いじめ放置を指摘され「被害児童のため」と言い放つ市立中の何様

広島県呉市の中学校で発生していた「いじめ放置」がメディアで取り上げられ、話題となっています。学校側に訴えたものの放置された生徒は不安障害や睡眠障害を発症しますが、すでにこの3月にはなんの解決も見ないまま卒業。なぜこのような事案が起こりうるのでしょうか。今回の無料メルマガ『いじめから子どもを守ろう!ネットワーク』では当事件の詳細を記すとともに、学校側の対応を痛烈に批判しています。

いじめ放置に厳しい処分を

なぜか季節外れの寒気が日本を覆って、雪が積もる地域もある4月のはじまりとなりました。平成から「令和」へと時代が移り変わるという平成、最後の月ですが、今月から新年度が始まり、子供たちは希望と共に新しい学年を迎えようとしています。

一方、いじめ関連の残念な事件も報道されています。先週、広島県呉市の中3男子がいじめで不登校になったと訴えたのに放置されていたというニュースが流れました。1年の頃からいじめはあり、2年生の11月には3回も、昼休みに教室で同級生4~6人に床に倒され、手足を押さえられてズボンと下着を脱がされるなどされ、保護者が学校に相談したのです。本人はいじめを受けて「眠れなくなり同級生や先生の顔を見るのはつらかった」と話しているとのことです。すでに事件から1年以上もの時間が過ぎ去ってしまい、3月には卒業してしまいました

下着を脱がすなどのいじめは「重大事態」にあたると文科省の指針にはあります。平成29年3月付の文部科学省「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」では、重大事態と扱った事例の1つとして

多くの生徒の前でズボンと下着を脱がされ裸にされた。※

との事例が示され、さらに

※の事例については、通常このようないじめの行為があれば、児童生徒が心身又は財産に重大な被害が生じると考え、いじめの重大事態として捉えた。

と補足されています。また、ガイドラインの中では被害者が申し立てた場合学校は重大事態を前提に報告・調査するように規定しています。したがって、本来であれば、保護者からの訴えがあった時点で即座に重大事態として認定されなければならなかった事案です。その後、この中学生は2018年に不安障害と睡眠障害の診断がくだされています。放置されなければ、ここまで至ることはなかったとも考えられる残念な事件です。

【書評】GHQに命令され自国を貶め続ける「朝日新聞」の大ウソ

慰安婦問題、原爆投下、南京事件など、「議論の余地あり」とされる歴史上の出来事は数多あります。とは言え多くの日本人がそれぞれについて相手国の「正当性」を刷り込まれているように感じられることも事実です。一体なぜ?今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、「その一因は朝日新聞にある」とする話題の一冊レビューしています。

偏屈BOOK案内:『マスメディアの罪と罰』

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マスメディアの罪と罰
阿比留瑠比×高山正之 著/ワニブックス

ハーバード大学教授のラングドン・ウォーナーが、日本の文化財を守れと米軍に申し入れ京都を戦災から救った、という朝日新聞の特ダネがある。実際は原爆の投下候補の最初の標的は京都駅西側の梅小路操車場上空500mで、第1号ウラン型原爆を爆発させる予定だったと、後に史料が見つかっている。米軍は文化財を街ごと破壊し、50万人の市民を殺し、京都を本気で焼き尽くすつもりだった

そんな野蛮人がまるで文化財を守る偉い人を装うのを、朝日新聞は手助けしたから、日本を代表する大新聞社でいることが保証された。朝日やNHKはGHQから「日本がアジア解放のために殉じ敗れ去った」と思わせるなと命じられ、侵略者日本という歴史書き換えを行い、今もそのままのスタイルで報道を続けている。

朝日は吉田清治をはじめウソの「慰安婦記事を載せていたら当時を知る世代の人たちから日本軍はあんなことをしていないと投書や電話が来た。1992年3月3日付けコラム「窓」の執筆者は「知りたくない、信じたくないことはある。だが、その思いと格闘しないことには歴史は残せない」と叱りつけた。

アメリカは原爆を落とし非戦闘員を大量虐殺した。許されざる行為なのに正当化していった。日本は卑怯な国で、真珠湾を騙し討ちにした。日本人は残虐で、一日でアジア人を数千人も虐殺している早く降伏させなければならなかった。日本上陸作戦をやれば米国人がさらに200万人死ぬ、とかなんとか。以上はすべて大ウソ。とにかく歴史を改変し、日本を降伏させるために原爆投下はやむをえなかったとしている。

