は脂肪が主にエネルギーとして使われるので、その心配は要らないという人もいます。

実際にはどうでしょうか。

空腹時に有酸素運動を行った研究はあるのですが、残念ながらトレーニング経験者を対象に無酸素運動を行った研究はあまりありません。

16名のトレーニング経験者を対象に、週4回のウェイトトレーニング(4~6種目を10回4セット)をラマダン断食中に行わせた研究があります。(※1)

その結果、断食中にトレーニングした群は除脂肪体重が平均0.2kg減り、体脂肪率は0.7%減りました。

食事を摂ってからトレーニングした群は除脂肪体重が平均0.3kg増え、体脂肪率は0.4%減りました。

同じ研究グループが、ラマダン断食群と断食をしなかった群で比較した研究もあります。

ラマダン断食群は空腹時にトレーニングしました。(※2)

その結果、ラマダン断食&空腹時トレーニング群は除脂肪体重が0.1kg減り、体脂肪率が0.7%減りました。

断食しなかった群は除脂肪体重が0.7kg増え、体脂肪率は1.1%増えました。

こうした結果をまとめたシステマティックレビューでは、「断食を行う理由にかかわらず、除脂肪体重(LBM)への影響は有害であると考えられる」、「しかし除脂肪体重を維持することは可能で、体脂肪の減少には有効である」といった結論になっています。(※3)

年齢や性差の影響はどうでしょうか。

思春期のアスリートを対象にしたシステマティックレビューでは、ラマダン断食中に週3回トレーニングしても、少なくとも最初の4週間では体重も体組成も変化がなかったと示されています。(※4)

またこちらはマウスの研究ですが、雌マウスは6時間のファスティングで体脂肪が増加し、耐糖能が悪化したことが示されています。(※5)

研究者の意見としては、雌は妊娠するために「食べられるときに栄養を蓄えよう」とするのではないかとの推察でした。

ダイエットを目的としている女性にとっては、ファスティングはむしろ悪影響をもたらす可能性が高いかもしれません。

ここまでをまとめると、空腹時のトレーニングは筋肉量を増やすには不向きである。

しかし減量が目的で、できるだけ除脂肪体重を維持したい場合には体脂肪減少に有効である。

ただし女性には向かないかもしれない。

以上のことが言えそうです。

 

「幸福を真剣に考えない」ことが幸せになるための答えなワケ

幸福とはなにか。人それぞれによって正解が異なる永遠のテーマですが、誰でも幸せにはなりたいと思うはずです。今回取り上げる無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介されているのは、ストックホルム商科大学教授で、幸福研究で知られる著者が幸福について論じた一冊。スウェーデン王立劇場を満員にしたというその幸福論の内容とはどんなものなのでしょうか?

専門家が語る、幸福のノウハウ⇒『幸福についての小さな書』

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幸福についての小さな書

ミカエル・ダレーン・著/中村冬美、柚井ウルリカ・訳 サンマーク出版

こんにちは、土井英司です。

昔、娘の中学校のテニス部のチームメイトが、「受験に専念させるため」という理由でお母さんに部活を辞めさせられていましたが、おそらくこのお母さんは、幸福論の研究結果をご存知なかったに違いありません。

お母さんは、一生懸命勉強して良い学校に入れば娘は幸せになれる、と思っていたのかもしれませんが、実際には、娘さんは運動した方が幸せになれたのです。しかも将来にわたって。

人生において、無知は時として不幸な結果を招く。特にその対象の真実が、人間の思い込みと異なる場合には。

本日ご紹介する一冊は、ストックホルム商科大学教授で、幸福研究で知られるミカエル・ダレーン氏による幸福論。

著者は、経営戦略およびマーケティング学部の教授ですが、なぜか有名なのは幸福論で、著者がスウェーデン王立劇場で行った「幸福について」というレクチャーは満席御礼だったようです。

公式サイトを見る限り、かなりファンキーな方ですね(笑)。

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本書には、幸福について現在、わかっていることをさまざまな調査結果をもとに紹介したもの。

150ページに満たない小冊子ですが、そのなかに、幸福に対する遺伝の影響や信仰の影響、どんな心構え、行動が幸福に影響するかが、コンパクトにまとめられています。

ユーモアあふれる筆致で、読んでいるだけで幸福になれる、不思議な一冊です。

ヤフコメごときに踊らされる日本。「コロナ鎖国」が母国を滅びへと導く

先日掲載の「オミクロン株の出現で『コロナ鎖国』が“できてしまう”日本の深刻度」で、事実上の国境封鎖が可能となってしまっている我が国の状況が、どれだけ深刻かを解説した米国在住作家の冷泉彰彦さんですが、2年にも及ぶ「鎖国」の悪影響は、我々日本人が思ってる以上に多岐に渡ってしまっているようです。今回冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、5つのマイナス要因を挙げそれぞれについて詳しく解説。さらに低下する一方の国内の生産性を上げるため、「国境が開いた際」に日本全体で実践すべきことを提示しています。

【関連】オミクロン株の出現で「コロナ鎖国」が“できてしまう”日本の深刻度

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2021年12月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

 

事実上の国境閉鎖、コロナ後への備えをどうする?

