売上が伸びる店、永遠に目先の売上を追いかけている店。その決定的な違いは?

経営者を悩ませる「毎月の売上」。素人からすると、日々の売上を上げるために奔走すべきと感じてしまうものですが、実はそうではないよう。無料メルマガ『飲食店経営塾』の著者で飲食店コンサルタントの中西敏弘さんは、「目先の売上を追いかける人は、永遠に目先の売上を追いかけている」とし、経営者としての正しい考え方を紹介しています。

目先の売上を追いかける人は、永遠に目先の売上を追いかけている!

僕は、コンサルティングを依頼される際に、必ずと言っていいほど、“あえて”、「売上はすぐに上がらないですよ」という話をします。

なぜ、こんな話をするかと言えば、基本的には「売上は顧客満足度の結果」であると考えているので、顧客満足度、お客様がお店で楽しむ事ができる店になれば、自然と売上は増えると考えています。

ただ、この顧客満足度というのは、すぐに向上するものではなく、地道な改善を繰り返すことで達成できるものであり、最初から「売上」を求められるとどうしても「拙速な雑な改善」になり、結果的に売上減少を招くこともあるので、最初から期待されすぎても困るので、“あえて”、「売上はすぐに上がらないですよ」という話をすることにしています。

しかし、「売上が上がらない」とは言っておらず、1年ぐらいかけて地道な改善を繰り返せば、必ず、結果はでていると自負しています。もちろん、すべての店、会社で結果が出るわけではありませんが、かなりの確率で売上はアップします。

とはいっても、経営的に「逼迫」している状況の会社もあります。そのため、目先の売上を上げたいという気持ちも十分理解できます。

5~6年前に、あるご支援先が、社員人数が多く、社員人件費が高いので店舗をもう1店舗出店したいと、よく分からないことを言い出しました。僕は、「今の状況でも、様々な管理や仕組みができていないのに、もう1店舗出店したら、最初は開店景気で売上はあっても、結局は売上が落ちて、苦しむことになりますよ!」と助言したが、結局聞き入れられず、契約も終了してしまいました。

契約が終了しても過去のご支援先のことは気になるもので、たまに、どんな活動をされているのと、SNSやホームページを見に行くのですが、見た感じ、とても苦労されているように見えました。

結局、何年経っても目先の売上ばかり追いかけている感じで、販促や小手先のテクニックで売上を確保しようとしているようでした。また、タイミングが悪いことに、店を増やした途端にコロナ禍になり、結局、2店舗ほど閉店されているようでした。

僕は「販促を全くやらなくてもいい。SNSもやらない方がいい」とは、これっぽちも思っていません。

販促は、店舗レベルの割に集客が追い付いていないと思えば仕掛けることもありますし、SNSも必要に応じて、また、目的を明確にして実施してもらっています。

いつも思うのは、「目先の売上を追いかける人は、永遠に目先の売上を追いかけている」ということです。

目先の売上にこだわりすぎるために、いつも忙しくしていて、いつも売上をあげるための小手先の策をこなすことに精一杯。そして、悲しいことに、一生懸命仕事をされているのに、その状況が数年後変わったという人を見たことがありません。

反対に、売上よりも顧客満足、店舗の質のレベルアップに常に着目し、お客様が喜ぶためにどうすればいいのかを問い続け、店舗の改善を継続的に行っている会社、店は、結局、1年後ぐらいには売上で苦しむことはなくなっているように感じます。そして、着実に会社を前に進められているように感じます。

目先の売上確保も大切ですが、将来、安定した売上を確保するためには今何をすべきかを考えてみてはいかがでしょうか?

