トヨタ栄えて民滅ぶ「日本のヤバい数字」なぜ外国人を優遇しサラリーマンをいじめるのか?国税OBが怒りの告発

元国税調査官の大村大次郎氏が、日本経済最大のタブー「トヨタの闇」に斬り込む本シリーズ。前々回、前回に続く本記事では、トヨタと日本政府がいかに外国人投資家ばかりを優遇し、一般国民を搾取し続けてきたかを具体的な数字で検証していく。(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:トヨタは外国人投資家のために存在する

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トヨタの異常な「外国人優遇」とサラリーマンいじめが日本を衰退させた

前回、トヨタがこの2~30年の間、従業員の給料を渋り続けたということをご説明しました。それが日本経済全体に影響し、日本人の賃金が下がり続けた大きな要因になっていると。

トヨタは、この2~30年の間、業績は決して悪くなく史上最高収益を何度も更新しているのです。

それほど儲かっているのに、従業員の給料には反映させなかったわけですが、ではトヨタはいったい何お金を使っていたのかというと、株主配当です。

下は、2000年代以降のトヨタの株主配当総額の推移です。これを見ればわかるように、トヨタの配当総額は、ほぼ一貫して増加し続けています。

【トヨタの株主配当総額の推移】
平成14(2002)年  1015億円
平成15(2003)年  1258億円
平成16(2004)年  1512億円
平成17(2005)年  2128億円
平成18(2006)年  2921億円
平成19(2007)年  3847億円
平成20(2008)年  4432億円
平成21(2009)年  3136億円
平成22(2010)年  1411億円
平成23(2011)年  1568億円
平成24(2012)年  1577億円
平成25(2013)年  2850億円
平成26(2014)年  5230億円
平成27(2015)年  6313億円
平成28(2016)年  6455億円
平成29(2017)年  6276億円
平成30(2018)年  6063億円
令和 元(2019)年  6268億円
令和 2(2020)年  6108億円
令和 3(2021)年  6710億円
令和 4(2022)年  7182億円
令和 5(2023)年  8170億円
令和 6(2024)年 1兆118億円

リーマンショックの後に一時下がったもののすぐに持ち直し、2002年と2024年を比べれば、なんと10倍以上になっているのです。

従業員の給料は下がり続けているのに、株主にはこの大盤振る舞いなのです。このトヨタの経営姿勢こそ、現在の日本経済を象徴するものと言えます。

都知事選が炙り出した「既存政党」終わりの始まり。古い自民党政治を倒す第三勢力「デジタルイノベーショングループ」の台頭は日本を救うのか?

現職である小池百合子氏の圧勝で終わった2024年東京都知事選挙。参院議員を辞職し出馬した蓮舫氏が惨敗を喫した一方で、前安芸高田市長の石丸伸二氏が意外にも2位という驚きの結果を出しましたが、識者はこの選挙をどう見たのでしょうか。政治学者で立命館大学政策科学部教授の上久保誠人さんは今回、都知事選を「話題に事欠かない選挙戦になった」とした上で、石丸氏やエンジニアの安野貴博氏らの躍進が何を示唆しているのかについて詳しく解説しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:新しい選挙スタイルの台頭。立命館大学教授が混迷をきわめた東京都知事選を総括する

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

新しい選挙スタイルの台頭。立命館大学教授が混迷をきわめた東京都知事選を総括する

東京都知事選挙は、7月7日に投開票された。小池百合子・都知事が国政復帰するのか否かから始まり、過去最多の56人が立候補して選挙ポスター掲示板の数が足りなくなったこと、その掲示板にわいせつと疑われる写真や、候補者と直接関係のないポスターが多数貼られた問題、「学歴詐称VS二重国籍」と揶揄された小池百合子・東京都知事と蓮舫・元参院議員の「女の闘い」など、話題に事欠かない選挙戦となった。

結果は、小池氏が全体の4割にあたる291万8,015票を獲得し、3回目の当選を果たした。石丸伸二・前安芸高田市長は165万8,363票を取って2位に躍進した。蓮舫・元参院議員は、128万3,262票の3位にとどまった。

特に、選挙戦を盛り上げたのは、石丸伸二・前安芸高田市長や人工知能(AI)エンジニア・安野貴博氏、作家・YouTuber・ひまそらあかね氏らの立候補だ。SNSを駆使した、新しい選挙運動スタイルや、既存の政治の常識を覆す選挙公約の打ち出し方で、当初の予想を超えて大健闘したといえるだろう。

