つながりの強さで人材流出を防ぐ「エンゲージメント」の高め方

さまざまなビジネス用語が次々誕生する中、「エンゲージメント」というワードをよく耳にするようになりました。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、エンゲージメントの意味と、なぜエンゲージメントを大切にする企業が増えてきたのかを解説しています。

あなたの会社への愛着心や思入れはどれくらい?

エンゲージメントという言葉をここ数年でよく耳にしたり目にしたりする機会が増えてきました。意味は「愛着心や思入れ」。

社内的には、社員、スタッフの会社や組織への愛着心や思い入れということを貢献度などから示したり、会社側からすれば働きやすい職場環境の提供や社員の成長をサポートし、貢献するというようなことで「会社と社員の繋がり」を意味します。一方、社外的には、お客さんや市場の会社や製品、ブランドに対する愛着心や思い入れ、ということになります。

今回は、社内的観点から「エンゲージメント」を考えてみましょう。

エンゲージメントが、近年注目されてきた背景は、時代・環境の変化によるものが大です。日本では長い間、終身雇用・年功序列が当たり前でしたが、近年は成果主義的な要素が強くなり、そのおかげで人材育成においても長期的な能力開発よりも即戦力を求める企業が増え直ぐに成果に結びつくような人財戦略が重視されるようになってきました。

こうした変化により働く人の会社に対する意識も変わりはじめ、より良い待遇や環境を求めて転職することに抵抗感が以前よりもなくなっていきました。特に優秀な人ほど上昇志向を強く持ち、キャリアやスキルアップに関心を持っていることが多いようです。その結果、多くの企業が人材流出という問題を抱えるようになりました。

さらに、人口減少社会ということもあり、年々採用活動を含め人材確保をするのが難しい時代になってきています。このような時代・環境の変化により、エンゲージメントに関心を寄せる企業が増えてきているのです。

具体的には、下記の2つのような大枠の考えを社員と共有している企業が増えています。

  • 個人の成長、やりがいや働きがいを高める仕組みや制度などの環境が、より会社・組織の価値を高めていく
  • 会社、組織の成長により、一層個人の成長や働きがい、モチベーションを高めていく

こうした関係が構築・維持できれば、人財流出を最小限に留めると共に業績にも期待を持つことができ、さらには会社と社員の成長を対等に考えるというマネジメントになるので一層の組織強化を図っていくことが出来ます

その為には、社員・スタッフのエンゲージメントがどの程度なのか?を知り、高めていくことがキーとなります。例えば、社員がどの程度下記のようなことを感じているのか?を指標化し、その程度にあわせて、環境整備や人材育成を実践していきます。

  • この会社で働いていれば自己実現に向かって成長できる
  • 自己実現のために頑張ることが会社への貢献になる

など。会社と社員社員と会社その繋がりの意味するところを考え共有することが、人財不足に悩むことがなくなる強い組織作りの第1歩となるのです。そして、人財育成は、一方的な教育ではなく繋がりをもって組織・会社も共に成長できる「共育」が重要なのです。

■今日のまとめ

「エンゲージメントを高める」

  • 社員、スタッフのエンゲージメントを示す指標を考え作成する
  • 経営ビジョンが、具体的に社員やスタッフの成長にも貢献できるものか?を考えてみる

image by: Shutterstock.com

管理費の滞納がサインに。集合住宅住民を認知症被害から救う方法

一人暮らしのお年寄りが認知症となった場合、生活してゆくうえで様々な不都合が生じてしまいます。症状が初期段階のうちに周囲が気づくことは可能なのでしょうか。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、高齢者保護の観点からも知っておきたい「日常生活自立支援事業」について詳しく紹介しています。

管理費滞納から認知症の初期段階に気づく

こんにちは!廣田信子です。

先日のパネルディスカッションで、マンションで、ちょっと困ったことが発生している高齢者を発見して、それを専門機関につなぐという活動をされている方が、管理費の滞納が始まっている高齢者が、金銭管理ができなくなっているのではないかといち早く気づいて、社会福祉協議会の「日常生活自立支援事業」につなぎ、無事解決した話を紹介してくれました。

高齢者の滞納が始まった場合、認知症の初期段階で金銭管理ができなくなっているのが原因の場合が多いのです。口座に現金がなくなっていることに気が付かない、銀行から銀行にお金を移す手続きが取れない、訪問販売の営業マンに次々に物を買わされて、口座にお金がなくなってしまっている、というような状況になっているのです。

