ゆくぞ勝利のゴールまで。今後の日本車メーカーがまず作るべき車

故障の少なさ、燃費の良さなどから各国で愛されている日本車ですが、世界のトレンドは次のフェイズに入ってきているようです。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、「先進国では楽しめる車が求められてきている」とし、今こそあの「マッハ号」を世界に向け売り込むべしと力説しています。

ドバイに「マッハ号」を売り込め!

性能では世界のトップと言っても良い日本の車。海外でもその良さは認知され、ファンは増えつつあります。そうした流れの中で、燃費の良さや故障の少なさだけではなく、先進国では、より“楽しめる車”が求められてきています。スポーツカーやオープンカー、高級車など、趣味性の高い車です。

日本のメーカーもそうした要望に応えるべく、ストーリー性のある「コンセプトカー」を送り出そうとしています。その車に乗れば、車の持つストーリーを体感できます。主人公になって、走る続けることができるのです。今後は、そんな車を開発しなければ、海外でのシェアを伸ばすことは難しいでしょう。

そこで、私の提案。1967年のテレビアニメ『マッハGoGoGo』に登場するレーシングカー「マッハ号」を製作してはどうでしょう。

あのアニメを観た時、男の子たちは速効、マッハ号に魅了されました。とにかく“カッコいい!”のひと言。大人になったら乗りたい、という気持ちから、どれだけの子どもがおもちゃを欲しがったことでしょう。いま、あの“名車”が蘇ったら、大人になった当時の子どもたちは、歓喜するでしょう。

しかし、不景気な日本では、高額にならざるを得ないマッハ号を手に入れることは難しいと言えます。また、道路の狭い日本では、あの巨大なフォルムは走れません。

海外ならどうでしょう。道も広くて、お金持ちも多い、ドバイに売り込めば良いのではないでしょうか。お金が余っているような国です。たとえマッハ号が数億円しても、買ってくれるでしょう。クールなジャパンのクールな車です。物珍しさでも買うのではないでしょうか。

ただ、ひとつ問題があります。アニメ『マッハGoGoGo』を知っているかどうか。アメリカでは放送され、実写の映画化もされているので認知度は高いのですが、ドバイではどうでしょうか。

ならば、タツノコプロと自動車メーカーとのコラボプロジェクトとして、ドバイで『マッハGoGoGo』を放送することから始めれば良いのです。あのカッコ良さには、必ず魅了されるはずです。子どもが欲しがれば、お金持ちの親は買うでしょう。高校生の1ヵ月の小遣いが10万円という国です。親が趣味に使える金額は計り知れないのです。

アニメとともに、クールジャパンで売り込めば良いのです。

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障がい者だけじゃない。福祉従事者にも「学び」の機会が必要な訳

特別支援学校を卒業したあとの学びの場を地域で作っていく必要性を訴え、活動を続けている引地達也さんが、日々のさまざまな気づきをメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』に綴っています。今回は、青年期の学習こそ「自分づくり」の大切な時間だという鳥取短期大学の國本教授の考えを紹介。障がい者はもちろん、福祉領域の従事者にとっても継続的な学びは必要で、課題はいかに「学び」=「楽しい」を実感してもらうかにあるとしています。

青年期の学びは自分みがきに向けた「自分くずし」の時間

先日、甲府市で行われた「青年期における学びを考える会 シンポジウム2020」に招かれ、私は特別講演として支援が必要な人への学びの場であるシャローム大学校の取組みを紹介しながら、特別支援学校を卒業した後の「青年期」の学びの重要性を説きつつ、それは社会全体が生涯にわたる学びの楽しさを実感し共有することが第一歩であると力説した。

そう、これはシンポジウムで自分が言いながら熱を帯びて言葉になったものなので、私の中で熟成した言葉ではなかったのだが、これまでの取組みは結局、一緒に学ぶ場づくりは、参加する人が楽しいと思えることが重要で、勉強や学習にネガティブなイメージを持っていると、なかなか行動が楽しくならないのが実感として明確だ。だから、障がい者の生涯学習や社会教育を考える上でつくづく「楽しさ」を追究するのは間違いではないと思う。