新型コロナウィルスのオミクロン株発生の報を受けて、岸田政権は「水際対策」を徹底することとしています。具体的には、外国人の入国は原則的に全面禁止となる一方で、多くの国と地域からの入国者は、邦人であっても3日から9日のホテル等への強制隔離を含む14日間の自主隔離が義務付けられています。

タイミングとしては、12月初旬から日本の国境が突然に「事実上閉鎖」されたわけです。その背景には、国内の一部の世論が「島国の特質を生かした水際作戦」を強く要求してきたことがあるようです。ちなみに、この世論は「ヤフー日本のコメント欄」という特殊なメディアが主たる活動の場所になっています。

この「ヤフコメ」の問題点については、どこかで議論したいと思っていますが、とにかく岸田政権は前政権、つまり安倍政権と菅政権の教訓を踏まえて、政権浮揚のために迅速な対応に走ったのでした。もっと言えば「ヤフコメ」を重視していたと考えられます。

この点に関して言えば、「たかがヤフコメ」に踊らされているという批判は可能ですが、その結果として「もう少しマシ」な世論調査をかけると、こうした「水際作戦」については92%というような支持が出ています。更に言えばその結果として政権支持率が何と60%台にアップしているので、政権としては、「引くに引けない」格好になっています。

そうとは言え、オミクロン株が、強力な伝染性と共に強毒性を有していた可能性は全時点では否定できません。英国から「死者は1名だけ」という報道がされていた時期には、一部には、「オミクロンは感染力は強いが、弱毒性のため、デルタを駆逐してコロナをただの風邪にしてくれる救世主」という期待感があったのは事実です。

ですが、その後、英国では7名、さらに最新の報道では累計12名の死者が確認されていることから、この種の「超楽観論」はややトーンダウンしています。それはともかく、日本の場合は「ほとんどデルタを制圧」した中で、徹底した「水際作戦」でオミクロンに関する「時間稼ぎ」をしているわけで、この方針を現時点で否定することはできません。

ただ、方法論としては「14日は厳格なホテル隔離を個人の費用負担で(シンガポール方式)」とした上で、国籍に関わらずビザのある人(留学生、婚約者、駐在員、長期出張者)は入れるというスタイルが望ましいと思います。これなら、「ヤフコメ」の面々にも科学的かつ受益者負担ということで納得してもらえるのではないでしょうか。

勿論、この方式に関しては法改正が必要なために、政権は消極的だったのですが、事態がここまで至った中では、法律を変えてでも取り組むべきと思います。

現在の状況ですが、入国に関しては、以下の数点の指摘をしておきたいと思います。

・ニューヨーク州とハワイ州の6日隔離について、どうしてこの2州に関して厳しいのかが不明確です。印象論としては、ニューヨークに滞在している在外邦人に対しては「大変だから戻ってくるな」というメッセージ、反対にハワイに関しては日本在住者について「年末年始のハワイ旅行は断念せよ」というメッセージとしてやっている、そんな風に見えます。仮にそうだとしたら、日本の国益を代表してNYで頑張っている邦人、日本人の受け入れに頑張ってきたハワイの観光産業に対して、やはり理不尽という感覚は拭えません。

・書類チェック(これは電子化の途上ですが)後の「PCR結果待ち」という名の「ホテルと移動手段の振り分け待ち」の5時間とか6時間という待機について、乳幼児などを連れた親子が「全く優先されない」という指摘が出ています。事実であれば、非常に恥ずかしいことだと思います。子供を優先すると、子供のない人が「キレた」場合に担当者のメンタル負荷がキツイというのは理解できますが、そんな悲しい認識をサクッと上書きするようなマネジメントを求めたいと思います。

 

