嘘つきは誰?統一教会ズブズブ問題には「全国一斉カルト踏み絵大会」が必要だ

内閣改造後も次々と明らかになる、旧統一教会と自民党議員との不都合な関係。しかしその繋がりが指摘された議員たちのほとんどは、責任逃れに終止する姿勢や完全なる開き直りをみせるなど、もはや信じがたい状況となっています。当問題も自民党の「有権者が忘れ去るのを待つ」という手口により、あやふやのまま幕引きを迎えることとなってしまうのでしょうか。今回のメルマガ『』では著者でコンサルタントとしても活躍する今市太郎さんが、全議員に対して徹底的な身体検査を行いその結果を公表すべきと主張。今ここで有権者が怒りを示さなければ政治を正すタイミングはないとの見解を示しています。

 

本邦一億有権者はカルト結託政党にドン引き・疑心暗鬼~自民党は政党維持したいなら所属議員を徹底身体検査し公表せよ

本来墓場まで持っていくつもりが元首相自身の襲撃事件ではからずもいきなりパンドラの箱が開いてしまい、既に収拾がつかないほど大荒れの自民党と統一教会との関係疑惑の問題ですが、昭和や平成の時代ならもう大問題で政権与党としての地位も危なくなるほどの話のはずが、足もとの自民党議員の反応は傲慢そのものでもはや有権者の目を全く気にしない世界に没入しているようです。

自民党議員は概ね3つのレイヤーに分かれている模様

この問題が明らかになってからの自民党所属議員の言動を見ていますと概ね3つのレイヤーに分かれていることがわかります。

ティア1 傍若無人レイヤー

ここへ来て統一教会との関係があって何が悪いという逆切れ傍若無人な自民党議員が次々湧いてくる始末です。その筆頭にあげられるのが安倍元首相の実弟である岸防衛相で、7月29日の記者会見では過去に霊感商法や献金強要被害などの問題が指摘された世界平和統一家庭連合についてそういうことが言われている団体だということは認識して付き合っていた事を悪びれることもなく語っています。足もとでは安倍元首相が統一教会信者票を自ら割り振り采配していたというトンでもない報道もではじめていますから、統一教会との関わりは安倍・岸両家の三代続くファミリービジネスであったとすれば非常に理解しやすくなりますが、それでも有権者の目を一切気にせず傍若無人な発言を継続すると言うのは流石に驚きを隠せません。また稲田朋美氏も2010年に統一教会の関連団体「世界平和女性連合」のイベントに参加していたことを認め、それの何が悪いと言わんばかりの態度をとっています。こういう党内の動きをいち早く察知した自民党・福田達夫総務会長は「正直に言います。何が問題か、僕はよく分からない」とまで発言しており、多勢に無勢感を高めています。

ティア2 逃げまくるレイヤー

その次に続くのは統一教会と関係があったものの正式に認めず知らなかったとしらばっくれる議員のレイヤーということになります。まず共通するのは統一教会とは知らなかった、名前貸ししただけという見え見えの言い訳をする輩たちで、予想どおりこのレイヤーに属する自民党系議員は数をあげたら切りのない状況に陥っています。とくにこのレイヤーで問題なのは旧統一教会の名称変更に手を貸した当時の文部科学大臣の存在で、殆どまともな説明になっていないまま逃げまくりを決め込んでいます。このレイヤーの議員に共通するのは統一教会との関係があったことに対してなんら謝罪しないことで、時間が経てば解消すると安易な期待をしているものと思われます。

ティア3 事実を認める議員のレイヤー

最後に残っているのがすでに統一教会との関係を認め謝罪するという極めてまともなレイヤーですが、ここに属する議員は現状ではごくわずかで船田元衆院議員は世界平和統一家庭連合の関連団体のイベントに祝電を送ったとの指摘を受けたとして、自身のフェイスブックに「不用意な行動により大変ご心配をおかけし、お詫び申し上げる」と投稿し謝罪しています。また青山繁晴参院議員は自分のことではないとしながらも統一教会票が自民党の議員に割り振られていることを認め統一教会の支援が一般国民知られていないことが問題だとあからさまに指摘しています。