このシンポジウムでは鳥取短期大学の國本真吾教授が「七転び八起きの『自分づくり』」の基調講演もあり、そこで國本教授は青年期の学びの重要性を「自分くずし」の時間と説いた。つまり、「自分くずし」から「自分さがし」を経て「自分みつけ」に至り「自分みがき」へと移行する、という考え。

特別支援学校を卒業し、すぐに就労や福祉事業所への通所に至っても、そこでは一定の作業という役割が与えられ、生活は職場や事業所と自宅との往復が中心となる中で、なかなか「自分くずし」が出来ないままとなる。

実は、いるかもしれない本当の自分、いるかもしれない何かをやりたい自分、できるかもしれない自分、にはたどり着けないなのではないかと考えてしまう。國本教授の言う「自分づくりの過程の保障」をこの社会はどんな人へも提供しているだろうか、との疑問にも行き着く。

障がい者に限らず、「自分くずし」により新しい「自分みがき」をするのは、その可能性を社会が示すだけでも、あるべき自分に押し込められた方の中には、その押し込められたストレスから解放される気分になるかもしれない。

現在、私が文部科学省事業として開発を進めている福祉領域に携わる方が、再教育をして広いステージで活躍してもらうためのカリキュラムは、どうしても「研究」とか「再教育」という言葉で硬質なイメージになってしまうが、要は福祉領域で確立している自分を再度の学びで「くずし」て、新しい自分みがきへ至るためのきっかけづくりである。

それを「面白い」と思ってもらうために、カリキュラムの内容をより活動的なアクティブラーニングを基本としながら、受講者どうしが関わりあい、話し合い、学びあう場所にしながら進行中である。

学びにはどうしても評価が伴うから、その評価を苦手と思う人は多い。評価されることに拒否反応やトラウマがある人もおり、若いころの「成績」に対するプレッシャーの傷は多くの人にとっては深く、いまだ癒えていないらしい。だからこそ、社会教育や生涯学習でその傷を癒せないかと考えてしまう。

前述のシンポジウムで私が口走った「勉強って面白い、生涯学習は楽しいって市民のひとり一人が思えなければ、大きな広がりにはならないと思います」というのは本音で、つまり楽しくすれば、問題は解決できるはず。口走りながら、自分の中では課題が明確になったのだと一人で納得している。

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30年かけ世界企業競争ランキングを30も落とした日本凋落の訳

スイスIDMの2019年世界企業競争力ランキングで、30位というおよそ先進国に相応しくない評価を受けた日本。約30年前は同ランキングで世界1位を誇った我が国の国力はなぜここまで凋落してしまったのでしょうか。そして「復活の目」はあるのでしょうか。数々のメディアで活躍する嶌信彦さんは今回、自身の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』で、世界進出に成功したユニクロの顔・柳井正氏が考える「日本の将来像」を紹介しています。

“経済敗戦”からどう立ち直る?

「平成の30年は日本の“経済敗戦”の時代だった」と断ずるのは柳井正・ユニクロ会長兼社長だ。激動の昭和時代を経て平成の30年は穏やかに成長し国民の生活は豊かに安定したかにみえる。しかし内実をみると、スイスのビジネススクールIMDが発表した世界競争力ランキングではもはや経済大国とはいえないほど凋落しているのだ。

ユニクロを展開するファーストリテイリング社は、1949年に家業の小郡商事(山口県)から創業し、84年にユニクロ1号店を広島にオープンし全国展開を進めた。同社の2019年8月期の決算は2兆2,905億円の売上高に達し、今やアジア、アメリカ、ヨーロッパにまで進出して世界第3位のアパレル小売会社となった。

その柳井氏は「GDPはまだ世界で3位だが、IMDのランキングは1992年から4年連続1位だったのに2019年の日本の企業競争力は世界ランキングで30位にまで落ちた」と嘆き、このままだとGDPももっと低落するだろうと指摘する。

60年代から80年代の高度成長期は、輸出が盛んで国内の人口も増大して内需も拡大していた。このため大企業はもちろんのこと99%を占める中小企業も海外に飛び出て市場を開拓したし、企業の研究開発が熱心で設備投資を行ない、新製品をどんどん作り出していった。テレビ、自動車、機械、通信機器やそれらの部品等は、日本企業の競争力が強く、他の追随を許さないほどだった。そこには日本人の勤勉さや手先の器用さ、時間厳守の厳しさ、2,000年以上に及ぶ文化、文明の蓄積などが寄与していた。

