経営危機の大手スーパーに「買収」の噂。副社長が打った最高の一手とは?

九州の有力企業であるスーパーマーケットの「タイヨー」。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、同社が経営危機に陥っていたタイヨーの再建をした際のことを取締役の清川照美氏が語っています。

鹿児島県を代表するスーパーマーケット「タイヨー」の奇跡はこうして実現した

鹿児島県を代表する有力企業であるスーパーマーケットのタイヨー。

同社がかつて深刻な経営危機に陥った際、再建を主導したのが、清川照美氏です。

多額の借入金、周囲の無理解……細腕に抱えきれないほどの試練を乗り越えて掴んだ経営の秘訣、そして幸福の条件とは?

『致知』最新号のインタビューより一部をご紹介いたします。

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──御社が直面された経営危機についてお話しください。

私は2002年より弊社の監査役、取締役を務めて、いったん会社を離れました。

弊社が他社から狙われていると噂される中、2012年に復帰してみると会社の状態が随分おかしくなっていました。

出店はどんどん加速しているのに、売り上げは停滞して、経費ばかりがどんどん膨らんでいる。

不動産収入があるので気づきにくかったのですが、数字を見てこれは大変だってすぐに分かりました。

東京の会計士の先生に決算書をダンボールで送り、プロの目で確認していただいたら

「清川さんがおっしゃる通り、大変な状況になっています」と。

株価も、本来なら2000円くらいの値が付いてもおかしくないのに500円台まで落ちていて、こんなにお買得な買収案件はありません。

実際、外資ファンドが弊社を買収するという噂もどんどん入っていて、これは大変だと思って再建に取り組んだのです。

デキる接客員が、お客様一人ひとりへ「刺さる商品説明」ができる納得のワケ

接客員として刺さる商品説明をするには、どんなことを知っておけばいいのでしょうか? 今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、商品説明をしている間にニーズに働きかけるというテクニックを伝授しています。

重要なのは、商品説明をしながら「先回り」でニーズに働きかけること

販売ではニーズヒアリングが重要だと言われます。

だから必死にニーズを聞き出すための質問を重ねるわけですが、そうは言ってもすべてのお客様がスムーズにニーズを出してくれるわけではありませんよね。

例えどれだけ質問上手な人でも、ニーズが出てこない時はあるわけです。

というか場合によっては、ニーズというニーズを持ち合わせていないお客様も少なくはありません。

であれば、どう接客していくかを考えなければなりません。

こういう時に重要なのが、商品説明をしながら先回りでニーズに働きかけるというやり方です。

これにはいろんなやり方がありますが、例えば「こういうお客様には~」と伝えるやり方があります。

「こちらのシャツはとても汚れにくくて、襟周りの汚れを気にしなくていいんです」

というような伝え方です。

これは遠回しに、「襟周りの汚れが気になるお客様にはとてもおすすめなんですよ」と言っているわけですが、そのお客様がそんなニーズを持っていれば刺さる商品説明になるのですね。

ここで大事なのは大きく2点あります。

1つは、ニーズごとに刺さる商品説明ができる状態にしておくこと。

どんなニーズがあるのか、そしてそれぞれにどんな商品説明をすれば刺さるのかをあらかじめ把握しておくことですね。

もう1つは、お客様がどんなニーズを持っているか”察する”ことです。

これがとても難しい部分ではありますが、お客様の様子や雰囲気などから、『このお客様はこんなニーズを持っているかもしれない』と察することができるかどうかです。

察しなくても、ニーズそれぞれに合わせた説明をし続けていればいつかは刺さる説明が聞かれるかもしれません。

でも、それだとあまりに時間がかかりすぎ、しかも運任せになってしまいます。

だから観察って重要なのです。

どんなお客様か?だけではなく、どんなニーズを持っているか?までしっかり観察をしていきましょう。

今日の質問&トレーニングです。

1)自店の商品を1つピックアップして、その商品を求めるお客様にはどんなニーズがあるかを全て書き出してみましょう。

2)実際のお客様がその商品に触れた時、どんなニーズをお持ちなのかを考えてみましょう。

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「この人感じいいな」と思わせる思わせないの違いは、相手を“下調べ”しているかどうか

初めて会った人から「感じいい人だな」とも話れるためには、どんな努力が必要なのでしょうか? メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者で経営コンサルタント、関東学園大学で教鞭を執る菊原さんは、そんな「シンプルだけど意外と難しい」ポイントについて分かりやすく紹介しています。

感じのいい人とそうでない人の違いは”事前チェック”で決まる

誰かと面談する際「この人は感じがいいな」と思うこともあれば「う~ん、ちょっとイマイチかな」と思うことがある。その違いは何だろうか?

