もりした千里が抱く3.11への思い。辻立ちしてわかった被災者たちの心の声

2021年の衆議院議員総選挙に出馬するも惜しくも涙をのんだ、元タレントの「もりした千里」さん。そんなもりしたさんは現在、自由民主党宮城県第五選挙区支部長を務めています。それゆえ、もりしたさんにとっても3月11日は忘れてはならない日。メルマガ『もりした千里の『辻立ちクイーンは、今日もいく!』』の中で、辻立ちをしていた際のエピソードを綴っています。

 

戦いは続く

もうすぐ、3.11を迎える宮城県。

各地で追悼式の準備が進んでいます。わたしも竹あかりや灯篭、キャンドル作りなどのボランティアに参加させていただきました。皆さんとこの11年間を振り返りながら、様々な話をさせていただき、平和をいうのは当たり前ではないと強く感じました。

2011.3.11 東日本大震災発生。その1週間のことはよく覚えています。

仕事は全部中止。事務所の社長から、「東京から出るな」と指令が出ました。もう何名か関西や沖縄などで見つかっており、逃げたと非難されている。逃げたとわかったら、仕事が減るから、と。

わたしは矛盾を感じながらも留まることを決めました。何もすることがないわたしは、自宅の斜め前に住んでいた友達の家で何日か過ごしました。

彼女は、放射線という見えない敵に怯えていました。玄関先で服を着替えさせられて、着ていた服をビニール袋に入れる。今、考えるとおかしいかもしれないけれど、それくらい必死だったのですね。

どうにか、部屋に入れない様にと必死で、遮るためにカーテンは引いていて、部屋は真っ暗。節電しようとキャンドルを焚いて、ネットでニュースを調べて、ご飯を作って食べて、また、ニュースを見て、放射線がどうこうと、勝手に怖い思いをしていました。

そんなうんざりした頃に、映画を見たのです。

『ひまわり』でした。

ソフィアローレンが綺麗だからと勧められて見始めたのだけど、一面のひまわり畑は、さらに美しかった。

そのウクライナが今、戦場となっているなんて、想像しても追いつきません。学校や病院も爆破され、しかも、原子力発電所も占領されてしまっている。恐ろしいです。これが本当の恐怖だと感じます。

平和の有り難みと難しさを実感しながら、「対岸の火事ではない」と、わたしも強く思います。

武力行使を世界が認めてしまうと、これから先、台湾有事、尖閣諸島、沖縄へと手が伸びていく可能性だってある。日本は毅然とした態度で非難し、行動を起こしていくことが必要です。

経済制裁の効果が出るまでには時間がかかるのかもしれない。できるだけ、早く停戦して欲しい。声を上げることが無駄という人もいるかもしれないが、わたしはそうは思わない。

その証拠にウクライナの士気はまだ下がっていない。大統領も逃げていない。そんな姿を見て、またウクライナ国民も声を上げている。私たちもできることで支援していきましょう。

 

プーチンに忖度か。“宗男の娘”が「ウクライナ大使の外相面会要請」を放置した裏

野党議員の指摘により発覚した、ウクライナ大使の林外相との面会要請が1ヶ月もの間放置されていた問題。国家間の信義にもとるとも言えるこのような事態は、何が原因で起きてしまったのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんがその裏を探るとともに、戦犯として名指しで批判された鈴木貴子外務副大臣に連なる親プーチン派の政治家の名と、彼らがこれまで日露間で果たしてきた役割や行なってきた「仕事」を紹介。その上で、鈴木氏の外務副大臣としての適性に疑問符を付けています。

 

鈴木外務副大臣の対ウクライナ姿勢にのぞく“親プーチン”の系譜

先月末から今月初めにかけ、上田清司氏(参院議員)や泉健太氏(立憲民主党代表)ら何人かの政治家が相次いで駐日ウクライナ大使館を訪問したさい、耳にしたのは信じがたい話だった。

ロシアがウクライナに侵攻する予兆があるため、コルスンスキー大使が林外相に面会を申し込んだが、それから約1か月経つのに、実現できていないというのだ。このように緊急かつ重要な案件で、1か月も放置するようなことがありうるのか。

3月2日の参院予算委員会で、国民民主党の川合孝典議員がただしたところ、林外相は「1か月前に面会申し入れがあったのは知らなかった。本日の夕刻にお会いする運びとなったところだ」と答えた。

林外相が知らなくても、外務省の窓口を通しているのだから、担当者が知っているわけで、大幅に面会が遅れた理由にはならない。川合議員の質問通告の中身を見て、あわてて面会を設定したのだろう。

