認知機能の改善に「認知強化太極拳」が効果。アメリカで最新報告

ゆったりとした動きで高齢者も取り組みやすい「太極拳」は、精神状態の改善が期待される様々なデータがあり、高齢者の転倒防止にも効果的とされ、多くの国で注目されています。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、そんな太極拳と記憶などの活動を組み合わせたときに認知機能が改善するか調査した研究を紹介。太極拳の新たな可能性を伝えています。

認知障害に対する太極拳の効果

認知症の予防に、様々な種類の運動習慣を維持することが重要とされています。今回は、太極拳(特に認知機能を重視した“認知強化太極拳”)が認知障害の改善に有効か調べた研究をご紹介します。

軽度認知障害に対する認知強化太極拳の効果
Clinical Effectiveness of Cognitively Enhanced Tai Ji Quan Training on Global Cognition and Dual-Task Performance During Walking in Older Adults With Mild Cognitive Impairment or Self-Reported Memory Concerns
A Randomized Controlled Trial

軽度認知障害を伴う65歳の対象者を3つのグループ(認知強化太極拳:105人、標準の太極拳:107人、ストレッチ:106人)に振り分けて、24週間実施し、効果を確認しました。
※ここで認知強化太極拳は、太極拳と記憶などの認知機能改善のための活動を組み合わせた方法を意味します。

結果として、以下の内容が示されました。

  • 3つのグループの中で、認知強化太極拳が最も認知機能の改善を示していました(尺度として用いたMontreal Cognitive Assessment scoreで、3.1ポイント改善)。
  • ストレッチを行ったグループでは、改善を認めませんでした。
  • 開始から24週でプログラムは終了しましたが、48週後でも効果は維持されていました。

要約:『太極拳(特に認知改善の活動を組み合わせたもの)は認知機能の改善に有効である可能性がある』

太極拳については精神状態の改善に様々なデータがあり、今回は認知機能改善の活動と組み合わせた時の効果の確認ができました。

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中国「50万円EV」が販売不振に。終焉を迎えた格安EVブーム…いま隣国で何が起きているのか?

2020年夏に販売が開始されるや、廉価グレードで50万円を切る低価格が話題を呼び爆発的な売れ行きを記録した、中国のEV「宏光MINI EV」。その後の小型EVブームの火付け役となった同車ですが、現在極度の売れ行き不振に陥っているといいます。一体何が起きているのでしょうか。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、その原因を詳しく解説。さらに中国における自動車業界の最新トレンドを紹介しています。

中国で一世風靡した「格安EV」が終焉へ。月に7.3万台も売れたブランドが1.5万台程度に

中国地方国有OEM五菱(Wuling。実際は上汽GMとの合弁)が発表し、一世を風靡した格安EV「宏光MINI EV」の販売が低調を継続している。

2022年12月、単月で実に7.3万台の販売を記録したが、足元の月販はわずか1.5万台程度に沈んでいる。

Wulingもこれを見越してか、一回り大きい小型HBのBEV「五菱繽果」を発売、やはり月販1.5万台程度を記録しているが、「宏光MINI EV」と合計しても3万台程度、「宏光MINI EV」の最盛期の半分にも満たない。

何が起こっているのか?

ミニ市場が衰微

まず、中国の新エネルギー車(NEV)におけるミニ市場が急速に萎んでいる。2023年1-9月、中国におけるNEV販売は前年同期比30.5%増の545.3万台。

これに対して、ミニ市場は実に同55.2%減。気軽な足代わりとして爆発的に成長したNEVミニ市場だが、やっぱり小さすぎる、機能が少ないなどが足かせになった可能性がある。

また、「宏光MINI EV」の人気ぶりに、各社が一斉にこの市場になだれ込んだことも大きい。

低速EVから転換した泡沫数社はともかく、大手でも長安「Lumin」、吉利(Geely)「パンダMINI」、奇瑞(Chery)の新型「QQアイスクリーム」など競争が激しすぎる。

売れ筋市場に乗り換え

今の売れ筋は小型BEVで、BYDの「イルカ」「カモメ」などがよく売れている。以上のNEVミニ市場の諸環境と売れ筋の変化を見越して、2023年3月に発売開始したのが「五菱繽果」だ。