感じのいい人は

  • 表情が柔らか
  • 雑談力、トーク力がある
  • 気遣いができる

などといった特徴がある。

しかし、それ以上に大切なのは“相手のことを事前に下調べしたかどうか”である。

トップ営業スタッフは人と会う前に必ず“事前チェック”をしている。

今は便利な時代。ブログ、SNSなどを1分チェックするだけで「最近はこんなことをしているんだな」と分かる。これをするかしないかで、天と地ほども結果が変わってくるのだ。

以前、仕事の関係のAさんと会った時のこと。時間が無く何も調べず臨んだ。言い訳だが・・・

名刺交換をして軽く挨拶をする。Aさんはあまり余計なことを話さないタイプ。話すことが思いつかず、お互い気まずい雰囲気だった。

仕事上の話はできたものの、話が盛り上がることはない。終始ビジネスライクの雰囲気で終わった。打合せが上手くいかなかったわけではない。しかし、なにか物足りなさを感じた。

それからしばらくしてのこと。同じように仕事の関係でBさんとお会いすることになった。メールでやり取りする際、BさんのSNSの存在を知った。

それを見ると「こんな便利な収納グッズがあります」と掲載されていた。

100均の物をうまく組み合わせて収納している。プロ並みの収納術だ。

そして、お会いした際「最近は収納グッズに凝っているのですか?」と質問した。

この質問に対してBさんは「そうなんです。この収納見てくださいよ」といってスマホで冷凍室の収納写真を見せてくれた。

私もこの手の便利グッズは嫌いではない。このネタで盛り上がった。それから仕事の話をした。とてもスムーズで気持ちのいい打合せとなったのだ。

営業も仕事も“会う前に下調べするかどうか”は非常に重要である。ただこれは少し結果を出している営業スタッフならやっていることだろう。

ここで注意点がある。事前チェックが行き過ぎてしまうと逆効果になることもある。

営業スタッフとお会いした時のこと。私のことを詳しく調べてくれていた。これは嬉しいのだが。

しかし何か話をすると「あぁ、FBで載せていましたね」と言われる。

これが2回続くと「次は何を話したらいいか・・・」と話しにくくなる。これはこれで話が盛り上がらなかったのだ。

出来る人は事前チェックを怠らない。その上で“ちょっとだけ知っています”といったスタンスで聞いてくれる。

仮に話の内容を知っていたとしても「本で知っていましたが、詳しく聞かせてください」と言ってくれる。こういった人に対して好感を持つ――(メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2023年10月6日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ

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自殺をしようと思うのは昼間が多い。では、なぜ遂行する時間帯は夜間なのか?

私たちの身近な問題を精神医学論文から読み解く、もりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』。今回は若年者の自殺について、アルコール併用の危険性について紹介しています。

若年者の自殺企図は夜間に増加する

睡眠に関する衛生と、自殺企図との関連が指摘されることがあります。

今回は、若者の自殺企図や希死念慮に関する発表(SLEEP 2023: the 37th Annual Meeting of the Associated Professional Sleep Societies)についてご紹介します。

・11~18歳の精神科病棟に入院している165人(72%が女性)に直近の自殺企図の時間帯を尋ねると、58%が夜間、35%が昼間、7%が朝と答えました。

・部分的入院のプログラムを終了した12~15歳の61人(61%が女性)に1日3回、EMAs記ecological momentary assessmentsと呼ばれる記録法を用いて調べると、昼間の遅い時間に希死念慮が増していました。