真相を明らかにしたのは当のコルスンスキー大使だった。3月3日、自身のTwitterにこのような内容の投稿をしたらしい。

「いいえ、林さんの反応はとても速かったです」
「(コルスンスキー氏と)会いたくなかったのは副大臣の鈴木さんです」

鈴木貴子外務副大臣が大使の来訪を拒否した、というのだ。現在、この投稿は削除されているが、何もないのに、鈴木副大臣を名指しするはずはない。このツイートに関して外務省から何らかの連絡があったため、コルスンスキー大使が気を遣って削除したと想像できる。

鈴木貴子氏という名が出て、すぐに思い浮かぶ政治家といえば、父の鈴木宗男参院議員(日本維新の会)と安倍晋三元首相だ。

2017年6月19日の産経新聞「単刀直言」で鈴木宗男氏と貴子氏が語った内容から、安倍元首相と鈴木父娘の間柄が浮かび上がる。

鈴木宗男氏は2015年12月22日、歴代官邸勤務経験者として首相官邸での内閣制度発足130年記念式典に招かれたさい、当時の安倍首相から「たまには官邸に来てください。話したいこともあるし、昔話もしたい」と話しかけられた。

6日後、鈴木氏は官邸を訪ねた。そのとき安倍首相から選挙協力を要請された。衆院北海道5区の補欠選挙と夏の参院選、そして「できたら衆院選もお願いしたい」と。

当時、貴子氏は民主党に所属する衆院議員だったため、宗男氏が「うちの娘の立場がある」と言うと、安倍首相から「お嬢さまは自民党で育てたい」との申し出があった。

翌年、貴子氏は比例で当選した民主党に離党届を出すという不義理な行動に出て、次の年に自民党に入党したが、その背後には、安倍首相が控えていたのだ。

貴子氏は自身のブログで「どんなときにも、北方領土問題、日露関係について継続して動いてきたのは鈴木宗男であり、私も引き継いでいく覚悟です」(17年2月5日)と記している。

自民党と日本維新の会。所属する政党は違っても、この父娘の絆は深く、政治的には一心同体といえる。

 

焦る習近平。ウクライナ戦争が「中国包囲網」の強化を加速させる

到底容認できない一方的な論理でウクライナ侵攻を開始するものの、ゼレンスキー大統領をはじめとするウクライナ側の徹底抗戦や、西側諸国からの予想を超える厳しい経済制裁を受けることとなったロシアのプーチン大統領。この状況が中台関係に微妙な変化をもたらしているようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、ウクライナ軍の善戦と国際社会の結束が中国指導部の「台湾併合プラン」に影響を与え始めたする分析を紹介。さらにウクライナ危機は台湾独立の道を開く可能性をはじめ、世界を大きく変える契機になるとの予測を記しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年3月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

 

【中国】ウクライナ危機が台湾独立と習近平退場をもたらす

プーチン氏が始めた戦争、習主席に台湾攻撃思いとどまらせる教訓も

ウクライナ情勢はますます緊迫の度合いを高めていますが、ロシアの侵略開始から約2週間経過しても首都キエフが陥落せず、ウクライナ軍の善戦が伝えられていることが、中国の台湾統一戦略に大きな影響を与えているという分析が出てくるようになりました。

3月8日付のブルームバーグによれば、ロシアの軍事力はウクライナを圧倒していますが、戦力的優位さだけでは迅速な勝利につながらないことを示しており、また、国際社会が結束してロシアへの制裁を強めていることなどともあわせて、そうした現実が中国指導部の台湾への武力侵攻を躊躇させる要因となると同時に、台湾人に勇気を与えていると分析しています。

日本語版ブルームバーグは英文記事を一部抜粋したかたちで報じていますが、台湾の自由時報はもっと詳しく、記事内容を紹介しています。

俄軍攻烏難快速取勝 彭博:凸顯中國犯台風險

それによれば、中国では「環球時報」の前編集長・胡錫進氏らのように、「中国が台湾に進行すればあっという間に決着がつく」という主張がまかり通っていますが、それがあまりに楽観的な見方すぎることがウクライナで証明されたとしています。

加えて、ウクライナと違うのは、台湾有事の際にアメリカが軍事介入するオプションを排除していないことであり、もしも中国が台湾侵略をする場合には、アジア地域のアメリカ軍基地を破壊するかどうかを判断しなくてはならず、それは即時に米中戦争を引き起こすことになるという点で、ロシアのウクライナ侵攻以上にハードルは高いだろうと分析しています。

