世界初。エーザイが共同開発のアルツハイマー治療薬で見えた光明

製薬大手のエーザイが米国企業と共同開発したアルツハイマー病の治療薬が7日、アメリカで承認されました。同薬は、アルツハイマーの根本治療における「切り札」となり得るのでしょうか。今回のメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』では著者でジャーナリストの内田誠さんが、「非常に明るいニュース」としながらも、この薬に対する評価が割れているであろうことが毎日新聞の記事から読み取れると指摘。さらに今後のアルツハイマーの治療法研究において重要と思われる記事を、東京新聞のデータベースの中からセレクトし、その内容を簡潔に解説しています。

 

日本のエーザイが共同開発「アルツハイマー治療薬」米国承認の衝撃

きょうは《毎日》から。

1面にアルツハイマー薬の承認についての記事。「アデュカヌマブ」という舌を噛みそうな名前ですが、米製薬会社と日本のエーザイが共同で開発したものだそうです。

アルツハイマーの薬について、どんな記事が出てきたのか、《東京》のデータベースで「アルツハイマー」と「薬」を掛けて検索すると、38件ほどヒットしました。アルツハイマーの治療法研究上重要と思われる記事を選んで、ポイントをご紹介したいと思います。

【フォーカス・イン】

まずは1面記事の見出しと【セブンNEWS】第5項目の再掲から。

アルツハイマー薬 米承認
「アデュカヌマブ」根本治療に光

米食品医薬品局は米バイオジェンと日本のエーザイが共同開発するアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」を承認。同病の進行抑制を図る薬の承認は世界初。初期段階の患者に対し、原因物質とされるアミロイドベータを取り除き、認知症の進行抑制を狙う。

以下、記事概要の補足。米バイオジェンと日本のエーザイ両社は、「高齢化で患者が増えている日本での使用に向け薬事申請しており、審査の行方が注目される」という。アルツハイマー病は、発症の約20年前から「アミロイドベータ」と呼ばれるタンパク質の「ごみ」が脳内にたまって神経細胞が死滅し、思考や記憶の機能が損なわれるもので、世界に数千万人の患者がいるという。

これまでの薬はエーザイの「アリセプト」のように進行を遅らせるものが中心で、根本治療には手が届いていなかった。

●uttiiの眼

非常に明るいニュースだと思うが、この薬の開発については、評価が割れているのかもしれない。FDAの「承認」にも留保条件が付けられているし、専門家の捉え方も様々で、「発症抑制の働き」に重きを置いたものから、根本治療につながる期待を読み取るものまで微妙な温度差があるようだ。

 

他人を幸せにできる人ってどんな人?子育てで意識すべき3つのこと

幸せの価値観は人それぞれですが、幸せと感じられるかどうかは身近な人の言動が大きく影響しているのではないでしょうか。子どもにとっては家族がどう接するかが大きな比重を占めるのは間違いないこと。今回のメルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』では、著者の柳川由紀さんが、どんな言動が人に幸せを感じさせられるのか、意識したい3つの秘訣をレクチャーしています。

 

自分は人を幸せにしている?

1.ありのままを受け入れる人

相手のありのままを、そのまま受け入れることができる人は、周りの人を幸せにすることができる人です。例えば、集中することが苦手で、よく失敗してしまう人がいたとします。すると、周りからは、
「もっと集中しないと…」
「失敗するのは身が入っていないから」
「気持ちを入れ替えなきゃ」
などと、「本人のためを考えて」本人が変わるように求めるられることがあります。

これは、本人にはとても辛いことです。自分は変わりたいのに変われなくて困っている、という気持ちを抱いているのですから…。「…それでいいよ」と認めてくれる人がいたら、どんなに救われることか!「集中することが苦手」とは、言い換えればあらゆることに興味を持てるという強みになります。

本人が抱える辛さを理解し、それを受け入れられる人は、人を幸せにできるのです。子供の目、子供の耳は、何のバイアスもかかっていません。親の入れ知恵で、「ありのまま」が見えなくなるのです。バイアスを掛けずに、ありのままを見られるよう子供を受容し、ありのままを受け入れる子供を育てましょう。

2.繋がりを意識できる人

例えば、あなたがお茶を飲むとしましょう。(静岡茶は日本一美味しいですよ!:余談)その場合、お茶を淹れた人、お茶の葉を宅配した人、お茶を加工した人、お茶を育てた農家の人…などたくさんの人の結びつきがあります。

誰か一人欠けたら、お茶を飲むことはできません。一人一人がきちんと仕事をすることが、巡り巡って、人を幸せにするのです。あなたと繋がっている人は誰ですか?あなたは繋がっている人を幸せにしていますか?

