北朝鮮を「外交カード」として利用する中国の密かな野望

長引く北朝鮮問題でアメリカに協力する姿勢を匂わせながらも、実際には何もしていないと言われる中国。その理由を知るヒントは、長年続く中国と北朝鮮の関係性にあるようです。今回の無料メルマガ『石平(せきへい)のチャイナウォッチ』では、両国の事情に詳しい著者の石平さんが、問題解決に動かない中国の「真意」に迫ります。

中国は北朝鮮制御の「必殺の剣」を決して抜かない トランプ大統領はそれが分かってきた

今、北朝鮮問題への中国の関与が世界的に注目されている。米トランプ政権が問題解決へ向けて中国の役割を大いに期待していることは周知の通りだ。ならば中国は果たして、期待されるような働きをしてくれるのだろうか。中国にとって北朝鮮、あるいは北朝鮮問題とは何か、を見てみよう。

北朝鮮は以前から、中国にとって話を聞かない厄介な弟分」という面は確かにある。しかしその一方で、中国からすれば北朝鮮は、さまざまな利用価値のある貴重な存在」でもある。

例えば、鄧小平時代以来の中国の歴代政権が最も重要視している対米外交において、北朝鮮は時々中国にとって有効なカードの一枚になるのである。北朝鮮が何らかの際どいことをやって暴れ出すと、アメリカは必ず中国に頭を下げて協力を求めてくるから、その分、中国のアメリカに対する立場が強くなる。

今の米中関係はまさにそうである。

当選した当時、中国に対して厳しい姿勢を示したトランプ大統領は、徐々に態度を変え、習近平国家主席に絶対的な信頼をおく」と公言するまでに至っているが、大統領「豹変(ひょうへん)」の背後にあったのが北朝鮮危機であることは明白だ。ある意味では、北朝鮮危機のおかげで習主席は、本来なら中国に向けられたはずのトランプ政権の矛先をうまくかわすことができた、ということである。

世界に脅威を与えている北朝鮮の核保有も、中国の目からすれば別の意味を持つものとなる。北朝鮮の核が世界にとって脅威であれば、あるほど、その脅威が現実的なものとなれば、なるほど、アジアや世界に対する中国の軍事的脅威は影を薄め忘れられてしまうからである。

憲法9条は改正可能なのか? 安倍政権の描く「加憲」のシナリオ

5月3日の憲法記念日に「2020年までの憲法9条改憲」の意向を明らかにした安倍晋三首相。安倍首相は「あくまで自民党総裁としてのものである」としていますが、同じ自民党内や一般人からも「もっと長期的に、慎重に議論を重ねるべき」という声が少なくないようです。ジャーナリストの高野孟さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、この2020年の改憲は実現可能なのかという核心について、自身が先日行った講演要旨を紹介する形で詳しく解説しています。

新たな改憲ギャンブルに打って出た安倍政権

5月21日に千葉市内で、千葉県9条連(浅野健一代表)の年次総会と記念講演会が開かれ、私が安倍政権の新たな改憲策動について講演したので、その内容を要約して紹介する。

安倍晋三首相は去る5月3日の憲法記念日に、日本会議系の改憲派の集会にビデオ・メッセージを送ると共に、同日付の読売新聞で単独インタビューに応じ、それらを通じて「安倍流改憲策動第3弾」の展開に打って出た。

第1弾は、第2次安倍政権発足直後の13年に言い出した「第96条先行改正論」で、衆参両院による改憲発議を3分の2の賛成から2分の1にハードルを下げようとする案で、安倍首相はこれを「夏の参院選の争点だ」とまで訴えたが、さすがに自民党内からも「余りに姑息だ」といった批判が出て立ち消えとなった。

第2弾は、安保法制すなわち集団的自衛権解禁のための14年7月の閣議決定による「解釈改憲」で、それを押し通すために内閣法制局長官の首をすげ替えることまでした。そしてそれに基づいて15年9月、安保法制が強行採決された。