一方で、ロシアの10倍以上の経済規模の中国に対して、アメリカが経済制裁をどの程度断行できるかという、西側諸国の有識者の懸念も紹介しています。中国はロシアとは比べ物にならないほど世界のサプライチェーンに組み込まれており、もしも中国が国際社会からロシア同様の制裁を課されても、半導体チップの世界的供給元である台湾を統一することのメリットのほうが大きく、損失を簡単に吸収できると中国指導部は考えている可能性もある、としています。

もっとも、国際的サプライチェーンについては、新型コロナで生産を中国に頼っていたマスクなどが不足した教訓から、各国とも中国依存度を減らそうとしてきました。ウクライナ問題ではヨーロッパのエネルギーをロシアに頼ってきたことの脆弱性が改めて認識されることとなりましたから、経済安全保障の観点からも中国依存度の減少に加速がかかると思われます。

 

2022年「大地震の3大危険エリア」とは? 地震予測の権威に聞く最新兆候と防災のポイント

東北地方を中心に甚大な被害をもたらし、今なお2,500名余りの方が行方不明となっている東日本大震災。マグニチュード(M)9.0という未曾有の大地震から今年で11年、その間、独自の方法で地震予測を行い、M6クラス以上の地震を70%の確率で的中する技術を確立したのが、メルマガ『週刊MEGA地震予測』の発行者である、「JESEA(ジェシア) 地震科学探査機構」(会長・村井俊治東大名誉教授)です。今回は「地震予測のプロ」であるJESEAが、今もっとも大規模地震を警戒すべき3つの地域を公表。さらに地震発生時の防災ポイントやグッズの選び方についてもレクチャーします。

 

毎年3月11日に思い出す「11年前の前兆」

あの日、どこにいて、何をしていたのかよく覚えている。

11年も前のことだが、あの日の出来事は分刻みで鮮明に思い出される。

その時はまだJESEA(ジェシア)地震科学探査機構という会社は存在していなかった。

東日本大震災の翌々年の2013年1月17日に設立した会社だが、きっかけは東日本大震災であった。

JESEAの会長を務める村井俊治東京大学名誉教授は、当時のことをこう振り返る。

「震災のひと月ほど前から、東北地方の地表が異常な動きをしていたことに私は気づいていました。とくに5週間前には、牡鹿半島付近で通常から乖離した前兆現象が観測されていたのです。更に3月11日の半年も前から太平洋側の地盤が沈降していきその沈降は全国レベルになっていきました。これは数か月以内に大きな地震が発生するに違いないと思っていたのです。しかし、当時はそれを公表するすべを持っていなかった。その結果、公表できぬままあの巨大地震が起きてしまったのです。大きな犠牲が出たことに科学者として後悔の念に駆られました。もう二度とこんな思いはしたくないと思っていた時、橘田寿宏氏と谷川俊彦氏に出会い、それから僅か3ヶ月で地震科学探査機構を作ったのです」

JESEAの地震予測は10年目に入った。この間、様々な研究を重ね、これまで7件の特許を取得できた。その内、地震予測方法に関する特許は5件である。

中国の大学で地震予測の研究を行っていた郭広猛教授もスタッフに加わり、彼が開発した新しい方法も加えてより正確な予測が可能となってきた。

現在のJESEAは、それらを組み合わせ、マグニチュード6クラス以上の地震を1か月以内に予測する技術を確立することができた。その的中率は約70%となっている。

 

いま、大地震を警戒すべき3つの地域

最近の日本列島の地殻変動情報

  1. 2022年1月下旬から2月上旬にかけて、地殻変動(高さ方向の変動や水平変動)は特に静穏な状態だった。
  2. 2022年2月の震度3以上の地震は9回発生した(そのうち、震度4以上は1回)。通常と比べると少ない回数で、地震も静穏な状態であった。経験則から、大きな地震の前には静穏状態になることがある。

その状況と地殻変動の概況を踏まえたうえで、いま、警戒すべき3地域を記す。

第1位 東北地方

東北地方の太平洋側は東日本大震災以降、地震の常襲地域となっている。

しかし、東北沖などで起きる地震の発生数が、震災前の2001~10年間の年平均にかなり近づくまで減ったこともあり、2021年4月1日に気象庁は東北沖などで地震が起きた時に、「東日本大震災の余震」という表現の発表を取りやめた。

それまで、この10年間は「東日本大震災の余震」と呼ばれる地震が多発していたわけだ。

一方、2021年1年間に発生した震度5弱以上の地震は10回あったが、そのうち4件が東北地方の太平洋側で発生しており、その他の6件が他の地域(千葉、山梨、石川、和歌山、紀伊水道、トカラ列島)で発生した状況を見ても、やはり、東北地方は地震の多発地域と言える。

