旅のお供になる小さめの時刻表。鉄道好きが2社を比較した結果

鉄道好きの間では重宝するB6判時刻表。旅のおともにもってこいのサイズなのですが、現在はJTBと交通新聞社から発行されています。今回の鉄道・軌道系無料メルマガ『Magazine de Station』では、著者のM.Gさんが、 その2社の時刻表を比較しています。

B6判時刻表のちょっとした考察

「青春18きっぷ」の旅に欠かせないのが「冊子の時刻表」です。

スマホと違って(ものが紙である以上当たり前だといえば当たり前なのですが)「バッテリー上がり」を起こさない、という点もありますが、「列車の前後関係を調べられる」というのもあります。

例えば東海道線で「熱海発島田行き列車から乗り継ぐ豊橋行き列車が興津発だった」というケースの場合、ウェブの乗り継ぎ検索だと「島田駅までそのまま行ってしまって興津から来る豊橋行きを待つ」というような結果が出ることがあり得ます。

この点冊子だと「乗り継ぐ列車は興津発か…それなら島田駅で乗り換えるより興津駅で乗り換えた方が座れるかもしれない」とわかりますからね。

ところで冊子の時刻表で形態に適したB6判サイズの時刻表が交通新聞社・JTBパブリッシングともども出ています。

交通新聞社のは月刊の「コンパス時刻表」、JTBパブリッシングのは季刊の「JTB小さな時刻表」がそれなのですが、両方見比べたから言えることとしては

1.「コンパス~」の方が比較的字が大きい

「JTB小さな~」の方は月刊の(B5判・つまり少年ジャンプなどとほぼ同じ大きさの)「JTB時刻表」を縮小コピーしたんじゃないかと思えるくらい字が小さいんですね。

2.「JTB小さな~」の方が「コンパス~」に比べて(一番奥の方にある)「私鉄やJRバス、観光地の路線」などが充実している

「コンパス~」だと私鉄に関しては「有料特急の情報」しか出てませんので、どちらかというと「JRの路線と『国鉄及びJRから第三セクターになった路線』のみで充分だという人向き」ではないかということは否めませんね。

なお嘗ては「コンパス~」と同じ交通新聞社からB6変型判の「小型全国時刻表」が出ていましたが2021年8月号を以て休刊となりました。

では、この辺で(^^)/~~~

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サーカスを大人向けにした『シルク・ドゥ・ソレイユ』成功の戦略

日本でも来日するたびに話題となるシルク・ドゥ・ソレイユ。老若男女問わず魅了するその理由はどこにあるのでしょうか。Google、マッキンゼー、リクルート、楽天の執行役員などを経て、現在はIT批評家として活躍されているメルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』の著者・尾原和啓さんは今回、ビジネス的にシルク・ドゥ・ソレイユを分析し、自分の感覚を持ち続けることの重要さを語っています。

シルク・ドゥ・ソレイユが人を魅了する3つのステップと日常で持ち続ける4つの習慣

人はなぜサーカスに魅せられるのか。「人がクリエイティブでいられる3つの刺激と4つの習慣」という話をしたいと思います。

尾原、年末年始はラスベガスの「CES(世界最大のテックショー)」での取材と、日経さん主催の講演がありました。そのあと日本に入って、年始にいろいろな新しい仕込みをして、昨日シンガポールに戻ってまいりました。

僕はシンガポールにいて家族は日本にいるので、海外旅行で現地集合という、ちょっと不思議なタイプの家族旅行をしました。家族でラスベガスに集合できたのは、6年ぶりかな?ラスベガスといえばナイトショーが非常に有名です。新作もいろいろ出ているので、「どこに一緒に行くかなぁ?」というので西野さんとかにも相談したんですけど、何のかんの言ってシルク・ドゥ・ソレイユの『O(オー)』を見に行ってきました。

