長生き本が売れている現代だからこそ知っておきたい哲学者ハイデガーの考え

ハイデガーといえば「現存在」や「死」をテーマにした有名な哲学者。そのハイデガーの哲学を物語で学ぼうというユニークな一冊の内容を、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが詳しく紹介しています。

【ハイデガーの哲学をストーリーで学ぶ】⇒『あした死ぬ幸福の王子』

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あした死ぬ幸福の王子

飲茶・著 ダイヤモンド社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、極めてユニークなタイトルの本。

じつはこれ、ハイデガーの哲学を、物語で学ぼうという試みなのです。

編集者によると、作家の飲茶さんとタッグを組んで構想2年、執筆・編集に3年かかった力作らしく、確かに読み応えがあります。

「残念ながら王子、あなたは明日死にます」

物語では、主人公の「オスカー王子」が余命1カ月の宣告を受け、そこから人生を深く考え始める。

そこにハイデガーの哲学を説く、哲学者の老人が現れるという設定です。

老人は、死を前にして狼狽する王子に、こう語りかけます。

「自分の死期を知らされるなんて、おまえはとてつもなく幸福なやつだな」

高齢化社会に伴って、長生き本がベストセラーとなり、最近では80歳本、100歳本も売れていますが、どんなに長生きしたところで、死は必ずやってきます。

なるべく長く生きたい、なるべく多くを獲得したいと考える人生は、以前ご紹介したバタイユが言うように、結局は貧しさに行き着くのです。

人間が有用性の原則の前に屈するようになると、人間は結局は貧しくなる。獲得する必要性、この貪婪さが、人間の目的になる──人間の巨大な活動の終局であり、目的になってしまう

呪われた部分 有用性の限界』ジョルジュ・バタイユ・著 筑摩書房

では、ハイデガーは、人生をどう捉えていたのか?

一般的なイメージでは、ハイデガーは「死とは何か?」「人間とは何か?」を問いかけた哲学者として有名ですが、本書によると、実際のところ彼が哲学のテーマに選んだのは、「存在とは何か?」でした。

ハイデガーは、「存在とは何か」を考えるために「人間とは何か」を問いかけ、「人間とは何か」を考えるために「死とは何か」を問いかけた。

とはいえ、物語の老人は、ここで安易な結論に至ることを許しません。

老人は、こう言います。

「(前略)ハイデガーの哲学を正しく理解したいと思うのであれば根気強く段階を踏まなくてはならない。そうしないで結論だけを聞こうとするなら、せいぜい『人間は死ぬから、人生が輝くのだ』くらいの見せかけの理解しか得られないだろう。そんな口当たりの良い、上っ面の知識を、おまえは欲しいわけではあるまい」

ここからいよいよ存在の話になるのですが、これが深い。

ぜひ以降は、本文を読んで、ディープなハイデガーの世界に浸ってください。

きっと、良い人生を生きるためのヒントが得られると思います。

なぜ、左脳派の人が右脳を使うためには「100マス計算」が有効なのか?

前回の記事で右脳を活性化させると何が起きるのか、その方法を語っていた無料メルマガ『【スキル×運】で年収1000万円を目指せ!』の著者・佐藤しょうおんさん。今回は、さらに簡単にできる「右脳に仕事させる方法」を伝授しています。

右脳が活性化すると・・・

前回は、身体を限界まで動かすと右脳が活性化するという話をしました。

私の場合には18歳から22歳くらいの頃にバイクを乗っている時にその感覚を頻繁に感じました。身体の動きとバイクの挙動、交通の状況全てが地球と一体になって、全てがワンネスになったような感じでした。この感覚が立ち上がる時には不思議と信号には捕まらないし、前方のクルマの動きが完璧に予測できるし、なぜだか後ろにも目が付いていて全体のことが見通せる感覚もしました。そしてこの時にはアタマでは何も考えていないんです。完全に空っぽな感じで、ノイズがなく、澄んだ気分が続きます。

宮本武蔵はこの感覚を、「観の目と見の目」と言っていました。観の目とは場を観る目で、見の目とは戦っている相手を見る目のことです。

この観の目の時の感覚があまりにも気分が良くて、これを再現させるためにバイクに乗っていたようなモノです。ところがこの感覚が立ち上がるのは3日か4日に1回くらいで、なかなかこうならないんですよ。競技スポーツで大きな大会に出場したレベルの人なら分かりますよね?この感覚。

