メディアが沈黙を守る「ジャニー喜多川の性加害疑惑」は1960年代からあった

元ジャニーズJr.の男性が、故ジャニー喜多川氏から性暴力を受けていたと告発した会見が話題です。今回、メルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』の著者でジャーナリストの伊東森さんは、過去にもあったジャニー氏の「性加害疑惑」と、ハリウッドを震撼させた「性加害事件」について触れています。

【関連】全メディアが沈黙。ジャニー喜多川「性加害」問題を報じぬニッポンの異常

ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏の性加害問題 疑惑は1960年代から 海外の場合 2017年、ハリウッドを揺るがした「ワインスタイン事件」 「性的グルーミング」の可能性 

ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏(2019年死去)から性被害を受けていたと、12日、元ジャニーズJr.の男性が東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。

会見したのは、愛知県出身のカウアン・オカモトさん(26)。

オカモトさんは、2012年2月、15歳のときに事務所に入った。愛知県から通っていたため、仕事が遅くなると都内の喜多川氏の自宅マンションに泊まることが増える。

オカモトさんよると、初めて被害に遭ったのは、12年3月、マンションに泊まった何度目かの夜だった。

夕食後、喜多川氏が近寄り、肩をマッサージしてきて「早く寝なよ」と言われる。その後、ベッドで寝ていると、部屋に入ってきた喜多川氏が足のマッサージを始めた。

オカモトさんは、

 「手がだんだん上がっていき、性器を触られ、口淫(こういん)された」(*1)

と証言。

喜多川氏をめぐっては、『週刊文春』が1999年に少年たちへの性加害を、「セクハラ」として報道。

一方、喜多川氏ら事務所側は、「名誉毀損」として起訴。しかし、東京高裁は「セクハラ」についての記事の重要部分は、真実と認定した(*2)。

目次

・疑惑は1960年代から
・海外の場合 2017年、ハリウッドを揺るがした「ワインスタイン事件」
・性的グルーミング

疑惑は1960年代から

最初に喜多川氏に性加害の疑惑が持ち上がったのは、1960年代に遡る。発端は、1964年から東京地方裁判所で行われていた、芸能学校の新芸能学院とジャニーズ事務所の間での金銭トラブルに関する口頭弁論のときだ(*3)。

もともと、あおい輝彦、中谷良、真家ひろみ、飯野おさみの初代ジャニーズは、アマチュア時代に新芸能学院で学んでいたが、人気が出て間もなく、マネージャーを務めていた喜多川氏とともに学院から独立。

これに対し、学院の代表である名和太郎氏が、所属中の授業料やスタジオ使用料など計270万円を支払うように訴えた。

この裁判において、複数の関係者が喜多川氏による「ワイセツ行為」を証言する。

裁判を報じた1965年の週刊誌『週刊サンケイ』は、「“ジャニーズ”売り出しのかげに」と題する記事の中で、「名和氏のいい文」(原文ママ)として、喜多川氏による性的な行為の「被害」にあったとする生徒の話が登場。

裁判の開始から3年が経過した1967年、今度は週刊誌『女性自身』が、「ジャニーズをめぐる“同性愛”裁判」と題した記事を掲載、疑惑に言及した。

海外の場合 2017年、ハリウッドを揺るがした「ワインスタイン事件」

ハリウッドでは、2017年、多くのアカデミー賞作品をプロデュースしてきた映画製作者ハーヴェイ・ワインスタイン氏の性加害事件が明るみに。ハリウッドはまさに“激震“に揺れた。

事件の発端は2017年10月5日のニューヨーク・タイムズの記事だ。

「アシュレイ・ジャッドの証言で始まるその記事は、臨時スタッフの女性の経験、そして、ローズ・マッゴーワンやイタリアのモデルへの和解金の支払いなどがリポートされていた。

小さなリークのような記事のように見えたが、その後、あっと驚く大女優、人気女優までが被害を訴えたことでハリウッドを揺るがす大事件となった。

その一人がカーラ・デルヴィーニュだ。カーラは、ハーヴェイのセクハラ体験を自身のインスタグラムで激白した。」(*4)

