アベノミクスは、このまま「紙クズ」になってしまうのか?

1月25日、日経平均株価は一週間ぶりの高値となりました。しかし、市場は相変わらず不安定な状態で、多くの人は静観しているような状態がなおも変わらず続いています。なぜ、株式市場は世界的に大混乱が起きているのでしょうか? メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さんが、その理由と今後の日本経済の先行きについて詳しく解説しています。

日本経済の現状と対策?

1月始めから株式市場は大荒れになっている。ドラギECB総裁が金融緩和を3月にするという発言で、若干戻したが、なぜ世界的な混乱が起きているのかと、その対策を検討したい。

株価暴落の原因

株価の下落が起こった原因は、米国の利上げであり、その利上げによる新興国、特に中国の経済減速や減速による原油価格の下落からである。株価を決めるのは、1つに企業の利益で、特にROE配当率)であり、この部分は実体経済の部分であるが、もう1つが金利であり、これが上がるとより安全な資産である国債などにシフトするので、株価は下がる方向になる。

しかし、中央銀行が金利を上げるのは、景気が良い場合であり、それは企業利益が増えるので、金利上昇はその企業利益との見合いになる。

3つ目が、リスクプレミアムである。将来、企業利益が下がるのではないかという恐れで、ヘッジファンドなどが空売りを仕掛けて、株価を急落させて、それに釣られて投資家が投げ売りをすることで、より株価が下がる局面である。

リスクの恐れがないとなれば、株価は元に戻ることになる。特に金利動向が不透明であり、景気が利上げに耐えられるのかという心配があると、このリスク・プレミアムは大きくなる。今回も、このような原因で株価が急落したが、急落した株価を買う投資家がいるのが普通であるが、その普通の投資家が日本にはあまりいないので、米国に比べて日本異常な下落になったようである。

そのため、原因である米国の利上げがどうなるのか、世界の投資家が注目している。今週の26日、27日のFOMCの結果しだいである。利上げ速度を年4回、0.25%で行うと公式的にイエレン議長は言っていたが、これをどうするのかということである。

投資家の多くが、年2回、0.25%で来年は0.75%になると見ているようであるが、それに近い回数、数値になるかどうかでしょうね。もし、これより、少ない回数、少ない刻みだと米国の株価は上昇するが、円高になり、日本の株価は下がるかも知れない。

そして、続いて日銀金融政策会合が28日、29日にあり、追加緩和があるかどうかが注目されている。米国の利上げスピードが遅く、かつ日銀が追加緩和をしたら、株価の戻り速度は早くなるし、期待値より少ないと、続落になると見える。

ミャンマーはなぜ、親日国なのか?知られざるアウン・サン将軍の素顔

台湾などと並び、ミャンマーが親日的である理由の1つに、スーチー氏の父、アウン・サン将軍の存在が大きいことは広く知られています。ではそのアウン・サン将軍、実際はどのような人物だったのでしょうか。メルマガ『房広治の「Nothing to lose! 失う物は何も無い。」』では、房さんが現地の人達から直接聞いた「真実」が記されています。

アウン・サン将軍が親日であったため、ミャンマー人は皆親日

ミャンマーと日本の関係を知る上で一番重要なのは、アウン・サン将軍と日本の関係である。そこで、今日は、アウン・サン将軍について書いてみた。

アウン・サン将軍に対しての記述は、この1年間でウィキペディアなどインターネットに多々載るようになったが、どれもグチャグチャの情報が入り混じっており、何が本当かを理解できないと思う。特に、イギリスからBC級戦犯にさせられそうだった鈴木大佐をアウン・サンの強力な抗議で助けたことや、ダーウエイというミャンマーの一番南に位置する州の州都で、日本軍を生かせて逃がすように指示した話は、日本ではほとんど知られてなく、逆のような印象がインターネットに載っているので、私なりに現地の人達から聞いた話をまとめてみた。

信念の人・アウン・サン青年

信念を持っていたというのが、どのミャンマーの人々もが認めることである。イギリスの植民地支配から脱却するべきとの信念。Inclusiveと表現されているが、誰も「のけもの」にしない、疎外しないという信念。仲間は裏切らないという信念。

ヤンゴン大学在学中の、アウン・サンの信念がしっかりしていた逸話は誰もが知るものである。人気者であり、学生のリーダーになって、学生雑誌Owayの編集長もしていた。その学生新聞に、反英的記事を学生紙に書いた同級生が誰かをゲロしなければ退学にすると脅した学校側に、仲間を裏切るぐらいなら退学でもよいと対峙した。学校側はイギリス人たちを恐れて、アウン・サンを退学にした。この件は、ビルマ中の学生を巻き込み、ヤンゴン大学はアウン・サンの退学を取り消すはめになった。