このあたりはさすがのWuling、先見の明があった。しかし、全く売れない不人気車、とは言えないものの、「イルカ」、その後に「カモメ」を出したBYDの前に、この市場では全く歯が立っていないのが現状だ。

この記事の著者・CHINA CASEさんのメルマガ

初動が遅いと胃袋を奪われるだけ。プロが伝授、おせち商戦で「今からでも出来ること」まとめ

いよいよ師走。飲食業界で予約の準備が佳境となっているのが「おせち」です。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、もはや一刻の猶予も許されない今だからこそ、おせち予約の取り方に関して「今からできる対策」をまとめてお伝えしています。

まだ間に合う!おせちのラストスパート

11月末の段階でご支援先からおせち進捗の共有ラッシュでした。

そもそも目標対比の考え方で見ると、

10月末:30%程度
11月末:50%程度

これくらいの進捗が大切です。

「注文は12月入ってからですよ」という声もまだまだ多いのですが市場はそうではありません。

9月から販売スタートしていますし、今は簡単にPB・OEMができる事によって顧客基盤ある企業がどんどん進出。

家電メーカーとか、大手小売店とかを考えるとイメージしやすいと思います。

そしてその企業群は早割であったりで囲い込み戦略を行なってくるので、初動が遅いと胃袋を奪われるだけです。

おせちは決して複数購入しませんので、しっかりと販売し切ることが重要。

もしこのタイミングで目標対比50%未満だと完売まで黄色信号になってしますので、今からできる対策をまとめておきました!

そもそも売るべき商品か?

今からしっかり伸ばす!としても、重要な視点があります。

それはそもそも売るべき商品か?です。おせちは年に1回のイベントなので、ちゃんと分析しないところが多いです。

しかし「前年比30%以上」のリピート率がないおせちの場合、それは満足頂けていません。

それを継続してもお客様離れであったり、収益も出ない事業になってしまい、良いところがなくなってしまいます。

やはり今年のおせち絶好調のご支援先も前年リピート率がめちゃくちゃ高く、最も高い企業さんで「55%」もの数字に。

おせち売上3,000万円程ですが、キャパオーバーで断っている状況。

まずは前年リピート率が30%以上。ここをポイントにしてください。

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

靴磨きの少年が「貰ったパン」をすぐには食べようとしなかった理由

私たち日本人の心に沁みついている日本精神。それを私たちにも再度思い出させてくれるお話を紹介してくれたのは、ハワイ州知事を務めたジョージ・アリヨシさんでした。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、その感動的なエピソードを紹介しています。

日本精神を教えてくれた靴磨きの少年

アメリカ合衆国ハワイ州知事を務めた、日系アメリカ人のジョージ・アリヨシさん。ジョージさんには、戦後の日本で見た、忘れられない光景があるといいます。それは感動的な、日本の少年のある姿でした。

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(ジョージ・アリヨシ)

私が最初に日本の地を踏んだのは1945年、第二次世界大戦が終わって間もなくのことでした。アメリカ陸軍に入隊したばかりの頃で、焼け残った東京丸の内の旧郵船ビルを兵舎にしてGHQ(連合国軍総司令部)の通訳としての活動を行ったのです。

私は日系アメリカ人です。両親はともに九州の人で、福岡出身の父は力士を辞めた後に貨物船船員となり、たまたま寄港したハワイが好きになってそのまま定住した、という異色の経歴の持ち主。

ここで熊本出身の母と出会って結婚し私が誕生しました。私は高校を出て陸軍情報部日本語学校に学んでいたことが縁で、通訳として日本に派遣されることになりました。

東京で最初に出会った日本人は、靴を磨いてくれた7歳の少年でした。

私は思わず「君は子供なのに、どうしてそういうことをやっているの」と質問しました。

少し言葉を交わすうちに、彼が戦争で両親を亡くし、僅かな生活の糧を得るためにこの仕事をしていることを知りました。

その頃の日本は厳しい食糧難に喘いでいました。それに大凶作が重なり1,000万人の日本人が餓死すると見られていました。少年はピンと姿勢を伸ばし、はきはきした口調で質問に答えてくれましたが、空腹であるとすぐに分かりました。

兵舎に戻った私は昼食のパンにジャムとバターを塗ってナプキンで包み、他の隊員に分からないようポケットに入れて少年のもとに走り、そっと手渡しました。少年は

「ありがとうございます。ありがとうございます」

と何度も頭を下げた後、それを手元にあった箱に入れました。

商品知識を「言いたいだけ」の店員は、なぜお客様に喜ばれないのか?

