クリスマスに姿を消した父親の名言「パーティーは1つやないんや」

昨年はイルミネーションが自粛された街も多かったクリスマス。今年はコロナ前に近い風景が見られ、クリスマスムードも漂う年の瀬になっています。メルマガ『ファンキー過ぎる家族がいてもマジメに生きてる娘の話』著者のミーミーさんは、この季節のちょっぴり苦い思い出として、クリスマスパーティーで忙しいスナックの仕事を放り出して消えた父親のエピソードを紹介。70歳前後だった父親が電話の向こうで放った言葉が、いまでは名言に感じられると懐かしんでいます。

 

父の「笑った!困った!驚いた!」エピソード:パーティーは1つじゃない

我が家が多国籍スナックを自営していたというお話は過去に何度かさせていただいたのですが、毎年、そのお店でクリスマスパーティーが開かれておりました。ありがたいことに沢山のお客様が参加してくださり、地方の小さなスナックにしてはなかなか盛大なパーティーでした。

お昼過ぎ頃からボウリング場にお客様と女性スタッフが集合。チームにわかれてボウリング大会。その後、夕方あたりからお店に移動して、パーティーが本格的にスタートするという流れでした。パーティーで出す料理の準備、ゲームやプレゼントの準備、母は毎年とても忙しそうでした。

ある年のクリスマスパーティーの日。パーティーが開かれているであろう時間に母から電話がありました。「1時間くらい前からたかおさん(父)がいないの。クリスマスパーティーも忙しいし、いろいろ頼みたいこともあるのに電話しても出ないのよ」。父がパーティー会場から消えた。嫌な予感しかしません。「ねぇ、たかおさんに電話してお店に戻るように言ってくれない?私の電話には出ないけどミーミーちゃんの電話には出るかもしれないから」

私は嫌でした。だって、ただでさえ母からの電話に出ないで店から消えているのですから。私の電話にも出ないでしょうし。しかし忙しく働いている母からの頼み。渋々、引き受けて、父に電話をしてみることにしました。数回の呼び出し音のあと…出なくていいのに出ました。ひそひそ声で「なんや?」と。

「ああ、パパ!今、どこにいるの?」
「えっ?!ほら、あれや、あれ!クリスマスパーティーやないか!!」
「そのクリスマスパーティー会場からパパがいなくなったってお母さんが困って私に電話してきたのよ。お店忙しいらしいよ。戻ってって言ってる」
私がそう言うと、数秒の沈黙の後、父がこう言いました。
「…今、ちょっとこっちも忙しい」

私はイラッとして、「だから!パパが居ないといけないパーティーに居ないから電話したんでしょ!忙しいから戻ってきてって言ってるよ!今どこにいるのよ?」と、問うと、「クリスマスパーティーは1つやないんや」という言葉を残し、電話を切られました。呆然として、父の言葉をたどります。

「パーティーは1つじゃない」

クリスマスパーティーの掛け持ちでしょうか。だんだん名言のような気がしてくるから不思議です。当時すでに70歳くらいだった父。その年齢でクリスマスパーティーのかけもちが忙しいなんて、サンタクロースか父か、くらいでしょう。

今でも、父の「クリスマスパーティーは1つやないんや」が耳に残っています。私のクリスマスの苦い思い出です。(母にそんな名言を伝えたところで激怒されるだけなので電話には出なかったと嘘をつきました。それも心苦しかったです)

 

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「半農半電脳記者生活」のきっかけを作った同志・藤本敏夫のこと

「人生二毛作というなら、まさに土に足をつけた“農的生活”をめざすべき」。鴨川自然王国を設立、歌手の加藤登紀子さんと獄中結婚したことで知られる故・藤本敏夫さんの言葉です。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では、同じ昭和19年生まれで、同志と呼ぶ藤本さんのこの言葉がきっかけとなり、千葉鴨川山中での「半農半電脳記者生活」を始めて来年15年になるというジャーナリストの高野孟さんが、以前寄稿した「同志・藤本敏夫への挽歌」を再録し、故人と鴨川自然王国の営みを回顧します。冒頭では、昭和19年生まれの多士済済ぶりについて、当人たちが笑い話にしていた理由を明かしています。

