日本電産の永守会長が賃金カットを好むワケ。だから日本人は頑張れる!

名だたる日本の大企業が次々と深刻な不振に陥る中、永守重信氏率いる日本電産がコロナ禍でも黒字を確保するなど、好調な業績を上げています。何が他の企業との明暗を分けたのでしょうか。今回の無料メルマガ『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』では著者でコンサルタントの児島康孝さんが、「リストラ」と「賃金カット」をキーワードにその原因を分析するとともに、「永守流経営」こそが日本の現状にマッチしている理由を解説しています。

日本企業は、日本電産「永守流経営」で蘇る!

日経ビジネスは、ときどき新聞報道を上回る特ダネを掲載することがあり、新聞社やテレビの経済記者も一目置いています。たまに、日経新聞より日経ビジネスが早いことも、あるぐらいです。

きょうちょっと見かけたのですが、「減収でも増益の日本電産コロナ禍に立ち向かう永守流コスト改革」(日経ビジネス7月22日)。この日経ビジネスの記事で、リーマンショックやコロナウイルスに対して、日本電産の永守会長がどのように指示を出して、難局を乗り切り、また乗り切ろうとしているのか、分析しています。

中身は、日経ビジネスをお読みいただくとしまして、このメルマガでは、なぜこういうことが可能になっているのか、その前提についてです。

日本企業は、リストラより賃金カットを

日本電産が、なぜ難局にも強いのか、これは、安易に解雇・リストラをしないからです。

リストラで、明日にも人員削減の対象になるかもしれない、このような状況では、とても会社の先行きどころでは、ありませんよね。つまり、無理な人員削減をしないという安心感があるからこそ、業務改革に専念できるのです。もし、リストラをしながら「永守流経営」をしようとしても、誰もついて来ないでしょう。

多くの日本企業が、安易な経営判断のリストラでボロボロになり、技術が中国や韓国企業に流出してしまった理由です。

日本企業は、人員削減ではなくて、苦境には、賃金カットを一律実施すべきであったのです。

江戸時代からの常識!?「お客様のLINE」を知らないお店が潰れるワケ

インターネットでのショッピングが主流となっている現代において、顧客データは重要な販促ツールです。しかし、楽天やヤフーなどのECモールでは、顧客データを出店者には渡さないルールになっており、そのことを当然だと受け入れているお店も多いようです。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では、著者で経営コンサルタントの梅本泰則さんが、顧客データを集めることに注力しているお店を例に出しながら、顧客データというものの重要性を語っています。

ネットショップは楽天に騙されている?

インターネットは、この20年間で大きく世の中を変えました。小売業も懸命にその変化についていこうと頑張っています。しかし、小売業の基本は変わってはいないのではないでしょうか。顧客データのことから、それを考えてみます。

あるお店のコンサルティングをした時のことです。そのお店はECショップだけで商売をしているお店でした。店主に「顧客データを見せてください」とお願いをすると、「顧客データは持っていません」と言います。

私はビックリしました。EC専門のお店ですよ。お客様の情報が無くて、どうやってお客様とのコミュニケーションをとるのでしょうか。どのお客様が、いつ、何を、どれだけ買ったかということが分からなくてもいいのでしょうか。

「どうして顧客データがないのでしょうか」と尋ねますと、「当店は楽天やヤフーに出店して販売しているだけなので、顧客データをもらうことはできません」。そうなのです。楽天やヤフーのECモールは、出店者に顧客データを渡しません。渡せば、そのデータを使ってお客様にお店独自のプロモーションや販売をするところが出てくるからです。

顧客データはECモールにとって、命綱でもあります。店主は、顧客データをもらえないことを当たり前のこととしていました。それで店主は大丈夫だと思っています。不特定多数のお客様を相手にしているのだから、個別のお客様の情報は必要ない。また、お客様は商品を始めとする情報をショップ内で十分に知ることができる。それに、ECモールからお店のメルマガも発信しているので、お客様には情報は届いている。さらに、お客様の商品レビューやツイッターなどのコメントで、お客様のニーズはつかめる。モールの解析機能を使えば、顧客の分析やリピート率などが分かる。だから、顧客データは必要ないということです。

このお店は、出店以来右肩上がりの売上を示していました。ところが、ここのところ売上が伸び悩んできたので、私に相談をしたというわけです。私は、顧客データを活用すれば、売上は回復すると考えました。そこで、私は顧客データの重要性を説明しましたが、残念ながら分かってはもらえません。今までの考え方を変えることに抵抗があったようです。やむなく、別の手法で問題を解決することにしました。勿体ない話です。

なぜあの会社は「仲の悪い社員同士」を海外出張に送り出すのか?

