タワマン刺殺の新疑惑 ストーカー規制法「悪用詐欺」説が囁かれる訳。各社報道と女性インスタに矛盾、嘘をついているのは誰だ?

新宿タワマン刺殺事件で、新たな“疑惑”が取沙汰されている。被害者女性の生前のインスタライブ「命を賭けて搾り取る」宣言をキッカケに、事件の時系列をあらためて冷静に振り返る人々が続出。その結果、「女性側がストーカー規制法を“悪用”し、極めて巧妙な結婚詐欺を仕掛けていた」可能性を指摘する声が増えているのだ。

時系列から見えてくる、タワマン刺殺「新たな疑惑」

こちらは産経新聞が事件の翌日、5月9日付記事で、警視庁への取材に基づく情報として報じた時系列(要約)。被害者女性のインスタライブ配信の時期をあてはめると次のようになる。

  • 約4年前:和久井容疑者がガールズバー経営の被害者女性と知り合う
  • 2021年12月~2022年4月:和久井容疑者に自宅で待ち伏せされた女性が警視庁にストーカー被害を相談。警視庁は和久井容疑者に口頭注意
  • 2022年3月23日:女性が「命を賭けて金を搾り取る」インスタライブを配信
  • 2022年5月:店を訪れた和久井容疑者がストーカー規制法違反の容疑で逮捕
  • 2022年6月:和久井容疑者が起訴猶予で釈放。警視庁から1年の禁止命令(以降、通報・トラブル・相談なし)
  • 2023年5月:禁止命令期間が終了。被害者女性の意向で延長はなし
  • 2024年5月8日:事件発生

こうしてみると、被害者女性は、警視庁に和久井容疑者からのストーカー被害を相談している最中に、容疑者への復讐として“命を賭けて迷惑料を搾り取る”とするライブを配信していたことや、その約2カ月後に容疑者が逮捕されたことがわかる。

一方、これらの情報からだけでは、2人が出会った経緯や、ストーカー化するまでの詳細、女性が容疑者から多額の金銭を受け取った時期、容疑者が店を出禁になった時期などはわからない。

ストーカー規制法を“悪用”した結婚詐欺を仕掛けていた可能性?

そこで、読者注目度が高い大手誌の記事から、時系列情報を抽出して追加してみよう。

まずは、FRAIDAYデジタルが事件の6日後、5月14日付記事で報じた内容から。

この記事によると、和久井容疑者は約5年前に妻と離婚。2021年秋頃には、女性と結婚する予定だと周囲に話していた。2021年冬に希少なクルマ・バイクを売却し、捻出した金を店の出店費用として被害者女性に渡したという。

さらに容疑者は、ストーカー規制法の禁止命令期間が終了して事件が発生するまでの“空白の1年間”に、被害者とは別の女性複数にストーカー行為を行い、少なくとも6件の被害相談が警察に寄せられていたと報じられている。また同誌の5月13日付記事は、和久井容疑者は2022年3月に女性の店を出禁になったと伝えている。

次に文春オンラインが、事件の1週間後、5月15日付の無料記事5月16日付の有料記事で報じた内容。

それによると、和久井容疑者と女性が知り合ったのは6年前。以前から女性が行っていたSNSのライブ配信の「配信者と視聴者」という関係。当初は共通の知人もまじえてレジャーに出かけることもあった。

女性が本格的に夜職についたのは4年前で、たちまち銀座某店の№1キャバ嬢に。女性はその後、上野のガールズバーを経て、2021年冬に自身が経営するキャバクラを開店。女性はすでに和久井容疑者のストーカー気質に不安を抱いていたが、和久井容疑者から開店祝いとして「シャンパンタワー」を提案され多額の金を受け取ったとされる。

2022年3月、自宅マンション前で和久井容疑者が待ち伏せするようになると、女性は知人らに助けを求めるLINEを送ったという。

なお、集英社オンラインの5月14日付記事によれば、女性は2021年12月13日にも、友人にLINEで「催涙スプレーとスタンガンを買った」旨のメッセージを送信。“和久井容疑者対策”として防犯グッズを購入したと報じられている。