この時のアウン・サン将軍の知力・行動力・組織力もすごいが、この成功がアウン・サン将軍の自信につながり、その後の決断の速さや動きの速さを加速させたのだと思う。

この話は、ヤンゴン大学の学生はもちろん、その他の大学生も知っており、ヤンゴン大学に在籍していた時のアウン・サンの部屋は、タンシュエ政権がヤンゴン大学を閉鎖するまで、アウン・サンの住んでいた部屋として、ミャンマー中から多くの学生が見学に来た。

ビルマは1886年にインドと併合されイギリスの植民地となった。アウン・サンの家族は、イギリスからの独立を進めるレジスタンスとして、アウン・サン自身の登場前から有名だった。4,000年の歴史があり、少なくとも2,600年前からアウン・サンの時代までは、南アジアで一番歴史があるビルマはイギリス植民地から解放されるべきとの考えだ。

「日本は一線を超えてる…」プリウス部品の美少女キャラ化に海外困惑

トヨタ自動車は、昨年12月に発売となった新型プリウスに関する広報企画「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS」を18日から開始した。プリウスに採用されている部品やコンセプト40点について、それぞれの特徴をもとに女性キャラクターに擬人化。キャラクターについて知るうちにプリウスについても詳しくなる、という企画になっている。擬人化したキャラクターを用いたプロモーションは、日本ではさまざまな分野でおなじみだ。一部海外メディアも、そのことは承知しつつ、トヨタのこの企画には驚いたようだ。

「通常なら関心を持たなそうな層」にアピール

トヨタのハイブリッド車プリウスは、昨年6年半ぶりのモデルチェンジを行い、4代目となる新型が12月に発売された。発売からおよそ1ヶ月の時点で約10万台の受注を獲得し、好調な滑り出しを見せている。

「プリガー」こと「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS」は、新型プリウスの性能を実現しているさまざまな部品やコンセプトをキャラクター化したもの。24人の絵師が参加し、10キャラクターには第一線で活躍する人気女性声優が声を当てている。(トレーディング)カードや缶バッジ、ビッグクッションといったグッズまで作成する念の入れようだ。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)ブログ「日本リアルタイム」によると、このクッションは「少女たちの等身大」とのことで、どうやら抱き枕らしい。

WSJによると、トヨタの広報担当者は「通常なら関心を持たなそうな層を引きつけることで、プリウス、トヨタ、自動車のファンになっていただきたいのです」と語ったそうである。おそらくは、「車離れ」が言われている若者層に、プリウスや車自体に関心を持ってもらうきっかけとなることを意図したものだろう。

擬人化キャラを用いたプロモーションは日本では普通だが

擬人化したものなどキャラクターを用いたプロモーションは、日本ではよく行われるものだということは、海外メディアも承知している。

アジアニュースサイトのアジアン・コレスポンデントは、トヨタが部品40点をセクシーでかわいいアニメ少女に擬人化することでプリウスを宣伝しているのは、「日本限定」と容易にわかる戦略だと語っている。

WSJは、日本では、認知度を上げたり、売り上げを増やすため、漫画キャラクターや着ぐるみのマスコットキャラクターを用いることはおなじみであり、株式投資のプロモーションや政治家の選挙運動にも登場してきた、と語る。しかし時にはトラブルになることもあった、と述べ、三重県志摩市であった事例を紹介している。

トヨタがこのようなPR手法を取ったことについて、WSJは、主力車種の1つである「プリウス」のイメージをよりエキサイティングなものにするためのトヨタの取り組みの一環である、としている。

テクノロジー系ニュースサイト、米テックタイムズは、日本における自動車の販売促進活動は、ここアメリカとは少し異なっている、と語る。アメリカの自動車のCMも、しばしば奇妙なものになる傾向があるが、アメリカの自動車メーカーが越えようとは思わないラインというものはある、と語り、トヨタが行った擬人化はそのラインの1つだと語っている。

同じく米のテクノロジー系ニュースサイト「バージ」となると、露骨に皮肉な口調である。日本でハイブリッド車を売ることはたやすい。どうやら必要なのは、部品を擬人化して、顧客がバッジ、抱き枕、タペストリーを買えるアニメのマスコットキャラクターにすることだけのようだ、と語っている。

どちらの記事の筆者も、擬人化した2次元キャラクターを車の宣伝に使うことに違和感を覚えているようだ。テックタイムズの筆者は「これは私にいくらか居心地の悪さを感じさせるものだ」と語っている

プリウスは「セクシー」というイメージ作りの一環?