この現象は「変わった個性を持つ人」が立候補したという一過性のものだとは思わない。筆者は、今後の政治の対立軸が「ネオ55年体制」という保革対立が復古するものであるとは思わない。次第に「社会安定党VSデジタルイノベーショングループ」という、新しい対立軸が浮上してくると主張してきた。

【関連】保守層を取り込む戦略は誤り。躍進の「維新」が図るべき自民との区別化

言い換えれば、共産党から自民党までを含む「既存の政治」の外側に、新たな対立軸が現れてくるということだ。石丸氏、安野氏、ひまそら氏らは、新しい政治勢力「デジタルイノベーショングループ」なのだろうか?私の過去稿と、彼らの言動を比べて検証してみたい。私は、「デジタルイノベーショングループ」を以下の通り説明してきた。

「市場での競争に勝ち抜いて富を得ようとする人たちの集団」である。具体的には、SNSで活動する個人、起業家、スタートアップ企業・IT企業のメンバーなどだ。彼らは政治への関心が薄い。「勝ち組」を目指す人たちにとって、社会民主主義的な「格差是正」「富の再分配」は逆効果になるからだ。彼らの関心事は、日本のデジタル化やスーパーグローバリゼーションを進めることである。そして彼らは、政治を動かす必要があると判断すれば、現政権を批判する政党を時と場合に応じて支持する。その支持政党が「野党」となる。

いかがだろうか。石丸氏を例に考えてみたい。京都大学経済学部卒、三菱UFJ銀行入行。為替アナリストとして、子会社・MUFGユニオンバンク初代ニューヨーク駐在として赴任。文句なしに「市場での競争に勝ち抜いて富を得ようとする勝ち組」である。

議員数を減らし優秀な官僚の負担を軽減せよ。政治家の無能で円安地獄に陥った日本に必要な“安い政治システム”

円安と物価高の影響で苦しい生活を強いられる日本国民。そんな状況改善にはあまりに無力と思わざるを得ない政治状況が続いているのも事実です。これ以上の経済悪化を食い止め我が国を再発展させるために、打つ手はあるのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、大きな実効性が見込める具体策を複数提示。その上で、「日本の飛躍が次の世界秩序を作ることになる」との見通しを記しています
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:ロシア、戦争をやめられず

円安の日本には安い政治システムが必要

先週、株価は1,400円の上昇になり、過去最高値を更新した。TOPIXも過去最高値を更新した。しかし、円安は161円まで上昇したが、米国で発表される雇用統計が弱い内容になり、週末には160円台の円高方向になっている。

この状態で7月末の日銀金融決定会合で、国債買入れを月6兆円から3兆円に減額して、10年国債金利を1.5%以上にするが、2%になったら、臨時の買い入れを行うようである。

もし、これでも金利が上昇しないなら、次には利上げということになるようだ。米国が9月に利下げしないなら、日銀は9月利上げの可能性が出てくる。同時であると、円安から突如円高になる可能性もある。20兆ドル以上の円キャリーで海外に流出しているが、その巻き戻しが起きれば、そうなる。

しかし、現在は円安のインフレで、国民生活基礎調査は「苦しい」が59.6%になり、前年比8ポイント余増になっている。5月家計調査でも実質消費で前年同月比1.8%減であり、「食料」は3.1%減、「教養娯楽」は8.4%減で、そのうちで「外国パック旅行費」が53.8%の減少になっているが、「教育」は9.3%増えた。

しかし、2人以上の勤労者世帯の実収入は50万231円で、実質3.0%増え、名目では6.4%増でした。春闘の賃上げ効果が出ている。

実質賃金が上昇しているので、個人消費が今後回復に向かえば、これまで大きく出遅れていた日本の消費関連株が年後半にかけて巻き返す可能性が高く、日本株は一段高になる予感がする。

そして、この株高で、公的年金GPIFは、23年度運用45兆円プラスで最高を更新した。株高で年金崩壊は、少し遠退いたようである。今後も運用益が出続けるようだ。

自民党の支持率が落ちているので、岸田首相が辞任しても、そう簡単に自民党への支持率が回復するはずもなく、隠れ増税路線に対しての国民の怒りがあり、この路線を変更しないと、支持率の上昇はない。