やっぱりよかったなぁと。「人を魅了するサーカスの中で、僕は何を見つけていくのかな?」ということで、原体験を深掘りしたのでご紹介します。

シルク・ドゥ・ソレイユ『O(オー)』

そもそもシルク・ドゥ・ソレイユは、「サーカスを大人向けに再開発してみるとどうなるんだろう?」というので始まったもので、『O』はシンクロナイズドスイミングの各国のチャンピオンなど、プロのアスリートの方が出演しています。

『O』はぜひ見ていただきたいんですけど、ある時は舞台がプールになって、8メートルくらいの高さからの高飛び込みがあったり、舞台から地上が生まれ、そこでアクロバティックなことをしたり。そんな変幻自在の舞台の中ですばらしいのが、サーカスとしてのメインアクトの裏側に「ストーリーテリングとしてのキャラクター」が動いていて、舞台装置としても、アスリートの方々が踊りや何かをし続けていることです。

立体的にすべての空間の中に、統一性がある。何かは常に動き続けているんだけど、それぞれに何らかのリンクがあることで、僕らの心に差し迫ってくるものがある。『O』は僕自身も5回くらい見ていますし、西野さんも、「本当に何度見ても総合芸術としてすごい」という話をしていました。

この記事の著者・尾原和啓さんのメルマガ

防衛費“大増税”で日本国民を殺す、岸田文雄「バイデン発言に抗議するフリ」の姑息

国会での十分な議論も経ずに、閣議決定で防衛費の大幅増額を押し通した岸田政権。アメリカからの要求があったことは明明白白ですが、岸田首相は「日本の防衛費増大は自分が説得した」というバイデン大統領の発言にすぐさま抗議の意を示しました。なぜ官邸は米国に対しここまで迅速な動きを見せたのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんが、日本政府がそうせざるを得なかった理由を解説。さらに防衛費を確保するための増税を巡る、政権の姑息なやり口を厳しく批判しています。

どう見ても米の言いなり。それでも「日本の防衛費増大は自分の手柄」発言のバイデンに抗議の“フリ”の岸田

政治家が居心地のいい集会でスピーチするときは、よほど気をつけねばならない。ウケ狙いやリップサービスで、つい口が滑って本音をもらし、あとで訂正する羽目になることがしばしばあるからだ。

米国のバイデン大統領もそれをやってしまった。6月20日、カリフォルニア州で開いた支持者集会でのことだ。

「日本は長い間、軍事予算を増額してこなかった。しかし、どうだろう。私は日本の指導者と、広島を含めておそらく3回、異なる機会に会い、私は彼を説得し、彼自身も何か違うことをしなければならないと確信した」

「日本は、軍事予算を飛躍的に増大させた。日本が欧州での戦争に関心を持ち、ウクライナへの支援に貢献しているのはいつ以来か」

岸田首相が防衛予算を大幅に増額したことや、ウクライナ支援を強化していることについて、それは自分の説得によるものだと自画自賛したのである。

読売新聞が6月21日に報じた記事でわかったものだが、バイデン氏もまさか日本の最大手新聞に掲載されるとは想像していなかったに違いない。米国内の支持者たちに向け、自己宣伝の一つとして話したに過ぎなかったからだ。

記事になったことをバイデン大統領が知っているとすれば、日本政府からホワイトハウスへ連絡があったからだろう。松野博一官房長官は23日の定例記者会見で、この件についてこう話した。

「バイデン大統領の発言の真意は明らかではありませんが、ご指摘の発言を受けて、わが国の防衛費の増額はわが国自身の判断によるものであるとの事実について、そしてご指摘の発言は誤解を招き得るものであったとの日本の立場を説明しました。米側からは、米国としても日本の防衛費の増額は日本自身の判断だったとの認識が示されたところであります」

どういうルートで米政府に申し入れたのかについてはノーコメントだった。このような公式伝達の場合、通常は駐日米大使館を通じて連絡するものであり、今回もそうだったはずだ。

こうした迅速な対応には「防衛費の増額はわが国自身の判断によるもの」ということへの、岸田首相の強いこだわりが見て取れる。属国のごとく米国の外交・防衛方針に追随してきた日本であればこそ、その首相たる自分が米国大統領の言いなりになっていると日本国民に思われたくない。なにより、防衛費増額は国民の税負担に頼らざるを得ないのだ。

この記事の著者・新恭さんのメルマガ

深まる謎。なぜ「プーチンの料理人」プリゴジンは独裁者に銃を向けたのか?