事件後、『恋におちたシェイクスピア』で彼と組んだグウィネス・パルトロウも自身の経験を公にした。

グウィネスは、ハーヴェイのセクハラを当時付き合っていたブラッド・ピットに打ち明けると、ブラッド・ピットは、ハーヴェイの胸に指を突きつけながら、

「オレの彼女に二度とあんなことをするな」(*5)

と言い切ったという。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

挨拶の代わりなのに…職場での「握手」や「ハグ」で訴えられた

日本ではあまり見られない、挨拶代わりに握手とハグをするという行為。それが、セクハラだと言われてしまった上司がいました。今回、無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』の著者で特定社会保険労務士の小林一石さんは、その裁判の結果と理由を紹介し、セクハラにあたるかどうかの判断基準についても説明しています。

挨拶代わりの握手やハグはセクハラになるのか

コロナ禍で大きく変わった習慣をひとつ挙げるとすると、「握手」ではないでしょうか。

そもそも日本人同士だと必ずやるほど習慣化されていたとも言えないかも知れませんが、それが所謂、「グータッチ」に変わりました。

その起源は巨人の原監督という説もあるそうですが、医学的には、握手をするよりも病原菌の拡大を防げる可能性があることはアメリカの医学誌でも発表されています。

コロナが話題になった当初、アメリカや欧米に比べて、日本での感染数が少なかったのはこの握手やハグの文化の違いという説もありましたね(真偽は不明ですが)。

この文化の違いは会社でも同じことが言えます。

外国人採用が珍しくなくなり、取引先等も含めると、みなさんの中にも仕事で外国人とのつながりがある人は多いのではないでしょうか。

ただ、この文化の違いには注意が必要な点もあります。

それについて裁判があります。

ある外資系アウトドア用品の会社で、不当に解雇されたとして社員が会社を訴えました。

この社員はその訴えの中で、ある行為を「セクハラである」と主張しました。

その行為とは、挨拶時の「握手」「ハグ」です。

ではこれらはセクハラと認められるのか?

裁判所は「それらはセクハラにはあたらない」と判断しました。

その具体的な理由は以下の通りです。

・(この会社が)米国に本店を置く外国会社の日本支社であることからすれば、社会通念上許容される挨拶行為である
・それまでに(この社員が)握手等を拒絶する意思を明確に示したことがあったとの事実は認められない
・ハグをした行為は、握手の代わりに(この社員が)求めたのに応じてされたものであるから、違法に権利等を侵害したものとはいえない

いかがでしょうか?

一応、念のためにお話しておきますが「握手やハグは挨拶代わりだからセクハラとは認められない」という意味ではもちろんありません。

この裁判でも言われていますが、握手をしたくないと思っている相手に対して握手をすることは、例え挨拶のつもりだったとしても、セクハラとされる可能性はあります。

怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」を日本に広めた男の話

近年、一般的に広まりつつあるアンガーマネジメント。それを日本に広めたのはメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者で、経営コンサルタントの菊原智明さんの先輩だったのだそうです。菊原さんは今回の記事で、その先輩・安藤さんとの話を紹介しています。