東京裁判でも、日本側の弁護士が原爆投下に言及しようとしたとたん速記が止まった。アメリカ人は当初は後ろめたかった。日本の復讐をナイーブに怖がっていた。しかし、原爆投下は戦争終結のための良策だったという教育がなされ、大半の人はあれでよかったのだという見方になっている。教育洗脳おそるべし。

お蕎麦屋さんの暖簾の文字は何と読む?今は使われない平仮名の謎

「あいうえお」で始まるひらがな五十音。今では当たり前ですが、体系化されたのは明治も後期に入ってからで、それ以前はもっとたくさんのひらがなが存在していたとか。お蕎麦屋さんの暖簾にも「生そば」という文字が見慣れない平仮名で書かれていますよね。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、昔はたくさんあった面白い平仮名について、現代でも老舗等で見かける身近な例をあげながら解かりやすく解説しています。

読めない平仮名

おかげさまでこのメルマガも通算1,900号となりました。なんとなくキリのいい番号というのは気持ちがいいものです。そこで、今日は「1900年にあったある大きな変化をご紹介しましょう。

1900年、明治33年ですが、この年、「小学校令が改正されました。その改正に際して出された「小学校令施行規則」で「仮名字体を一定する」ということが定められました。

仮名字体の一定と言われても、今の私たちにはなかなかピンとこないかもしれませんが、実は、その時までは、今私たちが使っているような平仮名の文字がもっとたくさんあったのです。

今でもお店の看板などで「あれなんと読むのだろう?と思った平仮名などはありませんか?漢字と平仮名の中間みたいな形でどっちかもわかりにくい、という場合もあるかもしれません。

割り箸の袋などでも「御手」まではわかりやすく、次は「茂」かなぁ…最後はなんだ?と思う四文字を見かけることもありますね。「御手茂登つまりおてもとなのですがこれは別に当て字ではありません

昔は「も」の文字が、「毛」を元にしたもの以外にも「茂」をもとにしたものがあり、また「と」の字も、「登」を元にしたものがあったのです。

こういうのを変体仮名」と読んでいます。

平安時代に生まれた平仮名には、もとになった漢字によっていろんな字体があります。「あ」は「安」から生まれましたが、「阿」などもよく使われています。「い」も「以」以外に「伊」から生まれた字が使われていることも多いです。

花札の短冊の「あのよろし」と一見思えてしまう文字は、本当は「あかよろし」です。「の」に見えるのですが、「可」の文字から生まれた「か」です。

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書を学ばれている方は、和歌を書くときに、こうした文字を書かれることも多く、馴染みがあるかもしれませんね。書展を見にいくと、仮名文字の豊かさをあらためて感じます。

当時、「一音一字」が原則となって整理されましたが、昔の文書を読むときには必須となる知識です。最近は、そうした「変体仮名」を読むのも静かなブームだとも聞きました。

色々な漢字から生まれた平仮名を知ることもまた日本語の奥行きを感じさせてくれますよ。

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【動画】「130年後にジュラシックパーク実現」未来人が証言!

クローン技術の進歩によって恐竜を蘇らせ、テーマパーク化したという設定の映画『ジュラシックパークシリーズ』。

空想の世界の産物、映画の中だけの出来事だと思っていたが、こちらの動画では、自称タイムトラベラーの男性が『130年後にクローン技術で恐竜が蘇る』と語る。

彼は『OKLO(オクロ)』というアメリカの諜報機関の人間だといい、指令によって西暦2300年の時代にタイムスリップしてきたと語る。

過去に行くと歴史が変わってしまう恐れがあるため、未来にのみいくことをいくつもの国との間で署名したらしい。

いざ2300年の世界にいくと、そこには当たり前に車が空を飛ぶ世界が広がり、そして体長100メートル近い(!?)恐竜がいたという。

その時代の人に話をきいたところ、2145年に恐竜を蘇らせることに成功、その5年後には恐竜の動物園ができたらしい。しかし恐竜が脱走・繁殖してしまい・・・と語った。

果たして本当にジュラシックパークは実現するのか?そして本当にそのような未来が訪れてしまうのか?彼の証言は果たして嘘か真か。気になるところだ。

 
(※↓詳しくはコチラへ)
参照・画像出典:YouTube(ApexTV)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)

