独裁者の不気味な沈黙。なぜ党総会で金正恩は演説しなかったのか?
6月16日から18日にかけて行われた、朝鮮労働党中央委員会の総会。当然ながら金正恩総書記も出席しましたが、北朝鮮における重要な会議としては珍しく、彼が演説することなく全日程を終えました。その沈黙の裏にはどのような事情があ…
Details6月16日から18日にかけて行われた、朝鮮労働党中央委員会の総会。当然ながら金正恩総書記も出席しましたが、北朝鮮における重要な会議としては珍しく、彼が演説することなく全日程を終えました。その沈黙の裏にはどのような事情があ…
Details国道沿いなどを車で走るとよく見かける、しゃれた洋風の外観を持つ激安スイーツ店「シャトレーゼ」。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、そんなシャトレーゼが最近力を入れているという「ホテル」再生事業 を紹介。庶民の味方である激安スーツ店ならではのホテル進出戦略を分析しています。
美味しいスイーツを激安で気軽に買うことができるお店「
国内外に約900店舗を構え、ただいま熱いファンを増産中。
この大人気スイーツショップが、
特に力を入れているのが、ホテル。
苦境に陥ったホテルを次々と買収し、再生させているのです。
なぜ、スイーツを製造販売する会社が、
しかも、潰れかけのホテル。
本業が思わしくなく、
それに、
経営幹部はこう言います。
「上手くいっているホテルに関心はない。
なるほど、楽しんでいます。
ビジネスへの好奇心・探究心とでも言うのか、
しかし、こうしたチャレンジは、本業が好調だからこそ、
業績が悪化している中では、あまりにも力が入り過ぎ、
優れたアイデアは、心のゆとりがあるところに生まれます。
シャトレーゼが生み出したアイデアは、「スイーツ×ホテル」。
そのホテルに行けば、
スイーツをテーマにしたホテルは、これまで存在していません。
新しい発想であり、新しいおもてなしが誕生したのです。
あるシャトレーゼホテルでは、チェックインすると、「
温泉から出ると、「アイスの食べ放題」もあります。
お土産品の売り場には、製造工程が見える「
宿泊客以外でも楽しめるよう、レストランでは「
徹底したスイーツ推しを喜ばないお客さまはいません。
特に女性と子どもは、ずっと笑顔でいられるホテルなのです。
こんなに嬉しいおもてなしをしてくれるホテルが、
スイーツをテーマにしたことで、
つまり、約900店舗のお客さまが、
非常に心強いビジネスモデルだと言えます。
シャトレーゼは、他にもゴルフ場やスキー場、ワイナリー、
さまざまなレジャーとスイーツを融合させることで、
image by: 投稿者自身による著作物, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で
北朝鮮が「軍事偵察衛星」の打ち上げを行っていると報道されていますが、実はそれが成功したところで米国にしてやられるのが関の山だということを、当の北朝鮮はご存知なのでしょうか。北朝鮮が躍起になっている理由と米国の新たな戦略資産について、韓国の時事雑誌「週刊東亜」の文章を無料メルマガ『キムチパワー』で韓国在住歴30年を超え教育関連の仕事に従事する日本人著者が、自身で翻訳しながらわかりやすく紹介しています。
北が衛星だミサイルだと躍起になっているが、結局は無駄だという内容である。この『週刊東亜』の文章が真であることを祈る。
人工衛星は文字通り天体の周りを回るように作った人工構造物だ。人間の力で地球外の宇宙に何かを乗せるのは簡単なことではなく、お金もたくさんかかる。宇宙開発を試みる国の大部分がある程度食べていけるほどの経済水準を持っているのもこのためだ。
5月、韓半島では南北いずれも衛星打ち上げを試みた。世界10位圏の経済力を持つ大韓民国は5月25日、衛星8個を積んだ「ヌリ号」の打ち上げに成功した。これを妬んだのか同月31日、無理に衛星打ち上げを強行した北朝鮮は「千里馬(チョンリマ)1型」ロケットが西海に墜落するという恥を全世界に知らしめることになる。