人間関係に役立つアンガーマネージメント

ある集まりで、“アンガーマネージメント”に詳しい方にお会いした。

ちなみにアンガーマネージメントは高校(農大二高)の一つ先輩の安藤さんがアメリカから持ってきて広めたもの。安藤さん26期、私が27期卒。

ここで安藤さんについてお話しさせて欲しい。高校時代はお互いの存在は知らなかった。

農大二高は生徒が多いマンモス高校。1学年700人。同級生でも別のクラスだと分からない。

部活でもやっていない限り先輩との付き合いはない。だから全く接点はなかった。

安藤さんと初めて会ったのは2008年。今から15年前。同じ出版社から本を出したことでご縁を頂いた。

出版社は大和出版。編集者の方が私と安藤さんの共通点を見て「これは会わせた方がいい」ということで引き合わせて頂いた。

2人の共通点は

・群馬県高崎市出身
・農大二高出身
・歳は1つ違い
・ゴルフが趣味

というもの。住んでいるエリアも近く中学も隣だった。なかなかここまで共通することはない。

それから何度か一緒に飲ませてもらった。私もお酒は好きだが、安藤さんもかなり好き。しかも強い。

その後、何度かゴルフもさせて頂いた。当時は

・安藤さん スコア75~80
・私 スコア90前後

という感じ。今年も勝負したが

・安堵さん スコア80前後
・私 スコア83

といい勝負だったが、勝てなかった。

という安藤さんがアメリカから“アンガーマネージメントのスキル”を持ってきた。

この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ

部下との会話…何を話せばいいか悩む上司に贈る「一流」のワザとは?

仕事の話以外で、部下とのコミュニケーションのために何を話せばいいか悩む上司の方々は多いかもしれません。今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で土井英司さんが紹介するのは、仕事に必ず影響してくる部下との上手な話し方について掘り下げた一冊です。一流の話し方とはどんなものなのでしょう?

ここで差がつく⇒『話し方の一流、二流、三流』

4756922678.01._SCLZZZZZZZ_SX500_ 話し方の一流、二流、三流嶋津良智・著 明日香出版社

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、累計100万部のベストセラー『怒らない技術』の著者であり、リーダーシップを専門とするリーダーズアカデミー学長の嶋津良智さんによる新刊。

【参考】『怒らない技術

ここ数年、話し方本のベストセラーが続いていますが、その多くは、口下手な人の悩みに応えたもの。

本書の場合は、著者の専門ゆえか、どちらかというとリーダーの話し方に重点が置かれており、部下をどう導くか、という点にフォーカスが当てられています。

このシリーズの特徴でもありますが、「一流」「二流」「三流」を対比しながら述べられているので、コミュニケーションにおいて何をやったらまずいか、どうすれば正解かが明確にわかるのが良いところです。

本書によると、一流のコミュニケーションには、以下のような特徴があるようです。

  • 理想を語る
  • 努力ができる
  • 相手の言い分を聴いてから話す
  • チャレンジを促す
  • 比喩を使う
  • 社会的意義を語る

本文の解説と併せて読めば、なるほどと納得できるのではないでしょうか。

上司であれ、親であれ、人を導く人はやはり人を上手に動かす話し方ができなければならない。

そういう意味で本書は、教育する人、導く人のための話し方本と言えるでしょう。

著者の昔の上司の話、グッと来ました。

 

「嵐の前の静けさ」か?中国がジワジワ狙う国際社会からの台湾排除と第3極国家の統一

習近平国家主席が着々と準備を進めているとされる、台湾の武力統一。しかし統一のためにメインとして行われているのは、「非軍事的な作戦」であるのが現実のようです。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、中国によるソフトラインのアプローチが、台湾統一だけでなく外交面でもすでに大きな成果を出しつつある事実を紹介。さらにこのような状況にある中、我が国は中国とどのような関係性を築くべきかについて考察しています。

じわじわと進む台湾「平和裏の統一」。奏功しつつある中国の巧みな非軍事的作戦

「ホンジュラスが台湾との国交を断絶し、中国との国交を樹立する」

報道ではさらっと報じられただけの内容ですが、G7外相会合でも懸念事項として挙げられた中国の台頭に対する対応にも直接的に絡むお話です。

ホンジュラスに端を発した台湾シンパの減少の影響は、今、グアテマラや他の中南米諸国、そして太平洋に位置する小島嶼国にも波及しています。

先日、蔡英文総統がベリーズなど、台湾と外交関係・国交を有する国を歴訪し、その帰路にロスアンゼルスでマッカーシ下院議長をはじめ、アメリカ議会超党派の親台湾議員グループにも面会しましたが、ホンジュラスの変心のように、中南米諸国が次々に台湾との国交を解消し、中国に乗り換える動きに出れば、このような外交活動を行うことも困難になることが予想されます。

別の見方をすれば、外交関係を失う、つまり政府・国と見なされなくなったら、台湾はChinese Taipeiという呼称もあるように、まさに中国(北京)政府が管轄する中国の1州という位置づけになってしまいます。