 

 

記事提供ViRATES

獣医師が伝授。家庭でできる「愛犬の老化を防いで遅らせる方法」

人間だけでなく、ペットにも老いの問題は必ず訪れます。けれどもやはり人間同様に、さまざまな方法によって老化を遅らせることも可能なようです。メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で、獣医師の佐藤貴紀先生が、今回は特に犬について、家庭でできる老化対策を教えてくれました。

家庭でできる「犬の老化」を遅らせる方法について

いずれは必ず訪れる愛犬の老い。ほとんどの飼い主さんは、老化を防いで少しでも自分の犬に元気でいさせてあげたいと思っていると思います。

ただ、老化を完全に防止することはできませんが、日々の生活を充実させてあげることで「老化」を遅らせるということは家庭で簡単にできます。今週は、その方法をお伝えしましょう。

1)毎日の「運動」は老化を防止する役割があります少しでも、若さを保つには、日々の運動はとても重要です。筋力や体の機能を衰えさせないためには、例え短い時間でもお散歩はできるだけ毎日行くようにしましょう。

お天気の日に、お日様に当たることは皮膚も活性化するので若さを保つエネルギーになります。

2)犬の心を豊かに保ちましょう老化しにくい体をつくるための方法として効果的な方法の1つが「心を豊かにしてあげる」ということです。体が健康的でも「心が不健康」だと老化しやすくなってしまう傾向が犬にも見られるという報告もあります。

例えば、生活がいつも平坦で退屈になってしまうと「脳」が衰えやすくなり、老化が進むと言われています。なるべく毎日の生活が犬にとっても、楽しいものにしてあげましょう。

3)ストレス解消が「老化」防止の1つになります。ストレスは心身ともに、様々な悪影響を与えてしまうことは、人間においても、知られています。

犬も同様で、老化を早める原因にもなると言われています。なるべくストレスを与えないように「愛犬がストレスを感じているかも」と感じたときは、犬のストレスを発散させてあげましょう。

思いっきり走れる場所に連れて行ったり、美味しいものを食べさせてあげたりと愛犬と一緒にゆっくり過ごし、ストレスの発散をしてあげてください。方法は犬によって様々だと思います。

他にも!家庭でできる「老化防止策」

色々と家庭でも出来る「老化防止方法」をあげてみました。また、大好きな飼い主とのスキンシップも老化防止の効果があるといわれています。

マッサージを取り入れるなどの血行や代謝を良くすることで、老化を遅らせることができますので、取り入れてみてください。

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ピーポくんの「土鍋で焦げずにコメを炊く方法」が使えると話題!

ピーポくんのアイコンが可愛い警視庁警備部災害対策課の公式ツイッターアカウント(@MPD_bousai)が、「土鍋とカセットコンロで焦げ付かずにコメを炊く方法」の画像をアップし、それが「使える!」とTwitter上で話題になっています。

たしかに、災害時では少しでも多くのお米を炊かなくちゃいけないし、焦げ付いたらもったいないですよね。それに使える水の量も限られているので、少しでも無駄なくお水を使わないといけないですし。

さあ一体、どんな方法だったのか、百聞は一見にしかず、それでは当該ツイートを早速ご覧ください。

おお!これは使える!「クッキングシート」を使うとは気づきませんでした。これなら焦げ付きを防げるだけでなく、土鍋を汚さないので水で洗う必要もないですよね。

最近、九州や関東近海でも地震が相次いでおり、こういった豆知識も「備えあれば憂いなし」ということで、私たちを守る「懐刀(ふところがたな)」として知っておきたいですね。ピーポくんありがとう!!

