日本人はもっとギリギリに立て。世界的建築家・安藤忠雄は逆境をどう乗り越えたのか?

日本を代表する建築家の安藤忠雄さん。いまや彼の建築物は多くの人々を魅了していますが、それまでは「負け戦」の連続だったそうです。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、負けた時に自分に問うべきこと、分析すべきことを、ウシオ電機創業者・牛尾治朗さんとともに語った対談を紹介しています。

建築家・安藤忠雄が「常にギリギリ」の状態に身を置けと言ったわけ

日本を代表する建築家・安藤忠雄さん。多くの人々を惹きつけてやまない、その比類ない建築が世に知られるまでは「負け戦」の連続だったといいます。

なぜ度重なる逆境を乗り越えてこられたか、自身の勝負哲学を語っていただきました。

※対談のお相手は、ウシオ電機創業者・牛尾治朗さんです(当時)。

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〈牛尾〉
あなたは負けた時に、なぜ負けたかということを徹底的に分析して次に生かしているそうですね。自分がなぜ負けたか、相手のどういうところがよかったかというのを分析して、努力してそれを自分のものにしていると。そういうところはすごく素晴らしいと思うんです。

〈安藤〉
コンペには日本はもちろん、パリやニューヨークやロンドンでもよく参加するんですけど、美術館なんかの公共建築はほとんどコンクール・コンペなんですね。ですから大体200人くらいの参加者の中から経歴や実績で10人くらいに絞って、その人たちに絵や模型を作らせて競うわけですが、まぁよく負けるんです。

けれども、負けてから相手の作ったものを研究すると、やっぱり相手のほうがわれわれ以上にいろんなことを考えていることに気づくわけです。相手に比べたらやっぱり努力も足らん、創造力も足らん、次はこの部分はこういうふうにうまくやらなければいかんなと。そういうふうに、いろんなことに気づいて少し実力がつくけれども、次のコンペでもまた負ける。また少し実力がついて、それでもまた負ける。だけどやっていくうちにいろんなことを覚えて、そのうちに勝つわけです。

ところが、勝つと当然相手の研究はしないですね。これはまずい。勝った時にも相手のことを研究すればもっといいわけですけれども。

〈牛尾〉
なるほど、負けた相手の作品も研究しろと。

〈安藤〉
そうです。だけど大体しない。勝っても負けても、相手を研究して自分たちのまずかったところを集めていくと、次の機会にもっと役立つんです。

この10数年、日本は世界から駄目だ、駄目だと言われ続けていますね。しかし、1980年代に欧米の講演会に行った時に向こうの人は、日本の企業のあり方も、社会のあり方も、そして教育のあり方も、全部素晴らしい。そして、いかに日本に学ぶかが一番大きな課題なんだ、と言っていたんです。

その結果、日本と欧米の立場は逆転しました。それでこの10数年は、アメリカでもヨーロッパでも、日本はどうなっているのか、いつ立ち上がるのかと。いまの日本は、企業のあり方がまずい、教育はもうまったくまずい、何もかもまずいと言われているんです。

〈牛尾〉
おっしゃる通りです。

普通ならコントの世界が現実に。文末の「。」が怖い“マルハラ”の本質とは?

あなたは「マルハラ」という言葉をご存じですか? メルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』の著者で現役小学校教師の松尾英明さんは今回、文末の「。」が怖くて威圧的だという「マルハラ」というものが存在することに対して、いち教育者として語っています。

「マルハラ」は教育の必然的結果

最近出てきた「マルハラ」という言葉をご存知だろうか。

参考:Yahoo!ニュース

LINEにおける「。」が威圧的で恐ろしいという。若者とLINEで連絡する時には気を付けようというようになるのだろうか。「いい加減にしろ」と言いたいのが私を含めた大部分の大人の意見ではないかと思う。(これはマイノリティを大切にしろという話とは違う。)

こんな戯言自体はどうでもいいのだが、ここには現在の教育における重要問題を含んでいるように思える。これはまさに「心身の苦痛を感じている」=「いじめ」という定義そのものである。ここに理由の如何や事情は問われない。この根幹にある「いじめられている者を最優先で守る」という制度設計の思想自体は、極めて正当である。

