“アメリカ没落”を察知したジャーナリストが解説、いま再び「ドル離れ」が起きている原因

「100年に1度の大不況」で崩壊したアメリカ一極の世界。そして、今再び「ドル離れ」が起きていると語るのは、今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんです。前回はユーロの誕生でドルに危機が…。そして、今回の敵は「人民元」だと北野さんが解説しています。

米中通貨戦争の行方

私は最近、「パワーゲーム会員」の皆さんに「気をつけてください」と警告しはじめました。どういう話でしょうか?

リーマンショックが起こる前

私の一冊目の本は、『ボロボロになった覇権国家アメリカ』といいます。2005年に発売になりました。この本の内容を一言でいうと、「アメリカ発の危機が起こり、アメリカは没落しますよ」です。そして3年後、「リーマンショック」から「100年に1度の大不況」が起こり、「アメリカ一極世界」は崩壊したのです。

なぜ、私はこの動きを予測できたのでしょうか?「アメリカ不動産バブル崩壊」は2006年。「サブプライム問題顕在化」は2007年。2005年には、何の徴候もなかったのでは?

あったのです。なんでしょうか?「ドル体制に挑戦する動き」です。具体的には?

・1999年、欧州共通通貨ユーロ誕生
・2000年、サダム・フセインが、イラク原油の決済通貨をドルからユーロにかえる
・ユーロ紙幣、硬貨流通開始
・2003年、イラク戦争開始。

拒否権を持つ国連安保理常任理事国のうち、フセインをそそのかしたフランス、ロシア、中国が、イラク戦争に反対。それでアメリカは、国連安保理を無視して開戦。しかも、開戦理由(フセインは大量破壊兵器を保有している、アルカイダを支援している)が大うそであることが後に判明。アメリカは速やかにフセイン政権を打倒し、イラクの原油決済通貨をユーロからドルに戻しました。しかし、世界の「ドル離れ」は止まらなかったのです。

2005年に『ボロボロになった覇権国家アメリカ』がでた後何が起こったのでしょうか?

2006年、ユーロの紙幣流通量がドルを超えた。2007年、原油価格高騰でウハウハだったプーチンが、「ルーブルを世界通貨にする」と宣言した。2007年、イランが原油のドル決済を停止。その他、南米共通通貨、アフリカ共通通貨、湾岸共通通貨などの創設が議論されるようになっていました。

2008年1月、ジョージ・ソロスは、「現在の危機は、ドルを国際通貨とする時代の終焉を意味する」と超爆弾発言。そして、2008年9月15日、「リーマン・ショック」から「100年に1度の大不況」がはじまったのです。これで、「アメリカ一極時代」は終焉し、2009年から「米中二極時代」がはじまりました。

 

ダイヤモンドの価値は「作られたもの」だった?私たちが今もダマされ続けているモノ

私たちが「当たり前」だと思っているものや習慣の中には、誰かが「戦略的に作り上げたもの」も多く含まれています。では、こんなに身近なのに「実はマーケティングによって作られていた」ということがわかった途端、信じられなくなるものは何でしょうか? 営業実務コンサルタントの島田安浩さんは、自身のメルマガ『売れる営業マンの常識は売れない営業マンの非常識!』の中で、衝撃的な「事実」を紹介しています。これを知ってしまったら、明日からまともに指輪を見ることができなくなるかもしれませんよ。

文化を作って売る?!私たちはまんまと【騙されてる?!】

父親はダイヤモンドの供給調整をした

今回の話は、「文化」を創造して爆発的に売れ続けている話です。

まあ、似たような話はいろいろあります。

「土用の丑の日」

平賀源内が作った日本初?のキャッチコピーです。

本当かどうかは知りませんが、以前、本で読んだか、聞いたような気がします。うなぎ屋さんに頼まれてキャッチコピーを作り、今では、日本の文化に成っています。

「恵方巻」

諸説あります。

私は大阪に転勤になっていた時セブンイレブンで初めて見ました。1999年頃なので、24年前の話です。当時、東京では「恵方巻」なんて聞いたことが無かったです。

それが、どうでしょう?今では、節分に成ると、豆まきよりも恵方巻という雰囲気です。スーパー、コンビニ、どこでも「恵方巻」を販売しています!

