夏はペットも「日焼け」に注意。獣医師が教える3つの予防法とは

夏の日差しは、薄くて繊細なペットの皮膚にとっては危険な存在です。大切な愛犬愛猫を「日焼け」から守るにはどうしたらいいのでしょうか。メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤先生が、ペットを飼っている人なら知っておきたい「3つの予防法」を教えてくれます。

犬、猫もこの夏の時期は「日焼け」に要注意

これからの季節、日差しの強い日が続く時期です。この時期になると、気になるのは人間同様「日焼け」です。実は、犬も猫も皮膚に日焼けは起こります。

犬や猫の皮膚は人の皮膚より薄くて、とても繊細です。皮膚が炎症を起こし、場合によっては「皮膚がん」の原因にもなる可能性があります。また、お腹や目も地面から反射してくる紫外線を浴びています。浴び続けることでダメージは蓄積していきますので大変危険です。そこで、今回は「日焼け予防」についてお伝えしたいと思います。

日焼け予防(その1)「お散歩の時間」に注意

お散歩の時間はとても重要です。お勧めの時間は、日が出る前の早朝又は日が落ちる夕方の時間です。地面が熱くないかどうか、手で確かめてください。これも目安になります。

お散歩の時間を気をつけるだけでも、紫外線を浴びる量を減らすことができます。熱中症や肉球の火傷予防になります。

日焼け予防(その2)サマーカットはやめよう

この時期は、毛があると暑いからと「サマーカット」をする子が多いです。確かに、真夏に毛皮を着ているようなものなので涼しいことは確かです。

しかし、犬猫の毛には意味があり、断熱効果や、紫外線、虫から皮膚を守るという重要な役割があるのです。毛を短くすぎてしまうと、皮膚に太陽が当たることになるので、熱中症や日焼けのリスクが上がり、場合によっては皮膚に水膨れや火傷のようになるので、短く切りすぎないようにして下さい。

日焼け予防(その3)ひんやりする素材のお洋服

最後にもう1つ予防の秘策を。お洋服を着せてあげることで紫外線を防ぐことができます。ただし、暑いので綿の物やタンクトップなど、最近は着るとひんやりする素材のお洋服もあるので、そういったものを利用するのも良いと思います。

image by: Shutterstock.com

体臭が鼻につく事も?科学者が明かす糖質制限ダイエットの問題点

多くの方が実践している「糖質制限ダイエット」。もはやダイエットの定番ともなりつつあるこのメソッドですが、科学者はどのように見ているのでしょうか。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者のくられさんが、糖質制限ダイエットの仕組みを解説。さらに「誰にでも勧められるモノではない」としてその理由を記しています。

糖質制限ダイエットの仕組み

脂質、タンパク質、そして糖質が3大栄養素として、人間が生命を維持するのに必要なものとされています。確かに血中の糖分が一定以下になると意識障害を起こし、さらに下がり続けると死に至ることさえあります。健常者が糖尿病患者用のインスリンを大量に注射されると死んでしまうのはこの理屈です。

それだけ考えると糖分というのは、欠かせない栄養素で血中に必ず存在するようになっています。

しかし、それほど大事であるということは、人間の体は血糖値を維持するための非常手段を持っているので、糖分不足でアッサリ死ぬことはまずありません。

糖質は生命維持には必須の栄養素ですが、それ故に他の栄養素から体の中で生み出すことが可能です。なのでベジタリアンや炭水化物抜きダイエットなどをしても死なないのは、この糖新生と言われるサイクルのおかげだと言えます。

それ故に、多くのダイエット書では、炭水化物を抜けば痩せると強調し、セレブ向けダイエットプランはほぼ間違いなく糖質制限が含まれています。

糖質制限は「痩せる」という点では、生理学的にも効果があると言えます。しかし良いことづくしでもないのも事実。その辺をさらっとおさらいしておきましょう。

糖質制限ダイエットの正体

実際問題、人間という動物は、本来糖質がなくても生きていられるように進化してきた生物であるのは確かです。血糖値を常に維持するために、様々な形で体の中の栄養素を糖に換えることができます。これを糖新生と呼び、人間が食物が長期間とれないときに体に溜めた栄養素を使って体を維持するためのメカニズムの1つです。

故に人間は、将来来るであろう飢餓に対して無制限に体に脂肪という形で備蓄をするように進化してきました。実際に、肥満の人ほど水さえなんとかなれば、通常体重の人より遙かに長く生きながらえることができます。これは多くの遭難事故が物語っている通りです。

この非常用の使用モード、糖新生を行うためにタンパク質や脂質から無理矢理作ったケトン体が大量に血中に増えます。

これはケトーシスと呼ばれる、ケトン体が過剰の状態を作り出します。健康な人であれば、多少のケトーシスは問題のあるものではないのですが、慣れるまでは頭痛や吐き気、そして集中力の低下などが起こります。