すでに、日本は、購買力平価GDPでは、G7各国、シンガポール、香港、台湾、韓国よりもGDPが低いという状況で、日本は中進国になっている。この状況を理解して、国作りを考えることだ。

一院制にして、かつ議員定数を削減して、官僚の負担を軽減するべきである。優秀な官僚を維持することの方が、議員を維持するより大切である。企画力が優れた官僚が国を作り、優れた議員は政策批判しかしない。安い政治システムが必要である。

この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ

「このままだったら日本は滅亡」戦争経験者が感じ始めた「キナ臭さ」

第二次世界大戦の終結から79年。この間も戦火が絶えない世界の中で、わが国が幸運にも平和を維持できているのは、悲惨な戦争を体験した方々の存在ゆえかもしれません。そうした方が徐々に減り、世の中の空気の変化を敏感に感じるのもまた戦争経験者たちのようです。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』で評論家の佐高信さんは、予科練生として敗戦を迎え戦後体育教師となった人物が、25年前に感じた変化の兆しを紹介。さらに、同郷の先輩である平田牧場創業者・新田嘉一氏が「戦争はみじめさしか生まない」「このままだったら日本は滅亡する」など、憂慮の言葉を口にしていると伝えています。

食いものがなくなったら死ぬんだ

若き日、先輩のジャーナリストに「写真家の土門拳と同じ酒田です」と言ったら、「わかるような気がするな」と言われて嬉しかった記憶がある。偶然だが、やはり酒田出身の平田牧場の創業者、新田嘉一のことを『週刊東洋経済』の6月29日号に書いた。新田は地元紙の『荘内日報』社長、橋本政之に「人間は何で死ぬかわかるか」と聞いたことがある。

「病気をしたり、事故などで」と橋本が答えると、新田はズバリと返した。
「食いものがなくなったら死ぬんだ」
兵隊でも戦死より圧倒的に餓死が多かったと言われている。「戦争はみじめさしか生まない」として新田は護憲の「九条の会」に入っている。

口先ではなく、その存在から言葉を発した人として、松下竜一も忘れられない。大学進学をあきらめて豆腐屋を継いだ松下は、環境権の確立に向けて『草の根通信』を発行していた。そこに体育の教師のHが出て来る。右翼的なイメージの強かったHは、病身故に「見学」の多かった松下が同窓会に来たことを喜び、「平和が一番だ!」と力説した。

18歳の予科練生として敗戦を迎えたHは、「松下よ。世の中はどんどんおかしくなってきたぞ。絶対に戦争はいかん。戦死者を美化してはいかん。若い命がみんなみじめにむなしく死んでいったんだ。日の丸・君が代で戦死に追いやられていったんだ」と松下に訴え、さらに、「おれも予科練の同期会に出よったが、だんだん言うことがおかしくなってきてな。予科練の制服を持っちょる者は会のときに持って来い、七つボタンを持って来い、軍帽を持って来い。とうとう会の終わりには“帽振れ”をやろうと言いだした。『私兵特攻』を書いたおまえだから、“帽振れ”の意味はわかるだろう」と続けた。

二度と帰ることの許されない特攻機が飛び立つのを、帽子を振って見送ることを「帽振り」というと、松下は解説しているが、Hはそんなことはやめろと言って、以来、同期会には出ないことにしたとか。

「松下よ。おれはおまえのやっていることをずっと見ているぞ。おまえのやっていることは、いまの世に絶対必要なことじゃ。おれは文章も書けんし学もないから理屈は言えんが、ナマの体験はあるぞ。おまえがおれの体験を必要とするときはいつでも声をかけてくれ。―絶対に戦争はいかん。おまえが来てくれたのが一番嬉しいぞ」

これが載ったのは『草の根通信』の1999年9月号である。それから25年経って、ますます「おかしく」なっている。

今年91歳の新田は帰り際に「このままだったら日本は滅亡する」と言った。中国敵視の経済安保など簡単に通してしまう日本に限度を越えたキナ臭さを感じているのだろう。

この記事の著者・佐高信さんのメルマガ

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平将門にシンパシーか。なぜ徳川家康は神田明神を江戸の総鎮守に定め、菅原道真を祀る湯島天神を篤く崇敬したか