そしてこの感覚になった時に良いタイム、良いパフォーマンスが生まれるわけです。だからこれをいつでも再現させたいと考えるんですが、考えれば考えるほど上手くいかないモノなんですよね。

ビジネスの場面ではそこまでハイレベルな状態にならなくても、十分にパフォーマンスは出せますよね。毎回世界新記録を目指しているわけじゃないんですから。そのレベルなら、左脳から右脳にバトンを渡せたらOKなんです。そのために、身体をできる範囲で全力で動かすのです。

とはいっても、バーベルを持ち上げろとか、腕立て伏せを100回やれと言っているんじゃありませんよ。もちろん肉体的にハードなことをやるのもアリなんですけど、そんなことをやらなくても、何かの動作で

あなたの限界を超える

ことができたら、左脳から右脳にバトンが渡ってしまうんです。

批判の多い年金だけれど「障害年金」の手厚さを知っていますか?

高齢になった時に支給されるイメージの強い年金ですが、実は若い人でも関係のある強力な保障の年金保険があるのです。今回のメルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では、著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、障害年金について詳しく語っています。

病気や怪我で長期間闘病中に強力に保障する障害年金

1.万が一の事態に強力な社会保障が年金保険。

年金保険制度といえば高齢になった人に支給されるものというイメージが強いですが、若い人にも大いに関係します。

長い人生において予期せぬ事態といえば死亡や、障害という事態ですがそのような事が起こった場合も年金保険の保障の対象となります。

本人が死亡した場合は残された遺族に遺族年金、本人が大きな病気や怪我で働くのが困難になった場合に請求できる障害年金があります。

障害年金は年金保険の中でも少数派であり、あまり知らない人もまだまだ多いのですが遺族年金は割とご存知なのではないでしょうか。

遺族年金は夫婦のうち、主に夫が亡くなった場合に妻に支払われる場合が多いので、女性が遺族年金をもらってるという事はそこそこ耳にすると思います。

高齢になるとお父様かお母様が亡くなられるケースも増えてくるので、お父様がお亡くなりになった時などに遺族年金の請求に出くわす事も出てくるのではないかと思います。

まあ、女性が長生きなので遺族年金受給者は多くは妻である女性のほうが受給しているのですけどね^^;
もちろん妻が先に死亡して夫が受給という事もありますが、今までも記事にしてきたように夫が受給する場合は条件が厳しいです。

高齢になると死亡率も高くなってくるので、遺族年金の受給者も増えてきますが、若い人が配偶者を亡くすケースもあります。

そんな時に遺族年金を請求して残された遺族に生活保障を行います。

遺族厚生年金であれば、例えば再婚などをしなければ基本的には終身で年金が受け取れます。

遺族年金が請求できると知って受給できた人からの声は、年金保険があって本当に助かりましたという声が多いものです。
そんな時は、亡くなられた方がしっかり年金保険料を納めてくれていたおかげですね!と言ったりします。

(メディアでは年金に対する批判の声がほとんどで印象操作が酷い…。実際は年金に対する感謝の声も多いんですけどね)

凍り付いたミーティングの場。トランプは「最強のロビイスト」全米ライフル協会相手に何を言い放ったか

日本では反リベラルで独裁的な言動ばかりがクローズアップされることが多いトランプ前大統領。しかしながらアメリカでは、政治家の働きについてはあくまで公平に報じられているのが一般的かつ当然のようです。今回のメルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤さんが、トランプ氏が大統領在任中に進めた銃規制に関するニューヨーク・タイムズの記事を紹介。「反トランプ」として知られる同紙であっても、トランプ氏を「良い面から報道する」というバランス感覚を持ち合わせている事実を取り上げています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:米国、銃規制を最高裁判所が違法判決