できれば避けて通りたい修羅場ですが、思いも寄らない「利用法」もあるようです。「意中の人と仲良くなりたいときは修羅場を共有すべし」とするのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』著者の佐藤しょーおんさん。佐藤さんは今回、その納得の理由を論理的な筆致で解説しています。

修羅場を共有する

仕事でもプライベートでも、ある人との距離が詰まる、つまり深い仲になるには、切羽詰まった、二進も三進も行かないような、修羅場を経験する必要があるんですよ。最も分かりやすい例では、戦友という関係で、お互いが死ぬか生きるかという瀬戸際を、同じ場面で経験、共有している関係です。これはどちらかが裏切らなければ、死ぬまで関係が冷めることはありません。

これをビジネスで応用すると、意中の人と仲良くなれるんです。

この人と仲良くなりたいなと思ったら、その人と一緒に生きるか死ぬかの体験をすれば良いんです。2人で手を合わせて頑張らないと、この難局は乗り切れないぞ、おまけに乗り切れなかったら死んじゃうぞ、という状況を設定できたら、必ず仲良くなれるんです。

人間の好き嫌いなんてのは、状況という設定で如何様にも変化するモノなんですよ。そして余程の悪人でない限り、いつ、どんな状況でも「悪い人」、「イヤなヤツ」を演じられるわけがなくて、素のどこかには「良い人間」というこころを持っているのが人間です。それが修羅場では明らかになるんですね。そうしないと難局を乗り切れませんから。

あなたがピンチの時に、それを助けてくれた人には、自然に好意を持ってしまうわけですよ。修羅場って、それが両者で起こるわけで、そうやって命からがら危機を脱出したとなると、関係が深くならない理由はありませんよね。

聞いた話ですが、とある会社では海外の出張には、できるだけ仲の悪い社員を組み合わせるらしいんです。日本ではお互いにいがみ合っているのに、海外出張でミッションを与えると、どうしたってその2人で手を取り合って頑張るしかありませんから。そのミッションが困難であればあるほど、両者の仲は深まるわけで、帰国する時には無二の親友みたいになっているみたいですよ。

ということを、夫婦でもセッティングしなきゃならないんです。これが夫婦仲を良くさせる裏ワザです。できれば、結婚してすぐ、理想的には付き合いだしてすぐにこれをやるのです。

簡単なやり方としては、2人で途上国にバックパックを背負って旅に行くのが良いと思います。ああいう国ではトラブルが必ず起こりますから。荷物が盗まれるとか、ぼられるとか、ホールドアップの憂き目に遭うとか、日本では考えられない事態が起こるわけで、それをどうにかして2人で解決させる過程で、お互いの仲が深まっていくんです。

もちろんこういう時には、人間の素が出ますから、ここで自分だけ逃げ出すとか、相手を助けないみたいなことがあったら、その人はいくら外観が良くて、性格が良さそうでも、別れた方が良いと思います。修羅場ってそれくらい本人の裏側が見えちゃいますからね。たまにそういう人がいたりして、これはこれでありがたい経験だなと思うわけです。

菅新総理「ショボい記者会見」に見た日本の不安と暗闘。参謀不在で危機に

圧倒的な強さで自民党総裁選を勝ち抜き、71歳にして総理の座を射止めた菅義偉氏ですが、識者の目には「ほころび」が見えているようです。米国在住作家の冷泉彰彦さんは今回、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、総裁就任会見やインタビューへの菅氏の「準備不足」を指摘するとともに、パブリックスピーチの重要性を熟知しているはずの菅氏がなぜ準備不足に追い込まれたのか、その裏事情を推理しています。

菅総裁就任、1つの疑問

衆参両院議員票だけでなく、地方票でも圧勝だった菅義偉氏は、自民党総裁に就任し、早速記者会見や、NHKのTVインタビューなどを受けています。この会見やインタビューに関しては、あくまで、この時点での第一印象ですが、どうしても疑問が残るのです。

問題は会見の姿勢についてです。例えば、今回の会見やインタビューでは、いきなり世論と向き合うパブリックスピーチとなったわけですが、しっかり破綻していました。言葉足らずな部分も多く、言い淀んだり、黙り込んだりということで、官房長官としてのスムーズな進行とは雲泥の差でした。それは、菅という人が、特に密室トークの専門家であって、パブリックスピーチには不向きということでは「ない」と思います。

