もらえる金額が違う?同じような年金記録なのに支給額に差が出るワケ

年金記録はそこまで変わりはないのに、支給される遺族年金があまりにも違う…そんなケースが起きることが少なくないようです。なぜそのような事態が発生するのでしょうか?そこで今回は、メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』の著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、2組の例を挙げて遺族厚生年金の仕組みをレクチャーしています。

あの人の年金記録とあまり変わらないはずなのに、なぜ遺族厚年金額がこんなに違うのか

遺族年金には国民年金から支給される遺族基礎年金と、厚生年金から支給される遺族厚生年金があります。

遺族基礎年金は「子のある配偶者」または、子に支給される年金です。

子というのは18歳年度末までの子を指しており(障害等級2級以上の子は20歳になるまでを言う)、子が高校を卒業するまでの有期年金となっています。

なので、子が18歳年度末の翌月になると遺族基礎年金は消滅します。

年金額は定額になっており、例えば妻に子が3人いる場合は777,800円(令和4年度定額)+子の加算223,800円×2人+74,600円(3人目以降の子の加算)=1,300,000円(月額108,333円)が妻に支給されます。

子のある配偶者に支給されている間は、子への年金は停止されている状態です。

万が一、妻が再婚や死亡などのような事があれば、妻の遺族年金は消滅してしまうので子への遺族基礎年金の停止が解除されます。

その時の子への遺族基礎年金は、3人兄弟であれば777,800円+223,800円(子の加算金)+74,600円(3人目の子の加算金)=1,076,200円となり、この金額を3人で分けてそれぞれ358,733円(月額29,894円)ずつ受給します。

3人兄弟の内、上の2人が18歳年度末を迎えると、残った一人が777,800円(月額64,816円)を受給する事になります。

岸田首相がインドへ行った本当の理由とは?日本人が知らされない報道の真実

日本での報道と海外の報道を比べてみることで、私たち日本人が知り得ない事実が浮かび上がってくることが多くあります。メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者である大澤先生は、今回、岸田総理がインドを訪問した記事を挙げ、日本が報道しない“隠し事”について語っています。

 

岸田総理インド訪問にみる海外との報道の乖離

このメルマガを書いているのは3月19日午後8時ですが、これから岸田総理とインドのモディ首相の首脳会談が開かれます。

この会談の結果が日曜日にどう報道されるのか分かりませんが、事前報道を検索すると以下のような表題が並びます。

「岸田首相が向き合う全方位外交のインド ロシア離れを迫れるか Asahi」
「岸田首相 きょうインドを訪問 モディ首相と会談 NHK」
「日印首脳会談 岸田首相、対露インドつなぎ留め Sankei」

多少の差はあれ似た表題です。報道内容も最大公約数的に以下です。

岸田首相は19日午前インドとカンボジアを訪問するため、政府専用機で羽田空港を出発した。同日午後にインドのモディ首相と会談し、ウクライナ情勢などについて意見を交わす。

首相は出発に先立ち、同空港で記者団に「ロシアによるウクライナ侵略は国際法違反の暴挙で許してはならない。膝を突き合わせて意見交換を行い、国際社会の結束をしっかり確認したい」と語った。

インドでは、日米豪印の枠組み「Quad」(クアッド)の首脳会議が今春にも日本で開催されるのを前に連携強化を図る考えだ。

インドはロシアと伝統的な友好関係にあり、対露圧力強化でどこまで歩調をあわせられるかが焦点となる。

廃れたドヤ街にある“けんちん汁専門店”になぜ行列ができるのか?

以前は「ドヤ街」と呼ばれ、一般人にとっては近寄りにくい雰囲気を放っていた東京・山谷。賑わいを失いつつあるこの街で、今日も行列を作るとあるお店があります。今回、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、自身のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の中で紹介するのは、 朝早くから営業するけんちん汁の専門店。ドヤ街を支え続けたこのお店は、今後どうなっていくのでしょうか。

ドヤ街を支え続けた、けんちん汁専門店。 街とともに終焉となるのか?