米国、銃規制を最高裁判所が違法判決

アメリカは銃社会と言われます。

多くの人が銃を保持しています。

憲法が自己防衛のために銃を保有する権利を保障しているからです。

しかし大量殺人が起こる度に銃規制が議論されます。

民主党は銃規制の推進派であり共和党は銃規制反対派です。

さて、今回ご紹介するのは前日6月14日のニューヨーク・タイムズの記事です。

最高裁、トランプ政権時代の銃バンプストック禁止を却下

バンプストックは、半自動小銃をより速くマシンガンのように発射させる装置である。

トランプ政権は、2017年にラスベガスのコンサートで銃が乱射され、アメリカ現代史で最も死者が多い大虐殺事件のひとつとなった後、バンプストック禁止令を制定した。

しかし、6月14日に最高裁は、バンプストックの禁止を取り消し、政府の珍しい銃器規制のひとつを消し去った。

この判決は、銃暴力に対処するための政府の数少ない措置を強く否定するものだった。

解説

ちょっと驚かれるかもしれませんが、共和党政治家で銃規制をすすめたのがトランプ大統領でした。

2017年10月のラスベガスの乱射事件がきっかけです。

犯人は約11分間で、1,000発以上の弾薬を発射しました。

それでトランプは半自動小銃をマシンガンのように変える装置、バンプストックを禁止したのです。

その禁止令を最高裁が6月14日に否定したというのがこの記事です。

さて、銃規制の話でよくでるのが、全米ライフル協会です。アメリカ合衆国の銃製造業や銃愛好家の団体です。

献金も行っており共和党の政治家は誰も逆らえないと言われます。

「全米最強のロビイスト」とも呼ばれます(2020年に破産申請)。

私は、ラスベガス乱射事件の前にもトランプが全米ライフル協会とのミーティングで次のような発言をした記事を読んだことがあります。

自己防衛のために銃は必要だが、大量殺りくに使用できるような銃の販売はやめるべきではないか。

「発言にその場が凍り付いた」とありました。

私は「このような発言をトランプがするのか」と意外に思いながらも感心しました。

ニューヨーク・タイムズは反トランプで有名な新聞です。

それでも、こういった記事も書きます。支持しないトランプをよい面から報道するバランス感覚があるのです。

日本の報道とは印象が違うと思います。

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(『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』2024年6月16日号より。この続きをお読みになりたい方はご登録ください。初月無料です)

社会の分断化を推し進める「バランスを欠いた報道」を見極めるために

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お客様に「ボーダーの服って太って見えますよね」と言われたらどうする?

お客様の不安を解消できる接客員は売れる。そのやり方はどのようにすればいいのでしょうか? 無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、不安解消は準備次第でいかようにもなるとして、考えを語っています。

準備さえしておけば

接客販売でよく課題に挙がってくる『不安解消』というものがありますよね。

お客様の不安をいかにして解消できるかで商品が売れるかどうかも変わりやすいため、よく「どうすれば良いか」を聞かれるポイントでもあります。

確かに不安解消にはやり方がいくらかはあると思うのですが、そもそも論として不安解消は準備次第でいかようにでもできると思っています。

不安解消ができないというのは、やり方云々以前に準備不足であることが少なくないと思うのです。

たとえばアパレルショップで、「ボーダーって太って見えますよね」みたいな不安が出てきたとします。

これに対してどう対処するかの前に、そもそも「ボーダーを着ても太って見えない着こなし方」を知らなければ、解消なんてできるはずがないわけです。

当然と言えば当然の話なのですが、これが意外と抜け落ちている人によく出会います。

「お客様の不安解消はどうすればいいですか?」

  ↓

「そもそもその不安はどうすれば解消できますか?」

  ↓

「いや、それはちょっとわからないんですけど…」

のように、解消するための答えを持たないままやり方だけを知りたがるわけです。

いやそれじゃ無理でしょ、と。

だからあえて言いますが、不安解消は準備次第です。

事前に、

・どんな不安があるのか?をどれだけ出して整理ができているか。

そこで整理した不安に対して、

・どうすれば解消できるのか?

を答えられるように準備しておけば、多少会話の流れがどうであれ、不安解消自体はできるのです。

裏を返せばいくら会話がうまくても、答えを持ち合わせていないのであれば解消のしようはありません。(濁して誤魔化しはできますけどね)

お客様から出てくる不安って、業種や商品にはよるものの、ある程度似通ってくるものです。

時期や色や形など、いろんな特徴がありはしますが、今くらいの暑くてジメジメする時期なら「こういう不安が多いよね」は、店で働いていれば絶対にわかります。

(というかわからないとしたら、お客様のことを見ていなさすぎです)

その不安に対して答えを事前に持てるよう準備をしておけば、たとえ新人スタッフでも答えることはできます。

ある意味『予習』みたいなもんですが、これをサボるとダメなんです。

不安解消の基本中の基本、しっかりやっておきましょう。

今日の質問&トレーニングです。

1)自店で今の時期にお客様からよく出てくる不安を全て書き出してみましょう。

2)店舗スタッフ全員で、その不安に対する解消法の意見出しをしておきましょう。

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森保Jが目を背けるアジアサッカーの闇。日本サッカー協会がミャンマー市民虐殺に“加担”!?「親日利権」に群がる面々