そもそも現代の日本で総理大臣の職責を全うするために、パブリックスピーチ抜きでというのは、全くあり得ないわけで、仮に苦手であってもそこから逃げる事はできません。

問題は菅氏が苦手とかそういうことではありません。まず想定問答を作って、徹底的に総裁を鍛えるスピーチのコーチがいなかった、あるいはそのコーチングの時間がなかったということであり、また、戦略から戦術に下ろしてパブリックなコミュニケーションに一つ一つ「勝ち抜いていく」作業を、徹底的に菅氏とやっていく参謀が不在だということです。

政治のイロハというべき、パブリックなコミュニケーションのブレーンがまだ起動していないということですと、政策そのものもあくまで菅氏個人の脳内イメージに過ぎない可能性があり、それではこの大国日本の政府は一歩も進みません。

安倍政権を通じて、そのことを徹底的に理解し、しかも自分が回していた菅氏が、その必要性を知らないはずがありません。また、十分な準備なしで会見やインタビューに臨むことの危険性も誰よりも熟知しているはずです。

もしかしたら、菅氏は自分の能力を過信していたとか、安倍氏のことを見下していて、あの安倍氏にできるのだから、自分はガチンコのアドリブで乗り切れる、そんな甘い考えを持ったのかもしれません。ですが、その可能性は低いと思います。

WHOや国連の「中国支配」が止まらぬ訳。3割占める中国人が自国優先

新型コロナウイルスを巡っては「中国寄り」とも取れる発言が問題視され、習近平政権との親密ぶりも報じられたWHOのテドロス事務局長ですが、中国が触手を伸ばしているのはWHOだけにとどまりません。今回のメルマガ『NEWSを疑え!』では軍事アナリストの小川和久さんが、中国が既に4つの国際機関の事務局長ポストを押さえている事実と、さらにその数を増やそうという姿勢が各国から顰蹙を買っている現状を紹介するとともに、その動きを「極めて戦略的と見る必要がある」と指摘しています。

国際機関に網をかける中国

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:WHOをはじめとする国連機関やそのほかの国際機関で、中国出身者がトップとなる、中国の拠出金が大きな割合を占めるなど、中国の存在感が際立っています。小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「自民党の議員連盟は8月27日、国際機関のトップに閣僚経験者を送り込むことを検討するよう提言をまとめました」

「事実、中国はさまざまな国際機関に手を出し、自国に有利な意思決定を進めています。今年になってからで言えば、ひと騒動あったのは新型コロナウイルスで注目されるWHO(国際保健機関)です。事務局長はエチオピア出身のテドロス・アダノムですが、彼の姿勢が中国寄りすぎで、新型コロナへの対応が遅れた、とアメリカを中心に批判が噴出しました」

「中国は、国連にある15の専門機関のうち四つの機関──FAO(国連食糧農業機関)・UNIDO(国連工業開発機関)・ITU(国際電気通信連合)・ICAO(国際民間航空機関)にトップを送り込んでいます。比率は26.6%で、あと一つ押さえれば3分の1の機関のトップが中国人となる状況です。世界にはアジア・欧州・アフリカ・北米・南米・オセアニアの6地域(南極除く)と200近い国があり、推定人口約78億人ですから、人口14億人(世界の18%)の中国だけで2~3割以上を占めるというのは、はっきり言って多いですね。それだけでなく、さらに国際機関のトップを占めようとして各国から顰蹙を買う事態になっています」

「2020年2月以降にWHO問題がクローズアップされ、アメリカのトランプ政権が批判を強めたので、中国が国際機関に手を出しはじめたのは最近のことと思うかもしれませんが、そうではありません。あとで述べるように21世紀に入って数年たったころからトップを狙う姿勢を強めています。国際社会に貢献するといった〝きれい事〟ではなく、戦わずして勝つ“三戦”(輿論戦・心理戦・法律戦)にも通じるきわめて戦略的な動きと見なければいけません。以下、WHOの問題から見ていくことにします」

居酒屋の「トイレ掃除チェックリスト」で店の将来性がわかる理由

多くの職場で導入されているチェックリスト。使いこなせればこれほど強力なツールはないとも言われますが、残念ながら正しく活用できている現場はあまり多くはないようです。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントの中西敏弘さんが、「チェックリストにだたチェックを入れることが目的となっていることが多い」と指摘した上で、なぜそのようなことが起こるのかを解説。さらに目的意識の共有や仕事のゴールの状態をきちんと伝える大切さを説いています。

店のチェックリストが正しく活用されているか、チェックされていますか?