1603年、徳川家康によって開かれた江戸幕府。以来、明治維新を経て東京と名を変えたものの、400年以上に渡り日本の中心地として繁栄を続けています。もともと東国の寒村だったとも伝わる江戸。なぜ家康はそんな土地での開府を選択したのでしょうか。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、その理由を考察。さらに神田明神を江戸の総鎮守に定めた訳を推察しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:家康と神田明神

家康と神田明神

1.家康が江戸を選んだ理由

家康はどんな気持ちで江戸の町つくりを行ったのか。なぜ、神田明神を江戸の総鎮守に定めたのか。これまで一度も考えなかったことが気になっている。

家康は、大坂夏の陣で西軍に勝利し、天下統一を成し遂げた。歴史の教科書には、その後江戸を本拠に幕府を創立したとあるが、なぜ江戸だったのか。

平安以降の歴代の天皇は京都におり、室町幕府も京都だった。織田信長は安土城、豊臣秀吉は大阪城を本拠にしていた。常に日本の中心は関西にあったのだ。それなのに、家康は鎌倉よりさらに東の江戸を選んだ。

その理由の一つは、天皇、公家から距離を置くこと。できれば、完全に影響力のない土地が望ましい。過去の武家政権は、天皇や公家の工作によって崩壊した例が多いからだ。

第二に、既得権がない土地。昔からの豪族や力のある寺院がない土地。思うとおりに開発ができる土地が望ましい。

第三に、西軍の生き残りや公家勢力など、西の討幕勢力が現れた場合、防衛を固められる土地だ。江戸であれば、家康の息がかかる静岡や小田原を通らなければならない。

第四に、食料の調達が容易であること。農産物や海産物が豊富にあり、多くの人口が養えることである。

第五に、広大な面積が確保できること。以上のあらゆる意味で江戸は申し分がない。

2.江戸ニュータウン開発プロジェクト

家康は、新しい都を一から作りたかったのではないか。ニュータウン開発と首都移転を同時に行うような巨大プロジェクトである。

天下統一を成し遂げ、戦がなくなると、武将は報奨を得られなくなる。武士は何を目指して生きていけばいいのか。

その答えの一つが巨大なインフラ整備プロジェクトだったのではないか。各大名にプロジェクトを割り振ることにより、軍資金を吐き出させれば、謀反の芽を摘むことにもなる。

当時の江戸は海が深く入り込み、常に河川が氾濫する湿地帯だった。新たに都市を作るには治水工事が不可欠だった。

まず、東京湾に流れていた利根川を銚子に流した。そのうえで、江戸市中を縦横に水路を整備し、埋め立てや干拓を行った。

治水工事の成功には、龍神や蛇神の加護が必要である。そこで、出雲系の大己貴命(おおなむちのみこと)を祀ったのではないか。武家政権と対立してきた公家勢力は基本的に伊勢系の神を祀っている。江戸の神社に出雲系の祭神が多いのは偶然ではない。

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中島聡氏が解説。GoogleのAI部門が開発中「タンパク質の折りたたみ問題」を解くソフトウェアが医学の進歩に与える大きすぎる影響

GoogleのAI部門が開発を続けているソフトウェア「AlphaFold」。「タンパク質の折りたたみ問題」を解くためのAIプログラムとのことですが、そもそも「タンパク質の折りたたみ問題」とはいかなるもので、なぜこの問題を説くことが重要視されるのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では著者で世界的エンジニアとして知られる中島聡さんが、そんな疑問に対する答えを具体例を上げつつわかりやすく解説。さらに「AlphaFold」が医学の進歩に大きな影響を与える理由を紹介しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:AIと医療(AlphaFold)

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

AIと医療(AlphaFold)

AlphaFoldは、GoogleのAI部門、DeepMindが開発している、ニューラルネットを活用した「タンパク質の折りたたみ問題(protein-folding problem)」を解くためのソフトウェアです。Critical Assessment of Structure Prediction(CASP)は、1994年から2年に一度行われている、研究者たちの間の「タンパク質の折りたたみ問題」の解決法を披露しあう場ですが、2020年にDeepMindが発表したAlphaFold 2が、それまでの記録を大幅に塗り替える圧倒的な正確さで、この問題を解決し、研究者たちの注目を集めただけでなく、医学の世界に大きな進歩をもたらすと期待されています。

