テレビを長時間見る人は、「エコノミー症候群」のリスクが高まる

食料飲み物すべてテレビの前に用意、オリンピックの決定的瞬間を見逃さないよう準備万端―。そんな方、ちょっと待って下さい。無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』では、テレビを長時間見続けるといわゆる「エコノミークラス症候群」発症のリスクが高まる、という気になる研究結果が紹介されています。

テレビを長時間見る人はエコノミー症候群のリスク

最近の若い人はあまりテレビを見ないそうですが、我々団塊の世代が子供の頃は、テレビはつけっぱなしで、食事中もテレビ漬けの日々でした。

さて、そのようにテレビを長時間見る人は、肺の血管がつまる肺塞栓(そくせん)症で死亡するリスクが高いことがわかったというニュースです。これは大阪大学の白川透特任研究員らの研究チームが、米国医学誌のCirculation誌に報告したものです。

研究は、1988~90年の間に、40歳から79歳となっている成人約8万6,000人を対象に、1日のテレビ視聴時間など日常生活に関するアンケートを実施しました。そしてその後の約20年間にわたって、これらの人の健康の状況を追跡調査しました。

その結果、2009年末までに59人の方が肺塞栓症で死亡していることがわかったそうです。

ちなみに、この肺塞栓症という症状は、同じ姿勢を長時間続けると発症することがあり、エコノミークラス症候群としても知られているものです。

そして、亡くなった人について詳しく調べたところ、テレビを1日に5時間以上見る人の死亡リスクは、2時間半未満の人に比べて、2.5倍も高いことがわかりました。

また、テレビを1日に2時間半~5時間以内見る人の死亡リスクは、2時間半未満の人の1.7倍となっていました。

以上の結果から、「テレビを長時間見る人は肺塞栓症で死亡するリスクが高く、それを防ぐためには1時間に1回は歩行したりふくらはぎをマッサージすることが重要」とされています。

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それは奇跡。外国人カメラマンが捉えた富士山の「天の川」の軌跡

日本人が愛してやまない富士山は、その上にかかるミルキーウエイ(天の川)との景色がとても幻想的ですばらしいホットスポットであることをご存知ですか? 日本在住の外国人カメラマンがこんな形のクール・ジャパンをタイムラプス動画で表現してくれました。

富士山にかけられた“魔法”

イギリス出身のマーク・ソルプさんは、日本を拠点に活動する20年のキャリアを持つ野生生物カメラマン。

アメリカのエミー賞を受賞した経験もある人ですが、2年前に日本人の妻と息子とともに日本に移り住みました。

そのマークさんですが、MOTHER BOARDによると、2年に一度しかその完全な姿を見ることができない貴重な様子をタイムラプスで映像化しました。

それが富士山にかかる天の川の様子です。

Fujiyama – Magic in the Skies from Mark Thorpe on Vimeo.

FUJIYAMA”と名付けられたこの作品は「タイムラプス撮影」と天体写真を中心に構成されています。

(天の川の映像は、動画の5分42秒頃から始まります)

タイムラプス撮影とは、時間が経過する様子を早回しに撮影することのいい、インターバル撮影や微速度撮影などとも呼ばれています。

「5月から6月にかけて天の川が見えるのは、新月の時だけなのです。新月では、月光がないのでハッキリとその姿を見ることができます。この最高のコンディションは、年に数日しかありません」

この時期を逃すと、天の川の位置が低すぎて、カメラでその全貌を捉えることはできないのだそうです。

この撮影はCanon EOS 5D3カメラを用いて、夜の9時から始まったそうです。

その他には撮影向けのヘルメットカメラ「GoPro」とスマートフォンの「iPhone」も使って映像を撮っています。

カメラは25秒の露光を30秒間隔で行うように設定され、彼はこの手順を698回6時間かけて行いました。

その結果、富士山の上に天の川が通り抜けていく様子が25秒間のタイムラプスで捉えることができたのです。

マークさんによると、天の川は肉眼ではかろうじて見えるぐらいのものなので、その姿をクリアに捉えるためにはカメラの設定をISO感度3200という非常に高い感度で露光させる必要があるそうです。

この設定でシャッタースピードを遅くし、より多くの光をカメラに集めます。

「さまざまな光の邪魔が入りましたが、この映像の中には人工の光は写り込んでいません。背景の下の方に赤い光が見えますが、これは東京の夜空から届く蛍光灯の光なのです」

どうでしょうか? 