東京・山谷(さんや)と聞いて、そこがどんな街かを知る人は少なくなってきました。

ドヤ街と呼ばれ、日雇い労働者やホームレスが集まっている、一般人には少し危険な地域だと言えます。

いや、かつてはそうだったと言うべきでしょうか。

現在は、新しい簡易宿泊所や小さなホテルができ、その安さ故に、外国人旅行者や国内の若者が利用したりしています。

古い建造物などを撮影するアマチュアカメラマンも増えています。

もう、危険な場所というイメージは払拭されつつあるようです。

かつてこの地域には、1万5,000人の日雇い労働者がいました。

手配師と呼ばれる、仕事の斡旋業者がいて、数人から数十人が一度に建設現場に運ばれて行きました。

もっとも賑わっていたのは、東京タワーや前回東京オリムピックの競技場を建築していた頃。

この時期がピークでしたが、そこから40年ほどは、賑わいを保ったままの街でした。

しかし、時代とともに日雇い仕事は減り、労働者も高齢化してきたため、活気のない寂れた街へと変貌していきました。

この地に豆腐屋さんとして創業し、後にけんちん汁専門店に変わり、営業を続けるお店があります。

85歳と84歳の高齢夫婦が営んでいます。

体力仕事の豆腐屋さんと子育ての両立が難しいとなった頃、奥さんの郷土の味を再現した、けんちん汁専門店を始め、これが当たったのです。

それが30数年前。

お腹を空かせた日雇い労働者がたくさん集まって来るようになり、行列ができるほど賑わっていました。

「ふる里けんちん汁 270円」
「お餅1個 80円」

けんちん汁は、白味噌を味のベースに、白菜、大根、人参、ごぼう、里芋、ねぎ、小松菜、豆腐、油揚げ、こんにゃくという10種類の具材が入っています。

お金の無い日雇い労働者にとって、野菜たっぷりの汁物は、ふる里を思い出し、心を温めてくれたに違いありません。

労働者はさまざまな過去を背負っています。

会社をクビになった人、人に騙された人、家族に見捨てられた人、故郷に帰れない人……。

そんな人たちばかりが集まっている、この場所で営業していると、お客さまである労働者の人生を知ることもたくさんあります。

過去を話したがらない人もいますが、身の上話を聞いて欲しい人もいます。

このお店のふたりは、けんちん汁を売るだけではなく、話を聞くことで、しばし温かい時間を提供しているのです。

小林麻耶が市川海老蔵に“リベンジ暴露”。義弟の女性関係を告発?積年の恨みつらみ爆発で歌舞伎界に激震か

離婚した夫と再び同居していると報道され週刊誌を騒がしているフリーアナウンサーの小林麻耶(42)が元夫のYouTubeチャンネル3月21日『吟 Akira』に登場。妹の小林麻央さんの夫で義弟にあたる市川海老蔵(44)に対して、これまで溜まっていた“不平不満”をぶちまけた。

小林麻耶、海老蔵への積年の恨みつらみが爆発!暴露の嵐

小林は自身のブログ「Life is Beautiful」で「海老蔵さんへの今まで我慢していた事を話します」と予告。

「小林麻耶暴露」と題した動画では冒頭いきなり「松居一代です」とボケをかまして視聴者を拍子抜けさせた。

ところがそのボケはこの後の暴露への伏線だったのか、その内容は2017年に松居一代が当時の夫・船越英一郎への暴露動画を思わせる恐ろしいものだった。

小林は声を上ずらせ、涙を交えながら海老蔵への恨みの数々を吐き出していった。

2021年4月、小林と國光氏が離婚する際、海老蔵の「離婚は公表しない方がいい」という助言に従い、離婚は公表しないままにしていたという小林。

ところが、海老蔵は同年10月29日の『市川海老蔵ブログ』で「おかえり、」というタイトルの記事を投稿。それは小林と海老蔵の長女麗禾ちゃんと長男勸玄くんと仲睦まじく食事をする姿だった。