こう状況を概観してみてもティア3の事実を謝罪するレイヤーに属する議員は極めて少ないのが現実で多くの自民党議員たちは完全に開き直っていることがうかがわれます。それにしても驚かされるのは国民から選挙で付託を受けて議員になっている輩が昭和や平成時代のように国民からの批判を全く気にしていないことで一度当選してしまえばすべては自らの既得権益であるかのように振舞う姿は流石に驚かされるものがあります。

 

深刻化しているように見える新型コロナ。騙される原因は「数字のトリック」

おさまったかと思えば、また爆発的に感染者が増加…そんなことを繰り返している「新型コロナウイルス」。テレビやネットでは、ここ数年間に毎日感染者数を発表しており、すでにそれが「日常」になりつつあります。しかし、このような報道に一喜一憂することは間違っていると語るのは、厚生労働省元医系技官の木村盛世さん。その理由を語ったインタビューを今回、メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』の中で紹介しています。

「ゼロコロナ」路線から脱却すべきこれだけの理由

「きょうの感染者数は○○人」「先週を○○人下回る」「○曜日では○か月ぶり」。数年前からは考えられないほど、こうした報道にも見慣れた感があります。

しかし、これらの情報に一喜一憂することに意味はあるのでしょうか。厚生労働省元医系技官の木村盛世さんは、具体的な論拠と共に、社会全体を覆う“病”の存在を指摘されます。

※ 本記事のデータ、数字等は2021年9月掲載当時のものです

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木村 「政府の新型コロナウイルス対策が迷走しています。その迷走の要因を端的に示しているのが、新型コロナウイルスを死の病と捉え、その完全な封じ込めを図る“ゼロコロナ”という考え方です。

人間とウイルスが共存して生きる「ウィズコロナ」という当初の政府の方針は、医師会の意向を色濃く反映した「ゼロコロナ」路線にいつしか切り替わってしまいました。

しかし、結論から言えば、研究が進むにつれ、新型コロナウイルスはSARSやMERSのような非常に致死率の高い感染症ではなく、むしろ従来型の風邪コロナウイルスに近いもの、つまり新しいタイプの風邪コロナウイルスであることが分かってきました。

誰もが風邪をひくように、風邪コロナウイルスの流行は人間の力では防ぎようのないことであり、感染症はピークを迎えて初めて終息に向かいます。

そういう原則があるにも拘(かかわ)らず、風邪ウイルスをゼロに抑えようという新型コロナウイルス感染症対策分科会の主張それ自体がそもそも無謀であり、無理難題という他ありません。

メディアでは連日「きょうの感染者は何千人」「過去最大で、これまでの数字を大きく上回った」と盛んに喧伝し恐怖を煽っていますが、では死者や重症者の数が増えているかというと、そうではないのです。

日本国内における年間の死亡者数は約138万人とされていますが、コロナ死は10位より下。癌や心筋梗塞などと比べても、圧倒的に少数で、インフルエンザによる死者数をも下回っています。少なくとも日本においては、欧米先進国の状況とは大きくかけ離れていることは明らかでしょう。

しかし、報じられる内容は、事態がより深刻化しているような印象を植えつけるものばかりです。その背景には、いくつかの数字のトリックがあることを知らなくてはいけません。

例えば、肺癌の人が肺炎を起こして呼吸不全で亡くなった場合、死亡診断書には呼吸不全と記載されるのが一般的です。

ところが、死因がどうであれ、PCR検査で陽性反応があれば、すべての死因が新型コロナウイルスに分類されてしまいます。同じことは重症者についても言えます。

陽性反応を示したものの、新型コロナウイルス以外の病気で重症化しているケースは当然考えられるわけです」

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大きな期待を寄せられていた韓国・尹錫悦大統領の評価が「悪すぎる」理由