米メディアは「プリガー」が「セクシー」だという捉え方をしているところが多い。一部ではそれが反感にも結びついているようである。

トヨタ自身、日本で放送されたCMでは新型プリウスを「エロい」という言葉で形容している。それを受け、WSJは、最近トヨタは、かつては環境問題に意識の高いドライビングの象徴だったプリウスを、セックスシンボルに変えようと試みている、と指摘する。

そこで「プリガー」についても、トヨタ・プリウスの「セクシー」化の一環だという見方が出た。米フォーチュン誌は、トヨタはプリウスが「セクシー」と納得させるために漫画キャラクターを用いる、と報じた。

同誌によれば、プリウスには、「セクシー」だとか、わくわくするようなハイブリッド車だという世評はない。「信頼できる」「環境に対して意識が高い」「賢明な」といった言葉のほうが、プリウスとそのオーナーにはしっくりくる、と述べている(AP通信の過去の報道によれば、アメリカではトヨタ車には、性能や信頼性は高いが、華やかさがなく没個性的というイメージがあるようだ)。

けれども、トヨタは消費者に、プリウスを見て「セクシー」と考えて欲しがっている。そこでトヨタは「プリガー」を作り上げた、というのがフォーチュン誌の説明である。「プリガー」については、露出の多い服を着た、目の大きな40人の女性と、かなり十把一絡げな捉え方をしている。

フォーチュン誌が紹介している「プリガー」No.13は、プリウスの「リヤビュー」を擬人化したもので、背中のざっくり開いた服を着ている。英語版のキャッチフレーズは「背中には自信があります。どうぞそれを見て楽しんで」(日本語版は「自慢の背中、どうぞ見惚れて?」)というドキッとさせるもので、フォーチュン誌の見方にも無理からぬところがあると感じせられる。

「過度なセクシー」だと嫌悪感をあらわにするメディアも

フォーチュン誌は「プリガー」の「セクシー」さについて、中立的に伝えているが、バージのほうははっきりと批判的である。

使用されている素材の一部は、弁解の余地なく不届きなものである、とバージは語る。キャラクターたちの多くは、どう見てもティーンエージか、もっと年少と思われるが、不必要に性的特徴が強調された服を着せられている、と非難する。

トヨタは「リヤコンビネーションランプ」を擬人化(No.22)して、お尻に注目させるコスチュームを着させているが、トヨタがなぜそうしようと思ったのかは、トヨタが未成年の少女を性的に崇拝する人々にアピールしようと試みているのでないかぎり、理解が困難だ、と語っている。ハイブリッド車は、トヨタがこれほど必死にならないといけないほど売れ行きが悪いわけではない、とバージは語っている。

(田所秀徳)

 

【関連記事】

特別対談Part3 高城剛×石田衣良「デカすぎる企業は絶滅恐竜と同じ」

世界を股にかけ、幅広いメディアで活躍中の高城剛さん。最近ではノマド的生活をしていることでも注目を集め、その経験を書いた本も出版されています。そして、ベストセラー作家として多くの小説やコラムを発表し続けている石田衣良さん。近いようで遠い世界にいるお二人が、自身の視点で日本の出版業界の先行きについて語り尽くしたスペシャルトークのPart3です。お二人の有料メルマガをご購読いただいている読者限定で公開している対談を、特別に一部だけお見せします。都市を新しい王様の「領土モデル」だと言い切る高城さん。その支配から脱却するためのヒントは南の島にあると言いますが…?

特別対談Part1 高城剛×石田衣良「これからの出版はライブと同じ」

特別対談Part2 高城剛×石田衣良「大手出版社は思考が役人と同じ」

緊迫する東アジア情勢と貧困に陥る日本の若者たち

石田:僕が最近考えたのは、どこかで中国共産党の一党独裁が崩れて、内乱状態になって、日本1000万人の難民が来たらどうなるっていう話なんだけど。

高城北朝鮮は考えられますね。

石田:うん。でも北朝鮮は人口が少ないから来てもたかが知れてるので。

高城:そうですが、韓国人まで一緒に流れてきますから。半島は戦争になり、半島人口15%溢れたら1000万人を超えてしまいます。

石田:人口比で言ったら、もう2:1じゃないですか、韓国と北朝鮮って。アメリカもついているし、基本的に半島で戦争になった場合、中国も今回は大手を振って参戦できないよね?