2026年北中米W杯アジア2次予選で今月6日、ミャンマーを5-0で粉砕したサッカー日本代表。6戦全勝で無事9月のアジア最終予選にコマを進めましたが、そんな森保ジャパンに在日ミャンマー人から抗議の声があがっているのをご存じでしょうか?といっても、試合内容に対するクレームではありません。彼らは、ミャンマー市民を虐殺する国軍やそれに近いミャンマーサッカー連盟に、「お墨付き」を与えた日本サッカー協会に憤慨しているのです。メルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』著者の伊東さんが詳しく解説します。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:サッカーW杯予選ミャンマー戦の裏で蠢く”親日利権” ミャンマー国民の虐殺に加担した日本サッカー協会 「アジア最後のフロンティア」、ミャンマーに巣食う日本右翼

サッカー日本代表に在日ミャンマー人から抗議の声があがる理由

6日、FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会出場を目指す日本代表が、アウェーでミャンマーと対戦。試合はヤンゴンで行われ、日本は5-0で圧勝した。

しかし、その裏で多くのミャンマー国民が苦しんでいることを私たち日本人は知らない。

5月、ミャンマー戦を前に、日本サッカー協会はミャンマーサッカー連盟と若手選手の育成や指導者の養成などで協力する協定を結んだ。

しかし、この協定に対して31日、在日ミャンマー人の有志が東京都内の日本サッカー協会を訪れ、

軍の宣伝に手を貸し、弾圧を後押しする結果になりかねない」(*1)

として、協定の破棄や停止を求めた。

実際、ミャンマーサッカー連盟の会長は、建設会社や銀行などからなる財閥を率いており、2019年に国連人権理事会が発表した報告書では、ミャンマー軍に対して多額の寄付を行ったと指摘されている。

ミャンマーでは、ウクライナやガザと同様にいまだに殺戮が繰り返されているが、日本政府は伝統的にミャンマー政府に対して甘い。その背景には、日本の右翼人脈と連なるミャンマーへの「親日利権」がある。

【関連】「フットサルとサッカーは別」とサッカー家庭教師が断言する理由

ミャンマー市民の虐殺に“加担”した日本サッカー協会

6日の試合に先立ち、5月22日に東京都内で、日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長とミャンマーサッカー連盟(MFF)のゾーゾー会長がパートナーシップ協定の覚書に署名。

この協定には、ミャンマーの若手選手の育成や女子サッカーの強化を支援することが含まれ、協定は3年間(*2)。

しかし、ミャンマーでは2021年2月の軍事クーデター以降、国軍の弾圧により多数の市民が犠牲になっている。またミャンマーサッカー連盟の会長も国軍に近い政商だ。

この協定について、ミャンマー出身のナンミャケーカイン・京都精華大学特任准教授は東京新聞の取材に対し、

「多数のミャンマー国民が軍に殺されている状況で交流している場合か。『被害者への思いやりはどこにあるのか』と受け止められる」(*3)

とコメントしている。

実際、人権団体や国連によると、クーデター後のミャンマーでは国軍の弾圧により5100人以上が死亡し、約300万人が国内避難民となっている状態だ。

国軍の影響力が強いヤンゴンは表面上落ち着いているものの、地方では民主派が攻勢に出ており、国軍は今なお激しい空爆を行っている。

【関連】丸紅お前もか。日本の大企業と民衆大虐殺ミャンマー国軍との蜜月関係

『自民党解体論』新装復刻に感慨。辛口評論家が共感する田中秀征氏の言葉

自民党の政治が猛烈な批判を浴びる中、50年前に刊行された『自民党解体論』が新装復刻されました。著者は元衆議院議員で第1次橋本内閣では経済企画庁長官も務めた田中秀征さんです。田中さんと何度も対談したと語るのは、辛口評論家として知られる佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、共感することが多いとする田中秀征さんの言葉をいくつか紹介。「仮想内閣を選ぶ」という雑誌の企画では、首相を含め3人がダブってお互い驚いたと振り返り、世間からは保守と革新に分類されるような2人の共通する感覚を伝えています。