これらの情報を総合すると、下記のような時系列になる(太字は追加分)。
※編註:和久井容疑者が「女性と結婚する予定だ」と周囲に話していた時期に誤りがあったため「2021年秋頃」に修正しました。お詫びして訂正いたします(2024.5.21)

  • 約6年前:和久井容疑者が被害者女性とライブ配信を通じて知り合う
  • 約5年前:和久井容疑者が妻と離婚する
  • 約4年前:女性が本格的に夜職で働きはじめ、No.1キャバ嬢になる
  • 2021年秋頃:和久井容疑者が、女性と結婚する予定だと周囲に話す
  • 2021年冬:女性が自身経営のキャバクラを開店する。和久井容疑者は希少なクルマやバイクを売却。捻出した金は「店の出店費用」もしくは「開店祝いのシャンパンタワー」代として女性が受け取った
  • 2021年12月~2022年4月:和久井容疑者に自宅で待ち伏せされた女性が警視庁にストーカー被害を相談。警視庁は和久井容疑者に口頭注意
  • 2021年12月13日:女性が友人に「催涙スプレーとスタンガンを買った」LINEを送信
  • 2022年3月:和久井容疑者が女性の店を出禁に。女性が知人に助けを求めるLINEを送信
  • 2022年3月23日:女性が「命を賭けて金を搾り取る」インスタライブを配信
  • 2022年5月:店を訪れた和久井容疑者がストーカー規制法違反の容疑で逮捕
  • 2022年6月:和久井容疑者が起訴猶予で釈放。警視庁から1年の禁止命令(以降、通報・トラブル・相談なし)
  • 2023年5月:禁止命令期間が終了。被害者女性の意向で延長はなし
  • 空白の1年間:和久井容疑者が、他の女性複数にストーカー行為。警察に少なくとも6件の被害相談
  • 2024年5月8日:事件発生

ネット民はこのような時系列に、どのような“懸念”を抱いているのだろうか?40代ネットメディア編集デスクが説明する。

「和久井容疑者から命を賭けて金を搾り取る、と宣言する女性のインスタライブが“発掘”されたことで、事件に対する印象は大きく変わりました。SNSでも『どっちもどっち』『殺人を肯定はしないが、女性にも同情の余地はない』といった声が多いですよね。そこから発展して、あらためて冷静に事件の時系列を整理する一部ネット民が出てきたんですよ。あくまで仮説ではありますが、彼らは『被害者女性とその周辺は、和久井容疑者に対して、ストーカー規制法を“悪用”した極めて巧妙な詐欺を仕掛けていたのではないか?』と推理しています」

外国人客殺到のコンビニが「黒い幕」で富士山を隠す異常事態。日本のオーバーツーリズム問題は本当に解決するのか?

インバウンドもすっかり回復し、多くの外国人観光客が「殺到」していると言っても過言ではない日本列島。しかし残念なことに、多くの場所でオーバーツーリズムが問題となっていることも事実です。「観光公害」とも呼ばれるこのような事例は、なぜ日本で頻発するのでしょうか。今回のメルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』ではジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さんが、その理由を考察。考えうる3つの要因を具体的に挙げています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:日本のオーバーツーリズム問題

性善説では解決しない。訪日観光客のオーバーツーリズムが問題となる3つの“日本的”要因

皆さんおはようございます。メルマガ主催の宇田川敬介です。

今年も様々な内容にして、少し違う観点から様々な内容を見てみたいと思います。

普段のブログとは全く関係なく、少し柔らかい内容で見てみたり、国民の慣習のことなどを見てみたいと思っております。

これからもよろしくお付き合いください。

今回は「日本のオーバーツーリズム問題」ということで、先日山梨県富士河口湖町で、コンビニエンスストアの上に富士山が重なる写真が撮れるということで、多くの外国人客が殺到し車の通行が妨げられたり、または、私有地に入ってごみなどを捨てるなどの事が起き、地元の人々が非常に迷惑するなどの事が発生したのです。