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さて、それではなぜ東北地方の太平洋側は東日本大震災以降、地震の常襲地域となっていたのか。

仮説ではあるが、東日本大震災以降の地殻変動に原因の一つがあると思われる。

東北地方の太平洋側は東日本大震災で大きく沈降し、その後は隆起を続けている。

各県の中でも観測点により大きな差があるが、東日本大震災以降の約10年間で

  • 宮城県は平均32.6cm隆起
  • 岩手県は平均15.6cm隆起
  • 福島県は平均15.2cm隆起

している。

よって各県の隆起の値と速度は大きく異なり、その差からひずみが溜まっていると解釈でき地震が多く発生すると考えられる。

また、東北地方の日本海側は東日本大震災で山形県は沈降しその後も沈降している。秋田県は奥羽山脈側は沈降し、日本海側は隆起した。

最新の隆起沈降図を見ると、ここ2年間でもやはり東北地方の日本海側は沈降しており、太平洋側は隆起している。

その間の奥羽山脈周辺にはひずみが溜まっていると解釈できる。

3次元の地殻変動をダイナミックAIで解析すると東北地方はずっと危険度ランキングが上位であり、警戒すべき地域である。

第2位 九州地方

ここ最近の1番の変化は九州北部に現れている。

ダイナミックAI解析でも九州北部は危険度ランキングが最近上昇している。

ランキング上昇後、気象庁が2月24日に阿蘇中岳を噴火警戒レベル3に引き上げた事実もある。

また、九州南部は最近までピンポイント予測を発出していた地域だ。

九州は、隆起と沈降が混在しているので、ひずみが溜まっている可能性がある。

最近の静穏状態になる前は地殻変動も多発しており、警戒すべき地域である。

第3位 北信越地方

ダイナミックAI解析では北信越地方は東北地方に次いでずっと危険度ランキングが上位である。

昨年9月以降度々フォッサマグナの西側に沿って短期的な高さの異常変動が現れていた。また、このエリアはここ数か月沈降傾向にある。急激に沈降するエリアも現れている。沈降は地震につながるケースがあるので注意を怠らないでほしい。

また、最近、水平変動も活発であり、その変動の方向が周辺の向きとは異なるエリアが存在し、非常に不安定でひずみが溜まっている可能性がある。

高さ方向も水平方向も異常変動が多く、警戒すべき地域である。

今回は、地殻変動の概況から注意すべき3地域を挙げたが、現在JESEAではおよそ10種類の方法でデータ分析し、地震予測を行っている。地殻変動は中長期的な指標に利用し、その他のデータは短期的な指標として利用している。データは日々刻々と変化しているので最新情報は「週刊MEGA地震予測」をご覧いただきたい。

 

予測と防災の二段構えで地震対策を

今回は、実際に地震が発生したときの「防災のポイント」についてもいくつか紹介する。防災の基本は「普段の生活から備える」ことである。防災グッズを選ぶときにも、避難経路を検討する際にも大切な考え方だ。

防災グッズの選び方

非常用防災袋(持出袋)に入れるものは、つい「非常用」という観点で選んでしまいがちだが、実は「普段使っているもの・使い慣れているもの」を非常時にも持ち出せた方がよい。何故なら、使い慣れない防災グッズは緊急時にうまく動作しなかったり、長く使っていなかったせいで電源がつかなかったり、操作方法がわからなくなる可能性があるからだ。

そのため、普段使っているものを少しずつ「被災時にも使えるタイプ」へと変えていくことが望ましい。たとえば、持ち運べるタイプのスマートフォン充電器を大容量のものにする、他の電子機器も充電できるタイプに変えてみる。食料についても、普段食べ慣れていて賞味期限の長いものを多めに購入し、保存しておくと、いざという時の不安が軽減される。

防災対策のポイント

避難経路の選択などの防災対策についても「普段から備える」ことが大切だ。まずは緊急時に家族や職場と連絡をとる方法を決めておく。スマートフォンや携帯電話が使えない状況でも安否を確認する手順を整えておくことが重要である。

また、見落としがちなのが「避難経路」だ。大地震が発生した場合、主要な道路が通行不能になることがある。緊急車両の通行を優先するため、一般車が利用できなくなる場合があるのだ。仮に通行できる道だったとしても、立ち往生した車や倒壊した家屋などの影響で普段通り通行できるとは限らない。そのため、普段から「この道は崖に近いから緊急時は使えない」「この道はブロック塀が多いので地震の時には通らない」等、前もって安全な道や脱出経路を検討しておくことが重要だ。

これまでに紹介した通り、防災に対する備えには様々なものがあるが、中でも「情報」は重要である。特に地震に繋がる可能性のある地殻変動の情報については。複数の科学的手法で捕捉した前兆情報を「週刊MEGA地震予測」で毎週配信している。防災対策の一環として、ぜひ参考にしてほしい。

 

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今年から倒産多発と不況が本格化。日本で生き残るために取るべき道は?