一方で「どんな時でも絶対に人に嫌な思いをさせていはいけない」と拡大解釈してしまうと、話が変わってくる。その解釈だと、人と共に生きていくこと自体が不可能になるし、かえって息苦しくなる。人と人とが一緒に生きていく以上、利益の相反をはじめ嫌なことにも直面するのは必然だからである。

今後は社会全体として「了解しました。」とLINEを送っていた上司側が気を遣うことになるだろう。「苦痛を感じていたのに気付かずにごめんね」ということである。(もちろんこの時↑にも「。」をつけてはいけない。)

もはや本来コントでしかない世界が現実化し、現在進行形で悪化している状態である。

これらの前提となっている考えがある。それが「平等」という名の仮面を被った「悪平等」である。

トーストたったの30円!なぜ、大阪・堺市のとある喫茶店はモーニングを激安で提供できるのか?

激安のモーニングを出す大阪のとある喫茶店。利益を出すには難しそうな激安価格なのですが、なぜここまで安く提供できるのでしょうか。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者、佐藤きよあきさんが、その経営戦略を分析しています。

トースト+サラダ+ゆで玉子=90円。日本一安い喫茶店の経営戦略とは?

大阪府堺市に、あり得ない価格でモーニングを提供する喫茶店があります。

トースト30円、ミニサラダ40円、ゆで玉子20円。

いずれもドリンクを注文した場合の価格ですが、300円の水出しホットコーヒーと一緒に注文すれば、モーニングセットが390円ということになります。

しかも、朝だけのモーニングではなく、営業時間中、つまり終日この価格なのです。

コーヒーの水出しは手間と時間が掛かるのに、300円。カフェオーレ330円、ウインナーコーヒー350円。

他には、マスターがパンを手づくりしており、クロワッサン30円、スイートポテトパイ50円、アップルパイ100円、メロンパン100円などがあります。

こだわりのコーヒーの他にも、紅茶のオレンジペコ300円、ダージリン300円、アールグレイ300など、紅茶専門店のようなメニューも揃えています。

パスタ類は550円~、カレー類は450円~など、オーソドックスな喫茶店メニューも並んでいます。

なぜ、これほど安く提供できるのでしょうか。

マスター曰く「あれもこれもと欲をかかずに、昔に戻って、本来の喫茶店のスタイルでやれば良い」。とは言うものの、安過ぎますが。

多くの常連さんがいるので、薄利多売ではありますが、生活はできると言います。

オーナーは、50年近くコーヒー店で働いており、76歳で夢だった自分のお店を持ったのです。

古い長屋を自ら改装し、昭和の喫茶店という風情を創り出しています。

店内には、アンティークなカメラや写真、絵が飾ってあり、棚には本が並び、かなり昔からその場所に存在していたかのような佇まいとなっています。

オープンは2018年ですが、なぜか古びた感じが、居心地の良さを演出しています。

細かな物がたくさんあり過ぎて、多少煩雑にはなっていますが、それが気取らない堺市民の気質に合って、長居のできる空間になっているようです。

経費を掛けないように、内装をDIYしたり、パンを自分で焼いたりして、安く提供できるようにしているのです。

また、お客さまにはセルフサービスをお願いしています。

カウンターで注文して、できあがったら取りに行き、その場で代金を支払い、自分でテーブルまで運びます。これも安くするため。

サービスが無くても、お客さまが納得できる価格にすることで、毎日でも足を運んでくれるようになります。

毎日通っても、お金の心配がないお店づくりをしたのです。

いつもお客さまで賑わっている喫茶店。ゆっくりとした時間を過ごし、癒され、和む。

そんな場所のあるお客さまは幸せです。

それが、マスターの願いなのです。

image by: Shutterstock.com

目でも耳でも「ハートカクテル」に酔いしれて。漫画家わたせせいぞうが「心に水平線を描いている」音楽とは?