本来であれば警察などが出て交通整理をするなどのことになるのですが、そのような事にもならず、結局は「黒い幕で富士山を隠す」ということを決断するということになったのです。

この黒い幕はゴールデンウィーク前に始まり5月20日頃に出来上がるということですが、これに関しては海外から「残念」「何故そんなことをするのだ」というような声が上がっているということになります。

しかし、オーバーツーリズム事例はたくさんあります。

例えば、映画スラムダンクの部隊である江ノ島電鉄の踏切に観光客が殺到し危険が生じるということなどもありました。

ではなぜこのようなことが起きたのかを見てみましょう。

ひとつは、地方公共団体や行政の「観光課」は、そのほとんどが「観光地を自分たちで設定する事」「観光地を業者や旅行会社と組んで整備する事」そして「広報する事」をしています。

逆に言えば「観光地を設定し、その内容を広報して、観光客を集める事」しかしていません。

つまり「観光客を数か所に集め、そこに業者なども集中させて、そこで制御させる」ということであり、観光課自身に、町中にあふれ出した観光客を制御するノウハウを持っていないということになります。

しかし、日本の官僚の悪癖である「事なかれ主義」「先例主義」という二つの事が、それ以外の事を全く行わないということになってしまっているのです。

この事によって、「SNSやアニメの舞台になった場所に集中した観光客に対処する」ということができないのです。

これがそもそもの問題の第一歩です。

要するに、SNSやアニメ作品などをチェックして、自分の自治体において観光客が集中するということを事前に把握するということができません。

この記事の著者・宇田川敬介さんのメルマガ

「業界の中でちょっと良い方」では勝負にならぬ。居酒屋を100店舗以上も展開する企業はどんな条件で人材を確保しているのか

新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行されて1年以上が経ち、コロナ禍以前の水準とまではいかないものの、客足が戻りつつある飲食業界。しかし外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんによると、売上好調店と不調店の2極化が進んでいるといいます。その差はどこから生じるのでしょうか。堀部さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』で今回、好調店と不調店を分けている要因について考察。「異常値」をキーワードに詳しく解説しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:何故好調な店と不調な店の二極化が進んでいるのか?

何故好調な店と不調な店の二極化が進んでいるのか?