それは中国の共産党政権、そして習近平国家主席にとっては、予てより触れている台湾の平和的統一、中華統一という宿願成就を意味することとなります。

これを「中国が台湾に武力侵攻して、アジア太平洋地域が再度戦いの火の海になる可能性が排除された」と楽観的にみる勢力もあるかと思いますが、別の見方をすると、アジア太平洋またはインド太平洋地域の勢力図を大きく変え、地政学的な意味合いも変わることに繋がります。

民主主義陣営にとっては、アジア太平洋における親米の最後の民主主義勢力の砦が堕ちることを意味しますし(アジアにはまだ民主主義インドはいますが、インドはグローバル・サウスの主軸を占め、特に親欧米の立場を示してはいません)、南シナ海情勢も、東シナ海のパワーバランスも大きく変えることを意味します。

私は数年前に沖縄県那覇市で開催された琉球カンファレンスに招かれ、スピーチしたことがありますが、その際、参加者が沖縄を大琉球、台湾を小琉球と呼びあい、交流を図っている姿に感銘を受けると同時に、地域に流れる歴史の時を感じたのを思い出します。

ちなみにBeijing China、つまり中華人民共和国もこの琉球カンファレンスの主要なメンバーであるのですが、参加した方たち曰く、琉球カンファレンスにおける“席次”がその時のアジア太平洋地域における勢いの順を示し、かつ琉球コミュニティ内での重要度を示すのだそうです(私が参加した際には、実は沖縄の席次は1位ではなく、「沖縄のグローバル琉球コミュニティ内での衰えだ」とある元知事は仰っていました)。

「台湾の独立を阻止する」
「One Chinaの原則を堅持する」
「中国本土と台湾は不可分。政治的な争いによって分割されることとなったが、それは一時のことで、今、それは再統一されるべき時にきている」

いろいろな意見が北京サイドから投げかけられ、実際には台湾国内でも議論が分かれているところですが、台湾の立ち位置をどこに置くべきかについては、どうも結論が先送りにされているままのようです。

この記事の著者・島田久仁彦さんのメルマガ

これでは格好のカモに。トランプ対抗馬のコンサル会社と契約する在米日本大使館の大甘

2024年のアメリカ大統領選への立候補が有力視されている、フロリダ州のデサンティス知事。そんな「トランプの対抗馬」をめぐり、早くも様々な思惑が交錯しているようです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、在米日本大使館がデサンティス氏に対して行っている「取り込み作戦」の内容を紹介。さらにその手法が招きかねない「良からぬ結末」についても言及しています。

トランプの対抗馬のコンサル会社と相次いで契約する日本大使館

ぶっちゃけ、2024年のアメリカ大統領選挙は波乱含みです。

かつて「女性初の大統領」を目指したヒラリー・クリントン曰く「トランプは共和党の指名を得ても、バイデンには勝てない」と断言。

ニューヨーク地裁から34件もの案件で起訴されているトランプです。

240年ほどのアメリカの歴史で、大統領経験者が起訴され、収監される可能性が出ているような事態はかつてありませんでした。

トランプ本人は「濡れ衣だ。民主党による魔女狩りを許せない」と無実を主張。

選挙の直前に、浮気相手のポルノ女優への口止め料を必要経費で処理したことが最大の起訴理由にもなっているのですが、トランプは「あんな馬面の女は俺の好みじゃない。ベッドを共にするなど、考えただけでもヘドが出る」と全面否定。

もちろん、熱烈なトランプファンの間では、起訴されたことで、かえって団結が強まっており、選挙資金の調達も順調に伸びているようです。

しかし、ヒラリー・クリントンの読みでは、「トランプはビジネスでも政治でも遵法精神は皆無。他人を批判するのは得意だが、同じことを自分が繰り返しているわけで厚顔無恥も甚だしい。共和党内では一定の支持が得られても、バイデンとの一騎打ちでは有権者から見放されることは明らか」とのこと。