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年12月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

鴨川の山中で「半農半電脳記者生活」15年の回顧と展望《その1》

私が房総半島・鴨川市の山中で「半農半電脳記者生活」を始めてから来年5月で丸15年になる。そのきっかけを作ってくれたのは故・藤本敏夫で、彼が亡くなってから来年7月で丸20年になる。なんとなく「一区切り」という感じがするので、すでに何度も書き綴ってきたことではあるけれども、改めてこれまでを振り返りつつ里山暮らしとその周辺の最近事情を伝えることにする。

昭和19年生まれの「一休会」結成

そもそもの発端は、私が50歳になった1994年に、ちょうど10歳上の田原総一朗さんの還暦祝いの会が開かれ、その会場で「そうか、俺もあと10年で還暦かあ…」としみじみと思ったことにある。それからしばらくして昭和19年の同年生まれである藤本敏夫や連合労組の政治局長だった鈴木英幸らと語らって、19年生まれの知り合いを集めて「一休会」を作った。

19年生まれには面白い人が多くて、主なメンバーを思いつくだけ挙げても、政官界では中川秀直、丹羽雄哉、額賀福志郎、細田博之(以上自民党でいずれも幹事長・大臣クラス)、故・岡崎トミ子、筒井信隆、峰崎直樹(以上旧民主党の創立メンバー)、北川正恭(元県知事→教授)、長野庬士(大蔵省→弁護士)。

作家・記者では大下英治(小説家)、船橋洋一(朝日)、故・岸井成格、中島健一郎(以上毎日)、田勢康弘(日経)、川戸恵子(TBS)。学者では猪口孝(新潟大学学長)。弁護士では反原発の闘士=河合弘之。アーティストでは田村能里子(画家)、故・山本寛斎(デザイナー)。ミュージシャンでは小椋佳(フォーク)、外山喜雄(デキシージャズ)、津田昭治(ギター)。実業家では似鳥昭雄(ニトリ)、などまさに多士済々。

ちなみに、声を掛けて「興味はあるが暇がないのでなかなか参加できそうにない」という返事を貰ったのが、袴田茂樹(ロシア研究者・青山学院大教授)と、先日亡くなった中村吉右衛門(歌舞伎役者)。「群れるのが好きじゃないんで」とハッキリ断られたのが藤原新也(写真家)と辺見庸(作家)。返事がなかったのが椎名誠(作家)、舟木一夫(歌手)、田中真紀子(政治家)、故・船戸与一(作家)などだった。

昭和19年生まれにはどうしてこんな風に個性的というか変わり者が多いのかという話になり、そもそもこの年に我々が生まれているということは、18年春からその1年後までのまさに戦争末期というか断末魔の時期に子供を仕込むだけの“ゆとり”があった両親だということであり、その時期に戦争に行かないでそんなことをしていた父親はもしかしたら「非国民」ではないのかという話になって大いに盛り上がった。

私なんぞははっきりしていて、父親は労働運動家で、反戦を唱えて牢屋に入れられたが結核が悪化して病院に送られ、良くなるとまた牢屋に返されるということを繰り返し、その合間に自宅で過ごすこともあったようなので、自慢じゃないが「非国民の子」である。

 

大人気の占術家が助言。なぜ、多くの男性は女性のことを“理解できない”のか

良いことがない、気分が乗らない……そういうマイナス思考な時期は誰にでもあると思います。では、そんな時こそ大切になるのはどんな思考なのでしょうか?そこで今回は、メルマガ『占術家・竹本光晴の「風の時代のライフスタイル」』の著者で、ヘアメイク・芸能プロダクションプロデューサーから宿曜占星術師に転身したという竹本光晴さんが助言。的中率の凄さで大人気の宿曜占星術師が語る“人生が楽になるアドバイス”は必見です!