日本フードサービス協会のデータで見ると、3月のデータは下記となります。

  • 2019年比:113.5%
  • 2023年比:111.2%

おやおや、かなり伸びている!と感じますね。影響の受けた夜型の業態で見ると、

居酒屋

  • 2019年比:65.2%
  • 2023年比:106.0%

ディナーレストラン

  • 2019年比:99.7%
  • 2023年比:111.6%

このような感じです。

2019年比で見ると21時以降が100%には戻らないのでまだマイナスですが、ピークタイムは単価が上がった分プラスです。

しかし。

ご存知の通り2023年度の飲食の倒産件数は過去最高を更新しており今年も高い推移。

倒産に関しては財務戦略の話にもなりますが、PLだけで見ても好調と不調の差がより大きくなっているのを痛感しています。

この辺りの理由や対策をまとめてみたので、また参考になる事があれば実践頂けると幸いです。

■異常値を作れたか否か

  • 売上=有効顧客数×年間平均来店回数×組単価

上記の公式で見てみると、日頃の値上げの影響が出てくるのは「年間平均来店回数」の減少です。

実質賃金がプラスで回り続けるまでは、飲食にとってはここは悩みどころ。

マクドナルドさんや丸亀製麺さんなど、低単価・高頻度業態の会社さんはこれを減らさない為の施策が本当に多い状況です。

普通にやればここが減少する中で売上を伸ばそうと思うと、

  • 有効顧客数の最大化
  • 組単価の最大化

こうなる訳ですね。組単価に関してはもちろん適正価格化しますが、1年で5-10%のレンジになると思います。

そうなると有効顧客数を伸ばせるか?ですが、ここで大きな差が出ている!という状況です。

  • 繁忙期:ニーズがある
  • 閑散期:ニーズがない

上記ですので、閑散期は今の消費環境だとより環境としては厳しいと言えます。

そうなると、繁忙期に伸ばし切れるか。これの差がめちゃくちゃ大きいにも関わらず…

「スタッフ不足のため営業ができません」
「スタッフ不足のため料理提供が遅れます」

これの多発!!もちろん数少ないチャンスでこれをすれば、年間売上の最大化はより困難に。

つまり。年に2-3回来る繁忙期に向けて「異常値を作る逆算で準備をしてきたか」

これが好調店と不調店の差になる訳ですね。

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

世の中は見た目とカネ?宝島さん夫妻殺害事件は「汚いものを排除、綺麗なものにこそ価値あり」という“ホワイト化社会”の証明か

発覚から1ヶ月以上が経過するも、現在も連日のように新事実が報じられる宝島さん夫婦殺害事件。5月1日には元俳優の若山耀人容疑者が逮捕されましたが、若山容疑者が今年3月に受けていた街頭インタビューに「結局世の中、顔とお金」と答えていた姿が繰り返し報じられ、子役時代の姿を知る視聴者に衝撃を与えました。今回のメルマガ『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』では著者の吉田さんが、そんな「顔面偏差値とカネ」を全てとする価値観を取り上げ深堀り。さらに不潔なものが排除される「ホワイト化社会」の未来について考察しています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:顔面偏差値とお金儲けという価値基準

顔面偏差値とお金儲けという価値基準

NETFLIXにて『涙の女王』が先月、16話を最後に放送が終了した。

『涙の女王』は韓国だけでなく、全世界の視聴者からも愛されたようだ。Netflixでも週間ランキングがトップ付近だった。調べると8週連続でTOP10に入り、4月中に1位~2位を行き来しながら、現在もチャートの上位圏をキープしている。

海外メディアが絶賛しているというが、実は自分は観ていない。ただ、観ていないというのは少し嘘になる。というのは観てはいないが、目の前のテレビの大画面に映り続けているから物語を追っているわけではないけれどヴィジュアルをみてしまう、という意味。ということで観たくなくともみてしまう状態。

そもそも韓国恋愛ドラマには、申し訳ないが興味がない。しかし、この『涙の女王』は一瞬、くぎ付けにされてしまった。というのも、いたって単純で画面に映っている女性があまりにもTHE“美人”なのだ。歴代最高の視聴率を記録し、新たな歴史を築いたというのもうなずけた。

美人の力は凄まじい。いやそれだけではないだろうけれどね。

タイトルも変に横文字を使うことなく、とても分かりやすい、『涙の女王』。そして、美人。

内容は財閥クィーンズグループの3代目で、“デパート業界の女王”と呼ばれるホン・ヘインと、田舎出身で“スーパーマーケットの王子”と呼ばれるペク・ヒョヌは、結婚3周年を迎えようとしていた夫婦らしい。

しかし度重なるすれ違いから離婚を検討していた矢先、ある危機が夫婦を襲う。そんな危機を二人で一緒に乗り越えるうちに、再び愛が芽生え始める……。みたいな内容らしい。

それはともかく、ホン・ヘイン役のキム・ジウォン!この人だ。北川景子を更に優しくしたヴィジュアル。

たしか以前、Yahoo!知恵袋で、制作会社で働いている回答者が、北川景子を生で見て、テレビなどよりもおったまげて腰を抜かすほど綺麗で、天女か女神かと思うほど驚愕した、と言っていたのを思い出した。

その人が、このキム・ジウォンを生で見たら腰は砕けて、異星人かと思うレベルではないだろうか(あくまでも好みあり・個人の感想です)。

思わず、「へぇ~このひと、美人だね」といったら娘が「顔面偏差値高すぎ!」と返してきた。たしかに顔の魅力度を数値化すれば、50が平均値で、それよりはるかに高いだろう。70以上は間違いない(個人感想)。

顔面偏差値と聞いて、最近の二つの事件を同時に思い出した。

一つが「那須焼損2遺体事件」、そして、「新宿タワマン殺人事件」。

この記事の著者・吉田正幸さんのメルマガ

経験値のない仕事にアサインされたら絶対に「イエス!」と言いなさい

自分自身が優秀なビジネスパーソンかどうかを判断する方法、知っていますか?無料メルマガ『【スキル×運】で年収1000万円を目指せ!』の著者・佐藤しょうおんさんは、上司からの信頼を勝ち得て優秀だと思われている人が“されている”ことについて語っています。