売り上げ過去最高の衝撃。ジャパネット2代目「脱カリスマ経営」の全貌

一度聞けば耳を離れない甲高いトーンと独特のイントネーションを駆使したトークで、一代にしてジャパネットたかたを通販大手に育て上げた髙田明氏。そんな誰もが知る創業者の後を継いだ長男の旭人氏は、周囲の心配をよそに過去最高の売り上げを記録するなど、先代に負けない経営手腕を発揮しています。旭人氏はジャパネットのさらなる発展のため、何を変え、そして何を継承したのでしょうか。今回の「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」では、そんな旭人氏が実践した「脱カリスマ経営」の全貌を徹底解剖するとともに、驚きの巨大プロジェクトに賭ける若き2代目の熱意を紹介しています。

ジャパネット2代目、脱カリスマ経営の全貌!あのカリスマから承継した男~売り上げ過去最高の秘密~

通販大手の「ジャパネットたかた」といえば、思い出すのは創業者の髙田明だろう。佐世保弁の軽妙な語り口で客の心をつかんだテレビ通販の第一人者。社長としてもカリスマ性を発揮し、一代で年商1,500億円を超える企業を作り上げた。

2015年に社長を退任。そのバトンを引き継いだのが長男の髙田旭人(42)だ。経営スタイルは父とは真逆。「父がやれなかったことを自分がやろうと思っていて、父の文化も変えられる」と言う。

旭人は「脱カリスマ経営」を掲げたが、社員からは不安の声も上がっていた。

「不安だらけでした、突然だったから。『え、そんなタイミング早いの?』みたいな」(テレビ通販MC・中島一成)

「テレビショッピングは明社長が出演していて当たり前でした。社長に頼っていたところがあったんです」(同・塚本慎太郎)

だが、そんな声をよそに、旭人の社長就任後、売り上げは過去最高を更新。去年は2,400億円を突破した。旭人は何をしたのか。

脱カリスマ経営1「チーム力の向上」

社長であり番組の顔でもあった明は、文字通りすべてを取り仕切っていた。例えば、天気が悪くエアコンは売れないと判断すれば、急きょクリーナーに変更。その日の状況で何を売るのがベストか、すべて明が直感で決めていた。

「髙田の場合は自分の頭の中に全部あって、『髙田の指示したものを準備して髙田の思う順番で』というのが、ひとつの方法でした」(前出・中島)

一方、2代目社長の旭人はというと、本番中にスタジオに入ることはない。

「僕は向いてないからいいや、と。自分は支える側、経営者としての時間を増やして、みんながやりやすくするほうです」(旭人)

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テレビ通販のMCを8人に増やし、誰が出てもしっかり売れるようにした。

鍵はチーム力。ベテランMCの中島が紹介していたのは節水型のシャワーヘッド。午前の放送が終わるとスタッフが集合した。見ていたのはリアルタイムの売上げデータだ。

ひとりの直感ではなく、データを元にみんなで意見を出し合い、商品を決めていく。結果、午後の生放送はウォーキングシューズに変更。これがチーム力だ。

「みんなで知恵を少しずつでも出し合って、より良いものにしていく感じです。まったくやり方が違います」(中島)

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スマホ「メールアドレス持ち運び」開始で“乗り換え”は進むのか?

ナンバーポータビリティ(MNP)サービスがあっても乗り換えが活発にならない原因の1つに、キャリアメールの存在が上げられ、菅前首相は2021年中にこの縛りを撤廃すると明言。それに従うようにドコモとKDDIで「メールアドレス持ち運び」サービスがスタートしました。これにより「乗り換え」が進み、料金の値下げ競争につながるのでしょうか。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんによれば、キャリアは巧妙にアカウント縛りを進めていて、総務省の目論見通りとはならないだろうと、否定的な見解を示しています。

 

ドコモとKDDIで「メール持ち運び」スタート──キャリアを解約しても「アカウント」縛りは継続

NTTドコモは「ドコモメール持ち運び」を12月16日より開始した。KDDIも「auメール持ち運び」を12月20日より開始する。どちらも月額330円となっている。ソフトバンクも年内に提供する予定。楽天モバイルは2021年中に予定していたメールアドレスの提供が延期され「提供に向けて準備中」という文言に変わった。

菅義偉総理(当時)が「2021年中にメールアドレスの持ち運びを提供する」と明言していたこともあり、3キャリアは忠実にその命令を死守した格好だ。関係者には頭が下がるばかりだ。

総務省が掲げる「アクション・プラン」により、メールアドレスの持ち運びも実現したことで、キャリアの乗り換えも一気に進むのだろう。

3キャリアが提供している「オンライン専用プラン」ではメールアドレスが付与されないという弱点があったが、今回の持ち運びが実現したことで、メールに依存している人でも気軽にオンライン専用プランに移行できるようになった。もちろん、3キャリアのオンライン専用プランではなく、楽天モバイルやMVNOへの乗り換えも促進されることだろう。