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「やっぱり大谷翔平がいないと…」。佐々木朗希の過保護っぷりにゲンナリ。つまらなすぎるプロ野球オールスターゲームの限界

19日、マイナビオールスターゲーム第1戦が行われ、全パが8-1と大勝。ソフトバンクの柳田悠岐が2年連続のMVPを獲得した。令和の怪物こと佐々木朗希が先発した全パは2番手で山本由伸が登板するリレーで、WBC準決勝・メキシコ戦の再現となった。まさに球宴の名にふさわしい豪華な組み合わせに歓喜したファンも多いだろう。だが、「今年が一番つまらなかった」「オールスターはもう限界じゃないか?」といった声もある。

初回から白ける試合

テレビ朝日系で放送された試合をプレイボールの18時半から観ていたという男性(40代・ソフトバンクファン)は言う。

「まず、セ・リーグ先発の村上投手(阪神)が初回に4失点した時点で白けました。初の球宴で緊張と焦りがあったとは思いますが、点を取られてもずっとニコニコしている村上投手を見ているのが辛かった。僕としては初回からギータ(柳田)とシーズンで不調の栗原がヒットを打ったのは嬉しかったですけど」

全セ先発の村上頌樹は今季ブレイクした阪神の右腕。レギュラーシーズンの防御率は1.97でリーグ3位という成績を残している。

「それだけに、佐々木朗希くんとのレベルの高い投げ合いを期待していたから、最初から“ガクッ”です。ホームランが複数出た派手な試合だったとはいえ、昔のオールスターと比べるとやっぱり面白くなくなったよなぁと感じたのが正直なところです」(前同)

佐々木朗希…過保護すぎる?

一方、全パの先発・佐々木朗希(ロッテ)に対しても不満の声が聞けた。20代の男性(巨人ファン)だ。

「セ、パ、どっちを応援してるとかはなくて、ただ佐々木朗希が何キロ出るのか?に注目していました。でも、三振を取りにいった変化球主体のピッチングで、個人的には〈う~ん…〉って感じ。確かに変化球のキレはエグかったけど、三振狙いのピッチングならもう1イニング投げろよ! と。直球主体の全力投球を期待して現地に行ったファンだっているはずで、正直“微妙”でしたよね」

テレビ放送でも、現在、球宴で日本人最速タイの記録を持つ佐々木朗希が記録を更新するのか? という部分に注目していたようにみえた。

「162キロを投げた去年の球宴でも1回で降板。もちろん、“日本の宝”でケガをさせるわけにはいかないってのは分かりますよ。でも、プロとして少し過保護すぎなんじゃないかと…。多くのファンの投票で選ばれたわけで、興行としてどうなのよ?と疑問を抱かざるを得ません。球宴とはいっても試合なわけで、そこを疎かにしてレギュラーシーズンや将来のことを考えるくらいなら、僕は辞退をしてもいいんじゃないかなと思いました」

黎明期にはガソリン車の勝利。王座をEV車に明け渡す日はくるのか?

EV車が普及されるようになり、ガソリン車は今後、王座を譲ることになるのか?話題となっています。今回、メルマガ『歴史時代作家 早見俊の無料メルマガ』では、時代小説の名手として知られる作家の早見さんが、 自動車王と呼ばれたヘンリー・フォードのエピソードを紹介。エジソンとの関係やフォード社の理念についても語っています。

自動車王の栄枯盛衰

EV車の普及が話題になっています。

自動車の普及に大きく貢献したのはご存じ自動車王ヘンリー・フォードです。

1896年、エジソン照明会社のチーフエンジニアであったヘンリー・フォードは自作四輪自動車の製作に成功、尊敬する発明王トーマス・エジソンに自動車への夢を熱っぽく語り、励ましの言葉をかけられました。時にフォード、33歳、自動車王への道を踏み出した瞬間です。

「努力が効果をあらわすまでには時間がかかる。多くの人はそれまでに飽き、迷い、挫折する」とは、フォードの名言です。たゆまぬ努力を続け、成功を手にしたフォードならではの言葉です。

彼の人生はその言葉を実践したものでした。

1891年、エジソン照明会社の技術者となり、2年後にチーフエンジニアに昇進すると内燃機関の実験に携わり、自作四輪自動車の製作に繋がったのです。彼は一日12時間勤務して帰宅してから、自宅に作った作業場でエンジンの研究に没頭しました。