会社が期待する人ってこんな人。経験値のない仕事

あなたが優秀なビジネスパーソンなのか、上司から信頼されているかを判断する簡単な方法は、

● 組織にとって経験値のない仕事をアサインされたか

なんです。

経験値がないということは、どうやったら成功するかが不明確で、手探りでやらなきゃならない仕事だということです。そんな仕事は難易度が高いわけですから、上司から見て、組織から見て、

● この人は優秀だ!

と考える人だけがアサインされるんです。

もちろんその人が本当に優秀なのかどうかは分かりませんよ。そういう話ではなく、

● 上司や会社はどう考えているのか?

なんです。そこであなたが選ばれないのであれば、それはお眼鏡に適わなかったということで、つまり会社はあなたのことを優秀だと考えていないということです。

私にも経験があるんですが、サラリーマン時代に私の知らないところで(リストラされそうな立場でしたから、評価されていたとは言えないタイミングでした)、事業部にとって新しいビジネスをゲットしたんですね。私はその時にやる事が無くてヒマだった(だからリストラされそうになったわけですが)ので、チームのリーダーはさすがにないだろう、でもチームメンバーの一人には選ばれるんだろうなと思ったんですよ。ところがフタを開けたら私には全くお声掛かりはなく、挙げ句部長に、

■ このビジネスには将来が掛っているから、シニアな人材だけでチームを作る

って言いまして、つまりそれってオマエさんはシニアじゃないよって宣言されたようなモノですよ。

これはかなり悔しい気持ちになりましたね。

99.5%は惨めな結果。ビッグプロジェクト「0.5%の成功者」は何をしたのか?

大きなプロジェクトはコストが膨らみ、リターンが少なくなりがちです。そんなビッグプロジェクトを成功させた人たちは何をしたのでしょうか? 今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが、“どデカいこと”を成し遂げた人たちの成功談について書かれた一冊を紹介しています。

【傑作。】⇒『BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?』

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BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?

ベント・フリウビヤ、ダン・ガードナー・著 櫻井祐子・訳 サンマーク出版

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、メガプロジェクトにおける世界の第一人者(KPMGによる)、ベント・フリウビヤ氏と、『リスクにあなたは騙される』『専門家の予測はサルにも劣る』の著者、ダン・ガードナー氏の共著による、プロジェクト成功のための論考。

リスクにあなたは騙される

専門家の予測はサルにも劣る

ビッグプロジェクトというと、東京オリンピックや大阪万博を見ればわかるように、コストが当初の予算よりも大きく膨らみ、リターンは大体小さくなるもの。

本書によると、ビッグプロジェクトについては、以下のことがわかっているようです。

まあ、そうですよね。

「1910年から1998年までに実施されたプロジェクトのコスト見積もりは、最終コストを平均28%も下回っていた」(つまり最終コストは見積もりを大きく上回った)

「予算内・工期内に完了するプロジェクトは、全体の8.5%に過ぎない」

「予算・工期・便益の3点ともクリアするプロジェクトは、わずか0.5%」

本書では、99.5%の惨めな結果に終わったプロジェクトと、驚くほど早く終わったにも関わらず、後に絶賛された、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビル、グッゲンハイム・ビルバオ、著者が関わったネパールの学校建設事業との違いを、丁寧に論じています。

政治の問題や行動科学的な問題、プロジェクトで陥りやすい思考と行動の罠を解説しており、これはビジネスパーソン必読の一冊だと思いました。

ちなみに、ビッグプロジェクトを成功させるキーワードは、以下の通りです。

・ゆっくり考え、すばやく動く

・「根本」を明確にする

・フローチャートを「逆」から埋める

・「試作品」で完成しておく

・プロセスを「シンプル」に保つ

・「中断」が起きない段取りにする

・小さいもので大きいものをつくる(モジュール性)