「バレンタインのチョコ」

「モロゾフ」の創業者、葛野友太郎氏が始めたそうです。

これは、中国に赴任していた時に、中国では、バレンタインは男女関係無しで、好きな人にプレゼントを贈る習慣があります。

日本だと、男性は貰う側で、チョコが何個もらえるかワクワクする日ですが、全く違うので、戸惑いました!「チョコ業界の陰謀だ!」って感じでした。

ちなみに、「ホワイトデー」なんていうのも日本だけです!商売人はいろいろ考えるものです。商魂たくましいわけです。

このように、広告が文化、習慣を生み出して、商品の消費を促すというのは昔からの手法の一つです。

ただし、今回の話は、デカいです。そして、私もその陰謀の犠牲者?あなたも、たぶん犠牲者の一人だと思います。

何の話なのか?

「ダイヤモンド」です。

思い通りにならないと感情的になったり威圧的になったりして問題を起こす部下。どうしたらいい?

部下を持つと、どんな性格か、どれだけ仕事ができるかを気にしなければなりませんが、たとえ仕事ができたとしても、まったく言うことを聞かない困った部下も多いようです。メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の著者で世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届いた、態度が悪いけど仕事ができる部下に対する“悩み”。赤羽さんはどのようなアドバイスをしたのでしょうか?

部下が仕事ができるのですが、思い通りにならないとすぐ感情的になったり威圧的になったりして問題を起こします。どうやって彼に「もったいない」と伝えられるでしょうか?

Question

shitumon

メーカーの営業企画課長をしています。部下が仕事ができるのですが、かなり短気で、思い通りにならないとすぐ感情的になったり威圧的になったりして、頻繁に問題を起こします。営業企画というのは、KPIを達成してもらうためにあれこれ企画をしたり調整をしたりする仕事なのですが、それ自体はツボにはまると結構いい仕事をしてくれます。その点は部下として安心できますが、この瞬間湯沸かし器的な言動には、いつもハラハラしています。前の上司とも話したのですが、「この地雷を踏まないようにするしかない、彼に注意してもいいことは何もない」と言うばかりで結局放置していたようです。彼にこういった態度が大変もったいなく、いかに彼が損をしているか、どうやったら伝えられるでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。お気持ち大変よくわかります。

そういう残念な部下がたまにいますよね。「できるビジネスパーソンは何ができて何に気をつけているか」を理解せず、口が立ったり、資料作成ができたりするだけで自分がえらいと勘違いしがちです。

そもそも職場で誰がえらいとかないのに、すぐ人を自分よりえらい、仕事ができる、自分より下、仕事ができないと見て差別しますし、態度を変えます。

前の上司も何も言えなかったようですが、このまま放置はできません。上司の責任としていさぎよく言うべきことを言いましょう。

ただ、言い方には注意すべきことがあり、以下の順序・アプローチをお勧めします。

1.部署のビジョン → 達成方針 → アクション → タスク → 週次のKPI進捗確認会議を明確に打ち出し、部署全員のタスク、KPIを合意する

2.全員の業績・成長目標合意書をドラフトし、彼を含む全員に適切なフィードバックをする。成長課題、成長目標にも合意する

部下を驚くほど育てる業績・成長目標合意書

3.隔週で1回10分程度、取り組み状況を1on1で話してフォローする

つまり、彼だけにフィードバックすることはできず、部署全員に対して同じアプローチを取ります。ターゲットは彼なのですが、このアプローチにより、「なぜ自分だけが」という疑念を持たなくなります。

彼への業績・成長目標合意書の左上、長所のところは7,8点しっかり書いた上で、左下、成長課題のところには、

  • かなり短気
  • 思い通りにならないとすぐ感情的になる
  • また威圧的になり、頻繁に問題を起こす

と遠慮なく書きます。こういうフィードバックを彼は受けたことがないはずですので、ショックを受けますが、このプロセスを取っている限り、感情を爆発させることはなく、かなり冷静に受けとめてくれます。