商品知識をたくさん会得することで、逆に出てきてしまう問題があります。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、「言いたいだけ」になりがちな接客員の商品紹介に物申しています。

「言いたいだけ」になってはいないか?

商品知識を身につけるほどに、難しくなってくる問題があります。

自分が身につけた知識をお客様に言いたくなってしまう問題です。

例えば最近、レディースアパレルで色に関する知識披露が増えています。

「この色はこういう意味があるんです」みたいに、色の持つ意味や想いなどをお客様に伝えるわけです。

確かに色にはそれぞれの持つイメージが存在していて、(グリーンは落ち着きを与えるとか)それらを接客に持ち込むのはひとつの要素でしょう。

でも、実際にこの話を聞いてみると、わざわざ言う必要があるかどうかは疑問である場面がほとんどです。

お客様のニーズに合ってもいないのに色の持つ意味をいくら語られても、それはお客様のための商品説明とは言えません。

単に自分が覚えた知識を披露するだけの傲慢な時間になってしまいます。

お客様はそんな知識を聞きたいわけではなく、『自分にとって必要な知識』を聞きたいのです。

これを履き違えると、「その話、別にいらない」となります。

でもこれって誰もがやりがちなんです。

何かでちょっと学んだ知識や、ちょっと聞き齧った知識などは、ついつい誰かに言いたくなる。

雑学の話題なんかはまさにそうですが、「こんな雑学知ってる?」と興味もないのに聞かされたところで、「ふーん」以外に言いようがありません。

せっかく身につけた知識。

それを披露したくなる気持ちはよくわかります。

ですが、本当のプロは、持っている知識からお客様にとって必要な知識を選んで出せるのです。

もう一度商品知識を披露する場面を見直していきましょう。

今日の質問&トレーニングです。

1)最近覚えた商品知識は何ですか?

2)その知識を必要としているお客様はどんなお客様ですか?

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“香港民主化の女神”周庭さんカナダ亡命で「あの彼氏はどこへ?」と話題。日本の“チー牛”イジりにご満悦だったアニメ好き好青年の行方は…

香港で起きた一連の大規模デモの中心的人物で「民主化の女神」と呼ばれていた周庭(アグネス・チョウ)さん(27)が、カナダに事実上「亡命」したと、自身のインスタグラムで公表した。周さんは、2020年に香港で違法な集会を煽動したとして禁錮10カ月の実刑判決を受け、翌21年に出所したあとも警察への定期的な出頭を求められるなど、政治的な活動を一切できないよう制限されていた。周さんは公表しない形で、カナダのトロントに留学の目的で出国していたが、香港に帰らない決意を固めたため公表に踏み切ったという。

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デモ活動中の周庭さん(2015年)image by: Ohconfucius / CC BY-SA

公表文によると、周さんは「当初12月末に香港へ戻って警察へ出頭する予定をしていたが、香港の状況や自分の身の安全、健康などを慎重に考慮した結果、おそらく一生戻ることはないだろうと判断しました」と綴った。また「そのつもり(亡命するつもり)は最初なかった」とし、「誰か、私が国家安全保障を騙すことを考えていたと言いたいのだとしたら、それは絶対に間違った発言だ」と強調した。

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image by: 周庭さんTwitter

公表文では最後に「この数年、私は恐怖からの解放がいかに貴重なものかを身をもって学んだ。 未来にはまだわからないことがたくさんあるが、わかっているのは、逮捕されるかどうかを心配する必要がなくなり、ようやく自分の言いたいこと、やりたいことができるようになるということだ」と、自由を謳歌できる喜びを語った。

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image by: 周庭さんTwitter

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image by: 周庭さんTwitter

そして、「自由は簡単には手に入らない。恐怖に怯える毎日の中で、私を忘れず、心配してくれ、さらに愛してくれるすべての人たちを大切にしたい。近い将来、私たちが再会し、しっかりと抱き合うことができますように」と公表文を結んだ。