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by: 警視庁警備部災害対策課Twitter

「世界初」の称号が欲しいだけ。韓国こじつけ「5G」開始の不毛さ

4月3日に急遽、米・韓で始まった「5G」(第5世代移動通信システム)サービス。この「5G」を世界で初じめて開始したという「称号」欲しさに不毛な争いがあったと語るのは、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さん。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、米・韓で開始された5Gサービスに関する話題とともに、日本で今後「Apple Card」が普及するためにクリアすべき課題についても論じています。

アメリカと韓国が5G開始で不毛な「世界初」争奪戦

今週、アメリカと韓国で相次いで5Gサービスがスタートした。

当初、韓国が4月5日、アメリカが4月11日にサービス開始とアナウンスしていたが、アメリカ・Verizonが急遽、4月3日に前倒してサービスを開始。その動きを察知した韓国キャリア勢が、慌てて4月3日深夜にサービスを開始したと言い始めた。韓国は、すでにショップの営業が終わっている時間にもかかわらず、「世界初」の称号が欲しくて、無理やり深夜にイベントを開いて、5Gサービス開始をこじつけたに過ぎない。

まさに「世界初」を争う、不毛な5G開始イベントだったように思う。

日本は、3G開始のときに、NTTドコモが世界の先頭を走りすぎて、大失敗したという苦い経験がある。4G開始のときは「先頭ではなく先頭集団を走る」(NTTドコモ幹部)として、世界初を狙うことはなく、世界から置いていかれない程度の距離を保っていたが、なぜか「Xi(クロッシィ)」という意味不明なブランド名をつけるという、マーケティング的に下手をこくという、これまた失敗を犯している。

過去の教訓を活かしたというわけではないが、今回は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに焦点を当てすぎて、免許割当でもたついている間に、世界に置いてきぼりをくらった感がある。

しかし、アメリカと韓国の5Gは、エリアや対応端末も限定的であり、サービスも通信速度が速くなっただけに過ぎない。

日本のサービス開始は2020年春であり、他の国に比べて1年近く遅れることになるが、焦る必要はないだろう。 ただ、2019年9月にプレサービスを提供した上で、商用サービス開始が1年間、遅れるのだから、日本ではしっかりと準備をした上で、5Gのサービスを始めてほしい。

いよいよ来週(4月8日の週)に、5Gの免許割当が決まるとされている。用意されている枠は10枠。3.7GHzが5枠、4.5GHzが1枠、28GHzが4枠といった具合だ。

これを楽天を含めた4キャリアで分け合うとするならば、3.7GHzと28GHzはすんなりと4社に割り当てられるのが自然な流れだろう。では、果たして、3.7GHzと4.5GHzの2枠の行方はどうなるのか。 理想を言えば、3キャリアに比べて、所有する周波数幅が極端に少ない楽天に割り当ててあげるのがいいような気がするのだが、果たして、そんな事が可能なのかどうか。 総務省がどのような采配をするのか、注目だ。

トランプに頼る日本など放置しろ。拉致問題で日本が犯した大ミス

先日、国連人権理事会での北朝鮮に対する非難決議案提出の見送りを発表した日本政府。北朝鮮批判のトーンを抑えることで拉致問題解決に繋げたいとの思惑から判断されたと見られますが、日本の「思いやり」は金正恩委員長に通じるのでしょうか。北朝鮮研究の第一人者である宮塚利雄さんは、自身が主宰するメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』で今後を占うとともに、日本政府に対する厳しい見解を記しています。

遠のく拉致問題の解決──理解できない「対北朝鮮非難決議案共同提出の見送り」──

去る2月27、28日にベトナムのハノイで開催された2回目の米朝首脳会談は、事実上の失敗」という結果に終わった。

1年前までは「老いぼれ狼」、「リトルロケットマン」と互いを罵りあっていたのに、昨年6月にシンガポールで第1回目の歴史的な米朝首脳会談での成果を踏まえての今回の会談であっだが、金正恩委員長の要求する「対北朝鮮制裁の全面解除」に対し、トランプ大統領は「寧辺核施設だけはなく他の核施設の放棄」要求し、会談は成果を見ることなく決裂したのである。

この会談の時も安倍首相は、シンガポールで行われた初会談のときと同じように、トランプ大統領に金正恩委員長に拉致問題の提起を依頼したが、会談で「どのように話されて、どのような結果であったのか」ということについては伝えられていない。

安倍首相は2月28日に、トランプ大統領から会談の結果に関する説明を受けたようだが、「拉致が2度議題に上った」と記者団に説明したが、金正恩委員長の反応は、拉致被害者の早期帰国実現を願う日本側の要求に応えるには程遠いものであったようだ。そればかりか、北朝鮮側は日本側が会談に冷や水をさすようなこと拉致問題を議題に提起したこと)」をしたので会談が不調に終わったというようなことまで言ってのけた。