実際、北朝鮮は韓国より先に宇宙開発を始めた。1990年代後半に打ち上げを開始したテポドンシリーズについて、当時の北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は、「一度発射するのに3億ドル(約3,820億ウォン)ほどお金がかかった」と振り返った。数百万人が飢え死にする「苦難の行軍」時期に食糧を買うお金でロケットを作ったという話だ。金正日が亡くなる少し前の09年に打ち上げられた「銀河-3号」とこれに載せられた「光明星-3号」の打ち上げ費用は8億5,000万ドル(約1兆800億ウォン)程度と推算されている。千里馬1型発射には銀河3号発射時よりさらに多くのお金がかかったものと見られる。
北朝鮮は最近、中国からコメの輸入を大幅に増やした。トン当たり450ドル(約57万ウォン)程度でコメを輸入し、差し迫った食糧難を解決しているのだ。北朝鮮は今回の衛星打ち上げ失敗でコメ200万トンを買える金を失ったわけだ。
一部の北朝鮮専門メディアは「北朝鮮が発射失敗と連続発射に備えて千里馬1型予備機体をいくつか作っておいた」と観測している。事実なら、北朝鮮が全人民に「ご飯に肉汁」を食べさせるための金でとんでもないことをしているということになる。すべての人民が瓦葺きの家に住み、ご飯に肉汁を思う存分食べさせなければならないという金日成(キム・イルソン)主席の遺訓が色あせるこのようなことを北朝鮮はなぜ続けるのか。
よく「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるほど火事の多かった当時の江戸ですが、一体どれほど火事が頻発していたのでしょうか? 今回、メルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では、時代小説の名手として知られる作家の早見さんが、特に火事の多かった江戸時代の「吉原」にまつわるエピソードを紹介しています。
今日でも火事で焼け太りということを耳にします。火事と喧嘩は江戸の華と言われた江戸はまさしく焼け太りが横行しました。
その代表が吉原です。
明暦の大火(1657)で現在の人形町辺りにあった元吉原が焼失して以来、現在の地に移転してからも大火に見舞われます。江戸時代を通じて吉原は23回も火事に遭いました。建物が密集しているとあって、その内の18回が全焼です。
火事で妓楼が失われれば営業できないではないか、何が焼け太りだと思われるかもしれませんが、吉原の遊女、妓楼の主たちは逞しくも再建されるまでの間、浅草や両国、深川の料理屋や商家を借りて客を取っていたのです。
いわば、仮営業ですが、この仮営業が好評を博しました。仮営業ですから、吉原ならではの仕来りが簡略化され、吉原で登楼するよりも安く遊べたからです。その上、浅草、両国、深川は盛り場ですから、気軽に足を運べるとあって、連日大勢の男たちが押し寄せました。
お蔭で、妓楼は大層儲かり、焼け太りとなったのでした。
もちろん、吉原が焼ければ吉原関係者ばかりか再建に携わる人々も利を得ました。材木商などお商人や大工、左官などの職人たちです。このことは周知の事実で、吉原が火事になると大工が火を付けたという噂が流れたそうです。
吉原への火付けは大工や材木商に限らず女郎たちも疑われました。華やかな吉原といっても、女郎たちにとっては苦界です。自ら望んで吉原で働き始めた者など、ほとんどいないのです。どんなに辛い思いをしても年季が明けるまでは吉原から出てゆくことはできません。
脱走、いわゆる足抜けをしようとして見つかれば過酷な折檻が待っています。馴染み客に身請けされるか年季奉公を勤め上げなければならなかったのです。そんな彼女たちの中には火付けをした者もいたのでした。吉原を焼く炎は女郎たちの情念であったのですね。
なかなか学校では教えてくれない「諦める」ということ。大人になってから、成功するためには「ギブアップも必要だ」と気づいた人も多いのかもしれません。無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するのは、プロ通算わずか1本しかヒットを打てず引退した現ビジネスコーチによる一冊、『幸福論』ならぬ『降伏論』です。

