マイナーな国家が滅亡した理由とは?世界から消えた48カ国の謎を追う

世界史の教科書には決して掲載されない、マイナーな国家が滅亡した理由。それを知ることによって、私達は何を学ぶことができるのでしょうか。今回は、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の中で、Amazonでも売上1位に輝いたという国家滅亡史について書かれた一冊を紹介しています。

傑作。消えた48カ国とその理由とは?⇒『世界滅亡国家史』

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誤解しないための日韓関係講義

ギデオン・デフォー・著 杉田真・訳 サンマーク出版

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、教科書に載らないた48カ国のマイナー国家の「滅亡国家史」を、シニカルにまとめた一冊。

Amazon.comでも1位になったという、知的好奇心あふれる歴史書で、東京大学名誉教授の本村凌二氏(歴史学者)も、推薦の辞を寄せています。

それもそのはず、著者のギデオン・デフォー氏は、オックスフォード大学で考古学と人類学を専攻した秀才でありながら、作家・アニメ脚本家としても活躍の人物。アカデミー賞にノミネートされた『The Pirates! In an Adventure with Scientists』の脚本も執筆しています。

本書が秀逸なのは、基本面白おかしく48カ国の運命を語りながら、その成立と滅亡の原因をまとめている点。

ロシアとウクライナが戦争している今、何を安全保障上、考えておかなければいけないか確認するために、ぜひ読んでおきたいところです。

特に、「滅亡国家の教訓」として書かれた部分は、勉強になります。

忙しい人は、ここだけでも読んでおくといいでしょう(ちなみに教訓の1は、

「イギリスが助けてくれる」は実現しない

でした。笑)。

本書を読んでいると、歴史のなかで、国境が次々と書き換えられてきたことがよくわかります(次、どういう展開があり得るかの参考になります)。

庶民の立場から見ても、どんな土地に住むと間違いないか、教訓が得られるでしょう。

イチロー氏、自身初の“退場”すらもレジェンド。ネットで話題沸騰、語り継がれる審判への侮辱行為の真実

今、日米球界のレジェンド・イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が大きな脚光を浴びている。イチロー氏が指導した国学院久我山高校(東京)が第94回選抜高等学校野球大会でベスト4に進出。「イチローはやっぱり凄い」と再認識される中、メジャー時代のある動画がネット上で話題となっているのだ。

イチロー氏、現役時代の退場処分がレジェンドすぎ

イチロー氏といえば、日本とメジャーで4367安打を放った、言わずと知れた大打者。通算28シーズンをプレーし、MLBシーズン最多安打記録(262安打)、プロ野球における通算安打世界記録(NPB / MLB通算4367安打でギネス世界記録に認定)、最多試合出場記録(NPB / MLB通算3604試合出場)を誇っている。

そんなイチロー氏の凄さが改めて囁かれているのがこの動画だ。2009年9月26日に行われたマリナーズ対ブルージェイズ戦。5回に見逃しの三振をした際、判定を不服とするような態度をとったため、審判への「侮辱行為」とみなされ、イチローは自身初の退場処分を受けた。

自信を持って見逃したボールをストライクと判定されたイチロー氏は、バットの先端でホームベースの外角の外れた地面に“通過したのはここ”と言わんばかりに線を引いた。

そのラインがあまりにも正確すぎるというのだ。確かに、画像を重ねてみると、イチロー氏がバットで示した通りのボールだったことがわかる。

これを見る限り、ストライクではなくあきらかにボールで、ホームベースをかすりともしていない。イチロー氏の選球眼がまさに“神レベル”だった。

「(退場の)可能性はあるだろうけど」と覚悟した上での線を引いた行為は「侮辱」と判断され、球審は迷わずに退場を宣告。わずか3秒の即決だった。

不名誉なプロ生活初の退場となったが、イチロー氏は試合後、「もうちょっと間を置いといて欲しいですよね。その作品としてはもうちょっと味わいたいですよね、その間を。その辺がちょっとね。演出能力の問題じゃないですか」と余裕のコメントを発していた。

ちなみに、日本のプロ野球でも29日に行われた中日対DeNAの一戦で、ストライクと判定された大和選手(DeNA)が同様にバットでベースの近くにラインを引く行為をし、それが侮辱行為にあたるとして退場処分を受けた。