通常は、1、2週間でこれらの不快な症状はなくなっていくのですが、どうしようもないこともあります。それが体臭で、ケトン体(アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトン)が汗や皮脂とともに発散することで、なんとも鼻につく体臭になってしまうのです。実際過度の糖質制限をしている人は、わりと鼻につく体臭をしている感じがします。

ただ、このケトーシス状態は、我々の通常の生活ではたまり続けていた脂肪細胞を、日常の体温維持などのカロリー消費に強制的に回すことができます(当然別のカロリーも制限した上で大量にアミノ酸を摂らせる必要はある)。

ケトーシスをうまく誘導すれば、そのカロリー使用量は、最大で総使用カロリーの30~40%前後にまで高まりるのでうまくいけば約1,000Kcal分ほどの体脂肪、脂肪の量にして約100gずつ毎日脂肪が減らせることができるという理屈です。

そうすれば10日で1kg以上体脂肪が減らせ、1ヶ月で3kg減れば見るからに痩せた感じになります。確かに肥満の人を短期間でみっちり絞り上げるにはこの方法しかないのは確かです。

これが、糖質制限ダイエットの本質であり、市販の糖質ダイエットの本で長々と説明している内容の本体です。まとめると数行ですねw

しかし、大脳を進化させる上で、体内で作った糖だけで脳の機能をフルに生かすのもまた難しいのも事実です。

またケトーシスは健康な若い人には問題の無いことが多いのですが、臓器を痛めている状態でスタートすると、臓器へのダメージが加速する可能性があります。特に腎臓疾患には禁忌といっても良いもので、腎疾患が近親者にいる場合は特に注意が必要です。

臓器へのダメージが増えることで、肌トラブルも増えることもあり、決して良いことずくめのダイエット法でもないということは心に留め置いておくべきです。

そもそも現代の人間の寿命が長いのは、ある程度栄養豊富な状態で内臓を「甘やかして」ダメージを減らすことで、長寿を獲得してきたという側面があります。

人間の本来の寿命(長くて50年)の原因ともなっていたであろう頻繁なケトーシスをわざわざ起こすダイエットは、誰にでも勧められる健康的なモノ…とは言いがたいといえます。

韓国が「日本の報復措置」とまた言いがかり。ダンピング調査開始で

中央日報は30日、「日本政府は韓国産化学品である炭酸カリウムに対してダンピング販売の有無を調査すると明らかにした」と報じた。韓国は半導体材料など3品目の輸出管理の厳格化措置が不当だとして、世界貿易機関(WTO)に提訴する手続きを再開していて、今回の調査を日本による報復措置だと主張している。

韓国にダンピングの疑い

炭酸カリウムは液晶パネルなどのガラスや中華麺に加えるかんすいの原料として使われるもので、日本は韓国から輸入をしている。今回、日本側が問題としたのは、韓国から輸入した炭酸カリウムが正常価格より安く、国内企業が不当に損害を被っているのではないかというもの。追加課税を課す反ダンピング(不当廉売)課税の可否を判断するために調査を開始すると発表したのだ。
(参考:経済産業省「アンチダンピング措置とは」

一方、韓国側はWTOの提訴再開に対する報復措置だと声を荒らげ、また騒ぎ始めているのである。しかし、日本の業界団体(カリ電解工業会)がこの問題で申請をしたのはことしの4月。韓国によるWTOの提訴再開とは全く関係がない。

財務省によると、昨年日本が韓国から輸入した炭酸カリウムは約5300トン。日本側による追加課税を課すかどうかの調査は、29日から1年かけて行われる予定となっている。

北朝鮮に無下にされ、また反日政策か

世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選挙に、韓国産業通商資源省の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長が出馬を表明するなど、再び日本を意識した行動を取り始めた韓国。世界文化遺産に登録されている『明治日本の産業革命遺産』について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に対し登録取り消しを求めるなど、反日路線を鮮明にしている。

背景にあるのは、北朝鮮による南北共同連絡事務所爆破事件により、支持率が下がってきていることがあるとみられ、文在寅大統領お得意の反日政策路線を取った形だ。今後あらゆる場面で、日韓が対立する場面があるかもしれない。

【関連記事】
また反日政策か?韓国「明治産業遺産」の登録取り消し要求と報道
韓国が激怒した、軍艦島「在日差別なし」展示。嘘つきはどちらだ

瀬戸際どころか崖っぷち。追い詰められた北朝鮮の「異常な行動」

以前掲載の「窮鼠と化したか。南北共同事務所を爆破した北朝鮮の苦しい本音」でもお伝えしたとおり、ここに来てさらに理解に苦しむ言動を取り始めた北朝鮮。今、北朝鮮の政権中枢では一体何が起きているのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、金正恩朝鮮労働党委員長の意図を推察するとともに、北朝鮮の「異常な行動の理由」の読み解きを試みています。

北朝鮮の終わりが近づいてきた

最近、北朝鮮がおかしな動きをしています。同国は6月16日、開城(ケソン)の南北共同連絡事務所を爆破しました。さらに、4つのアクションを起こすと警告しました。その4つとは。

〈1〉南北協力事業の金剛山(クムガンサン)観光地区と開城工業地区への部隊展開

 

〈2〉2018年9月の南北軍事分野合意に従って非武装地帯(DMZ)から撤去した軍の監視所を再び設置

 

〈3〉西南海(黄海)上を含む全ての前線に配置された砲兵部隊の態勢を強化し、軍事訓練を再開

 

〈4〉韓国にビラを散布するために前線の地域を開放

読売新聞ONLINE 6月17日

なぜ、北朝鮮はキレていたのでしょうか?