金正恩委員長が拉致問題の解決に「前向きな姿勢を見せていない」ことが明らかで、トランプ頼りの拉致問題解決の限界を示した。

このような状況にありながら、3月13日に菅官房長官は記者会見で、昨年まで11年間続けてきた国連人権理事会での北朝鮮に対する非難決議案について、「今回提出を見送る方針を固めた」と発表した。

2008年以来、欧州連合(EU)と共同提出してきたが、「日本人拉致問題で解決の糸口を探るためには北朝鮮に一定の融和姿勢を見せ交渉再開への環境整備を図る必要がある」との考えからのようだが、一方の北朝鮮はどうだろうか。同じ3月13日に北朝鮮の『朝鮮中央通信』は、スイスのジュネーブで開かれている国連人権理事会で、日本側から拉致問題の解決に向けた国際社会の支持を求める呼びかけがあったと指摘して「日本が騒ぎ立てている拉致問題は長らく前に解決された問題だ」と非難する論評を出した。

武田教授が問う。なぜ日本は明治の「試験重視」のままなのか?

明治時代に確立した日本の教育で試験が重視されたのは、「日本を守るため」の人材選抜が必要だったからだと語るのは、メルマガ『武田邦彦メールマガジン『テレビが伝えない真実』』の著者、武田邦彦中部大学教授です。武田先生は、国が置かれている状況が大きく変化した今の時代には、もはや試験は必要ないと持論を展開。人間を育て、個性を伸ばす「教育」の本来の姿へと転換すべきだと訴えています。

明治から変わらない学校の教育。今こそ転換期では?

現在の日本人が考える「明治維新」はとてものんびりとしたもののように思います。その結果、「日本が戦争をしたのはなぜか?」とか「軍国主義」などを間違って考えているように思います。

西暦1600年。日本はポルトガル、スペイン、オランダの脅威に晒されていました。1494年にスペインとポルトガルの間でトリデシリャス条約が結ばれ、日本では1543年の鉄砲伝来、1550年キリスト教の伝来などとしてヨーロッパの影響が及んできたが、それは偶然の出来事ではありませんでした。

もしその時代、日本が武家政治ではなく戦国時代でなければ、日本の軍備が遅れ、アジアの諸国のようにたちまち日本は植民地となり、大勢の人が殺されたでしょう。

ところが幸いなことに日本は戦国時代でしたから、当時の世界でもほぼ最強の軍隊を持っていました。それを織田信長らの武将が率いていたので、ヨーロッパ勢は日本だけは手がでませんでした。だから「鎖国」ができ、「キリシタン禁止」が可能だったのです。

それから約250年。ポルトガル、スペイン、オランダに代わって新興勢力として台頭していたアメリカ、イギリス、フランスなどが大挙して日本に襲ってきたのが幕末だったのです。アメリカは浦賀に軍艦(黒船)を停泊させて強引に日本を開国させましたが、長州が四国戦争で頑張り、薩摩が薩英戦争で勝利して、一段落したのですが、ヨーロッパ勢の圧力は相当なものでした。

アジアの独立国としてなんとか国力を上げようとした日本は、近代国家になり、富国強兵を唱え、教育に力を入れました。その時の教育の目的は「日本を守るため」だったのです。

日本を守る教育

スポーツならだれでもイチローになれるわけではないことはよくわかりますが、「頭の性能」は目に見えないので理解が難しいのです。もちろん記憶力や考える力は人によって大きく違いますから、もし本当の「教育」なら、「合格点のある試験をする」とか「入学試験を行って学生をふるいにかける」などは必要ないのですが、国家を守る教育となると、優れた人を選抜し、合格点をつけて何が何でも国民を一定レベルにしなければなりません。

それはスポーツで言えば、スポーツが下手でボールを投げれば60キロしかでない女子高校生に無理に筋肉をつけて100キロという合格点まで行くようにすることと同じですから、その苦痛たるやひどいものなのです。当然、落ちこぼれもでるし、かわいそうな子供を大量に作ります。それでも日本の独立のためには必要だったのです。