3.相手の話を一生懸命聴く人

人を幸せにできる人は、自分中心ではなく、自分も相手も尊重できる人です。人が好意を示すのは、自分を尊重してくれた人だからです。一緒にいて心地良いと感じる人は、大抵「聴き上手」と言われる人です。自分の気持ちに寄り添ってくれて、共感してくれると不平や不満、不安に思っていることが、軽減される場合があります。

相手の話をシッカリ傾聴することは相手を幸せにすることに繋がります。人の話は、よーく聴きましょう、と教わりませんでしたか?是非、人を幸せにするためにも相手の話をよーく聴きましょう。

 

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意識か無意識か。イチローと藤井聡太という天才2人のルーティンとは?

史上最年少でプロに昇格するや公式戦最多連勝記録を打ち立て、現在も王位と棋聖の2つのタイトルを保持する棋士・藤井聡太二冠。同じ愛知県出身で、もっとも成功した日本人メジャーリーガー・イチロー氏。この稀代の天才には、意識・無意識の差こそあれ決まったルーティーンがあると言います。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな両者をよく知る人物2人が、対談形式で彼らの素顔を語っています。

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イチローと藤井聡太の(秘)ルーティーン

各界の超一流たちを追い求め、鋭い評論を展開してきた山本益博さん。厳しい将棋の世界で鎬(しのぎ)を削りつつ、藤井聡太二冠を筆頭に優れた弟子の育成でも注目を集める杉本昌隆さん。

ご自身の体験を交えつつ、超一流人であるイチロー氏と藤井聡太氏のルーティンについて教えていただきました。


山本 「僕はイチローさんに3度お目にかかってお話を伺っているんですが、あの人は全打席ヒットを打ちたいと思って打席に立つんですって。

野球って3割打てば一流でしょう。でも彼の理想は10割なんだと。だから、1打席でも打てなかったら悔しくてしょうがないし、ヒットが1本も出なかった日は夜中に宿舎で何時間も素振りをするので、仲間から迷惑がられたそうです。悔しさの度合いが尋常じゃないんです」

杉本 「それは、やらなければならないと思ってする素振りとは、全く意味合いが違いますね」

山本 「おっしゃる通りです。

僕がイチローさんにどうしても直接お話を伺いたいと思ったのは、テレビの特番を見たことがきっかけでした。彼は、アメリカのメジャーリーグに移った最初の年から大活躍して、夏のオールスターゲームにも出場することが決まりました。その時に企画された特番のインタビューの一番最後に、すっくと立って言ったんです。『僕のやってることにはすべて意味がありますから、よく見ていてください』と。

それを聞いて、彼の行動を丁寧に見ていくと、確かにいろんな法則が見て取れる。1回の表にライトの守備位置に着く時に、どこからグラウンドへ出て行って、何歩で白線を越えてっていうところから全部決まっていて規則性がある。

その中でちょっと面白いなと思ったのが、ヒットで出塁した時に、彼は1塁のベース上で人差し指をヘルメットの右の耳穴に入れるんですよ。なんでかなと思ってお目にかかった時に聞いたら、イチローさんはしばらく考えて、『リセット』っておっしゃったんです。

クリーンヒットで出塁するのも嬉しいけど、ボテボテのゴロで間一髪セーフになった時も笑っちゃいたいほど嬉しいと。でもそれを相手に覚られると戦いに影響するから、気持ちを切り替えるためにやり出したそうです。それが人から尋ねられてもすぐ答えられないくらいに無意識のルーティンになったんだと思うと。その話を伺った時から、イチローさんを追いかけるのは面白いと思ったんです。

杉本さん独自の席を外されるタイミングってありますか」

JOC経理部長「自殺ではなく他殺」説のウソと本当。東京五輪の疑惑と虚構、真相は永遠の闇に?