この記事の著者・赤羽雄二さんのメルマガ

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死刑制度にも関係する「自己責任論」。現役小学校教諭が持つ“偏らない心”とは

「何事も自己責任」。そういった考えを持っている人は少なくないかもしれません。しかし、複雑な人間社会では「自己責任のバランスも必要」だと、今回のメルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』の著者で現役小学校教諭の松尾英明さんは言います。実際に教育現場で起きること、そして、死刑制度などを例に挙げ「自己責任論」についてご自身の考えを伝えています。

自己責任論に偏らない

<構造が簡単で、その動きを予測するのが容易なものを単純系という。(「コトバンク」より引用)>

そうではないものを複雑系という。

人間社会に関わるものは、基本的に複雑系である。予測しづらく、「必ずこうなる」と言えない。だから、常によく見て、バランスをとっていく必要がある。

例えば「自己責任論」というものがある。「全てのことが本人の責任」という考え方である。この考え方一つにも、両面ある。

理がある「自助努力」は必要である。何でも人のせいにするようでは発展が望めない。自らの運命は自らで切り開くのだという信念は、大きなエネルギーを生む。

行き過ぎると、欠点もある。全てが本人の責任となると矛盾が生じる。平和で恵まれた場に生まれるのも、戦地の最中に生まれるのも自己責任となってしまう。事故や災害に巻き込まれるのも全て自己責任になってしまう。

自己責任論は、死刑制度にも関係する。犯罪を犯すのは本人の責任だから罪を背負うべきということになる。しかし、平和で豊かな家庭に生まれ育った人間と、生き地獄のような成育歴の人間、両者が罪を犯す確率は同じといえるか。ゴミ山の「スモーキーマウンテン」で生きていたとしたら、同じ人間であっても、犯罪を働く可能性は格段に上がる。それが平等といっていいのかという問題にもなる。

何事も、複雑系である以上、バランスが必要である。自己責任の感覚をもちつつ、ある程度からは運命という感覚。「人事を尽くして天命を待つ」とは、この辺りのバランスをよく表した諺である。

『不親切教師のススメ https://www.amazon.co.jp/dp/4908983615』は、偏った自己責任論ではない。偏っていると思われる学校の旧来の「常識」に対し、バランスをとるべしということを主張している。

例えば前号でも書いた「けんかを解決してあげない」。自己責任論だと思われるかもしれないが、むしろ逆である。教育の目的とは「人格の完成」を目指すことであり、社会で生きる力をつけていくことが求められる。

【関連】「いじめ」であっても例外なし。子どもを育てる“不親切教師”のススメ https://www.mag2.com/p/news/582179

そう考えると、無暗にけんかの解決をしてあげるというのは、こちらの職務責任の放棄であるといえる。人事を尽くしていない。「守ってあげたからあとの人生で何が起きても自己責任ね」というほど冷たいことはないと考えている。自分で解決する力をつけることは、長期的視点でみて、真の意味で親切である。

例えば何かと話題になった「背の順」。背の高さは自己責任論で説明できるか。明確に「NO」である。

では、背の順で並ぶことに苦痛を「感じてしまう」子どもは「わがまま」なのか。またドッジボールで剛速球を当てられることが非常に恐怖という子どもは「わがまま」なのか。ここには「自分は大丈夫」という人もいる中で、バランスが必要である。『不親切教師のススメ』で投げかけたのは、本当にそれをする必然性はあるのかという問題提起である。

中国にダダ漏れ。最高機密網への侵入を数カ月も放置した防衛省「昭和の戸締り」状態

かねてから脆弱性が指摘されてきた日本の情報セキュリティ。そんなウィークポイントを中国が見過ごすはずもなく、つい先日、ワシントン・ポスト紙に掲載された記事は驚愕に値するものでした。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、防衛省の最高機密網が数カ月に渡り中国にハッキングされていた事実を伝える記事を取り上げ、その深刻度を解説。さらに日本のIT技術の「周回遅れぶり」を指摘するとともに、マイナ保険証が中国の次なるターゲットになることは確実と断言しています。