非現実の世界のような光景ですよね。

「これはみなさんがよく目にする富士山の象徴的な情景に、1年のうちでめったに見ることができない天の川がかかったという”魔法の瞬間”なのです」

飾りじゃないのよ、刺身のツマは。あの大根は食べるためのものだった

日本の食卓に欠かせないお魚といえば「鯵」。開き、お刺身、お酒のつまみになめろうにしたりと、そのおいしさは皆さんもご存じですね。無料メルマガ『美容と健康ひとくちメモ』で紹介されているのは、そんな鯵の名前の由来と愛されている秘密。栄養素も豊富で、さまざまな病気を予防してくれるんだそうです。そしてお刺身についてくるツマも、実は飾りで片付けてしまうのはもったいないほどの健康効果が期待できるのだとか。残さず食べることを推奨します。

味が良いから「あじ(鯵)」…

下手な駄洒落のようですが、かの新井白石(江戸時代中期の政治家で儒学者)が書いた『東雅(とうが)』という語源辞典の中で、「或人の説く鰺とは味也、其の味の美をいふなりといへり」とあるそうです。

これから旬を迎え、青背の割にはクセがなく、縄文の昔から愛されてきた魚だそうで、 日本人が鯵好きなのは、イノシン酸とグルタミン酸といった二大旨味成分が入っているからではないかと言われているらしいです。

鯖や秋刀魚よりもタウリンが豊富で、コレステロールを抑え、動脈硬化を予防する働きがあり、他にも、ビタミンA・B・Eとカルシウム、カリウムといった栄養素がバランスよく含まれているため、健康維持や美肌に効果が。

特に、カルシウムとビタミンB1を同時に摂取できるため、イライラが抑えられ、ストレスの軽減が期待でき、カリウムは余分な塩分を排出してくれるため、高血圧症の予防にもなるそうです。

刺身のツマ・ダイコン

料理のツマ・つけ合わせは、ただの飾りのようにみえますが、意外とメイン材料と栄養面のバランスを保っているのです。

ダイコンには、リグニンという、抗ガン作用のある繊維が含まれています。リグニンは、アミノ酸の一つ、メチオニンと一緒になると、効果をあげるのですが、メチオニンは魚介類、肉類に多いのです。少しの量ですから、食べたほうが得ですね。

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数百円だった中古の椅子から千倍の価格の「ダイヤモンド」が出てきた

古いもの、アンティークっておもしろい。そんなふうに思わせてくれる話題がイギリスより届いている。

アンガスさんとアンジェラさん夫婦は今から10年前、オークションでアンティークの椅子を購入した。金額は5ポンド、日本円にして約670円程度。

 

画像出典:metro.co.uk

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この値段で「アンティーク」という言葉を使ってよいのかどうか疑問だが、とにかく、長く使われてきた、ということだけは確実にわかる程古びた状態だったという。

買ったはよいものの、布を張り替える余裕も当時の夫婦にはなく、そのまま時は過ぎていった。

「あの古い椅子、そろそろ修理して使い始めようかな」

物事の展開はいつも急に動き出す。夫のアンガスさんはふと屋根裏部屋に放置されていた椅子のことを思い出たようで、色々と椅子の状態を確認し始めた。すると・・・

 

画像出典:metro.co.uk

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こんなジュエリーがクッション部分から出てきたのだ!

ダイヤモンドのイヤリング、指輪、ブローチ。デザインは見るからにアンティーク! 何年も放置されていた椅子からこんなジュエリーが出てきたなんて、まるで宝探しのよう!