ところが、80年代後半から90年代初めにかけて日本を覆ったバブル経済の波に呑まれ、多くの企業がバブル崩壊とともに苦渋を飲む結果となってゆく。このため、日本の活力を支えてきた多くの中小企業が倒産、閉鎖し、企業の合併再編が進んだ。2000年代に入ると金融業界にまで波及。13行あった都市銀行は三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそなに統合され、今なお地方銀行と信用金庫の再編統合が進行中だ。

しかも、世界経済のグローバル化が急速に進んでいったが、日本企業はこの流れにも乗り遅れた。そのせいか、90年代前半までに見られた日本企業の進取の精神や日本人の勤勉努力、教育への投資、設備の更新といった分野にまで内向きとなり、企業や人々は設備投資や消費に臆病になっていった。企業の資金は溜め込まれるばかりで人々の消費意欲も慎ましやかとなり、企業の内部留保は463兆円、個人の金融資産は1830兆円にも及ぶ。しかし、日本全体に元気がなく経済敗戦とはいい得て妙な表現だ。

(財界 2020年2月12日号)

※なお、本コラムは新型コロナウイルスによる肺炎の影響により、中国におけるユニクロの休業店舗数が報じられる前に入稿しております。

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新型コロナ感染懸念も決行「Perfume」ライブの様子をファン激白

初の4大ドームツアー「Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome」を行っているテクノポップユニット・Perfume(パフューム)。ツアーファイナルとなる東京ドームでの2Daysの1日目を25日に終えた。そんなPerfumeにまつわるニュースが昨日、ネット上を駆け巡っていた。
公式サイトにおいて、場内での新型コロナウイルスへの感染症予防対策を十分に行いつつ開催するとした上で、「新型コロナウイルス感染拡大の状況も踏まえ、残念ながらご来場が叶わないお客様におきましては、払い戻し対応を実施することといたしました」と発表したことで、ネットで「神対応」との声が挙がっていた。

では、25日に行われ東京ドーム1日目のライブはどうだったのか? 実際にライブに行ったというファンたちに話を聞いた。

感染拡大が心配される中行われたPerfumeライブ

「Perfumeのライブ最高だった! 」というのがまず第一声。ライブ自体は大盛り上がり。とても満足度の高いライブとなったようだ。では、気になる新型コロナウイルスによる影響、そして対策はどうだったのだろうか?

ライブ開始前。会場となった東京ドームにはたくさんのファンが集まっていた。10代から30代の若い男女が多いが、40代から50代以上のファンの姿も見られる。その多くがきちんとマスクをしていたという。

まずは荷物検査。そこには警備員がいて、ボトル型の消毒液をプッシュしてくれ、みんなそこで両手を消毒する。誰だって新型コロナウイルスへの感染は心配。消毒をしないファンはいない。

その後、スタッフにチケットを見せて会場内へ。事前に払い戻し対応をするとの発表があったことで、どれだけの観客数になったのか気になるところだが、実際にライブに行ったというファンによると、9割以上は埋まっていたのではないかという。暗がりの中ではあるが、見渡す限り、ほとんどのファンがマスクをしていたそうだ。
そして、いざPerfumeのライブがスタート!

韓国で1000人越え。在韓米軍兵士が新型コロナウイルス初感染

ついに韓国の新型コロナウイルス感染症が1000人を超えた。韓国疾病管理本部中央防疫対策本部が26日、新型コロナウイルス感染者が新たに169人(同日午前9時現在)確認されたと発表したと朝鮮日報が伝えている。これにより、韓国国内の感染者数は1146人に増えた。感染者の数が1000人を超えたのは中国に次いで2か国目となる。死者の数も1人増えて11人となった。

また、聯合ニュースによると、新型コロナウイルスの集団感染が起きた南東部・大邱市付近の慶尚北道漆谷郡にある基地で兵士1人の陽性が確認されたと発表した。在韓米軍の兵士のうち、新型コロナウイルスの感染が確認されるのは初めて。

わずか1か月足らずで感染者1000人を突破

この日感染が確認された169人のうち、大邱の感染者が134人で最も多かった。以下は慶北19人、釜山8人、ソウル4人、慶南2人、仁川1人、京畿道1人の順だった。

韓国での感染者は1月20日に初めて確認され、そこから1カ月余りで1000人を突破。南東部の大邱にある新興宗教団体「新天地イエス教会」の施設での礼拝に参加した信者らを中心に大邱と周辺の慶尚北道に感染者が集中していると聯合ニュースは伝えている。