今も絶賛ダダ漏れ中。中国にハッキングされ放題、防衛省の最高機密網

日本ではほとんどスルーされていますが、米紙ワシントン・ポストは現地時間の8月7日、日本にとって驚くべきニュースを報じました。3年前の2020年、中国が日本の防衛省の最高機密網を何カ月にもわたってハッキングしていた、というニュースです。日本でも新聞各紙が簡単な内容を報じましたが、日本人の多くがこのニュースをスルーしたため、続報は伝えられず、1週間も経たずに「過ぎ去ったニュース」になってしまいました。

しかし、あたしはとても気になったので、すぐにワシントン・ポストの元記事を読んでみました。「China hacked Japan’s sensitive defense networks, officials say(中国が日本の防衛機密ネットワークをハッキングしていたと当局者が伝えた)」という見出しで、ワシントン・ポストの国家安全保障担当記者のエレン・ナカシマ氏の署名記事でした。彼女はこれまでに、複数回のピューリッツァー賞やジェラルドローブ賞などを受賞している国家安全保障の専門家です。

で、その記事の内容ですが、当事のNSA(アメリカ国家安全保障局)の12人の担当者のうち3人からの証言として、「中国人民解放軍のハッカーグループが日本の防衛省のネットワークを完全にハッキングしていて、少なくとも2020年から2021年にかけて数カ月間、もっとも重要性の高い最高機密網にアクセスしていた」というものでした。

ま、ここまではいいのです…って、もちろん、いいわけありませんが、ここまではともかくとして、問題はこの先なのです。引き続きワシントン・ポストの記事によると、この問題が確認された2020年秋、日本のセキュリティシステムのあまりの脆弱さに驚いたアメリカ政府は、このまま日本に任せていたら大変なことになると思い、NSA長官で米国サイバー軍司令官のポール・ナカソネ氏と、ホワイトハウスのマシュー・ポッティンガー国家安全保障副補佐官を日本へ送ったのです。

まず、当事の日本とアメリカの状況を説明しておきますが、どちらも大変な時期でした。2020年9月、日本では安倍晋三首相が突然の辞任を発表し、後継者選びの自民党総裁選で菅義偉官房長官が選ばれました。一方、アメリカは大統領選の真っ最中で、2カ月後の11月、現職の共和党のドナルド・トランプ大統領を、民主党のジョー・バイデン氏が破りました。しかし、トランプ大統領は「投票はインチキだ」と大騒ぎし、あちこちの州で訴訟を起こしました。それでも、バイデン氏が翌年1月20日の就任式を迎えるまでは、トランプ氏が大統領なのです。

つまり、日本は「安倍政権から菅政権に変わった後」であり、アメリカは「大統領選ではバイデンが勝ったが、翌年1月20日の就任式まではトランプが大統領」という微妙な時期だったのです。アメリカ政府は、トランプ政権からバイデン政権への移行を進めていました。国家安全保障に関しても、それまでのトランプ政権下で国家安全保障を担当していた高官らから、次のバイデン政権で国家安全保障を担当するジェイク・サリバン氏へと引き継ぎが進められていました。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

日本死す。安倍元総理の「亡国的悪政」で皮肉にも解消してしまった待機児童問題

2016年に大論争を引き起こした「保育園落ちた日本死ね!!!」騒動から7年あまり、いつの間にか解消していた感のある待機児童問題。しかしそれは決して「善政」によるものではないようです。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村大次郎さんが、「結果的」に待機児童問題が解決した裏事情を解説。日本が死ぬのを待っていた張本人を名指しで否定しています。

優先された保育業界の利権。なぜいつの間にか待機児童問題は解消したか

日本では、長い間、「待機児童問題」が社会問題になっていました。待機児童というのは、保育園に入りたくても枠がなくて入れない子供たちのことです。2016年には、保育所の入園選考に落ちた保護者が「日本死ね」とSNSで投稿したことでも話題になりました。

この待機児童問題が、近年、ほぼ解消していることをご存じでしょうか?2017年には2.6万人もいた待機児童が2022年4月の時点で2,944人にまで減少しました。

これについてメディアでは、「受け入れ施設が充実したことが要因」などと述べています。が、実は、この待機児童の現象には、とんでもない理由があるのです。今回から2回に分けて、この問題を追及してみたいと思います。

