魚の目を老眼対策のヒントにした、新型コンタクトレンズ

魚の網膜の機能をヒントにした新型のコンタクトレンズが開発されました。今回の研究発表は老眼にお悩みのあなたには吉報かもしれません。

魚の網膜をヒントにしたコンタクトレンズ

米国科学アカデミー発行の機関誌「PNAS」に、魚の目からヒントを得た新しいコンタクトレンズに関する論文が掲載され、複数の海外メディアがこの研究について報じています。

コンタクトレンズ開発のヒントとなったのは、エレファントノーズフィッシュというナイル川などに生息する20センチくらいの魚

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突き出した「鼻」が象の鼻のように見えるのでこの名前が付いたそうですが、今回、研究者たちに注目されたのは「目」のほうです。

この魚は光が届かず、泥が多くて視界がとても悪い川の中でも、ピントを調整できる特別な網膜を持っているのだとか。

そして、その機能と同じ働きをするコンタクトレンズを使うことで、人の老眼の症状を抑えることができるというのです。

さらに、暗い場所でも関係なくはっきりとした視界を得ることができるのも、眼鏡や従来のコンタクトレンズとの大きな違いのようです。

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今回開発された液状コンタクトレンズにはセンサーと電子機器、ソーラー電池が内蔵されていて、レンズは数マイクロ秒単位で自動的に焦点を定めることができ、機器はソーラーの力で動きます。

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コンタクトレンズは長時間使い続ける必要がある一方で、非常に薄くて小さいものなので、小さくても充分な電力を維持できるだけの機器を作ることが開発におけるネックになっていたようです。

現在、老眼の症状を持つ人は、世界に10億人いるとされており、その半数は適切な処置を受けていません。

このコンタクトレンズが商品化された場合の市場の大きさを考えると、販売価格も従来のコンタクトレンズ以上にする必要性はないと、開発者は述べています。

日本の老眼人口は7000万人以上で、高齢者の占める割合も世界トップクラス。

商品化された場合、日本がとても重要なマーケットになることは間違いなさそうですね。

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source by TECH TIMES/ Business Standard/ Mail Online

文/長塚香織

狙いは中国「孤立化」か。米国が、宿敵・キューバと和解した意味

先日、現職の米国大統領として88年ぶりにキューバを訪問し、両国の関係改善を呼びかけたオバマ大統領。無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さんは、アメリカがこのタイミングでキューバとの和解を申し出たのは、現在一番の敵国である中国を孤立させるためであると分析しています。

オバマのキューバ訪問とアメリカの大戦略

オバマ大統領は20日、キューバを訪問しました。アメリカ大統領(現職)のキューバ訪問は、なんと88年ぶりだそうです。

<米キューバ首脳会談>共同声明で関係正常化継続を確認へ

毎日新聞 3月22日(火)0時57分配信

 

【ハバナ和田浩明】オバマ米大統領は20日、現職の米大統領として88年ぶりにキューバを訪問した。

 

半世紀以上断交状態にあった両国が、2014年12月に関係正常化方針を発表してから約15カ月。

 

オバマ氏は、社会主義国として米国と対立したかつての「敵国」への歴史的訪問によって、両国関係の発展にかける強い意欲を内外に示した。

この訪問について、「任期が終わりに近づいたオバマが、外交で実績を残すためにやっている。戦略的意味はない」といった話を聞きます。私は、「そうではなく、きちんとした大戦略に沿ってやっている。アメリカは、ようやくまともなリアリズム外交になってきた」と思っています。なぜでしょうか?

キューバとは?