「本当におかえりなさい、いろいろあったけど、関係ない。久しぶりに!! 今日は摩耶ちゃんと晩御飯」

それだけの投稿だったが、海老蔵のブログに小林が久しぶりに登場したことで、マスコミが國光氏との離婚を憶測するには充分だった。

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小林によると、海老蔵は事前に何の相談もなくアップしたといい、「久しぶりに」のひと言で、ずっと絶縁状態が続いて、離婚してやっと再会できたかのようなニュアンスになっていた。

だが事実は異なるようで、小林はそれ以前も甥姪とは頻繁に会っていたというのだ。

「なんでこういうブログをわざわざ今書くんだろう?」と疑問に思っていた小林が、知人の歌舞伎関係者に話を聞いたところ、海老蔵は女性関係の噂をカムフラージュするために小林との食事のブログを投稿したことが発覚したという。

その頃、海老蔵は10月15日に発売された「週刊ポスト」に巡業先で2人の女性との密会をスクープされており、それをうまくごまかすためだったとみられる。

「海老蔵さんの気持ちをなんで踏みにじるんですか?」「何でまたよりを戻しているですか?」「あなたなんかいなくなればいいのに!」一部の海老蔵ファンから罵詈雑言を浴びせられたと小林は動画の中で明かした。

これをきっかけに小林はまた姪と甥に会えない状態となり、海老蔵への不満を言わずにいられなくなったようだ。

小林の怨み言は止まらず、2010年に海老蔵が暴力事件を起こした際、記者に毎日コメントを求められて追いかけられたことに対する不満。

さらに、妹であり海老蔵の妻・真央が亡くなったときに海老蔵が言ったという「こんなに高いマンション買ったばかりなのに…」発言に絶句したことも明かした。

どこまで真実かは不明だが、結婚当初に小林は真央から海老蔵に奴隷のような扱いを受けており、「死にたい」「離婚したい」と相談を受けていたと語った。

最後にブログの読者から「なぜ甥姪の写真を載せないの?」と尋ねられているが、それは海老蔵から「載せないで」と言われているからだと強い口調で訴えた。

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「ものすごく愛してます。姪と甥を!」と語った小林。どうやら我が子のように愛する姪と甥と会えない不満から、今回の“告発動画”となったようだ。

プーチンに“恩を売る”習近平の思惑。「無礼」な米国の要請を拒否する隣国

ロシアの一方的な「力による現状変更」の開始から3週間余り、その間の国際社会のさまざまな働きかけも虚しく多くの一般市民が犠牲になり、出口が見通せないウクライナ紛争。なぜこの戦争はここまで長引き泥沼化してしまったのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では著者で元国連紛争調停官の島田久仁彦さんが、その理由を各国の動きや思惑を分析しつつ考察。さらにウクライナ紛争の展開の中で見えてきたという、「笑う米中と泣く日欧」という構図についても解説しています。

 

ウクライナ紛争が映し出す国際協調の力と限界

開戦から約3週間経った3月16日の夜(日本時間22時ごろ)、ウクライナのゼレンスキー大統領がアメリカ連邦議会に対してvideo linkで演説を行いました。

ウクライナを襲う惨状(その際に真珠湾攻撃の話と9.11のエピソードが例に出されたのは、かなり複雑な心境になりましたが、ここではこれ以上は申しません)。

ロシアからの容赦ない攻撃と民間人の悲劇。

友好国からのサポートに心から感謝しつつも、国際協調の限界を匂わせたフラストレーション。

米国連邦議会に対して演説し、希望を託すことで、最後の賭けに出た訴え。

そして、その演説の途中に流された動画は、議会で聞いていた議員やスタッフ、そしてテレビを通じて観ていた私たちにも大きなショックを与えました。

数週間前まで平和だったころのウクライナ各地の人々の様子と、破壊し尽くされ、絶望と恐怖、涙にくれる人々の姿が対比されるように映し出されていました。

その内容には心を打たれ、「何かせねば!」という気持ちを沸き立たせました。

しかし、正直なところ、同時に、私自身がコソボ紛争の対応をした際に“経験”した巧みなメディア戦略と印象操作という記憶がフラッシュバックし、何とも不気味で心地の悪い感触も襲ってきました。

ロシア側・ウクライナ側双方から出される戦果や相手の被害状況などについての情報(大本営発表)に対しては、そのまま鵜呑みにできないことは皆さんもお分かりだと思いますが、メディアを通じて映像で伝えられる“事実”に対しては、なかなか抗うことができず、無意識のうちに印象を植え付けられている気がします。

ところで皆さん、今週報じられたマリーナ・オフシャンニコワさんの“勇気ある”映像を見てどうお感じになったでしょうか?