腐りきった政権を変えてくれるのでは?と、国民から大きな期待をかけられていた韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。しかし、現在の評価はすこぶる悪いようです。韓国在住歴30年を超える日本人著者が発行するメルマガ『キムチパワー』では今回、評価がここまで下がってしまった理由と尹大統領が今すべきことについて語っています。

権力を握ったものの落とし穴

尹錫悦(ユン・ソンニョル)は降ってわいたように韓国の大統領になった。検察総長時代、露骨な「イジメ」に遭いながらもよくそれを持ちこたえ、絶対に上部権力に屈しなかった点を国民は見ていて、このように正義に対する意志の固い人なら国の舵取りを任せてもいいだろうと考え彼を大統領に選んだ。期待はかなり大きかった。

しかし大統領になってからの彼のやり方を見ていると、はがゆいを通り越して、こりゃヤバイと思ってしまうほどだ。夫人金建希(キム・ゴンヒ。彼女は不正やミスが実に多いがこれ)について語るものがいるとその瞬間にカッと腹を立てたりするという。自分の嫌なことには耳を貸さないで自分を褒めてくれるほうだけを向いている。「権力を手中にしてこそその人の真価がわかる」と言ったのはリンカーンだったか。今回は東亜日報のコラムから尹錫悦を叱咤激励する文章をお届けしたい。

尹錫悦大統領は悔しいかもしれない。「わたしがどんな大過を犯したというのか。なんで就任3か月で支持率が任期末にもほぼ出ることのない20%台なのか。安保・経済・民生危機を招いたわけでも、誰かのように国政壟断事態を自ら招いたわけでもないのに…。むしろ外交・安保は韓米同盟を中心軸に、経済は馬車が馬を引く前政権の政策を経済論理に合わせて正常化しているのではないか。

私は政治に対する野望があったわけでもないのに、大統領の座におし上げておいてこのように揺さぶることができるのか」国益を増進するどころか国を害する国政運営をしても支持率40%前後を維持した前任の文在寅と比べると、寂しさは倍増するだろう。もしも尹錫悦にそのような悔しさと寂しさだけがあるとするなら、前任者と自分に対する支持の属性の違いおよび権力の生理を誤って理解しているのだ。

なぜ、ビルの4階にある「浅草横丁」が強烈な集客力を誇っているのか?

ここ数年のブームとなっている、横丁スタイルの飲食店街。立地としては路面が半ば常識でしたが、ビルの4階にありながら売上が計画の2倍で推移しているという大繁盛横丁が話題となっています。その成功の秘訣を探るのは、フードサービスジャーナリストの千葉哲幸さん。千葉さんは今回、7月にオープンした「浅草横丁」にここまでの活況をもたらした運営会社によるとある企画と、プロデュースを担当した企業が取ったビル空中階というハンデの解決策を紹介。さらに自身が繰り返し浅草横丁を訪ね感じ取った、これからの商売にとって重要となるであろう戦略を記しています。

プロフィール千葉哲幸ちばてつゆき
フードサービスジャーナリスト。『月刊食堂』(柴田書店)、『飲食店経営』(商業界、当時)両方の編集長を務めた後、2014年7月に独立。フードサービス業界記者歴三十数年。フードサービス業界の歴史に詳しい。「フードフォーラム」の屋号を掲げて、取材・執筆・書籍プロデュース、セミナー活動を行う。著書に『外食入門』(日本食糧新聞社発行、2017年)。

売上が計画の2倍で推移している「浅草横町」に秘められたSNS集客作戦

7月1日、東京・浅草に「食と祭りの殿堂 浅草横町」(以下、浅草横丁)という“横丁”がオープンした。場所は浅草寺の近く、ドン・キホーテの向かいの東京楽天地浅草ビルという商業施設の4階。不特定多数のお客を集める“横丁”の立地は路面がベストで空中階は難しいとされていたが、ここがいま多くのお客でにぎわっている。

ここに集まる客層は“老若男女”ではない、ずばり20代から30代半ばで、MZ世代(ミレニアル世代とZ世代)と呼ばれている層だ。だからこのフロアには活気が感じられる。浅草にお客が戻ってきたとされているが、この“ビル4階の横丁”の活気は年齢層が若いだけに格別のものがある。