韓国の「脱北者団体」が、反北朝鮮、反金王朝のビラを大量にバラまいたからだといわれています。直接の理由はそうなのでしょう。これは短期的理由ですが、長期的理由もあることでしょう。その後、北朝鮮は24日、「軍事行動延期」を発表しました。ロイター6月24日

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、党の中央軍事委員会を主宰し、韓国に対する軍事行動計画の延期を決定した。朝鮮中央通信社(KCNA)が24日伝えた。一方、韓国の聯合ニュースは、北朝鮮軍が南北の軍事境界線付近に最近再設置した拡声器を撤去していると報じた。

「……一体何なんだ……」

北の行動が理解できない人も、多いことでしょう。今回は、これについて考えてみます。

金正恩の意図

ある国と指導者。欲しいものは、いろいろあります。いろいろありますが、「二つだけ選びやがれ!」と脅されたら、どんな指導者も、同じものを選ぶでしょう。一つは、「命=安全」です。誰でも、自分の命が大事ですね。もう一つは、「金=経済」です。これは「食」とも言い換えられます。国民を食わすことができない指導者は、悲惨な運命をたどることが多い。二つ重要なものがありますが、

  • 命(安全) >>> 金(経済)

である。皆さんもそうでしょう。命があってこそ、金に意味がある。命がなければ、金に何か意味があるでしょうか?故金正日、金正恩親子の目標は、1に自分と国民の命を守ること2に金を稼ぐこと(経済成長すること)なのです。

北朝鮮のような貧乏国家が、自国の安全を確保する方法は、現状一つしかありません。そう、「核兵器を保有すること」です。金親子は、「イラクのフセインは、核兵器がなかったから殺された」と考えている。さらに、「リビアのカダフィは、核計画を放棄したから殺された」と考えている。この二人の独裁者の悲惨な末路は、金親子に、「必ず核兵器をゲットする」と決意させました。そして、北朝鮮は、核兵器保有国になったのです。これで、アメリカも、北朝鮮を攻撃することが困難になりました。

もし北が韓国に核を使えば、「100万人死ぬ」と予想されている。どんなアメリカ大統領でも、「100万人が死んだきっかけ」をつくりたくありません。北は、核兵器だけでなく、それを搭載するミサイルもゲットしました。金正恩の、「命を守る」「安全を確保する」という目標は達成されたのです。

しかし、その過程で、大きな問題が起こりました。国連安保理で、厳しい経済制裁を科されてしまった。2017年、北があまりにもアグレッシブだったので、本来は味方であるはずの中国、ロシアも、制裁に賛成せざるを得ない状況になった。金正恩、次のゲームは、何でしょうか?そう、「核兵器を保有したままで、

  • 制裁解除
  • 経済支援
  • 体制保証

を勝ち取ること」です。つまり、「命を守る手段は確保したから、今度は金儲け」ということ(もちろん、交渉を開始するために、「完全非核化の準備がある」といいます。しかし、「命を守る唯一の手段」を手放したいはずがありません)。それで、金正恩は、トランプとの直接交渉に乗り出しました。米朝首脳会談は、これまで3回行われています。

2018年6月、シンガポールで。
2019年2月、ベトナムで。
2019年6月、板門店で。

しかし、トランプは、「まずは完全非核化。その後、制裁解除だ」という部分で譲りませんでした。なぜ?金正恩の父親・金正日が、何度もアメリカと世界をだましてきた。たとえば1994年、北朝鮮は核拡散防止条約(NPT)からの脱退を宣言しました。焦ったアメリカは、軽水炉と、毎年50万トンの食糧を提供することを約束した。北は、もらうものだけもらって、ちゃっかり核兵器開発をつづけていた。2003年、北は、またもやNPT脱退を宣言しました。2005年2月、核兵器保有を宣言。同年9月、北は、「すべての核兵器を廃棄する!」と宣言しました。しかし、これもウソでした。

金正恩は、「偉大な父」金正日を見習って、「ナイーブなアメリカをだませる」と思ったのでしょう。ですが、アメリカも、過去の失敗から学んでいたのです。結果、「非核化のフリをして、制裁解除を勝ち取り、経済支援も引き出す」という金の目論見は外れました。現状は?