要約:『若者において、希死念慮の自覚と自殺企図のタイミングは必ずしも一致しておらず、自殺企図は夜間が半数以上である』

自覚される希死念慮だけではなく、他者の目があるかどうか等、自殺企図の遂行に影響する様々な要素があると考えられました。

ウクライナ戦争の裏で燻る「新たな世界の火薬庫」が、別の戦争の“火種”になる日

世界の目がウクライナに向いている間隙を突き、アルメニアとの係争地ナゴルノカラバフを電撃的に奪取したアゼルバイジャン。かような紛争の火種は、他の地域でもくすぶっているようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、米中ロという大国の影響力低下により「新たな世界の火薬庫」となりうる地域を挙げ、その注視すべき動向を詳細に解説。最悪の場合、世界を巻き込む終わりの見えない戦争に突入する可能性もあるとの見方を示しています。

次なる戦火はどこで上がるのか?各地でくすぶる紛争の火種

【世界の火薬庫】と聞いて、どの国・どの地域を思い浮かべるでしょうか?

私は旧ユーゴスラビアを含むバルカン半島をすぐに思い浮かべます(実際には「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれることが多いですが)。

実際に紛争調停の初めてのケースはコソボでしたし、紛争調停の世界に入るきっかけになったのは、先の旧ユーゴスラビアの崩壊とボスニア・ヘルツェゴビナにおける紛争でした。

また過去には「オーストリア・ハンガリー帝国の皇帝がサラエボで暗殺され(サラエボ事件)、そこから第1次世界大戦が勃発することになった」という“史実”も存在します。

しかし、そのバルカン半島諸国も、火薬庫と揶揄されるほどの不安定な緊張関係は現時点では存在せず、先のユーゴスラビア崩壊の悲劇以降、コソボ紛争を除けば、大きな武力紛争に発展していません。

ただそのコソボでまたセルビアとの武力紛争の可能性が急浮上してきました。アルメニアがナゴルノカラバフ紛争における完全敗北を認めざるを得なかったのとほぼ時を同じくして、9月24日にコソボ北部バニスカにかかる橋をセルビア系の武装勢力が封鎖し、コソボの警官を射殺したことに端を発し、コソボ特殊部隊と武装勢力との間で激しい戦闘が行われました。

セルビア政府は国境線沿いに重火器を装備した部隊を展開したのに対し、NATOはKFOR(コソボ治安維持部隊)を4,500人増派して対応に当たっていますが、コソボでの紛争ぼっ発以来、最大級の軍事的な対峙となっています。

今後、コソボ問題が大きな戦争に再度発展するかどうかは、コソボの後ろ盾である欧米諸国(国家承認してコソボの独立を承認)がセルビアを制裁対象にし、軍事的な行動を慎むように圧力をかけるかどうかにかかっているかもしれません。

元調停担当者として、本件の解決(できれば予防)にすでにお声がかかっておりますが、しっかりと状況を見極めたいと思います。

コソボを除けば比較的安定してきているバルカン半島情勢に代わり、ユーラシアがかなりきな臭くなってきました。

この地域の危うい安定は、すでに1917年のロシア革命によってできたソビエト連邦の成立以降、何度も民族問題・独立問題によって脅かされ、1991年のソビエト連邦崩壊と共和国の独立の連発に繋がり、“帝国”は崩壊しています。

その中には今、ロシアによる侵攻を受けているウクライナ(2022年から)、チェチェン(2000年)、ジョージア(2008年当時はグルジア)などが含まれ、さらにはロシアと微妙な距離感を保つスタン系の国々(カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンなど)や、ナゴルノカラバフ紛争の主役であるアゼルバイジャンとアルメニアも含まれます。

それらは各国が抱く飽くなき領土とコントロールへの欲望の表れであり、ユーラシア諸国を常に悩ませる民族問題でもあります。

ナゴルノカラバフ紛争やウクライナでの戦争は、地域内のみならず、中東欧諸国の内政問題をクローズアップし、世界を分断する要素になっています。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

Google日本元社長が抱いた違和感。X(旧Twitter)新CEOが動画で見せた“苛立ち”

今年6月、イーロン・マスク氏によりX(旧Twitter)にCEOとして迎えられたリンダ・ヤッカリーノ氏。NBCユニバーサルの広報担当責任者として辣腕を振るった彼女ですが、現在X社でどのような立場に置かれているのでしょうか。今回のメルマガ『『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~』では、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』等の著作で知られる辻野さんが、ヤッカリーノ氏のインタビュー映像から読み取れる、マスク氏と彼女の関係性を解説。さらに今後のヤッカリーノの行く末を予測しています。