そして今回が第3弾で、今度は2020年までに9条そのものをいじってそれこそ「戦争ができる国」に脱皮するための「9条加憲論」である。

このように、改憲の内容に関して何ら一貫性がなく、それがダメならこれでどうだとカードを繰り出してくるというのが、安倍首相の改憲姿勢の最大の特徴で、それはつまり内容などどうでもよくて、ともかくも戦後一度も変えられたことのない憲法に自分が初めて手を着けたという実績を作りたいというだけなのだ。刀を振り回して、指先でも肩口でも膝でも、どこでもいいから切りつけて憲法に一太刀浴びせて、改憲の突破口を切り開くことが自分の使命だと思い込んでいるのだろう。しかしこれは彼自身にとっても危険なギャンブルである。

ネット炎上にうろたえる企業幹部は、まず東スポを読め

先日公開した「謝罪のプロが驚愕。狩野英孝の釈明会見は、あまりにもイケていた」という記事で、「謝罪のプロ」としての独自の視点で狩野英孝さんの釈明会見を面白く且つ鋭く考察した増沢隆太さん。今回は、まぐまぐの新サービス「mine」に掲載している「管理職は東スポを読め。ネット炎上という外来種対策」という有料記事の一部を、特別に公開いたします。増沢さんが「企業の炎上騒動の大きな原因は、何もわかっていない管理職にある」とする根拠は何なのでしょうか?

管理職は東スポを読め。ネット炎上という外来種対策

CMのセリフや出演芸能人の発言が炎上して放映中止などになることが頻発しています。一方では逆に無名タレントやタレント志望の一般人が最初から売名目的で炎上を仕掛ける例もあり、炎上そのものより結果として自粛やオロオロした対応をする企業側に新たな批判が向く例が出てきました。うろたえて日和見対応する企業の、現場はたまったものではありません。ビジネスの本道という在来種を脅かす、炎上というビジネスの外来種を育てるのは無知な幹部です。

1. 腰抜け対応の原因は保身

炎上とネットニュースに出た場合でも実は炎上でも何でもないケースが増えています。そもそも「炎上」と呼べる事態は、通常業務ができなくなるような大騒ぎであって、ネットで話題になったり、SNSでコメントがたくさん集まるのは炎上ではありません。しかし多くの場合、コメントがたくさん集まると炎上だと騒がれるのか、意図的に騒ぐのかわかりませんが発信した側が動揺します。

特にCMの場合、お客さんの評判という錦の御旗があり、それに反することはタブーという風潮があります。たしかにかつてのインターネットのない時代、消費者からそっぽを向かれるような事態は致命的でした。しかし今、ネットで批判の記事やコメントはある意味普通になりました。インターネット創成期の、「2ちゃんにさらされたら大変!」と騒いでいた時代に比べ、炎上がインフレしてきた状況変化もあるといえます。今さら2ちゃんに何か書かれてそれが商売に大きな影響があるとはちょっと考えにくいでしょう。

今、日本の好景気がどこにあるのか知りませんが、職場環境は働き方改革以前にギスギスし、正規非正規の問題など山積みです。大企業・公務員とそれ以外という完全な格差が出来たと同時に、余裕がない職場、社会ができています。テレビCMを流せるような大企業で管理職になれたらなれたで、どこで足をすくわれるかわかりません。問題CMを作った場合、「商売への悪影響ではなく、「幹部の評価を棄損されることが最大の恐怖になっているのだと想像します。

ローラ「ドキドキしてるの。ウフフ」と生配信に初登場!

タレントで女優のローラが16日、ライブ配信サービス「LINE LIVE」に初登場し、普段から持ち歩いているお気に入りグッズを紹介した。

「なんか緊張してるの。ドキドキ……、ドキドキしてるの。ウフフ」と普段よりも高いテンションで生配信がスタート。

初の配信の累計視聴数は36万人を突破し、LINE LIVE視聴者ランキング第1位(2017年5月17日付)に輝いた。さらに、累計ハート獲得数は610万、累計コメント数も7万件を記録するなど、その人気の高さが伺えた。