  • 北朝鮮は、核兵器を保有している
  • 制裁がつづいていて、北朝鮮経済はボロボロになっている

ということでしょう。問題は、「北朝鮮経済は、どのくらいボロボロなのか?」ですね。

「有言不実行」に愛想を尽かした米国民たちがトランプを捨てる日

経済を優先したことで感染拡大が止まらなくなっているアメリカの新型コロナ対策ですが、その「失敗」でトランプ大統領の支持率が低下しています。このままでは11月の大統領選での再選も厳しいと見るのは、日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さん。津田さんは自身のメルマガ『国際戦略コラム有料版』で、トランプ外交が「言うだけで実行しない」失政の数々を指摘し、新型コロナの対応を誤ったことと、ある一部勢力がトランプ氏を見限ったことでバイデン氏の有利を導いたのではないか、と持論を展開しています。

トランプ外交交渉の失敗

トランプ大統領は、対中強硬策で米国民の期待をつなごうとしたが、中国が米国からの農産物輸入を止めたことで、突如、対中強硬策を中止した。豪州は米国の勧めで中国非難の共同声明を出したが、米国に裏切られている。

トランプ大統領の中国非難は、いろいろ想定をしたシミュレーション結果から中国非難をしたわけではなく、検討もなしで言ってみるという底の浅い対中強硬策であったようだ。

これでは、中国の官僚たちが準備万端の検討をしている対抗策で手玉に取られることになる。そのため、コロナ発生源調査もうやむやにされてしまった。WHOの脱退もうやむやで、言うこととやることが別である。「感覚外交」が限界に来ている。

この指摘を受け、ポンペイオ国務長官は香港への国家安全法適用にかかわった中国共産党当局者に対して、ビザの発給停止の制裁を行うとしたが、中国政府は、一線を越えたら第1弾合意の米農産物輸入を止めると言い、これもうやむやになる確率が高い。言うだけで実行しない政権になっている。

覇権国になってからの米国の指導者で、このような人はいなかったように感じる。私もマティス元国防長官と同じ感想を持つ。

タルサでの演説で、トランプ大統領は「PCR検査を少なくする」と言ったが、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は「聞いていない」と否定した。大統領は、その場の雰囲気で発言しているので、発言の実現性は低いことになる。対外政策でも、このようなことが多く、トランプ大統領の発言を真に受けない方が良い。

次の米国民の期待をつなぐ策として、技術者の入国制限策に舵を切った。しかし、大手IT企業のエンジニアの多くがインド人や中国人であり、インド・中国から技術者を止めると、米国の優位にあるIT企業の技術力は失われることになる。よって、これも「しないはず」と見る。

対中強硬政策もダメ、技術者入国制限も限定的であり、次に、EUからの輸入品に対する関税を上げると言い、日本に対しても貿易協議第2弾を行うとした。ドイツから9000人の米軍を撤退するとも言い、同盟国に対して手あたり次第に強硬政策を打ち出している。しかし、交渉を開始するだけであり、大統領選のある11月までに結論が出るとは思えない。

それに、新型コロナ感染対策でトランプ大統領は経済を制限することを嫌い、それに同調した共和党知事の州の感染者数が大幅に増加して、トランプ大統領の支持率が低下してきた。

前述のファウチ所長が危険性を指摘していた、タルサでのトランプ大統領の選挙集会では、当初10万人が来ると言っていたが、6000人程度の参加となり、空席が目立っていた。このように、コロナ対応の失敗でトランプ大統領の勢いがなくなってきている。

フロリダ州では、バイデン候補がトランプ大統領を抑えて、支持率を逆転したし、テキサス州でも支持率が拮抗している。共和党が強い南部州でもバイデン候補が勝つと、トランプ大統領の勝つ州は非常に少ないということになる。勿論、ラストベルトの6つの激戦州も、今の所はバイデン候補が優勢になっている。

このままいくと、トランプ大統領の歴史的な敗北になりそうである。勝つためには、絶対に経済復活が必要であり、かつ国民が望む政策を口だけではなく実行することが必要になっている。

そして、大統領選挙後は「米中冷戦時代」、分断の時代になる。バイデンが勝てば軍産学複合体の時代に戻り、トランプが勝てば経済を気にしないで対中強硬策を打ち、国民の期待をつなぎとめるはずである。

そして、ここで共和党保守本流陣営は「リンカーン・プロジェクト」と称して、バイデン候補を応援することにしたようである。

米国の政治は、長らく軍産学複合体が共和党も民主党も支配して成り立っていたが、トランプ大統領は軍産学複合体の言うことを聞かない。このため、軍産学複合体は一本化して反トランプになり、バイデン候補を応援することにしたようだ。