1983年から1989年まで漫画雑誌『モーニング』(講談社)に毎号カラー4ページで連載され、カリスマ的な人気を誇った漫画「ハートカクテル」。 作品に描かれた、まるでアメリカ西海岸やリゾート地を思わせるオシャレな世界観と映…

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安倍元首相の政治資金をゲット、昭恵夫人の「異常な金づかい」…安倍記念館を「税金で」奔走、「昭恵公認」全高3m安倍晋三像も

安倍晋三元首相の死後、政党支部や政治団体に残されていた政治資金やパーティー券収入など約3億4000万円を、複雑なスキームによって非課税で“相続”した昭恵夫人。2017年の森友学園問題では、責任回避のために「首相夫人は私人である」と閣議決定されたにもかかわらず、いったいこの巨額資金を何に使おうとしているのでしょうか?小林よしのり氏主宰「ゴー宣道場」の寄稿者で作家の泉美木蘭さんが、最近の「アベトモ」界隈の驚くべき実態をご紹介します。(メルマガ『小林よしのりライジング』より)

3億4000万円を非課税で手に入れた昭恵夫人

安倍派をめぐる「政治とカネ」の問題は、ぐらぐらになった国会議員たちによってぐらぐらに迷走し続けているが、国会の外でも注目しておきたい話がある。

安倍が政党支部や政治団体などに残していた政治資金、生前に開いたパーティー券収入など約3億4000万円が、死後、「寄付金」という名目で安倍の資金管理団体「晋和会」に集められ、そのまま昭恵夫人が非課税で引き継いでいたという件だ。

晋和会の所在地は、議員会館から昭恵夫人の自宅に移されている。

昭恵夫人が引き継いだカネのなかには、自民党山口県第4選挙区支部に残されていた1億3700万円の資金も含まれていた。

自民党は山口第4区で吉田真次衆院議員を選出しているため、本来なら同支部はその吉田議員に引き継がれるのが筋らしいが、資金の整理が行われてさっさと解散。

吉田議員は、統一協会に与して男系に固執している安倍のコピーのようなものなので、同情もしないし落選すればよいとしか思わないが、問題は、政党助成法により、党支部を解散した場合、政党交付金の残金を国庫に返還する必要があるということだ。

同支部には、政党交付金の残金が3080万円あったが、昭恵夫人はこれを返還せずに2022年末までに全額使い切っていた。

「私人」と閣議決定された昭恵夫人が政党交付金を流用

政治資金使途報告書には、事務所の閉鎖にかかる費用が計上されているが、人件費は前年の2倍以上にあたる2130万円にものぼる。人件費の内訳は記載する義務がないため、誰にいくら支払われたのかはわからない。

昭恵夫人と言えば、2017年の森友学園問題で、責任を回避するために、むりやり屁理屈をこねくりまわして「首相夫人は私人である」とわざわざ閣議決定された記憶がよみがえる。

私人であり、国会議員に立候補する意思もない人間が、政治資金をそっくり相続して、しかも、税金が原資となっている政党交付金を勝手に使いまわしていたわけだ。

さすが、昭恵夫人ですね!という皮肉しか出てこない。

ただ、政党交付金を返納せずに使い切ったからといって、法的に罰せられる仕組みはない。そもそも政治団体の解散に関する手続きや手順が法律で定まっておらず、政治活動の実態が不確かなままでも、資金集めや資金還流を行うことができるようになっているらしい。

昭恵夫人に対しては、「一般人は、遺産相続のときに相続税を納めているのに、多額の政治資金を非課税で受け取っているなんてずるい!」という怒りの声が起きており、とても共感するのだが、一方で、知っておきたい知識もある。

政治団体の資金は、個人の資産とは異なり、「政治活動にあててほしい」という意図で渡された寄付金など、なかば公的な意味合いのカネであると判断されるため、国が手をつっこんで相続税を課すわけにはいかないのだ。

また、「政治団体に課税できるようにしろ!」という意見もあるが、憲法21条では「結社の自由」が保障されている。

一連の「政治とカネ」問題への解決策として、国が政治団体に対して課税などの形で積極的に介入できるようにしてしまうと、時の政権が、特定の政治団体を排除するべく悪用する恐れがあるため問題がある、ということも頭に入れておきたい。

報道を見ていると「なんでこんなズルい脱税行為が許されるんだよ」と思うが、昭恵夫人や、政治資金問題にぐらぐらする政治家には、道義的責任があり、それをどこまできちんと質して「まともな政治家」を輩出する土壌を作っていけますか、という点が国民にも問われていると言える。