しかし、NTTドコモとKDDIが提供する「メール持ち運び」の条件を見ると「dアカウント」「au ID」が必須となっている。つまり、MVNOや楽天モバイルに移行しても、メールを使い続けようと思うと、契約していたキャリアのアカウントを持ち続けなくてはならない。キャリアの契約を解約しても、メールを使い続けたければ、結局、IDによって囲われ続けることになる。

つまり、移転先のMVNOや楽天モバイルで「ネットワーク品質がイマイチ。やっぱり、前のキャリアに戻りたい」と言うときは、アカウントを持ってすぐに元に戻れるということだ。

NTTドコモのエコノミーMVNOもそうなのだが、なんだかんだで、キャリアのアカウント戦略がうまくいっており、解約したとしても、関係は細々ながらも維持されており、いざというときには元に戻れる構図になっているのが上手くできている。

その点、ソフトバンクの場合はYahoo IDということになるのかも知れないが、年内に提供されるというサービス内容をじっくりと精査したいと思う。

総務省としては「メールアドレスが持ち運べれば競争が促進されて通信料金が下がる」というのんきな視点で見ているのかも知れないが、キャリアは総務省が考えていることよりも遙かに上手(うわて)であり、IDによって、しっかりとユーザーを囲い込んでいる。その事実に総務省は気がついているかも怪しいし、気がついたところで、総務省はどうすることもできない。

キャリアビジネスは、いまや回線だけでなく「ID」が重要となっている。競争政策をどんなに推し進めようと「ID」がつきまとうようでは、いつまで経ってもキャリアの優位は変わらないことだろう。

 

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日本を意図的に刺激か。北京五輪を前に中国で起きた「世論事件」

南京事件が起きたとされる12月13日に前後して、中国で日本を「標的」とするかのような複数の事案が発生していたようです。今回のメルマガ『黄文葦の日中楽話』では、2000年に来日し現在は日本に帰化されている中国出身の作家・黄文葦さんが、この時期に起きた日本に関連する3つの「世論事件」を紹介。さらに中国でこれまで許されなかった「違う声」が人々から上がり始めたことを、評価的に記しています。

 

日本に関連する三つの中国世論事件

最近、中国で起きた日本に関連する三つの世論事件を取り上げる。

☆その一 公祭日の「着物事件」

2021年12月13日、いわゆる「南京事件」の84周年の日(中国側は南京大虐殺や南京大屠殺と呼称している)。中国各地で「公祭日(国家追悼記念日)」記念活動を行っていた。

例えば、12月13日、南京大虐殺の公祭式が侵華日本軍南京大虐殺記念館で行われた。河北省邢台市では、「中国人民抗日軍事政治大学」展示館と全国20か所の抗日記念館が合同で、南京大虐殺犠牲者のための記念イベントを開催した。式典終了後、ガイドの案内で写真展「人類の大惨事-1937年南京大虐殺」を大勢の人たちで見学した。

そのような全国的に重厚の雰囲気の中、ある「着物事件」が起きた。浙江省海寧市で、一人の着物を纏っている女性が多くの議論を巻き起こした。女性は茶店の店長で、オンラインショップモデルにもなっている。その日ある店の方に誘われて着物を着て撮影をし、撮影後に自分の服に着替えてお茶屋さんに戻ってきたそうだ。

ところで、途中で、その女子の着物姿が誰かに撮られた。そして、警察に通報された。理由は「公祭日」なのに、日本の着物を着るのは極めて不適切な行為だという。警察は公式的に意見を出し、その女性を警告・教育した。

その後、当事者の女性はネットの「着物事件」に関する議論を見て、当日が「公祭日」であることに気づいた。また、関係各所から批判や教育を受け、彼女自身も自分の過ちを認め、「大変申し訳ない」と話していた。

☆その二 「南京大虐殺の犠牲者数」に言及した大学講師がクビにされた

中国マスコミによると、上海震旦職業学院東方映画学院の宋庚一講師は、12月14日午後、「ニュース取材」の授業で誤った発言をし、重大な教育事故と深刻な社会的悪影響を引き起こし、「上海震旦職業学院の教育事故の判断と処理に関する措置」及び「上教職員懲罰に関する暫定規定」に基づき、宋氏を懲戒免職した。