最初から最後まで、頷きっぱなしの良い本でした。

尹錫悦、お前もか。国民が大批判した文在寅政権の悪事を繰り返す韓国の現大統領

自分に都合のいいように人事をしてきた文在寅政権。「尹錫悦つぶし」に苦しんだ本人が、それをまた繰り返そうとしています。無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、現大統領の突然の検察交代人事に言及しています。

韓国で起きた「ブルータス、お前もか」

イ・ウォンソク検察総長が14日、キム・ゴンヒ女史関連捜査を指揮したソウル中央地検首脳部交替に対して「人事は人事であり捜査は捜査」と話した。「証拠と法理により原則どおり捜査する」「検事たちを信じる」とも話した。しかし、「法務部と(首脳部の交代人事を)事前調整したか」という質問には、7秒ほど沈黙した後、「これ以上は申し上げない」と答えた。

大統領室との葛藤説など、人事関連の追加質問にも言葉を慎んだ。検察人事は法務長官が検察総長の「意見を聞いて」大統領に提請することになっている。前日、検事長級39人の交替が発表された時、イ総長は地方巡回中だった。自分の参謀陣が大挙変わったにもかかわらず、最高検察庁を空けたことは不満の表れかもしれない。

今回の人事を見て、4年前の文在寅政権の検察人事を思い浮かべる人が少なくないだろう。当時の政権は、秋美愛(チュ・ミエ)法務長官を前面に出し、大統領府の蔚山(ウルサン)市長選挙工作とチョ・グク一家の不正・不法捜査などを指揮していた尹錫悦検察総長をはじめその参謀らを全員左遷させた。尹総長の意見は黙殺した。空席は例外なく親文検事たちで埋めた。ソウル中央地検長には文在寅の大学時代の後輩を座らせた。尹総長の手足を切って政権不正に対する捜査をうやむやにさせ、大統領府が検察捜査に直接介入するという意味だった。

文政権は政権不正捜査指揮部を左遷させたのに続き、捜査チームの中間幹部たちも追い出す「2次人事虐殺」をした。蔚山市長選挙工作など大統領と政権実力者関連捜査を引き受けたソウル中央地検・東部地検次長検事5人を全て地方に発令し捜査から手を引くようにした。担当部長検事まで追い出し、捜査チームを空中分解させた。それでもユン総長が月城原発評価操作捜査などを継続すると発表すると文在寅は「尹錫悦つぶし」に乗り出した。

国民は不法を覆い隠そうと捜査チームを空中分解したムン政権のやりかたに怒りをぶつけ「生きている権力」を捜査したユン総長に拍手を送った。その結果、尹検察総長が有力な大統領選候補になり、大統領になった。

尹大統領は、検察の捜査ラインを入れ替えたからといって、不正疑惑がうやむやになり消滅することのないことを最もよく知っている人間だ。問題があればいつか現われるようになっている。ところが、他でもないその尹大統領が自分の妻を捜査する検察首脳部を突然交替した。自分がやられたことを自分が繰り返すような姿を見ながら、各社のニュースのコメントには「国民が信じて任せた権力を妻の保護に使うのか」という反応が多く出ている。痛恨の指摘と言わざるを得ない。[朝鮮日報参照]

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「それって販売員いらなくない?」と思われないためには“一歩先の店頭接客”を!

自社HPの情報を活用しながら店頭で接客をする方法は、多くの店が採用していますよね。しかし、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、それだけでは販売員の接客の意味がなくなるとして、もう一歩先の方法を提示しています。

WEBの情報を活用するなら、もう一歩の工夫が必要

今、自社のHPやオンラインショップのようなサイトに商品情報が一切書かれていないという企業はあまり多くありません。

よほどこだわりの強そうなコンセプチュアルな企業であればそういうところもありますが、大半の企業では店頭で扱っている自社商品の情報はWEB上に出してありますよね。

おそらくは皆さんのお勤めの企業もそういうところが多いのではないでしょうか。

こうした状況は販売員にとっては追い風です。

商品情報はお客様が事前に見てきて来店されることも多くなりますし、店頭で一緒になってそういう情報を見ながら接客をすることで、お客様も納得がしやすい環境が作れることもあります。