米国の大統領選挙後は「覇権移行期」になり、米中対決に世界が巻き込まれることになる。100年に1度の激動の時代が始まる。

危険なフレーズ。東京都は今すぐ「夜の街関連」という言い方をやめよ

テレビのニュースや新聞で、新型コロナウイルス感染者数が連日報道されていますが、東京の感染者数がなかなか減少しません。むしろ今は、50人以上の日がざらで、その数が下がる気配すらないようです。そんな東京の現状の危機を警告するのは、メルマガ『8人ばなし』著者の山崎勝義さん。山崎さんは東京都の見解や発表で連発されるあのフレーズに異議を唱えています。

新型コロナ感染にまつわる現状は5月より悪化している

直近6日間の東京における新型コロナウィルス感染者数は
6/24 55人
6/25 48人
6/26 54人
6/27 57人
6/28 60人
6/29 58人
である。正直、多い。これで「after Corona」などとよく言えたものである。

この現状を説明するのに都は「積極検査」と「所謂、夜の街関連」という二つのキーワードを挙げている。毎日毎日口を開けばこればかり、どうやらその二点で押し切るつもりらしい。

しかし、ことはそう単純だろうか。

そもそも「積極検査」とは、やらんでものところまで検査範囲を拡大するということである。その結果、数字が増えるのは当たり前だから慌てるには及ばないとでも言いたいのであろう。しかしである。検査態勢を拡充し、やらんでものところまで検査を拡げさえすれば、いくらでも出て来るというのはそれはそれで大問題ではないか。

確かに、検査態勢に余裕がなく鑑別診断をする上で必要不可欠な検査しかできなかった時の陽性者数と、幾分余裕ができた時の陽性者数は単純比較できないところがある。母数が違うからだ。しかし逆に言えば、たまたまでも母数がほぼ同じなら過去のどの時点の逼迫度と同程度かが分かるということでもある。

参考までに、以下に東京都発表の数字を挙げる。

5月9日
検査実施人数 964人
陽性者数 28人
東京都算出の陽性率 3.0

6月27日
検査実施人数 1005人
陽性者数 52人
東京都算出の陽性率 3.1

どう見ても、5月9日の数字よりも6月27日の方が悪い。しかも5月9日の数字はやらなければならなかった検査に基づく数字である。一方、6月27日はやらんでもの検査をも含んでいるということであるから事態は猶悪い。安心材料などどこにもない。事態は今、5月9日と同程度かそれ以上に悪化しているのである。

また「所謂、夜の街関連」というフレーズも十分注意して聞く必要がある物言いであるということを指摘しておきたい。というのも容易に心理的バイアスがかかるフレーズだからである。

「いかがわしいところに出入りするから悪い病気をもらう」
「いかがわしいことをするから悪い病気をもらう」

こういった連想は悪意がなくても知らず知らずのうちに頭の中ででき上がってしまうものである。

そもそも「夜の街」自体が悪いという訳ではない。彼らも法を守り、税を納めるなら、その権利において他の仕事に従事する人と何ら変わるところはない。それでも猶、抵抗を感じると言うならこう言い換えたらどうであろう。「コロナに最も弱い業種の一つ」と。

それによくよく考えれば「夜の街」を封鎖しさえすれば、この問題は解決するのである。ところがそれができない事情がある。補償ができないからである。これは金がないからではない。GDPだけで見ても東京はもはや都市というより一国相当である。「夜の街」の補償くらいは何でもない。それでもできない。他の業種を見殺しに、あるいは見放しにしたという実績があるからだ。救うべき時に救わないとこういう事態になるのである。この「夜の街」が「蟻の一穴」とならないことを祈るばかりである。

今、夏休みを前に東京では感染が燻っているような状態である。このまま地方に帰省や旅行をして果たして、大丈夫なものなのか甚だ疑問である。そして甚だ不安である。

ここは「Stay Tokyo」でいいのではないか。東京の夏もそう悪くはない。また「Stay away from Tokyo」でいいのではないか。田舎の夏もいいものだ。

最後にこれだけは言っておきたい。
我々の最大の武器は自粛などではなく自制である。そこに行くべきか行かざるべきか、そこにあるべきかあらざるべきか、常に自問し自己を抑制する力こそが今、大切なのである。

image by:  Karolis Kavolelisshutterstock

河井案里&克行容疑者にボーナス640万円。ネット「ハァ?」大激怒

7月を目前に、世間一般では夏のボーナス時期となった。新型コロナウイルスの影響でボーナスが減ったり、カットされたりする人が多い中、東京拘置所にいるあの夫妻には、2人で満額640万円が支給されたという。

広島で始まった辞任ドミノ

昨年7月の参院選をめぐる公職選挙法違反(買収)容疑事件で逮捕された、参院議員の河井案里容疑者と前法相で衆院議員の河井克行容疑者。克行容疑者から現金を受け取った地元広島の地方議員らが次々とその事実を明かし、今や辞任ドミノが始まっている。