高城米軍はもうじき韓国から撤退しますし、紛争は、長ければ長いほど儲かる人もいるわけです。中東の問題はそこにあって、紛争状態が長ければ長いほどイイと考えてる人がいるわけですよね。終わろうと思えば一瞬で終わるけど、微妙に緊張感を持たせれば持たせるほど良しとする人がいるうちは、すぐには終わらないと思います。

石田:なるほどね。おもしろいね。

高城:今は東アジアに微妙な緊張関係があるから、巨大な基地沖縄に続々できてるわけですよね。緊張関係がなかったら、あんな巨大な日本の新造基地は必要ないですよ。今後、緊張が持続すればもっともっと大きくなるんです。

石田:まぁ…やむを得ないところもあるんだよなぁ。

高城:あるアングルからみれば、そうも思います。でも、その緊張状態を良しと思っている人がいるのも事実なので、もし紛争が始まれば長引くと思います。大きいものだったらすぐに終わると思います。一瞬で。ただ、大きくならなければ、僕は長引くと思います。

石田:ただ、大きいのはもうないもんね。

高城:わかりません。

石田:いやー、多分ないんだよなー。

高城:これはわからない。

石田:わからないけどね、ただ戦争って、昔は株価が上がったけど、今はもう必ず下がるので、やっぱりマスの人たちは経済的にダメだっていうことはわかってるんだよね。

高城:巨視的な経済面では、そうですね。昔と違いますから。ただ個々が食えなくなってくると人々の不満が爆発しますから。お金の問題じゃなくなってきますからね。

誰もが知っている神様「ヤマトタケル」の誰も知らない実像

神社や神道といった日本人の伝統文化をより多くの人々に知ってもらおうと全国で講演活動などを行っている、東條英機氏のひ孫でもある東條英利さん。東條さんは自身のメルマガ『東條英利の「日本の見方」』で、日本神話の中に登場する最も有名な神様「日本武尊(ヤマトタケル)」について、知られざるユニークなエピソードを紹介しています。日本人なら誰もが知っている「偉人」、しかし大きな謎に包まれているという、その実像とは…?

東條的偉人紹介 ~日本武尊(ヤマトタケル)~

今週の偉人は、「日本武尊(ヤマトタケル)」です。多分、神話の中でもとりわけ知名度の高い神さまと言えるのかもしれませんが、その実像大きな謎に包まれています。私も何度か講義で扱わせていただきましたが、知れば知るほどその実像が分からなくなるという実に不思議な神さまです。以前ご紹介したニギハヤヒも非常に謎の多い神さまではありますが、実はヤマトタケルもそれに負けないくらい意味不明なポイントがたくさんあります(笑)。

例えば、その系図と行動の不自然さ。ヤマトタケルはその系譜で言えば、第12代景行天皇を父に持ち、第14代仲哀天皇の親となる身であり、その血筋はまさに天の神々の系譜に連なる天津神に属す神さまとなります。しかし、実際に、その足跡を神社からたどっていくと一つ不可解な傾向が見えてくるのです。

それが「ヤマトタケルが祀っていった神々の多くが天津神ではなく、国津神であるということ」。天津神はアマテラスオオミカミの系譜に連なる天の神々。国津神は地上に降臨したスサノオを含んだこの地上の神々を意味します。そう考えると本来、ヤマトタケルがその伝承の中で神々を祀るのであれば当然その神々は自らの祖先を意味する天津神となるハズ?

しかし、ヤマトタケルが実際に祀った神々の多くはアマテラスオオミカミではなく、オオナムチことオオクニヌシを始めとした国津神の神々。これ意味分かりませんよね?(笑)

また、神話の中における評価も大きく二分され、「古事記」の中で描かれる実像と「日本書紀」の中で描かれる実像が大きくかけ離れている点もさらに謎を深める一因となっています。前者ではどちらかと言うと血の気も多く、父からも距離を置かれた悲運の王子、後者では父からも深く愛された英雄と大きく違う。この記紀は国が定めた国史としては格別な存在ではありますが、前者が口伝を元にした伝承性が高い作風に対して、後者はより政治色が濃いものとなっています。