※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by:青瓦台 Facebook

4月末までに新型肺炎の完全収束がなければ東京五輪は絶望的な訳

感染拡大に歯止めがかからない新型肺炎。政府は2月25日にようやく基本方針を発表しましたが、遅きに失した感は否めません。なぜ安倍政権の対応は、ここまで後手に回ってしまったのでしょうか。ジャーナリストの高野孟さんは今回、自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、このような事態を招いた根本に政権の「緩み」があったと指摘。さらに厚労省の医系技官がダイヤモンド・プリンセス号の「隔離失敗」の原因となったとして厳しく批判しています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2020年2月24日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

4月一杯に新型肺炎を完全終息させないと五輪開催が危うくなる!──なのに何の危機感もない安倍政権の緩みっ放し

東京五輪の開会式は7月24日で、その2カ月前の5月半ば、大型連休明けになってもまだ新型肺炎に収まりがつかず燻っているようであれば、五輪そのものの開催が危うくなる。

第1に、その時期には早くも、各国のチームが続々と来日し、ホストタウンとなる全国約480の市町区に散ってトレーニング・キャンプに入る。その前に安心して来日できる環境を整えておかなければ、急遽キャンプ地を自国かアジア近隣で新型肺炎から安全なところに振り替えるとか、それも難しいので五輪参加そのものを諦めるチームが出てくるとか、大混乱が始まる。

第2に、事前のキャンプ入りを予定していないチームや選手も、7月までに本当に収まっているのかどうか、正確な情報を得た上で参加するかどうかの判断を迫られる。有力なチーム・選手であるほど、そしてプロ選手であればなおさら、選手生命を絶たれることになりかねない疫病には敏感になるだろう。

第3に、発生源となった中国がその時点でどういう状況となっているか分からないが、自国と日本とそれぞれの終息度を見極めた上で、場合によっては中国選手団全体が参加を見合わせることをも含めて、この時期には最終判断を下さなければならないだろう。少なくとも、中国は大丈夫だが日本はまだ危ないので中国選手団が来られないというみっともない事態は、絶対に避けなければならない。

第4に、五輪目当ての外国人観光客も、2カ月前にはツァー予約をキャンセルするかどうかの決断を迫られる。

2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の場合は、終息までに8カ月を要した。今回の新型肺炎も同じだとすると、昨年12月12日に武漢市で最初の症例が出ているので、今年8月9日の閉会式あたりまでが8カ月間に入ってしまう。しかも、発症しないままの人からも感染してしまうという今回の特殊性を考えると、いったん収まったかに見えてもまたどこか思いもかけない所からポコッと出てくるといった格好で、一層長引くこともあり得るだろう。少なくとも、8カ月より短くて済みそうだと見る根拠は何もない。

だからこれは、8カ月を少し繰り上げて、7月の開会式までに収まっていれば何とかなるだろうというものではない。8カ月かそれ以上と予測される感染蔓延期間を半分以下に折り畳んで、4月一杯に世界に向かって完全終息宣言を発せられないようであれば、五輪は数千万人が濃厚接触する究極のマス・ギャザリングの場と見做されて、5月から“崩壊過程”に入ることになるだろう。

クルーズ船で露呈。自分より有能な部下の意見を聞けぬ日本の官僚

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」において、新型コロナウイルスの感染拡大防止に失敗した日本政府。厚労相は感染症専門医の岩田健太郎氏の「告発」も黙殺し、結果的に世界から批判を浴びることとなってしまいましたが、その原因はどこにあるのでしょうか。米国在住の作家・冷泉彰彦さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で今回、前例主義と形式主義に汚染された官僚主義の弊害をその主因として上げ、この問題のために救える命が救えないということが起きる可能性もあると警鐘を鳴らしています。

問題は、自分より優秀な人材を管理できない、指導できない人物

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で発生していた不十分な防疫体制の問題は、現時点でも厚生労働省は

  1. 主要な感染は2月5日以前のもの
  2. 2月19日以降の日本国内へ向けた下船方法に誤りはなかった
  3. 船内で業務にあたっていた厚労省職員と医師への検査は不要