まさしく飽きず、迷わず、挫折することなく努力を続けたのです。

エジソンは自動車開発にも強い関心を抱いていました。自作四輪自動車を製作した後、フォードは会社内の幹部社員の親睦食事会に呼ばれました。そこでの話題は乗物用蓄電池の充電でした。電気を扱う会社としては大いなるビジネスチャンスです。

だらだら仕事をした2時間よりも濃密な2分間を使える人が成功するワケ

いつも時間に追われている…。現代社会はそういった人が多いかもしれません。今回のメルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、 著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が、  人生を豊かにする最強の時間活用法を伝授しています。毎日忙しい人は必読です。

スキマ時間は、あなたの人生そのものです。最強の時間活用法!

こんにちは。ゆうきゆうです。

皆さん元気でおすごしでしょうか。

さて、皆さんは時間を使うことは得意でしょうか。

なかなか「自分は時間を使うのがすごく得意だ!」と断言できる人は少ないでしょう。

今回は、充実した1日を過ごすことができる「時間の使い方」についてお話ししましょう。

スキマ時間で人生が分かる!

その秘訣こそが「スキマ時間」です。

人間は「まとまった時間に集中して行動する」というのをとても重要視します。

例えば「2時間は机に向かって勉強する!」「毎日1時間は運動する!」等です。

しかし、この方法よりもはるかに重要なのは、スキマ時間を有効活用していくこと。

なぜなら人間の本質は、スキマ時間に表れているからです。

スキマ時間というのは、本当にちょっとした空き時間のことを指します。

そして、そのちょっとした時間でもやりたいことこそが、その人が本当に進みたい方向ではないでしょうか。

本当に1、2分だけでも手が空けばやりたくなってしまうとか、大好きな人がいたら、1分で良いから会いたいと思うように、スキマ時間に行うことこそが、その人が本当に望んでいることです。

それらのちょっとした時間の積み重ねが、その人を形作るのです。

実際に、勉強ができる人はスキマ時間を活用しています。

例えば電車の待ち時間などといった数分でも本を開いたり、ちまちまとでも必死に勉強をしています。

逆に勉強が苦手な人というのは、まとまった時間があるときにしか勉強せず、スキマ時間では遊んだりダラダラしたりしている場合が多いものです。

そして、トータルの勉強時間は減っていくことになります。

ユニクロもこれで成功した。「背伸び戦略」の詳細と注意点

会社が「停滞」しているな……と感じた時、何をすれば良いのでしょうか?今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では、著者で経営コンサルタントの梅本泰則さんが、「オーバーエクステンション」という戦略を紹介。壁にあたっている会社に役立つ話をしています。

停滞の壁を破る

1.オーバーエクステンション

会社に大きな変化や成長を促したいとき、今よりはるかに大きな目標を持たせることがあります。

例えば、年商10億円の会社を10年後に100億円にするとか、今は3店舗だけれど、5年後に50店舗にするといった目標です。

こうした目標の立て方を「オーバーエクステンション」と言います。日本語にすれば、「過拡張」とでもなるでしょう。

この考え方は、経営学者の伊丹敬之先生が提唱したものです。「背伸び戦略」とも言われます。経営に行き詰っている会社が、壁を破るには良い方法です。

さて、スポーツショップの多くは、壁に当たっています。なかなか、次の新しい手が打てません。そこで、この「オーバーエクステンション」の考え方を応用してみてはどうでしょう。

オーバーエクステンションでは、今までと同じ戦略を続けるだけではいけません。新しい戦略を考えます。それは、新しい商品戦略かもしれません。新しい市場開発かもしれません。新しい売り方かもしれません。