長引くコロナ禍に加えてロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格や小麦などの原材料価格高騰など、目先の経済状況に明るい兆しは一つもないように感じます。今後、投資や事業はどのように考えて進めるのがいいのでしょうか。『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さんは、読者が考える日本経済の見立てと今後備えるべきことに答える形で、リスクを回避できる無難な道はどちらか指し示しています。

 

日本の経済情勢の行く末について

Question

shitumon

いつも有益な情報をありがとうございます。質問いたします。いまの日本において、以下のような点が私には気になります。

  1. 我が国の財政はバランスがとれる見込みはなく、更に膨張しそうだ。
  2. コロナ対策で財政は大盤振舞をしている。
  3. 増税という手段はあるが、いまはコロナ禍で増税は簡単ではない。
  4. 輸入物価は上昇しており、卸売物価も上がり始めている。消費者物価も早晩上昇するだろう。
  5. アメリカは利上げをするが、日本は難しそうだ。しかし、国債の受け手がいないときは金利は上がらざるを得ない。
  6. 米国との金利差で円安は進むだろう。

このようなことを考えると、来年くらいには日本の経済の状態はいまとは大きく変わっているように思います。それに備えて何をすればよいか?以下のようなことを考えていますが、いかがでしょうか。ご教示ください。

  1. 株式、金地金などの現物資産をもつ。(地方の土地はダメだろう)
  2. 借金はしたほうがいい。(固定金利ならより良い)
  3. 企業を経営している人は、価格を上げることが出来る商売なら、生き残りは出来そうだ。

永江さんからの回答

日本の経済情勢としては来年と言わず今年から倒産が多発して不況が本格化すると思います。その中では、借金はせず手持ち資金で生き残るために事業の差別化を進め、投資は日本株・円から海外株式・外貨に変えていくのが無難でしょう。

よく言っていますがバブル崩壊のときも倒産が増えたのは3年経って企業が借金を返せなくなってからでした。今年でコロナ禍に入って2年が経ち、夏には貸付の返済が始まる企業が出ます。普通なら貸さない倒産するような経営状況にあった会社に貸していたので、借金した会社はお金を返せず倒産する以外になくなるので、来年と言わず今年から倒産件数が増えて不況が加速するだろうと予想します。

おっしゃるように物価も上がり、鎖国政策で経済力は落ちます(わたしが総理大臣なら即刻入国規制も撤廃してインバウンドでコロナ感染も少なく安全な日本をPRして経済を回しますが)。

 

軍事・危機管理のプロが岸田総理に建言「国家安全保障」の新戦略

ある日突然、隣国の軍隊が侵攻してきて国土を蹂躙するという現実を目の当たりにしている現在、我が国の「有事」への備えに不安を感じてはいないでしょうか。今回のメルマガ『NEWSを疑え!』では、軍事及び危機管理の専門家として多くの提言を行ってきた小川和久さんが、国家安全保障戦略を見直すと明言している岸田文雄総理大臣への手紙の体で、「外交・安全保障」「安全保障」「災害対策」「サイバー・セキュリティ」に関する現下の課題と対応策をまとめて建言しています。

内閣総理大臣への手紙

内閣総理大臣・岸田文雄様

単刀直入に申し上げます。ウクライナ、台湾、北朝鮮と日本を取り巻く国際環境の動きも激しさを増し、国内的にも地震、津波、火山噴火、原子力事故などの災害対策、デジタル社会の実現に向けたサイバー・セキュリティ、そして新型コロナウイルス感染症対策など、推進すべき政策課題は山積しております。

しかしながら、残念なことに日本の政策は国家的司令塔機能を欠いた縦割り行政に阻まれて、どれもが弥縫策、パッチワークに終始し、実効性を欠くばかりでなく、はなはだしい税金の無駄遣いが放置されております。

以下、「安全なくして繁栄なし」の視点から、諸課題の優先順位を箇条書きで述べさせていただきます。

【外交・安全保障】

(1)尖閣諸島の領有権について、エストッペル(禁反言)の法理に基づき国際社会に強く発信し続け、同時に国際司法裁判所への提訴について、中国が嫌がろうとも対応を求め続ける。

(2)日中漁業協定の棚上げ海域のうち、尖閣諸島周辺の適用除外海域については、エストッペルの法理から見ても日本の領海であることを国際社会に強く発信し、協定の改正を求め続ける。