という立場を変えていません。つまり、岩田健太郎医師が動画で指摘し、これに対して「正しいことが通らない」と「やんわりと諭(さと)した」高山医師のメッセージも拡散した中で、2月5日以降の船内での感染の可能性について世界的に懸念が生じている中で、依然として厚労省としては、それは「なかった」という強弁を貫こうとしているわけです。

例えば、23日から24日の報道では米国国務省からは「船内隔離14日を満たす2月19日を待たずに、17日にチャーター機で米国人を帰国させたのは、日本政府の負荷を軽減するため」という意味不明のメッセージがあるとかないとかいう報道がありましたが、これも奇妙です。米国政府に対して、「5日以降の感染が怖いので急遽引き取った」ということを「言わないでくれ」という根回しがあり、米国サイドが「日本に貸しを作る」形で、そのようなメッセージをリークするのに同意した可能性が感じられるからです。

ちなみに、外交の常識からすれば、そのように他国に「弱みを見せて貸しを作る」というのは国益を毀損する可能性があり、ご法度であることは言うまでもありません。

どうして、こんな不自然なことになっているのでしょう。少なくとも厚労省官僚の感染が3名、内閣官房の職員の感染が1名出ている(2月24日時点)わけですから、5日以降の防疫体制に問題があったのは明らかなのですが、どうして認めようとしないのでしょうか。また、それ以前の問題として、どうして岩田医師の助言は「無視された」り、「ムカついた」りされたのでしょう?

1つには、官僚組織の悲しさということはあるでしょう。前例主義と形式主義に汚染されて、細かいことまで文書で指示するという「ビューロクラシー(官僚主義)」にがんじがらめに縛られてしまって、過ちを訂正出来ないということがあると思います。

それとは別に、責任者クラスの人が「スキル不足」という可能性、特に「感染症対策の専門スキルがない」だけでなく、「一般的な管理スキルもない」という状態だということが推察されます。

この「一般的な管理スキル」ですが、こうした危機において重要なのは次の5つだと思います。

  1. 情報流通を迅速に行う
  2. ネガティブ情報を歓迎する
  3. 方針に誤りがあれば直ちに訂正する
  4. 見通しに幅があれば、世論に対して、より厳しいケースを覚悟させる
  5. 自分より有能な部下に気持ちよく仕事をさせる

このうち結構大事なのは4.です。世論というのは非常に感情的に揺れます。ですから、とても怖いわけで、通常の神経ですと見通しに幅がある場合は「楽観論」を言ってその場をしのぐのが楽であるわけです。ですが、仮に世論が楽観論を信じている中で、より悪い事態になればリーダーシップへの信任が傷んでしまいます。ですから、厳し目に言っておくというのは常識だと思います。

本当に五輪は開催されるのか?世界から日本へ向かう「厳しい眼」

新型肺炎患者の増加で、後手に回っていることが明らかになった日本政府の対応に対して、「政府は無能」と酷評した作家百田尚樹氏。この主張に野党も乗る形で政権批判が繰り広げられていますが、問題の本質は別のところに眠っているようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、「安倍支持派」として知られる百田氏の発言内容から、新型肺炎の対応に巣食う問題を考察しています。

百田尚樹氏「皆さん、政府は無能です」

百田尚樹さんといえば、

  • 永遠のゼロ
  • 海賊とよばれた男
  • カエルの楽園

などで知られる大ベストセラー作家。そして、「安倍支持者」として知られています。有名な方なので、説明は必要ないと思いますが。そんな百田さんも、「新型コロナウイルス」に対する安倍政権の対応には失望しているようです。デイリー2月16日から。

作家の百田尚樹氏が16日、ツイッターに新規投稿。新型コロナウイルスに対する政府の対応が十分ではないとの考えを示し、「皆さん、政府は無能です」と呼びかけた。百田氏は「皆さん、政府は無能です。国民の命を守るんだ!という意志も能力もないことが明らかになりました。自分と家族の命は自分で守りましょう!お互いに、生き抜きましょう!」と投稿した。