とにかく、今までとは違った攻め方をして、新しいことに挑戦して、成果を上げることです。

そのいい例が、ユニクロではないでしょうか。まだ店舗が30もない時に、柳井社長は「3年後に100店を目指す」としました。これを見事に達成したら、次の目標は300店です。その間、次々とヒット商品を生み出していきます。その結果、今や2,400店舗で2兆円の売上です。

マイナンバー問題も丸投げ。河野太郎大臣「スタンプラリー外遊」に自民内部からも疑問の声

「ポスト岸田」の一角と目されている河野太郎デジタル大臣。しかしマイナンバーカードを巡る問題が解決を見ない中での外遊に、自民党内からも疑問を訴える声が上がっているようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、河野氏の外相時代の異常な「外遊回数」と、その莫大な費用を紹介。さらに今月11日からの北欧外遊を「避暑地めぐり」と厳しく批判しています。

安倍元首相の撒いた種。外遊という血税浪費旅行を楽しむ国会議員

自民党の政治家たちは外遊が大好きで、毎年、ゴールデンウィークになると、多くの閣僚が国民の血税で海外旅行を堪能して来ました。2020年と2021年は新型コロナの影響で自粛していましたが、昨年2022年には岸田内閣の閣僚20人のうち11人が外遊を楽しみ、今年2023年も閣僚19人のうち8人が外遊を楽しみました。そして、閣僚以外の国会議員は、衆参合わせて100人以上が、これまた国民の税金で外遊を楽しみました。

閣僚1人の外遊は1回数千万円、首相になると1億円から2億円と言われていますので、これまでに無駄遣いされた税金の総額はとんでもない金額になりそうですが、こうした悪習が慣例化された背景には、安倍晋三元首相が「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」などと称して、7年8カ月で80回以上もの外遊を繰り返し、世界各国にカネをバラ撒き続けて来た実態があります。

そもそも「地球を俯瞰する」じゃなくて「地球儀を俯瞰する」って、あまりにも頭の悪そうな表現ですが、それはともかく、7年8カ月で80回以上の外遊を繰り返していながら、中国や韓国や北朝鮮など自分の嫌いな国には一度も行かなかったという結論こそが、「国内世論向けに外交を利用していただけ」という安倍外交の本質を表わしています。

さらには、安倍元首相が80回以上の外遊で世界各国にバラ撒いたカネは、ODAや円借款なども含めると60兆円を超えると試算されています。百歩ゆずって、途上国のインフラ整備などへの援助なら分かりますが、先進国であるイギリスに原発推進費用として約1兆円だの、プーチン大統領が伊勢志摩サミットに来てくれたお礼にロシアへ約3,000億円だの、普通じゃ考えられないバラ撒きが目白押しです。

しかし、そんな安倍元首相に輪をかけて最悪なのが、ワクチン担当相時代も現在のデジタル担当相時代も「ミスターその場しのぎ」の名を欲しいままにしている河野太郎大臣なのです。河野大臣は、トラブル続きのマイナンバー問題を丸投げし、現在、絶賛外遊中ですが、その日程を見てみると、7月11日から16日までが北欧のフィンランド、スウェーデン、エストニアで、17日から22日までが中東のヨルダン、パレスチナ、イスラエルだそうです。

後半の中東歴訪は、17日からサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、カタールを回る岸田文雄首相の中東歴訪に合わせたものです。日本が現在、石油の大半を依存している国々を岸田首相が歴訪する一方で、それに準ずる関係性の国々を河野大臣に回らせて、中東の国々とのバランスを補完する。これは、外相時代に中東を重要視していた河野大臣には適任でしょう。しかし、前半の北欧歴訪なんて、完全に「夏休みの避暑地めぐり」じゃないですか。

トラブル続きのマイナンバー問題は、自身が旗振り役となって「総点検」を指示したばかりなのに、それは「大串正樹副大臣、尾崎正直政務官に陣頭指揮を執っていただく」とのこと。しかし、「総点検」の結果を発表するのは「帰国後」とのことなので、結局、河野大臣は、自分の留守中に大串副大臣と尾崎政務官に押し付けた「総点検」の結果を、あたかも自分の手柄のように発表するつもりなのでしょう。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

55億ドルも大盤振る舞い。ウクライナへの支援継続は日本の国益になりうるのか?