これは世界共通のルールのため、いくらレジェンドであるイチロー氏でも致し方ない処分だった。

とはいえ、10年以上も前の1打席の出来事が時を経てネットで拡散されるという凄さ。改めてイチロー氏の偉大さを痛感させられたといえるだろう。

プーチンにナメられた安倍晋三元首相が「北方領土交渉」で“見誤ったもの”

3,000億円とも言われる経済協力を申し出た上に、4島一括返還の原則を「2島先行返還」にまで譲歩するも、結局何の進展もなく終わった安倍政権による北方領土返還交渉。なぜ安倍氏はここまでの低姿勢で、ロシア側との協議に臨んだのでしょうか。今回、その原因を安倍政権がプーチン大統領の演出する「大国ロシア」の幻想に惑わされたためとするのは、立命館大学政策科学部教授で政治学者の上久保誠人さん。上久保さんは当時ロシアが抱えていた4つの問題を解説した上で、その状況を見誤った日本政府を批判的に記すとともに、今後の対ロ戦略の課題を考察しています。

プロフィール:上久保誠人(かみくぼ・まさと)
立命館大学政策科学部教授。1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。主な業績は、『逆説の地政学』(晃洋書房)。

なぜ安倍元首相はロシアになめられる弱い姿勢で北方領土返還交渉に臨んでしまったのか

ロシアのウクライナ侵攻で日本が対ロ制裁を科したことへの対抗措置として、ロシア外務省は「公然と非友好的な立場を取り、わが国の利益を損なおうとする国と2国間関係の基本文書の調印を協議することは不可能だ」と主張し、「北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を現状では継続するつもりはない」と表明した。

また、ロシア軍は千島列島と北方領土で3,000人以上が参加する軍事演習を開始したと発表した。数百台の軍用車両などで、敵の上陸に反撃する演習などが実施されたという。日本は、対露外交戦略の全面的な見直しを迫られているのは間違いない。

2012年、安倍晋三首相(当時)は、「領土問題を解決し、平和条約を締結する。戦後70年以上残されてきた課題を、次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で必ず終止符を打つ」と訴えた。そして、安倍首相はウラジーミル・プーチン露大統領と個人的な信頼関係を築き、ロシアに対する経済協力を進めることで領土交渉に臨むという戦略を描いた。

しかし、交渉は難航して進まなかった。安倍政権は、ロシアを交渉のテーブルに着かせる為に、次々と譲歩をしていった。2014年のロシアがクリミア半島を併合した時、欧米各国はロシアに対して厳しい制裁を科した。だが、安倍政権は、欧米に比べて緩い制裁にとどめただけでなく、欧米の制裁が続く中、ロシアとの経済協力を次々と進めていった。

2016年5月、安倍首相は「新たな発想に基づくアプローチで交渉を進める」として、エネルギー開発や極東地方の振興策、先端技術協力など8項目の「経済協力プラン」を提案した。12月には、ブーチン大統領が来日して開始された首脳会談で、北方領土での日ロ共同経済活動を提案し、8項目の「経済協力プラン」の推進で合意した。

安倍政権は、北方領土交渉そのものについても、ロシアに譲歩しようとした。2018年のシンガポールでの首脳会談では、首相が「4島返還要求」を封印し、「2島返還」にハードルを下げることを提案した。首相は、北方領土について「日本固有の領土」という表現を使わなくなった。

しかし、セルゲイ・ラブロフ露外相は、安倍首相の譲歩に対して冷淡だった。「第2次世界大戦の結果、合法的にロシアに4島の主権が移ったと日本が認めることが第一歩だ」と主張し、ロシアがこの提案に乗ることはなかった。

それどころか、ロシアは北方領土で軍事演習をし、「領土の割譲禁止」という条項を盛り込んだ「憲法改正」まで行った。それなのに、安倍政権はロシアに明確に抗議をすることはなかった。その後も、交渉がまったく進まないまま、安倍政権は2020年9月に退陣した。