かつての部下に嫌がらせも。イーロン・マスクに振り回されるX(旧Twitter)の新CEO

5月26日に配信した本メルマガ第6号で、X(旧ツイッター)の新しいCEOに決まったリンダ・ヤッカリーノを取り上げましたが、Xも相変わらずイーロン・マスクばかりが悪目立ちしていて、ヤッカリーノの存在感はまったくありません。その後上手くやっているのかが気になり調べてみました。

読者の中にもXのユーザーは多いと思います。買収後のXで何が起きているのか、今後Xはどのようなアプリになっていき、またXはどのような言論空間になっていくのか等々、大いに興味があるのではないかと思います。是非、あらためて第6号と合わせて読んでいただければと思います。

ヤッカリーノの最新の発言は、9月27日に、「Code2023」というイベントに彼女が登壇した時の動画(「Linda Yaccarino defends Elon Musk, X, and herself at Code 2023 [FULL INTERVIEW]」)が公開されていますので、それを見るのが良いと思います。彼女はこの動画の中で、昨年イーロン・マスクが買収した後、去っていった主要広告主の大半が戻ってきていて、損益分岐点に近づいており、2024年初頭までには黒字になるだろうという見通しを述べています。しかし、動画を見るとわかるように、彼女は終始落ち着かない態度で、自信が無さそうだったり、急に強気になったりで、インタビュアー(CNBCのジュリア・ブースティン)とのやり取りも噛み合わず、何だかイライラしているような印象を受けます。

理由の一つは、彼女が登壇する直前のセッションで、イーロン・マスクから不当な個人攻撃を受けて大炎上した、旧ツイッターの元「信頼性および安全担当責任者(Head of Trust and Safety)」だったヨエル・ロスがサプライズ登壇し、「Xはユーザーや広告主を失いつつある」などと批判したことでの動揺があったようです。ヨエル・ロスが登壇したセッションの動画(「Yoel Roth warns new X CEO about Elon and company status [FULL INTERVIEW]」)も公開されています。

ヨエル・ロスは8年間旧ツイッターに勤務し、イーロン・マスクが旧ツイッターを買収した5週間後にツイッターを辞めました。最初、マスクはロスを好評価していたようですが、辞めたことを根に持ったのか、ロスの過去のツイートや、2016年のペンシルバニア大学での博士論文を持ち出して、彼が小児性愛の支持者であるというデマを拡散しました。マスクは、自分を裏切った相手や敵と見做した相手には、平気でこういうえげつないことをよくやります。その結果、ロスのもとには殺害予告が相次ぎ、彼は家族(ロスはゲイで、動画の中ではパートナーの事をmy husbandと呼んでいます)とともに住居を何度も変わることを余儀なくされたということです。

この記事の著者・辻野晃一郎さんのメルマガ

ターゲットは日本だけなのか。中国が進める「服装禁止令」を考える

中国政府が「治安管理処罰法」の改正案に、「中華民族の精神を損ない、感情を傷つける服装の禁止」を盛り込むとして、議論を呼んでいます。この規制問題を取り上げるのは、メルマガ『j-fashion journal』著者で、ファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さん。「感情が傷つく」という曖昧な基準で、日本をイメージする服装を規制するならば、中国を植民地化した英国発祥のスーツに感情的な抵抗はないのかと疑問を呈します。そして、安心して着用できる「標準服」導入を提案し、「くれぐれも、欧米のラグジュアリーブランドなどを身につけないように」と皮肉っています。

中国共産党は服装もコントロールする

1.中華民族の感情を傷つける服装の禁止

中国政府は、「中華民族の感情を傷つける服装の禁止」を盛り込んだ法改正案を公表しました。改正案では、発言や服装が「中華民族の精神を害する」もしくは「国民感情を傷つける」と見なされた場合、罰金刑や禁錮刑の対象となるとされています。

改正案については、9月30日まで意見公募を実施しています。そこに寄せられた主な意見は、「誰に決定権があるのか、判断方法などを決めるには時間が必要だ」「法改正を進めるなら、判断基準を慎重に考えるべきだ」、などです。