『降伏論 』高森勇旗・著 日経BP
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、2006年に横浜ベイスターズ(現DeNA)に入団し、プロ通算でわずか1本しかヒットを打てず引退したという、高森勇旗さんによる自己改革の書。
著者は引退後、データアナリスト、ライターなどを経て、ビジネスコーチとして活動しているようですが、本書にはその指導経験がよく活きています。
土井も素人から著者候補に成長させるという意味では同じような指導経験をしていますが、できる人とできない人の間には、本当に厚い壁があって、通常はなかなかそれを乗り越えられない。
本書では、この「壁」の正体が何なのか、具体的に何ができていないのかを、明らかにしています。
なかでも興味深かったのは、71ページに書かれた、デール・カーネギー『人を動かす』について書かれた部分です。
著者はこの『人を動かす』を、3回読んだら人生が変わる本として受講生に紹介していたらしいのですが、実際に買うのは20%、次会う時までに「読みました!」という人が3%、本を読んだという人で、著者のことを名前で呼んできた人はいなかったそうです(本書の中でカーネギーは人を名前で呼ぶことの効果を丁寧に説明している)。
まあ世の中、こんなもんですよね(笑)。
成果を出そうとしたら、こうした行動の他にも、成果に至るまでの要素を因数分解する方法が役立ちますが、著者はこれをキャッチャーがランナーの2塁盗塁を阻止するための送球を例に語っています。
野球で1塁から2塁までは27.431m。ランナーはリードを取るので、実際に走る距離はおそらく24mほど。この距離を、最も足の速いランナーは3.3~3.4秒ほどで移動するということで、プロ野球ではピッチャーは投球モーションを起こしてからボールがキャッチャーに到達するまで1.25秒以内、キャッチャーは2塁に送球するまで2.0秒以内を目標としているそうです。
著者は、この2.0秒をさらに細分化して改善を図ったそうなのですが、成果を出すにはこういう考え方、大事ですよね。
それと面白かったのが、<未完了はあなたのエネルギーを確実に奪う>とした、第1章の部分。
中途半端になっていたり、曖昧になっていたりすることを表す著者の造語ですが、これが前に進む力を奪っている、というのは本当だと思います。
結論だけ拾えば普通の自己啓発書なのですが、著者の思考プロセスの細かさ、過去のエピソード、「できない自分」への追及の手を緩めないしつこさが面白い。
マイナンバーカードのメリットのひとつとして総務省が掲げる、コンビニでの各種証明書の取得。しかし今年3月以降、別人の証明書が発行されるトラブルが相次ぎ、サービスが一時停止に追い込まれる事態となってしまいました。何がこのような問題を引き起こしてしまったのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』ではWindows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、「コンビニ交付システム」の開発運営を典型的なITゼネコンの手に委ねた事が主因と断言。さらに同様の問題を回避するため国が取るべき「ソフトウェア調達法」の具体案を提示しています。
プロフィール:中島聡(なかじま・さとし)
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。
デジタル庁の「コンビニ交付システム」がさまざまな問題を起こしていることに関して、河野デジ相がビデオメッセージで謝罪した上で、開発したのは「富士通Japan」であり、問題が解決するまでの間すぐにサービスを停止するように指示を出したと語りました(「試練続く富士通Japan、コンビニ誤交付トラブル巡り河野デジ相からは『強い叱責』」)。
富士通は私が常に批判している典型的なITゼネコンです。理系の大学や大学院を卒業した、いわゆる「理系エリート」を採用しながら、彼らには仕様書の作成と工程管理のみ行わせ、実際のコーディングは下請けや孫請けに丸投げする、という日本特有のゼネコン・スタイルでソフトウェアを作る会社です。