待機児童問題が解消しつつあるのは、メディアが言うような「受け入れ施設が充実したから」などではありません。もっと単純な理由であり、誰もが簡単に確認できる数理的な理由からです。ざっくり言えば、単に「子供の数が減ったから」なのです。

日本の出生数は、90年代までは120万人を維持していましたが、2000年に120万人を切りました。さらに2010年代には減少が加速し、2010年は110万人、2017年には100万人を切って97万人となったのです。待機児童が問題になった2000年代以降、急激に出生数が減少していたのです。この20年で20%以上減少したわけです。子供の数が20%も減少したのだから、待機児童問題も解消するはずです。別に政治のおかげでも何でもないのです。

この記事の著者・大村大次郎さんのメルマガ

夢は幻に。たった17日間で泡と消えた超電導物質「発見」研究チームの20年

先月末に科学論文サイトで常温・常圧超電導物質として発表されるや、世界中で大きな注目を集めたLK-99。しかしその後の各国研究機関による追試実験の結果、残念ながらこの物質には超電導性が認められないことが判明しました。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』ではWindows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、その決定打となった二つの論文の内容を詳しく解説。さらにLK-99の追試論文のほとんどが中国の研究者で占められている点に注目するとともに、アメリカで追試が遅れた意外な理由を明かしています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

幻に終わった常温・常圧超電導物質 LK-99

7月22日にarXivに発表されて以来、世界を騒がせてきたLK-99ですが、世界中の研究者たちによる追試により、常温・常圧超電導物質ではないこと、および、なぜ研究者たちに常温・常圧超電導物質と思わせるような振る舞いをしたかが、わずか2週間強で判明しました。

決定打となったのは、以下の二つの論文です。

1.Ferromagnetic half levitation of LK-99-like synthetic samples
2.First order transition in Pb10-xCux(PO4)6O (0.9<x<1.1) containing Cu2S

一つ目は、磁石の上で半分浮遊するという、(超電導物質の証である)マイスナー効果に似た振る舞いをした理由を、元の論文の手順通りにLK-99を作った上で、説明しています。作ったLK-99の中で、実際に半分浮遊するものがあったものの、磁性を測定したところ、磁化された結果、半分浮くようになったと説明しました。ちなみに、LK-99が超電導物質であれば、完全に浮いて、空中にピン留めされるはずですが、その現象は、元の論文でも観測されていません。

二つ目は、室温よりも高い温度(385K=摂氏112度)以下で急激に電気抵抗が減る理由を、これも元の論文の手順通りにLK-99を作った上で、不純物として混入したCU2S(硫化銅)によるものだと指摘しています。硫化銅は、385K付近で相転移を起こし、それ以下の温度で電気抵抗が大きく下がりますが(ただし、ゼロではない)、元の論文を研究者たちは、それを超電導と勘違いしたと結論付けています。

先週のメルマガに書いた通り、LK-99の興味深い振る舞いは、韓国の研究者、Sukbae Lee氏と Ji-Hoon Kim氏が1999年に発見し、それ以来、20年以上に渡って、彼らは実験を繰り返して超電導物質であること(もしくは、ないこと)を証明しようと試みて来ましたが、彼らの研究がYoung-Wan Kwon氏の裏切りにより、arXivに公開された事により、わずか2週間強で、決着が着いてしまったのです。

上の二つの論文を含め、追試論文の大半が中国の研究者によるものであった点は特筆すべきです。中国全体がこの手の基礎研究に大きな力を注いでいる点は見習うべきだし、かつ、同時に、オープンな形で研究結果を発表してくれるあたりは、大歓迎しても良いと思います。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

明治の時代に思いを馳せて。森鴎外が描いた無縁坂周辺を散策する

多くの文人達に愛され、その作品にも描かれた現在の文京区周辺地域。明治の文豪として知られる森鴎外もこの地に住み、数々の名作を世に送り出しました。そんな才人が作中に記した道を散策したというのは、要支援者への学びの場を提供する「みんなの大学校」学長で、障害者総合支援法に基づく就労サービスのひとつである「就労継続支援B型事業所」の運営者でもある引地達也さん。引地さんは自身のメルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』で今回、甥とともに鴎外の『鴈』の舞台を辿った様子を、心情を交えつつ綴っています。