 

知って得する俯瞰力の凄さ!

こんばんは。竹本光晴です。いつもメルマガを読んで頂き、ありがとうございます(感謝)。

「今が大事」という考え方はとても大切なことです。

でも、過去や未来をおざなりにして、今だけに囚われてしまうようでは、人生全体を見渡すことができなくなります。

つまり、現在も過去も未来も、あなたの人生の全体であり全てです。

あなたの人生を常に現在・過去・未来といった全体をイメージし、俯瞰して見渡せば、状況を客観的にとらえることができるし、視野も広がり、冷静な判断をくだすこともできます。

視野が広がれば物事の本質を見抜く、直観力や、閃き、サイキック能力も強くなります。

また「今さえ良ければ過去はどうでもいい・・・」という囚われは刹那的であり、過去からの学びを放棄していると言っても過言ではないでしょう。 

視野を広げ、あなたの人生全体を俯瞰して見ることで、未来のヴィジョンもより広がります。

運気が下降しているとき、たとえば「壊」の運気は、衝撃的な出来事が生じてパニックになることが多いです。

パニック状態になると、頭が真っ白になり、思考が停止してしまいます。

なぜ思考停止状態になるかというと、それは、かつて直面したことのないアクシデントに遭遇して、過去の経験からは到底、解決策が引き出せないから。

そして「壊」の運気は、傲慢さが顔を出し、他人の意見を聞き入れない状態に陥ります。自分が絶対に正しいと思いこむこともしばしば。

また、「衰」の運気は、思考能力が低下しているので、コミュニケーションの場面で「相手の言っている意味がわからない」と感じてイライラしてしまうことも多いでしょう。

 

叫ばれるDX化。何でもデジタル化することが本当に正しい道なのか?

さまざまな業界で叫ばれるDX化。しかし、何でもデジタル化することが本当に正しい道なのでしょうか?無料メルマガ『飲食店経営塾』の著者で飲食店コンサルタントの中西敏弘さんは、そうした動きを疑問視。デジタル化することによる弊害の例を挙げながら語っています。

デジタル化すべきことと、アナログの方がいいことを見極めよう!

DXという言葉は聞いたことがあると思います。DX(Digital Transformation)とは、デジタルトランスフォーメーションのことであり、「デジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革すること」、であり、「既存の価値観や枠組みを根底から覆すような革新的なイノベーションをもたらすもの」とネットで調べてみると書いてありました。

飲食業界でもDX化はどんどん進んでおり、特に、このコロナ禍で大手企業ほどそのスピードが増したのではないかと思っています。

ただ、僕は、なんでもデジタル化すればいいというわけではないと思います。デジタル化しすぎることで、かえって弊害もでている部分もあると思っています。

例えば、売上管理。本当にこの20年近くで技術が進歩し、会社側からすると色々な数値が管理でき、盗難なども防ぎやすくなってきましたが、反対に、スタッフの数値への意識は年々低くなってきました。なぜなら、自分で数字を計算したりする、数字を見たりする機会がどんどん減ってきているからです。

スタッフの労働時間の削減、作業の軽減には、すごく繋がっていますが、数字への意識は本当に低くなりました。昨日の売上は言えても、昨日までの累計売上や月間売上、原価率、人件費率なども、昔に比べると即答できる人は少なくなりました。もちろん、デジタル化だけが問題ではなく、会社における教育面もその原因ではあるのですが、間違いなく20年前よりも数字への意識は低下しています。

また、商品作成に関しても、動画で撮影されたものが店舗に配信され、それももとに、新商品の作成ができ、これまでは1カ所に集まって集まって、もしくは担当者が各店に行って調理指導をするということも必要としない、システムも開発・導入されています。

「昭和・平成レトロ商品」をネットで競り落とす人が陥る“後悔の回避”というワナ

「中古品は嫌だ」「他人が使用したものに抵抗感がある」との考えは今や昔。ユーザーの意識変化や「ヤフオク!」や「メルカリ」などの台頭もあり、すっかり中古品に対する認識も変わってきました。しかし、そこには気を付けなければならない注意すべき落とし穴もあるようです。マーケティング&ブランディングコンサルタントとして活躍する橋本之克さんが行動経済学の視点から考察します。

2021年のヒット商品「昭和・平成レトロブーム」は世界レベル!