今週は、この話を、そもそもなぜ「タンパク質の折りたたみ問題」を解くことが重要なのか、からスタートして解説します。

私たちの体は、約60%が水で出来ていますが、その次に多いのが、筋肉・皮膚・内臓などを構成しているタンパク質で、約20%です。

筋肉・皮膚・内臓と書くと、まるで建物で言うところの壁・内装・外装に相当する「構造物」のようなイメージを持つかも知れませんが、タンパク質はそれだけではなく、さまざまな「機能」を持っています。具体的には、

  • 何かに化学的な変化を与える「酵素」
  • 体の別の場所にメッセージを運ぶ「ホルモン」
  • 光を感じる「光受容体」
  • 特定の波長の光に励起すると蛍光を発する「蛍光タンパク質」
  • 葉緑素と結合して光エネルギーを使ってデンプンを合成する「葉緑素タンパク」

などです。

家に例えれば、電灯・太陽光パネル・各種配線・家電製品のような役割を果たしているのです。

その中で特に面白いのが、ホルモンです。先週の「痩せ薬の役割を果たす糖尿病治療薬」の時に出てきたGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、食べ物を食べると小腸から血管を通して全身に送られるホルモンで、膵臓に働いてインスリンを分泌させ、同時に、脳に働いて食欲を減らします。

【関連】時価総額がテスラ超え。中島聡氏が徹底解説、「痩せ薬」でボロ儲けしたデンマーク企業の名前と開発の背景

ホームオートメーションが進んだ家だと、パソコンから離れたの部屋の電気を付けたり消したりできますが、それと同様のことが、私たちの体の中でも行われているのです。ホームオートメーションの場合は、特定のアドレスに向けたTCP/IPパケットが、WiFiを通じて送られますが、体の場合は、特定の臓器に向けたホルモンが血管を通じて送られるのです。

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東京都知事選はイメージの世界だ。京大教授が「小池圧勝・石丸躍進・蓮舫敗北」に感じた絶望。政策不在の日本に希望はあるか?

現職で“無所属”の小池氏が約290万票を獲得し3選を果たした東京都知事選について、メルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』の著者で京都大学大学院教授の藤井聡氏が総括。「結局、都民は政策も人柄も殆ど気にせずイメージと党利党略で判断していることがよく分かる結果に終わった」と藤井氏が分析する理由とは?
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【総括・都知事選】結局,都民は政策も人柄も殆ど気にせずイメージと党利党略で判断していることがよく分かる結果に終わった.後はこの結果を受け止め,秋の自民総裁選・立民代表選に向けたまっとうな議論の加速が必要である.

東京都知事選“七夕決戦”を京大・藤井聡教授が総括

7日の東京都知事選は、二位に100万票以上の大差を付ける小池氏の圧勝に終わりました。一方で、今回大きな旋風を巻き起こしたのが石丸氏。ほぼほぼ泡沫候補と見なしていた当初のあらかたの予想を覆し、160万票以上を獲得する次点となったのです。

そして、当初は大きく話題に上りながら、石丸旋風の影で大きく割を食い、石丸氏に約40万票の差を付けられて3位に「転落」してしまったのが蓮舫氏でした。

一方、主要四候補の一角とも言われていた田母神氏は、得票数約30万票と、三位の蓮舫氏から100万票以上の大差を付けられる恰好の四位に終わりました。

こうした結果に終わった「理由」でありますが、コチラの「政党支持別の得票数」を見るとハッキリと見えてきます。


なぜ、小池氏が圧勝したのか?

第一の論点。「なぜ、小池が圧勝したのか?」ですが、その最大の勝因は「自民との微妙な距離感」です。ご覧の様に自公支持者の大半と、有権者の約半数を占める「最大派閥」とも言える「無党派層」に強烈に支持されました。

今、自民党は岸田総理に対する国民的批判の拡大とあいまで激しく支持を下げています。したがって、小池氏が自民党の候補ということであれば、さらに大きく得票を減らした筈ですが、小池氏は「自民党の候補」ではありません。自民党はあくまでも「自主的に支援する」という曖昧な距離を保つ恰好での小池支持だったのです。

その結果、一般の都民の目から見れば、小池氏は自民とは一線を画す候補だったわけで、その結果、無党派層からの支持率を大きく落とすことはなかったのです。

一方で、自公支持者からみれば、与党擁立候補がいない中、一応支持しているのは小池氏しかいなかったわけで、その大半が小池に投票したという次第。

つまり小池氏は「自民との微妙な距離感」が故に、自公票を固めつつ、無党派層を大きく取り込むことに成功し、圧勝したというわけです。

石丸氏が躍進、蓮舫氏が敗北した理由とは?