2009年に設立された東方映画学院は、演劇・映画・テレビ出演、映画・ドラマ脚本、監督、写真・映像技術、オーディオビジュアル技術の4つの専攻を設けている。

宋講師は授業の中、「南京大虐殺の犠牲者数」について言及した。宋氏は犠牲者数について、さまざまなデーターがあり、また精密に検証されていないという旨を学生に伝えた。さらに宋氏は「今は憎む時ではなく、戦争がどうして起きたのかを考える時です」と学生に向けて語った。

また、宋講師は「南京大虐殺が突然大々的に報道されたのを見て、突然公祭式が始まったのは、日本が北京五輪のボイコットを検討し始めたから、中国がそれに対抗して行動を起こしたのだと気づいた」とも言っていた。

ある学生が宋さんの声をこっそり録音し、編集し、ネットにアップした。因みに、中国社会では密告という行為がよくある。大学では、学生が先生を告発することもよくある。

上記の世論事件について、共産党のメディアである「人民日報」は、「南京大虐殺で30万人以上の同胞が殺され、その証拠は山のようにある」とコメントしている。歴史的な真実を推測し、疑うことは、無駄な教師であるということです。苦しみを忘れ、他国の悪行を否定することは、無駄な中国人になることだ!

☆その三 「自由に靖国神社に行くことができる」と主張した大学講師がクビにされた

12月10日、中国山東省の青島大学講師の高薇嘉氏が中国語版ツイッターで「私たちの世代は、自由に靖国神社に行くことができる」と書いた。それで、大きな波紋を広げてきた。

青島大学はいち早く調査グループを立ち上げ、調査を行った。その結果、「高氏の行動は、教師の職業倫理と行動規範に著しく反している」と結論づけられた。大学は、高氏を教職から異動させ、すべての教育活動を停止し、教員資格を取り消し、行政処分を下すことを決定した。

 

自治体は大混乱。子育て支援の「10万給付」はどうすべきだったのか?

18歳以下の子ども一人につき10万円相当の給付金をどう支給するかは、さまざまな議論の末自治体の裁量がある程度認められることで決着。しかし二転三転した政府見解は、事務作業を担う自治体を混乱させることになりました。今回のメルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』では、著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんが、自身の地元の北海道豊頃町の例を上げ、所得制限を設けず独自財源で全員支給を決めた小さい町だからこその理由を紹介。選挙目当てや人気取りの現金給付に異を唱え、実のある支援策があるはずと訴えています。

 

10万円支給は子育て支援になるのか/検討すべき子育て実効策

18歳以下への10万円相当の給付を巡り、政府の見解が二転三転した結果、地方自治体が混乱している。私どもの選挙区でも、「現金一括支給」「5万円分はクーポンで」などと給付形態は様々で、所得制限をするかどうかも見解が分かれている。「クーポン使用」は準備に時間がかかるうえ事務経費が膨大になるため、自治体に多大な負担が生じる。だから、自治体としてはやりたくない。

そもそも、今回の所得制限は極めて不公平な制限だ。モデル世帯(夫婦と子ども2人)で夫婦の多い方の年収が960万円以上の世帯は給付の対象外とされているが、共働きで世帯年収が960万円を超えても、支給される場合があるからだ。共働きで夫が950万、妻も950万で合計1900万の収入がある世帯では支給され、夫が961万で妻がパートの世帯では支給されない。だからこそ所得制限を設けず、独自財源で給付する動きも広がっている。

地元の豊頃町は、所得制限に引っかかる40人分は町が独自負担して、所得制限にかからない340人と一括で支給することを決めた。小さな自治体だからできることであるが、英断だと思う。10万円をもらっているかいないかで親の所得が分かってしまうことは「子ども同士の分断」につながりかねない。

政府が当初、「現金とクーポン各5万円」と示したのは、配ったお金を子どものために使えるようにするという目的があった。現金給付だけだと、子育てに使われないのではないかという懸念があったからだ。親がパチンコ代に使ってしまう可能性もある。そうした懸念からクーポンの使用を思いついた。しかし、費用対効果の面から結局はなし崩しになってしまった。ではどうすべきだったのか。

裕福であろうが貧困であろうが、絶対に子育てに使わなければいけないお金がある。学費や給食費などだ。私は確実に子育てに使われることに予算を向けるべきだと考える。

子どもが大きくなればなるほど、子育てのお金はかかる。私立も含めて学費の援助、給食費の無償化、受験料の補填など、確実に子どもを持つ親世帯の負担が軽減されることに使うべきだったのではないか。児童手当の増額でもよい。増額であれば事務経費はかなり減らせる。一律で増やせばよいからだ。

子育て支援という名目で、目に見えて「政府のおかげ」と思わせる現金給付は、今後するべきではない。

 

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