日経トレンディによる「2021年のヒット商品 」4位に「昭和・平成レトロブーム」がランクインしました。中でも1980年代前後にヒットしたシティポップの再燃は注目を集めています。

昭和の和製シティポップは国内にとどまらず、アジアや欧米の音楽ファンの間でもブームです。今年にEP盤レコードが復刻された、松原みきの1979年作品「真夜中のドア~Stay With Me」は、Spotifyのグローバルバイラルチャートで18日間連続1位を獲得しました。

リアルな昭和を体験した世代の中には、懐かしい曲のCDやレコードを改めて買おうとする人もいることでしょう。当時は自由に使えるお金が少なくて泣く泣くあきらめたCDやレコードを、今なら大人買いすることもできるのですから。

一方、リアル世代の子供を含むZ世代など若い層も、針を置いて鳴らすレコードなどレトロ商品に関心をもっています。さまざまな年代が共感しているのが「昭和・平成レトロブーム」の特徴です。

レトロ商品入手の切り札「 ネットオークション 」

しかし一部の復刻商品を除けば、大多数は発売時期が古いものです。廃盤となったCDやレコードなど、多くの商品が手に入りにくくなっています。そこで頼みの綱となるのは「ネットオークション」です。日々、一般生活者やレトロ商品を扱う業者から、通常のルートでは手に入らない商品が大量に出品されています。

仕組みはリアルなオークション(競売)と同じです。出品された商品に対する購入価格を入札者たちが段階的に上げて入札し、最後の一人以外が脱落した時点の最高額で売買が成立します。

このサービスを提供する最大手は「ヤフオク!」です。1999年に開始し、2018年1月時点の利用者数は1851万人、2018年度の年間取扱高は8899億円にのぼります。

昨今では同じくC:Cの取引ができる「メルカリ」などのフリマも伸びているものの、ネットオークションにおいても変わらず多くの取引が行われています。

実際に参加すると、自分が入札した金額を越える入札者がいないように祈る不安感、落札できた時の高揚感、相場より安く手に入れる満足感など、さまざまな気分を楽しむことができます。

「後悔の回避」で競り落とさずにいられない

しかし行動経済学の視点でオークションを見ると、入札者が“ハマってしまう”危ない心理的な仕掛けがいくつかあります。

まずは「後悔の回避」による危険です。

人は意思決定の場面で、将来的に起きる結果について予測をします。そこで今後、不快な状態に陥って後悔すると想定した際に、無意識にこれを避けようとします。これが「後悔の回避」です。

しかし無意識にこの心理が働くことで 、逆に損をすることもあるのです。ネットオークションに出品された、絶版や廃盤のレトロ商品を見ると「今、競り落とさなければ2度と手に入らないかもしれない」という心理が働きます。将来の後悔を避けようとして、高額で落札してしまうのです。

ただ競り落とした値段が極端に高いと、当然フトコロは痛みます。実はもっと安く手に入る方法があったのではないか、と不安にもなります。落札したものの、別の後悔が生まれそうになります。

しかしながら、この心理は長続きしません。なぜなら、落札したレトロ商品が届いた瞬間から「保有効果」という別の心理が生まれるためです。

だから日本の通販は負け続ける。ないがしろにされてきた「重要な視点」

先日掲載の「年商6千万を470億にまで伸ばした通販『やずや』絶好調のカラクリ」では、健康食品通販大手のやずやが業績を伸ばし続けている秘訣を考察した、Webメディア『ECのミカタ』元編集長で株式会社「team145」代表取締役石郷学さん。石郷さんは今回、自身のメルマガ『週刊145マガジン「腹割って話そうぜ!」まぐまぐ!出張版』で、やずやグループ未来館社長の西野博道さんと、女性マーケティングの第一人者として知られるHERSTORY代表取締役の日野佳恵子さんの対談内容を紹介しつつ、日本の通販が負け続ける理由を探っています。日本企業は何を「ないがしろ」にしてきたのでしょうか。