今月7日、東京・品川区の都営地下鉄浅草線の中延駅で、JOC(日本オリンピック委員会)の幹部が電車に伸び込み死亡した。自殺とみられている。東京五輪開催を目前に控えた時期ということもあり、日本中にその衝撃が広がった。しかし、このニュースがあまり報道されないことなどから、他殺を疑う声もあがるなど、この一件を巡りさまざまな憶測が広がっている。

なぜメディアは「JOC経理部長自殺」を報じないのか?

死亡したのはJOCで経理を担当する50代の幹部職員。遺書などは見つかっておらず、現場の状況から飛び込み自殺とみられている。男性がホームから1人で線路に飛び込む姿を駅員が目撃したという。

東京五輪の開催については以前から招致をめぐる贈収賄疑惑が取り沙汰されていた。亡くなった男性は経理部の部長という重要なポジションについており、そのキーマンと目される人物が五輪直前に自死したことになる。

新聞やテレビなどの大手メディアは一報こそ報じたものの、その後大きく取り上げるようなことはしていない。国民が関心を寄せるニュース性からすれば、もっと報じられても良いはずだが、なぜ報道しないのか。

さまざまな憶測が広がってしまうにはいくつかの理由がある。

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憶測①詳細を明かさない「JOCの不可解な対応」

JOCの山下泰裕会長は8日、都内で取材に応じ、経理部長の男性が死亡した件について詳細を把握していないとしたうえで、亡くなった原因の調査については「細かいところが分かっていない。これ以上の質問にはお答えできません」と言及しなかった。

また、「役員でもないのに実名で報道されていた」と一部メディアが実名報道に踏み切ったことに関して苦言を呈した。JOC職員の中には「実名報道は絶対に許されない」と激怒する職員もいたという。

たしかに自殺報道に関して厚生労働省から、「自殺の報道記事を目立つように配置しない」「過度に繰り返さない」などのガイドラインが発表されている。

しかし、自殺報道に関してはその公益性も考慮されるべきで、すでに米紙「ニューヨーク・デイリー・ニュース」や英紙「デイリー・メール」などでも報じられている。

海外メディアでも大きく取り上げられるようなニュースが日本国内で報道されないようなことがあってはならないだろう。

そもそも今回の事件が報道されなければ、事件ごと闇に葬られていた可能性は否定できず、報道しない自由と揶揄されても仕方ない。

こうしたことからも、「実名報道は絶対に許されない」といったJOCの主張は間違っているといわざるをえない。

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憶測②生放送の番組で突然の「ニュース差し替え」

福岡県を放送対象地域としているKBC九州朝日放送では、急遽ニュースを差し替えるという不自然な対応が行われた。

平日の朝6時20分から8時まで放送している『アサデス』の中で7日、女性アナウンサーが「東京オリンピックの直前に一体何があったのでしょうか?JOCの幹部が……」と原稿を読んでいたところ、突然「……失礼致しました。続いてのニュース、改めましてお伝えします」と語り、ゾウが車に猛突進するニュースに差し替えられた。

もともと現場ではJOC幹部が亡くなったニュースを予定していたものの、急遽テレビ局の上層部から差し替えを命じられたとみられ、圧力や忖度があったのではないかとの批判が起きている。

テレビでのニュース差し替えは過去にも起きている。

東日本大震災における原発事故のニュースを報じていたNHKのニュース番組で、「いまの原稿使っちゃいけないんだって」とスタッフの声が入り、アナウンサーが別のニュース原稿を読み上げたのだ。

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こうした前例があることからも、不自然なニュース差し替えは何かしらの圧力があったと思われてしまうのは仕方ないだろう。

加藤官房長官が“露骨な差別”。日本のワクチン職域接種で露呈する3つの大問題

現場を支える方々の多大なる努力で、スピード感をもって進められている新型コロナワクチンの接種。しかし、6月21日から開始される予定の企業や大学での「職域接種」に関しては、少なからぬ疑問の声も聞かれます。米国在住作家の冷泉彰彦さんも「筋が悪い」と見る一人。冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で今回、そう判断する根拠として3つの問題点を挙げ、日本で進められようとしている職域接種に対して大きな疑問と懸念を呈しています。

 

新型コロナワクチンの「職域接種」3つの問題

新型コロナワクチンの接種については、とにかくワクチンは確保できたので、どんどん打つ、そのためには可能なグループ、可能な場所からどんどん接種を実施してゆく、という方針については、一定程度は理解できます。少なくとも、全国一斉という杓子定規よりは「まし」だからです。