このため、このヤマトタケルの実像の違いは何か政治的な意図を含んでいるような気がしてならないというのは、私個人が抱いている強い印象となります。

自殺未遂も。繊細な人々を苦しめるバラエティ番組のネガティブな言葉

普段、何気なく見ているテレビのバラエティ番組。しかし、その内容に傷つき、苦しんでいる人々がいることを知っていますか? 詐欺被害、借金、犯罪など、ネガティブな内容ばかりを流す番組を見て、心の繊細な人々が精神的なショックを受けている現実があります。記者の引地達也さんは、自身のメルマガ 『ジャーナリスティックなやさしい未来』の中で、番組の作り手側であるメディア業界人に対して「こうした事実があることを自覚するべきだ」と訴えています。

ネガティブメディアは繊細な心に突き刺さる

東京近郊にある築年数30年を越えたUR賃貸住宅の低層マンションの内部は思ったよりも広く、台所から放たれたリビングルームも西日が入るベランダからの光彩に包まれている。リビングの壁一面には本棚が整列しびっしりと本が並んでいる。眺めてみればきれいな書斎の風景だが、本の背表紙は「ワーキングプア」「自殺」「ニート」「下流」「借金」。社会的に人の存在を脅かすネガティブな言葉ばかりが目立つ。ここの主である私の目の前でうつむきがちの姿勢でたたずむ40代の無職の男性は、外に出ればすべてが「自分を馬鹿にしている」という幻聴と思い込みに悩み、仕事に就く自信がない。母親との2人暮らしだが、今のところ家事をするのが生きがいという。今後、20年に自分が無収入のままで国民健康保険料や国民年金などの彼が考える必須の支出を算出すると、無職にとっては莫大な金額になる。その数字を書いた紙を見せながら、私の顔を見て「どうやって生きていけばよいのでしょうか」と言うと、またうつむいた。

彼は発作的に自殺未遂を繰り返したが、母親の面倒を見なければいけないので、死ねないことも分かった。外に出れば幻聴は容赦なく、精神を圧迫する。「子供も大人も何もかも自分を笑いものにするのだ」と。その根拠を彼は複数のテレビ番組を引用して語る。語られるのは、人気アイドルグループやお笑いタレントが司会を務める人気番組ばかりで、ドキュメンタリー形式で犯罪や人物評伝などを悲哀と喜怒をたっぷりに演出した再現ドラマで構成されている内容。犯罪の実例も豊富で、詐欺、借金、だます人、人生の失敗の連続等。そんなキーワードで話が展開される内容を滔々と話し、「自分はそんな目にあいたくない」し「信頼できる人は世の中にいない」と結論付けている。おそらく番組は、それら悪い実例を視聴者への注意喚起という視点で作りつつ、視聴率を意識する中での「わかりやすさ」で悪いものは悪い、という懲悪的な感覚でいるのだろう。それは悪いことではないが、精神疾患者と関わり、人を癒すための「ケアメディアを考えている者の視点からすると、それではいけない、とあえて指摘したい。

これは1人の例だけではない。ニュースで見た戦争の映像で何もかもやる気を失くすという人もいた。私が精神疾患者向けの講演等でメディアについて、「よい思いをした人」「悪い思いをした人」を簡易的に聞くと、前者はおらず、手が上がるのは後者ばかり。ネガティブなテレビコンテンツは、心の繊細な人にとっては、心を大きく左右し支配してしまう。それは「感動」を与えることと同じ様な振れ幅で「失望」をも、強いインパクトで伝えてしまう。上記の番組ならば尚更に、何気なくお茶の間に入り込むから、与えてしまう影響の大きさを作り手のメディア人は自覚する必要がある。私は精神科医ではないし臨床心理士等資格を持つカウンセラーでもない。障害者の就労移行支援を行う者として、精神疾患者とそれを取り巻く社会に向き合う者として、彼ら彼女らを生きやすくするためのメディアを考え続ける者として、そしてジャーナリズムの可能性を信じる者として、ネガティブな印象を与える番組内容には注意を促さなければいけないと考え、新しい立脚点を確保しようと、注意を促している。

ここからはその「注意の仕方考え方が提示されるべきだが、論拠となる日本の学問は存在しない。疾患者の当事者研究として世に出されている各種論文を丹念に読み解かなければならないが、一般にとっては専門書や学術論は難解だから、隔月刊の「精神看護」(医学書院)や月刊「こころの元気プラス」(特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構コンボ)等の専門雑誌が入口としては最適だろう。ここでは当事者やその関係者、支援者の声が丁寧に発信され、当事者を中心とした雑誌メディアのコミュニティは形成されている。しかしながら、これらも社会とはまだ隔絶している印象がある。