次に蓮舫氏ですが、その「敗因」は、蓮舫氏が訴えた「既存の政治からの脱却」のお株が石丸氏に奪われてしまった点にあります。

蓮舫氏を支持した立憲民主党と共産党それ自身が、今国民が「ウンザリ」しはじめている「古い政治を繰り返している既存政党」だと見なされたわけです。その結果、無党派層の一部しか取り込めず、結果的に石丸氏に大きく敗北してしまったのです。そもそも、立民・共産の支持者数自体が少ない中、無党派層の取り込みが勝利に向けての絶対条件だったのに、それができなかったわけです。

一方でその逆に石丸氏は、無党派層から小池氏に匹敵する巨大な支持を受けました。石丸氏は、政策の中身については何もアピールもしないで、ただただ「新しいことをやるぞ!」「既存の政治からの脱却を果たすぞ!」というイメージ戦略だけに終始したわけですが、それが今回、大成功したわけです。

最後に、(当方ならこの人くらいしか入れる人はいないなぁと思っていた)保守を標榜する田母神さんは、最終的に小池さんの得票数の1割にも満たない得票しか得られなかったのですが、要するに、東京都民には「保守」を支持する有権者等、ごくごく一握りしかいない、というのが、この田母神惨敗の基本的原因でしょう。

つまり、

  • 小池は自民との微妙な距離が功奏し勝利
  • 石丸は既存政治に嫌気がさした無党派層を取り込み二位
  • 蓮舫はそれができず三位
  • 田母神は世間の保守層の少なさ故に惨敗

というのが、今回の選挙結果の基本的な理由だったわけです。

したがって、この結果は、結局は東京都民は政策内容や人格等、都民は殆ど気にしちゃいない事がよく分かる結果だったのです。

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脳梗塞などの卒中リスクは「孤独感が続くと上がる」という研究結果

脳梗塞などの卒中リスクには、孤独感が関連していることが研究によってわかりました。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』で詳しく紹介しています。

慢性の孤独感と卒中リスク

◎要約:『孤独感は(他のうつ症状などの条件とは独立して)卒中リスクを高めるかもしれない』

今回は、時間経過でみた孤独感と脳梗塞などの卒中リスクに関して調べた研究をご紹介します。

中高年の成人における慢性の孤独感と卒中リスク

Chronic loneliness and the risk of incident stroke in middle and late adulthood: a longitudinal cohort study of U.S. older adults

アメリカで2006~2018年に行われた調査(the Health and Retirement Study)を元にしており、調査開始時点で卒中のない50歳以上の成人が対象となりました。

尺度(the 3-item Revised UCLA Loneliness Scale)を用いて、孤独感の経過を調べ、卒中が起こるリスクとの関連を調べています。

結果として、特に複数の調査時点で高い孤独感が続いている場合には、(うつ症状や社会的孤立とは独立して)卒中のリスクが高くなっていました(ハザード比で、1.56倍)。

(様々な随伴する要素が考えられますが)健康的行動様式や健康状態について調整した後でも孤独感が独立に影響を与えているという結果でした。

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販売員が使いがちな「少々お待ちください」を使ってほしくない理由

お店などで「少々お待ちください」と言われること、ありますよね。しかし、どのくらい待てばいいのか、なぜ待たされているのかを知らせない販売員も多いと思います。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、そもそも「少々お待ちください」という言葉はいらないのでは?と持論を語っています。

待ち時間とその理由

以前から僕は、「少々お待ちください」を使うなら「時間を伝える方が良い」という話をしてきています。

そしてつい先日、自分が客として買い物をしていた時に初めてこの接客を受けて、とても嬉しい思いになりました。

ちょうどレジ会計中だったのですが、商品を入れるためのちょうど良い袋がなかったらしく、担当してくれた販売員の方が、「ちょうど良い袋がないので、とってきます。30秒だけお待ちいただけますか?」と言ってきたのです。