1フロアの敷地面積が約330坪(一般的なファミリーレストランの3倍強の広さ)、ここに7つの飲食店と着物レンタル1店舗が営業している。7つの飲食店は以下のようになっている。うな串「いづも」34席、大衆食堂「ロッキーカナイ」97席、韓国料理「ハンマート」80席、すし「浅草すし」27席、焼き鳥「ユラユラ」63席、ホルモン「ホルモン ペペ」84席。現状、売上上位店舗は、1位いづも、2位ロッキーカナイ、3位ハンマートとなっている。

ここの月商計画は3,000万円だが、営業開始して3週間を経た段階で6,000万円のペースで推移している。いかにしてこのような活況がもたらされているのだろうか。

「出前」が消え“フードデリバリー”になったことで私達が失ったもの

今ではスマホをタッチするだけで配達してもらえる「フードデリバリー」が主流の時代ですが、その言葉が登場するまでは配達無料で「出前」をしてくれるお店が多くありました。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、フードデリバリーではない「出前」の良さを感じさせる、あるエピソードを紹介しています。

配達無料の出前には、忘れかけていた人情が残っていた

「てんやもの」「仕出し」「おかもち」「出前機」。

恐らく若い人は知らない言葉だと思います。

「てんやもの」は、漢字で「店屋物」と書き、飲食店から取り寄せる料理のことです。

「仕出し」は、注文に応じて、料理を作って配達すること。仕事の「仕」、出入りの「出」を取って、名づけられています。

「おかもち」は、料理や食器を持ち運ぶ際に用いる箱のこと。「岡持ち」と書き、「岡」とは小高い山のことで、山のようにたくさんの食べ物を持って歩ける道具
という説があります。

「出前機」は、汁物の入ったおかもちをバイクや自転車に乗せてもこぼれないように設計された装置のことです。

こうした言葉をあまり聞かなくなって、どれぐらい経つのでしょうか。

「フードデリバリー」という言葉が登場するまでは、数は減っていたものの、出前をするお店はたくさん残っていました。しかし、店主の高齢化やフードデリバリーの流行によって、出前をするお店はさらに減っていきました。

料理を配達するという点では同じなのですが、昔からの出前とフードデリバリーには、決定的な違いがあります。昔からの出前は「無料」。フードデリバリーは「有料」。なぜ、同じことをしていながら、この違いが生まれたのでしょうか。

出前は、お店の人が直接お客さまに届けるサービスなので、人件費は掛かっているものの、無料で行っています。注文してくれるのだから、それぐらいは無料にしますよ、というサービスです。無料にすることで、常連さんになってもらえるのです。

対して、デリバリーは配達する人が別会社の人で、お店に代わって配達する事業を行っています。なので、その配達料が収益となります。お客さまからすれば、同じように配達してもらうのに、無料と有料があり、納得できない部分もあります。しかし、デリバリーを請け負う会社があるからこそ、お店の数も多くなり、好きなものを選択することができます。これが、デリバリーのメリットなのです。ただし、2,000円のものに配達料がプラスされ、3,000円になったりするので、躊躇する人も多くいます。

KDDI大規模障害と障害時ローミングにソフトバンク社長は何を思う?

7月2日に発生したKDDIの大規模通信障害は、最大約3900万人もの利用者が影響を受けたとされ、通信ネットワークが生活に欠かせないインフラになっていることを改めて印象付けました。そこで議論となっているのが緊急時に他社回線を利用できるローミングの仕組みです。この問題について、メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』著者で、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんが、ソフトバンク宮川社長に直接質問。緊急通報に留まらず、低速でも最低限の通信はできるようにしたいとの考えを引き出しています。

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KDDI通信障害にソフトバンク宮川社長は何を思う?──緊急通報だけでなくデータ通信のローミングに言及

KDDIの通信障害を受けて、個人的に気になったのがソフトバンク・宮川潤一社長の反応だ。ネットワークに強い、競合他社の社長はKDDIの大規模通信障害をどんな風に受け止めたのか。