6月23日に突如軍事蜂起するも、わずか1日でモスクワへの進軍を中止したワグネル代表のプリゴジン氏。何が彼を「まさかの反乱」に駆り立てたのでしょうか。今回の無料メルマガ『田中宇の国際ニュース解説』では国際情勢解説者の田中宇(たなか さかい)さんが、ウクライナ戦争を長期化させることにより、西側諸国を自滅に追い込むというプーチン大統領の策略を改めて解説。その意図を理解しているはずであろうプリゴジン氏の心中を探るとともに、反乱の早期終了によりロシア政府の謀略の継続が確実なものになったとの見方を示しています。

ロシアの「ワグネル反乱」が意味するもの

ロシアで最近、ウクライナとの戦闘を主に戦っていたのは政府軍でなく、ワグネルという民兵団(傭兵団)だった。ワグネルはプーチンと親しい実業家のエフゲニー・プリゴジンが創設し、資金をつぎ込んで兵士を集めた。

ウクライナが2014年に米国によって政権転覆されてロシア敵視の国になり、ウクライナ東部のドンバス2州のロシア系住民を弾圧・殺害し始め、ドンバス2州がウクライナからの分離独立を宣言して今に続く内戦が始まった。その直後、プリゴジンはドンバスで自衛のために作られたロシア系民兵団を助ける義勇軍としてワグネルを作った。

On Prigozhin’s Insurrection Farce
Prigozhin Says 20,000 Wagner Fighters Were Killed in Bakhmut Battle

2021-2022年に米国がロシアを挑発するためにウクライナにドンバスへの攻撃を強めさせ、それに呼応してロシアがウクライナに反攻(侵攻)した後、ワグネルはロシア国軍と一緒にドンバスでウクライナ軍と戦い続けた。

昨年夏以降、ウクライナでの戦闘が膠着気味になってからは、ロシア側の地上軍で主体的に戦っているのが国軍でなくワグネルになった。

ウクライナで兵器を浪費し尽くし和平を余儀なくされる米国側
Wagner Chief Reveals 20,000 Of His Fighters Killed At Bakhmut, Says Putin’s War Has Backfired

プーチンの露政府はウクライナ戦争を低強度の膠着状態でずっと続けることをひそかな戦略にしている。ウクライナ戦争が長期化するほど、中国サウジなど非米諸国が結束を強めてロシアを支持し、非米側が石油ガスなど世界の資源類の大半を持ったまま米国側と対立し、米国側の経済難が資源不足などによって悪化して自滅する傾向が強まるからだ。

米国側も、覇権運営を牛耳っているのが隠れ多極派なので、ウクライナ戦争を長引かせて米覇権を自滅させたい。米露の両方が、ウクライナ戦争が低強度・膠着状態でずっと続くよう画策してきた。

ウクライナ戦争体制の恒久化
プーチンの偽悪戦略に乗せられた人類

露政府は国軍の犠牲を減らすため、膠着状態での戦闘をワグネルに任せる傾向が強くなった。ワグネルのプリゴジンは今年3月ごろから、露側はウクライナ軍を決定的な敗北に追い込めるのだから早く完勝して勝利宣言してこの戦争を終わらせるべきだと繰り返し表明し、それを無視する露政府を非難するようになった。

就職先なく、死んだも同然。中国の若者たちは習近平に見捨てられた

先日掲載の「若者の失業率が20%超えの中国。習近平が本気で恐れる『天安門事件の再来』」でもお伝えした通り、空前の就職難が大きな社会問題化している中国。その悪影響は市民生活にも及び始めているようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、就職難に喘ぐ中国の若者たちの実態と、時代錯誤も甚だしい習近平政権の施策を紹介。さらに失業率の悪化により社会不安が広がる中国の世相を反映した暗いニュースを取り上げるとともに、その根幹には彼の国の歪んだ社会構造が横たわっているとの指摘を記しています。