卒業式や入学式は日本人にとって「実害」しかないと断言できる理由

桜前線の順調な北上とともに、今年も巡り来た入学式シーズン。しかしながら日本における入学式は、子供たちに大きな「実害」をもたらす儀式と言っても過言ではないようです。今回のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では米国在住作家の冷泉彰彦さんが、そう判断せざるを得ない根拠を解説。さらに学習の場である学校に、日本流の入学式や卒業式が不要である理由を詳述しています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2022年3月29日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

 

卒業式も入学式も止めてしまえ、というお話

日本は卒業シーズンが一巡して、今度は入学式や入社式のシーズンになります。ところで、こうした「卒業式」や「入学式」というのは、本当に子どもや学生の成長に寄与しているのでしょうか?

この間、パンデミックの時期ということもあって、こうした儀式が簡素化されてきたわけですが、これを機会にもう一度、こうした式の意義について考えてみたいと思います。

ちなみに、「共同体の一員になる儀式」が重視されるために、入学式が重要である日本とは異なって、「出口=個人の達成」の方を重視するアメリカでは、卒業式しかありません。特に入学式というのはなく、どの学校でも新入生にはガイダンスとかオリエンテーションはあっても、歓迎のセレモニーというのはありません。さらに言えば、新卒一括採用がないので、入社式というのもありません。

一方で、アメリカの場合、卒業式は盛大で、高校の卒業式は家族で参加して祝います。大学の卒業式も、大学院の卒業式も、基本的には家族総出で参加します。仕事が忙しいので、親が欠席するようなことは、まずありません。とにかく、子供が大人になるための「達成」だから祝うというのがお約束になっています。

大学の場合は、卒業式の来賓スピーチが特に注目されます。毎年5月が近づくと「某大学では誰々が呼ばれた」というような話題がネットを駆け巡りますし、実際に当日が来ればその「大物」によるスピーチの内容が社会的な関心を集めます。

現在は、オバマ夫妻を筆頭に、引退した政治家や、著名な文化人などが「卒業スピーチ」の人選としては人気です。ちなみに、「卒業生に対してスピーチ」をするという形にすると、主役である卒業生に対して「失礼」ということで、どの大学もゲストには「名誉博士号」を授与して、その授与を記念した講演をさせるというのが建前になっています。

有名なところでは、亡くなったスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行った2005年のスピーチがあります。このスピーチは当時の多くの若者の心を揺さぶり、その後、比較的すぐにジョブズが他界したことから、伝説にもなっています。

特に、有名なのは “Stay Hungry! Stay Follish!” というメッセージです。ちなみに、このフレーズのことを「ハングリーであれ。愚直であれ。」という「訳」が出回っていますが、そんなに「お行儀の良い」内容ではありません。強いて言えば「渇望せよ。逸脱せよ。」というニュアンスだと思います。

その少し前の

Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life. Don’t be trapped by dogma, which is living with the results of other people’s thinking. Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

 

オレ達の時間は限られている。だから自分の人生を生きるんだ。他人の人生のために生きではダメだ。ドグマに束縛されるな。何故ならばドグマというのは他人の思考の結果に過ぎないからだ。他人の余計な雑音に邪魔されて、自身の内なる声が掻き消されないようにせよ。何よりも自身のハートと直感に従って生きる勇気を持て。君たちが何を為したいのかは、既にそこでしっかりと認識されているからだ。その他のことは、人生にとって大したことじゃない。(筆者意訳)

などというあたりも、凄い表現だと思います。恐らくは死期を悟っていたであろう天才の魂の言葉とでも言えるでしょう。

 

高笑いの米国、冷静な中国。EUが「ウクライナ戦争」最大の“敗者”となる訳

連日さまざまなメディアで伝えられている、ロシアのウクライナ侵略に関するニュース。しかしその報道スタンスは、当然ながら各国により異なるものになっています。今回のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』では、著者で多くの中国関連書籍を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さんが、中国でのウクライナ紛争の報じられ方を紹介。「紛争の勝者はアメリカ、敗者はEU」という説得力に富む見立てを取り上げ詳しく解説しています。

 