一般の人もメディアに携わる人も、それら当事者情報には手を伸ばさなければ得られないのが、日本の「ケア」「メディア」の現状である。「注意」の材料は求めない限り外からはやってこない。だからメディア関係者もジャーナリズム関係者も「ケアする」ことについて、実は何も知らない。だから「知らない」という謙虚さと、「知ろう」というひたむきさが求められるが、こういった私の考えは、結局、薄くて浅い当事者意識でコンテンツを作られるよりも、掴みやすい大多数の視聴者心理に則った方が正解だと、メディア企業上層部に足蹴りされてしまうだろう。ケアメディアを考える際にいつもぶつかる壁であるが、突破するロジックと「視聴者の心理」という魔物の正体を捕えつつ、必要性を感じる想いの力を信じながら、蹴られても立ち上がる力を蓄えていきたい。

image by: Shutterstock

お小遣いの新たなスタイル?試してみたい習い事ノート活用術

小学生ともなると多くの子供が習い事をしていますが、しかしそこは気分屋の子供たち、モチベーションがなかなか上がらないなんて時もありますよね。親としてはなんとかしたいところですが…、無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』ではそんなお悩み解決に、ノートを使った意外な方法を勧めています。試してみる価値、ありそうです。

サッカーノート

小5の息子ですが、サッカースクールに通うようになってから、サッカーノートをつけるようになっています。息子自身のノートとしての利用に加えて、もうひとつの用途でもこのサッカーノートを活用しています。

スクールでは1回受講毎に1,000円の費用がかかることもあり、サッカーノートを利用して

・息子が、その日どのようなことを習ったか、どんな成果を得たかを記入
→それを見て私が、習得できたことを金額換算して評価

との確認作業を行っているのです。

例えば、

【息子】小さい振りで強く蹴るキックを習って、2回うまくできた

と書いてあれば、その横の余白に

【私】着実に、技術の幅を広げているのが分かります![+400]

と書きます。最後の[+400]は、400円分の習得と評価している意味。この確認作業に当たり

・習得できたことが1,000円分を下回る日が続くようなら、お金は出さなくなる可能性があること
・ノート記入がなければ、その日は習得ゼロと見なすこと

も併せて伝えています。

この仕組みを取り入れた目的は3つあります。

1つは、目的意識を持って練習に参加することの後押し。「1,000円分以上は、確実に身につけてこなくちゃ」というプレッシャーを使って、練習で「何かを掴んで帰る」ことを後押ししようとしています。

もう1つは、振り返り&記録作業の習慣化の後押し。練習後に

「どんな練習をしたか」
「その中でどんなチャレンジができたか」
「新しくできるようになったこと」

などを振り返り、紙に書くことを半強制的に行うことで、習慣化することを後押ししようとしています。

そして最後は、チャレンジ精神を引き出し、サポートすること。

「以前からできていることが、今日もうまくできた」

の評価を低く

「新しく習ったことを、すぐにやってみた」

の評価を高く

「習っていないけど、自分で考えてやってみた」

の評価をさらに高くすることで、チャレンジ意識を育むことも、意図して評価を決めています。今のところ、この方法は概ねうまく息子をサポートできているようです。

ですが最近、ちょっと事件もありました。ついに先日、ペナルティーが発生しました。事の経緯はこんな具合です。

大寒波到来!インフルエンザ予防に「床暖房」「カーペット」が効く?

100年に一度の大寒波が押し寄せ、九州や沖縄でも「雪」が観測されたとニュースになってる昨今、寒い季節にはお約束の「インフルエンザ」が猛威を振るっています。お家に受験生のいる親御さんにとって、インフルエンザの予防は頭の痛い問題ではないでしょうか。無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では、インフルエンザに、効果的という「ある設備」をご紹介しています。それは一体何か、実は「床暖房」や「カーペット」なんです。

床暖房の意外な効用

さて、本日は意外な関連のお話。

暖冬だった今年もいよいよ寒くなってきましたね。そのせいで活気づいているらしいのが、インフルエンザ(■_■)です。例年よりずっと遅いですが、インフルエンザ注意報が出ました。受験生のいるご家庭では、神経をとがらせているのではないでしょうか。

このインフルエンザの予防に意外なものが役に立つんです。それが床暖房です。

え? ビタミンじゃなくて? 加湿じゃなくて??? いや、それも役に立ちますよ、ちゃんと。

ちょっと復習してみましょう。インフルエンザ予防には、

・ウイルスに接触しないこと
・接触しても感染しないこと

が重要です。

ひとつめの「ウイルスに接触しないこと」。これはよく言われるように、人混みにいかないってヤツです。不特定多数の人のなかには、感染者がいる確率が高いからです。知らずに感染者と同じ電車の車両に乗り合わせたり、同じ教室で授業を受けたりすると、ウイルスに接触してしまいますよね?