ロシア国営ニュースの人気ニュース番組の“生放送中”にNO WARと書かれたプラカードを持って映り込み、ロシアの視聴者に向けて(主にSNSに頼らないシニア層)「プロパガンダの嘘に騙されないで」と訴えかけた映像です。

ロシアを含む各国のSNSで瞬く間に拡散され、各国のメディアは【ロシア国内で起きている反プーチンの動きの典型例】として取り上げて、何度も何度もそのクリップを流しました。

「こんなことをして…彼女、恐らく…」と生命の危機まで心配した矢先、日本円にしてたった3万2,000円ほどの罰金刑を受けただけで、迅速に釈放され、おまけに裁判所の前でインタビューを受けるという、非常に珍しい状況を目にしました。

今回、鬼・冷徹・悪魔と表現されるプーチン大統領とその周辺に対して、国営メディアを通じて公然と非難するという、恐らく国家反逆罪に問われるような内容で、通常ならとてつもなく恐ろしい状況下に置かれるはずなのですが、一体何が起きたのでしょうか?

一応彼女は「当局から寝る間も与えられず14時間連続で激しい尋問を受けた」と語っておりますが、このように公然とメディアの前で自由に語れるということも非常に珍しく感じませんか?

そして、ご存じの方も多いですが、私が知る限り、ロシアの国営メディアで“生放送”は存在せず、大体8分から10分間の遅延配信が一般的だそうです。これだけのタイムラグがあったのに、“そのまま”放送したのは、どのようなニュアンスを感じるでしょうか?

ちなみに2月24日にロシア軍がウクライナ全土に“侵攻”した際、ロシア国内で起きた戦争反対のデモに対しては、同胞ロシア人たちを、年老いたご婦人を含め、容赦なく弾圧し、その方針は不変なはずですが、今回はどうしたのでしょうか?

これに対してのこれ以上の考察は、もう陰謀論のような内容になりかねないのであえて避けますが、正直申し上げて、とても違和感を抱いたことだけは、お伝えしたいと思います。

 

単純作業を丁寧にやる人と一番早く終わらせる人。優秀な人材はどっち?

一緒に仕事をしていく中で、「誰が優秀で誰がそうでないか」ということはだんだんわかってくるものですが、そんな時間を要さずとも、個人の能力を簡単に判別する方法があるといいます。それはどんなものなのでしょうか?今回のメルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では、著者・佐藤しょ~おんさんがそんな「優秀な人の見分け方」の方法を紹介しています。

優秀な人の見分け方

その人が優秀かどうかを簡単に判別するひとつの方法が、フットワークの軽さを見るということです。つまり行動を開始するまでの時間が早いかどうかを見るのです。

同じ課題を与えてみて、一番最初に動き出す人(完成した人じゃないですよ、初動の話ですから)にまずは注目しましょう。

そして絶対に外さなければならないのは、初動までの時間が下位30%に入っている人です。

例えば、ヨーイドンでスタートして早い人から順番に何らかの動きを見せるわけですね。で、半分の人が動き出したのに、まだあれこれと考え続けて身体を動かさない人っているんですよ。で、70%人が行動を開始したのにまだ動き出さない残り30%の人は、その中に優秀な人が混じる確率が極めて低いので、全員アウトという判断をするべきなんです。

そして次に見るべきなのは、完成させた順番です。ここも、最後まで完成させられない人、提出できない人は、無条件で切った方が良いと思います。これはあくまでもビジネスの話ですよ。