中国がロ烏戦争でEUが最大の敗者になると考える理由

日本と中国を比べたとき、ウクライナの問題を論ずる姿勢に大きな違いがある。

ロシア応援団(=反米)ともいえる一派がウクライナ擁護派を攻撃する対立の構図は、親ロと親烏の割合さえ変えれば日本で起きているものと大差ないように思われる。だが、明らかに違っているのがメディアの報道姿勢だ。

日本の報道がロシアとウクライナの戦況に大きくフォーカスしていったのとは対照的に中国は大国の思惑に重心を置いた報道が目立つのだ。

自然、前者はロシアの攻撃で被害を受けたウクライナの市民に焦点が向けられ、「無差別攻撃」、「侵略」、「戦争犯罪」というロシアの残酷さを強調した見出しが踊る。当然、その反動として「ウクライナ側にも原因が……」といった意見は淘汰され、強い同調圧力も働く。反対意見が活き残る空間が急速に失われていったのである。

かつて日本を取材した著名な中国人ジャーナリストが「(日本には)言論の自由はあるが、日本人の言論は不自由だ」と喝破したような現実が目の前に広がっている。

学歴が大好きで先生の言うことに従わない人間を攻撃する傾向の強い日本人は、ときに国際政治を考えるのに不向きだと感じることがあるが、まさにいまがそれだ。

誰もがロシアを憎むのが当たり前で、それに従えない者に牙を剥く。国も同じで、中国には制裁をちらつかせて従わせるのが正義だという空気が広がっている。

だが、その正義の制裁は果たしてどんな法的根拠を持っているのか、と問われてきちんと答えられる日本人はいるのだろうか。またアゼルバイジャンとアルメニアの戦争では何もしなかったのに、なぜ今回は行うのか、と問われたときはどうだろうか。

問題は、今回の制裁がもし国際社会の“善意”に後押しされているとしたら、その善意が一つの重要な国際秩序に深刻なダメージとなることを多くの人が気付いていない点だ。国連軽視の傾向だ。

国際連合には欠陥がある。安全保障理事会のメンバーに対して無力であるからだ。ただ、そんなことは元々分かっていたことで、脆弱な秩序を、それでも大切にしてきたのが戦後の国際社会だ。しかし今回、国連の機能不全を理由に正面から国連を蔑ろにする制裁を行えば、それこそ国連に対する死刑宣告にも似た効果を及ぼす。それは良いことだろうか。

結局、残るのはアメリカの正義であり、それに従えないと考える国々は新しいグループを形成せざるを得なくなる。これが世界を二分して戦う第三次世界大戦の入り口になることは言を俟たない。

制裁をしろと叫ぶ人々は、一方でこの方向に向けて世界を押し出していることを自覚しなくてはならない。

その意味で、終始一貫して国連の秩序を強調──これはアメリカの秩序への反発もあるのだが──し続ける中国は筋を通しているとはいえないだろうか。

その中国から見たとき、今回のロ烏戦争にはアメリカ・北大西洋条約機構(NATO)が果たした役割が大きいと映る。簡単に記せば、ロシアがレッドラインを示して危機感を伝えているにもかかわらず、その安全保障空間をNATOが侵食し続けたからだ。

 

世界中の人がコロナ禍で気づいてしまった「流行なんていらない」という真実

ありとあらゆる常識を覆した新型コロナウイルス感染症ですが、ファッションの世界もその影響からは逃れられなかったようです。今回のメルマガ『j-fashion journal』ではファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さんが、ファッションのとそのビジネスの歴史を詳細に振り返るとともに、コロナ禍が変えたファッションに対する人々の意識を解説。さらに「アパレル業界の今後」についても考察しています。

 

コロナ禍で世界が気づいてしまったファッションの真実。本当に「流行」は必要なのか

1.ファッションは金持ちが楽しむもの?