ですが、せっかくならもう一歩先の接客を目指してみるのも良いでしょう。

例えば、店頭で接客をしている最中にタブレット端末で目の前にある商品を見つつ、WEB上に出ている商品情報をお客様と一緒に確認するという接客。

店によっては結構あるやり方ですよね。

ここでWEBに出ている商品情報を見て、「こういう商品なんですよ」と説明するのは簡単にできます。

それこそ昨日今日入ってきた新人でも、実践できる接客法です。

ただ、これだけだと販売員がそこにいる意味はほとんどありません。

お客様が自分で見てくれればそれだけで完結することですから、販売員が接客する意味が薄くなるわけです。

輸出企業だけが“焼け太り”。円安ならぬ「円弱」に導いた二人の大罪

30数年ぶりという円安によって、物価高に襲われる庶民の生活。輸出企業のほか、安い日本に押し寄せる外国人で潤う企業もあるものの、恩恵を受けているのはほんの一部に過ぎません。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』で評論家の佐高さんは、インフレは金持ちに富を集める「逆再分配」と語った福田赳夫元首相の言葉を紹介。大企業と金持ちが「焼け太り」、貧乏人がますます痩せ細ってもなんの手も打てない、円安ならぬ「円弱」を招いた安倍政権と黒田東彦前日銀総裁の方針を批判しています。

円安ならぬ円弱の日本

安倍晋三が首相になる前は1ドルが100円以下だった。それが日本銀行総裁を黒田東彦にして異次元緩和などというデタラメをやらせてから150円にもなってしまった。いわゆる円安、私に言わせれば円弱である。

私は円高を円強と言っている。その方がわかりやすいと思うからである。円安つまりは円弱となって、日本にはいま外国人があふれている。

観光的にはいいかもしれないが、物価高で暮らしは大変である。「物価の番人」であるべき日本銀行が「株価の番人」となって、トヨタだけがラクになり、内部留保は555兆円というバカなことになっている。消費税を上げて法人税を下げた結果でもある。

田中角栄の政敵だった福田赳夫は安倍晋三の父親の晋太郎が属した派閥の親分だったが、旧大蔵官僚で経済政策はかなりまともだった。自分の系統の晋三が異次元緩和などをやらせたと知ったら、驚いて腰をぬかすだろう。

田中角栄の放漫な経済政策を批判して大蔵大臣をやめた福田は1974年9月号の『文芸春秋』で、こう語っている。

「実はインフレというものは単に物価の上昇というだけの問題ではないんだね。インフレというのは価格上昇の問題というよりはむしろ分配の不公正の問題なんです。 インフレになるとそれに強い者と弱い者が必ず出てくる。一般的に言ってフロー、つまり所得は弱くてストック、つまり資産は強い。・・・・家計は弱者で企業が強者、貧しい者は弱者で金持は強者であるという図式がインフレによってくっきりと描き出されてしまうんですな。 この観点からいえばインフレとは弱者から強者への、貧乏人から金持への、スケールの大きな富の移転であり、逆再配分だということになります」

私は昭和恐慌の際に取付け騒ぎで最初に倒産した東京渡辺銀行のことを『失言恐慌』(角川文庫)と題して書いた。

その時、一番驚いたのは、すべての銀行が大変だったわけではないということである。当時の銀行はサラ金の大型のようなものも少なくなかったが、預金者はそこから引き出して、そのまま持ってはいない。より安心なところとして、いわゆるビッグ5に預け替えたのである。それで、三井、三菱、住友、安田、第一といった銀行が一挙に大きくなった。

俗に焼け太りと言うが、災難のような取付け騒ぎで、大銀行はさらに大きくなったということを知ったのはショックだった。角川文庫へのあとがきに私はこう書いている。

「たとえば“ノーパンしゃぶしゃぶ”などという面妖なものが話題になったスキャンダルで大蔵官僚は責任を取っただろうか。たしかに、いわゆるキャリア官僚の1人が逮捕されたが、民間の銀行等の責任の追及のされ方に比して、あまりにそれはゆるかった。いつの世も官僚とは責任を民間に転嫁して自らはそれを免れるものなのか」