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image by: 周庭さんTwitter

今回の周庭さんの「亡命発表」は、日本の大手ニュースサイトや新聞各社で報じられ、香港の現状と「中国との関係」に大きな注目が集まっている。日本のネット上には「秘密警察に気をつけて」「亡命は正解だ」と、彼女を応援する声が多数あがっている。周さんは日本語が堪能で、日本のアニメや文化をリスペクトしていたこともあり、日本人の関心は非常に高いようだ。

そんな彼女とともに、日本のネットでは「そういえば、あの彼氏はどこにいった?」と話題になっている。たしかに、民主化デモで隣にいたあの“メガネの好青年”は今どうしているのだろうか?

元国税調査官が激怒。日本の国力を削ぐ「消費税」という“世界最悪の税制”

ごく近い将来に15%に引き上げられると囁かれている消費税。防衛費増額や少子化対策のために致し方なしという声も聞かれますが、国民は唯々諾々と従うしかないのでしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村さんが、「日本の消費税は世界最悪の税金」としてその理由を専門家目線で解説。さらに低所得者に配慮のない消費税が、日本を「格差の大きい国」にしたと断言しています。

世界最悪の税金。日本を衰退に導く消費税

インボイス制度の導入により、日本はこれまで消費税納税が免除されてきた零細事業者やフリーランサーにも、事実上、消費税の納税義務が課せられるようになりました。

これにより、日本の消費税は、低所得者や零細事業者にまったく配慮のない税金になってしまいました。

世界の多くの国で、消費税のような間接税が導入されており、日本よりも税率が高い国はたくさんあります。

が、日本の消費税のように、低所得者や零細事業者にまったく配慮のない間接税というのは、世界的に稀なのです。このメルマガで何度か触れましたが、消費税というのは低所得者ほど「税負担率」が高くなる「逆進税」です。

たとえば、年収1億円の人は、1億円を全部消費に回すわけではないので、年収に対する消費税負担割合は低くなります。年収1億円の人が3,000万円程度を消費に回した場合、年収に対する消費税の負担割合は3%程度で済むことになります。

が、年収300万円の人は、必然的に年収のほとんどが消費に回ってしまいます。ということは、年収300万円の人は、年収に対する消費税の負担割合は、10%近くなってしまいます。「年収1億円の人は3%で済むけれど、年収300万円の人には10%も課す」それが消費税の実体なのです。

また消費税は零細事業者にとっても負担の大きいものです。消費税は、その建前として「消費者(客)に負担してもらう税金」ということになっています。つまり、事業者は消費税分は価格に転嫁すればいい、というわけです。

が、零細事業者の場合、そう簡単には価格に転嫁できません。フリーランスなどが請け負う料金は、フリーランス側が決めることはほとんどなく、発注側が一方的に決めてくるものです。そして、消費税が上がったからといって、料金が上がるとは限りません。決められた料金の中に消費税も含まれている、という建前になっているので、零細事業者としては文句のつけようがないのです。下手に文句をつけようものなら、仕事を発注してもらえなくなったりします。

つまり、消費税というのは、低所得者や零細事業者にもっとも負担が大きい税金なのです。

その点、間接税を導入している世界中の国々は、承知しています。だから、間接税を導入している国は、低所得者や零細事業者に様々な配慮をしています。

まず先進国では、以前ご紹介したように日本とは段違いに低所得者の社会保障が行き届いています。イギリスでは生活保護を含めた低所得者の支援額はGDPの4%程度にも達します。フランス、ドイツも2%程度あります。が、日本では0.4%程度なのです。

この記事の著者・大村大次郎さんのメルマガ

3度目の「蒙古襲来」を阻止して我が国を救ってくれた、日本の恩人「ベトナム」の功績

今年は日本とベトナムの国交樹立50年の節目にあたります。しかし両国にはもっと古くからの因縁があるようです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では国際政治経済学者の浜田和幸さんが、日本とベトナムの知られざる歴史を明かしています。

日本とベトナムの知られざる深い因縁

ぶっちゃけ、ベトナムのトゥオン国家主席は夫人を伴い、岸田首相や天皇皇后両陛下との懇談を通じて、今まで以上に日本とベトナムの関係強化に取り組んでいます。

今年は、両国が国交を樹立して50周年となるため、同主席は日本の国会でも演説を行いました。

これまでも両国は経済、文化の交流を重ねてきていますが、今回の来日によって「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることが決まりました。