その瞬間に、「あぁ、ちゃんと時間を言ってくれるから待ちやすいなぁ」と思ったわけですが、それと同時に『きちんと理由を伝えてくれる』ことの重要さにも気付かされました。

販売員はついつい「少々お待ちください」という言葉を使いがちです。

しかしお客様は、どのくらい待つのかわからないというストレスと同時に、時に販売員が何をしに行くのかがわからないというストレスを抱えることがあります。

何かをしにいったであろうことはわかるのですが、それが何なのかはわからないので何とも言えない時間が続くのです。

「少々お待ちください」と言われて、多少待つくらいはどんなお客様でもやってくれます。

でも、何について待たされているかがわからないと、その待ち時間のストレスはさらに膨らんでいってしまいます。

接客中だけではなく、たとえば普段友人と待ち合わせをしている時だったとしてもそうでしょう。

友人との待ち合わせで、LINEか何かで「ちょっと用があるから、もう少し待ってね」とだけメッセージを送ってこられても、せめて何で待たされるかくらいは知りたいと思いませんか?

知人同士・友人同士でもそんなことがあるというのに、販売員とお客様という関係であれば、なおさらのことです。

お客様をお待たせするということ自体は、どうしても発生してしまうものです。

それは仕方ないですし、お客様もほとんどの場合わかってはくれます。

でも『待たせる』ということがどういうことなのかはきちんと考えておかないと、お客様のに余計なストレスをかけてしまい、損をすることもあります。

ちょっとした伝え方の違いだけでストレスを軽減できるのであれば、やっぱりきちんとやっておきたいですよね。

今日の質問&トレーニングです。

1)自分が接客中に、お客様をお待たせしがちなタイミングには、どんなタイミングがありますか?

2)そのタイミングで、お客様のストレスを軽減するためには、何をどのように伝えてその場を離れれば良いですか?

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ほぼ廃墟なのに人がやってくる。かつめし千成亭の魅力は何なのか?

寂れた町にたった1軒残る飲食店。そこを目指して人が集まっている奇妙な光景が兵庫県で見られます。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、廃墟に残る名店を紹介しています。

廃墟にたった1軒残る「加古川かつめし」の名店。その未来は?

兵庫県加古川市神野町。

半世紀前に開発されたニュータウンの一角に、すでに廃墟となっている「神野市場」があります。

最盛期には50店舗ほどが営業し、地域住民の暮らしを支えていました。

しかし、ニュータウンには、避けることが難しい運命があります。

再開発をしない限り、住民は減り、寂れた街へと変貌します。

やがて、市場からは店舗が消え、廃墟となってしまうのです。

ここ神野市場もどこからどう見ても廃墟なのです。

ところが、この廃墟にたくさんの人が集まって来るのです。

廃墟ツアーでもお化け屋敷でもありません。

この中に、たった1軒、営業を続けている飲食店があるのです。

「洋食和食 千成亭」「中華食堂 千成亭」、2つの看板を掲げているお店です。

時代の流れで変わったのか、はたまた冗談なのか。

真相はわかりませんが、和洋中の食堂であることは間違いありません。

1974年創業。

現店主の父母が開業し、父親が亡くなった後、息子が母親を助けるために、跡を継ぎました。

夫を亡くした上に、自身も病気になり、塞ぎ込んでいた母親を見て、元気になってもらうために継いだのです。

それまで息子は、神戸北野のフレンチレストランの副料理長を務めていましたが、その地位を捨てて、食堂の親父となったのです。

大きな決断でしたが、確かな腕で生み出す料理は、瞬く間に評判となり、行列のできるお店になったのです。

名物は、加古川のソウルフードとも言われる「かつめし」です。

皿に盛ったご飯の上に、ビーフカツをのせ、デミグラスソースを掛けたもの。

添えものには、キャベツのサラダとスパゲティがのっています。

他に、小鉢2つと漬物、味噌汁、フルーツサラダがついて、1000円(税込み)。ご飯の大盛りも同じ値段。

かなりボリュームがあります。これで1000円は、安過ぎると言っても良いでしょう。

他には、大ぶりの唐揚げが5~6個載った「唐揚げ定食」や「ラーメン・チャーハンセット」、「千成おでんとラーメン定食」「かつ煮定食」「餃子定食」などがすべて1000円。

「旨い・安い・大盛り」が売りとなっています。