29日に府中町議員を辞職した繁政(しげまさ)秀子元町議が「安倍さんからです」と克行容疑者から現金を渡されたと話すなど、河井夫妻を巡る買収事件は政界を揺るがしかねない事態となっている。

河井夫妻に支給される満額640万円の期末手当

そんな中、訪れた夏のボーナスシーズン。公職選挙法違反(買収)容疑事件で逮捕されたとはいえ、案里容疑者、克行容疑者はともにまだ国会議員。ボーナスにあたる期末手当が支給されるのだ。1人約320万円なので、2人合わせて約640万円。案里容疑者を参議院議員にさせるために金をばらまき、当選したら国から高額な歳費を支給される。真っ当な国民なら、聞いてあきれる話だ。

新型コロナウイルスの影響で多くの企業が苦しんでいる。民間企業の1人あたりの支給額は、昨夏に比べて6.4%減と大幅なマイナスとなったが、これはあくまでも大企業に限った話。中小企業はボーナスカット、支給額半減などさらに厳しい状況になっている。

【関連記事】
夏のボーナス6%減も大手企業は92.5万円。ネット「うらやましい」

河井夫妻に支給されるのは夏のボーナスだけではない。国会議員を辞職、あるいは有罪判定が確定するまで、2人には歳費、いわゆる高額な給料が支給され続ける。

【関連記事】
逮捕も河井夫妻に支払われ続ける高額の給料。ネットには怒りの声

【第2回】「あ、俺死ぬかも」と思った経験ある? 春日武彦✕穂村弘対談

小説やエッセイも手掛ける精神科医の春日武彦氏と、現代短歌を代表する歌人の穂村弘氏が、「死」をテーマに深く語り合っていく対談の第2回目。今回は「生」と「死」の専門家である春日氏が、医師ならではの視点で死ぬことについて論じていきます。

連載一覧はこちら↓

wol-900x300-p3__v4_修正

春日武彦✕穂村弘「俺たちはどう死ぬのか? 」

ニコ_6月②-1A

 

人身事故で「空気が菱形に歪んだ」

春日 穂村さんは、自分の死について日常的に考えたりする?

穂村 あまり考えないなぁ。たぶん先生の方が死についてよく考えているし、考えること自体が好きそうだよね。近年の「鬱屈精神科医」シリーズとか読んでると、お祓いとか鬱とか冥土とか、どんどんテーマが死の方に近づいていくから不安になったよ(笑)。僕は先生とシンクロする部分がたくさんあると思ってるんだけど、「死」というものに対する感覚はだいぶ違うみたいね。

春日 確かに、俺はどちらかといえば死を弄びたがるタイプだろうね(笑)。暇な時、乗ってる電車が人を轢いた時の感覚をシミュレーションしたりしてさ。

穂村 え、なにそれ?

春日 ほら、やっぱガクンと衝撃が来て、前につんのめるのかな? みたいなことを考えるわけよ。そうそう、去年の11月、初めて乗ってる電車が人身事故を起こしたんだよ。中央線の東京駅から出た電車が御茶ノ水駅に入るあたりで止まっちゃって。

穂村 すごいね。僕はその経験はないなあ。

春日 人身事故といえば、夫の浮気が原因で妻が精神を病んでいく私小説『死の棘』で有名な島尾敏雄(1917〜86年)に『亀甲の裂け目』(1952年)っていう短編があって、もう不安の塊のような話なんだけど、その冒頭で主人公の乗っていた電車が人を轢く場面があるのよ。急ブレーキで乗客がみなドドっと倒れるんだけどさ、その時の主人公の感じ方が振るってて「空気が菱形に歪んだ」って。学生時代にそれ読んで、「すげえ、こういう書き方をするのか!」とびっくりしたことをよく覚えてる。

穂村 実際そんな感じだった?

春日 いや、全然菱形に歪まなかったよ(笑)。で、「40分以上停車します」ってアナウンスが流れて、大概のやつらは降りてしまったんだけど、俺は今更乗り換えるのもめんどくさいから、そのまま席で読みかけのミステリ小説を読んだりしてたの。で、ふとまわりを見回すと、パラパラと俺以外にも残っているやつらがいて、スマホいじったり、ノートパソコン出したり、編み物始めたり、寝たり、みんな思い思いにその時間を過ごしてて。しかも、そこに秋の弱々しい光が綺麗に入ってきて、すごいまったりした空間になってるのよ。人身事故による死と、その穏やかな時間との落差がすごくて、なんか不思議な感じだったな。

穂村 ああ、乗り換えないで本を読み続けるのもちょっとわかる気がする。

ニコ_6月②_3A

「あ、俺死ぬかも」と思った経験は?