滞納の情報が分かっているのは、管理組合の理事の方ですから、管理費等の滞納の情報から、高齢者が困った状況にあることに気づけば、本人を助けることになり管理組合の滞納問題の解決にもつながります。

地域包括支援センターでも、対応してくれるでしょうが、「日常生活自立支援事業」は、社会福祉協議会の事業なので、社会福祉協議会に相談に行くというのであれば、自分はまだ大丈夫と思っている人にも勧めやすいのではないかと思います。

改めて調べると、「日常生活自立支援事業」とは、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な方が地域において自立した生活が送れるよう利用者との契約に基づき福祉サービスの利用援助等を行うものです。

窓口は各社会福祉協議会です。

社会福祉協議会のホームページで調べると、下記のサービスが受けられます。なかなか範囲が広いです。

1.福祉サービスを安心して利用できるようにする手伝い

  • さまざまな福祉サービスの利用に関する情報の提供、相談
  • 福祉サービスの利用における申し込み、契約の代行、代理
  • 入所、入院している施設や病院のサービスや利用に関する相談
  • 福祉サービスに関する苦情解決制度の利用手続きの支援

2.毎日の暮らしに欠かせないお金の出し入れの手伝い

  • 福祉サービスの利用料金の支払い代行
  • 病院への医療費の支払いの手続き
  • 年金や福祉手当の受領に必要な手続き
  • 税金や社会保険料、電気、ガス、水道等の公共料金の支払いの手続き
  • 日用品購入の代金支払いの手続き
  • 預金の出し入れ、預金の解約の手続き

3.日常生活に必要な事務手続きの手伝い

  • 住宅改造や居住家屋の賃借に関する情報提供、相談
  • 住民票の届け出等に関する手続き
  • 商品購入に関する簡易な苦情処理制度(クーリング・オフ制度等)の利用手続き

4.大切な通帳や証書などを安全な場所で預かる

  • 保管を希望される通帳やハンコ、証書などの書類を預かる
    ※保管できるもの(書類等):年金証書、預貯金通帳、証書(保険証書、不動産権利証書、契約書など)、実印、銀行印、キャッシュカード、クレジットカード等

最初の相談は無償ですが、サービスを受ける場合は、実施主体が決める料金を支払います。訪問1回あたり利用料は、平均1,200円です。

お金の管理や、契約のチェックや書類の作成をサポートしてもらえ、印鑑や証券を預かってもらえるとなれば、かなり安心です。定期的に銀行に同行してもらうサービスを利用すれば、その間の話し相手もでき、生活にメリハリができます。定期的に見てくれている人がいれば異変にも気づきやすいのです。

「無事故(645年)で実現、大化の改新」を子供に訂正される日

新しい発見や、これまで信じられてきた定説が覆されるような情報に触れると、好奇心が刺激されるものですよね。子どもの頃に習った「知識のアップデート」をすることもまた、意外に大切で楽しいことです。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田将昭さんが、実例をあげながら新しい知識と接する面白さを説いています。

知識のアップデート

子供達と「授業」という形で関わっている中で、「おろそかにしてはいけない」ことは色々あるのですが、その一つに「知識のアップデート」ということがあります。このメルマガでも時折は取り上げていますが、こう教わったということが変わっていることは意外にたくさんあります

たとえば、江戸時代には、身分制度として「士農工商」というのがあったと習いましたが、最近の研究では、「士が支配階級だったというのはあるが農工商に身分的な順序はなかった」というのが定説になってきて、それぞれが「固定的な階級社会」ということではない、というのが今の考えのようです。

教科書を作っている会社の一つ、東京書籍では、なんと平成12年版の教科書から士農工商や四民平等という用語を使っていないとしています。

● 教科書・図書教材 よくあるご質問Q&A 小学校 「新編 新しい社会」,「新しい社会」3・4下

もう20年近くになっているのです。その教科書で歴史を学んできた人たちが、すでに社会でバリバリ働いている世代です。

研究が進めば、それまで常識とされていたことが否定されたり、あるいは未知のものだったのが発見されたり、解明されたりすることはたくさんあります(そうでなければ、その社会は停滞しているだけですね)。

歴史は次から次へと発見がある分野の一つですが、日本の「最古のお金は長らく和同開珎」でしたが、平成に入って「富本銭」というさらに古い時代の貨幣が見つかって、今は最古の貨幣は富本銭」だとされています。