決算会見の質疑応答では、通常、最初の方は決算に関する数字や社長の考え方を聞きつつ、後半にさしかかったところで、決算とは異なる質問をする、というのが定番の流れなのだが、自分がどうしても宮川社長に聞きたかったこともあり、他の記者に質問されないよう、真っ先に手を上げて「KDDIの通信障害に対する感想とローミングの可能性」について聞いてしまった。特にローミングは、宮川社長が「いいだしっぺ」でもあるので、なんとしても聞かなくてはと思ったのだった。

宮川社長は「正直、私どもとしては対岸の火事ではないと思っている。自分事だと思って、本気でいろいろなことを考えた。今回の障害について、KDDIの高橋社長は立派に質疑に答えられていた。安心感があった。ネットワークの障害だけで言うと、今回たまたま私どもとしては発生しないものだという風には思ったが、人的ミスから発生した大きな障害ということで、私どもでも発生することは十分考えられると思い、何をどうしたらいいのか今、社内で対策チームを設けて我々も1から見直す検討をしている」とした。

ローミングに関しては「ほかのキャリアさんと相談しているわけではないが、個人的には、たとえばソフトバンクだと、ドコモやKDDIのMVNOのような構造を受けておき、緊急時には切り替え可能になるようなeSIMを用意しておけばいいのではないかと。そうしないと、トラフィックが、受けキャリア側に集まってしまう。それの制御のために、このような方法がいいんじゃないかなと。通信速度にこだわる必要はない。300kbpsくらいあれば、電話やメール、ウェブで何が起こっているか、LINEが使えたり最低限の通信の確保はできる。検討していきたい」としたのだ。

業界的には「緊急通報だけでもローミング」という雰囲気だが、宮川社長としては緊急通報だけでは社会的な混乱は収まらない。データ通信も用意すべきというスタンスのようだ。ただ、ローミングというよりかはeSIMを用いたMVNO的なサブ回線を用意するという考えに近いのかも知れない。

例えば、とりあえず3キャリアのユーザーが使う可能性が高い「+メッセージ」アプリにeSIMを書き込むような機能盛り込んでおき、いざという時には他社回線に接続、低速ながらもメッセージやウェブ、LINEができるようにしておくというのが現実的なのかも知れない。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

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安倍元首相銃撃事件から1ヶ月。渋沢栄一の子孫が問う「日本人のアイデンティティとは」

安倍元首相が銃弾に倒れてから一か月。私たちに大きな衝撃を与え、改めて多くのことを考えさせられる出来事となりました。日本の有り方、日本人として大切なアイデンティティとは一体何なのでしょうか。渋沢栄一の子孫で、世界の金融の舞台で活躍する渋澤健さんが、世界へと示すべき日本のアイデンティティについて語っています。

プロフィール:渋澤 健(しぶさわ・けん)
国際関係の財団法人から米国でMBAを得て金融業界へ転身。外資系金融機関で日本国債や為替オプションのディーリング、株式デリバティブのセールズ業務に携わり、米大手ヘッジファンドの日本代表を務める。2001年に独立。2007年にコモンズ(株)を設立し、2008年にコモンズ投信会長に着任。日本の資本主義の父・渋沢栄一5代目子孫。

日本として大切なアイデンティティとは

謹啓 ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

衝撃的な大事件から、およそ一か月が経ちました。考えられない大惨事に、私のように放心状態に陥った方々は少なくないでしょう。参議院選挙の終盤を迎えていたタイミングであったため、「民主主義の根幹を揺るがす」「民主主義への挑戦」という声が上がりましたが、もっと深いところで社会的基礎が腐食しているのではないかと危惧の念を抱きました。

社会が、世の中が、分断されて孤立感に陥っている人々が増えている。立場や意見が異なると相手のことを尊重する大らかさも失われている。経済が総額や平均でみて成長しても、時価総額が最高値を更新したとしても、このような状態では豊かさは実現できません。