そんな中、共和党でトランプに次いで人気を集めているのがフロリダ州のデサンティス知事に他なりません。

外交には疎いと言われていますが、近く日本を訪問するようです。

その際にはフロリダの企業の代表団を引き連れ、日本からの投資を呼び込もうと虎視眈々と準備を進めています。

実は、昨年も日本からの経済ミッションをフロリダで受け入れ、日本企業にとって様々な優遇策を提案済みです。

フロリダ州以外ではいまだ知名度の薄いデサンティスですが、決して蔑ろにできない「未来の大統領候補」であることは間違いありません。

そのことを見越して、在米日本大使館では「デサンティス取り込み作戦」を展開しています。

思い起こせば、前々回の「ヒラリーvsトランプ」の際、ワシントンの日本大使館では「ヒラリーの圧勝」との分析を本省に送っていました。

それ故、官邸からも本省からも「分析の甘さと誤り」が指摘されたものです。

当時の汚名をばん回しようとしてのことでしょうか、ワシントンの日本大使館ではデサンティス知事の元首席補佐官や経済顧問らが立ち上げているコンサル会社と相次いで契約を結び、デサンティス情報の収集と人脈作りにまい進しています。

ぶっちゃけ、「金で情報を買う」という手法では、アメリカのコンサル会社の格好のカモになるだけなのですが…。

この記事の著者・浜田和幸さんのメルマガ

image by: Governor Ron DeSantis - Home | Facebook

20代で42万人の「女性あまり」現象。結婚したい人ができない深刻な事情

多くの政治家や識者が少子化の原因として上げている未婚化ですが、婚活市場において今、「女あまり」が進んでいるのをご存知でしょうか。今回のメルマガ『東南アジアここだけのお話【まぐまぐ版】』ではマレーシアに11年以上滞在する文筆家で編集者ののもときょうこさんが、そんな現実を伝える記事を取り上げ、「女あまり」現象の原因を解説。その上で自身の結婚観を記すとともに、我が国の少子化改善策を探っています。

少子化の根本に「婚活市場の女あまり」があるらしい話を考える

異次元の少子化対策が発表され、あちこちで議論が起きています。

私は「子供を産んで損だ」と思わない社会が重要では?と書いてきましたが、少し視点を広げてみると、そもそも「結婚したい人ができない事情」があるようです。

その結婚難の原因は「女余り」にあるという指摘です。

結婚願望のある20代の男性が少ないらしい

以下は、結婚願望のある若い男性が少ないという記事です。

「結婚したいと気持ちが高ぶった時に相手がいない」現代の結婚のマッチング不全(荒川和久) – 個人 – Yahoo!ニュース

20代の男性が結婚に後ろ向きなのは、「自由でいたい」というポジティブな理由というより、そもそも「結婚にふんぎれるほど経済的余裕がない」という人も多いのではないだろうか。実際、20代未婚男性の約半分は年収300万円に到達していない。

20代の未婚男女の人口を比べれば、約69万人もの「男余り」であるのに対して、いざ結婚願望のある20代の未婚男女同士で比べると、逆に約42万人の「女余り」になってしまうのである。

 

これが、お膳立てなき今の婚姻のマッチング不全を起こしている元である。「婚活現場におじさんしかいない」と感じるのはそういうことによる。

老舗の結婚相談所サンマリエのブログも同じことを書いています。

婚活市場は女余りって本当?そう言われている理由と真実を徹底解説 – 婚活なら結婚相談所サンマリエ

女余りの理由のひとつは、男女の婚活年齢の違いです。婚活中の人の年代は、女性は20~30代に集中していますが、男性は30~50代と年齢にばらつきがあります。さらに、女性が同年代の男性を希望するのに対し、男性は年下を希望するケースが多いです。

 

※参考ページ 日本人における未婚者の特性及び婚姻相手に求める要件について

確かに、20代で結婚に前向きな女性は、相手の年収にこだわるようですが、40代でもOKという人は少ないでしょう。一方で、「20代のお金持ち」はほとんどいません。かくして、マッチングができなくなっている、と。