大化の改新 645年」も、「無事故で実現 大化の改新」というような語呂合わせで覚えた方も多いかもしれません。本当の意味で「大化の改新」と呼ぶべき改革は、「大化」という元号を制定し、さまざまな改革を実行し始めた時から、ということで、それは646年だとされています。じゃあ、あの「中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を倒したのは?」となりますが,あれは「乙巳の変という事件として捉えるべし、だそうです。言われてみればそうですね。

天文の世界では、「冥王星が惑星から準惑星となったのは、2006年のことでもう10年以上も前のことでした。太陽系の惑星は?と聞かれて

● 水金地火木土天海冥

の「がなくなっていますが、一定の年齢以上の人だとつい「冥」まで言ってしまいそうです。この辺りは、色々なところで時々取り上げられる話題ですが、時折でも新しい知識が出ていないかみておきたいところです。

「大化の改新が645年でも646年でも別に困らないよ」という方もいらっしゃると思います。はい、困らないですね,私たちの普段の生活では。ただ、「困るか困らないか」ということだけで何事も割り切れるものでもないですし、いわゆる好奇心がおもむく分野についてはぜひ知識のアップデートをしてみてほしいと思うところです。

昔はさほど面白いと思わなかったところが、え?意外にこの辺はわかってないことが多かったの?ということで楽しくなることがあるかもしれません。

image by: Shutterstock.com

まだまだ昭和の発想。夫が受給するには厳しい遺族年金という制度

配偶者死亡後に受け取れる遺族年金は受給者の多くが女性ですが、妻に先立たれた夫が受け取る場合、注意点等はあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』で著者のhirokiさんが、事例をあげて具体的な数値を出し解説しています。

今もなお夫への支給は条件が厳しい遺族年金の制度

遺族年金は多くの人が知ってる年金ではありますが、受給者の多くは女性であり女性に有利な仕組みである点も特徴といえます。理由としては、昭和の時代は夫が働きに出て、妻は家を守るという家庭が多かったので、もし夫が亡くなると遺された妻の生活保障としての機能を果たすためのものでもありました。夫が亡くなってしまったら家計収入が著しく減少する事が想定され、遺された妻や子は生活に困窮してしまう恐れがあるからですね。そのような名残で、今の制度は女性に有利です。あと女性の方が長生きだから、それで受給者は女性が多いというのもありますが^^;。個人的な感覚としては、遺族年金受給者はほぼ女性ですね。

とはいえ、昭和61年4月からの男女雇用機会均等法施行から女性も働きに出る事が多くなりはじめ、夫サラリーマンで妻は専業主婦の構図は徐々に減少傾向となっていきました。共働き世帯が平成9年頃から妻が専業主婦という世帯より多くなってきた。さらに経済成長が停滞し、給料も上がりにくくなり雇用の安定しない労働者が非常に増え、夫が働きに出ているからといってもそれで十分な給料という事も時代に合わなくなってきました。昭和の考え方は今の時代にはもう当てはまらない。よって、遺族年金の男女差も少しずつ解消してもいいのでは?とも思います。

なお、平成26年4月以降は国民年金からの遺族基礎年金が夫にも支給されるようになりました。それにより、「子(18歳年度末未満)のある妻、または子」だけでなく、子のある夫も支給対象となったわけです。でもまだまだ、男女差は大きいですけどね。

という事で今回は妻が死亡した場合の夫への遺族年金はどのようなものなのかを見ていきましょう。

1.昭和35年4月16日生まれの男性(今は59歳)

何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法!(参考記事)

20歳になる昭和55年4月から昭和58年3月までの36ヶ月間は昼間学生として国民年金には強制加入ではなかったので加入しなかった。しかし36ヵ月は受給資格期間を満たしたりする場合のカラ期間となる。昭和58年4月からサラリーマンとなり、60歳の前月である令和2年3月まで厚生年金に加入する。

なお、平成15年3月までの240ヶ月間の平均給与(平均標準報酬月額)は48万円とし、平成15年4月から令和2年3月までの204ヵ月の給与と賞与の合計額の平均(平均標準報酬額)は57万円とします。

平成12年5月に10歳年下の女性と婚姻し(当時夫は40歳で妻は30歳)、平成30年1月14日に厚生年金加入中の病気で妻死亡。妻の厚生年金期間は平成27年9月から死亡日の翌日の属する月の前月である平成29年12月までの28ヵ月間のみ。28ヶ月間の平均標準報酬額は25万円とします。