穂村 僕にとって「死」は、やはり考えることが難しいし、歯が立たないテーマだなって感覚が強いんだよね。ほら、すごく大きなテーマについて何か言おうとすると、結局そんなに人と違ったことは思いつかないってあるじゃない? 死の場合も、怖いな、痛いのイヤだな、みたいな小学生みたいな言葉しか出てこなくなっちゃう。

春日 じゃあ、死を間近に感じたこととかは? 例えば、「あ、俺死ぬかも」と思った経験とかさ。

穂村 うーん、リアルに「九死に一生」みたいな経験はないな。教室の下にいたら窓ガラスが降ってきて眼鏡を叩き落されたくらいかな。

春日 まあ、それはないに越したことはないけどさ。自分が死んだら残された奥さんはどうなるんだろう? みたいなのは考えない?

穂村 考えないなあ。だから、死んだ時にお金が下りるタイプの保険に入ろうとか、まったく思ったことない。とはいえ、最近は新型コロナウイルスのせいで以前よりは死を身近に感じるようになった気はするけど。先生はお医者さんだから、死が普通の人に比べて身近だと思うんだけど、どう?

春日 まあね。仕事柄、患者の死の場面に立ち会うことは時々あるから。

穂村 医者は、死との関係でいえばすごく特殊な職業だよね。その点では、先生は「死」の専門家とも言える。かつて産婦人科医をしてた時って、お母さんが死ぬのも、赤ちゃんが生まれるのも目にしてたわけでしょ。

春日 そうね。産婦人科医時代は、まさに生と死——命が生まれる瞬間と、消える瞬間を両方を目撃し続けるような感じだったな。厳粛さなんて全然なくてさ、大人やら赤ん坊やらが、部屋のドアを開け閉めして目まぐるしく出入りしているみたいな印象でね。

医者をやっていると、人の死って慣れるもの? 

穂村 そんな生と死が日常的に同居するような状況って、僕みたいに普通に生きている人間にはまったくイメージできないよ。医者をやっていると、人の死って慣れるもの? それとも、医者になる人は死に対して耐性が強いというか、平気な性質を持ってるの?

春日 慣れ、というのは結構あると思うけどね。それに白衣を着ると、感覚が自動的に冷静沈着モードに切り替わるものだよ。

穂村 僕の知り合いに、医者になるのが夢で、頑張って勉強して医学部入ったけど、授業で解剖をしたら「もう全然無理」ってなってドロップアウトしちゃった人がいた。医者になるという確固たる意志があったのに、やっぱりダメだったみたい。

春日 なるほどね。俺は解剖、全然平気だったな。途中で、血管がどうなってるかとかスケッチしたりするんだけど、上手いもんだったよ。ダ・ヴィンチのウィンザー手稿みたいなタッチでさ(笑)。気持ち悪くなったりもしなかったし、臭いもキツイけど慣れれば平気だったな。余談だけど、俺が卒業して何年かしたら、学生の時の解剖学の教授が解剖用の遺体として来たことがあったよ。

穂村 すごい。立場上、ぜひ自分を学徒のために使ってくれ、と。でも、知ってる人にメス入れるのって抵抗なかった?

春日 やっぱり腰は引けるよね。とはいえ、筋通ってる先生だなとは思ったな。

穂村 考えてみたら、僕は目の前で動物や人が死ぬところ見た事ないよ。祖父母の死も、母の死も、その瞬間は目にしてないもの。

春日 看取ってないわけね。俺さ、小学生の頃に亀を飼ってたんだけど、ある日水槽の水を入れ替えてたら水を入れるのを忘れて、そのままにしちゃったことがあるんだよ。翌日になって「あっ、いけね」と思って急いで水入れたんだけど、そしたら亀の首だけびょーんと長く伸びてさ。結局すでに死んでたんだけど、その時は、すんでのところで亀の魂に逃げられたって感じが露骨にしたな。

穂村 え、タイミングによっては生き返ったんじゃ? みたいな感覚だったの?

春日 なんかそんな気が勝手にしてさぁ。あと少しで捕まえられそうだったのに、目の前の角を曲がったら消えてて「畜生!」みたいな感じ。だから俺は悪くないぞ、って(笑)。
穂村 もし親しい人とかが相手だったらイヤだな、そういう感触が残るの。母が死んだ時、反射的に最後の会話を思い出そうとしたよ。でも、医者なんてそんなことの連続なんじゃないですか? 目の前で命に逃げられる、みたいな。

ニコ_6月②_3B

再選率9%。負け犬のトランプに尻尾を振り続けた安倍首相の大罪

11月に迫った米大統領戦ですが、トランプ大統領の再選は厳しい状況となっているようです。これまでもトランプ政権に対してさまざまなデータを元に冷静な批判を展開してきたジャーナリストの高野孟さんは今回、自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、各国のメディアによる調査やデータの解析結果を引きつつ、トランプ氏の落選が避けられない背景を解説。さらに安倍首相については「トランプ政権に対して二重の過誤を犯した」と非難しています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2020年6月29日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

ほぼ確定的となったトランプ敗退――世界は「バイデン政権」への対応準備へ

11月の米大統領選挙までにはまだ4カ月もあり、その間に何が起きるか分からないが、現時点での各種調査を見る限り、トランプ大統領が敗北し民主党候補のバイデン元副大統領が勝利することは、ほぼ確定的である。