兵器や弾薬の供与こそ行っていないものの、今や世界有数の「ウクライナ支援国」である日本。その是非を巡っては国民の間に賛否両論が渦巻いていますが、はたしてウクライナ支援は我が国の国益に叶うものなのでしょうか。国際政治を熟知するアッズーリ氏は今回、海外支援が果たす役割や重要性を詳しく解説。その上で、日本のウクライナ支援について自身の見解を記しています。

ウクライナ支援継続は本当に「日本の国益」になるのか?

ウクライナ戦争では一向に解決の兆しが見えないでいる。今年2月の時点の情報になるが、日本政府はこれまでにウクライナ経済の再建のために6億ドル、緊急無償資金協力などの人道支援に4億ドルなど合計で15億ドルの支援を表明し、実行している。

人道支援では避難民を受け入れている周辺国やウクライナに対し、医薬品や食糧など生活必需品を国際機関や日本のNGOを通じて提供し、停電やそれに由来する交通事故を念頭に、発電機300台、太陽光で充電できるソーラーランタン8万3,500台、反射材付きのベスト2万着、リストバンドタイプの反射材16万個など積極的に支援を行っている。

さらに、軍事面では自衛隊の防弾チョッキやヘルメット、化学兵器に対応した防護マスクや防護服、また地雷や不発弾の除去を進めるため地雷探知機4台の提供が発表されるなど、日本は多方面で積極的にウクライナ支援を行っている。岸田総理大臣は最近新たに55億ドルの追加支援を行うことを表明しており、日本は世界でも有数のウクライナ支援国と言えよう。

しかし、日本国内でも昨今の九州における壊滅的な豪雨被害のように、日本世論では“日本が大変なのに海外にカネをぶちまける時か!”と岸田総理への不満や怒りの声が少なくない。確かに、一般市民の中で何億、何十億という国民の税金が海外に流出しても、それがどのように使用されたのか、将来的にどのように日本に利益として還元されるのかを一般的に把握することは難しく、国民とすれば単にカネが外へ流れる程度にしか理解が及ばないだろう。

欧米の支援で戦後復興を果たした日本

一方、海外支援は極めて重要との考えもある。実際、日本も海外支援によって今の姿がある。戦後の焼け野原となった日本は、政治的にも経済的にもゼロからの再出発となった。その当時、日本の経済力はインドネシアやフィリピンなどより貧しかったとの指摘もある。

戦後、日本は欧米からの経済支援もあり、急速に経済復興を進め、高度経済成長を経験し、いつの間にか米国に匹敵する経済大国の地位まで上りつめた。これほどの経済成長をこのスパンで成功させた国は世界にも類はない。日本の交通の心臓となっている東海道新幹線も、実は欧米からの経済協力によって建設されたものだ。歴史を辿れば、海外支援がその国の運命を左右する場合があるのだ。

今後頼りになる日本が支援してきた国々

そして、海外支援を積極的に行っていけば、その分それによって経済成長を遂げた国と日本との関係はより強固なものになる。日本は長年、東南アジアや南アジア、アフリカなど多くの国々に積極的な経済支援、人道支援を行ってきたが、グローバルサウスの存在感が世界で強まるように、日本が支援を継続してきた国々による経済成長が近年著しい。

人口減少や労働力の確保に悩む日本としては、今後そういった国々から労働力を支援してもらえる可能性が高く、また今後日本が経済的に落ち込み、台湾有事など米中による戦争に巻き込まれた場合も、多くの国が日本を支援することになろう。人間の心理として、自分が苦しい時に支えてくれた人には感謝が深く、日本としては自らが落ち込んだ際、今度は頼む!という形でこれまで海外支援を積極的に行ってきた。