その結果、ベトナムにとって日本はアメリカ、中国と並ぶ最上位の位置づけになったわけです。

ベトナムでは人口増加が続き、この10年で1000万人以上の増加がみられ、人口1億人突破も目前です。

有望な市場であることは間違いなく、日本企業も2000社以上が進出しています。

また、在日ベトナム人も50万人を超え、留学生の数では中国人を追い抜きました。

とはいえ、日本とベトナムの関係は、歴史的にもっと深いものがあります。

例えば、13世紀蒙古が日本に2度に渡って襲来しました。

台風のおかげで蒙古軍の船は追い返されましたが、蒙古は3回目の襲来を目論んでいたようです。

それを阻止したのは、ベトナムの介入があったからです。

更にいえば、1905年バルチック艦隊がカムラン湾に寄港し、燃料を補給したのち、日本に向かいました。

有名な日本海海戦で日本は大勝利を得るのですが、その知られざる勝因のひとつは、ベトナムがバルチック艦隊に提供した石炭に泥を混入していたのです。

そのため、バルチック艦隊は思うような動きが取れず、日本の大勝利に繋がったわけです。

ぶっちゃけ、日本はベトナムに感謝すべき歴史的繋がりを有しているのです。

この記事の著者・浜田和幸さんのメルマガ

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なぜ「核兵器」は存在するのか?答えを見出だせぬ国際社会が辿る最悪の道

1万2,000発を超えると言われる世界の核弾頭数。冷戦の終結により進むかと思われた核廃絶の流れは、ウクライナ戦争におけるプーチン大統領の「核の威嚇」により完全に逆行する事態となっています。世界が核の脅威から解放される日は、この先も訪れることはないのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、その可能性を検証。さらに真の核兵器廃絶のために答えを見出すべき「問い」を記しています。

深まる相互不信と分断。「核の脅威」に翻弄される国際社会

「現状において、核兵器の存在は紛争の抑止の役割を全く果たしておらず、逆に戦争を拡大し、核兵器による破滅の危機をさらに高める核軍拡のレトリックが横行している。その元凶になったのが2022年のロシアによるウクライナ侵攻であり、ロシアによる核兵器使用についての脅しは、核兵器廃絶へのトレンドを逆行させ、各国に核戦力の拡充と拡大を促す結果になった」

今回、核兵器禁止条約の締約国会合にお邪魔していますが、旧知の仲間たちと話した際に出て、思わずうなずいた内容です。

頻繁に報じられる国際情勢についてのニュースの内容は、アメリカとロシア、アメリカと中国の間の核戦力拡大に対する相互抑止の内容や、北朝鮮による核開発についての内容が多いのですが、これは先ほどの内容にもつながるように、ロシアによるウクライナ侵攻の初期の段階で、“脅し”という形式ではありましたが、プーチン大統領やメドベージェフ氏をはじめとする強硬派が相次いで“ウクライナに対する核兵器使用の可能性”を仄めかす発言を繰り返しました。少なくとも2022年中は同様の核使用の脅しが繰り返し出てきていたように思います。

ロシアによる核兵器の使用は、戦争における大きなターニングポイントとなり、かつウクライナを支援するNATO加盟国とその仲間たちにとって、引き返すことができないPoint of No Returnを越えざるを得ない事態をもたらし、かなり高い確率で“核による報復”を含む戦争のエスカレーションと拡大に繋がることになります。

今のところ、ロシアによる核兵器使用の現実性はそう高くないと分析していますが、アメリカをはじめとするNATO側の核保有国にとっては、いつでも応酬できるようにstand ready状態に置かざるを得ない事態を迎えています。

例え偶発的な事故であったとしても、何らかの形で核兵器が使用された場合、確実に取り返しのつかない事態が私たちを待っていることを示しています。

今回、アメリカの軍備管理の専門家や核戦略の専門家と話し込む機会を持つことが出来ましたが、その中で語られたのは、「アメリカは今、2つの核戦争を同時に戦い抜くための能力を備える必要性に迫れている。それも欧州(ロシア)とアジア(中国)との核戦争(または核保有国との戦争)を戦えるようにしなくてはならない。それは必然的にアメリカ軍およびNATO軍の体制の見直しと変革を余儀なくされるだけでなく、核戦力のアップグレード(より能力の高い核戦力)を必要とする」という内容でした。