「政府は無能」「国民の命を守るんだ!という意志も能力もない」。強烈な批判です。

百田氏はこれに先立つツイートで「私は先月来ずっと『中国からの入国を全面ストップしろ』と言ってきたが、政府は動こうとしなかった」とし、「政府の危機感の無さに唖然としたが、よく考えてみると政府だけの問題ではなかった。あの時メディアや多くの識者も『大したことにはならない』と言っていた。つまり日本人全体が安心していたんだ」と投稿した。
(同上)

「政府も、メディアも、識者も『大したことにはならない』と言っていた」というのは、「そのとおり」ですね。さらに百田氏は、東京五輪が開催できるか、疑問を呈しました。デイリー2月20日。

作家の百田尚樹氏が20日、ツイッターに連続投稿。新型コロナウイルスの日本での深刻な感染拡大やロンドンでの代替開催案が英国で出始めたことなどを受け、「もう東京オリンピックはないね」と、今年7月開幕の東京五輪が中止になる可能性を視野に入れた。

これ、「そんなバカな!」という話ではないみたいです。

英国では、5月に行われるロンドン市長選の主要2候補が現地19日、日本での新型コロナウイルス感染拡大で東京五輪が中止となるケースを想定し、2012年に開催された施設のあるロンドンでの代替開催誘致に名乗りを上げている。
(同上)

そうはいっても、百田さんは「反安倍」になったわけではないそうです。デイリー2月17日。

百田氏は「私が安倍総理を批判したと知って、野党支持者やリベラルのバカ連中が『百田尚樹が反安倍に寝返った!』と喜んでいるが、お前らに言っておく」と切り出し、「今回、安倍政権は無能ぶりを露呈したが、野党の無能さは安倍政権など足元にも及ばないレベルだから!」と糾弾した。

安倍政権は無能だが、野党はもっとひどいと。確かに、野党が「中国からの渡航を全面禁止しろ!」と主張しているのを聞いたことがありません。あたかも新型コロナウイルスなどないかのごとく、「桜を見る会」の話ばかりしています。

いずれにしても、安倍内閣の新型コロナウイルス対策にはがっかりです。いえ「国民の命より、中国への忖度を重視した」ことを思えば、「がっかり」とか「失望した」という表現では弱すぎるでしょう。

とはいえ、百田さんがおっしゃるとおり野党にも期待できません。私たちは、忍耐強く、官邸に働きかけていきましょう。『ショーシャンクの空に』のアンディーのように。

image by: 首相官邸

まっとうな企業に寄生する「でっちあげ労災事故」の防ぎ方

3月決算が多い日本の会社。決算書の作成をはじめ、年度末に向けてバタバタしてきた人も多いのではないでしょうか? やらなければならない作業をたくさん抱え、注意力が散漫になりがちなこの時期、気をつけたいのが労働事故です。万が一労働事故が起こってしまった場合、企業はどう対処すればよいのか、無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者・飯田弘和さんが詳しく解説しています。

年度末は労働事故に注意!

年度末は何かとあわただしい。こういった時は事故が起きやすい。業務によって従業員がケガした場合、当然、労働災害(労災)です。

労災が起きた場合、それが休業を伴うときには、労基署への死傷病報告が必要です。休業が1日以上3日以下の場合には、4半期ごとにまとめて死傷病報告の提出が必要です。休業4日以上または死亡事故の場合、遅滞なく死傷病報告を提出する必要があります。死傷病報告の提出を怠った場合、「労災かくし」となります。「労災かくし」に対して、労基署は非常に厳しい対応を取ります。送検も覚悟しましょう。

ところで、死傷病報告の提出とは別に、ケガをした従業員への補償が必要です。労働災害の場合、治療に健康保険は使えません。労基法上は、事業主は治療費の全額を補償しなければなりません。休業については、平均賃金の6割を補償しなければなりません。一般的には「労災保険」を使うのではないかと思いますが、法律上は、必ずしも労災保険を使う必要はありません。事業主が補償するのでれば、労災保険を使わなくても法律違反とはなりません。

ですから、労災保険を使うことでメリット制の適用が受けられなくなってしまうような場合、労災保険を使わないことも考えられます。そうであっても、健康保険での治療はできないので、治療費は全額(10割負担)事業主が負担しなければなりません。それに、たとえ事業主が治療費を全額負担した場合でも、死傷病報告は必要です。