【関連】年商6千万を470億にまで伸ばした通販「やずや」絶好調のカラクリ

※ 本記事は有料メルマガ『週刊145マガジン「腹割って話そうぜ!」まぐまぐ!出張版』2021年9月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

 

だから日本の通販は負け続ける

通販企業は商品企画から改めよ

「通販企業はCRMという言葉を口にはするもののCRMをやっている会社は殆どない」

その対談は、やずやの大番頭 西野博道さんの意を決した「パンチの効いた発言」から始まりました。そして彼の横にはHERSTORY 代表取締役 日野佳恵子さんがいました。

西野さんとは色々取材してきましたが、そのいずれもが売れる為の本質をついており、その一言が多くの通販企業を変えてきたのも事実ですが、今、敢えて「皆、手段ばかり議論していて、実際消費の9割の決定権を持つ女性の気持ちを理解していない」と。

下の図はその日野さんの著書にあった図で、世間のマーケティングと彼女のマーケティングの違いを示した図です。彼曰く、通販企業はその図で言うところの「情緒(感情)的価値」を理解して、商品を提供しているつもりだった。
でも実際は「便宜的価値」の「お得、値ごろ」の要素などを追いかけていたにすぎなくて、それで通販企業はライフ志向をわかったつもりになっていただけでしたと。

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そう言って今の通販企業の多くが陥ってるのは「なんちゃってライフ思考だったのです」と語ります。

日野さんは女性マーケティングの第一人者。起業は30年前まで遡ります。当時を振り返り、「オーガニックにしても、それを語る人はいましたが、売り場では皆『売れるわけではないのに』と言っていました。でも一方で、その大切さを語る女性は年々増えていて、以後の経過を見ると一目瞭然、女性の声の方が間違いなく浸透しているんですよね」と話します。

つまり、女性の情報を知っておくと、社会の流れがどちらにいくか予見できると思ったと話し、当時としては珍しい女性のマーケティングを志し、今では多くの著書をなどして、活躍しています。

重要なのは女性はそういうことを無意識に言っているから、その理解が必要なんですよね。だから、西野さんはそのアプローチの仕方を通販に取り入れることで、手段に直結する起点から見直しして、理論を再定義したいと考えたわけです。

 

日本も逃げられぬ。習近平の指令で60カ国以上の中国製AIが反乱を起こす日

日本を始め世界各国に既に導入されている中国製AIが、習近平政権の指令により制御不能に陥るという、フィクションのような光景が現実のものとなる可能性も否定できないようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、その根拠として中国製AIの特徴と、同国の国防動員法という法律を提示。さらに、中国製AIは世界にとって非常に危険な存在になるとの味方を示しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年12月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

 

【中国】60カ国以上に輸出された中国製AIが反乱を起こすとき

中国センスタイム、IPOを延期 米国での制裁リスト入り受け

人工知能(AI)技術を開発している中国の「商湯集団(センスタイム)」が13日、予定していた香港証券取引所での新規株式公開(IPO)を延期すると発表しました。

これに先駆けて12月10日、アメリカは世界人権デーにあわせて、センスタイムに対する投資規制を発表していました。同社がウイグル人を判別できる顔認証技術を開発し、ウイグル人への弾圧を幇助したというのが理由です。

米財務省、新疆ウイグル自治区での人権侵害関与を理由に中国AI企業など制裁、世界人権デーに発表

中国のAI技術は、すでにアメリカを抜き、世界最高水準とされています。AIの発展にはビッグデータが不可欠ですが、人権のない中国ではいくらでも14億人のビッグデータを活用できます。さまざまな実験ができるため、ビッグデータを獲得しやすいわけです。

2019年、中国は上海などの3都市をAI先導区と指定し、現在では上海、杭州、北京、天津、済南・青島、広州、深セン、成都の8都市がAI先導区に指定されています。これらの都市で人工知能の開発が進められているのです。

「AI覇権」を本気で狙う中国、AI企業の8割が集まる「AI先導区」では何が起きている?