東大から無縁坂へ─散歩で出会う明治の私

現代には珍しい古風な「文学思考」を携えている甥っ子が上京し、森鴎外の『鴈』の舞台となった東京大学本郷キャンパス横の無縁坂を訪れ、周辺を散策した。

この作品で登場する明治期の不忍池や上野の東照宮、東京大学の鉄門は、その名称が受け継がれ、その地にあった往時の姿を想像させてはくれるが、明治は遥か昔で、その時の空気感までイメージは及ばない。

ただただ、雁の文面とにらみ合い、ノスタルジックな心持を文面に寄せていくしかない。

明治期の無縁坂を往来した和装の東大生の姿が鮮明に浮かんでくる時、学問に打ち込み、未来を創造する野心と好奇心に突き動かされた彼らの群像は自分を少し勇気づけてくれるような気がする。

そして雁の物語はちょっとした時間のすれ違いが人生の形をも決めていく、その不思議な偶然も愛せるような思いにさせてくれるのは、私が齢を重ねたからだろうか。

物語の主人公、医学生の岡田は体躯の良い美男子。

その彼の散策の道程が詳細に記されている。

岡田の日々(にちにち)の散歩は大抵道筋が極まっていた。寂しい無縁坂を降りて、藍染川(あいそめがわ)のお歯黒のような水の流れ込む不忍(しのばずの)池の北側を廻って、上野の山をぶらつく。

 

それから松源(まつげん)や雁鍋(がんなべ)のある広小路、狭い賑(にぎや)かな仲町(なかちょう)を通って、湯島天神の社内に這入(はい)って、陰気な臭橘寺(からたちでら)の角を曲がって帰る。

 

しかし仲町を右へ折れて、無縁坂から帰ることもある。これが一つの道筋である。

時は明治13年だから、明治11年の西南戦争で西郷隆盛が亡くなり、翌12年には紀尾井坂の変で大久保利通が暗殺され、袂を割った明治維新の功労者が消えて、新しい時代に向かう風が吹いていたかもしれない。

東京大学の設立が明治10年であり、物語はその3年後である。

岡田は無縁坂に住む高利貸しの妾の若い女性を見かけるようになり、この女性も岡田の雰囲気に惹かれるのだが、お互いは言葉も交わさぬまま、軽い会釈だけの間柄が続く。

この記事の著者・引地達也さんのメルマガ

お盆の3日間で2,000万を売り上げたデリバリー企業の取り組み

お盆やお正月など、離れている家族が集まる機会は、テイクアウトや仕出し・デリバリーのお店にとって大きなビジネスチャンスです。お盆に関しては、特にキャッチしたいのが法事のお客様。どのような販促戦略で、どんな商品を揃えればいいのでしょうか。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、お盆の3日間で製造・配送のキャパ的に上限となる売上2,000万円を達成した企業の例を紹介。リスティングの言葉からチラシの工夫まで、詳しくレクチャーしてくれます。

お盆3日で2,000万円のテイクアウト・デリバリーを作る企業の取り組み

予約状況ではありますが、お盆の13日~15日の3日間でお盆売上2,000万円を超えたとご支援先から速報値を頂きました。これが製造・配送のキャパなので、これ以上売るのは難しいのですがまずは良かったです。

この数字を実現するためにやったことを、商品・販促・接客の切り口から見ていこうと思います。

ターゲットは幅広く!

  • 初盆、新盆のお客様
  • 回忌法要のお客様
  • 夏休みの帰省のお客様

基本的にはこの3つにターゲットを広げておき、なるべく幅広い要素を獲得できるようにしています。

販促媒体

折込チラシは車で片道10分は満遍なく入れます。あとはリスティングは予算の最上限まで。キャッチコピーは上記のターゲットをそのままデカデカと記載しています。

例)

初盆の大切なお集まりや回忌法要のお集まり、 夏休み親子三世代のお集まりに美味しく楽しく!