この記事の著者・小林よしのりさんのメルマガ

トランプ氏「プーチンにNATO攻撃を促す」発言の真意とは?怪我の功名でバイデン降ろし加速も…米大統領選2024最新分析

ドナルド・トランプ前大統領が在任中、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が軍事費を十分に払わない場合「プーチンに好き勝手をさせる」「攻撃を促す」旨の発言をしていたことが判明。この暴言、欧州では大炎上、日本でも大きく報道されていますが、アメリカ国内ではそれほど大きく取り上げられていないようです。あえて今、このタイミングで「暴言」を繰り出したトランプの計算とは?メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』著者で米国在住作家の冷泉彰彦さんが、揺れ動くアメリカ大統領選挙の最新情勢を解説します。

「行き過ぎ」が招く想定外。米大統領選2024 最新情勢

日米ともに、政局の一寸先は闇という状況が続いていますが、そんな中で先週から今週にかけての1週間だけでも、かなり動きが出ています。

まずアメリカですが、共和党におけるトランプ一強という状況は加速中、一方のバイデンは人気降下中というトレンドは変わっていません。

それどころか、それぞれの上昇または下降の勢いが増しているといって良いでしょう。

【関連】なぜ「きれいなトランプ大統領」が誕生するのか?「もしトラ」に新ルート、ライバル白旗の裏で進む新・新世界秩序構築

では、このままトランプ対バイデンの戦いになってトランプが勝利というシナリオがより確実になっているのかというと、この点については少し違う雰囲気が出てきています。

一言で言えば、「行き過ぎてしまって、話が変わる危険が出てきた」ということです。

「バイデンは高齢のため大統領に相応しくない」86%の衝撃

どういうことかというと、まずバイデンの方ですが、この間の支持率低下には大きく分けて3つの要因があると言われてきました。

「インフレは沈静化しても、物価上昇が止まっただけで元のようには下がっていない。つまり痛みは継続しているのに、バイデンには危機感がない」

「ガザ危機はエスカレートするだけであり、バイデンはネタニヤフを誠実に説得しているつもりかもしれないが、若者はバイデンも共犯だとして反発している」

「バイデンの健康不安説は出たり入ったりしているが、民主党内で一気にバイデン降ろしという動きまでは行っていない」

ということで、どの要素も決定的ではないものの、とにかく「中道から左派の世論はジリジリとバイデンを見放し」始めているのに、バイデンは「自分は悪くないし、路線変更もできないのでしない」という妙な均衡があったのでした。

ところが、ここへ来てこの3要素が一段と悪化してきています。

「インフレは下げ止まり、ガソリン価格は下がっていたが、これが下げ止まっている。その一方で、人手不足による労賃上昇が、改めて物価を押し上げる要因に」

「ネタニヤフは、ここへ来て100万都市ラファへへ侵攻すると宣言。下手をすると万単位の死者が出るという指摘も。ここでラファ侵攻が止められないと、バイデンの無能感が噴出してしまう危険性が出てきた」

「バイデンの高齢不安に関しては、特別検察官がハッキリと『記憶力の低下』を指摘したことで、世論の我慢は限界に」

という状況です。

こうなると、そろそろ臨界点が近づいてきているのかもしれません。11日(日)に公表されたABCテレビと調査会社イプソスの連合による世論調査(この種のものとしては、かなり規模も信頼性もある調査です)によれば、「高齢のため合衆国大統領に相応しくないのは誰か?」という質問に対して、

  • バイデンだけ……27%
  • トランプだけ……3%
  • その両方……59%

という結果となっています。これを組み替えて、2人の候補について、「高齢のため相応しくないかどうか?」という質問だったとすると、

  • バイデンがダメ……86%
  • トランプがダメ……62%

ということで、この数字を元にすると「アメリカ国民の86%はバイデンが高齢のため大統領選出馬には不適格」だと思っているということになります。この種の調査はこれまでにも実施されており、それなりにバイデンに辛口の数字は出ていました。