アンガスさんはせっかくなので妻のアンジェラさんにプレゼントすることにした。ジュエリーの出所は内緒にして。

そして最近になり、アンガスさんはアンジェラさんに、ジュエリーが実は例の古い椅子から出てきた事実を明かした。これにはアンジェラさんも驚いたようだが、ロマンチックにも感じたという。

 

画像出典:metro.co.uk

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さて、まるで宝探しのように発見されたそのジュエリーだが、専門家の鑑定によると、三つ合わせて67万円程度の価値があることがわかった。ダイヤモンドは本物だったのだ。さらに、ジュエリーは1900年初期のころのものだということも判明した。これぞまさに「アンティークinアンティーク」。

夫婦はこれからも椅子とジュエリーを大切に保管しておくことに決めたそうだ。

このストーリーに対しては、

「俺だったこっそり売るのにな・・・」

「ってか、奥さんのプレゼントぐらいちゃんと買えよ」

という意見も少なくないが、まあ、ご夫婦には雑音としてスルーしていただきたい。

 

(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:metro.co.uk/Couple discover the £5 chair they bought at auction is stuffed with diamonds
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

記事提供:ViRATES

 

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花火の掛け声「たまや〜」の玉屋は江戸を追放、鍵屋は今も続いてる?

夏の風物詩といえば、夜空を飾る打ち上げ花火。これから花火大会に足を運ぶ予定という方も多いのではないでしょうか。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、あの「たまや~」「かぎや~」の掛け声の豆知識を紹介、知っておくとさらに花火が楽しめそうですよ。

たまや~ かぎや~

先週末、おおよそ10年ぶりぐらいに打ち上げ花火大会に行きました。大迫力の打ち上げ花火を間近に見ると、ただ目の前に広がる光の軌跡だけでなく、音、身体に伝わる振動などのライブ感が素晴らしく、夏の風物詩として長く親しまれてきた理由をあらためて体で感じてきました。

さて、打ち上げ花火はただ見ているだけでもその迫力で十分に楽しめますが、いくつか知っておくとさらに楽しみが増えます。

今回ご紹介するのは、素晴らしい花火を見たときの掛け声。有名なのは「たまや~」です。これが江戸時代の「玉屋」という花火業者の屋号だ、というのはわりと知られている話です。

また、「かぎや~」というのもあり、こちらももちろん花火業者の屋号だというのもよく知られています。

もう少し詳しく知っている方は、玉屋は鍵屋から暖簾分けをしてもらった業者で、両国の上流・下流でその花火技術を競ったもの、それぞれの贔屓が「たまや~」「かぎや~」と声を掛けたなどはご存知でしょう。

残念ながら玉屋は1843(天保14)年に火を出してしまい、大火事となります。その結果、当主の玉屋市兵衛は江戸を追放廃業となってしまいます。

ではなぜ「かぎや~」じゃなくて、今もなお「たまや~」と言われるのかは諸説あります。玉屋のほうが技術が優れていたとか、発音のしやすさ、などの説がありました。「たまや」は確かに母音の「あ」の音が連続します。「の音は大きな声を出すにはどこにも緊張がないので出しやすいというのは音声学の基礎的な知識でも納得できるところです。

「Yシャツ」「T字路」と書くのは大間違い。身につけたい正しい日本語

司馬遼太郎氏は、神社の鳥居のような形状の門を「サの字門」と表したそうですが、このように「文字の形」を利用した言葉は意外と多いそうです。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、こういった言葉の思わず「へえ~」と唸ってしまうような「日本語の豆知識」が紹介されています。

「T字路」は正しくないの?

司馬遼太郎の世に棲む日々』という小説を読んでいると、

杉家の門はいわゆる「サの字門」で、扉などはない。

という一文がありました。「サの字門」というのは、実は初めて見た言葉で一瞬戸惑いました。これは正式には「冠木門」と呼ばれるもので、門柱と、その間に横渡しの木(貫)があるだけの門です。形だけ言えば、神社の鳥居も同じ構造です。確かに片仮名の「サ」の字の形です。

杉家の門は冠木門で、扉などはない。

と書かれていたら、すっと読んでしまって「冠木門」が何かもあまり考えなかっただろうと思います。「サの字門」と書かれていたので、「あー、なるほど、門扉の無いタイプの門だな」とわかります。

こういう「字の形を利用した言葉というのは、見た目で意味がわかりやすいですね。

TシャツやT型定規などはそのままですね。Tの字の形をしたシャツ。Tの形をした定規。わかりやすいです。ちなみに「Yシャツ」は「Yの字の形」を…していませんね。これは「White shirt」という言葉(和製英語ですが)の「ホワイトシャツ」を、それらしく(英語っぽく)発音した「音」というか「聞こえ方」から作られた言葉で、形とは関係ありません。ですから「ワイシャツ」と書くべきで、「Yシャツ」ではありません(ちなみに英語では「shirt」だけで十分。あるいは「dress shirt」です)。