親子三世代が楽しく食事をしているイメージカットもキャッチの横に。そしてメイン写真は上記の3用途に適したものを載せるようにしています。

需要期で新規様を伸ばしたい場合はサイズもでかい方が反響率も良いので、サイズもB3と大きく訴求しています。

  • 表紙 :キャッチ、メイン写真、店舗概要
  • 中面左:お盆3日間の限定商品
  • 中面右:高級弁当、オードブル、寿司
  • 裏面 :2,000円以下の通常弁当

このようにフルラインナップです。

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

玉木宏に堀ちえみ…「有名税」では済まない悪質な“書き込み”の現実

俳優の玉木宏がInstagramのコメント欄を封鎖しました。悪質な誹謗中傷等の書き込みが封鎖の理由としており、玉木は「私や家族の安全を脅かすもので、容認出来かねます」などと声をあげています。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、3年前に起きた堀ちえみへの誹謗中傷を振り返りながら、「有名税」では済まない悪質な“書き込み”の現実を語っています。

暴言や誹謗中傷、ストーカー行為を受けた…玉木宏の告白

玉木宏が暴言や誹謗中傷、ストーカー行為を受けたとしてインスタグラムのコメント欄の書き込みをオフにしました。

同じように堀ちえみも、否定的かつ攻撃的なコメントを執拗に送り付けてくる迷惑行為に“当局と相談の上対応中”だとブログで報告しました。

インスタやブログ主と簡単にコミュニケーションがとれ、気持ちを言葉で伝えることが出来るのがコメント欄の使い方だと思いますが、簡単だからこそ“顔の見えない投稿者”の中には、私も体験したことがありますが、残念ながら常識では信じられないような文章を平気で送り付けてくる人もいるものです。

12日に発表された玉木の公式サイトでは、それはインスタのコメント欄だけではなく、匿名掲示板等にも書き込まれていたようでー

俳優活動を妨害するのみならず、玉木と家族の安全を脅かすもので恐怖を感じています。今後もこのような書き込みが続くようであれば弊社の判断で法的処置を含めた然るべき対応を取らせていただきます。

と、非常に深刻な事態であることを窺わせるコメントを発表しました。

この事が影響しているかどうかは定かではありませんが、最近の玉木の出演作品は例年と較べセーブされているような気がしますし、公的な場所への露出もかなり減っているような気もします。

おそらく誹謗中傷やストーカー行為はかなり前からあったのでしょう。

公式サイトでは具体的な内容やその理由については何も書かれていませんが、玉木にあった変化として2018年6月に電撃結婚したことがきっかけになっているのかもしれません。

大物独身俳優の突然の結婚発表に、大好きな人が結婚してしまう喪失感がこういった行為をさせてしまうのでしょうか…。

3年前の堀ちえみへの書き込み

堀ちえみの迷惑行為で思い出すのは、3年前の東京都迷惑防止条例違反で書類送検された無職の女性の事件です。

舌がんや食道がんの手術を繰り返し乗り越え、見事芸能活動に復帰した堀にー

“甘い物食べてがん再発すると良いですね”
“どうか一生の眠りについてくださいね”
“不細工ですね”

といったメッセージを8ヶ月にわたって150回以上も送り付けた事件です。

3年前に書類送検された事実がありながらまだ同じ行為が続いていること、更に今回は堀に宛てただけでなく、堀のブログに応援コメントを送ったファンのアカウントにも“否定的かつ攻撃的”なコメントを送り付けていることがスタッフから明かされたのですから驚いてしまいます。

3年前に書類送検された女性は警察の取り調べにー

“堀が大嫌いだった”
“書き込みを見てがんが再発して死ねばいいと思った”

と供述していたようですが、何故そこまで…何がそこまでさせるのか、私には理解できません。

ただ、“いつの間にか一方的に身近に感じていた芸能人が生き様を晒すことで、突然ある人間の怒りに火を点けることがある”ことを知りました。

長年現場で取材をしていれば、2000年5月に制定された『ストーカー行為等の規制等に関する法律』以前も以後も、一歩間違えばそれに該当するような出来事に遭遇する事も多々ありました。