ですが、この86%というのは衝撃です。

仮に民主党と共和党の支持者が「50・50」だとして、共和党支持者は全員が「バイデンは不適格」だと答えていたとします。その場合、残りの50%(と仮定して)の民主党支持者の中で36%、つまり民主党支持者の72%がバイデンは不適格だとしている可能性があります。これは大変です。(トランプの場合は、12%)

ここまで来ると、どう考えても民主党サイドとしては「プランB」、つまりバイデンの名誉ある撤退と、代替候補の検討に進まざるを得ないと思います。

ですが、この動きですが、まだ表面化はしていません。というのも、方程式が複雑すぎて話が進みようがないのです。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

教師が生徒に「殺してやろうか」いじめと体罰の街・東京都小平市が調査を拒んだ“脅迫と体罰地獄”

東京都の多摩地区に位置する小平市。都心へのアクセスも良く自然豊かな街として知られていますが、「教育行政」は目を覆うばかりのものと言って差し支えないようです。今回のメルマガ『伝説の探偵』では、現役探偵で「いじめSOS 特定非営利活動法人ユース・ガーディアン」の代表も務める“いじめ探偵”阿部泰尚(あべ・ひろたか)さんが、いじめや教員による脅迫・体罰への小平市のあまりに酷い対応を、被害保護者の声とともに紹介。殊にとある案件については、「もはや地獄だと言っても過言ではない」との強い言葉で批判しています。

【関連】虚構話とニセ証拠で被害保護者を“モンペ”に仕立てる悪質さ。調査で浮上した「全国的いじめ隠蔽マニュアル」が存在する可能性

いじめ探偵も嘆息。暴力教諭と「共犯」東京都小平市の教育行政

2023年11月23日発行、まぐまぐニュースでは11月27日の掲載となった「虚構話とニセ証拠で被害保護者を“モンペ”に仕立てる悪質さ。調査で浮上した『全国的いじめ隠蔽マニュアル』が存在する可能性」。

読んでいない方は、ぜひとも読んで頂きたいところだが、この記事に多くの被害者から、共感するという声と同時に、ほぼ経験しましたという被害者からの声が届くようになった。

【関連】虚構話とニセ証拠で被害保護者を“モンペ”に仕立てる悪質さ。調査で浮上した「全国的いじめ隠蔽マニュアル」が存在する可能性

今回は、小平市で被害になっているという任意団体のメンバーから被害報告があった。

2024年1月26日、ZOOM会議にて、小平市子どもを守る会のメンバーの3人にお話をうかがった。

メンバーの皆様は匿名ということなので、「Aさん」「Bさん」「Cさん」と表記する。

Aさん:息子が担任女性教諭から体罰やセクハラを受け続けPTSDに

Aさんの息子さん(当時小学6年生)は公立小学校に在籍中、担任の女性教諭から体罰やセクハラ行為をされたという。そしてこの行為に触発された同級生らから既に重大事態いじめと認定されるほどの暴力などを受けた。

教諭の行為についての一例を示してもらったが、授業中に被害児童を吊るしあげ、バカにして中傷し執拗に笑いものにしていたしトラウマになるほどしつように脇腹下腹部を指で突くという行為を行っていた。また、触発された他の児童が被害児童に暴行を行い、けがをしているにも関わらず必要な措置をしなかったという。

こうしたことが続き、Aさんの息子さんは嘔吐するようになり、登校しぶりの状態になったという。そして、これがさらに続き、PTSDと診断されて不登校となったのだ。

一般の方はPTSDの診断はすぐに出ると思いがちかもしれないが、特に若年層についての診断は難しいようで、PTSDの診断には医師は慎重になるという。つまり、小学6年生でPTSDまでの診断が出たということは、相当に酷い状態であったと想像できる。

事実として、吐き気めまい悪夢、フラッシュバックなどの症状が強くなり、PTSDの診断が出たという。

通常の学校であれば、この段階までいかずに対処するところだし、ここまでいけば大大問題になるが、小平市のこの小学校は全く違った。

不登校の間、学校との話し合いのために訪問したAさんによれば、息子さんの不登校を聞いて、同クラスの児童らが「や、やったーーー!」と喜んだり、「(Aさんの息子さんと)会ったら精神的に殺す。」と息子さんの友人に対して脅している様子を目撃したという。