荒川さんは、さらに婚活市場では一部の男性が、多くの女性と同時進行しているため、マッチングをいよいよ困難にしているといいます。

この記事の著者・のもときょうこさんのメルマガ

ChatGPTの普及でキャバクラ消滅?Windows生みの親・中島聡が「AIとオタク文化の融合が日本を救う」と考えるワケ

AI時代到来を予感させるChatGPTが、世界中で大きな話題となっています。4月10日には、ChatGPTを運営するOpenAI社のCEO、サム・アルトマン氏が来日し、岸田首相と電撃面会しました。なぜサム・アルトマン氏は、日本を最初の訪問国に選んだのか?また、ChatGPTはGAFAMなどプラットフォーマーの勢力図をどのように塗り替えるのか?マイクロソフトでWindowsやインターネットエクスプローラーの開発を指揮した伝説のプログラマーでメルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者である中島聡さんに、ChatGPTが世界に与える衝撃について聞きました。(取材・文・撮影/ゴン川野)

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

ChatGPTの利用率が世界一の日本人

──Windows95やIEなど、世界を変えるプログラムを開発した中島さんから見て、ChatGPTはどんな存在なのでしょうか?

ChatGPTを使ってみたときに、初めてプログラミングに出会った感動に近いものを覚えました。データサイエンティストが作った生の素材、生肉を料理できることが嬉しいんですよ。いまは私も含め、みんなで「あんな料理ができる、こんな料理もできる」と、色々と試しているところですが、間違いなくアプリ開発に革命を起こしますよ。今までなら、スマホアプリを作るのにコツコツと作業していた部分が必要なくなるんですから。ChatGPTの波に乗れないアプリ開発企業は、淘汰されていくでしょうね。

──ChatGPTを運営するOpenAIのサム・アルトマンCEOは、4月10日、岸田首相を電撃訪問しました。なぜ、OpenAIは日本を第一の訪問先として選択したのでしょうか?

おそらく、ChatGPTの利用率を諸外国と比較した場合に、日本人ユーザーの占める割合が異常に高かったのではないでしょうか? ChatGPTは、1日に100万人が利用していると言われていますが、人口対比で見た場合の利用率が、日本は飛び抜けていたのかもしれません。

アメリカの場合、ユーザー数は確かに多いのですが、ChatGPTを利用している人は、大部分が専門家です。日本のように一般ユーザーが関心を持っているわけではありません。日本人は元々、新しいものに飛びつく傾向がありますよね。Twitterもそうでしたが、一般の人まで普通に面白がってChatGPTを使っている。こういう国は非常に珍しかったんだと思います。

また、日本に訪問したもうひとつの目的として考えられるのは、ChatGPTの多言語化戦略にマッチしていたということです。OpenAIが貯めている言語データは、もちろん英語が一番多い。諸外国の論文、たとえばドイツなど欧州の論文なども、最終的には英語で発表されているので、英語のデータは豊富に持っているはずです。でも、日本の場合は、論文などは日本語で発表されていますよね。これからChatGPTは多言語化を狙っていくと思うので、その第一歩として日本語を利用して多言語習得の知見を得たいと考え、最初の国として日本を選んだのかもしれません。言語を使う人口の多さでは、中国語の方がいいのかもしれませんが、現在の米中関係を考えたら、それを進めていくのも難しい。日本が最適だったのでしょう。

岸田首相も日本政府も、OpenAIの意図やChatGPTの内容は何もわかっていないでしょうが、ChatGPT4の発表後に、アルトマンCEOが最初に来た国で首相と会談までしたという意味は大きい。誰かが裏でセッティングしたのでしょうが、その人には先見の明があるなと思いますね。

追い詰められたGoogle。GAFAM“AI戦争”で各社が打つ手とは

──ChatGPTに注目が集まり、OpenAIのパートナーであるマイクロソフトが、GAFAMの中で一歩リードしたと考えていいのでしょうか?