10人とか20人という集団に、同じ課題を与えて、最後に提出する遅い組3%って、ほとんど仕事ができませんから。

これが笑っちゃうことに、封筒に宛名を書くみたいな単純作業でも同じなんですよ。多少字が汚くても良いから、速く書いてくださいねって言っているのに、下位3%の人って丁寧にゆっくり書くんですね。おいおい、私の話を聞いていましたか?と言いたくなるんですけど、本当にこういう人がいるんです。

京大教授が危惧。日銀の新審議委員・高田創氏が日本経済に悪夢をもたらす

対話を重視しバランス感覚を大切にする岸田首相ですが、今回の日銀人事に関してはその姿勢が「凶」と出てしまったようです。今回のメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』では京都大学大学院教授の藤井聡さんが、日銀の新審議委員に岡三証券の高田創氏を選定した首相に対して「心底失望した」との率直な心情を吐露。その上で高田氏がいかに審議委員に不向きかについて、彼の発言を引きつつ解説しています。

(この記事はメルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』2022年3月12日配信分の一部抜粋です)

 

岸田総理が選定した新・日銀審議委員「高田創」氏は、「日本経済に悪夢」をもたらす

日本銀行の審議委員というのは、日銀の政策を決定付ける大変に重要な役職で、「6人」が選定されています。

その任期は5年間なのですが、先日、積極的な金融緩和の必要性を主張され、かつ、消費増税に否定的な見解をお持ちであったエコノミストの片岡剛士氏が任期切れで退任されることになりました。

ついては、その後の審議委員が誰になるのか、関係者は皆大いに注目していたのですが……「岸田政権」によって選定されたのが、岡三証券エコノミスト高田創氏でした。

当方、この人事を見て、心底、岸田総理に失望いたしました。

何と言っても高田氏は、「国債暴落」という本をアベノミクスが始められた2013年に出版しており、「こんな金融緩和続けてたら、そのうちヤバイことが起こって、日本政府は破綻しちゃう事になるぞ!」と、煽っておられた人物のお一人だったからです。

そもそも、積極財政派と呼ばれる方々は、「金融政策」よりも「財政政策」の方が重要であると認識しており、したがって日銀審議委員の人事にはさして興味関心を示さない、という傾きがあります。

当方もどちらかといえば金融政策よりも財政政策こそが重要であると認識している論者の一人ではありますが……さすがに今回のこの高田氏選定人事だけは、「いくら何でも岸田さん、そりゃ滅茶苦茶じゃないですか……」と、あきれかえってしまうような代物だったわけです。

はっきり言って、高田氏の様な方が日銀の政策を決定する様になれば、日本経済が再生され、勢いのあった20世紀のような明るい時代が再び日本に訪れる───なんていう未来はもう訪れなくなるだろう、と予期されるような方なのです。

高田氏のどこが、そんなにヤバイ人材なのか……以下、その点を解説いたしたいと思います。

まず第一に申し上げないといけないのは、政府における一般的評価では、高田氏はそんなにヤバイ奴だとは認識されていない、という点です。

高田氏は、「リフレ派や積極財政派と呼ばれるグループ」とも違うし、「超緊縮派」(あるいは、財政タカ派)と呼ばれる方々とも違っていて、ちょうど両者の中間的なバランスある人材だ、思われている様なのです。

ですから、今回の人事は折衷案的な人材をお好みになる岸田さんならではの人事だと言うこともできるのですが───彼の発言を検証してみると、決してバランスある人材などではない、相当にヤバイ奴だ、という真実が見えてくるのです。

 

「素直で良い子」こそ危険。表面的な態度を重視しすぎる学校教育の問題点

教室における「聞く」を考える

「聞く」には2種類ある。
「音声として耳に入っている」という状態と「理解する」というこある。

つまり「一見聞いているようだけど理解していない」があり得る。例えば、すごく真面目に授業を受けているけど、内容がわかっていない。反応や返事がすごくいいけど、実はわかっていない。こういう状態ある。

逆に「聞いていないよう実は理解している」ということもある。例えば、授業を真面目に受けてないと思っていたら、実はよく理解して楽しんいた。教室の後ろ好き勝手に寝っ転がって遊んいたと思ったら、大事なことを急に発言する。こういう状態ある。