ホンマでっか池田教授が老いて知る「老人」と「若者」の大きな違い

お年寄りが若い人に向けて「元気でいいわね」と声を掛けるのはよくあること。若い頃はそんな言葉に「別に元気じゃねえよ。普通だよ」と思っていたと語るのは、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田教授です。それが今では声を掛けたお年寄りの気持ちがわかるようになったのだとか。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、老いによって起こる体のさまざまな変調体験を綴り、若かった頃を知っているからこそ「元気でいいわね」の言葉が生じると説明。老人と若者は非対称で大きく違うと伝えています。

老人になるということ

コロナ禍で自宅でごろごろしている間に、ずいぶん歳を取ったような気がする。食欲は普通にあるし、睡眠障害もなく、酒は毎日飲んでいて、別にどこも取り立てて具合が悪いところはないのだけれども、若い時に比べて、気力が落ちた気がする。セロトニンと男性ホルモンの分泌が落ちたのかもしれない。男性ホルモンは寿命を縮めるので、長生きするかも知れないなと思うと、ちょっと嬉しい気もするけれど、エロ抜きで長生きしてもしょうがないか。

昔『昆虫のパンセ』という本を書いたことがあって、その中でファーブルが71歳で子供を作ったという話を引いて「残念ながら私は老人になったことがないので71歳で子供を作るという意味がよく分からぬ」などと、今にして思えば、甚だ生意気な放言をした覚えがあるが、最近この言説は我ながら結構至言なのではないかと思えてきた。

若い人は老人になったことがないので、老人のことはよく分からないのと反対に、老人は昔若者だったので、若者だった時の自分についてはよく分かるのだ。老人と若者はこの点に関しては非対称なのである。これは老人と若者の大きな違いである。若い時は老人がオタオタ歩いているのを見ても、脚が悪いんだ、あるいはうまく歩けなくて可哀そうだなとは思っても、どんな気持ちでオタオタ歩いているかまでは、思い至ることはなかった。

いざ自分が老人になってオタオタ歩くようになって分かったことは、歩くことを意識せずに歩くのが難しくなってきたことだ。5~6年ほど前から足の裏に違和感があって、裸足で床の上を歩くと気持ちが悪い。調べてみると、足底筋膜炎とか糖尿病とか、いろいろな可能性があるのだけれど、どうにもぴったり当てはまる症状がない。

念のために、懇意にしている近所のお医者さんに診てもらったのだけれども、「まあ老化ですね」と言われて胡麻化されてしまった。そんなことは言われなくても分かっている。自分で調べて分からない時は、医者に行ってもまず分からないことがよく分かった。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

世界的エンジニアが予言。「人手不足」と「仕事不足」の先の「大失業時代」到来

例えばトラック・バスの運転手や建設現場の作業員など、日本では現業職の「人手不足」が大問題で、更に深刻化するのが確実です。一方で、急速に進化するAIが大学を出て働く人の仕事を確実に奪い「仕事不足」になると考えられています。やがて来るこの2つのミスマッチの問題を真剣に考えないと大きな社会不安が起こると警告するのは、メルマガ『週刊 Life is beautiful』著者で、Windows95を設計した日本人として知られる中島聡さんです。中島さんは日本社会の問題点を具体的に8つ上げ、社会に歪みを生まないためにも、何らかの手を打つ必要があると訴えています。

人不足と人工知能

ChatGPTの進化を見ていると、さまざまな職が人工知能によって置き換えられたり不要になったりすることは確実だと思います。簡単な事務仕事はもちろんのこと、データ解析のような比較的複雑な仕事まで人工知能に任せられるようになってくると、その労働市場に対する影響は、計り知れない程大きなものになると予想できます。

それとは別に、土木建築、介護、飲食、清掃、農林水産、公共交通、ロジスティックス(倉庫、配達、輸送)などの「肉体労働」を伴う業界では、人手不足が目立っています。日本と米国では若干事情が違いますが、移民や外国人(日本では技能実習生)に頼らなければならない状況は同じです。