ファッションを楽しむという行為、あるいは衣装を競い合うという楽しみは、もっぱら上流階級のものだった。

ファッションは常に変化するのが特徴だ。シーズン毎に新しいコレクションが発表され、それをお金持ちが注文する。

高級注文服と訳されるオートクチュールが存在するのは、オペラ座がある都市と言われている。オペラの劇場、オペラ歌手、オーケストラが存続するということは、それらを支える富裕層が一定以上存在することに他ならない。

かつて、多くのファッションデザイナーは、上流階級の一員だった。外交官の娘が、世界中を旅行して、世界中の文化や芸術に触れてコレクションを発表し、デザイナーとしてデビューする。こんなプロフィールを持つデザイナーが多かった。

外交官は上流階級に所属しており、その親戚、友人、知人等も上流階級。上流階級が上流階級相手の商売をする。それがファッションビジネスの原点でもある。

2.大量生産による大衆ファッション

西欧におけるファンションの大衆化は米国から始まった。

米国のアパレル産業は、パリでコレクションを買いつけ、それを大量生産し、安価な製品として販売することで成長した。パリにとって、アメリカのバイヤーは最大の顧客であると同時に、パリのファッション産業と競合するアメリカアパレル業界の代表でもあった。そのため一時期、パリから米国向けの輸出は、その他の国よりも1カ月遅らせたほどだ。

この米国の既製服業界のノウハウは、日米繊維交渉決裂後、1970年頃に日本に伝えられた。当時の日本の繊維産業は盛んに対米輸出をしていた。しかし、米国政府が国内繊維産業からの陳情を受け、日本政府に対米輸出の制限を主張し、数年の貿易交渉の末、日本側の自主規制で決着した。そのため、日本の繊維産業は輸出から国内需要への転換を求められ、その手段として、米国既製服産業のノウハウを導入した。

ここから、日本のアパレル企業はライセンスブランド中心のビジネスモデルを採用し、多ブランド戦略によって百貨店の売場シェアを確保し、急激に成長した。

そして、現在に到るアパレル企業の業態が確立した。欧米のコレクション情報、トレンド情報を元に、年2回のコレクションを月毎の商品計画に組み直し、デザインバリエーションを増やし、週単位のきめ細かな商品展開計画に落しこんでいった。

そして、消費者は新しいシーズンの到来と共に、新しいデザインの商品を購入するという購買習慣を身につけた。

この手法はファストファッションに引き継がれ、世界に拡大した。その結果、起きたことは、世界的なアパレル製品価格の下落と、人件費の低い新興国への生産拠点の移動。既存アパレル流通の破壊とグローバル企業による寡占化である。各国の付加価値の高い規模の小さいアパレル企業は次々と淘汰された。そして、画一的なトレンド情報に基づく同質化した商品が市場にあふれ、ファッションの魅力は希薄になった。同時に、単価の下落に伴う生産数量の増加と大量廃棄が社会問題化したのである。

 

参院選前の露骨な「5000円バラマキ」案に国民が向けた冷静な目

自公政権が打ち出した年金生活者への“5000円バラマキ”案は、「あからさまな選挙目当て」「事務経費だけがかさむ」など、呆れる声が噴出。国民の冷ややかな反応を受け、岸田総理は28日の国会で「本当に必要かどうかしっかり検討したい」と語り、方針転換の可能性を示しました。そして29日には自民党の高市早苗政調会長が給付案の「白紙」を明言するなど、事態は混沌としています。今回のメルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』では、著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんが、“バラマキ”への反対は野党もしにくい現実を伝え、それでも一時しのぎではない「筋を通した真の制度改革」が求められていると、決意を示しています。

 

「5000円の悪手」を国民は冷静に見つめている

選挙前のバラマキは、与党が取れる戦略である。麻生政権末期、いよいよ政権交代かというとき、麻生政権は農業者に向けて50%の補助が出るリース事業をバラまいた。私どものような農業地帯では有効であり、あれだけ民主党に風が吹いていた当時でも、多くの農家の皆さんから「今回は自民党にお世話になっているから…」と言われ、支援を断られた。

3月15日、自公与党は、仕事による収入がない高齢者に対して1人当たり5000円程度を支給する「年金生活者臨時特別給付金」を要望した。対象者はすでに支援が行われている住民税非課税世帯などは対象から除き、2600万人と見込んでいる。予算規模はざっと1300億円だ。

全道行脚の最中に、「石川さん。蓮舫さんは年金生活者を敵に回したな」と、1通のショートメールが入った。17日の参院予算委員会で、「生活が苦しいのは高齢者だけではない」と、支給に疑義を唱える蓮舫参議院議員の質疑を見た支援者から届いたショートメールだった。「せっかくもらえるのに、立憲民主党のせいでもらえない」となると、確かに支持は減るだろう。バラマキに反対するのは難しい。