どちらをどう扱うか。
教室歓迎されるのは、Aの方ある。
真面目に聞いているように見えるからある。

しかし、実際はBの状態の方が学校の目的には適う。一見扱いづらいようだが、に付けさせたい学力をつけているともいえる。聞く態度がよくないだけ、能力的には聞く力を活用しているということある。

学校教育の抱える問題点がここにあるように思っている。即ち、表面的な態度を重視しすぎて、本質的な力をつけられていないのはないか、ということある。

「素直いい子」「お利口」を称賛しすぎる傾向がみられないか。よくわかっていないけど従うようにしていないか。それは大人への迎合になっていないかということある。

よく考える子の中には、一見あまり素直には見えない子どもが複数含まれる。例えば、全く喋らない(発言しない)子。いつも「変な発言」をする子。言われたことがなかなかきない子。

これらを「問題のある子」とみなすと、教育はその意義を失っていく。大概、どこかが突出していれば、どこかが大きく凹んいるものある。突出している部分が多い子あれば、凹みも多い。

教える側の問題は、凹んいる側にひどく注目してしまうことる。逆に、突出している面は、ずっと上まあって、下からはよく見えないの注目されにくい。「聞いていない」という態度面は、よく目立つ凹みに見える。

それは、本当に聞いていないのか。本当に反抗的なだけなのか。やる気がないのか。本人なりの理由もあるのはないか。聞けるようになる手立てがあるのはないか。あるいは、一見聞けないままも大丈夫なのはないか。

私自、あまり授業をきちんと聞いていなかった、あるいは聞けなかったことが多々ある。一方、必要なことには全神経を集中して聞くこともある。それは、今も全く変わっていない。自分という人間一人見ても、何も同じようにはきないのある

こういう視点、今回「聞く」を見直してみたいと思った次第る。聞くことは学力の中心ある。ここをどう扱うかは、教育において重要な位置を占めると考える。

出典:メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術

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1億の個人商店が生む3億人の雇用。李克強首相が語った中国経済の懸念

3月11日に閉幕した中国の全国人民代表大会(全人代)は、ウクライナ情勢などの影響もあり、日本ではほとんど注目されることがありませんでした。当の中国も焦点は秋の党大会での習主席の3期目就任で、そのためにも「人心の安定」重視の姿勢が明らかだったようです。多くの中国関連書を執筆している拓殖大学教授の富坂聰さんは、自身のメルマガ『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』で、「最後の1年」と意味深な発言をした李克強首相が示した中国経済の懸念に言及。雇用と物価、地方の不動産市況の問題に、中国がどう対応しようとしているか伝えています。

 

李克強首相が全人代で示した中国経済への懸念

3月11日に閉幕した全国人民代表大会(全人代)は予想通り秋の党大会への通過点で、焦点のぼやけた大会となった。わずかに注目を集めたのは習近平国家主席が退出の際にとった行動と、李克強首相が内外記者との会見で語った言葉だ。

前者は、退出する習主席がわざわざ夏宝龍中国国務院(中央政府)香港マカオ事務弁公室主任の前で立ち止まり、二言三言話しかけた場面だ。おそらく感染拡大に対応する香港への労いの言葉だろうが、予期せぬ出来事に慌てる夏主任の様子が印象に残った。

後者は、李首相が会見のなかで「最後の1年」と任期に言及したことだ。あまり前例のないことで、習主席との対立が反映された行動だったのでは、との憶測を生んだ。

いずれにせよ大きな話題にはならず、相変わらず全人代に向けられた興味は、直近の経済についてだった。すでにメルマガでも触れているが、中国経済は相対的には良好を保っているが、いくつかの難題も抱えている。

足元の懸念については李首相の政府活動報告のなかで、「感染症による世界的な影響は依然として続き、世界経済の回復力も不足している。主要な商品の価格は高止まりしていて、外部環境はより複雑かつ厳しくなり、不確定にもなっている。(中略)我が国の経済発展は、需要の収縮、供給のダメージ、そして弱気な先行き見通しという三つの圧力にさらされている。局部的な感染症の発生が続いていて、消費と投資の回復には遅れが見られ、輸出の安定化はますます厳しくなっている。エネルギーや原材料の供給も依然として偏り不足し、中小零細企業や個体商の生産及び経営を困難にしている」と語ったとおりだ。