まず、キューバについて、基本的なことをおさえておきましょう。キューバは、アメリカのすぐ南西にある、カリブ海の島国。アメリカ・フロリダ州からわずか145キロしか離れておらず、地政学的にとても重要な位置にあります。

1511年、スペインに征服され植民地になりました。日本で明治維新が起こった1868年、第1次キューバ独立戦争が起こっています。1895年、第2次キューバ独立戦争が勃発。当初は、スペイン対キューバの戦いだった。しかし、アメリカがこれに介入しスペイン軍を打倒。キューバは1902年、独立を達成。とはいえ、それは名ばかりで、実態は「アメリカの保護国」でした。

1959年、キューバ革命。キューバは、真の独立を達成しました。「アメリカ支配からの独立」を達成したのですから、当然、新政権は「反米」でした。革命を主導したカストロは、共産主義的改革を次々を実施していきます。そして、共産主義のボス・ソ連との関係を強化していきました。

1961年、アメリカ政府はキューバとの国交を断絶。1962年、キューバ危機。これは、ソ連がキューバにミサイル基地を建設し、ミサイルを運びこもうとしたのがバレた事件。既述のように、キューバとアメリカは145キロしか離れていません。そんな場所に、ミサイル(特に核ミサイル)が運び込まれた日にゃあ。この危機で、「米ソは核戦争一歩手前までいった」といわれています。

危機後、キューバは、ソ連の支援を得て、体制を存続させてきました。しかし、1991年末、ソ連が崩壊した。これでキューバ経済は大きな打撃を受け、ジリ貧状態になってしまいます。

革命を主導したフィデル・カストロは08年、国家評議会議長を引退。弟のラウル・カストロが後を継ぎます。フィデルは引退後も、「反米のシンボル」として、人気を保っています。

というわけで、建国後「反米国家」をアイデンティティーにしてきた共産国家キューバ。そんなキューバと宿敵アメリカが和解に動いている。これは何なのでしょうか?

美しいだけじゃない。「桜」が日本の象徴とされている本当の理由

桜が日本の国花であることはご存知だと思いますが、世界的に見ても、ひとつの花が咲くのを国中でここまで待ち焦がれることはあまり例がないのだとか。無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、平安時代から現代まで続く、桜に魅了され続けて来た日本人の心に迫ります。

桜とともに生きてきた日本人

桜は、古来から様々な名歌に詠まれ、民衆の間で愛唱されてきた。

「世中(よのなか)にたえて桜のなかりせば春のこころはのどけからまし」(在原業平、825-880年)

「世の中に桜などなければ、春は心のどかに過ごせるだろうに」という反語的な表現で、桜のことで落ち着かない心持ちを現している。

造幣局の通り抜けも開催期間はわずか1週間、それも満開の時期を選ぶために直前になるまで決まらない。「次の日曜日なら行けるが、天気はどうだろうか」などと、やきもきする心持ちは平安時代も同じだったのである。

「久かたのひかりのどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ」(紀友則、850-904年)

陽がのどかに射している春の日に桜が咲いている美しい光景が目に浮かぶが、その桜の花は「しづ心なく」散っていく。「しづ心」は「静心」で「静かに落ち着いた心」を意味するそうだ。自分は、のんびりと静かに桜を見ていたいのに、そんな気持ちも理解せずに、桜の方はなぜ散り急いでいくのか、という口惜しい心持ちを詠んでいる。

のどかな春の日に咲き、しかしあっという間に散ってしまう桜は、日本人にとって人間の生と死の象徴であった。

「ねがわくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月(もちづき)のころ」

平安末期から鎌倉初期に生きた西行法師(1118ー1190年)の有名な歌である。「願わくば桜の下で春に死にたいものだ。釈迦が入滅した、旧暦2月15日の満月の頃に」という意味である。

西行法師は桜を愛し、約230首もの桜を詠った歌を詠んでいる。その桜の下で死にたい、という望みを果たすかのように、実際に2月16日に亡くなり、世の人々はその不思議に驚いた。そして西行法師を弔うべく、墓の周囲に桜を植え、山全体を1,500本もの桜で覆った。

桜の咲く前から、今か今かと心待ちにし、天気はどうかとやきもきし、咲いては喜び、散っては惜しむ。さらには桜の木の下で死にたいとまで願う。日本人は昔から桜の花とともに生きてきたのである。

日本で「株は危険なもの」という意識が根付いてしまったのはなぜか?