そんなわけで、ここへきて急浮上しているのが「職域接種」ですが、これは筋が悪いと思います。今回は3点、問題点を指摘したいと思います。

1点目は、徹底的に差別的だということです。中小企業は単位が小さすぎるので、グループ化を進めて実施するにしても、時間がかかりそうなので事実上大企業優先というのが、まず差別的です。

更に対象範囲としては、加藤勝信官房長官は「企業での接種で従業員の家族を対象とすることは十分あり得る」と明言した一方で、「非正規で働く人やアルバイトを接種対象とするかどうかはそれぞれの主体で判断してもらいたい」と露骨な差別を行なっています。

大蔵官僚だった加藤氏らしい、露骨な発想です。露骨というのは意識として差別的というのではなく、制度に即しているからです。正社員の家族は、通常の場合、その企業の健康保険など社会保険の「被扶養者」としてメンバーシップ内という扱いを受けます。ですから、その人たちのために、コストをかけるのは「福利厚生費」として無税になるのです。

ですが、バイトや派遣というのは、そのメンバーシップ制度の「外側」になります。こうした人々に対する社員食堂の扱いなどで、差別はいけないという声に応えて、厚労省は「差別するな」的な通達を出していますが、旧大蔵省的な発想からは、「外部の人に対する福利厚生は接待費であり税金をかける」という思想があります。

仮に、今回の職域接種について、非正規を対象とするか、ある企業が迷ったとします。そこで、ワクチンは無償であっても、場所を提供したり、直接間接にコストをかけるのは事実なので、どうしたらいいか、税理士に相談するとします。

そうすると、社会保険労務士などを兼ねていて、労政に詳しい税理士であれば、「今の風潮からすれば、非正規を差別してはダメですよ」という正しいアドバイスをしてくれるでしょう。ですが保守的な税理士で、税金のことしか知らない人に当たると、「外部の人間への福利厚生はダメ」の一点張りになると思います。つまり、交際費なのに福利厚生で落とそうとして国税に指摘されたら、スキャンダルだという発想法です。

そんなことは加藤氏は分かっているはずですが、そこで「非正規のコストも福利厚生で」などと指示すると、財務省がヘソを曲げてはいけないので、企業に判断を投げるというあたりは、完全に大蔵官僚的であり、正に加藤氏的なノリということになります。ヒドい話です。差別的ということもありますが、少なくともクラスター発生を防ぐ意味での感染対策にもなっていないわけです。

 

なぜ自民党と争わない?『枝野ビジョン』外交・安全保障の危険性

先日掲載の「ツッコミどころばかり。立憲・枝野幸男代表『枝野ビジョン』に抱く違和感」での、枝野幸男氏が上梓した『枝野ビジョン 支え合う日本』の中の一部についての辛口とも言える評論が一部で話題となった、ジャーナリストの高野孟さん。今回高野さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、枝野氏が同書で展開した「外交・安全保障論」にも「基本的な概念のレベル」で混濁があると指摘、とりわけ枝野氏の日米関係を巡る認識を強く批判しています。

【関連】ツッコミどころばかり。立憲・枝野幸男代表『枝野ビジョン』に抱く違和感

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年6月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

外交・安保政策では自民党と争わない?――立憲・枝野幸男氏『枝野ビジョン』への違和感

枝野幸男=立憲民主党代表の新著『枝野ビジョン 支え合う日本』の第1章『「リベラル」な日本を「保守」する』について、前々号で論評した。「ずいぶん手厳しいですね」といった感想もいくつか寄せられたが、それに対しては、「厳しいとか厳しくないとかいうことではなくて、基本的な概念のレベルで混濁があるのが我慢できなかったのです」と答えてきた。

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同書第11章「地に足の着いた外交・安全保障」についても、私の視点は同じで、「基本的な概念のレベル」で混濁があることが問題であると思う。

外交・安保は中心的対立軸ではない?