人心の安定を重視する中国共産党が最も気にかけているのが雇用であることは言を俟たない。次いで物価の上昇である。まず雇用に関して、国内のメディアから一部の企業で進むリストラや新規雇用の圧力について質問が出た。

李首相はまず雇用の重要性について「2020年、感染拡大の逆風のなか経済成長の目標値を定めなかった年にも新規雇用900万人の目標を定めた」と語り、なかでも子供の学費などの大きな支出が家計にのしかかる9月までの期間、就業問題が解決していることが重要だとの考えを示した。

また就業問題を広く安定させるためには、中小企業や、さらにその下の零細企業と個人商店などの存在が重要になるとの考え方を示し、「わずか1億の個人商店が3億人の雇用を生み出す」とも語った。

 

安倍派に“鞍替え”?二階氏に見切りをつけた片山さつき氏の「思惑」

今夏の参院選で改選を迎える片山さつき氏ですが、ここに来てその身辺が慌ただしさを増しています。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、二階派を去り安倍派への入会を目指す片山氏の動きを紹介するとともに、その思惑を考察。さらに頼りとされた安倍元首相の複雑な胸の内を推察しています。

 

二階派離脱の片山さつき氏が安倍派入会を画策する真の理由

すったもんだの末に自民党二階派を退会した片山さつき参院議員は3月13日の党大会に参加後、その動向に関心を寄せる記者たちに、こう語った。

「(安倍派入会へ)今から手続きをとっていく。安倍晋三元首相に任せている」

時事通信が速報し、Yahooニュースに掲載されるや、片山議員は間髪を入れず、以下のようにTwitter投稿した。


安倍派入りへ「手続き取る」 自民・片山氏(時事通信)#Yahooニュース 正確には「参議院清風会からまず、」と明確に申し上げたのですが、お約束通り、正式な参議院全国比例区の自民党公認状を授与された本日のタイミングで、旗色を明らかにさせて頂きました。

「お約束通り」というところが、プライド高い片山氏の真骨頂といえようが、さてこれ、安倍元首相との間ですでに話がまとまっているのか、それとも報道先行で安倍派入りを既成事実化しようという目論見なのかが、はっきりしない。

ただ、今夏の参院選が迫るなか、二階派にいるより安倍派に移ったほうが得策という計算はあるだろう。それは、女性政治家の出世レースにおける焦りのようなものと捉えることもできよう。元夫、舛添要一氏は次のように語る。

「片山は上に媚びるのが苦手なタイプです。でも、隣には取り入るのがやたらとうまい稲田や小池がいる。さらに自分以外の女性議員はどんどん出世して大臣になる。片山は焦るわけです。自分は元大蔵官僚で、しかもミス東大なのになぜ出世できないのか。稲田が安倍さんに重用されるのは右派だからだ。それなら私も右に行けば出世できるのではないか──結果、在特会のデモに参加してしまう」(2018年1月13日NEWSポストセブンより)

舛添氏の昔のガールフレンド、小池百合子氏の甘え上手は身をもって知っているだろうが、安倍元首相への接近レースという面では、とっくに圏外である。

稲田朋美氏も、安倍氏の秘蔵っ子だの、総理候補だのといわれた頃の面影はない。2016年、防衛大臣に起用されたが、安倍首相の期待に応えられず、昨今では選択的夫婦別姓やLGBT法案などリベラル色の強い政策に注力し、保守派の反感を買っている。

片山氏が気になるのは、稲田氏でも小池氏でもなく、昨年の総裁選で安倍氏の支援を受けた自民党政調会長、高市早苗氏であろう。

政治歴からみると、高市氏は大先輩である。2006年、第1次安倍内閣で初入閣している。片山氏の初入閣は2018年、第4次安倍改造内閣だ。しかし、年齢は片山氏が一つ上で、財務省キャリアとして23年、しかも女性初の主計局主計官をつとめた自負がある。