【関連】若者の失業率が20%超えの中国。習近平が本気で恐れる「天安門事件の再来」

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2023年6月29日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】若者の就職難で不安定化する中国社会

「死亡卒業写真」「ゼロ職場」…就職難にあえぐ中国の大卒者たち、自虐ネタが話題に

中国若者の就職難に関する話題をもう一つ、ご紹介しましょう。

中国の大学の卒業式で、卒業生がキャンパス内で死体のようにぐったりとしている姿を写真に撮るという行為が、今、中国の若者の間で流行しています。彼らがその行動で訴えたいこととは、有名大学を卒業しても就職先がなく死亡したも同然だ、ということのようです。

中国の就職難がどれほど深刻かということについて、先のニュース分析でも述べましたが、さらに以下の報道を一部引用してその実態を見てみましょう。

今年6月に卒業する中国の大学生たちは史上最悪の就職難に直面している。中国全域には今年、過去最多の1,158万人の大卒者と100万人の「海帰(海外留学からの帰国者)」が労働市場に参入する。

 

2020年初めの新型コロナウイルス感染症流行以降、中国の強力な「ゼロコロナ政策」で企業が採用を減らし、この間に増えた就職浪人たちも今年、一緒に競い合わなければならない状況だ。

 

ところが、新型コロナ感染防止措置が解除された後も中国の消費・生産・投資の回復は遅く、不動産市場が低迷するなど経済状況が悪いため、雇用は少ない。先月の中国における16-24歳の失業率は20.8%と最悪だった。

「死亡卒業写真」「ゼロ職場」…就職難にあえぐ中国の大卒者たち、自虐ネタが話題に

また、他の報道では、大学卒業時に就職先がないからと、大学院進学を選ぶ学生が多かったが、彼らは大学院を卒業した時点でも、就職難は変わらなかった、とのこと。

中国で大学生が空前の就職難!なのに政府は高齢者の再就職を奨励…何が起きてる?

中国では少子化が進む一方で大学入学の枠が増えていることから、大学入学は以前よりは容易になったと言われていますが、それでも中国での統一試験「高考」を受験する受験生は、本人と家族が一丸となって試験に挑む一大事です。必死に勉強して有名大学に入学できても、卒業した後の就職先がない。これでは、死亡したも同然だと学生が「死亡卒業写真」を撮る気持ちも分かります。

就職できなかった学生は、たちまち経済的に困窮し、ネットやスーパーなどのお店で賞味期限が迫って割引になった食品や、売れ残りの弁当などを安く購入して生活を送っているそうです。

「死亡卒業写真」「ゼロ職場」…就職難にあえぐ中国の大卒者たち、自虐ネタが話題に

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

なぜ「ものぐさな恋人」がサプライズで起死回生を試みても失敗するのか?

さまざまなシーンで用いられ、今やすっかり市民権を得たサプライズ演出。しかしながら、相手から思ったような反応を得られないことも多々あるものです。なぜそのような状況が起きがちなのでしょうか。今回のメルマガ『富田隆のお気楽心理学』では心理学者の富田さんが、サプライズ演出が失敗に終わってしまう理由を専門家目線で徹底解説。その上で、恋愛シーンにおいてサプライズを計画せざるを得ない現代社会に対する率直な感情を綴っています。

サプライズの有効性について考察。「ゲイン・ロス効果」とは何か?