この臨時給付金について、共同通信の世論調査では以下のような数字が出た。

Q:5000円の支給は適当かどうか
A:適切だと思う   30.6%
  適切だと思わない 66.0%
  わからない     3.4%

国民は、実に冷静な判断をしている。

政府が検討している年金受給者向けの臨時給付金について、立憲民主党は22日、厚生労働省に対し、年金受給者向けの5000円給付の検討の中止と、年金の最低保障機能の強化を求める要請をした。

さすがに与党内でも、この臨時給付金について「支給額が少ないのに、事務経費だけがかさむ」などと批判の声が噴き出している。

筋を通して真の制度改革を目指すこと。このことこそ、我々に求められていることだと思う。

 

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ホンマでっか池田教授が考察。なぜ人は関わりのない他人を助けようとするのか

ウクライナの現状を伝える映像に心を痛め、寄付や支援物資を送る活動をする人たちが世界中にいます。欧米ほど寄付や奉仕の文化が浸透しているとは言えない日本でも、国内で災害が起こると多くの人がボランティアに駆けつける様子が報道されます。このような、生物学で言う「利他行動」について、メルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』著者で、CX系「ホンマでっか!?TV」でもおなじみの池田清彦教授が考察。誰かに感謝されることで働く「報酬系」には中毒性があること、誰の目もなければ悪いことを平気でしてしまう日本人の特徴についても綴っています。

 

地獄への道は善意によって敷き詰められている

私が若かりし頃、「アフリカで飢えに苦しんでいる人に、ほんの僅かでもよろしいので募金をして下さい」というような趣旨のことを話して、戸別訪問してお金を集めている人を時々見かけた。私は、インチキに違いないと思っていたので、その手の募金はしたことがない。実際、集めた募金をネコババしている人もいると聞いた。

当時の友人にその話をしたら、「お母さんも時々、募金していたな。そんな金があるなら、俺にくれ」と言ったら、「お前は可哀そうじゃないからいいんだよ」と返事されたと言う。多くの人にとって、可哀そうな人を助けるのは良いことなので、自分の身に災難が降りかからない限り、少額の募金をするのは普通の行動なのだろう。根っからの善意の人は、騙されているかもしれないとは考えないのかもしれない。

私がもっと小さかった頃は、母親や叔母に連れられて上野公園に花見などに行くと、上野駅の不忍口から西郷隆盛の銅像に行く幅の広い階段の両脇に、傷痍軍人の方たちが陣取って、お金の無心をしていた。叔母は、戦争での悲しい思い出があるようで、何人もの傷痍軍人に小銭を渡していた。後に、小遣い稼ぎでやっている人もいると人づてに聞いた。傷痍軍人の方々はほぼ鬼籍に入られたのだろう。今はこういう風景を見かけることはない。

昔から、「性善説」と「性悪説」という考えがあって、「性善説」は孟子が唱えたと喧伝されている説で、「性悪説」は孟子に対抗して荀子が唱えたとされる。性善説はヒトの本性は善で、悪は後天的な環境要因のなせる業だと考える。単純に言えば「朱に交われば赤くなる」ということだ。一方、性悪説はヒトの本性は悪で、善を為すのは教育の成果だと考える。

しかし私は、ヒトの本性が、善か悪かという問いそのものが、そもそも間違っていると思う。人は状況に応じて、善人にもなれるし、悪人にもなれる。人は時になりふり構わず、お金や物や権力を得たい、と思うこともあるし、その同じ人が、他人にやさしいふるまいをすることもある。同じ個人でも状況次第で、どちらの行動を取るかは異なるのだ。

 

文大統領の夫人を告発。権力利用して贅沢三昧、想像を絶する浪費ぶりに国民激怒

任期満了まであと1ヶ月あまりの文在寅大統領ですが、立つ鳥跡を濁さずというわけにはいかなかったようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、文大統領の夫人が裁判にかけられるという話をクローズアップ。裁判理由などについても明らかにしています。