ニュースなどで景気の指標のように用いられる株価ですが、どこか他人事のように感じてしまったり、「株は危ない」と思ってしまう方も多いのではないでしょうか。メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では、個人がそのように感じるようになってしまったのは、「経済学の不備」に加え、「株価の上下と人生のサイクルが合わないこと」に原因があると指摘しています。

「株は危険なもの」の意識が根付いてしまったのはなぜなのか?

明治以来の日本は急激な成長を遂げてきたので、郵便貯金の利息も多かったので、株価が1万倍郵便貯金なら330倍でしたが、それでも30倍の開きがあります。物価の平均的な変化は株価に類似しているので、郵便貯金のような高利息の貯金をしていても、持っているお金の価値は30分の1に減ってしまう(お金が腐る)ということになっています。まして、現在のように1%以下の金利のもとではさらにダメになるという感じです。

まずは130年間という長い期間で整理をすると「株さえ持っていれば良い」ということになりますが、現実にはそうではありません。なぜ「全体としては株を持っていれば生活は安定するのに、個人の人生を考えると、株は危険なのか?」を知らなければならないのですが、今までそういう話はされていません。この原因は、このシリーズでたびたび指摘しているように、

  1. 経済学が国の発展とか、株価の全体の変化に注目して、個人への影響を軽く見ているから
  2. 株を買うのは個人ではなく、個人株主は特別なものと思っているから
  3. 経済学の中に個人の人生の設計が入っていないから

などがあるからです。

でも、株というのは、会社などが広く社会から資金を集めて仕事をするためのものですから、まさに「健全な社会なら、個人が株を買ってそれを資産にして幸福な人生を送ることができるのが最高であることは間違いありません。

株の目的が、ある事業をするのに広く社会からお金を調達することですから、株の発行元は「お金を投資してくれた人の幸福を願っている」はずですし、投資した人も、「所得が増え、財産が安定する」のが目的ですから、双方の願いは一致しているはずなのに、「株で資産を無くしてしまった」とか、「株は危険なもの」と言われるのはなぜでしょうか?

それは、「株価の上下のサイクル人生のお金を使うサイクルが合わないことに原因しています。つまり、ここで計算したように明治の最初に株を2円で買っておけば、それが現在では2万円になっているのですし、1年間の平均の利回りは7%近くあるのですから、すべての財産を株にして時々株を売るのが最も良いのです。銀行の定期預金でも利率は0.1%以下なのですから、株がいかに優れているかはハッキリ分かります。

でもダメなのです。その理由をこれも科学的にデータに基づいて次回に整理したいと思います。

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米アマゾンがリアル書店をオープンする狙いは?すでに2店目発表も

 昨年11月にシアトルで初の書店をオープンさせたアマゾンが、サンディエゴで2店目を開店することを計画していると発表した。電子書籍の売り上げが落ち、紙の書籍の売り上げが安定しつつある中、アメリカの書店は、アマゾンの実店舗参入本格化に神経をとがらせている。

書店は復活の兆し

電子書籍の台頭や、安い書籍のオンライン販売に押されて低迷していた書店業界だが、ロサンゼルス・タイムズ紙(LAT)によれば、このところ業績は持ち直しつつあるという。「ショップ・ローカル(地元で買おう)」ムーブメントにより、オンラインに流れた客が近所の書店に回帰しており、小さな書店の売り上げは増加している。2015年の全米書店協会の登録加盟店は、2009年に比べ35%アップの2227社。加盟店の売り上げ数も、2014年比で10%以上増加した。同協会のチーフ・エグゼクティブ、オレン・タイシャー氏によれば、支店オープンへの投資、オーナーの引退に伴う新オーナーへの店舗継承など、良い流れも見られるという。

そんな折、アマゾンが実店舗ビジネスに参入することは、多くの書店にとっては脅威となり得る。書店や図書館向けのオンライン・ニュースレター『Shelf Awareness』の発行人、ジェン・リスコ氏は、昨年の実店舗での書籍販売は8億ドル(約900億円)以上で、アマゾンにとっても魅力的な市場だと説明する。セールス、ビジネス拡大のため、アマゾンが実店舗販売にも触手を伸ばしてきたと同氏は捉えているようだ(テクノロジー・ニュース・サイト『GeekWire』)。

目的は書籍販売ではない?