田中秀征と私の仮想内閣名簿

田中秀征と会ったのは私にとって人生の事件だった。多分、彼が32歳、私が27歳の時、著者と編集者として知り合った。そのころ田中が書いた『自民党解体論』が旬報社から新装復刻されたのは感慨深い。

色分けすれば、彼が保守で私が革新ということになるのだろうが、感覚が似ているのである。田中の指摘に共感することが多い。たとえば田中の32歳の著作の『落日の戦後体制 ─新しい時代の突破口をひらく─』(太陽)の次の一節。

「最近の若い人たち、特に若い女性は、いろいろな選挙ポスターを見て(見るのはまだましな方である)異口同音に『どうして不必要に笑いかけるのか』と反発する。それは、娼婦が見知らぬ人に向かって不自然な笑いと流し目を送る姿を彷彿とさせるのである」

あるいは『活動記』第4号ではこう言っている。

「私は4回落ちても人前で泣いたことはない。“泣き落し”や“土下座”で支持を訴えることにもそれなりの効果はあろう。しかし、私はそういうことだけはしたくないと思ってきた」

自民党にいたことがあるだけにその内実についても詳しいし、具体的である。自民党の頑固な支援組織として田中は6団体を挙げる。農業団体、商工団体、建設関連、遺族会、特定郵便局、三師会(医師、歯科医師、薬剤師)。

それに私立幼稚園も強力で、孫が入っていれば、祖父母まで集票活動に走り、母親は多くのママ友を運動に引っ張り出すとか。(田中『小選挙区の弊害』旬報社)

田中と私は何度も対談しているが『ロッキング・オン』という雑誌で2000年ごろの「仮想内閣を選ぶ」がある。小泉内閣誕生前で、この後に「加藤の乱」が起こった。

田中と私が共通して首相に推したのが加藤紘一で、それには田中から、「僕もびっくりするし、一般の人もびっくりするでしょう」と言われた。相談なく、事前に書いて持って行ってお互いに見せ合ったからである。めったにほめない田中の賛辞が続いた。

「これは佐高信を見直し、ある種の余裕とか幅を感じさせることなんだね。『激辛・佐高がこれで大丈夫なのか?』って思うよみんな。だけど、それだけの柔軟な判断はできるんだって人は見ると思うよ」

田中と私でダブった閣僚はもう2人いる。1人が大蔵(現財務)大臣の梶山静六で、もう1人が運輸(現国土交通)大臣の小倉昌男である。梶山は大蔵に厳しく当たれる人で、ヤマト運輸の小倉は徹底的に官僚にいじめられた。つまり、その官庁が一番いやがる人間を大臣にということだった。

田中を私は官房長官にしたのだが、田中は自分は補佐役にまわると言い、菅直人を官房長官に推した。法相は私が土井たか子で、田中が中坊公平。外相は私が岸恵子で、田中が小泉純一郎である。菅や中坊については、田中の評価は変わっているかもしれない。

この記事の著者・佐高信さんのメルマガ

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プーチンは戦争が続く限り権力を維持できる「核兵器」を本当に使うのか?独裁者に見当たらぬ停戦の理由

6月5日に行われた海外メディアとの対話では核兵器使用をほのめかし、翌週には軍による戦術核兵器訓練を拡大したとされるプーチン大統領。「核攻撃も辞さず」という姿勢をますます強めるロシアですが、ウクライナ戦争を停戦に導く手立てはないのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、ロシアとウクライナ両国において「戦争を止めるトリガーとなりうるもの」について考察。その上で、停戦の実現自体が可能か否かを分析しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:終わらない戦争と広がる絶望-失われた欧米主導の国際秩序と中ロ・グローバルサウスの躍進

停戦の“トリガー”はあるのか。もはや世界に届かないゼレンスキーの声

「一生懸命に、あの手この手を尽くして仲介にあたっているが、もう万策尽きたかもしれない。今回の提案がまたどちらかから拒絶されたら、真剣に仲介の任を降りることを考えないといけない」

エジプトとカタールの担当官が心の内を吐露した内容です。その上で「ところであなたがこの案件の仲介を引き受けるなら、どうする?」と尋ねられました。

私からの回答は

「何ら依頼を受けていないので、これから言うことはあくまでも得ている情報と分析内容に基づいた話になるが、最初にイスラエル政府とハマスを当事者として同列に置き、外野からいろいろと言ってくる存在を調停のプロセスから一旦外す。本来ならそこで国連を中立な第3者として関与させるが、本件ではイスラエルがそれを拒むため、調停プロセスから国連も外さないといけないだろう。カタール政府とエジプト政府は、双方が拒まない限りは調停の輪に入れておき、back channelとして活躍してもらうようにするのが適切だと考える」