ただ、あの1カ月ほど前に、分断されている世の中にあっても追悼の声が一斉に上がったことが印象強く残っています。選挙中にもかかわらず与野党問わず、安倍元総理への追悼の意を捧げ敬意を表する意思で一致しました。

世界の首脳も追悼で心が一つになりました。友好国からはもちろんのこと、ウクライナと共にロシア、台湾と共に中国からも。米国ではバイデンやトランプからも同じ声が上がりました。ほんの一瞬だけですが、世界が一つになった印象を得ました。

その後、色々な報道がありますが、本当に凄い功績を残した日本のリーダーであり、改めて敬意を表し心よりご冥福をお祈りいたします。

「美しい国」を目指していた安倍元総理は、やり残したことがたくさんあると悔やみながらこの世を去られたと察します。一方で、「美しい」の定義や意味は人や立場によって異なるので、思いはなかなか一致しません。

しかしながら、それぞれの立場における思考で、より「美しい国」をこれから実現させることに努める。これが、安倍元総理に対し我々が示すべき最善の追悼の意だと思います。いがみ合ったり、放心状態のままでいる場合ではありません。

安倍元総理の遺産に憲法改正があります。まさに立場や意見が異なり、相手の思考の尊重が疎かになりがちな懸案事項です。よく言われるように、「正義」に対抗するのは「悪」ではなく、「別の正義」です。

私自身は日本国の有り方を示す表現である憲法を、70年間を経た現在の新しい時代の世界情勢に平仄を合わせることは、我々が後世に残すべき責務だと思っています。一方で、可決できる数の原理の下での改正を求めている訳でもありません。

今回のレターの原稿の下敷きは沖縄の普天間基地の目と鼻の先のロケーションで書き始めました。日本国民の安全保障のために存在する、他国の壮大な基地の圧倒的な存在感を感じる地域であり、コザゲート通りで体験した騒然とした異国感に、様々な考察や感情が生じました。

国民の生活を守ることは民主主義国家における政府の第一の責務であり、存在意義です。そして、平和のバトンを後世にしっかりと渡すことは、政府の役割だけではなく、現代の一般市民が果たさなければならない重大責任です。

そして、世の中の闘争の可能性を見て見ぬふりをし、平和な状態であるとすることも妄想だと思います。今月は8月であるからこそ、私たち日本人は「平和」な「美しい国」とは何かについて、改めて考え、意識を高めるべきではないでしょうか。

忙しい親のせいでBBQに誘われない娘が不憫。何かできる事はある?

LINEでつながっている娘の友だち家族が何組かでBBQを企画。自分たち家族には声が掛かっていないその計画を知ってしまって、他のママと歳が離れているから?忙しくて挨拶もままならないから?とモヤモヤしている40代ママからの悩みに答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で公認心理師の永藤かおるさん。永藤さんは、普段から忙しそうにしていたら声が掛からなくても不思議ではないとズバリ。「ママ友」たちとどう付き合っていくか、心構えとすぐにでも変えられる行動をアドバイスしています。

この記事の著者・永藤かおるさんのメルマガ

ちょっと御相談がありまして:仲間外れにされている?

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Question

shitumon

40代女性。保育園に娘4歳を通わせています。ママ友とまではいかないのですが、娘のお友達の親御さん何人かと知り合い、LINE交換などをしました。みんな私より若くて、ギャップを感じます。

また、私はあまり要領がよくない方なので、仕事をしていてお迎えもバタバタしていますし、そのあと夕食づくりなどもあるので、常に気が焦っています。他の保護者の方と偶然お会いしても、挨拶もそぞろに娘の手を引いて家に帰っていました。

ある時、その中の一人からコソッと、「今度のBBQ、都合が合わなかったの?」と聞かれたのですが、何のことかわからなかったので「え?BBQ?」と聞いたら、その周りにいた親御さんたち二人が「まずい!」という表情をして下を向きました。どうやら、我が家以外の何組かでBBQをするようです。