アマゾンの実店舗進出の意図は明らかにされていないが、目的が書籍販売以外にあると指摘する声もある。

シアトルの店舗を訪れたニューヨーク・タイムズ紙(NYT)の記者は、店内は明るく清潔で、通常の大型店と同様だと述べるが、本の品揃えは5000~6000種で、ずっと少なめだと述べる。アマゾンでは出版も行っているため、自社の本の売り込みも出店の理由ではないかとささやかれているが、特別なセクションも設けられておらず、ウェブサイトでの紙の書籍販売の市場シェアが6割とも推定されるアマゾンにとって、実店舗販売はあまり重視されていないという印象を同紙記者は持ったようだ。

一方LATは、配達時間短縮のためアグレッシブに配送センターを開設するアマゾンが、実店舗を配送センターの小型版として試しているのかもしれないというアナリストの見方を紹介する。商品を置いて直接買い物客に見てもらうだけでなく、注文された品を店舗から直接送ったり、客からの返品を直接受け付けたりするなど、利便性を高めようとしていると見る業界関係者もいるとのことだ。

前出のNYTの記者は、人工知能スピーカー『Echo』や『Fire TV』のようなアマゾン製の電子機器が、シアトルの店舗では中核になっていると報告している。これらの機器は、店内のテーブルやスタンドに置かれており、ちょうどアップルストアでiPadに触れるような感じだという。新しく使い慣れないデバイスを紹介する上で、実店舗が有効なことをアマゾンは認識していると専門家は指摘しており、自社機器のショールーム的な意味合いもあるようだ。NYTの記者も、必ずしも今後すべての店舗で書籍にフォーカスされるとは限らないと述べ、アマゾンにとっては実験だとしている。

アルゴリズムは情熱に勝てない

一部ではアマゾンは数百、数千の出店を計画しているという報道もあり、書店は神経質になっているようだが、NYTは、せいぜい十数店に留まるという見方を支持している。ただし、書店の強みである、本との偶然の出会いを提供するという点でアマゾンが追いついて来れば、既存の書店は最大の強みを失うことになると指摘する。

一方、前出のリスコ氏は、アマゾンは地域に根ざした書店とは戦えないと述べ、客を個人的に知り、心から本に情熱を注ぐ地元の本屋の店主に、アルゴリズムを用いて本を勧めるアマゾンが取って代わることはできないと主張している。

(山川真智子)

 

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社内不倫した「ゲス」な二人を懲戒処分にできますか?

年明けからセンセーショナルに報道されたタレントのベッキーさんと、バンド・ゲスの極み乙女の川谷絵音さんの不倫騒動。ベッキーさんは休業にまで追い込まれましたが…、話をぐっと身近に振って、「社内不倫」が原因でクビにされることはあるのでしょうか? 無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』では、実際にあった事例を元にしてこの問題に迫っています。

社内不倫は懲戒の対象になるのか

「ベッキー、ゲス川谷との不倫発覚!」

最近はその報道も下火になってきましたがちょっと前までは、あらゆるメディアで取り上げられ、大きな話題になりましたね。「不倫は法律違反」という法律論はさておきベッキーさんの行為には賛否があるようです。

私がそれについてどう思うかは需要も無いと思われますので省略しますが、個人的に気になるのがベッキーさんの今後の仕事に対する影響です。テレビ等のレギュラーは降板、以前は10本以上あったCMもすべて打ち切りになりました。CM打ち切りに対しては多額な違約金も請求されそうです。

このように、その不倫によって仕事に対し多大な影響が出てしまっています。では、この不倫が芸能人ではなく社員であったらどうでしょうか。社員が不倫をしていたらそれを理由として懲戒処分をおこなうことができるのか

それについて裁判があります。ある排水管工事の会社で、社員同士が不倫をしていました(妻子ある男性社員と独身の女性社員でした)。その噂は、社員の間ばかりでなく取引先にも知られるようになりました。そこで会社は「社内風紀のみだれを理由にその社員を解雇したのです。

その解雇に納得のいかなかった社員は「恋愛は個人の事情である」として会社を訴えました。では、その結果はどうなったか?