異常極まりない状態がそこにはあったわけだ。

この記事の著者・阿部泰尚さんのメルマガ

「ブタの臓器移植」から「意識のアップロード」まで。永遠の命実現で変わる私たちの人生プラン

世界各国が研究を進める、ヒトへの臓器の異種移植。そんな中にあって明治大学発のベンチャー企業が、アメリカのバイオ企業が開発した「ヒトに臓器移植しても拒絶反応が起こりにくいブタ」の細胞からクローンを作製し、2月11日に3頭の子豚が生まれたことが報じられ、大きな話題となっています。このブタからヒトへの異種移植が可能となり一般的に普及されれば、人間の寿命も大きく伸びることが期待されることとなりますが、もしそのような社会となった場合、「人生100年時代」と言われる現在よりもさらに先を見据えた人生設計が必要となるのもまた事実です。今回、ボディビル全米大会の覇者であり“筋肉博士”の異名を持つ山本義徳さんは自身のメルマガ『博士の「Optimal Body 研究所」』で、飛躍的に寿命が伸びた人間は、どのような人生を送ることになるのかについて考察しています。

不老不死実現へ研究、コンピュータへの「意識移植」

今回は趣向を変えて哲学的な話をしたいと思います。テーマリクエストに「今後、人は何歳まで生きられそうか。それによって人生設計が変わるかもしれない」という内容のものがあり、合わせて私の考えをお伝えしていきます。

SFなどで良く出てくるのが、ヒトの意識をコンピュータに移植するというものです。

これが可能ならば、バックアップを取っておけば事故などで死んでも簡単に生き返ることができます。

しかし問題は、「移植された意識は、今の自己意識とは別である」ということです。

アップロードすると同じ自分が二つ産まれることになり、今の自己意識がいつか消失するのでは死と同じであり、意味がありません。

すなわち求められるのは意識の連続性を保ったままアップロードする技術ということになります。

それに挑戦しているのが日本人だと渡辺正峰氏で、「ブレイン・マシン・インターフェイス」の開発によって意識の科学的解明、そしてアップロードを狙っています。

しかし意識は本当に移植できるのでしょうか。

ここでは「意識は電気信号である」という前提があります。

電気信号と言うことは1+1が2になるという計算が幾度もなされ、その結果によって意識が発生しているということです。

そして意識はニューロンを単位として生じています。

これは古典物理学です。

この場合、AIがいつかは意識を持つことになります。

いっぽうで筆者が私淑するロジャー・ペンローズは「量子脳理論」を提唱しています。

意識は微小管の構造に存在し、波動関数の収縮によって意識が生じるとします。
興味のある方は『皇帝の新しい心』をお読みください。

こちらは量子力学です。

量子力学において事象は「重ね合わせ」の状態で存在し、観測によって波動関数が収縮し、事象が決定されます。

これをコペンハーゲン解釈と呼びます。

ちなみにペンローズは観測とは無関係に波動関数が収縮すると主張し、この収縮の過程で意識が産み出されるとしています。

また波動関数の収縮は起こらず、多様な重ね合わせの先に干渉性を喪失し、複数の世界に分岐していくとする多世界解釈という考え方もあります。

意識が古典物理学の範囲で存在できるのならば、理論的にアップロードは可能です。

しかし量子力学の範囲にあるとすると、かなり難しくなります。

ブタの臓器をヒトに移植、3Dプリンタで臓器製造も

しかしいつかは実現できるとしましょう。

そのような未来まで生き残ることが大事ですが、そこで「コールドスリープ」という可能性があります。

つい最近も「永久凍土から4.6万年前の線虫が生き返る」というニュースがありました。

2009年にはカリフォルニアのチームがウサギの腎臓を冷凍保存した後に解凍し、ウサギに戻したところ異常はなかったと報告しています。

2020年には日本のチームがマウスを冬眠に誘導することに成功しています。

コールドスリープは多くの機関が本格的に研究しており、近い将来に可能になるかと思われます。

問題はコールドスリープで100年イケるとしても、それを証明できるのは100年後になるということですが。

そこまでいかなくても、この原稿を書いている2023年の時点で「豚の臓器を人間に移植して少なくとも1カ月以上問題なし」という研究が話題となっています。

またドイツからの発表では、心筋細胞にコラーゲンタンパク質とヒアルロン酸を混ぜた「バイオインク」を調製し、ゲルの中に3Dプリンタからバイオインクを注入して心室を模した組織を作成したところ、自発的な拍動が100日以上継続しているとのことです。