生配信では、「まずはお気に入りのサングラス。(縁が)キラキラしてるの」とバッグの中身を紹介。自身がプロデュースしたコラボブランドも普段から使っているそうで、ヴァシリーサの香水やリルムーンのカラーコンタクト、ディー・アップのアイラッシュ(つけまつげ) などがバッグの中から登場した。

「ローラはコンタクトもファッションだと思っているから、髪の色と合わせたりしてる。がんばって作ったんだよ。かわいいでしょ? 香水は花のようないい香り。まつげは、今日は(アイ)ラインを太く書いたんだけど、ナチュラルに見えるのを大事にしてる」とお気に入りのポイントとともに紹介した。

また、ローラが視聴者へ質問を投げかけると、たくさんのコメントが寄せられた。「お寿司を食べたい人はスタンプを送って」と言うと、 コメント欄にはお寿司のスタンプがズラリ。これにはローラも「ありがとう、お腹いっぱいになった!」と大喜び。

ほかにも、顔の動きや表情にあわせて変化する「LIVEスタンプ」を使って猫やウサギの顔になったり、最後まで大はしゃぎだった。

そんなローラだったが、最後には、「いまみんなはいろいろ大変だと思うけど、がんばったら絶対いいことが起きるから。あきらめないで、自分の夢を追いかけてね」と真面目なメッセージも。「ローラはすごく楽しかった!」と終始ご満悦だった。

 

<関連サイト>
貯金1億!? アンガ―ルズ田中が結婚できない理由

横山だいすけ、ブログでの天然っぷりにコメント殺到

矢口真里「すごい劣化した」年齢の話で苦笑い

 

記事提供:EntamePlex

【A型は閲覧注意】「スッキリしない物」だらけの動画がモヤモヤする

ドミノやピタゴラスイッチ的な「スッキリする」ものを集めた動画は数あれど、ここまで「スッキリしない」ものを集めた動画はなかなかないだろう。

とてもイライラするため、几帳面な人、A型の人などは閲覧注意だ。

 

 

きちんと均等どころか、キレイにカットすら出来ないケーキに、殻が剥けないゆで卵など・・・。

イライラ、モヤモヤするものが満載なこちらの動画。

この動画は、果たして何の目的で作られたのだろう。

 

(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:YouTube(Luksan Wunder)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

記事提供ViRATES

バブル崩壊も気づかず。日本人が持つべき歴史の転換点を見抜く眼

シャープ、ソニー、東芝など、日本で不動の位置を築いていた一流企業ですら「大規模リストラ」や「外国企業からの買収」などの憂き目をみる昨今、私たちはどのようなことを意識して生きていけば良いのでしょうか? 無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』の著者である嶌信彦さんは、「10年ごとに大きな動乱が起きている」と前置きした上で、そんな時代を生き抜く術を紹介しています。

世界の転換点をいち早く見抜くには? ~時代を読み解く3つの目「虫の目、鳥の目、歴史の目」~

歴史の転換点を見つけることは難しいと思う。特に渦中にあると、これが転換点だと理解することは難しい。だいたい4、5年後、場合によっては10年後にようやく「歴史が変わったのはあの時からだった」と理解できる。しかしながら、早期に感じ取りいち早く対策を実行した企業などが勝者となっている。したがって、転換点を早く見つけることが大事だと思う。

20世紀末尾に9が付く年は大転換期

これまでの経験として、そういった節目はいろいろあった。また、20世紀に入ってから末尾に9のつく年は、大きな転換期だといわれている。

例えば以下の出来事があった

  • 1919年:ベルサイユ条約により第一次大戦後が終結
  • 1929年:第二次大戦のきっかけを作る大恐慌
  • 1939年:第二次大戦勃発
  • 1949年:中華人民共和国成立
  • 1959年:キューバ革命
  • 1969年:アポロ11号の打ち上げ二より、初めて人類が月に立つ
  • 1979年:ソ連のアフガニスタン侵攻により米ソの緊張が高まる
  • 1989年:旧ソ連・東欧圏の崩壊の始まり、天安門事件
  • 1999年:ユーロ誕生