飲食店では、仕事のモレを防ぐために、様々な「チェックリスト」を活用している事と思います。

  • オープン、クローズチェックリスト
  • トイレ掃除チェックリスト
  • フロア清掃チェックリスト
  • キッチン清掃チェックリスト
  • ウィーク清掃チェックリスト
  • 温度管理チェックリスト
  • 在庫チェックリスト
  • 発注チェックリスト

などなどが思い当たります。

チェックリストを作る目的は、「仕事・作業のモレ」を失くすためです。また、もう一つの目的としては、「仕事への意識づけ」のためでもあります。ただ、活用している目的としては、「仕事、作業モレ」を失くすためであることが多いと思います。

ですが、店舗でこのチェックシートがどのような形で活用されているか?、常に管理(チェック)されているでしょうか?

「チェックシートは、仕事や作業のモレをなくすためにやっているものだから、それをさらにチェックする意味なんかあるの?」

と思われた方も多いのではないでしょうか?でも、現実は…。

例えば、飲食店の従事者でなくとも、店のチェックリストを見る機会ががあるのが、「トイレチェックシート」。

トイレを利用した際に、チェックシートがお客様に(あえて)目に見えるように置いている場合、たまに、見たりするのですが、5店に1店ぐらい、チェック項目をひとつずつチェックするのではなく、上から下まで線を引いている、というような形でチェックリストを活用している店があります。

きっとこの店では、「トイレの各所をチェックするためにチェックリストを活用している」のではなく、「チェックリストにチェックさえしていればいい」、という風土が店にあるのでしょう。

これでは、本来の目的を果たせるわけがなく、こういったお店ほど、チェックチートにはチェックはついているものの、ごみ箱が手拭き紙でいっぱいだったり、洗面台が水浸しだったりすることがよくあります。

僕がご支援先やセミナーでもよく話すことですが、チェックリストを作ってもいいけれど、チェックすることが目的になる可能性があるので注意が必要であると。

本部側からすれば、「仕事のモレ」をなくすために、チェックリストを作っているのに、現場は、そのチェックリストにチェックをするのが面倒で、ただ、チェックをするだけということがよく起こっています。

なぜ、このようなことが起こるかと言えば、

  • そのチェックがなぜ必要なのか(目的)
  • この仕事を怠るとどんなことが起こるのか
  • その仕事のゴールの状態(あるべき姿)をきちんと伝えず、ただ、「このチェックリスト使って!」と指示のみの仕事をやらせている

からです。なので、仕事のモレをなくすために、チェックリストを作ることはもちろん大切ですが、どのようにチェックリストを活用するのか、また、各仕事の重要性をきちんと教えることも非常に大切です。

意外にこういうところから、店の質が低下し、売上が低下していくという事はよくあることです。

さて、あなたの店のチェックリストは、正しく活用されていますか?もしかしたら、チェックリストさえ使っていないかもしれませんよ!

image by: Rei Imagine / Shutterstock.com

なぜ客は、同じ一泊朝食つきでも「片泊まり」を謳う宿を選ぶのか

同じ商品やサービスでも、コピーやネーミングによりその印象は大きく変わり、売り上げも左右されるものです。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、お客様に伝わる「こだわり」の表現方法や「一泊朝食つき」の小粋な言い回し等の具体例を上げながら、言葉を扱う際には決して手を抜くことがあってはならないと力説しています。

驚きの集客&売り上げを実現する、言葉の魔術

「シェフのこだわりをご賞味ください」
「職人のこだわりが息づいています」

よく見かける表現ですが、お客さまにはまったく伝わりません。“美味しそうだ、食べてみたい”“ぜひ、手に入れたい”とは、思いませんよね。具体的なことが、イメージできない言葉だからです。

書籍やセミナーで、「こだわりを表現してください」と勉強すると、こうした表現をする方がおられます。もっと具体的に表現しなければ、人はイメージを膨らませることができないのです。