ベッキーさんの場合は、「レギュラー番組の降板」「CM打ち切り&違約金」です。同じように不倫をしたこの社員の訴えは認められるのか?

アメリカ人の老後資金、3人に1人が「まったくない」の衝撃データ

アメリカでは老後資金の理想金額と現実とのギャップが広がり、大きな議論を呼んでいます。日本でも50代以降を中心に考えられている老後の生活設計。アメリカとの類似点はたくさんありそうです。

老後資金の理想と現実

「アメリカ人の老後資金の貯蓄状況」について、先週、Glamour誌が取り上げ、理想の老後資金と実際の貯蓄額には、非常に大きなギャップが生じていると報じました。

日本でも「老後の生活設計」は昨年6月に行われた、内閣府による世論調査でも国民が抱える悩みと不安のトップにランクイン。

特に、50〜60代の男性に多いというデータが出ています。

日本人にも馴染みの深いこの問題は、アメリカではどのように考えられているのでしょうか。

老後の生活に関する研究を行っているTransamerica Centerの調べによると、例えばあなたが55歳の男性であった場合、リタイア後の生活のための理想の貯蓄額は37万8千ドル=約4,200万円)。

対して、50代の実際の貯蓄額はその3分の1にも満たない11万7千ドル=約1,300万円)という結果が出ています。

同時に、先月Go Banking Rateによって発表されたデータによると、アメリカ人の3人に1人は老後資金がまったくない状態にあり人口の56%が1万ドルさえも持っていないとされています。

特に女性の場合は男性よりも状況が悪く、男性の52%に対して、63%の女性が1万ドルの老後資金さえも手元にない状態にあるとのこと。

これはホームレスの増加にも繋がっており、1990年代前半にはホームレス人口に占める50歳以上の割合は11%であったのに対し、今では50%以上にまで上昇しているのだそうです。

ちなみに、昨年10月に同機関が行った「あなたの貯蓄額はいくらですか?」という調査に対して、「そもそも預金口座を持っていない(21%)」、「預金ゼロ(28%)」、「最低金額のみ(9%)」、「1000ドル以下(13%)」、「1000ドル〜4999ドル(10%)」、「5000〜9999ドル(5%)」、「1万ドル以上(14%)」という回答が出ています。

老後を気にする以前に、今の生活さえもギリギリという人の多さが伺えます。

老後に破産しないためには?

米CNBC誌は老後に破産しないためのアドバイスとして、「過去30年で物価が2倍上昇したことを考えると、今後のインフレーションも見据えて貯蓄をしていくべき」、「株式投資を継続的に行う」、「給付金の受け取り年齢を70歳まで遅らせることで、月あたりの受取額を増やすことができる」などを挙げています。

アメリカで広がる老後資金への不安と対策への議論は、日本にも重なる部分が多いのではないでしょうか。

一方で、老後への不安を起点に貯蓄するのではなく、旅行へ行くためなどのポジティブな目的を持って日頃からお金をためていく努力をすることも大事だという意見もあります。

年金問題など、ただでさえ不確定な要素の多い今の時代だからこそ、老後に良い生活を送ることばかりに気を取られて、今の時間を充実させるという視点を忘れないようにすることも、今の私たちには必要なのかもしれません。

image by: Shutterstock

source by Glamour/ The Motlay Fool/ Forbes/ GO Banking Rates/ CNBC/ Rawstory

文/長塚香織

あの人に教えたい 。人は寝ないで働き続けるとどうなってしまうのか

楽しいとき、また、仕事がたくさんあるとき、「寝るのがもったいない」と思ってしまう経験をしたことはありませんか。

実際には、人は何時間くらい寝ないでいられるのでしょうか。また、寝ないでいることは、身体にどのように影響するのでしょう。

「寝ない」最長記録があった

海外では断眠の長さへの挑戦が行われていて、イギリス人が266時間(11日間)という最長記録を作っています。しかし、このような挑戦は、身体、とくに精神に影響を及ぼすため、最近ではあまり行われなくなっています。