以上の(1)と(2)については、世界に日本の要求が届き、理解されるよう、中国の顔色をうかがうことなく、求め続けることが肝要です。

(3)領海に関する国内法を新たに制定し、少なくとも中国、ベトナムの領海法なみに強制力の執行を可能とする。

【安全保障】

(1)弾道ミサイル防衛につき、新たな装備が導入されるまでの間は、戦場で友軍の支援を求めるのと同じ発想で、米海軍のBMD対応イージス艦を日本側の負担(費用、人員)で配備し、「いまそこにある危機」に対処できるようにする。

(2)反撃力として敵の先制攻撃を抑止する能力を打撃力として位置づけ、量的には韓国のキル・チェーンの規模などを参考に海上自衛隊の艦艇と陸上部隊にトマホーク級の巡航ミサイルを配備する。

(3)核抑止力については、非核三原則のうち「持ちこませず」を「有事持ち込み」に変更し、米国の核の傘による抑止機能を万全なものとする。

『ワンピース』のルフィに学ぶ仕事ビジョンを部下と共有する方法

どんなに力のあるスタッフが揃っていようとも、リーダーに力がなければチームの業績は上がらないもの。ではそのリーダーの優劣は、何をもって決まるものなのでしょうか。今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』では、6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家であり建設会社の役員も務める石川和男さんが、国民的人気漫画『ワンピース』のルフィが発するセリフを例に取りつつ、仕事の生産性を上げる優秀なリーダーの条件について考察しています。

 

気合いを語るな!仕事が早いリーダーになりたいなら「〇〇」を語れ!

京セラを設立し、日本航空をたった2年で再生させた稲盛和夫氏。私が尊敬する経営者の1人で、仕事に対する考え方など多大な影響を受けています。

そのなかでも、特に影響受けているのが、

  1. 事業の目的意義を明確にする
  2. 具体的な目標を立てる
  3. 強烈な願望を心に抱く
  4. 誰にも負けない努力をする

など、会社経営を成功に導く方法を実践項目としてまとめた「稲盛経営12ヵ条」です。

建設会社では、経営者ではなくプレイングマネージャーとして働いている私にも参考になる項目が多く、書き留めたノートを月に一度は読み込んでいます。

私も稲盛氏のようにリーダーについての書籍を書いていますが、「仕事が速いリーダー」と「仕事が遅いリーダー」の違いをマインド面から改めて考えてみました。

その違いは、「リーダーとしてビジョンを持ち、部下と共有しているか」、「ビジョン自体を持っていないか」であることに気づきました。

ビジネスシーンでよく見聞きする「ビジョン」という言葉。明確に説明できますか?

ビジョンとは「実現したい未来」。チームのみんなが共通で認識する「行き先」です。ビジョンを語り、共感を得ることが人を動かす力になります。

数字は大切な目的ですが、それだけでは人は動きません。自分たちのチームの理想の姿やイメージを共有できるからこそ、同じ目的へ向かって協力し合えるのです。

ビジョンと目的の違いは、このように考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

例えば、大人気漫画の『ワンピース』。主人公であるルフィが大秘宝「ONE PIECE」を手に入れるために、仲間とともに冒険をしていく物語です。しかし、ルフィは「ONE PIECE」を手に入れたいとは、ほとんどいいません。

では、何を言っているか?

それは、「海賊王に俺はなる!」です。

「ONE PIECE」を手に入れたものが、海賊王となるので、結果としては同じですが、海賊王になると言ったほうが、聞いていてワクワクしませんか?

ルフィが海賊王になるという想い(ビジョン)にワクワクした仲間が集まり、ともに「ONE PIECE」を手に入れる(目的)ための旅に向かう。

これがビジョンと目的の違いです。

ビジョンがあるからこそ、それに向けた具体的な行動を描けるようになるのです。チーム全体がビジョンどおりに行動しているか、何も考えないで行動しているかで、組織全体の仕事のスピードが大きく変わってくるのです。

 

IKEAでの買い物は本当にお得なのか?消費者を巧みに操る心理戦略、計算され尽くした行動経済学の法則とは

今やすっかりお馴染みとなった家具大手のイケア(IKEA)。それまでの“家具屋さん”のイメージを覆す画期的な店舗で瞬く間に大人気となりましたが、なぜ消費者はイケアに引き寄せられてしまうのでしょうか?そこには巧みな心理戦略があったようです。マーケティング&ブランディングコンサルタントとして活躍する橋本之克さんが詳しく解説していきます。