ただし、中国政府の政策が不透明なため、どのようなデータを利用していいのか、企業側でも疑心暗鬼になっているといいます。アリババやテンセントのように、中国政府に睨まれれば、潰されてしまう可能性があるからです。

中国政府は今年、独占禁止政策やデータ管理、不動産などの様々な新たな規制をつくり、IT企業や不動産企業への締め付けを行ってきました。このため、中国のインターネット関連企業の業績が下落し、ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国市場は、年初来で40%近くも下落しています。不動産の恒大集団の経営危機も、こうした締付けによるものです。

コラム:整合性に欠ける中国経済運営方針、習氏への忖度で混乱も

加えて、中国のビッグデータといっても、あくまでも中国共産党の独裁体制に沿った形でのデータです。そのため、中国共産党に都合の悪いデータは使用されておらず、汎用性は小さい可能性があります。

以前、テンセントが開発していたAIが「共産党は腐敗しており無能だ」と批判を始め、「米国への移住こそ中国の夢だ」などと発言したことから、サービスを停止したことがありました。中国人の「本心」をAIが学習して、言いたいことを言うようになると、それは中国共産党にとっての脅威となるわけです。AIに対しても、中国共産党は言論の自由を与えることはできないのです。

【電子版】AIが「共産党は無能」と批判、中国ネット大手がサービス停止

 

軍事アナリストが提言する、台湾「邦人避難」計画と自衛隊法改正

12月13日の国会で岸田文雄首相は、海外での危機対応として、在外邦人の安全を確保するために自衛隊法改正の検討をすると語りました。今年8月のアフガニスタンでの失敗を繰り返さないためにはどのような法整備が必要なのでしょうか。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストの小川和久さんは、万一「台湾有事」が発生した場合を例に、約2万人の在留邦人をいかに避難させるのかをシミュレート。具体的な事態を想定した上で、相手国(台湾)の了解も得て、自衛隊の派遣はもちろん武器使用も可能な法律にする必要があると提言しています。

 

台湾有事と邦人避難

いよいよ国会の論戦でも台湾有事が取り上げられることになりました。

「岸田文雄首相は13日午前の衆院予算委員会で、危機時に在外邦人らを迅速に退避させるため自衛隊法改正などを検討すると明言した。政府は8月にアフガニスタンへ自衛隊機を派遣したが、初動が遅れたとの指摘があった。首相は『さらに改善できないか指示した』と話した。

 

海外からの邦人らの輸送について規定する自衛隊法84条の4を例示し『よく整理する必要がある』と述べた。自民党の高市早苗政調会長への答弁」(13日付日本経済新聞)

私はかねてから台湾有事について、次のように整理しておくべきだと提言してきました。

最も可能性が高く、緊急な邦人避難が必要になる恐れがあるのは、台湾の防空識別圏に侵入した中国軍機と緊急発進した台湾軍機の偶発的な衝突です。そのとき、組んずほぐれつの格闘戦を展開する両軍機が日本の国境線を越えて石垣島、宮古島に雪崩込んでくる場合も考えておかなければならないでしょう。

これに対しては、緊急発進した航空自衛隊機が警告射撃などで退去を求めるほか、普段はスクランブル任務に就いていない嘉手納基地の米空軍戦闘機が、特に退去しない中国軍機を攻撃することも起きる可能性があります。

普通に考えれば、そのまま事態が収まって両軍機は日本の空域から出ていくと思われますが、それで済まない場合、台湾にいる約2万人と言われる日本人の安全を図る問題が生じます。例えば、事態がエスカレートし、その混乱に乗じて親中国の勢力が台湾に傀儡政権を樹立し、台湾のそこかしこで衝突が起きることは充分に考えられます。