ラジオの番組から問い合わせが来ました。

それは、恋愛における「サプライズ」の有効性についてです。実際、誕生日などの思いがけない「サプライズパーティー」は嬉しいものです。ドッキリの「プロポーズ」もロマンチックな盛り上がりを演出してくれます。

たとえば、パーティーをやってもらえるとは全然期待していなかったのに、サプライズで仲間が集まってくれたりすると、予定通りにパーティーが行われた時よりも嬉しさが倍増するように感じます。

「これは、『ゲイン・ロス効果』でしょうか?」

担当者が、いきなり心理用語をぶつけて来ました。近頃のマスコミ担当者は心理学も勉強しているので、油断ができません。

「ゲイン・ロス効果(gain-loss effect)」とは、人間が状況の変化によって受ける心理的な影響の大きさに関する理論です。

たとえば、最初から「プラス3.0」の印象を持っていた対象が「プラス4.0」に変化しても、その差(これを「利得、gain」と呼びます)は「1.0」に過ぎず、これくらいの値では少し嬉しいだけですが、もし、最初の印象が「マイナス1.0」だった対象が「プラス4.0」に変化したとすると、ゲインは「5.0」となり、先の例より、5倍ほど嬉しく感じるというわけです。

つまり、喜びや悲しみ、嫌悪や好意といった対象への評価や感情は、対象の「変化の大きさ」、つまり「ゲイン」の影響を強く受けるというわけです。

先の例なら、最初からパーティーをやってもらえる、つまりプラスの状態から、本当にパーティーをやってくれたというプラスの状態への変化量、つまりゲインはそれほど大きくありませんが、パーティーは無いというマイナスの状態から、パーティーをやってくれたというプラスの状態に突然変われば、その変化量、すなわちゲインはとても大きくなるというわけです。

「ゲイン・ロス効果」は「対人認知」(人の印象や評価などについての認識)の場面で生じる心理現象を説明するのに便利な概念でした。たとえば、最初、自分の意見に反対していた人物が、最後には賛成に転じたといった場合の方が、最初から賛成だった人物が最後まで賛成だった場合よりも、その人物に対する「好印象」の度合いは大きくなります。マイナスからプラスに転じた方が「ゲイン」が大きいからです。

といったわけで、「サプライズ」を用いることによって、引き起こされる「嬉しさ」や「喜び」などの情動反応が通常の場合より大きくなることは、「ゲイン・ロス効果」により説明できるのですが、この理論が説明してくれるのは、あくまで反応の「増加」という点についてのみです。

これだけでは、何となく不充分に感じませんか?

この記事の著者・富田隆さんのメルマガ

好調のサイゼ、苦戦のモス。シンガポール進出「飲食チェーン」の今

日本でチェーン展開する飲食店が海外に出ていくのは当たり前の時代。多くの飲食チェーンが進出しているシンガポールを訪れたのは、メルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』著者で、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さん。現地で見聞きした代表的なチェーン店の現状を紹介し、好調に展開できているお店と、苦戦しているお店双方からの学びを伝えています。

シンガポールに進出する日本の飲食チェーン

日本で多店舗展開される企業は現地でもほぼほぼ見ることが出来ます。参入方法自体は各々ではありますが、繁盛している企業・不調な企業と当たり前ですが明確に出ていました。

・サイゼリヤ 現地で物凄く強いサイゼリヤ。やはり「コスパ」は受け入れられていました。日本国内は赤字の同社ですが、シンガポールは下記の結果。

店舗数:31店舗
売上2Q:3,017百万円
営利2Q:378百万円(12.5%)

利益貢献度で見ると香港を抜いて、3位のポジションに上がっています。

・シャトレーゼ
こちらも「コスパ」と「高品質」をマッチした独自のポジションを確立。店舗数は41店舗。着実に展開されていらっしゃいます。小箱を含めてなので単純比較はできませんが、現地ローカルの人と話していても認知度が高いのは実感しました。

また大きなPOPが飾られており、

ニッポンから直輸入!
商品はすべて日本で作られています。
日本の品質、日本のおいしさを
そのままお楽しみいただけます。

このように訴求されているのは印象的でした。

・モスバーガー
価格帯としては、単品で400円台なイメージです。和牛バーガーで850円くらいです。店舗数は49店舗と国別で見ると、台湾に次いで2位の多さになります。