イケアという店舗の名前が付けられた行動経済学の法則

スウェーデン発の世界的な家具大手「イケア(IKEA)」は、2006年イケア船橋の開業以降、2022年2月現在、日本国内で13店舗を展開するまでに拡大しました。現代的なデザインのオリジナル家具は、バリエーションが豊富かつ比較的安価です。購入者が持ち帰って組み立てるスタイルで販売しています。

行動経済学に、この店舗名を取った「イケア効果」という法則があります。これは部分的であっても自分で作った物に対して、実際以上に高く評価する心理的バイアスです。

この法則を提唱した米国デューク大学教授のダン・アリエリー氏は、「イケア効果」を検証する実験を行っています。まず実験参加者を、イケアの箱を組み立てたグループと、組み立てないグループの二つに分けます。

次に同じ箱を両グループの参加者に示し「箱を手に入れるために払ってもよいと思う金額」を聞きました。すると、組み立てた人の回答は平均78セント、組み立てなかった人は平均48セントでした。アリエリー氏は、単に「労働した」だけでも、労働の成果に対する愛着が強まり、過大評価してしまうと言っています。

ちなみにこの状況は、日常的に見られます。家庭菜園の野菜で作った料理は美味しく感じますし、陶芸教室で自作した茶碗は長く愛用します。自分が手を掛けたことで「イケア効果」が働くためです。

ただ、イケアの店舗を見ていると、購入者が「手を掛ける」のは購入後に限らないのでは?と思えてきます。イケア店内における購入前の時点から、「イケア効果」が働くような仕掛けが施されていると考えられるのです。

店内に設けられた「手を掛ける」ための仕掛け

特に郊外大型店においてイケアでは、一商品でも豊富なバリエーションが販売されています。自分が好きな色や形、部屋の間取りに合うサイズを選ぶことができます。例えば収納棚において、ボックス式や引き出し式かを選ぶことが可能です。

店内で商品を見ながら、もし購入した場合に使い勝手はどうか、設置した後の部屋はイメージがどう変わるかなどを想像することになります。

また既に自室にある家具や雑貨と組み合わせて使うことができるかなど、さらにさまざまな面からイメージを膨らませることでしょう。このように「頭を働かせる」ことから既に「手を掛ける」行動は始まっています。

またイケアの店内には、自由に使える紙のメジャーと鉛筆が置かれています。来店客は自室のスペースに合うかどうかサイズを測定することが可能で、それをメモすることもできます。

さらに店内の各所にパソコンやタブレットのようなプランンング・ツールが置かれています。これで、部屋での配置、部屋との相性などを確認することも可能です。こうした「シミュレーション」もまた、「手を掛ける」行動の一つなのです。

イケアが扱う家具や雑貨は、住まいの空間と合わせて使用する商品です。うまく設置し使いやすく快適な状態を作ってはじめて価値が出ます。従って家具や雑貨を購入することは、部屋を作り、整えるという継続的な行動の一環ととらえることができます。

この行動を後押ししながら、結果的に商品の購入に結び付けるというのが、イケアの販売における考え方であろうと考えられます。

この「部屋作り」サポートにおいて“お手本”となるのが、一室まるごとイケア商品でコーディネートされた部屋の展示です。さまざまなパターンがあり、シックやモダンといったテイストにとどまらず、グリーン志向、猫愛好家、コーヒー好きなど多様な部屋作りの提案が示されています。

ドラゴン桜の指南役が教える、年度末を迎えた我が子との接し方

コロナ禍に翻弄されつつも、今年も巡り来た3月。学年の締めくくりを迎えた子供たちは少なからず心に揺れ動きを感じているものですが、このような時期に親として彼らとどのように接するべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では漫画『ドラゴン桜』の指南役として知られ、23年間の公立小学校勤務の経験を持つ親野智可等さんが、子供の来年度への意欲が高まる接し方を伝授。加えて事故が起こりやすい春休みの理想的な過ごし方をレクチャーしています。

学年末と春休みの過ごし方

3月は子どもたちにとって締めくくりの月だ。なかには卒業を迎える子たちもいるだろう。この時期の親の役割は、子どもたちの1年間のがんばりや成長を振り返って、4月からの新学年へのやる気を育てることである。