平成30年1月14日時点で、平成12年10月生まれの子(死亡当時17歳。現在は18歳年度末の平成31年3月を迎えている)がいた。死亡日までに一定の年金保険料納付期間が無いといけないですが、特例として直近1年に未納が無いからそこは問題ない。死亡時の収入(死亡年の夫の前年の収入)は850万円未満とします。

夫は妻死亡時点で、55歳以上だったために遺族厚生年金の受給権者となっていた。また、死亡時点で18歳年度末未満の子が居るので国民年金から遺族基礎年金も出た

  • 遺族厚生年金額→25万円×5.481÷1,000×300ヵ月(28ヶ月間しかないが厚生年金加入中の死亡は300ヵ月保障)÷4×3=308,306円
  • 遺族基礎年金→780,100円+子の加算金224,500円=1,004,600円

よって、年金合計額は

  • 遺族厚生年金308,306円+遺族基礎年金1,004,600円=1,312,906円月額109,408円

その後、子が平成31年3月で18歳年度末を迎えたために、平成31年4月から遺族年金が全額停止となった。年金は0円となる。なぜかというと、夫が遺族厚生年金を貰う場合は本来なら60歳まで停止となる。ただし、遺族基礎年金が出る場合は例外として60歳前から遺族厚生年金も遺族基礎年金とともに貰える。で、夫が60歳を迎えた令和2年4月の翌月から遺族厚生年金308,306円(月額25,692円)が支給再開となる。

ところで夫の遺族厚生年金には中高齢寡婦加算585,100円は付かない。寡婦に支給されるものだから夫はダメ^^;。

子育て中もキャリアを積み上げたいママに共通する考え方とは何か

育児中のママはただでさえ悩みが尽きないもの。仕事と育児の両立を頑張っているママなら、なおさらではないでしょうか。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者で家庭教育のプロの柳川由紀さんが、子育て中もキャリアを積み上げたいママたちに共通する考え方を3つ教えてくれました。両立に悩むことがあっても、自分を責めず、笑顔でいられるかどうかがポイントになるようです。

ママがご機嫌でいることが一番大切

Question

shitumon

職場で、子どもを理由に仕事を減らしたり、出張を断ったりしたくありません。自分のキャリアへの挑戦は続けたいのです。けれどもなかなか上手くいかず、遅い帰宅や出張が続くと子どもの機嫌も悪くなります。仕事を減らすべきなのかと悩みます。(3歳、5歳男児のお母様より)

柳川さんからの回答

仕事を持ちながらの子育ては大変ですね。ご家族の協力や、職場の理解が必要です。最近では、キャリアを積みたいというママたちも増えてきました。そうしたママたちに共通した考え方があるようですのでご紹介します。

1.仕事が上手くいくから家庭が上手くいく

家庭が上手くいっているから仕事が上手くいく」とお考えの方は多いと思います。一方で、「仕事が上手くいっているからこそ家庭が円満」という方もいるのです。

キャリアを積みたい、とお考えであれば、もしかしたら仕事が上手くいけば家庭も上手くいくという傾向があるかもしれませんね。ママの仕事が、子どもの機嫌の悪さの原因とは限りません。ご自身はどちらの考えに近いのか、今一度振り返ってみてはいかがでしょう?

2.親自身が機嫌良く過ごす

自分の人生が、子育てでイライラしっぱなし、子どもに振り回されっぱなし、というのでは本末転倒です。子どもにとってこうした方が良いだろう、ああした方が良いだろう、と親が考え、その通りにしようと思っても、親自身がその考えに縛られて疲れたり、イライラしたりしていては、ちっとも子どもにとっての良い環境ではありません

親が自分の人生を楽しんだり、希望を実現したりすることで、親自身が満たされ、仕事や子育てに前向きに取り組めます。それが結果的に、子どもたちに好影響を与えることに繋がるのです。まずは、自分自身が活力漲るようなそんなご機嫌な環境を作りましょう。

鍼灸師が実践する代謝促進運動「マウンテンクライマー」のススメ

夏の間はどうしても運動不足になりがち。少し涼しくなってきたら、カラダを動かして代謝を高める意識を持ちたいものです。メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者、のぶ先生が自ら実践するオススメの室内運動「マウンテンクライマー」のやり方を教えてくれます。寝起きの腰痛や、夕方足がむくむなどの症状にも効果があるようです。