歴史上の人物では、睡眠時間の短いことを自慢している人が多いようです。ナポレオンやエジソンは、3時間ほどしか眠らなかったとか。「睡眠は時間の浪費だ」とも言っています。本当にそうでしょうか。

睡眠を摂らないとどうなるのか

人間にとって、睡眠は三大欲求の一つとして大事のものです。身体、とくに脳にとって必要不可欠なものなのです。

ちなみに、11日間寝なかった最長記録のイギリス人は、イライラ感、記憶障害、知覚障害、言語障害などを引き起こし、白昼夢や手の震えなども出てきたそうです。

睡眠中、脳は休むというより活性化しています。睡眠中に脳の血流量が増え、情報を整理して、忘れない長期記憶に変化させています。つまり、日常生活で情報を得たり、学習をした後、睡眠によって学習効果が上がるのです。ですので、たとえば一夜漬けの勉強は試験だけのためのもので、頭にしっかり入っていないということですね。

寝ないでいると脳が疲労してしまい、集中力が欠けたり、視力が低下して、ひどくなるとホルモンのバランスが崩れ、情緒不安定や幻覚症状が出るなどということもあります。

また、食べ物も食べられなくなります。

うつ病患者への「断眠療法」とは

うつ病患者を夜間眠らせない「断眠療法」があります。薬物に効果がない人など適用対象が広く、副作用が少ないことが特徴だと言われています。

一晩中まったく眠らない「全断眠療法」と、一晩の半分だけ断眠する「部分断眠療法」があります。

部分断眠療法は体への負担が少なく、間隔を1~2日とれば繰り返し行うことができます。

夜の早い時刻に就寝して、午前1時~2時頃に起床する「夜間後半部分断眠」と、午前2~3時頃まで起きていて、その後、午前7時頃まで眠る「夜間前半部分断眠」とがあります。

うつ病の症状は、生体リズムに異常がみられることが多いため、その生体リズムを断眠により操作することで元に戻し、うつ病を改善されるというものです。

※断眠療法は一般的には入院し、治療の一環として行うものです。一人で自宅で行うものではありません

瞬間でも眠るのは効果的!

睡眠時間が短かったとしても、日中、座っていて瞬間的に数秒から10秒ほどでも眠れば、脳はセロトニンやドーパミンが正常に分泌するようになり、認知症予防にもなる、と言っている医師もいます。

忙しいから寝る暇もないと徹夜で仕事をしたとしても、効率や出来栄えには問題がありそうです。寝ないで仕事をすることは止めましょう。
6時間半~7時間半が理想の睡眠時間と言われています。仮にその時間が確保できなくても、昼間、少しの時間でも作って良い眠りを確保することで、寝不足を補うことができます。

身体のためにも、脳のためにも、睡眠にはしっかりと気を遣うべきですね。

執筆者:南部 洋子(看護師)
監修医:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)

 

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糸井重里のNHK3.11特集の苦言に納得。あまりにも違う米国9.11との差

3.11の東日本大震災から、今年で5年目。マスコミでは震災の犠牲者の方を追悼する番組が連日放送されていました。NY在住でメルマガ「ニューヨークの遊び方」の著者・りばてぃさんは、NHK総合テレビの特別番組「特集 明日へ」に注目。番組内で日本のメディアの追悼ムードに苦言を呈した糸井重里さんの発言を紹介しています。そして、被災地の方のことを本当に考えた時に取るべき姿勢とはどのようなものかを、9.11後のニューヨークメディアと比較。日米の「報道姿勢の差」を解説してくださっています。

悲しみばかりで良いの?

