日本政府が語らぬ「ミサイル飛来なら逃げ場なし」の現状

先日公開した「軍事アナリストが分析、政府の「在韓邦人避難」が非現実的すぎる」という記事で、政府が提示する「在韓邦人避難」の方法があまりに現実離れしている現状を明かした、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さん。しかし、それは日本国内のミサイルからの避難においても同様のようです。小川さんが指摘する、「弾道ミサイルにお手上げ状態」の日本の現状とは?

ミサイル警報──セーフは数分で避難完了

北朝鮮は5月14日早朝、北朝鮮北西部の亀城(クソン)付近から弾道ミサイルを東北東方向に発射、ミサイルは30分で800キロ飛んだあと、朝鮮半島の東約400キロの日本海上に落下したと推定されています。到達高度は初めて2000キロを超えたとのことです。

亀城付近の飛行場では1日前から移動式発射装置を使い、ミサイルを起立させる動きが観測されており、米国韓国などの目にとまることを意図していたと思われます。

この飛行場付近からは2016年10月に中距離弾道ミサイル・ムスダンが発射されています。

そこで、まずはミサイルについてですが、発射地点の履歴、飛翔距離、飛翔高度、飛翔時間などから、中距離弾道ミサイル・ムスダンあるいは新型の弾道ミサイルを、それも高度2000キロ以上のロフテッド軌道で発射したと考えることができます。

これが、北朝鮮の言う「大陸間弾道ミサイルICBM)」である可能性も否定できないとの見方もあります。

ミサイル発射の狙いについては、5月8〜9日にノルウェーのオスロで行われた米朝接触(北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)米州局長と米国のピカリング元国連大使が出席)、韓国で北朝鮮に対して融和的とされる文在寅(ムン・ジェイン)政権が誕生したこと、という対話に向けた流れを受けたものと受け止めてよいでしょう。

具体的には、1)決して米韓の圧力に屈した結果の対話ではないことを北朝鮮国内に周知徹底させる、2)米韓との対話における強い交渉カードとして、能力を高めた弾道ミサイル能力を誇示しておく、などが考えられます。

どんな方向に動いていくのか、隣国の日本としてはまだまだ気を許すわけにはいかない日々が続きそうです。

そんなおり、次の記事のことを思い出しました。

【素朴なギモン】無料通話アプリ「LINE」の正しい発音はドレ?

先日掲載の記事「誰が決めた? なぜ関東と関西では『雨』のアクセントが違うのか」で、日本語のアクセント問題について実例を上げつつ解説した無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』の著者・須田將昭さん。今回はそのアクセント問題を考えるきっかけとなった無料通話アプリ「LINE」の発音について考察しています。

LINEのアクセントは?

誰が決めた? なぜ関東と関西では「雨」のアクセントが違うのか」などでアクセントについてのおおまかな説明を重ねてきました。もともとの本題が何だったか忘れるぐらいですが、本来はSNSの一つ「LINEのアクセントは? という疑問でした。

私は最初は「低高高となる平板型での発音をイメージしました。ところがその疑問を呈した人の発言の発端は、東京方面で周りの人が、最初の「を高く発音していた、ということからでした。

アクセントは特定の集団の中での社会的慣習、約束ごとですから、関東と関西で違っても別におかしくはないのですが、新しいサービスの名称ですから、今の時代ならほぼ一つで固まるはず。それが分かれているのはなかなか面白い現象です。

ということで調べはじめたのですが、結論からいうと、会社としては最初のが高い高低低が正しい発音として認識されているようです。

LINE社は、2016年7月15日に東証一部に上場したのですが、その時に代表取締役社長の出澤氏にインタビューしている動画を見ることができました。その動画の中で、出澤社長は確実に最初のラが高い頭高型という形式で発音されていました。

しかし、一般には平板型が多いように感じます。

これは先日ご紹介した「アクセントの平板化」の現象そのものと言えるかと思います。

一つは新しいサービスを使っている人たちの意識としては、平板化が普通になっているということと、SNSという新しいサービスではなく、これまでのという意味でのラインとは違うもの、という意識の両方で平板型で話している、ということは容易に予想がつきます。

「退職します」「じゃあ研修費払え」会社を訴えたら勝てる?