こうやって振り返ってみると10年に1度大きな変動が発生している。89年のソ連崩壊の予兆の中で90年を迎え、ソ連邦は解体、ドイツは統一に向かっていった。

私は89年末に旧ソ連、東欧を2~3週間かけ取材したが、モスクワ駅の裏は闇市のようで、国営マーケットには殆ど品物がなかった。そして、91年にソ連邦が崩壊、東西ドイツが統一するなど大転換が始まった。私は89年末に『1990年・歴史の大転換が始まる─日本と世界、変動の読み方』(PHP研究所)という本を上梓している。

日本経済の繁栄はクタクタ景気

この時期の特徴的な点としては、90年初頭まで日本経済は未曽有の繁栄を遂げていた。しかしながら、これは国民がクタクタになるほど働くことによって支えていたのだ。そして、その後バブルが崩壊した。当時、私は「ちょっとおかしいな」という変化を感じていた。それは、日本の年間の労働時間が2,300時間を超え、アメリカ、イギリスの1,900時間台、フランス、ドイツの1,600時間に比べると異常な高さだったことだ。

日本人は本当によく働き、クタクタになっており、私は当時「クタクタ景気」と名づけたコラムを書いたほどだ。日本人は猛烈に、皆とにかくよく働いていた。

当時の過労死に関する調査によると、残業が月60時間を超す人は残業が月20時間未満の人に比べると、毎日お酒を飲む人あるいは、タバコを30本以上吸う人の割合が1.7倍になるという結果が出ている。また、元日銀総裁の前川氏は「シェア争い、儲け主義を自粛しないと日本は本当にダメになる。労働時間を短縮したユックリズムに徹することが重要だ」と結論づけたレポートを書いていたほどだ。これは「前川レポート」と呼ばれ、そういった転換点を明示していた。

日本政府が語らぬ「ミサイル飛来なら逃げ場なし」の現状

先日公開した「軍事アナリストが分析、政府の「在韓邦人避難」が非現実的すぎる」という記事で、政府が提示する「在韓邦人避難」の方法があまりに現実離れしている現状を明かした、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さん。しかし、それは日本国内のミサイルからの避難においても同様のようです。小川さんが指摘する、「弾道ミサイルにお手上げ状態」の日本の現状とは?

ミサイル警報──セーフは数分で避難完了

北朝鮮は5月14日早朝、北朝鮮北西部の亀城(クソン)付近から弾道ミサイルを東北東方向に発射、ミサイルは30分で800キロ飛んだあと、朝鮮半島の東約400キロの日本海上に落下したと推定されています。到達高度は初めて2000キロを超えたとのことです。

亀城付近の飛行場では1日前から移動式発射装置を使い、ミサイルを起立させる動きが観測されており、米国韓国などの目にとまることを意図していたと思われます。

この飛行場付近からは2016年10月に中距離弾道ミサイル・ムスダンが発射されています。

そこで、まずはミサイルについてですが、発射地点の履歴、飛翔距離、飛翔高度、飛翔時間などから、中距離弾道ミサイル・ムスダンあるいは新型の弾道ミサイルを、それも高度2000キロ以上のロフテッド軌道で発射したと考えることができます。

これが、北朝鮮の言う「大陸間弾道ミサイルICBM)」である可能性も否定できないとの見方もあります。

ミサイル発射の狙いについては、5月8〜9日にノルウェーのオスロで行われた米朝接触(北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)米州局長と米国のピカリング元国連大使が出席)、韓国で北朝鮮に対して融和的とされる文在寅(ムン・ジェイン)政権が誕生したこと、という対話に向けた流れを受けたものと受け止めてよいでしょう。

具体的には、1)決して米韓の圧力に屈した結果の対話ではないことを北朝鮮国内に周知徹底させる、2)米韓との対話における強い交渉カードとして、能力を高めた弾道ミサイル能力を誇示しておく、などが考えられます。

どんな方向に動いていくのか、隣国の日本としてはまだまだ気を許すわけにはいかない日々が続きそうです。

そんなおり、次の記事のことを思い出しました。

【素朴なギモン】無料通話アプリ「LINE」の正しい発音はドレ?