秋口のカラダリフレッシュ

【涼しくなったら代謝促進】

暦が秋になり、台風シーズン、秋の長雨シーズンへと突入します。このころ、気温差や気圧の影響、湿気の負担でカラダは冷えやすく固くこわばりやすくなっていきます。涼しさを感じ始めるこの頃。カラダをちょっとアクティブに使い始めたいです。

室内でも出来て、手軽に代謝を高める運動「マウンテンクライマー」というのがあります。「マウンテンクライマー」のやり方は、

  1. 腕立て伏せの姿勢で、床に両手をついて背筋を伸ばしながら両脚裏をピンッと伸ばしてつま先立ちになります。
  2. 順番に片方の膝を胸の方に、繰り返しひきあげます。 ※この動作が「崖をよじ登るような格好」なので「マウンテンクライマー」と呼ぶのかな。
  3. 最初は「崖に手をかけて、足をあげてよじ登る」イメージで、ゆっくり膝を抱え込むように心がけながら、「腿あげ」運動を繰り返します。 ※この段階で、意外と効果的な腹筋運動になります。
  4. 慣れてきたら、リズミカルに交互に膝を引き上げるようにすると、全身の血流をうながして自律神経のバランスが整いやすくなります。 ※息が軽く上がる程度のリズムで運動することで、むくみや肥満の解消に効果があります。

20回~30回を目安に1セットとして、4セットくらいできるとよい運動不足の解消になります。「マウンテンクライマー」の動画はネット上にたくさんありますから、検索してみてください。

でも、腹筋や体幹部の筋力アップのトレーニングとして、あまり緻密にフォームを気にする必要はありません。どちらかといえば、ボルタリングのように崖をよじ登るイメージを楽しみながら、腕立て伏せの姿勢でのひざあげを楽しんでもらえたらと思います。

裸足でやると足の裏が擦れていたいひとは、足が上がっていないから。ゆっくりでもいいから、足裏をしっかり地面から離して、ひざを胸の方にひっぱりあげるようにフォームを工夫しましょう。

靴下を履くと滑るので、腕に負担がかかります。腕力に自信のある人は、靴下を履いてもいいかもしれません。ちなみにぼくは、室内で山登りをイメージしながら、ゆっくり膝をあげる角度を変えながら、普段動かさない股関節や骨盤の運動として取り組んでいます。

寝起きに腰が痛い、とか、夕方足がむくむ、というひとには、足腰の血流をうながしながら体幹部の筋力をバランスよく整えてくれる良いエクササイズだと思います。くれぐれも無理なく、秋口の運動を楽しんでもらえたらと思います。

image by: Shutterstock.com

驚愕の帰国便「欠航理由」。NY在住日本人社長がネッシーを探す旅

久しぶりのひとり旅で憧れのネス湖を目指した、メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の著者で、米国の邦字紙『NEW YORK ビズ!』CEOの高橋克明さん。旅行記は、機上の人となった第1弾スコットランドの「意地悪」の洗礼を受けた第2弾憧れのネス湖に「触った」第3弾に続き、いよいよ最終章です。スコットランド最大の都市グラスゴーでの穏やかな散策から急転、空港でたいへんなトラブルに遭遇し、旅の教訓を得ます。

「ネッシーを探す旅 私的スコットランド紀行」その4

ネス湖湖畔の村、ドロムナド・ロケットから最も近い鉄道の駅インヴァネスに到着したのは正午過ぎでした。次の目的地、スコットランド最大の都市グラスゴーまで行く列車の出発時間には、まだ2時間強あります。結果、中継地点としか考えていなかったインヴァネスという街を散策することに。

吸い殻やゴミも至る所に落ちていて、ガイドブックに書かれている「ハイランドで最も美しい街」というイメージは、駅周辺にはまったくありませんでした。もう少し港の方まで歩けば、また違った印象だったのかもしれません。雲がどんより曇っていたことも気持ちに影響したのだとは思います。またいつものように通り雨。