ちなみに、建設業は少し特殊です。建設現場での事故については、元請事業者の労災保険を使います。現場労災といわれるものです。元請事業者に労働災害の補償義務があります。この場合でも、死傷病報告は、ケガをした労働者(職人)が所属する下請会社が提出することになります。また、この労災保険は一人親方には適用されません。一人親方は必ず、自ら労災保険に加入しておく必要があります。一人親方は労働者(従業員)とは扱われないので、たとえ現場でケガをしても死傷病報告は不要です。

労災保険を使わず、事業主自ら全額補償する場合、そのケガの治療が続く限り、その従業員の休業が続く限り、補償が必要です。障害が残れば、その補償も必要です。

ケガした当初は事業主が治療費や休業補償を行っていたが、治療が長引くことでその負担を負いきれず、従業員とトラブルになる事業主もいます。事業主の負担軽減と従業員への補償充実のために労災保険はあります。やはり、労災保険を使うのが、事業主にとってのリスク軽減につながると思います。

もし、従業員のケガが本当に業務上のケガなのか、あるいは本当に休業が必要なのか怪しいときでも、労災保険での給付申請をすることで、労基署がそのあたりの事実確認をしてくれます。労災の補償目当てにウソの労災事故をでっちあげ、労災保険あるいは事業主から金を巻き上げるような者もいます。まっとうな会社が、そのような輩に寄生されないためにも、労働災害については適切な対応を行ってください。もちろん、労働災害が起きないようにすることが第一ですが…。

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そんな事ある?正社員だと思っていたのに実は期間雇用だった話

雇い主と労働者との間で起きるトラブルには様々なパターンのものがあります。職業紹介会社を介して起きてしまうトラブルもその一つ。しかし、この職業紹介会社との連携がうまくいかなかったことで大きなトラブルになってしまうケースもあるのだそうです。無料メルマガ『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』の中で、とある労使間紛争を引き起こした原因となった出来事を紹介。企業側が気をつけるべきことを話しています。

職業紹介会社との連携

最近、人手不足関連の話題をよくこのサイトでもしている。今日は、最近よく電話がかかってくる職業紹介会社とのやりとりに要注意!という内容だ。


所長 「税理士さんの紹介で、労使間紛争の案件がはいってきそうだよ」
E子 「どんな案件ですか?」
所長 「雇止めか期間満了かってところだね」
深田GL 「昨年4月から3月末まで契約期間1年で採用した人に期間満了でやめてもらおうと思ったら、私は正社員ですから、雇止めはおかしいと言ってこられたそうだよ」
新米 「期間雇用なのに正社員?」
所長 「ん、求人の入り口の不備でトラブルになることは多々あるけど、今回もそのようだね」
新米 「求人の入り口?」
E子 「たとえば、ハローワークでの求人票。正社員募集で求人をあげていても、面接の段階でこの人は正社員とするにはまだ早いな。経験も資格もない、まずは契約社員からだなってことってあるでしょ」
新米 「はい、あるでしょうね…」
深田GL 「君だって、そうだったんじゃない?資格は面接直前に持ってたかもしれないけど、フリーターの経験しかない。社会経験が短いからまずはアルバイトから、そしてさらには期間契約社員経由だったでしょ」
新米 「あ、そうでした、はい…」
深田GL 「ハローワーク求人の正社員募集からの応募だと、面接時点で有期契約からのスタートと切り替えた場合は昨春からキャリアアップ助成金・正社員転換コースの対象にはならないのはもう知ってるよね」
新米 「はい、それは大丈夫です」
E子 「昨春までは、キャリアアップ助成金の対象にしたいからということもあったのか面接時に切り替える会社さんも多かったわね」
新米 「確かに…」
深田GL 「この間も、ハローワークの正社員求人で面接され、面接時にしっかり説明できていなかったからクレームになったケースがあったわね」
新米 「あれは、勤務初日にも労働条件通知書を渡してなくって、数日経ってから渡したときに、中身が違う! ってなったんですよね」
E子 「そういうこと、事前にしっかり説明・確認できていなかったのが原因よね。自業自得とも言える…あらためていただかないとね」
所長 「今回のケースは、雇用契約書を採用日の4月よりも4ヵ月も早い11月に渡せていたのに揉めているんだ」
新米 「え? 内容に不備があったんですか? 」
所長 「契約書には、1年契約であるとしっかり書かれている。両者の署名押印もある」
新米 「え?じゃぁ、なんで揉めることになるんですか」