先日掲載の記事「誰が決めた? なぜ関東と関西では『雨』のアクセントが違うのか」で、日本語のアクセント問題について実例を上げつつ解説した無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』の著者・須田將昭さん。今回はそのアクセント問題を考えるきっかけとなった無料通話アプリ「LINE」の発音について考察しています。

LINEのアクセントは?

誰が決めた? なぜ関東と関西では「雨」のアクセントが違うのか」などでアクセントについてのおおまかな説明を重ねてきました。もともとの本題が何だったか忘れるぐらいですが、本来はSNSの一つ「LINEのアクセントは? という疑問でした。

私は最初は「低高高となる平板型での発音をイメージしました。ところがその疑問を呈した人の発言の発端は、東京方面で周りの人が、最初の「を高く発音していた、ということからでした。

アクセントは特定の集団の中での社会的慣習、約束ごとですから、関東と関西で違っても別におかしくはないのですが、新しいサービスの名称ですから、今の時代ならほぼ一つで固まるはず。それが分かれているのはなかなか面白い現象です。

ということで調べはじめたのですが、結論からいうと、会社としては最初のが高い高低低が正しい発音として認識されているようです。

LINE社は、2016年7月15日に東証一部に上場したのですが、その時に代表取締役社長の出澤氏にインタビューしている動画を見ることができました。その動画の中で、出澤社長は確実に最初のラが高い頭高型という形式で発音されていました。

しかし、一般には平板型が多いように感じます。

これは先日ご紹介した「アクセントの平板化」の現象そのものと言えるかと思います。

一つは新しいサービスを使っている人たちの意識としては、平板化が普通になっているということと、SNSという新しいサービスではなく、これまでのという意味でのラインとは違うもの、という意識の両方で平板型で話している、ということは容易に予想がつきます。

「退職します」「じゃあ研修費払え」会社を訴えたら勝てる?

人事担当者の頭を悩ます、研修が終わった途端に退職をしてしまう新入社員。今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』では、その新入社員の退職を食い止める手立てとして「研修費を徴収する」という案は法律的にセーフなのか、裁判事例を交えつつ解説しています。

研修後すぐに退職した社員から研修費を取ることはできるか

私が以前に人事担当者をしていたとき今頃の時期に悩んでいたことがあります。それは、新入社員の退職です。ちょうど研修も終わり「いざ本番!」というときに退職されてしまうのは、人事担当者としては、非常に頭の痛い問題でした。

もしかしたらみなさんの中にも同じような悩みを抱えている人がいるのではないでしょうか。経営者の中には「研修にいくらかかってると思っているんだ!」と、憤慨される人もいるかも知れません。これは、研修にかかる新入社員の交通費や宿泊費などの経費管理までしていた私にとってはリアルにその金額もわかるだけに気持ちは痛いほどわかります。そして、この問題は現在も社労士としてご相談をいただくことの多い内容でもあります。

では、どうしたら良いのか?

私が人事担当のとき営業部から提案された中に「すぐに退職した社員から研修費を徴収したらどうか」という案がありました。入社のときに「研修後、1年以内に退職したら研修費を支払います」という書類を本人に書かせてはどうかというのです(今も、顧問先から同じようなお話をいただくことがあります)。

では、果たしてこれは法律的に可能なのか? それについて裁判があります。ある美容院で、美容師見習いとして働いていた人が、半年で退職をしました。この人は入社のときに「(早期退職など)会社に迷惑をかけた場合1ヶ月につき講習手数料として4万円を支払います」という契約をその美容院としていました。そこで、その美容院は研修に対する講習手数料として30万円を請求したのです。

では、この裁判はどうなったか?

「うつ病」と間違えられやすい別の病気って、どんな病気?