私の要領の悪さで、子どもがBBQに参加できないのはとてもかわいそうだし、なんだかモヤモヤします。でも、謝ったりすることは何もしていないので、なんだか腑に落ちない気分です。

【永藤より愛をこめて】

そうですか。そういう状況、なんだかモヤモヤしますよね。寂しさとか悲しさもあるかもしれない。でも確かに「謝る」ようなことを何もしてはいないので、相手だって謝られても困るかもしれません。

メッセージを拝見して一つ言えるのは、このBBQ、保育園全体の行事ではないですよね。たぶんほんの数家族だけの、私的な集まり。だとしたら、まあ残念かもしれないけれど、モヤモヤした思いを抱えながらそこに固執することはないんじゃないかな、ということ。「そのグループに何が何でも入らなければ生きていけない!」わけではないですよね。だとしたら、しがみつかないほうがいいです。

「うちの子どもがBBQに参加できなくてとてもかわいそう」というのであれば、あなた方家族で、もしくはあなた方家族発信でBBQを企画すればいい。そこで「私は要領がよくないからできない」「みんな私より若くてギャップが」と言い訳を並べるのは無しです。みんな、自分たち、自分の子どもたちが楽しむために企画したり準備をしたりするわけで、他人の家のためにするわけではありません。

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岸、児玉、笹川にCIA。統一教会と自民を繋いだ「黒幕」たちの魂胆

もはや日本国民全てが知るところとなった、自民党と旧統一教会との親密な関係。連日さまざまなメディアで両者の癒着ぶりが報じられていますが、ジャーナリストの伊東森さんによると、そこには決定的な視点が欠落しているといいます。伊東さんは自身のメルマガ『』で今回、誰がどのような目的で自民党と旧統一教会を結びつけたかを考察。3名の人物と組織の具体名を挙げ、彼らの思惑を解説しています。

 

自民党と統一教会 点と線とを結ぶもの 岸信介 昭和の妖怪 児玉誉士夫 戦後最大のフィクサー 笹川良一 日本財団の創始者 CIA 日本を反共の砦として

安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件を機に、あらためて自民党と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係がクローズアップされてきた。

自民党は、

「党として組織的な関係がないことは確認している」(茂木敏充幹事長、時事ドットコムニュース、(*1)8月1日)

とはいうものの、その関係は、歴史的、学術的、対外的にも明らかだ。

旧統一教会は1968年、“反共産主義”を掲げる政治団体「国際勝共連合」を創設。当時から、安倍元首相の祖父である岸信介元首相ら、自民党右派との結びつきが強かった。

そのため、憲法改正や同性婚への反対など、自民党右派の政治的な思想は、「国際勝共連合」の政治的理念とぴたりと一致する。

しかしながら、メディアの報道では、「誰が」、「どのような目的」のために自民党と統一教会とを結びつけたのかという視点が、欠落。

この一連の問題の主人公は、“都市伝説”さながらに、3人の人物と一つの組織、岸信介と児玉誉士夫、笹川良一、そしてCIAだ。彼らこそが、統一教会を潤滑油に、日本の戦後政治を形作った。

よく、太平洋戦争を指して、日本の「戦争責任」が取り沙汰される。しかし実際は、日本の「戦後責任」の方がより重いのだ。

目次

  • 岸信介 昭和の妖怪
  • 児玉誉士夫 戦後最大のフィクサー
  • 笹川良一 日本財団の創始者
  • CIA 逆コース 日本を反共の砦として

岸信介 昭和の妖怪

岸信介は第56代・57代の内閣総理大臣。実弟は、佐藤栄作、長女の洋子は安倍晋太郎の妻。洋子の次男は、安倍晋三、三男は岸田内閣の防衛大臣である岸信夫。

その岸信介は、「昭和の妖怪」として名を馳せた。

戦時中は、満州でアヘンの密売により莫大な利益を上げた(*2)。戦後、釈放されると同時に、CIAの援助を受け、首相の座に座る。

さて、その岸信介と統一教会とのつながりは何か。

「岸氏の自宅は渋谷の南平台にありましたが、その隣に統一教会の施設があった。で、教会と関係の深かった右翼のドン・笹川良一氏に、彼らについて教えてもらっています。それから関係は深まり、韓国の教会本部も複数回訪れて、講演や文鮮明との会談を果たしている。国内で教会系の団体が集会を開いた際には、名誉会長も務めていました。」(「宗教問題」編集長、ジャーナリストの小川寛大氏(*3))