そのとき、在留邦人はあらかじめ決められ、訓練したとおりに、まずは所定のシェルターに避難する必要があります。そして、混乱が一定以上は拡大しないと思われた段階で、確保してあるバス、トラックなどで基隆などの港に急行し、これも確保してあるか、日本から派遣した民間船舶で与那国、西表など日本側の島を目指します。

 

北方領土返還などあり得ない現実。ロシア軍が着々と進める「核戦争訓練」の不気味

やはりロシア政府は、北方領土を日本に返還する気など微塵もないようです。日本の北方領土とカムチャツカ半島の中間にある千島列島の松輪島に地対艦ミサイルシステムを配備したとロシア国防省が発表。国防省による映像や機関紙『赤い星』の記述、さらには衛星画像によるロシア軍原潜の動向から、オホーツクで大規模な防衛訓練が実施されたと見るのは、ロシアの軍事・安全保障政策が専門の軍事評論家・小泉悠さんです。今回のメルマガ『小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略』では、上記した詳細な分析に加え、核戦争訓練が近く実施される可能性があると指摘。このエリアで「核の要塞化」が進めば、ロシアが北方領土を手放すことなどあり得なくなるとの見解を示しています。

 

※ 本記事は有料メルマガ『小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略』2021年12月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール小泉悠こいずみゆう
千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了(政治学修士)。外務省国際情報統括官組織で専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所特別研究員などを務めたのち、現在は東京大学先端科学技術研究センター特任助教。

ロシア軍のオホーツク防衛大演習

松輪島にバスチョン地対艦ミサイルを配備

前々号のインサイトでは、ロシアが中千島の松輪島に何らかの軍事施設を建設しつつある可能性を指摘しましたが(第154号(2021年11月22日) 中露爆撃機尖閣接近の意味 松輪島に新基地が出現|ユーリィ・イズムィコ)、ロシア国防省から早々に「答え合わせ」が出ました。こちらの動画です。

Расчёты берегового ракетного комплекса «Бастион» впервые заступили на дежурство на острове Матуа(ロシア国防省YouTubeチャンネル)

丘の上に造られた軍用コンテナ村の様子、ハンガーから出撃していくバスチョン地対艦ミサイルなどがはっきり写っています。映像では最大4両の移動式発射機とモノリート-B火器管制レーダーが確認できますから、おそらく1個中隊程度が展開してきたのでしょう。この動画に付されたロシア国防省の声明によると、バスチョンが松輪島に展開するのは初めてとのことです。

ロシアの弾道ミサイル原潜(SSBN)パトロール海域であるオホーツク海は、北極のバレンツ海と並んで「核の要塞」などと通称されますが、後者に比べると前者の防御アセット配備密度は比較的薄いものでした。周囲を半島や大きな島に囲まれたバレンツ海と異なり、オホーツク海は比較的小さな島嶼のつらなりである北方領土と千島列島によって囲まれているに過ぎないからです。

もちろん、純粋に大きさだけで言えばこれらの島々に多様な防御アセットを展開することは不可能ではないわけですが、現実に大型の軍用装備やその操作要員を展開させるのは簡単ではありません。これらの人員・機器を収容するためにはそれなりの大きさの兵舎や格納庫が必要ですし、しかも常に燃料や食料を補給する必要があります。もともと大きな人口居住地があればそこから供給を受けることも可能でしょうが、千島列島中部はほとんどが無人島なので、インフラと物資補給は一から基地のためだけに実施せねばなりません。

さらに大型レーダーのように大電力を必要とするアセットを配備しようとすれば、大出力の発電機も据え付けねばなりませんから、その負担はさらに増します(防空システムなら自前の発電ユニットを持っているが、これもやはり絶えず燃料供給が必要になる)。