このように3Dプリンタの発展もあり、脳の機能を落とさずに臓器を取り換えていくことで、かなり寿命は延ばせると思われます。

この記事の著者・山本義徳さんのメルマガ

今度は「ソフト老害」トレンド入りも「若者に媚びるオッサンのほうがキモイ」反発の声。3、40代は八方塞がり?「世代間対立煽り」に注意を促す声も

これまで主に50代以上に対して向けられていた「老害」という言葉。しかしここに来てにわかに「ソフト老害」なる新語が登場し、巷で大きな話題となっている。そのターゲットとなっているのは30代~40代であるという。

この「ソフト老害」の名付けの親は売れっ子放送作家の鈴木おさむ氏(51)。鈴木氏は昨年10月、自身のX(旧Twitter)にこのように綴った。

40代になり、職場で上と下の間に入りバランスを取るポジションで、自分は、上のプライドを傷つけず、下の意見をうまいことまとめたつもりでも、下の世代から見たら、その行動が老害2見えてたりするということに気づき、それをソフト老害と名付けました。
自分含めて。
皆さんのまわりに40代のソフト老害の人いますか?もしくは自分で俺、ソフト老害かもと思う方いますか?
本では、ソフト老害についても詳しく書いてます。

 

仕事の辞め方 仕事の辞め方

投稿のラストに繰り返されている「仕事の辞め方」が鈴木氏が「ソフト老害についても詳しく書いてます」とする書籍のタイトルで、その中に32年間続けてきた放送作家を辞めるきっかけとなった、自身が若い世代に対して仕事上のソフト老害」になっていると気付かされたエピソードが記されている。

鈴木氏は「ソフト老害」をどう定義しているのか

著作の中で鈴木氏は、「大切なのは40代でも行動次第では老害なんだという考えを世の中に広めることなのではないか」としているが、「行動次第」では30代でも「ソフト老害」になりうるということで間違いないだろう。

そんな内容が今月、テレビ番組で取り上げられにわかに注目を集めYahoo!の記事となってネット上で拡散、かくしてトレンド入りになったという流れだ。

これに対して20代以下の世代からは、以下のような声が上がっている。

《兄貴っぽい立場になりたいのかなんだかわからないけど、小言には変わりないしソフト老害って自覚してほしい》

《うちらから見れば30代以上はみんなおじさんだしおばさん。むしろ30代とか40代の人のほうが同世代ヅラして近づいてきて肩組むくらいの勢いで役に立たないアドバイスとか言ってくるのが鬱陶しいからほんとソフト老害って感じ》

《むしろ30代とか40代の上司の「こうした方がいい」っていう意見はスルーしちゃうほうが多いですね。無理矢理っぽい笑顔で言われてもねーなんても思う》

概ね鈴木氏の「ソフト老害」については賛同的な意見が目に付く。しかし当然ながら疑問視する30代以上のこんな投稿も。

《ミスしそうだから先手打ってアドバイスしてるんだけどそれも老害になるの》

《若い人って基本的に年上の言うことには「うるせーな」って思ってるってことか》

《じゃあなにか、20代以下だけで世の中全部回して行けるってことなんか?》

ちなみに9.2万人のフォロワーを持つ、現在40代の「自己防衛おじさん」こと橋本鉄平氏は、Xにこんなポストをしている。

さもありなん、である。

なぜ若者はかくも年長者を嫌うのか

古より、若者と年長者とは相容れないもの。ではなぜ若者はかくも年長者を嫌うのだろうか。それは年長者が年上だからである。小泉進次郎氏(42)が口にしそうな言葉ではあるが、厳然たる事実だ。そしてそこには理由がないため、解決方法も一切ないと言える。SNSの書き込みもそれを証明していると言えよう。