「アメリカやEU、その他の国々、そして国連については、ガザの復興が具体的に机上に上る段階になって支援国・組織として話し合いに加わってもらうべきだろう。その復興支援会議の音頭をエジプトとカタールが取るべきだと考える。または、復興支援会議の回しが上手な日本政府に頑張ってもらうのもいいかもしれない」

「何よりも今は、特殊事情のため、アメリカをはじめとするバックテーブルがあれこれ口を出しすぎるし、鮮明にサイドを取っている(中立ではない)ことから、仲介・調停のプロセスの害になっている。まずはその排除から始めるだろう」

という内容になりました。

賛否両論あるかもしれませんが、現時点では私はこのように見ています。

ではロシアとウクライナの戦争についてはどうでしょうか?

同じく延々と戦いが続き、戦況は膠着状態にありますが、もし解決のための障壁を一気に壊し、停戦に導くためのブレークスルーが起こるとしたら、何がトリガー(きっかけ)になるでしょうか?

まずウクライナ側から見てみたいと思います。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

小澤征爾さんも天国でお手上げ?征悦vs征良氏の30億円“遺産争続”で「滝川クリステル事件」を記者が思い出すワケ

指揮者の小澤征爾さんが88歳で亡くなってはや4ヶ月。“世界のオザワ”が残した30億円規模とも言われる遺産をめぐり、小澤家に不協和音が生じているようです。長男で俳優の小澤征悦さん(50)と長女で作家の小澤征良さん(52)、姉弟が繰り広げているとされる遺産“争続”を、天国のマエストロはどんなふうに眺めているのでしょうか。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。

世界のマエストロ・小澤征爾さんの30億円遺産相続めぐり長男・征悦氏と長女・征良氏が対立

“世界のOZAWA”こと小澤征爾さんが亡くなって4ヶ月が経ちますが、何とも切ないお家事情を『女性セブン』が報じてきました。

長女・小澤征良さんと長男・小澤征悦氏の、30億円とも言われる遺産を巡る対立です。

同誌によれば先月26日、征爾さんのゆかりの地である茨城県『水戸芸術館』で“お別れ会”が開かれたのですが、これに征悦氏と妻である桑子真帆アナウンサーが呼ばれなかったというのです。

当日会場では「この大切な会にどうして姿が無いのか…」と話題になっていたとも。

ちなみにこの1ヶ月前には、征爾さんの自宅がある東京・世田谷の成城学園でやはり“お別れ会”が開かれたのですが、こちらには征良さんの姿が見えず、会場では話題になっていたそうです。

小澤征爾さんは生前、財布を持たないで自宅を出ることも度々あったといいます…というか、財布を持っていたのかどうかもわかりませんよね、自分で何かに対してお金を払うなんていう行為をしたことがない…する必要がない人だったのかもしれません。

征爾さんを心底リスペクトしている関係者たちからは、“現世で起きているこんなゴタゴタに、天国から眉をひそめて見ている征爾さんが見えるようだ”と言われているのではないでしょうか。

小澤ファミリーが揉めた「滝川クリステル事件」とは?

小澤家の姉と弟の対立といえば、私の記憶では今から10年くらい前、当時征悦氏が交際していた滝川クリステルを巡った軋轢が思い出されます。

結婚に前のめりになっていた征悦氏に対し、頑として小澤家入りを許さなかったのが征良さんだったと言われていました。

実家に顔を出すようになった滝クリに、小澤家には不似合いな品の無さや常識の無さを感じたからだと言われていました。

また、ファミリーを知る人物の中には、「あのとき征悦が大人しくちゃんと結婚していたなら良かったのに…」なんていう声も…。

芸能マスコミを振り返れば、征悦氏は杏と2009年5月に『女性セブン』による交際報道がありました。

杏も認め、真剣交際とも結婚間近とも言われた報道が続きます。

ところがその約7ヶ月後、征悦氏は滝クリとの8時間デートを『FRIDAY』されます。

滝クリが杏から征悦を奪還”とか、“征悦が杏と復縁”なる報道が5~6年の間行ったり来たり…でしたが、それぞれのその後は皆さんも御存じの通りです。

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仕事も遺産相続も“正念場”の小澤征悦

元々は映画監督になりたかったという小澤征悦という役者ですが、最近は出演作の視聴率に恵まれない状態が続いています。

『King & Prince』永瀬廉との『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』、間宮祥太朗の『ACMA:GAME アクマゲーム』しかりです。