ただ前年度と同じく不採算店が多くそこの見直しが進んでいきそうです。

・勝てる立地で店舗生産性が低い
・集客が弱い立地に出店している

など、がっつり現地でリーダーシップを発揮できる人がいないとこれは大変だなと感じさせられました。

・てんや
店舗数自体はまだ3店舗ですが、2021年に双日との合弁企業を作りここから加速していきそうです。てんやではなくロイヤルホストの出店も計画されています。

価格帯としては、

天丼 :1,000円
上天丼:1,350円

このような感じです。

完全ローカル対象だと高い金額ですが、立地的に家賃は高いながらもその金額を払える客層が多い所に出店。土曜日の夜に見ましたが、この時にはほぼ満席状況でした。

・回転寿司
ここは各企業出店が加速されています。そもそも、食材の調達も加工も海外の場合、日本で無理して売る必要もありません。日本で調達し加工していれば話は別ですが、経済合理性として単価が高く売れる国に店舗数を増やすのは当然の流れでした。

・その他
CoCo壱・やよい軒・ペッパーランチ・和民・焼肉ライク・すき家・吉野家・元気寿司などなど、一部ではありますが、主要な立地に着実に展開されています。

ただやはり集客が厳しくなると、

・アイテムの拡充
・オペレーションの煩雑化

という飲食が苦しむあるあるパターンもあり、これはシンガポールに限らずですが何とか頑張って欲しいと思う状況も。

日本食のライフサイクル

日本食のライフサイクルは選択肢あれども、まだまだ進んでいないのも実感しました──
(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2023年6月26日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

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「虫が好かない」「浮気の虫」日本人が責任転嫁する“虫”のこと

「虫が好かない」「虫酸が走る」「腹の虫が治まらない」「浮気の虫が…」など、日本人は古来、自分の中で起こったあまりよろしくない感情を“虫”のせいにしてきました。CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田教授によれば、英語にはこのように「虫」を使った常套句、慣用句はないそうです。今回のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』では、さまざまな言葉を例にあげ、「虫」を使った表現が数多く存在することについて考察。日本人の性質や西洋人とは違う自我の捉え方などについて言及しています。

「虫」を使った常套句について

去る6月4日の「虫の日」にちなんで鎌倉の建長寺で「虫供養」があった。6月4日を、語呂合わせで「虫の日」に制定したのは、手塚治虫らの呼びかけで1988年に設立された「日本昆虫クラブ」によるものが嚆矢だと言われているが、詳しい事は知らない。そもそも私は「日本昆虫クラブ」なるものがどんな組織かよく知らない。これとは別に6月4日を「虫の日」に制定した個人や団体もあり、有名なのは養老孟司が2018年に制定して「一般社団法人・日本記念日協会」に申請して、同協会から認定されたものだ。

養老さんは鎌倉の建長寺に隈研吾設計の虫塚を2015年に建立して、2016年から毎年この日に養老さんの知人(虫友達ばかりでなく虫とはあまり縁のない友人も含まれている)を招待して「虫供養」を行っている。まず、トークショーを行い、そのあと、虫塚に行って虫供養をして、最後に飲み会でお開きという流れである。

養老さんのトークショーの相手は、2016年は文化人類学者の植島啓司、2017年は高精密昆虫写真の技術を開発して、昆虫の精密写真を発表している小檜山賢二、2018年は私、2019年は昆虫デザイナーの佐藤卓、2022年はイラストレーターの南伸坊、そして今年は僧侶で作家でもある玄侑宗久であった(2020年21年はコロナのため中止)。

今年は、コロナ明けという事もあってか、一般の人も含めて300近くの人が見えて、盛会だった。大半は、養老さんのファンの人で、昆虫にはあまり興味がない人も多かったようだ。虫好きで有名な荻野目洋子も見えていて、虫供養の後、新潮社が、荻野目さんと養老さんと私のスリーショットの写真を週刊新潮に載せたいというので、虫塚の周りを歩かされた(この写真は週刊新潮6月15日号に掲載されている)。