この章の冒頭の1行はこうである。

「私は、短期的な外交・安全保障政策について、政権を競い合う主要政党間における中心的な対立軸にすべきではないと考える」

え~っ、何これ?どうして「外交・安保では自民党政権と争わない」と最初から決め込んでしまうのか。というか、逆に、ここでこそ保守に対するリベラルの対抗軸を突き出さなくて、一体何のための野党第一党なのか。

なぜそう考えるのかについての枝野の説明は、こうである。

▼外交・安全保障政策はわが国の独自の判断や意思とは関わりのない、他の主権国家の意思や行動によって決定的な制約を受けるという特殊性を持つ点で、他の政策分野と根本的に異なる(P.238)。

▼それを踏まえれば、外交・安全保障の分野において大切なことは、国家としての揺るぎない基本方針を踏まえつつ、わが国が「何を目指すのか」「何ができるか」を強く意識することである(P.239)。

▼外交・安全保障政策を真摯に考えれば、短期的に示し得る選択肢は、一見すると大きな違いにはならない。新しい立憲民主党の綱領も「健全な日米同盟を軸に」とその基本方針を明記しており、私はそれを進展させたいと考えている。

▼それでも、中長期的には「何を目指していくのか」によって、将来大きな違いとなり、国民生活を大きく左右する。私は、日米同盟を基軸としながらも、米国に対し地位協定の改定を粘り強く働きかけていく。……辺野古基地の建設を中止し、普天間基地の危険除去に向けた新たな協議を、米国に丁寧に求めていく。核兵器禁止条約について、……まずはオブサーバー参加などの余地がないか、米国等との調整を始める(P.240)。

デタラメと言っていいほどの論理的大混乱である。

 

今しかない。人間が“個数制限ギリギリ”の数まで商品を買ってしまう心理

人間の購買意欲は、思わぬことに刺激されてしまうようです。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、アメリカのスーパーマーケットで行われたユニークな心理学的実験の結果を紹介。そこで判明したのは、「賢くなっている」はずの消費者の、意外な判断基準でした。

「いま、買わなければ」

アメリカのスーパーマーケットで、「ショッピングの心理学」に関する実験をしました。

缶入りスープを1缶79セントで販売するのですが、2つのセールパターンでお客さまの行動を見ます。1つは、1缶79セントで個数制限を設定していない場合。もう1つは、同じ1缶79セントで、1人12缶までの個数制限つきです。

結果は、制限つきの方がよく売れたのです。制限無しでは、ほとんど売れなかったのです。不思議です。制限の無い方がお得なのに。

消費者はどんどん賢くなっているはずなのに、価格を冷静に判断していないのです。個数制限があることで、心理的に“あせり”が出てくるようです。“いま、買わなければ”と。

さらに、もっと面白い現象が起こったのです。

この缶スープを買ったお客さまの中には、大安売りの時でさえ、4~5缶しか買わないのに、この制限つきだと、買えるだけ、つまり12缶買っていく人が多かったことです。

これは、非常に興味深いことです。売れるか売れないかは、価格だけではない、ということをハッキリとわからせてくれています。

だからといって、汚い手を使っていいというわけではありません。大切なのは、お客さまに満足・納得して買っていただくということです。

お客さまに喜んでいただき、お店も喜べる方法を見つけてください。

動物の「力」

ドッグカフェや猫カフェが流行っていますが、ペットを飼えない都会の動物好きが、たくさん集まっているようです。犬や猫には、それだけの集客力があるということです。

お店の店頭に、犬や猫を繋いでおくだけでも、集客効果はあります。犬猫好きのお客さまなら、お店に用が無くても、犬や猫を見るために立ち寄ってくれます。お店に入らなくても、それが会話のキッカケになって、親しくなれるかもしれません。

少し前、猫の駅長が話題になりましたが、あの駅の周辺には何も無く、観光客が来るようなところではありません。しかし、いまだに連日たくさんの人が、猫の駅長を見るためだけにやって来ます。

動物の「力」は絶大です。

※ この集客法は、本当に犬猫の好きな方だけ、実践してください。

【実録】借金取りに追われた父が親戚宅の押し入れや地下室から出てきた話

切っても切れない家族の縁。身勝手で奔放な家族がいると、どこにも相談できず身内で抱え込んでしまうケースも多くあります。そんな困った家族が父親だったら……ずばり、ネタにしてしまうのがいいようです。メルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』著者のミーミーさんは、ぶっ飛んだエピソードをたくさん残したファンキーな父親について「将来、何らかの形で書くんだ!!」と決意してから、悩む気持ちが随分軽くなったそう。そして溜め込んだ数々のネタをnoteで公開すると話題に。今回のメルマガ新創刊にあたり、第1弾はnote未公開のぶっ飛びエピソードを披露してくれます。