大統領夫人の想像を絶する浪費

文在寅大統領の夫人は金正淑(キム・ジョンスク)という。彼女は見かけは「大衆的」なおばさんだけれど、裏側では夫の権力を利用して贅沢三昧の生活をしていた模様だ。シャネルやルイビトンの服やアクセサリーなどをこの在任期間中に途方もない数、買っているのだ。

大統領夫人としての身だしなみもあるからある程度の華麗な服やアクセサリーなどは勿論許容範囲だ。しかし彼女の場合は度を越えている。公の場に写真があるのだけでも132着のきらきらの服があり、公ではなく私的な場にまで範囲を広げると200着近くの服があるらしい。韓国のネチズンはそういうことまで、一つ一つ洗いざらい調べ上げる。

またパワハラ的な出来事として、2018年11月にインドを訪問したのだが、このときは大統領は行かず彼女一人で行った。本来はインド総理からの要請としては外相(カン・ギョンファ)に来てほしいということだったのだが、「いや、あたしが行く」といって一人でインドにいったもの。

本音はインドのタージマハールを見物することが第一の目的だったというから恐れ入ってしまう。タージマハールの前で高価な服をまとってポーズをとる写真が公開されている。

どっかへ行くたびに一日の中で何回も服を変えるほど衣装には神経を使い関心もあるのだろう。この膨大な数の服だけでも天文学的な額になるのではないかと素人目には思えるのだが、ある市民団体(=韓国納税者連盟)によると「色とりどりの服の値段は大したことではないようだ。ブローチやハンドバッグといったアクセサリーの代金が想像を絶する」ということなので、いったいどれほどの額になるのか想像もできない。

表向きは「庶民コスプレ」に終始しながら、家に帰ってからはドアを閉ざし、こんな卑しいことを日常的にしてきたわけだ。廉恥心なんて一かけらもないのかと怒りが湧いてくるのは筆者だけではないはず。

服やアクセサリーなどがハンパナイ物量なので、同市民団体から大統領夫人の服や装飾品(儀典費用)についての明細を公開してほしいという裁判が起こされ、1審判決で公開を命じる結果がでている。それに対して青瓦台は反発して控訴している途中である。

マスクもフリーに。米国のコロナ禍はもう去ったのか?現地在住の医学博士が解説

新型コロナウイルスのニュースは連日流れてきますが、ひところよりは落ち着いた印象を受けます。なかでも、日本では海外のコロナのニュースをあまり報道することも少なくなり、海外でのコロナの様子は入ってきません。そんななか、メルマガ『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』著者でアメリカ在住の医学博士・しんコロさんは、ご自身の住むアメリカのコロナ禍の様子を紹介しています。

 

日本で報じられなくなった「アメリカのコロナ禍」。いま全米はどのような状況なのでしょうか?

Q. 日本ではオミクロン株のピークがひとまずは過ぎたようで、最近コロナに関するニュースも減ってきていますが、以前として新規感染者数は少なくありません。アメリカの現在のコロナ事情はどんな様子ですか?

しんコロさんからの回答

アメリカといえど非常に広いので、コロナの感染状況と警戒の度合いは州によって違います。しかし概ね全米で警戒レベルはかなり下がっており、ワクチンとブースターの接種率が高い西・東海岸の沿岸の地域では警戒レベルは今現在は低くなっています。

ちなみに我が家は夫婦ともに3度目のブースターは去年行い、娘も5歳なので2度の接種を済ませてあります。娘には特に気になる副反応も出ず、今も皆元気にしています。

マサチューセッツではマスクが自由となったので、現在はマスクをしている人としていない人が半々くらいです。職場のサノフィの研究所でも、文化の違いなのかアジア人は元々マスク慣れしているのでつけている人が多く、西洋人ははずしている人が多いです。

一方、ショッピングモールなどに行くと、現在はほとんどの人がマスクをしていません。飲食店の店員は半々です。

ちなみに先日アイスクリーム屋に行ったら、店員はマスクをしておらず、ペチャクチャ他の店員としゃべりながらアイスをスクープしていました。さすがにその様子はコロナとは無関係に嫌ですが、全体的にかなりコロナ禍の時とは違った様相になっています。