ニューヨーク・タイムズがシエナ大学と共同で6月17~22日に、登録済み有権者を対象として行った世論調査では、バイデン支持は50%でトランプ支持の36%に対し14ポイントの大差がついた。「これは、トランプが大統領となってから最も惨めな結果で、彼が2期目を目指す戦いで負け犬となることを示す現時点での明確なサインである」と同紙は指摘した(写真1)。

また英エコノミスト誌は、独自のモデルを立て毎日のようにデータを更新して選挙の行方を追っているが、選挙人団総数538人(過半数270人)に対して6月27日現在、バイデンが345人を獲得する見通しであるのにトランプは193人で、従ってバイデンが勝利する確率は91%、トランプのそれは9%である(写真2)。

 

もう米国には頼れぬ。それでも日本に敵基地攻撃能力は不必要か?

以前掲載の「突然のイージス・アショア停止で判った、安倍首相の戦略的大混乱」でもお伝えしたとおり、陸上配備型迎撃ミサイルシステムの導入を断念し、安全保障戦略の見直しを表明した日本政府。不穏な動きを見せる北朝鮮や対外拡張路線を隠さぬ中国等、東アジアが揺れ続けている今、日本は国民と国益を守るために何をすべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、「軍事の自立」と「米国に代わる同盟国」をキーワードに分析、解説しています。

日本、【敵基地攻撃能力】確保へ動き出す

最近、「イージス・アショア計画断念」が大きなニュースになりました。河野防衛大臣が涙ながらにお詫びをしていたと。しかし、何事にも「表裏」があります。「悪いこと」があれば、「いいこと」もある。

イージスアショア計画断念が決まり、安保戦略の見直しがはじまるそうです。そして、「飛んでくるミサイルを撃ち落とすイージス・アショアより、ミサイルを発射する【敵基地を攻撃する能力】を手に入れよう」という話になっている。これ、どうなんでしょう?時事通信6月29日に、Q&Aが掲載されていました。

敵基地攻撃って何するの?被害最小化へ国外拠点破壊

時事 6/29(月)7:30配信

 

政府は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」計画断念を受け、安全保障戦略の見直しに着手した。自民党が繰り返し提言してきた敵基地攻撃能力保有の是非についても議論する見通しだが、与党内にも異論を抱え、コスト面などで課題も多い。

「敵基地攻撃能力保有の是非について議論する見通し」だそうです。まことにめでたいことです。

―敵基地攻撃って何をするの。

 

ある国から弾道ミサイルなどで攻撃された事態を想定し、被害を最小限に食い止めるために、相手の領域内にあるミサイル発射装置などの拠点施設を破壊することだ。

(同上)

「相手の領域内にあるミサイル発射装置などの拠点施設を破壊する」そうです。飛んでくるミサイルを撃ち落とすより、確実な手段に思えますが。ハードルはあるのでしょうか?

―憲法9条で禁じられているのでは。

 

政府の見解では、他に手段がない場合は敵基地攻撃も「自衛」に含まれ、合憲とされる。ただ、9条に基づく「専守防衛」の原則を逸脱するとの慎重論もあり、政府はこれまで「敵基地を攻撃できる能力はあえて持たない」との立場を取ってきたんだ。

(同上)

どう考えても持つべきでしょう。なぜか?今の日本だと、北朝鮮も中国も遠慮なく、何百発でもミサイル攻撃できます。なぜ?「絶対に撃ち返してこない。わが国(北朝鮮、中国)は、絶対に安全だ」と確信できるから。日本は現状、【 サンドバック状態 】なのです。

北朝鮮が、日本にミサイルを撃ち込んだ。日本は即座に、相手のミサイル発射施設を全部破壊する。これ、誰がどう考えても【 自衛 】でしょう。相手が殴ってきた。それで、仕方なく殴り返したら、【 正当防衛 】です。

―なぜ今、検討されているの。

 

最大の要因は、中国や北朝鮮がミサイル技術を急速に高度化させていることだ。中国は迎撃困難とされる極超音速滑空兵器の開発競争で日米両国に先行。北朝鮮も変則的な軌道を描いて迎撃を回避する新型ミサイルを開発している。

 

こうした現状への危機感から、自民党内では数年前から「ミサイル防衛網だけでは限界がある」として、敵基地攻撃能力の保有を求める意見が強まっていた。陸上イージス計画の断念を受け、安倍晋三首相も「抑止力とは何か、突き詰めて考えなければいけない」と検討を表明したんだ。

(同上)

安倍総理は、是非とも「敵基地攻撃能力確保」にむけて、動いて欲しいと思います。安倍政権は、「河井夫妻問題」「パンデミック対応問題」などで追い詰められています。しかし、この計画を推進することで、支持率を回復することができるでしょう。