多少の差はあるかもしれませんが、最終的に勝負を決めるのは技術力です。AIの技術力をもっているのはGAFAMなどの巨大企業です。技術開発にはものすごいお金がかかるので、小さな会社が戦える領域では、すでになくなってしまいました。現在のクラウドサービスと同じように、AIでも最終的に生き残るのは、GAFAMなどの巨大企業であることに変わりないでしょう。

ただ、現状だけをみると、Googleは追い込まれていますね。これからはChatGPTのせいでGoogle広告収入は減っていくはずです。というのも、Googleは検索結果をリンク表示することで広告費を稼いでいましたが、ChatGPTは文章で答えるので、リンクは表示されません。Googleは広告収入が得られなくなります。

また、現在、Googleは検索プラットフォーマーとして他社を圧倒していますが、今後はGoogleの代わりにChatGPTを検索に使う人が増えていくはずです。そうなると、Googleの広告売上は増々下がり、OpenAIの売上は上がることになる。ChatGPTに対抗するためにGoogleも、さらに進化した検索機能を開発する必要性に迫られています。

でも、こうやって相手の力をどんどんと削いでいくのはマイクロソフトの常套手段なので、その作戦が現在では見事にハマった形になっていますね。

AppleはSiriを進化させる必要性に迫られるでしょう。iPhoneのSiriは、今度のOSのアップデートで大きな成果を見せないと間に合わないと思います。後追いの立場は苦しいですよ。完成度の高いものを出さないと評価されないし、新機能がないと評価されない。今のSiriは、ChatGPT3のレベルにも追いついていない。この段階から進化させるのは大変です。

あとはAIのトレーニングの面をどうするかですね。何万台ものスーパーコンピュータを何日間も動かし続けてビッグデータを取り込むのは、インフラとしてやればいい話ですが、ランタイムをサーバーに置くのか、端末に実装するのかという問題はあります。たとえばOpenAIは全てサーバーで処理していますが、重くなるという難点があります。いまは赤字を垂れ流している状態でしょう。もしも私がAppleの担当者だったら、ランタイムはiPhoneに実装させて、バックエンドにChatGPT4のようなものを置く方法を選びます。性能的には多少劣るかもしれませんが、手元に置けるAIとしてiPhoneを活用するという形にします。

Amazonのアレクサにも同様のことが言えます。同じ対話型の機器として、ChatGPTのような性能が要求されるでしょう。これにMetaとMicrosoftを加えた5社、そして中国の百度あたりで勝負していくのが、今後のAI戦争の構図になるのではないでしょうか。

「けつあな」坂本勇人を見限る日は近い。巨人・原監督の非情采配が始まった

現在、6勝11敗でセ・リーグ5位と、なかなか勢いに乗れない巨人。開幕当初から、チームを率いる原辰徳監督(64)の“ベテラン優遇采配”に不満の声を上げるファンも多数いたが、「ここにきて流れが変わってきた」とスポーツ紙の記者は話す。それは、チームの顔である坂本勇人(34)への“非情通告”の予感だという。

愛弟子に対する“非情さ”

オープン戦から絶不調だった坂本を辛抱強く使い続けてきた原監督だが、最近は途中交代やスタメン落ちの日も増えてきている。そして、「18日の長崎で行われたDeNA戦から何かがおかしい」と前出の記者は話す。

「相手の先発は左腕の石田投手で、その日までの通算試合数が『1999』だったこともあり、間違いなく坂本選手がスタメンだろうと考えていました。しかし、原監督はショートにルーキーの門脇選手、セカンドには中山選手という、共に“ポスト坂本”の若手2人を置きました」

その試合、坂本は9回裏に代打で出場。結果は凡退したものの、巨人5人目となる「通算2000試合出場」という快挙を達成した。だが、現在好調のオコエ瑠偉(25)の代打に絶不調の坂本を起用したことに批判の声が殺到してしまう。

「あの采配は普段ゲームを行わない長崎のファンへのサービスだという見方が濃厚ですけど、私が感じたのは原監督の“非情さ”。通算2000試合を代打で達成させたことなんです」(前出の記者)

原監督といえば、高卒2年目の坂本をショートのレギュラーに抜擢し、巨人の顔にまで成長させたことでも知られている。それだけに、“愛弟子への冷遇”を、記者は疑問視したのだ。