「煮物と魚にこだわりました」

これは、駅弁のパッケージに書かれているコピーです。中高年以上の方なら、買ってみたいと思う表現です。

普通の駅弁なら、牛肉、鶏肉、エビ、カニ、ウニなど、華やかな食材をアピールするところですが、「煮物」と「魚」という、地味とも思える食材へのこだわりを表現することで、「小さなところまで、こだわっている弁当」をイメージさせています。

また、中高年以上には、あっさりしたものを好む方が多いので、ずばり、欲求に合っているのです。

“こだわり”がしっかり伝われば、“すべて”をイメージしていただけます。

また、ネーミングにおいても、お客さまの感じ方によって、売り上げを大きく左右します。

  • ペンション「ファミーユ」B&B(ベッド&ブレックファスト)6,800円
  • 元湯・山中旅館(一泊朝食つき)7,800円
  • 片泊まりの宿・旅亭藤山 12,000円

あなたなら、どこに泊まりたいですか?

好みの問題でもありますが、余程強い意志が無い限り、「片泊まりの宿」を選ぶ方が多いはずです。

これは、まったくイメージだけの問題で、どの施設が満足するのかは、わかりません。しかし、「B&B」では欧米式の軽い朝食が出てきそうです。「一泊朝食つき」は、観光重視やビジネス利用をイメージしてしまい、朝食に期待ができません。

「片泊まりの宿」は、どうでしょう。

知らない方は、その言葉に興味を持ち、調べようとします。京都に多く、一泊朝食つきの風情ある旅館であることを知っている方は、多少高くても、ここを選びます。テレビや雑誌でも数多く紹介され、その朝食はヘタな旅館の夕食よりも豪華なものです。「片泊まりの宿」という、聞き慣れない言葉、小粋な言葉が、お客さまを惹きつけるのです。

すべての施設が、一泊朝食つきであることに変わりはありません。なのに、ネーミングだけの違いで、見聞きした人のイメージの膨らみ方まで、変わってくるのです。良いネーミングなら、多少高くても、お客さまはそちらを選ぶのです。

言葉ひとつで、お客さまの印象はまったく違ってきます。同じ商品・サービスであっても、言葉の魔術で売り上げは変わるのです。よって、手を抜くことなど、あってはならないのです。

image by: Shutterstock.com

日本の元祖“糖尿びと”藤原道長が、もしも糖質制限を知っていたら?

進行するとさまざまな合併症を引き起こし、命を落とすきっかけとなる「糖尿病」。人類は長い間この病に苦しめられていいます。現存する資料で、最も早くに糖尿病の症状が認められる日本人は、後一条天皇の摂政太政大臣で権勢をほしいままにした藤原道長卿のようです。『糖尿病・ダイエットに!ドクター江部の糖質オフ!健康ライフ』著者で、糖質制限の提唱者としても知られる医師の江部康二先生が、典型的な糖尿病の合併症と思われる症状に苦しんだ藤原道長の病に関する記述を検証します。

日本初代糖尿人、後一条天皇の摂政太政大臣「藤原道長」

日本の歴史の中で、糖尿病と関わりがある有名人はかなりいると思いますが、文献上の初代は、おそらく藤原道長(966~1027年)でしょう。後一条天皇の摂政太政大臣であり、紫式部の『源氏物語』の主人公である光源氏のモデルとも言われています。

道長は平安貴族のなかでも、栄耀栄華の頂点を極めた人物と言えます。しかし、自ら著した『御堂関白記(みどうかんぱくき)』によれば、30才をすぎた頃から病(胸病)を患っていたようです。胸痛や胸苦しさを繰り返し起こしているので、いわゆる心臓神経症だったのかはたまた狭心症だったのか、まあ、あまり健康ではなかったようです。

51才のとき三条天皇を譲位させ、後一条天皇を擁立して外祖父となり、ゆるぎない地位を確立しました。53才のとき娘の威子(いし)を後一条天皇の中宮としました。

このときの宴で詠んだのが、
「この世をば我が世とぞ思ふ望月(もちづき)の欠けたることもなしと思へば」
という有名な歌です。

この歌は、同時代の貴族である右大臣の藤原実資(957~1046年)の著した『小右記(しょうゆうき)』に記載されています。藤原実資は、藤原道長のライバルともいえ、数少ない道長に隷属しない対等の関係の人物でした。

その『小右記』に、道長が51才のとき、「外出中に気分が悪くなり帰途についたが、そのおりしきりに水をほしがっていた」とあります。道長はしばしば口の渇きを訴え、昼夜なく水をほしがり、脱力感にもおそわれていました。これは客観的にみて、かなり進行した糖尿病の症状です。