大通りをふらふらと歩く。ここもアメリカ発のブランド店が多く並び、どこにでもある地方都市の顔をしていました。民族衣装を着てバクパイプでケルト系の民族音楽を演奏しているパフォーマーもいたので、やはり観光客も少なくない街なのだと思います。

unnamed-29

アーケードを潜り、いかにも地元の人“御用達”といった感じの商店街に入ります。ランチ真っ最中の時間帯にも関わらず、人はまばら。ふと1軒の地元のレストラン…というより大衆食堂の前を通りかかった際、窓越しに店内の様子が目に入りました。70代半ばくらいでしょうか、あきらかに地元民である雰囲気の、普段着にサンダル履いた、それでも上品な感じの老夫婦が食事をしていました。何気なく目に入った二人が食べていた生のサーモンを見て、そのまま引き寄せられるように、気づくと店内へ入っていました。

特にサーモンが好きというわけでもありません。でも、その老夫婦がふたり仲良く、まったく同じメニューを食べているのを見て、ついつい同じものを食べたくなったのでした。「同じものを」と注文しました。ガイドブックで紹介されているわけでもなく、何気なく入った商店街の地元の人が食べていた、そのサーモンは、結果、1週間のスコットランド滞在で、いちばん美味しかった

unnamed-30

グラスゴー行きの鉄道に乗車します。驚いたのは、そう大きくない鉄道に「自転車専用車両」があること。しかも、多くの自転車をかついだ乗客が乗り込んでいたこと。車内は超満員。さすがスコットランド最大の都市グラスゴー行き。乗客の多くは4時間先の目的地まで途中下車しないのでしょう。

4時間たちっぱなしはちょっとキツイなぁと思っていたところ、斜め後ろのおばさんが僕の肩を叩き、隣の座席から荷物を降ろして「ここに座りなさい」と言ってくれました。前回、前々回と個人的なストレスで少しスコッティシュのことを批判めいたように書いてしまいましたが、もちろん多くの親切な地元スコットランド人にも助けてもらいました。(こんな超満員の車両で、荷物を座席に置くこと自体どうかしてるとは思うけれど)

4時間、窓の外の田園風景を眺めます。高い山の少ないイギリスにおいて、たぶん、この光景が世界中に散らばっているブリティッシュたちの原風景。牛も、馬も、豚も、風車も、見飽きるくらい見せられました。特にネス湖に行く観光客はこの光景を見てきたはずです。そしてネッシーファンだけでなく、この辺りはあの「ハリーポッター」ファンも世界中から訪れるのだとか。ハイランドの大自然は実際に映画の撮影で舞台になっています。ファンの巡礼ツアーも一時期、流行ったそうです。

業界トップを走り続けるユニクロのセルフレジは何がすごいのか?

ユニクロのセルフレジを体験し、これまでの国内のセルフレジのイメージを覆す手軽さと便利さで驚いたとレポートを寄せるのは、メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんです。理央さんは、この利便性を実現させた「RFID」チップについて解説。チップを利用して得られる情報により、業界トップを走る勢いは止まらないと分析しています。

ユニクロのIoTに学ぶこれからのマーケティング

ユニクロのセルフレジを体験したのですが、あまりの便利さに驚きました。自分で買いたい商品をカゴに入れ、レジでひとつずつスキャンして最後に自分で支払う、というセルフレジは、今ではスーパーなどにいくと結構ありますよね。

ユニクロのセルフレジは通常のものより、ちょっと進んでいて、商品をスキャンしなくても精算ができる、という優れものなのです。やりかたはいたって簡単で、まず欲しい商品を、買い物かごに入れて、そのままセルフレジに行きます。

レジには、モニター画面のようなものがあり、そこで「ここに商品を置いてください」という指示が出るので、そこに、カゴごと“どさっ”と商品を置きます。そうすると、「アプリはありますか?」とか、「Tシャツと靴下で1980円です」などと、次々に画面にでてくるので、指示に従い、その通りにやるだけ。最後にクレジットカードで支払いをして、自分で袋に詰めるだけ。あっという間でした。

なぜこれができるかというと、商品タグ(値札)に「RFID」という、無線で自動的に識別ができるチップが、埋め込まれています。今度ユニクロに行く機会があったら、一度タグを見てみてください。透かして見ると見えるかも。その機械に置くと、接触しなくても、「どの商品」で「いくら」なのかというような、商品情報がすべてわかるようになっています。これを読み取るだけで、このようにシンプルなプロセスが生み出せるのです。

流通ニュースによると、ファストリテイリングでは、ユニクロだけでなくGUやセオリーなど、自社が運営している店舗のほぼ全商品に、このチップを埋め込んでいるそうです。このチップによって得られる情報は、販売の時のみならず、商品の検品、入荷、在庫管理、棚卸といった、販売の前行程でも情報として使えるとのこと。