国が豊かになると、高学歴な人が増え、賃金の安い肉体労働をしたがらなくなるのは、どこの先進国でも同じです。日本の地方では、成績が優秀な学生は都会に出て、知識労働(ホワイトカラー)の職に就くのが当たり前になっています。結果として、肉体労働の労働市場においては、需要が供給を上回る状況になっています。

日本では、高度成長期以降に第三次産業が急速に伸び、そこが知識労働者の受け皿となりました。それを受けて、大学進学率も、1971年の19.4%から上昇を続け、今では60%近くになっています。

しかし、人工知能技術の急激な進歩により、知識労働市場に大きな変化が起ころうとしています。人工知能の活用により、知識労働者一人あたりの生産性が大幅に急増し、結果として、知識労働の市場においては、需要が供給を下回る状況になるのです。

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つまり、

肉体労働市場: 需要>供給
知識労働市場: 需要<供給

という二つのミスマッチが起こることになります。

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三浦春馬さんの“最後の共演者”。『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』松岡茉優の“覚悟”

元天才子役・芦田愛菜が7年ぶりに民放連続ドラマに出演することでも話題になった、松岡茉優主演「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)。初回放送から、松岡&芦田の熱演に「感動した」などと賞賛の声が多くあがっています。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、同ドラマに松岡茉優の“覚悟”を感じたといい、3年前に亡くなった三浦春馬さんの“最後の共演者”となった彼女にエールを送ります。

三浦春馬さんの“最後の共演者”

ドラマファン注目の7月期は『VIVANT』、『トリリオンゲーム』、『真夏のシンデレラ』。そこに続くのが『ハヤブサ消防団』、『最高の教師 1年後私は生徒に■された』でしょうか。

惹きつけるタイトルで言えば『最高の~』が何とも挑発的ですよね。

このドラマは2019年1月期に平均視聴率11.5%を記録した『3年A組-今から皆さんは、人質です-』のプロデューサーと演出家が再びタッグを組んだ、広い意味での“現在の教師と生徒、教育問題”をテーマにした実験的な作品になっているようです。

私が気になるのは、こんなエキセントリックなタイトルと内容のドラマに松岡茉優がキャスティングされていたことです。

私の中で松岡といってすぐに思い出すのは、2020年9月期の『おカネの切れ目が恋のはじまり』です。

収録中に共演者の三浦春馬さんの悲しい出来事があり、4話しか放送されなかったドラマでした。

三浦さんの突然の出来事には、たくさんの芸能人たちが衝撃を受けましたが、松岡もそのひとりです。

“最後の共演者”になってしまったから…。

一部では余りのショックから“女優業からの引退”なんて報道もあったぐらいです。

それがあの時から3年、“卒業式に担任生徒の誰かに突き落とされた女性教師”役で帰ってきたのです。

舞台裏で様々な綱引きがあったことだけは間違いないのでしょうが、よほどの信頼関係が無ければ事務所もマネージャーからも松岡にオファーできなかったように思えます。

このドラマがいかに“憑依型”役者にとって危険な仕事なのかは、事前のキャスティングの動きからも垣間見られます。

一報を報じた『週刊女性』によれば、当初この教師役は柴咲コウだったといいます。

ところが本を読んだ柴咲は「こんな役はできない」と断ったというのです。

「女優としてのキャリアに泥を塗ることだけはしたくなかった…」とまで。

そんなハードな役柄を、3年前にあんなに辛い体験をした松岡が引き受けるとは…驚きです。

先行試写会では集まった高校生たちにはー

「現役の皆さんからすると辛いな、苦しいなと思うシーンがあるかもしれません。その時は離席して構いませんし、途中で見なくても大丈夫です」というメッセージも送っていました。

確かに松岡と、生徒役の芦田愛菜の演技には息の詰まるシーンもあり、このドラマに“覚悟”のようなものを持って臨んでいる松岡の姿勢が透けて見えてくるように思えました。