【関連】実働は派遣社員のみ。亡者が蠢く「日本ITゼネコン」という地獄
こんな風に、設計とコーディングを分断した開発では良いものを作れないことをこれまで何度も指摘して来ました。どんなに優秀なソフトウェア・エンジニアでも、実際にコードを書かずに良い設計をすることは不可能で、コードを書きながら設計を変更し、徐々に良いものに仕上げていくプロセスが必須です。
しかし、ITゼネコンのように、設計は上流で、コーディングは下流で、というスタイルの開発だと、その効率が著しく落ちる上に、
などの弊害があり、良いものは作れないし、人も育ちません。
それでもこのビジネスが成り立ってしまうのは、高度成長期にIBMと対抗するために国策として育てて来たIT産業(=今のITゼネコン)と官僚組織との強い結びつき(信頼関係+天下りなどによる癒着)があり、景気対策の意味も含めた政府による「IT投資」の大半が、ITゼネコンに流れ込むようになっているからです。
とは言え、良い仕事が行われている部分が皆無なわけではありません。「デジタル庁のサイトやばすぎるwww」という記事には、デジタル庁のウェブサイトがモダンな技術とデザインでしっかりと作られていることを指摘しており、必ずしも100%の税金が無駄に使われているわけではないことが分かります。
この記事の著者・中島聡さんのメルマガ
先日掲載の「腰抜けニッポン。中国の邦人“不当拘束”に抗議が『控え目』な岸田政権」等の記事でもお伝えしている通り、中国で相次ぐ外国人の拘束事案。当局がその根拠としているのが「反スパイ法」ですが、そんな法律が改正され7月1日から施行されることとなりました。在中邦人の人権は、これまで以上に蹂躙されることになるのでしょうか。国際政治を熟知するアッズーリ氏は今回、「習近平帝国化」が進む中国の現状を詳しく紹介。さらに改正反スパイ法の運用開始後に起こりうる事態を予測するとともに、中国で事業を展開する日本企業に対しては迅速な撤退を呼びかけています。
【関連】腰抜けニッポン。中国の邦人“不当拘束”に抗議が「控え目」な岸田政権
中国国内では習近平帝国の構築が着々と進んでいる。中国では6月上旬、日本の大学センター入試にあたる「高考」が実施されたが、出題問題の作文試験で、3月に習国家主席が欧米をけん制する内容の演説をしたことをどう思うかという出題があった。これは共産党政権が一種の洗脳教育を徹底している証左であり、習国家主席を批判する内容の作文を書いた学生は、その後当局による監視ブラックリストに加えられ、自由や権利を制限される恐れもあろう。肯定的な意見しか許されない、一種の尋問と言えよう。
そして、徹底した洗脳教育が進められる中、習政権は外国企業への監視や圧力もいっそう強化しようとしている。たとえば、中国当局は4月、米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーの上海事務所を事前の告知なしに突然捜索し、事務所からコンピューターや写真など機密情報に関わるものを押収した。この際、幸いにも事務所に勤務する社員は誰も拘束されなかったというが、中国でビジネスを展開する外国企業の懸念は強まっている。
5月にも中国当局はニューヨークと上海に拠点を置く米コンサルティング会社キャップビジョンが国家機密を漏らし、外国の情報機関とつながっているとして、同社のオフィスを家宅捜索して従業員を尋問し、機器を押収した。
中国にある英国企業で構成される在中英国商工会議所は5月に調査結果を公表し、中国でビジネスする英国企業の間で地政学リスクへの懸念が広がり、中国でのビジネス継続を悲観的に捉える企業の数が過去最多(回答した企業の7割あまり)に上ったと明らかにした。
そして、同月、中国江蘇省蘇州市の裁判所は反スパイ法に違反した罪で起訴されていた70代の米国人男性に対し、無期懲役の有罪判決を言い渡した。この男性は香港での永住権も保持しており、一昨年4月に反スパイ法に違反した容疑で逮捕されたが、どのような行為が法に抵触したなど詳しいことは今でも一切説明はない。欧米企業の懸念は高まるばかりだ。