終業式が近づくと、子どもたちは学校からいろいろなものを毎日、持ち帰る。授業で作ったものや記録、図工の道具など、多いときは1週間ほどかけて持ち帰るほどだ。

持ち帰った作品や記録などの扱い方一つで子どものやる気を引き出すことができる。

なかには、「ものが増えるから」とすぐゴミに出してしまう家もあるようだが、これでは子どもを伸ばすことができない。

これらを使って子どもを褒め、自らの成長を自覚させ、自信をつけさせることが大切だ。

例えば、読書カードには1年間に読んだ本がずらりと書いてあるので、その本を話題にしながら、「ずいぶんたくさん読んだね」「どの本が面白かったかな」などと会話をする。

あるいは、お父さんやお母さんが子どものころに読んだ本や、いま読んでいる本を話題にするのもいい。

図工で描いた絵があれば、その絵のいいところを「色がきれいだね」「動きがあるね」など具体的に褒める。子どもの絵にはいろいろなお話が込められていることが多いので、それを引き出してやり、子どもが絵についていろいろなことを話したくなるようにする。

決して、「なんでもっとうまく描けないの?」「お前はヘタだね」などと冗談でも言ってはいけない。その子は一生懸命描いたのだから、けなされるとがっかりして自信をなくしてしまう。

まさに教育者の鑑。渋沢栄一の孫が語る、新渡戸稲造の知られざる素顔とは

江戸時代末期に生まれ、国際人として明治・大正・昭和と激動の時代を生き抜いた教育家・農政学者である新渡戸稲造。五千円札の肖像になったことでも知られていますが、そんな新渡戸の素顔を語ってくれたのは、渋沢栄一を祖父に持つ鮫島純子さん。メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』の中で新渡戸にまつわる秘話を紹介しています。

素顔の新渡戸稲造先生

渋沢栄一の令孫で100歳になられるいまもエッセイストとして活躍中の鮫島純子さんは、幼い日、家族と一緒に名古屋に向かう汽車の中で偶然、新渡戸稲造博士と出会います。その時の新渡戸博士と鮫島さんの会話から博士の温かい人柄が伝わると同時に、生きていく上で大切な考え方を教えられます。

お届けするのは、『致知』2006年6月号に掲載された文学博士・鈴木秀子さんとのご対談の一部です。

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鈴木 「そういえば、鮫島さんは子供の頃、新渡戸稲造先生にお会いになったとか。生きて新渡戸先生を知る貴重な存在ですね」

鮫島 「あの時は父が名古屋方面に行く用事があって、私も連れていってもらったのです。わが家は普段の生活は質素でしたけれども、父と汽車に乗る時だけは二等車に乗せてもらいました。

当時の二等車はガラガラで、子供でも好きなように遊べたのですね。そのうちにだんだん厭きてきましたら、後ろの席にいらっしゃるおじいちゃまが私に紙切れをお渡しになった。

見ると『お名前は何とおっしゃいますか』と書いてあるのです。昔のことですから『純子と申します』と書いてお渡しすると、『お年はお幾つですか』とすごく丁寧な文字で返してくださって、そういうやりとりを繰り返しているうちに、すっかり仲良くなりましてね」

鈴木 「それが新渡戸先生だった」

鮫島 「ええ。でもそんなことはもちろん知りません。その方のボックスに入り込んでお話を伺っていると『ご家族と一緒に楽しい旅ができるということは、なんとお幸せなことでしょうね』とおっしゃって、それにはたくさんの方々のご恩を受けてこそですねと説明してくださった。

そして私の指を一本一本折り曲げながら、誰のおかげで旅に出られたかを考えるよう促されるのです。『お父様、お母様、それから留守番の人々、旅に出る服を整えた人、列車の運転手さん……』というふうに」

鈴木 「無数の縁で生かされていることを教えられたのですね」

鮫島 「そしてその種の尽きる頃に、『お天道様や空気や雨もなくてはなりませんね。それはどなたがくださったのでしょう』と神の大いなる恵みの中で我われが生きているという気づきを促されたのです。だから神様への感謝を最初に知らせていただいたのは新渡戸先生だったのだなと思います」

鈴木 「旅で出会った見知らぬ子供にまで神様のことを伝えようとされていたのですね」

鮫島 「小さなチャンスを捉えて伝道といいますか、神様の恩寵をお話しになっていた姿勢に、私たちも学ばなくてはならないと思います。

旅が終わる頃になって、父が立ち上がって『汽車から降りる支度をしなさい』という意味でこちらを見ましたら、一高時代の恩師である新渡戸先生がいらしたわけでしょう。

驚いた表情で『おや、先生じゃいらっしゃいませんか』と丁寧にご挨拶をすると、先生は『そうですか。あなたのお子さんでしたか。遊ばせてもらいました』と笑っていらした。私は優しい新渡戸先生のお顔を思い出すたびに、いまも感動の気持ちでいっぱいになります」

(※ 本記事は月刊『致知』2006年6月号より一部を抜粋・編集したものです)

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