じゃ、家庭でやれる「ウイルスに接触しない」はどうやるのかといえば、換気なんです。家族内にインフルにかかった人(まだ発症していなくても)がいる場合、締め切ったままの部屋にいるだけでウイルスにサラされてしまいます。なので、これを強制的に空気とともに追い出すワケです。

次の「接触しても感染しないこと」。感染しないためには、抵抗力が高ければイイわけです。この抵抗力アップに関連しているのが、ビタミン摂取や加湿です。ところが、床暖房も抵抗力をアップさせてくれるんです。

一般的に、体温と抵抗力には関係がありますよね。つまり、

・体温高い=抵抗力高い
・体温低い=抵抗力低い

です。でね。体温足下が冷えてくると低下しやすいんです。特に床と密着している皮膚が冷たくなってくると、体温が低くなるんです。フローリングが多くなっている日本の住宅の場合、冬場は、床暖房を入れる…のはムリでも、カーペットなどで足下を保温するとインフルエンザにかかりにくくなるんですね。

さらに体温だけではなく、室温差も重要だといわれています。室温差がありすぎる家…イナカのおばあちゃんちみたいに、リビングだけは暖かいけど、トイレなんて凍りそうなくらい寒い…の場合には、その温度変化によって体温が上下し、抵抗力に影響するんです。その意味では、家全体がまんべんなくうっすら温かいというのがイイんでしょう。

我が家では、朝の一定時間どんなに寒くても窓などを開けて換気しています。いや、さすがに寒いので、一定時間でチャンと締めて、暖房していますよ(^^;

いよいよインフルの季節。足下の温度に気をつけて、インフルを撃退してくださいね。

image by: Shutterstock

「ブレーキと踏み間違えた!」高齢者の交通死亡事故を減らすには?

2000年代に入って以降の15年ほど、交通事故による死亡者数は一貫して減り続けていました。しかし、残念なことに2015年は前年に比べて、4名増加し、死亡者数は4117人となってしまいました。

ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事をしている関係で、交通事故や自動車保険、損害賠償などの話は日常的に耳にしますが、ここでは年頭にあたり、昨今の国内における自動車事故の傾向と、それが示す可能性について考えてみたいと思います。

交通事故による死者の数の推移

今度は、交通事故の死亡者を年齢階層別に見てみましょう。16〜24歳の若年者層は1993年に3000人を切って以来、基本的に減少傾向にあり、2010年には469人と、500人を下回りました。劇的に減っているのがわかります。

一方、65歳以上の高齢者層は、2001年の3216人から減少に転じ、2005年には2924人と、3000人を切りましたが、その減少の幅は若年層ほどではありません。そして、2013年には逆に増加、2014年に微減という経過をたどり、2015年には前年比54人増の2247人となってしまいました。

死者数が減る中で際立つ高齢者

交通事故による死者が著しく減っているのは、65歳未満の世代です。一方で65歳以上の高齢者層の死亡者数はあまり減っておらず、このため全死亡者数に占める高齢者の割合は、逆に増え続けています。2005年で40%超だったのが、2015年では54.6%と、半数を超える結果となりました。

ちなみに、警視庁管内(都内)では2015年11月末現在で、全死亡者数に占める高齢者の割合は37.2%です。ほかの年齢層に比べるとやはり高齢者の割合は高いものの、全国平均よりも17.4ポイントも低いのは注目に値します。

高齢者が起こす事故

高齢者と交通事故で、もうひとつ思い出すのが「認知症高齢者による危険な運転」や「ブレーキとアクセルの踏み間違い」などです。そう考えると、現代は「事故を起こすのも高齢者、事故に遭って亡くなるのも高齢者」という、何とも皮肉な時代と言えそうです。

高齢者に優しい街と人づくりを

高齢者が交通事故を起こさない・交通事故に遭わないためには、どうしたらいいでしょうか? まずは、高齢者自身に身体機能や認知機能の衰えなどを自覚してもらい、無理のない生活を送ってもらうことが大切でしょう。

では、より若い世代の私たちにできることは? 現役世代は、もっと高齢者に配慮することが大切だと思います。先述の通り、警視庁管内では死亡事故に占める高齢者の割合が低くなっています。それは、バスや地下鉄など、公共交通が充実していることも理由のひとつでしょう。そして、駅やバスターミナルの構内にはエレベーターやエスカレーターが随所に設置されており、高齢者や身体にハンデのある人への配慮がなされています。