どのような服装が中華民族の感情を傷つけるのでしょうか。これまで、「ゆかた」を着ていて逮捕された事例があるので、日本をイメージする服装は規制されそうです。また、以前から習近平主席は、「男は男らしく、女は女らしくあるべきだ」という意見を持っています。実際、スカートを履いていた男性が逮捕されるという事例も起きています。

「中華民族」という定義も曖昧であり、「感情を傷つけられる」という定義も曖昧です。曖昧にしているのは、政府当局や公安が「その服装はけしからん」と判断すれば、法律違反にしたいということなのでしょう。

2.民族衣装の着用はフォーマル

欧米では、民族衣装の着用は、フォーマルとして扱われます。「ゆかた」も民族衣装と見なされるので、海外のフォーマルな場に「ゆかた」を着ても失礼には当たりません(日本国内では批判されると思いますが)。

例えば、日本の総理大臣の奥様がきものを着用して訪中した場合、中華民族の感情は傷つくのでしょうか…。他国の民族衣装で感情が傷つくとしたら、中国は、大きな国家的トラウマを抱えていることになります。

中国でも剣道人口は少なくないのですが、剣道着と袴のスタイルは感情を害さないのでしょうか。インドの民族衣裳、イスラムの民族衣装に対して、中華民族が感情を害されることはないのでしょうか。インドは中国の経済的ライバルとして台頭しているので、政府が対立すれば、中華民族も感情を害するかもしれません。

中国は自らの民族衣装を捨て去り、国際標準の洋服に切り換えましたが、それについて感情的な抵抗はなかったのでしょうか。中国を植民地化したイギリスがルーツであるスーツを着用することについて、どのように考えているのでしょうか。疑問は限りなく浮かんできます。

今回の法律改正は、文化的な理由ではなく、政治的な理由によるものです。国民の服装を規制しないと安心できないのは、政府の自信の無さからくるのでしょう。私には、日本風の服の存在で、中華民族の愛国心が影響を受けるとは思えないのですが。

この記事の著者・坂口昌章さんのメルマガ

内定辞退や離職を怖れる企業の「新入社員様扱い」を疑問に思うワケ

大卒新入社員の入社3年以内の離職率は3割を超えていて、企業は離職率の抑え込みに頭を悩ませています。10月2日、内定式を開いた多くの企業が、内定辞退と入社間もない離職を防ぐためにあの手この手を繰り出したようです。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、健康社会学者の河合さんは、内定式の様子を伝えた朝日と日経の着眼点の違いを指摘。いずれにしても“新入社員様”扱いが滲む状況に、興味のないこと、苦手なことにも取り組むからこそ引き出される潜在能力があるはずなのに…と疑問を呈し、学生に対しては入社前の能動的な準備が違いを生むと伝えています。

“準備”なき先の悪循環

「新入社員かんたんに辞める問題」は、企業規模、業種、地域に関係なく、「人が働く」現場のいたるところで起きてる問題です。ある時は講演会で、ある時は取材で、ある時はインタビューで、経営者や役員、中間管理職、部下を持つ上司たちから、耳にタコがきるくらい相談を受けてきました。

「1週間前まで『がんばります!』って言ってたのに…」
「『なんか合わないから辞めます』とメール一本で…」

みな「突然&簡単」に辞める若者に頭を抱えていました。そんな中、おとといの月曜日(2日)、多くの企業が来春入社予定の大学生らを対象にした内定式を開き、「離職防止のプログラム」を実施したそうです。

興味深かったのが、朝日と日経新聞がその内容を詳細に伝えていたのですが、内容が全く違う、というか記者の着眼点に大きな違いがあったことです。

朝日新聞は「辞職防げ 交流重視の内定式」という見出しで、各社が行ったプログラムを紹介。内定者同士が協働作業をする研修を実施したり、チーム別に運動アプリを使って競い合ったり、中には大物スポーツ選手を呼んだりしたそうです。

一方、日経新聞は「内定式、離職防止にらむ」との見出しで、内定者と入社後のキャリア面談を実施した企業を掲載。配属や転勤先の希望、長期的なキャリア構想などなど、「部下オリエンテッドならぬ、内定者オリエンテッドに進化(?)したのね」と思わす内容でした。