ちなみに、こういった締め付けも影響してか、中国からマネーが離れつつある。英国のコンサルティング会社ヘンリーパートナーズが6月に発表した調査結果の中で、100万ドル以上を投資できる資産を持つ中国人富裕層の国外流出が今年1万3,500人になると予測した。この数字は世界最多で、同じくらいの人口を有するインドの6,500人と比較しても極めて多い。
中国ではゼロコロナ政策が3年間徹底されて経済的な不満を抱く市民も多く、自由を求める中国人富裕層の中では諸外国へ移住する動きが拡がっている。お金が中国が離れていく1つのケースと言えよう。
政府が容認し、実質的に独占企業といえる電力大手7社が6月から電気料金を値上げしました。メディアはただ値上げと節電法を伝えるだけで、糾弾するジャーナリストがいたとしてもその声はかき消されています。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、明治時代に東京電燈に電灯料3割減を要求したジャーナリスト野依秀市を紹介。「ゆすりたかりの天才」「喧嘩ジャーナリスト」の異名を持つ野依のように、出刃包丁を送りつけては逮捕されてしまうので、佐高さんは政府に対し「“言葉の出刃包丁”を送りたい」と気持ちを吐露しています。
作家の林房雄に「ゆすりたかりの天才」と言われた“喧嘩ジャーナリスト”がいた。『実業之世界』という経済誌を主宰した野依秀市である。しかし、誰が野依を恐れたかである。野依は1910年5月1日号から9月15日号まで「東京電燈株式会社電灯料3割減論」を掲載し、それを『東電筆誅録』として刊行した。
残念ながら、いまデタラメな経営を続ける電力会社に対して電気料金値下げを打ち上げる雑誌はない。理不尽な値上げを黙認するばかりである。
野依は特権的独占にあぐらをかく東京電燈の経営者に我慢がならなかった。それで、その独占価格の弊害を徹底的に糾弾し、憤激のあまり、当時の社長、佐竹作太郎に出刃包丁を送りつけ、「白昼公然強盗」にも似た行為として検挙された。
しかし、「白昼公然強盗」にも似た値上げをしたのは東京電燈ではないのか。それは現在の電力会社も変わらない。悪質度は現在の方が上である。
地域独占で宣伝する必要がないのに原発の宣伝に莫大なカネを注ぎ込み、それを電気料金に上乗せする。アントニオ猪木を選挙の応援に呼ぶのに1億円も出した話は前に紹介したが、とんでもなく非常識なカネの使い方で、私は電気料金値上げを容認した政府に“言葉の出刃包丁”を送りたい気持ちである。
野依は他3件の恐喝と合わせて懲役2年6カ月の判決を受け、最終的に懲役2年で下獄した。しかし、入獄前に日比谷松本楼で送別会が開かれ、社会主義者の堺利彦らが激励の言葉を述べている。その東京電燈批判を含めて多くの支持があったのである。三宅雪嶺や幸田露伴は、野依の入獄中も『実業之世界』に寄稿し続けた。
この悪評の方が高かった野依について、京大教授の佐藤卓己が2012年に『天下無敵のメディア人間』(新潮選書)を書いた。それがなかなかにおもしろかったので私はそれを拙著『時代を撃つノンフィクション100』(岩波新書)に選び、著者に送った。すると『負け組のメディア史』(岩波現代文庫)と改題された野依伝が送られてきた。「あとがき」にこう書いてある。
この文庫化が正式に決まった直後、佐高信さんから『時代を撃つノンフィクション100』をいただいた。お会いしたこともないため、「なぜだろう」と恐る恐る、目次をめくった。すると本書の旧版『天下無敵のメディア人間─喧嘩ジャーナリスト・野依秀市』が選ばれていた。長らく品切れで続いていたこともあり、絶好のタイミングでこの文庫化にエールを送っていただいたことになる
野依は1885年に福沢諭吉と同じく大分県中津に生まれ、慶応義塾商学夜学校在学中に『三田商業界』を創刊。大分選出の代議士にもなり、『帝都日日新聞』も創刊した。戦後は主に反共右翼運動に奔走して1968年に亡くなっている。