黒田と安倍の責任は限りなく大きい。

この記事の著者・佐高信さんのメルマガ

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「武器の70%を提供」の衝撃。ガザ「停戦」への努力を台無しにした米国の無責任

先日掲載の記事でもお伝えした通り、ガザ紛争の停戦案受け入れを拒否し無辜の市民を殺戮し続けるイスラエル。国際社会から大きな批判を受けながらも攻撃の手を緩めないネタニヤフ首相ですが、もはや解決の手立てはないのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官の島田さんが、ガザを制圧できる軍事力を持ちながらとどめを刺すことなくパレスチナ人をいたぶり続けるネタニヤフ氏の思惑と、アメリカがイスラエルを見捨てられない理由を考察。さらに多くの国々が反イスラエル網に参加し始めた事実を紹介しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:戦争の長期化が生み出すもの‐国際秩序の崩壊と無秩序の混乱

中国とロシアの接近を警戒。なぜアメリカはラファへの本格侵攻停止に聞く耳を持たぬイスラエルを見捨てられないのか

「紛争解決に向けた様々な努力は、出口も見いだせないまま、暗礁に乗り上げてしまったように感じている」

これはイスラエルとハマスの間に立って、間接交渉を行い、戦闘の一時休止と人質解放に向けた合意に向けた協議を仲介するカタールのムハンマド首相兼外相が、ドーハで開かれた経済フォーラムの場で吐露した内容です。

「先週末まで我慢強く行われていた折衝は、途中、合意に向けた機運が高まり、ついにブレークスルーが生まれるのではないかと思われた時もあったが、イスラエルとハマス双方の要求が相容れない状態になった。その時、イスラエル軍によるラファへの攻撃が起こり、交渉は完全に空中分解した。和平協議をしている最中の軍事作戦の強行は完全なディール・ブレイカーであり、正直受け入れられない」と不満を述べたうえで、「正直、どう進めればいいのか考えることさえできずに混乱しているが、少し頭の整理をして、また仲介に携わるつもりだ」と交渉の継続にも言及しています。

同様のことは、実はトルコ政府がロシアとウクライナの間に入って、停戦協定の仲介を行っていた際にも起きています。

直に顔を合わせた上で、トルコの仲介の下、停戦に向けた協議をトルコで行っていましたが、事前の約束に反し、双方とも互いに軍事作戦を小規模ながら実施し、話しながらできるだけ自分たちに有利な状況を作り出したいという思惑が、ロシアによるウクライナ侵攻初期の段階での解決に向けた扉を閉ざしてしまいました。

その後、起きたことは話し合いのチャンネルが、水面下のものも含め、閉ざされ、互いに多大な人的犠牲を強いながら、戦争は長期化し、完全に戦況は膠着状態に陥り、血で血を洗う凄惨な状況になっています。

私自身、最初は「ロシア軍がウクライナ国境に集結しているとはいえ、それはただの脅しであり、国境を越えて侵攻することはない」と予想して、大きく間違え、その後も「ロシアの軍事力をもってすれば3日ほどでウクライナ全土はロシア軍の手に落ちてしまうだろう」と再度見込み違いをしてしまいました。

気が付けばもうすぐ開戦から2年3か月。ウクライナによる反転攻勢も失敗に終わり、徐々に態勢を立て直したロシア軍有利な戦況が続いていると言われていますが、決定的な状況にはならず、戦いは出口の見えない長期化の様相を呈しています。

ロシアは、これまで2年強、事あるごとに核兵器使用に言及して欧米諸国(NATO)の本格的な介入に対する威嚇を行っていますが、もちろんロシアが容易に核兵器を用いることもなく、精密誘導ミサイルなどで大規模攻撃を一斉に仕掛けるわけでもなく、耐用年数を超えたようなミサイルや爆弾の在庫を使ってのらりくらりと“負けない程度”に戦争を継続しているように見えます。

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