Tの字の形と言えば…T字路というのもありますね。まっすぐな道を進むと、左右に分かれている、いわゆる三叉路(さんさろ)のことを言います。でも、これは本来は「丁字路(ていじろ)」が正しいのです。

え? ほんと? と思った方。運転免許をお持ちの方なら、免許更新の時にもらうハンドブックで道路交通法を見てみてください(ネット検索でも良いですが)。「丁字路」で出てくるはずです。「テイジロ」と発音する人がいても、決して「T」の発音がなまっているわけではありませんので…(なおNHK放送文化研究所のサイトでは、今は一般的に「T字路」もよく使われるので、放送では「丁字路」も「T字路」のどちらを使ってもよい、としています)。

海に入ることは健康に良い? 「海水浴」の意外なメリット

夏真っ盛りの海水浴場では、真っ黒に日焼けした若者や子どもたちが元気いっぱい!

かつてはそんな若者だった人たちも、中高年にさしかかると「海は暑い…」「日焼けしたくない…」「疲れちゃう…」と海から遠ざかりがち。ビーチに行ったとしても、海には入らないという方も少なくありません。

しかし様々な研究で、海水浴には健康や美容に多くのメリットがあることが分かりました。
「最近、仕事で疲れぎみでやる気もダウン…」
そんなあなたこそ、海水浴に行くべきかもしれません。早速詳しくみていきましょう。

海水浴場はもとも治療施設だった

歴史を振り返ると、海水浴はもともと病気の治療や健康増進のために行われていました。

世界最古級の海水浴場が誕生したのは、18世紀のイギリス。

医師のリチャード・ラッセルが、イングランド南部のドーバー海峡に面するブライトンに海水療法療養所を開設します。海水浴をすれば健康の増進や回復ができる、とうたって人気となり、瞬く間にヨーロッパ中に広まりました。
 
日本でも、海水浴場発祥の地のひとつとされる神奈川県の大磯海水浴場を開いたのは、お医者さん。

将軍・徳川家茂、慶喜の侍医をつとめ、その後、初代・陸軍軍医総監となった松本良順(後に「順」に改名)です。
 
ただ当時の海水浴は、泳いで楽しむというより、岩の所々に差してある鉄棒につかまり、海水につかるというスタイル。

まさに、健康のための湯治のようですね。

いつもエネルギッシュに

 昔から知られていた海水浴の健康効果ですが、近年の研究によってさらに具体的に明らかになっています。 

・免疫力のアップ

冷たい水は適度なストレスとなって体の免疫システムを刺激しています。冷たい海水で泳ぐと、男性の場合は男性ホルモンのテストステロンが、女性の場合は女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が増えることがわかっています。
 
男性らしいパワーを維持するのにテストステロンは欠かせませんが、分泌量のピークは20代前半で、加齢と共に徐々に減少していきます。
 
一方のエストロゲンも、女性の美や若々しさを保つホルモン。海水浴をすることで、男性はより強くたくましく、女性はより若く美しくなれば、人生の質の向上にもつながりそうです。

美肌や花粉症にも

海水浴のよい影響は他にもあります。

健康で美しい肌を保つ

マグネシウムが豊富な海に浸かることで肌のハリがよくなったり、海水中の塩化カリウムなどの成分が肌を保護し、乾癬などの皮膚病の回復を早めることが判明。

子どものアレルギー性の湿疹にも効果があることが分かっています。

花粉症や血流の改善も

さらに花粉症による鼻水やむずむずを和らげたり、体全体の血行を良くしたり。海の近くに住んで頻繁に泳ぐ人は、呼吸器系のトラブルが少ないという指摘もあります。

このように海水浴のもたらすメリットは、ストレスやアレルギーに悩める現代人にとって“ウレシイこと”が多いということが徐々に明らかになっているのです。

ただ、太陽の光には注意してください。浴びすぎれば免疫力を落とすこともあり、皮膚の老化をすすめてしまいます。また、眼球結膜内側の翼状片は、潮風や紫外線に刺激されやすく、場合によっては、目の健康を損なってしまいます。

いかがでしたでしょうか。

しばらく行っていないという方も、強い紫外線や天候の変化などには十分注意して、海へ出かけてみませんか?