そういうわけでこれまで中千島の防衛体制は、その必要性が幾度も指摘されながら、事実上はスカスカのままでした。というより、時折軍と地理学協会(RGO)の合同探検隊が上陸する以外、全くカラだったというのが正確です。

唯一の例外は松輪島で、2016年に簡易飛行場が設置され、探検隊のためにやはりごく簡易なキャンプ地が造られていました。今回、バスチョンが配備された新基地は、まさにこのキャンプ地を大幅に拡充したものです。なお、前述したロシア国防省の説明によると、この基地には保守設備や物資保管庫も備えられているということなので、一時的に展開を行うだけでなく、常時駐留を考えているのでしょう。

 

現役医師が提言。運転する前の食事は「糖質制限食」にすべき理由

私たちが避けることができない生理現象として受け入れている、食後の眠気。職種によっては命に関わる睡魔ですが、試してみる価値大の予防法があるのをご存知でしょうか。今回のメルマガ『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』では、糖尿病専門医で糖質制限の提唱者としても知られる江部康二先生が、糖質制限食が眠気を解消するシステムを紹介。さらに心理的にも安定するとして、特に車の運転前の糖質制限食実践を提言しています。

 

「糖質制限食」で食後の眠気が改善すれば交通事故が激減する

今回は、食事と眠気についての考察です。

<食後の眠気は糖質摂取のせいである>

ごく普通に食事をしている場合、食後の眠気はあって当たり前であり、誰でもそんなものだと思っている人が多いと思います。

確かに、糖質を普通に食べている場合は、食後の眠気は、ごく当たり前に出現する可能性が高いと思います。

空腹時血糖値が80mg/dlくらいの糖尿病ではない人が、糖質を摂取して約1時間程で140~150mg/dlに上昇すると、60~70mgの変動幅があります。

そうするとぼーっとしたり眠たくなったりします。

また、140~150mg/dlくらいから、1時間で急速に80~90mg/dlくらいに下がると、血糖変動幅は60~70mgあるのでやはりぼーっとしたり眠たくなったりします。

食後の眠気~居眠り運転は、交通事故の大きな要因であり危険です。

<糖質制限食なら食後の眠気がない―安全運転>

しかし、食後の眠気は、「糖質制限食」実践なら、まずなくなります。

つまり、食後の眠気出現は、実は糖質摂取が元凶と考えられます。

2016年、大阪で「糖質制限食」の講演をしたときの質疑応答で、会場の参加者の方からご意見を頂きました。

「タクシー会社の事務職をしていますが、運転手の勤務時間中の食事は『糖質制限食』にしています」

とのことでした。

タクシー会社さんの名前は確認できていないのですが、とてもリーズナブルな素晴らしいルールだと思います。

運転中の眠気に伴う事故が予防できると思います。

タクシー会社だけでなく、バス会社、トラック運送業、宅配便…などにおいても、ドライバーの方々が、勤務時間中だけでも「糖質制限食」を実践して頂けば、食後の眠気がなくなり、居眠り運転は激減し、それに伴う交通事故も激減すると思われます。

職業ドライバー以外の一般のドライバーにおいても、運転前の食事だけでも「糖質制限食」にして頂けば、食後の眠気がなくなり、上記と同様の効果が得られると思います。

<糖質制限食で心理的に安定する―安全運転>

糖質制限食実践により、食前・食後の血糖変動幅が極めて小さくなるので、心理的に安定します。

それにより、運転中のイライラなどのネガティブな感情も生じにくくなるので、安全運転が当たり前となり、こちらの面でも交通事故予防になると思います。

<糖質制限食でも眠気が改善しない場合>

糖質制限食でも改善しない眠気は、特殊例であり、「睡眠時無呼吸症候群」などの存在を考慮する必要があります。

<ドライバーの皆さんへの提案>

ドライバーの皆さん、食後、ある程度以上の時間、車の運転をすることがわかっている時は、是非「糖質制限食」を実践しましょう。

それにより、食後の眠気がなくなり、心理的に安定します。

簡単に試すことができますので、是非よろしく御願い申し上げます。

 

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