《年上ってだけで偉そうな物言いしてくるっていうのがもうダメ》

《なんで年上のひとって「物を教えてやる」みたいな態度で接してくるんだろう》

《先に生まれてきたことがそんなに偉いのかって言う人が多すぎて嫌になる》

これらが20代以下世代の偽らざる心情のようだ。しかし年長者世代には、自分自身が若者だった頃の記憶を思い起こしてほしい。事あるごとに「近頃の若い者は」と批判的に口にする年上の人間は常に嫌悪の対象ではなかったか。

そんなことを踏まえつつ、民間のカウンセラー資格を持つ50代の男性に聞いた。

「ちょっとくくりが大きくなってしまいますが、『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』みたいなもので、人間というものは嫌いな対象のすべてが嫌悪の対象になる傾向が強いですよね。嫌いな人間の言動はパワハラやセクハラに感じますし、大好きなおじいちゃんやおばあちゃんだったら気にならないのに、嫌いな年長者の体臭は加齢臭になってしまいますよね。そしてそれは現在の年長者もかつては年上の人たちに抱いていた感情のはずで、こういったサイクルが繰り返されているだけという考え方も成り立ちます」

人気トップの石破茂氏を疎外。国民が自民党を見放した方がいい理由

どんなに酷い政治、金に汚い政治を続けても次期首相候補に名前が上がるのは、自民党の議員ばかり。中でも次期首相として期待する政治家の1位になることが多いのが石破茂氏で、最新の世論調査調査では自民党支持者に限っても1位という結果が出ているようです。そんな石破氏が自民党の国会議員には人気がないことを「自民党と世論の断絶」の証拠の一つとするのは、評論家の佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、自民党議員では珍しくオファーを受けてくれたという石破氏との対談について紹介。再三決起を迫った際の氏の言葉を伝えています。

石破茂に決起を促す

『ZAITEN』の3月号で石破茂と対談した。見出しは「石破茂は田中角栄の“感覚”を受け継いで決起せよ!!」。軒並み自民党議員から対談を断られている中で、受けてくれた石破には感謝したが、内容は最後に石破が、「これはどういう記事になるのですか。もっと考えてから出るべきでした」と苦笑するようなものだった。

しかし、首相候補の人気トップの石破が自民党の政治刷新本部に入っていないのだから、岸田自民党が本気で改革しようと考えているとは思えない。「石破さんを支持している人は自民党内にはあまりいないわけでしょう?」と尋ねると、石破は、「国会議員にあまりおられないかと」と笑うので、「だったら、それを頼みにしてもしょうがないじゃないですか」と突っ込んだ。

石破が、「いえ、でも私は自民党を変えたいと思っているのですから、少なくとも党員の支持は重要です。世論調査では自民党支持者の支持もいただけています。そして、1回自民党を出た経験をどうやって活かすかということもあります」と答えたが、決起した時、ついてくるのが自民党議員である必要はないのではないか、と迫ると、石破は、「“情けあるなら今月今宵、一夜明ければ皆が来る”ですか」と応じた。

本当に改革の志ある者なら、すぐに立ち上がるだろう、雪崩れを打って来る者は波に乗ろうとしているだけだといった意味でもあろうか。

今、自民党と世論には埋め難いほどの断絶がある。世論が推す石破が自民党内では異分子扱いされているのである。石破が傾倒しているらしい石橋湛山は、自民党の前身の自由党から2度も除名されている。

それを引きながら、私は石破に、「1回離党したぐらい何ということはないじゃないですか?」とも迫った。石破は『月刊日本』の2月号では、「中選挙区制を変えるべきだ」と主張したのは我々政治家であって国民の声ではなかった、と言っている。当時、現行の小選挙区制に変えることに懸命に反対した私にも頷ける指摘だが、石破は今、小選挙区制を見直すべき時がきた、と強調している。

「今の自民党にはリクルート事件や政治改革を経験した議員がほとんどいなくなってしまいました。だからこそ、私のような古参の議員には当時の自民党がどれだけ反省し、どれだけ必死に努力したのかを伝える責任がある」とも石破は言っているが、この石破が現在の自民党では完全に疎外されている。そんな自民党を国民はもう見放すべきだろう。

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