53才で「この世をば…」を詠んだときには糖尿病はさらに進行していたことでしょう。事実、目の具合がかなり悪くなっていたことが『御堂関白記』に書いてあり、糖尿病網膜症あるいは糖尿病白内障を患っていたと思われます。

道長は、62歳で亡くなりましたが、晩年は糖尿病合併症による症状のオンパレードに苦しめられていたようです。最終的に背中に大きな膿瘍ができて、コントロール不能となり死亡したようです。

栄耀栄華を極めたとは言え、頂点のころには視力低下、脱力感など、決して幸せではなかったと思われます。糖尿人の先達、藤原道長さんのようにならないよう、我々現代の糖尿人はせっせと「糖質制限食」に勤(いそ)しみましょう。

【関連】糖質制限中だけどワインが飲みたい…。赤と白、どっちなら大丈夫?

image by: Shutterstock.com

文系の一発逆転!あなたの仕事を加速する「数学コトバ」の使い方

ビジネスにおいて与えられた仕事をこなすのは当たり前のことで、なかなか評価に繋がりません。必要なのは、課題を見つけ説明し解決する力。そんな論理的思考力は「数学コトバ」を意識的に使うことで身に付け、磨くことができると、メルマガ『深沢真太郎の「稼ぐ力がつく! 数学的思考の授業」』著者の深沢真太郎さんは解説します。本来、言葉の使い方を学ぶのが数学だと語る深沢さんが、「数学コトバ」とはどんなものか、台形の面積の求め方からわかりやすく論理的に説明しています。

言葉の使い方だけで数学的思考を手にする

さっそくですが、次の文章を読んでみてください。「数学とは言葉の使い方を学ぶ学問である」。さて、あなたの感想は?ピンとくる方もいれば、「??」な方もいるでしょう。特に多いのが、「え?それは国語でしょ?」という反応です。

 数学:数字の使い方を学ぶ(計算手法を学ぶ)
 国語:言葉の使い方を学ぶ
実はそんな認識でいる大人の方が多いのです。私の定義はそうではありません。数学とは、言葉の使い方を学ぶ学問なのです。

例えば台形の面積はどう求めるでしょう?(懐かしい)
台形の面積=(上辺+下辺)×高さ÷2
そう習った方がほとんどだと思います。もちろんこの公式は正しい。だからこの公式に当てはめて計算をすればあなたは正解を手にします。でもそれって、数学をしていることになるのでしょうか?私は「NO」と考えます。それは数学ではなく、単なる作業。指示された通りの作業をこなした。ただそれだけです。

では台形の面積はどう求めるか。

台形に対角線を1本引くと、この図形は2つの三角形に分かれます。

三角形の面積は、「底辺×高さ÷2」であることはご存知でしょう。

2つの三角形をそれぞれAとBとすると

三角形Aの面積「Aの底辺×高さ÷2」

三角形Bの面積「Bの底辺×高さ÷2」

台形の面積は(上辺+下辺)×高さ÷2

こう考えることができる。私に言わせればこれが数学。ここまでが数学。伝わるでしょうか。実は上記の矢印(↓)は言葉です。具体的には、接続詞といったものが多いでしょう。確認してみます。

台形に対角線を1本引くと、この図形は2つの三角形に分かれます。
↓(さらに)
三角形の面積は、「底辺×高さ÷2」であることはご存知でしょう。
↓(そこで)
2つの三角形をそれぞれAとBとする
↓(すると)
三角形Aの面積「Aの底辺×高さ÷2」
↓(一方で)
三角形Bの面積「Bの底辺×高さ÷2」
↓(ゆえに)
台形の面積は(上辺+下辺)×高さ÷2

数学とは、このように接続詞にあたる矢印(↓)でつなげ、論理構築をし、矛盾ない解を導く訓練をする学問です。計算なんて作業に過ぎない。本質はあくまで言葉。言葉の使い方を学ぶ学問。そろそろ、あなたにも伝わったでしょうか。

アストラゼネカ治験に参加中!私が聞いた「このワクチンは危険なのか?」

英国の大手製薬メーカー「アストラゼネカ」が9日、英オックスフォード大と共同開発中の新型コロナウイルスのワクチンにおいて、世界各国の治験(臨床試験)を一時中断したと発表。このニュースで世界中に衝撃が走りました。治験は12日…

Details