そしてこのチップからのデータを、IT技術とインターネットを通して本部に集約し、生産から物流、販売までの各工程で、効率化を目指すことができるのです。具体的には、売れ行きをみつつ、生産数を決めたり、在庫が多すぎないかをチェックしたり、逆に店舗での品切れをなくすようにしたり、といった具合です。

モノがインターネットにつながることを、Internet of Things=IoTと言いますよね。日経新聞によると、4年後の2023年にはIoTの世界市場は、100兆円を超えるとのこと。製造業が先行してきましたが、このように小売などのサービス業にも広がるでしょう。

JR「計画運休」の大失敗。台風直撃で露呈した低スキル首都・東京

週明けの首都圏を大混乱に陥れた、台風15号に対するJR東日本の「計画運休」。様々な悪条件が重なったとはいえ、なぜここまでの「大失敗」となってしまったのでしょうか。米国在住の作家で鉄道事情に詳しい冷泉彰彦さんが、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』でその原因を分析するとともに、どうすればこのような事態を回避できたのかについて考察しています。

台風15号における計画運休失敗、その原因は?

結論から申し上げますと、今回9月8日に関東地方に上陸した台風15号に関して行われた、JR東日本の計画運休は失敗でした。これだけ多数の駅で入場制限に追い込まれ、その場合に駅の外で長蛇の列が半日近く発生し、台風一過のフェーン現象による猛暑の中、過酷な状況に乗客を放置したというのは失敗以外の何物でもありません

この問題に関しては、休業や自宅勤務を決断できなかった各事業所、事前に休校を決定できなかった学校等への批判もあると思います。確かにその通りであって、勿論、個別にはそうした事業所や学校には危機管理能力の上で重大な疑問を感じざるを得ません。

そうではあるのですが、今回はJR東日本に猛省を求めたいと思います。多くの友人、尊敬する鉄道人が在籍する企業であり、心苦しいのですが、今後の同社のためにあえて苦言を申し上げたいと思います。

どうすれば良かったのか?

一見すると問題は2つあるように見えます。

1つは発表のタイミングです。いわゆる「計画運休」については、何でも国交省のガイドラインがあるそうで、24時間以内、できれば48時間以内に告知せよとか、各事業者別に「タイムライン」を作れとかいうのがあるのですが、それに従っていればいいというものではありません。

今回の「前日に、翌朝8時までの運休を予告」というのは、明らかに失敗だったわけですが、その一つとしてはこの発表のタイミングの問題があったと思います。前日では遅すぎたのです。

2つ目の問題は運転再開の見通しです。当初は8時の予定で、確かに台風はもう過ぎていましたが、予測を超えて発達して上陸したために、暴風被害が尋常ではなかったわけです。そのために、鉄道としては飛来物や倒木、更には電化設備や駅舎等の構造物の安全確認には膨大な労力を取られることになりました。その結果として、ズルズルと運転再開時刻は遅れて行き混乱が拡大したのでした。

報道の中には「首都圏の大規模な計画運休は昨年9月以来。昨年と同様、台風通過後のスムーズな再開やダイヤの正常化が課題となった(共同通信)」などというハッキリ言って無責任な表現も見られましたが、とにかく最大瞬間風速45メートル秒などというのは大変な威力であり、JR東日本のような広域鉄道ネットワークにおいて安全確認に時間がかかった点については批判すべきではないと思います。

ということは、「前日」ではなく24時間前あるいは48時間前に予告していれば良かったのでしょうか?あるいはもっと台風の勢力を厳密に評価して、8時の運転再開予定などという楽観的な判断ではなく、もっと「厳しめに」発表していれば良かったのでしょうか?

この2つの問題に関しては、実はそのような問いの立て方自体が間違っているのです。

問題は、この計画運休というのは「相手のある話」だということです。相手とは、個々人の通勤・通学の利用者ではありません。そうではなくて、通勤する人の向かう事業所通学する人の向かう学校です。

そこで考えるべきことは非常にシンプルです。9月9日の月曜日に、8時ないし9時から5時などを勤務時間とする多くの事業所、そして同じく8時台に生徒や学生を集めて15時以降に下校させる学校に対して、決断を容易にさせるということです。

要するに9月9日の月曜日を休業または自宅勤務、あるいは休校とさせるのかしないのかという判断を促すように、計画運休を発表すべきでした。つまり、利用者の側から逆算して発表するのです。