いかなる事実も常に「記者のフィルター」を通じて伝えられます。人は見えるものでではなく、見たいものを見る。同じものを見ても、人によって切り取る部分が大きく変わります。朝日は「人」を日経は「キャリア」を選択してのは、たまたま、かもしれないし、社風の違いかもしれないし、記者の知覚の違いかもしれません。

いずれにせよ、会社も大変だよね~と思う一方で、“新入社員様”扱いするのもどうなん?と昭和おばさんは企業の姿勢にちょっとばかり呆れ、手取り足取り攻撃が余計に、若者の成長を阻んでいるように思えてなりませんでした。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

私たちが今口にしている食べ物はどうやって生まれてきたのか?

毎日する食事。しかし口にしているその食べ物がどうやって生まれてくるかを知っている人は多くないと思います。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介しているのは、教養として知っておくだけでなく、ビジネスやイノベーションのヒントにもなる食のお話です。

必読の教養書⇒『「食」が動かした人類250万年史』

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「食」が動かした人類250万年史

新谷隆史・著 PHP研究所

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、食が人類の歴史を動かした様子を、生命科学の視点から見た、興味深い読み物。

著者は、基礎生物学研究所ならびに東京工業大学において神経科学と栄養生理学の研究を行う、新谷隆史さんです。

本書のなかで著者は、ヒトがあらゆる動物の中で、もっとも食べ物を美味しく食べられるように進化してきたと主張。

われわれが果実を食べ始めることで、自らビタミンCを作れないようになり、そのため大航海時代に多くの船乗りが死んだこと、それを防ぐためにさまざまな食べ物・飲み物が開発されたことなど、生命科学の必然から生まれた、興味深い人類の食の歴史が書かれています。

なかでも面白かったのは、集団で狩りをする際に役立つ脳の「ブロードマン10野」の話。

解説には、この「ブロードマン10野」が、食事を美味しく感じさせること、美味しいものを食べた時の幸せを記憶すること、創意工夫を生み出すことが書かれており、なぜわれわれが文明を発展させることができたのか、そのメカニズムがわかります。

後半に行くに従って、話は食べ物や飲み物の歴史の話となり、果ては未来食にまで行き着くのですが、時系列で並べてここまで面白く解説できるのは、すごいと思いました。

われわれが今日口にしている食べ物・飲み物がなぜ、どのように生まれてきたのか、その歴史もわかり、教養書として、ぜひ読んでおきたい一冊です。

本書の理論に従うと、食に異様な執念を燃やす日本人は、きっと集団行動に向いているはずであり、また本来、イノベーションも起こせる民族のはず。

ビジネスやイノベーションのヒントとしても、ぜひ読んでおきたい一冊です。

幻覚剤として有名なMDMAが、PTSDに及ぼす「意外な影響」とは?

幻覚剤として知られるMDMA。実は、最近PTSDに対する改善効果が指摘されているようです。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、MDMAの効果をまとめた論文を紹介しています。

PTSDに対するMDMA投与の効果

メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)は、幻覚剤に分類される薬剤ですが、最近PTSDに対する改善効果が指摘されてきました。

今回は、MDMAのPTSDに対する効果を、偽薬を対照として比較した研究をご紹介します。

MDMA-assisted therapy for moderate to severe PTSD: a randomized, placebo-controlled phase 3 trial
PTSDに対するMDMA投与の効果

中等度から重度のPTSD患者を、MDMAを服用する53人、偽薬(+通常治療)の51人に振り分けて、効果の違いを調べました。

結果として、以下の内容が示されました。

・PTSD症状に関する指標(CAPS-5 点数が高いと症状が高度)では、MDMAで-23.7、偽薬で-14.8となっており、MDMAでより大きな改善を認めました。

・機能障害に関する尺度(Sheehan Disability Scale)では、MDMAで-3.3、偽薬で-2.1となっており、MDMAでより大きな改善を認めました。

・副作用はMDMAで5人、偽薬で2人で、いずれも重篤なものはありませんでした。

要約:『PTSDに対するMDMAを用いた治療では偽薬よりも大きな改善を示す』

ドラッグとしてのイメージが強いMDMAですが、PTSDに対する有効性が確認できた結果でした。

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