 

米国ではあり得ない。東京のエリート校が「男女別学」だらけの大問題

社会の少子化とは裏腹に、加熱する一方と言っても過言ではない首都圏の受験競争。東大や難関医学部が最終目標となるわけですが、その合格者の多くが男女別学の進学校出身者であることは広く知られた事実でもあります。そんな現状に異を唱えるのは、自身も東大出身で、プリンストン日本語学校高等部の主任を務める米国在住作家・冷泉彰彦さん。冷泉さんはメルマガ『』で今回、日本で語られている「進学校が男女別学であるべき理由」が、国際的に見て非常に問題が多い考え方であると指摘。その上で、東京のエリート男女別学校の統合を含む大胆な改革案を提示しています。(この記事は音声でもお聞きいただけます。

※本記事は有料メルマガ『』2022年8月9日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会にをどうぞ。

 

どうして東京のエリート校は男女別学なのか?

アメリカにも、世界にも女子校というのはあるわけです。女子校の位置付けというのは割にハッキリしていて、社会的にはまだ女性の権利を拡大する必要があり、女性に対して優秀な教育を集中的に行うことが目的とされています。

アメリカの場合ですと、ニューヨークのバーナード・カレッジなど超難関の有名校もあるわけですし、ヒラリー・クリントンの通っていたウェルズリー大学などは、相当にラジカルなフェニミストを輩出していることでも有名です。

大学だけでなく、高校の段階でも、少人数で厳格な教育を行うための女子校というのは存在しています。そうではあるのですが、そうした例外を除けば、男女共学は全米で当たり前になっています。アイビー・リーグなどの伝統校の場合は、入試の段階で合格者の男女比率を50:50にするような操作も行われているようです(認めていませんが)が、これに対する異議というのはありません。

そもそも、訴訟社会であるアメリカでは無理だということがあります。仮に勉強熱心な高校や大学があり、優良なカリキュラムと、優れた教授陣を用意していて、その上で女性に門戸を閉ざしているようなら、訴訟で負けて徹底的なダメージを受けるに違いありません。ですから、「エリート男子校」というのは、基本的にはありません。

一方で、日本には中学や高校を中心に男女別学の伝統があるわけです。大学の場合は、特に女子短大というカテゴリが人気がなくなった結果、四年生大学への転換や共学化が進んでいます。また、この「女子短大へエスカレーターで」というシステムが崩壊した学校の場合は、共学化して、同時に海外留学を支援する国際教育を前面に打ち出して、大成功している学校があります。

今でこそ、渋渋(しぶしぶ)とか、渋幕(しぶまく)というニックネームで、中高における国際教育の最高峰と言われている渋谷学園も、また猛烈な勢いでこの2校を追っている広尾学園も、昔は地元の商家の娘さんなどが(失礼)行く、ヤンキースレスレの女子高(失礼)でした。ですが、この3校の場合は共学化によって、正に改革の成功例になっているわけです。

その一方で、首都圏の場合に東大や医学部などに多くの合格者を出している「受験校」のほとんどは男子校か女子校です。全く古臭い話ですが、それどころか、昨今の日本での議論を見ていると、男女別学ということを積極的に評価する動きもあるようです。

例えば、女子校というのはどちらかと言えば「良妻賢母」を育てるというよりも、女性のエリートを育成しようというポリシーを掲げた学校が多くなっています。この点では、アメリカの女子高校(ガールズ・スクール)と同じだと言えます。更に、具体的な理由としては、今でも共学だと理系の強い女子は「女のくせに生意気だ」とか「嫁に行けない」という目で見られるので、女子校の方が「理系女子」を育てるのにはベターだというような話があるわけです。