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6月5日、2030年までに東証プライム企業の女性役員比率を30%以上とする目標を含む「女性版骨太の方針2023」の原案を示した政府。主要先進国の中でも極端に女性役員が少ない我が国ですが、ただただ進めればいいという話ではないようです。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、2つにカテゴライズできるという女性役員の各々について解説。特に冷泉さんが「悪い女性役員」とする社外取締役に有名女性を起用する人事については、世界の資本主義の常識から見て違反行為に当たるとして、今すぐやめるべきと批判しています。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2023年6月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
岸田政権は、東証「プライム市場」の上場企業に対し、女性役員の比率を2030年までに30%以上とする目標を掲げたそうです。何でも社会全体で女性の登用促進に向けた機運を醸成する狙いがあるのだそうです。単なるスローガンに終わらないように、東証サイドと協議し、年内にこうした内容を東証の規則に入れる構想もあるようです。
良いことだと思います。とにかく、均等法自体は1986年に施行されたわけですが、同時に年功序列制度を壊すことをしなかったために、86年から総合職で入った女性が、20年とか25年勤続するのを待たないと女性の管理職比率が上がらなかったという「苦い経験」があるわけです。
今回も、同じようにやっていたら、女性役員の比率が上がる前に日本経済は沈没してしまって「間に合わない」ということになるかもしれません。どんどん加速させれば良いと思います。
ですが、何でもやればいいというものではありません。
そこには、良い「女性役員」と悪い「女性役員」があると思います。
まず良い方ですが、これはラインの管理職の上級ポジションをいわゆる「執行役員」にして、取締役会に直結させて権限を与える、これは「仕事ができる人」をどんどん登用すればいいと思います。本人は「忙しくなって家庭と両立しない」とか「ストレスが大変そう」などと言って、消極的になるかもしれませんが、とにかく能力が高く、その部門の業務の隅々を知り、将来を見通している人はドンドン抜擢したら良いと思います。
その一方で、問題なのが「社外役員」です。正確に言うと「社外取締役」です。こちらは、現在でも比較的女性を配置している企業が多いのですが、一般的に大きな問題があります。
まず、言葉の定義から入りますが、企業の内部、つまり常勤の場合は「執行役員」と「常勤の取締役」には違いがあります。双方を兼務する場合もあるわけですが、原則として「執行役員」だけの人は従業員ですが、「常勤取締役」は株主総会で委任されているという違いがあります。ですから、給与の位置づけなども違います。
一方で、厳密に言うと「取締役ではない社外役員」というのは普通はありません。取締役でないというのは、株主から委任を受けていないわけですし、社外、つまり非常勤というのは、会社の経営への関与は薄いわけですから、要するに顧問とかアドバイザーのようなものです。ですから、普通は存在しません。
社外役員というのは、実はほぼ100%が社外取締役です。そこに問題があります。どうも一部の日本の企業は、この社外取締役の意味を全く勘違いしているようなのです。社外取締役というのは重要です。
まず、株主から委任を受けて、取締役会が暴走しないか、違法行為をしていないか、経営における公私混同がないかなどを厳密に審査して、問題行動があれば取締役の権限でストップをかけるという役目があります。企業統制というものです。
この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ
「会社のクルマ」といえば従業員用はワンボックスバン、そして社長用は4ドアのベンツというイメージ。あまりに華美な高級車を社用車にしようとしても、税務署に経費を否認されてしまうから――というのがその理由です。しかし、メルマガ…
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