それでもまだ十分とは言えません。地下鉄の駅のエレベーターに、一見した限りでは健常と思われる若者が先を争って乗る姿を見かけることがあります。信じられないことに、エレベーターの順番を高齢者が若者に譲っている場面さえ一度ならず目撃しました。

「高齢者に優しい街づくり」は、設備だけではなく、人の気持ちも大切でしょう。両方の意味で高齢者に優しい街が実現すれば、交通事故の死亡者数は、もっと減らすことができるのではないでしょうか。

大泉 稔(おおいずみ・みのる)
明星大学日本文化学部言語文化学科卒業。電鉄系タクシー会社の運行管理者、社会保険庁の年金電話相談員など、多数の離転職を経て現在に至る。株式会社fp ANSWER代表。保険募集人、証券外務員

グチる社長は逃げたいだけ。まずは「認める」、話はそれからだ

売上が思うように伸びない経営者は、往々にして愚痴ばかりを言い、他の人からアドバイスをもらっても「すぐには出来ない」「無理だ」と、何も動こうとしません。そして、今置かれている環境や状況のせいにして、いつまでも文句ばかり言いつづけている人が多いようです。メルマガ『ビジネス真実践』の著者・中久保浩平さんは、そうした人々に対して「ただ、その状況から逃げたいだけ」と指摘。不利な状況から抜け出すための思考法を提案しています。

不利な状況を乗り切るには?

売上が低迷していたり、人が育たなかったり、事業運営が上手く行かなかったりする相談者の中には、自分の環境や今ある状況がいかに悪いかということを嘆く人がちょくちょくいます。

「うちの店は立地が悪いからなぁ。もう少し駅に近ければなぁ」
「近所に大型の店舗が出来てからさっぱりだなぁ」
「時間がとにかく足りないよなぁ。もう少し時間があればなぁ」
「なかなか良い人材に巡りあえないなぁ。うちみたいな零細企業にはそんな人材来ないかぁ」

といった具合に。

自分の置かれている環境や状況をいくら嘆いてみても好転しません。たとえば、こんなことがありました。

「ウチの店は立地が悪いからなぁ。駅前だといいなぁ」と、売上が悪いのは立地のせいだといわんばかりに愚痴る人に「では、引っ越せば?」というと、「できるならやってますよ。でも先立つものがないからできないんですよ」と返してきます。

なので、「じゃぁ、駅前に引っ越せるくらいに頑張れば? 先立つものがないのなら3年くらい頑張って貯めればいいじゃない」というと、今度は、「いやぁ、ここでいくら頑張っても無理ですよ~」と、とにかく出来ない無理、ということばかりを返してきます。

結局、環境、状況を好転させたいと思っていてもその程度だ、ということです。ですから、環境や状況を変えることなど出来ません。つまり、環境や状況を変えたいと嘆いているだけの人というのは、今の環境や状況から逃げ出したいというだけなのです。

今ある環境や状況をウジウジといっていても無駄なのです。そんなことより、今の環境や状況を認めて、その中で「どう工夫していくのか?ということを考える必要があるのです。

自社の置かれているポジション、自店の立地、自分の立場、など、いかに悪い環境、不利な状況であろうとその中で創意工夫を重ね進んでいくことが正しい取り組みなのです。今ある環境を嘆いたり、愚痴ったりしたころで建設的ではありません。

「最近はここらも人通りがめっきり減ってしまった。みんな近くにできた商業施設に流れていってるんだよ」なんて、嘆いている人に、「じゃぁ人通りがまた元に戻るようにするためにできることを考えてみれば?」というと、「そうはいってもさぁ~。なかなかねぇ~。…あの施設さえなければ……」とまたまたグチグチいうのです。

会社やお店を発展させることのできる人や、仕事のできる人は、今ある環境や状況の中で自分なりに工夫をし力を発揮します。業績が良い会社やお店の経営者は、今置かれている環境や状況の中で日々創意工夫を重ねます。その繰り返しによってさらに邁進していくのです。

環境や状況を変えたいというのであれば、嘆くのではなく、まずはそのことを認め受け入れることです。目の前の現実と真正面から向き合い、はじめて、次の1歩へ進むことができるのです。

今日のまとめ

不利な環境や状況に嘆いても現実は変わらない

・今ある環境や状況で不利と思われることを列挙する。
・列挙したことを乗り越えていくための工夫を考えノートに書き出す。
・書き出したことを実践ベースにまで落とし込む。

image by: Shutterstock