“父の名を出さないで役者をやってこれたことに感謝している”という征悦氏ですが、初等科から大学を成城学園、大学在学中には1年のボストン大演劇科留学なんてことを可能にしたのには、やはり征爾さんの長男だから…なんて思ってしまうのは私の負け惜しみからでしょうか。

偉大な父を持つ長男には、私のような一般人には計り知れない苦労があるとは思いますが、30億円とも言われる遺産を、どのように運営していけば征爾さんの思いを繋げていけるのか…眉をひそめた顔よりも、シワくちゃな笑顔の征爾さんでいてほしい…と願うばかりです。

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プロフィール:芋澤貞雄

1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao

記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」

image by: U.S. Department of State from United States, Public domain, via Wikimedia Commons

“精力源”を絶つ。独裁者プーチンのお宝「アカジカ」飼育の別荘を火の海にして戦意を挫くウクライナの作戦

ロシア全土に複数の豪華別荘を所有しているとされるプーチン大統領。そんな中の一つで大統領がたびたび訪れたというシベリアの別荘が火災で全焼したというニュースが5月末、世界を駆け巡りました。その出火原因について深堀りしているのは、国際政治経済学者の浜田和幸さん。浜田さんはメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』で今回、「ウクライナによる米国提供の武器での攻撃」との見方を紹介するとともに、ウクライナが数ある別荘の中からシベリアの建物を狙った思惑を推測しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:プーチン大統領の豪華別荘が火事!ウクライナによるドローン攻撃?

プーチン大統領の豪華別荘が火事!ウクライナによるドローン攻撃?

ぶっちゃけ、ウクライナ戦争は終わりが見えません。

6月13日からイタリアで始まった先進7か国(G7)首脳会議では、ウクライナへの支援とロシアへの更なる制裁が議論されています。

バイデン大統領はウクライナがアメリカから提供されたミサイル等をロシア領内に向けて使用することを容認すると発表しました。

これではロシアも反発することは必至です。

プーチン大統領に至っては、「核の使用も辞さない」と強硬姿勢を見せています。

そんな中、プーチン大統領の所有する数ある別荘の一つが火事に見舞われるという事件が発生しました。

この山荘は登記上の所有者はロシアのエネルギー企業のオーナー社長です。

しかし、核攻撃にも耐えうるような頑丈な設計であるとウワサされており、プーチン大統領は2人の娘や孫の男の子を伴ってしばしば滞在していたと言われています。

今回、火事に見舞われた別荘はモンゴル、中国、カザフスタンと国境を接するシベリアにあるとのこと。

出火原因は明らかにされていません。

とはいえ、大統領の別荘が燃えるというのは普通ではあり得ない話。
「ウクライナがアメリカから提供されたドローンを使って攻撃したのではないか」
巷では、といったウワサが飛び交っています。

そもそも、この別荘はプーチン大統領にとっては「健康長寿」に欠かせない場所でした。

なぜなら、この場所ではカスピのアカジカが飼育されているからです。

実は、このアカジカから摂れる鮮血は男性の生命力を飛躍的に伸ばす効能があると言われており、プーチン大統領は事あるごとに別荘で育てているアカジカの鮮血入りのお風呂に浸っているとのこと。

その効果があってかどうか、70歳を越えても、プーチン大統領は男盛りの様子で、イギリス育ちの愛称「バービーちゃん」というネット戦略アドバイザー兼愛人と仲睦まじい関係を誇示しています。

そうしたプーチン大統領の行動パターンをアメリカの諜報機関がつぶさに調べ上げ、ウクライナに情報提供を重ねているに違いありません。

要は、プーチン大統領のお宝とも言える「アカジカ飼育の別荘」を破壊することで、プーチン大統領の戦意を挫こうという作戦とも見えます。

ぶっちゃけ、G7首脳会議やゼレンスキー大統領が呼びかけている「平和サミット」のタイミングに合わせるかのような、プーチン大統領の別荘攻撃でした。

これにプーチン大統領がどう反応するのか、大いに懸念されるところです。

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image by: Asatur Yesayants / Shutterstock.com