 

父の「笑った!困った!驚いた!」エピソード:押し入れから、こんにちは

このコーナーでは、ファンキーで大変だった父の「笑った!困った!驚いた!」エピソードを書いていきたいと思っています。サンプル号には2020年5月にnoteに投稿した『ジェット風船の行方』というお話をそのまま載せました。

また、生前の父のことを面白おかしく書くというのは(全部実話ですが)よろしくないのではないかという意見もおありかと思います。しかし、生前、父に「もう! こんな大変なことばかり! いつの日かパパのことを書いてみんなに読んでもらうからね!」と言ったところ「どうぞどうぞ! それで稼いで俺をハワイに連れていってくれ」と言われた記憶があります。…ということで一応本人に了承は得ておりますので安心してお読みください。

今回は創刊号! 気合いを入れて書き下ろしでいこうと思います。

父は中学生の頃からラグビーをしていたそうです。高校と大学はラグビー推薦で進学したと言ってました。「花園」に行ったり「オール関西」にも選ばれたと、父の自慢話は大体、ラグビー時代のものが多かったです。葬儀でも入口に父一番のお気に入りの写真(ユニフォーム姿で格好つけてこちらを見ている)を飾りました。

私の記憶の中での父はぶーちゃんで、とても「ラガーマンで速く走れていた人」なイメージはなかったのですが、ふくらはぎの筋肉がキュッとして綺麗だったのできっと速かったんだろうな、と想像はつきました。そんな父のフットワーク軽めのお話。

私が生まれる前。借金取りに追われて父は行方不明になっていたそうです。親戚のおじさんから連絡があり、母がおじさんの家を訪ねたら…父が押し入れから登場した、と。笑顔で「いやあ、どうもどうも久しぶり」と出てくる父。押し入れから出てくるなんて…そんなリアルドラえもんのようなこと。しかも大人ですからね。そのうえ、ぶーちゃんですからね。

同じ時期に、異母姉にもまたおじさんから連絡があり、その家を訪ねたそうです。その時は押し入れではなく、地下室から出てきたらしいです。いや、おじさんの家、どれだけ身を隠すのに最適な家なんだ!!と思います。

母と姉、2人からの証言しか得られていないので、押し入れと地下室以外のレパートリーがあったかどうかは謎ですが、いくら昭和の時代とはいえ、大の大人が(しかも大きめの大人が)そんなところに隠れていたわけです。想像すると…きっとラグビーで鍛えた筋肉とフットワークの軽さを駆使して隠れていたに違いないと思いました。

当人たちは真剣だったと思いますし、笑いごとではないのはわかってますが、この話を聞くたびに「いいなあ! 私もその姿を見てみたかった!!」とワクワクした気分になれるので、創刊号にふさわしいかも!!と、今回の父の話は「押し入れから、こんにちは」にいたしました。来週からもこういう父のビックリなエピソードをお話していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。(メルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』創刊号より一部抜粋)

【毎号ファンキーな家族のエピソードが盛りだくさんのメルマガ創刊!】

ぶっ飛んだお父さんのマル秘エピソードを通じて「楽しく生きるヒント」を与えてくれる、ミーミーさんの新創刊メルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』は、毎号以下のコンテンツをお届けいたします。

  1. 近況報告と今週のおすすめ
  2. 父の「笑った!困った!驚いた!」エピソード
  3. 今週の創作(お楽しみコーナー)
  4. Q&A

ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』は初月無料ですので、6月中にご登録いただければ、月内に発行されるメルマガ配信号を全て無料でお読みいただけます。この機会にぜひご登録ください。

 

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利用される“個人の不幸”。「GDPの高い国が幸せ」とは言い切れない根拠

GDP世界3位でありながら、国連が発表している「世界幸福度ランキング」2021年版では149の国と地域中56位にとどまった日本。少子高齢化で今後ますますの国力低下が予想されますが、私たち国民は、現在感じている以上に「不幸せ」となってしまうのでしょうか。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、「人口が減少し、GDPが下落しても幸せになれる」との大胆な説を提示しその根拠を解説。さらに、日本は世界一精神的満足度が高い国になる可能性は十二分にあるとも記しています。

 