3月11日。日本では、東日本大震災から5年の節目を迎えた被災地の状況を、マスコミ各社が伝えていた。で、今回、気になったのが、以下のハフィントン・ポストの記事だ。

〔ご参考〕
糸井重里さん、NHKの震災特集に苦言「こういう撮り方にはならないんじゃないか」

コピーライターの糸井重里さんが3月11日から数日間続いた、NHK総合テレビの特別番組、「特集 明日へ」にご出演したときに、番組の演出や被災地報道のありかたについて疑問を呈した、という。

その場面は、スタジオでの生放送中、現在の青森や岩手の津波被災地の様子を伝えるVTRが流された後にやってきた。スタジオで流されたVTRには、マイナー調の物悲しいピアノのメロディーに乗せ、NHKの伊藤敏恵アナウンサーによる、

「岩手県洋野町では、ウニの子供“稚ウニ”の栽培施設が全壊。600万個が流出しました。その栽培施設は、いち早く復旧。ウニの漁獲量も震災前の8割程度まで回復しています」

という良く言えば落ち着いた、悪く言うと、暗いトーンのナレーションが入っていた

VTR明けにコメントを求められた糸井さんは、

「変なことを言うようだけど、この音楽で8割が復興したという話をされても、2割の悲しみしか伝わってこない。悪いけど、こういう撮り方は、地元の人は『やめてくれ』と言っている。ナレーションにしても、(暗いトーンではなく)普通に言えることがあると思う」

と演出に対して苦言。

これまでに何度も被災地を訪れ、こういう撮り方はやめてくれ」との地元の方々の声を聞いてきた糸井さんならではの誠意の表れだったのかもしれない。

スタジオには、VTRのナレーションを担当した伊藤アナもいらして、自分がナレーションを担当したことを糸井さんに伝えると、糸井さんは、

「本人を前にしてあえて言うけれども、5年経って、(被災地の方々が)この街を撮ってくれって言ったときに、こうはならないと思うんですよね。もちろん、悲しい部分は残っている。まだまだの部分は残っているんだけど。3月11日の追悼の日だから祈る気持ちがあるけれど、全部をその文脈に入れてしまったら、『ここまで来た!!と喜んでいる人たちの表情が見えてこないんじゃないかな?」

と続けたという。確かに。さすが糸井さん。

日本からも焼酎、ラーメンなどが参加。大盛況のNY食品・飲料展示会

550店超が出展で大盛況

ニューヨークのジェイコブ・ジャビッツセンターで6日からの3日間、食品・飲料専門展示会「インターナショナルレストラン&フードサービスショー of NEW YORK」が開催された。

同展示会では、550店以上が出展し40以上のセッションやデモンストレーションが行われ、食品・飲料をはじめ、それにかかわる製造機器や保険に至るまで、食に関するさまざまなビジネスが紹介された。

3日間で1万6000人以上が来場した。

活気あふれる会場の一角には、日系企業のブースが連なる「Japan Pavilion」が設置され、米国進出を狙う日本各地の企業を含めた日系企業各社がプロモーション活動を行った。

また、日本酒造組合中央会(Japan Sake and Shochu Makers Association)による焼酎エリアでは、10社の酒造メーカーが軒を並べ、各地の焼酎などを紹介。

3日間にわたるセミナーも行った。

福岡県に本社をおく「久原本家グループ」では食品ブランド「茅乃舎」のだしを使ったラーメンを提供し、人気を集めた。

また、大阪府堺市に本拠を置き、600年の歴史を誇る境刃物を扱う「青木刃物製作所」では、最高品質の包丁を展示し多くの関係者の興味をひいた。

 

そのほか寿司(すし)ロボットを販売する食品加工機器「AUTEC-USA」(ロサンゼルス)や、ラーメン用のスープストックを扱う「Ariake U.S.A.」なども参加した。

記事提供:ニューヨークビズ 

 

NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 

著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」「ニューヨーク ビズ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事「ガチ!」を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
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