「翌日の試合も、相手先発は左腕の濱口投手でしたが、またもスタメンから外れました。このことで、原監督が“実績・ベテラン重視”を見直す決断をし始めたのではないかと感じたんです。つまり、坂本選手を見切る可能性が出てきたということです」

しかし、原監督が坂本を見限る理由は「不振だけが理由じゃないかもしれない」と別のスポーツメディアの編集者は言う。

「今季、監督はメディアやファンから散々“采配力”について非難されています。けれど、それは坂本選手の責任でもあるんです。というのも、彼が本来の力を出していれば、監督も日替わり打線を組む必要がなくなる。坂本選手の不調のせいで迷いが出て、結果的に采配が鈍くなっているとの見方もできます」

つまり、原監督が坂本へ怒りの感情も抱いていても不思議ではないといった話である。

「ネットでは『無能』『原辞めろ』の嵐ですからね。普通にムカついているはずですけど(笑)。監督は『勇人さえしっかりやっていれば、こんなに言われることはなかった』と少なからず思っているんじゃないですかね」(前同)

『校閲ガール』のあの人の仕事も、ChatGPTに奪われてしまうのか?

何も工夫せずに質問すると平気で嘘を並べ立てることもあるChatGPT。現状のレベルでは、「校閲」の仕事は奪われるどころか、重要度が増すと考えるのは、朝日新聞の校閲センター長を長く務めた前田安正さんです。今回のメルマガ『前田安正の「マジ文アカデミー」』では、新聞社の「文章チェック」の仕事が技術革新とともにどう変わってきたかを振り返り、「校閲」という少し特殊な仕事が認知されるきっかけとなった『校閲ガール』の話にも触れています。

校閲が「ことばの専門家」と呼ばれるには、長い年月が必要だった!

僕が新聞社に入った1980年代前半は、パソコンも記事データベースもありませんでした。まだ手書きの原稿とゲラ(校正刷り)を照合することを基本に、新聞の用字用語のルールに合わせていくことが中心にならざるを得ませんでした。

内容のチェックは、新聞の切り抜きを取り寄せたり縮刷版を参考にしたりしました。そのため、ひたすら新聞を読んで、必要と思われる記事の切り抜きやメモを自分でつくって準備するしかありませんでした。極端に言うと「記憶と記録」こそが、80年代のデータベースだったのです。しかもこれは、個人の力量に大きく委ねられていました。

1990年代の技術革新は、校閲のあり方をも変化させました。ワープロ出稿からパソコン出稿に移行し、手書きの原稿がなくなったのです。記者が出稿した原稿はリリースされると、関係部署にプリントアウトされます。「校正刷りと書き原稿とを照合する」作業から基本的に解放され、ファクトチェック中心の業務に移行したのです。

パソコン全能論とChatGPTの正確性

パソコンで出稿するようになると、校閲不要論が出てきました。誤字・脱字などの校正もパソコンで可能になるという「パソコン全能論」です。ファクトチェックは出稿記者が責任を持てば校閲は必要ない、という論法です。

校正支援ソフトを使えば、すべて解決できるという幻想もありました。しかし、ソフトは原稿の内容を理解することができません。文字校正・表記ルール・一部の固有名詞の指摘をするにとどまります。パソコンが自動的に直してくれるわけではありません。あくまでも判断は人がしなくてはなりません。判断するには、知識と経験が必要です。

資料を調べ文章の整合性を確認する校閲作業は、AI(人工知能)でもそう簡単にできるものではありません。自然言語の柔軟性をAIが学習するには膨大な資料を読み込む必要があります。AIが日本語の文法や間違いのパターンを覚え込んだとしても、自然言語における自由度の高い原稿の表現やその内容・文脈は理解できません。それでは校閲できません。

いま話題のChatGPTで書かれた文章が正しいという、科学的根拠を示すためにむしろ、校閲の重要性が増すのだと思います。もっとも、近い将来、AIがその限界を超えてくる可能性は否定できません。それでも判断の採否を決めるのは、最終的に人であることに変わりはないと思うのです。

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