精神的豊かさとGDP

1.「物質的豊かさ」から「精神的豊かさ」へ

これまでの人類の目標は、物質的豊かさ、経済的豊かさだった。エネルギーと機械の活用によって、人類は物質的な豊かさを手にした。そして豊かさを追求するために、個人も企業も、地域も国も活動してきたのだ。

お金があれば何でも買える。だから、物質的豊かさの実現のためにお金を稼いだ。しかし、いつしかお金を集めることが目的になってしまった。

お金を集めて、それを増やすこと。「何のために増やすのか」と問うと、「リスクへの備え」だという。こうなると際限がない。戦争のリスク、自然災害のリスク、敵国が攻撃してくるリスク等々、想像力があればリスクはいくらでも思いつく。

「欲望」と「リスクへの備え」の限度を設定するのは難しい。しかし、どこかで充足感を持たなければ、精神的な安定は得られない。

物質的豊かさだけを追求するには限界がある。地球はそれほど大きくないし、人類は増え過ぎているかもしれない。人類は目標の転換を迫られている。

人類の次の目標は何か。「物質的豊かさの追求」ではなく、「精神的・霊的な豊かさの追求」が新たな目標になるのではないか。

2.GDPは下がるが充足感は上がる

経済的豊かさ追求には「効率」が重要だった。短時間で大量の商品を生み出すこと。あるいは短時間で大量の商品を販売すること。短時間で大量の商品を運送すること。そして、無駄をなくすこと。「無駄」の意味は、あくまで経済的損失であり、精神的な損失ではない。

効率を追求するあまり、個人が犠牲になることは多い。逆に、個人の充足感を追求するとはどんなことだろうか。

例えば、大量生産のための「分業」から、「統業」に変えること。一つの工程だけを受け持つ分業は、作業効率は良いが、労働する個人の喜びや達成感か意識されることはない。

一つの商品を作る工程を一人で行うことで、個人の充足感は強くなる。例えば、大量生産のパン工場で働く人と、手作りパン工房で働く人を比較すれば、個人としてどちらが充足感を得られるかは自明だろう。

そもそも大量生産は経済効率は良いが、物流コストと廃棄が増える。また、生産してから消費するまでの時間が掛かるために防腐剤等の添加物を使用することが多い。

個人が自分の食べる分だけのパンを焼くなら、添加物は必要ないし、物流費も必要ない。廃棄されることもない。その上で作る充足感と食べる安心感を得られるのだ。

 

仕事で成功することも「試練」。稲盛和夫氏が語る“苦難”の乗り越え方

誰にでも、人生にはいくつかの「試練」があると言われています。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、京セラの創業者で日本屈指の経営者であるカリスマ経営者、稲盛和夫氏の「試練」に対する心構えについて語ったエピソードを掲載しています。

試練を通じて成長する 稲盛和夫

私は、「試練」とは、一般的にいわれる苦難のことだけを指すのではないと考えています。人間にとって、成功さえも試練なのです。

例えば、仕事で大成功を収め、地位や名声、財産を獲得したとします。人はそれを見て、「なんと素晴らしい人生だろう」とうらやむことでしょう。ところが実は、それさえも天が与えた厳しい「試練」なのです。

成功した結果、地位に驕り、名声に酔い、財に溺れ、努力を怠るようになっていくのか、それとも成功を糧に、さらに気高い目標を掲げ、謙虚に努力を重ねていくのかによって、その後の人生は、天と地ほどに変わってしまうのです。

つまり、天は成功という「試練」を人に与えることによって、その人を試しているのです。いわば人生は、大小様々な苦難や成功の連続であり、そのいずれもが「試練」なのです。

そして、私たちの人生は、その人生で織りなす「試練」を、どのように受け止めるかによって大きく変貌していくのです。

私たちは、苦難あるいは僥倖、そのいずれの「試練」に遭遇しても、決して自らを見失わないようにしなければなりません。つまり、苦難に対しては真正面から立ち向かい、さらに精進を積む。

また成功に対しては謙虚にして驕らず、さらに真摯に努力を重ねる。そのように日々たゆまぬ研鑽に励むことによってのみ、人間は大きく成長していくことができるのです。

私は、現代の混迷した社会を思うとき、私たち一人ひとりが、どのような環境に置かれようとも、自らを磨き、人格を高めようとひたむきに努力し続けることが、一見迂遠に思えても、結局は社会をよりよいものにしていくと信じています。

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