ところで、玄侑さんはお話の中で、虫にちなんだ常套句に言及された。確かに日本には虫というコトバを使った常套句が多いと、改めて思った。以下、これについて考えた事を述べてみたい(玄侑さんのお話とは直接の関連はない)。

まず、「虫が好かない」というコトバから話したい。こういったタイプの虫にちなむ常套句は外国語にはない(と思う。少なくとも英語にはない)。「あいつは何となく虫が好かないんだよな」といった表現は今ではあまり使わなくなってしまったかもしれないが、私が小さい頃の大人はよく使っていたような気がする。

この記事の著者・池田清彦さんのメルマガ

広末涼子まさかの“ひとり勝ち”か? モラハラ夫「キャンドル・ジュン」に反撃する“5秒前”

妻で女優の広末涼子(42)の不倫騒動について18日、異例の赤裸々会見を開いたキャンドル・ジュン氏(49)。会見当初はキャンドル氏に同情し、不器用ながらも一生懸命に思いを語る姿を絶賛する声が多かった。しかし、『週刊女性PRIME』が報じた不倫&スタッフへの暴行疑惑報道で流れが大きく変わってしまう。報道によると2019年、かつてキャンドル氏の会社で働いていたスタッフの男性が新入社員の女性と不倫関係に。それを知ったキャンドル氏が男性を呼び出し、髪を引きずり回したり殴る蹴るの暴行を加えたというのだ。さらには、既婚者であるにもかかわらず「俺の女に手、出したな」と発言し、ドラム缶で燃えさかる炎に男性の顔を近づけたとされる。なお、キャンドル氏は暴行の事実は認めたものの、女性との不倫関係については否定している。

このように泥沼化する不倫騒動の中、“広末ひとり勝ち”の可能性もあるといった声も出ている。一体どういうことなのか。

すべてを失った鳥羽周作氏

今回の不倫騒動でもっともダメージを受けたのは、広末の不倫相手である鳥羽周作氏(45)だろう。

騒動によって企業との契約解除が相次ぎ、会見でキャンドル氏から「不誠実な対応」を暴露され、その人間性を疑う声も出てしまった。実際、28日の『文春オンライン』では「仕事もお金もほぼなくなった」と激白、また「sio株式会社」の社長を退任する意向を示している。

「“ゼロから料理に向き合いたい”との謝罪文を出した鳥羽さんは、もう再起不能でしょう。よろしくない初動対応が世間から反感を買ったため、メディア系の仕事は今後入ってこない。豚肉を切った包丁を洗わずに野菜を切っていた過去の料理動画も炎上し、料理人としての資質も問われています。広末さんのファンだったという鳥羽氏ですが、憧れの人との火遊びの代償はとんでもなくデカかったと言わざるを得ません」(週刊誌記者)

モラハラ疑惑のキャンドル・ジュン氏もピンチ

そして、広末の夫で会見後は“聖人”扱いされていたキャンドル・ジュン氏だ。ただいま、好感度が爆下がり中なのは先述の通りである。別の週刊誌の記者はこう話す。

「会見後は、世間から〈人は見かけじゃない〉などと言われていたジュン氏ですが、今は〈怪しいと思っていた…〉と手のひら返しを食らっています。まあ、当初から“モラハラ”疑惑を指摘する女性が多かった。ただ、会見での〈命を絶つ〉発言に、みんなだいぶ気を遣っていたようです(苦笑)。週刊女性の報道により、〈お前もじゃないか!〉とジュン氏を糾弾する流れが出来てしまいましたね」

別の記者も「モラハラ疑惑のダメージは大きいのでは」と言う。

「まず、元スタッフへの暴力が事実だったという時点で世間は総スカンでしょう。加えて、会見での広末さんの過去の不倫を暴露するといった、彼女を落とすかのような発言を否定する声も増えています。今の時代、パワハラ、セクハラ、モラハラに嫌悪感を示す人は多い。キャンドルさんは広末さんと〈離婚しない〉と言っていましたが、〈早く離婚した方が良い〉といった声が出るのも当然の流れでしょう。妻も子どもも失う…なんてことにならなければ良いのですが」