うつ病の基本症状である「抑うつ症状」。

いわゆる気分が落ち込んでしまう状態が続くことですが、この抑うつ状態はうつ病だけでなく、ほかの病気の症状として現れることもあります。

ですから、専門医は診断を慎重に見極める必要があると考えています。

なぜならば治療法が違ってくるからです。

うつ病と間違えられやすいのは、どのような病気なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

うつ病と間違えやすい病気:不安障害

かつては神経症(ノイローゼ)と呼ばれていた不安障害は、考え方のクセや人間関係など心理・社会的なストレスが引き金になって発病するといわれます。

また、性格的に神経質でこだわりやすい真面目な人が、こうした疾患にかかりやすいとも言われてきました。

うつ病の病前性格も真面目で、執着的な人が多いと言われ、うつ病にもかかりやすいとされています。

うつ病と間違えやすい病気:心身症

心身症は、ストレスなど心理・社会的な原因によって身体的な症状や病変が起こっている病気です。

いわゆる気の病いが身体の不調に転じている疾患です。

ストレスやこれに伴って生じる抑うつ状態が、蕁麻疹、気管支喘息、偏頭痛、胃・十二指腸潰瘍など、身体の病気に現れていれば心身症となり、そうでなければうつ病の可能性が疑われます。

うつ病と間違えやすい病気:統合失調症

かつては精神分裂病といわれた「統合失調症」。

急性期には「妄想」「幻覚」などの陽性反応が起きることと、慢性期になると、「意欲の減退」「感情の平板化」など陰性症状をきたすことはよく知られるようになりました。

昨今、統合失調症の発病時期と慢性期に「抑うつ状態」になることが指摘されていて、とくに、初期段階でうつ病との鑑別は難しいという専門医の意見もあります。

昔は「精神分裂病」と「内因性うつ病」は精神疾患を二分する典型的な精神病でしたが、最近では、統合失調症に抑うつ状態が診られたり、うつ病に妄想がみられたりと、まるで症状も非定型化しているような印象を受けます。

うつ病と間違えやすい病気:認知症

高齢者のうつ病は認知症と区別がつきにくいことは、専門医からも指摘されているところで、「もの忘れがひどい」「ぼんやりして、質問しても答えが返ってこない(反応が鈍い)」など、うつ病の症状なのか、認知症の症状なのかを鑑別するのは難しいとのこと。

アルツハイマー型の認知症では、最初にもの忘れから始まって、次第に抑うつ状態になり、脳血管性認知症では、初期や経過中に抑うつ状態がみられるなど、認知症の種類によって抑うつ状態のでかたも違ってくるようです。

とくに、脳血管性認知症はうつ病との間違われやすいとされています。

うつ病と間違えやすい病気:慢性疲労症候群

原因不明の強い疲労感が長期間継続する「慢性疲労症候群」。

強い疲労感のほかに、身体的には、微熱、リンパ節のはれ、関節痛などが出ると同時に、精神面では、ものわすれや思考力の低下、睡眠障害などとともに、抑うつ状態などうつ病の症状があらわれます。

うつ病と間違えやすい病気:パーキンソン病

脳細胞に変性が起こり、動作が遅くなる、手足が震える、歩行が遅くなるなど症状が現れるパーキンソン病。

顔の表情が乏しくなったり、話し方が単調になってしまうなど、その症状がうつ病と間違われることがあるそうです。

うつ病と間違えやすい病気:そのほか

以上のほか、脳卒中などの脳血管障害、糖尿病、腎臓病、甲状腺の病気、パーソナリティ障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、アルコール依存症なども、うつ病と似た症状が起こることがあって、うつ病と間違われやすい病気とされています。

うつ病と双極性障害(躁うつ病)

精神疾患の世界的基準となっている、アメリカ精神医学会発行の『DSM-5(精神疾患の分類と診断の手引き;最新版)』は、19年ぶりに2013年に改訂されました。

以前のDSM-Ⅳと比べると大きく変化したところがいくつかあります。

中でも、DSM-Ⅳまでは、同じ「気分障害」に分類されていたうつ病と躁うつ病が、「抑うつ障害群」と「双極性障害および関連障害群」という違ったカテゴリーに分類されています。

これもまた、双極性障害(躁うつ病)をうつ病とは違った病気として診断・治療していくという動向だと解されます。素人には間違われやすいかもしれません。

【参考】アステラス製薬株式会社『なるはど病気ガイド・うつ病と間違われやすい病気

 

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ

 

<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

image by: Shutterstock

 

【関連リンク】