<参考>

A dip in the British briny? It may add years to your life!

執筆:Mocosuku編集部
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター・日本オリンピック委員会強化スタッフ)

image by: Shutterstock

 

【関連リンク】

記事提供:Mocosuku

天皇陛下お気持ち公開。「生前退位」の意向、強くにじむ《全文掲載》

7月13日の「生前退位」報道を受け、宮内庁は8月8日午後3時、天皇陛下が国内外へ向けてお気持ちを述べたビデオメッセージを公表、この中で天皇陛下は「体力の衰え」を強く感じ「象徴の務めが困難に」なるとの主旨を述べられ、「生前退位」の意向が強くにじむものになった。

天皇陛下は「全身全霊をもって務めを果たしていくことが難しくなるのではないかと案じている」との思いを明らかにした上で、高齢化の対処として公務を縮小していくことは「無理があろう」との考えを示した。

また、天皇が重篤となった場合、社会が停滞し、国民の暮らしに影響することや、天皇の生涯の「終焉」に当たっては葬儀に関する行事が1年間続くことを挙げ、「(それに関わる)行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行する」ことで関係する人々や家族が困難な状況に置かれることを「避けることは出来ないものだろうか」と述べられ、憲法上、直接的な表現は避けられながらも、7月に報道されたものと同じく「生前退位」の意向が強くにじむものとなった。

宮内庁は、海外にもお気持ちを伝えるため英訳をホームページで公表する。

お気持ちの全文は以下の通り。

戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。

私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

そのような中、何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

私が天皇の位についてから、ほぼ二十八年、この間(かん)私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行(おこな)って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

始めにも述べましたように、憲法の下(もと)、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。

国民の理解を得られることを、切に願っています。

7月、天皇陛下は82歳となった現在も、憲法に規定された国事行為などの公務を続けられているが、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されていると報道されていた。

天皇陛下は、数年内の譲位を望まれているとし、今回のビデオメッセージによるお気持ち表明にいたった。

海外では、3年前、ローマ法王などが相次いで退位を表明して注目を集めていた。

また、今回のお気持ちを受けて、安倍総理大臣は会見を行い、「本日、天皇陛下より御言葉がありました。今回、天皇陛下が国民の皆様に向けてお気持ちを表明したことは重く受け止めている。天皇陛下のご心労に思いをいたし、どのようなことが出来るのかしっかり考えていかなければならない」と述べるにとどめた。

【動画】象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば(宮内庁)(Windows Media Player)

 

天皇陛下「お気持ち」表明 ビデオメッセージで公開(@Youtube: ANNnewsCH

image by: MAG2 NEWS

 

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握力が弱い人は「認知症」になりやすいという研究結果―国立長寿研

2025年には700万人に達するとも言われる認知症患者。これまでにも糖尿病や心臓病を患っている人はそのリスクが高まることが知られていましたが、先日、握力が弱い人や学校教育を受けた年数が9年以下の人も、認知症を発症する確率が高いことが明らかになりました。無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』で詳しく紹介されています。

認知症:学校教育9年以下、握力弱い人は要注意

糖尿病や心臓病の持病がある人は認知症になりやすいことが知られています。さらに、握力が弱い人や学校教育を受けた年数が少ない人も認知症のリスクが高いことがわかりました。

これは、国立長寿医療研究センターや名古屋学芸大学の下方浩史教授のチームが発表したものです。

「学校教育9年以下」、「握力弱い」で認知リスク2倍に…国立長寿研

研究は、愛知、秋田、石川の3県の約3,300人について3~16年追跡した研究をもとに、認知症のリスク要因を分析したものです。

それによりますと、脳卒中の経験がある人はない人に比べ、認知症のリスクが2.6倍高いことがわかりました。糖尿病、心臓病の持病がある人では、それぞれ1.7倍1.5倍高かったそうです。

また、握力が26キロ未満の男性や18キロ未満の女性も2.1倍と高くなっていました。

さらに、学校教育の年数が9年以下の人のリスクは、9年以上の人の2倍でした。うつ傾向がある人では、ない人の1.6倍難聴の人1.4倍であることもわかりました。

以上の結果から、普段から頭を使い生活習慣病やうつ症を予防し、体力維持に努めることが重要だそうです。

認知症予備軍の私も気をつけよっと。

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