これは決してsimulationや机上演習のお話ではなく、実際の安全保障戦略の現場におけるお話です。

アメリカは弾頭数を増やすのではなく、能力の向上した核戦力の整備を選び、同盟国英国は、以前にもお伝えしたとおり、核弾頭数の大幅な増強を行い、フランスもまた核戦力の拡大・向上に動いています。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

イスラエルとハマスの衝突にあらず。ガザ紛争の裏で糸を引く大国

カタールとエジプトの仲介によりようやく停戦が実現するも、再び激しい交戦状態に陥ってしまったガザ紛争。かねてから懸念されているイランの参戦ですが、戦火は中東全体に及んでしまうのでしょうか。今回のメルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんが、当紛争はイスラエルとガザの衝突ではなく、イスラエルとイランの戦争だと断言。そう判断せざるを得ない理由を解説した上で、事実上の「アメリカ対イラン」の戦争も既に始まっているとの見解を記しています。

すでにはじまっているアメリカ―イラン戦争

全世界のRPE読者の皆様、こんにちは!北野です。

まず、Kさまからのメールをご紹介します。

北野様

 

いつもためになり面白いメルマガをありがとうございます。イラン大使館の向かいに住んでいるKです。

 

イラン大使館は1年くらい前から閉鎖され、24時間警官が前に立って警戒しています。

 

閉鎖された当初は警察車両が護送車も含めて3台も配置され、警護にあたるのも普通の警察官だけでなく、防弾チョッキを身につけた刑事が長い棒を持って睨んでいたりして、物々しい雰囲気でした。

 

週に何度もイラン人のデモ隊が来て数時間に渡り拡声器で抗議の声をあげるなどしていましたが、最近はデモ隊も来なくなり、警察車両も1台のみ、警察官も暇そうです。

 

大使館周辺に住んでいたイラン人は姿を見せなくなり、隣のイラン人学校も人の気配がありません。

 

でも、警察車(中型のワンボックス)はエンジンをかけたまま、運転席にいる警官が周囲を警戒し続けていて、緊張状態は続いています。

 

ハマスとイスラエルの戦争の報道はかなり偏っていて、本当のところは?といつも訝しんでいます。

 

私としてはイランの動向が気になって仕方ないのですが、断片的にしか伝わってこないので、フラストレーションを感じています。

北野様が何か情報を掴んだら、メルマガでお知らせくださると嬉しいです。

私は「イスラエル―ハマス戦争」が起こる前の9月、「イスラエルとイランの戦争が年内に起こるかもしれない」と書いていました。メルマガを保存されている方は、ご確認ください。『ロシア政治経済ジャーナル』2023年9月19日号『イランの核兵器保有と次の戦争が近づいている?』です。とても重要な話ですので、バックナンバーを転載しましょう。繰り返しますが、これは9月19日の記事。イスラエルーハマス戦争勃発は、10月7日です。

【 9月19日号 転載ここから 】

イランがIAEAの査察を拒否しました。「日経新聞」9月17日付。

 

「国際原子力機関(IAEA)は16日の声明で、イランからIAEAの一部査察官の受け入れを拒否すると通告があったことを明らかにした。査察官はウラン濃縮などを検証している。グロッシ事務局長は『強く非難する』と述べ、査察に深刻な影響が出るとして再考を求めた。国際社会の懸念が一層強まるのは必至だ」

 

この問題、少し振り返ってみましょう。

 

アメリカは、ウソの理由でイラク戦争をはじめた2003年頃から、「イランは核兵器を開発している!」と非難していました。

 

ネオコン・ブッシュ政権のアメリカは当時、「2016年までにアメリカ国内の石油が枯渇する」と信じていた。それで、資源がたっぷりある中東支配に動いていたのです。「イラクの次は、イランだ!」と(しかしその後、「シェール革命」が起こり、アメリカは世界一の産油国、産ガス国に浮上。中東の資源を確保する必要はなくなり、この地域への熱意は減りました)。