人事担当者の頭を悩ます、研修が終わった途端に退職をしてしまう新入社員。今回の無料メルマガ『「黒い会社を白くする!」ゼッピン労務管理』では、その新入社員の退職を食い止める手立てとして「研修費を徴収する」という案は法律的にセーフなのか、裁判事例を交えつつ解説しています。

研修後すぐに退職した社員から研修費を取ることはできるか

私が以前に人事担当者をしていたとき今頃の時期に悩んでいたことがあります。それは、新入社員の退職です。ちょうど研修も終わり「いざ本番!」というときに退職されてしまうのは、人事担当者としては、非常に頭の痛い問題でした。

もしかしたらみなさんの中にも同じような悩みを抱えている人がいるのではないでしょうか。経営者の中には「研修にいくらかかってると思っているんだ!」と、憤慨される人もいるかも知れません。これは、研修にかかる新入社員の交通費や宿泊費などの経費管理までしていた私にとってはリアルにその金額もわかるだけに気持ちは痛いほどわかります。そして、この問題は現在も社労士としてご相談をいただくことの多い内容でもあります。

では、どうしたら良いのか?

私が人事担当のとき営業部から提案された中に「すぐに退職した社員から研修費を徴収したらどうか」という案がありました。入社のときに「研修後、1年以内に退職したら研修費を支払います」という書類を本人に書かせてはどうかというのです(今も、顧問先から同じようなお話をいただくことがあります)。

では、果たしてこれは法律的に可能なのか? それについて裁判があります。ある美容院で、美容師見習いとして働いていた人が、半年で退職をしました。この人は入社のときに「(早期退職など)会社に迷惑をかけた場合1ヶ月につき講習手数料として4万円を支払います」という契約をその美容院としていました。そこで、その美容院は研修に対する講習手数料として30万円を請求したのです。

では、この裁判はどうなったか?

「うつ病」と間違えられやすい別の病気って、どんな病気?

うつ病の基本症状である「抑うつ症状」。

いわゆる気分が落ち込んでしまう状態が続くことですが、この抑うつ状態はうつ病だけでなく、ほかの病気の症状として現れることもあります。

ですから、専門医は診断を慎重に見極める必要があると考えています。

なぜならば治療法が違ってくるからです。

うつ病と間違えられやすいのは、どのような病気なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

うつ病と間違えやすい病気:不安障害

かつては神経症(ノイローゼ)と呼ばれていた不安障害は、考え方のクセや人間関係など心理・社会的なストレスが引き金になって発病するといわれます。

また、性格的に神経質でこだわりやすい真面目な人が、こうした疾患にかかりやすいとも言われてきました。

うつ病の病前性格も真面目で、執着的な人が多いと言われ、うつ病にもかかりやすいとされています。

うつ病と間違えやすい病気:心身症

心身症は、ストレスなど心理・社会的な原因によって身体的な症状や病変が起こっている病気です。

いわゆる気の病いが身体の不調に転じている疾患です。

ストレスやこれに伴って生じる抑うつ状態が、蕁麻疹、気管支喘息、偏頭痛、胃・十二指腸潰瘍など、身体の病気に現れていれば心身症となり、そうでなければうつ病の可能性が疑われます。

うつ病と間違えやすい病気:統合失調症

かつては精神分裂病といわれた「統合失調症」。

急性期には「妄想」「幻覚」などの陽性反応が起きることと、慢性期になると、「意欲の減退」「感情の平板化」など陰性症状をきたすことはよく知られるようになりました。

昨今、統合失調症の発病時期と慢性期に「抑うつ状態」になることが指摘されていて、とくに、初期段階でうつ病との鑑別は難しいという専門医の意見もあります。

昔は「精神分裂病」と「内因性うつ病」は精神疾患を二分する典型的な精神病でしたが、最近では、統合失調症に抑うつ状態が診られたり、うつ病に妄想がみられたりと、まるで症状も非定型化しているような印象を受けます。

うつ病と間違えやすい病気:認知症

高齢者のうつ病は認知症と区別がつきにくいことは、専門医からも指摘されているところで、「もの忘れがひどい」「ぼんやりして、質問しても答えが返ってこない(反応が鈍い)」など、うつ病の症状なのか、認知症の症状なのかを鑑別するのは難しいとのこと。

アルツハイマー型の認知症では、最初にもの忘れから始まって、次第に抑うつ状態になり、脳血管性認知症では、初期や経過中に抑うつ状態がみられるなど、認知症の種類によって抑うつ状態のでかたも違ってくるようです。

とくに、脳血管性認知症はうつ病との間違われやすいとされています。

うつ病と間違えやすい病気:慢性疲労症候群

原因不明の強い疲労感が長期間継続する「慢性疲労症候群」。

強い疲労感のほかに、身体的には、微熱、リンパ節のはれ、関節痛などが出ると同時に、精神面では、ものわすれや思考力の低下、睡眠障害などとともに、抑うつ状態などうつ病の症状があらわれます。

うつ病と間違えやすい病気:パーキンソン病

脳細胞に変性が起こり、動作が遅くなる、手足が震える、歩行が遅くなるなど症状が現れるパーキンソン病。

顔の表情が乏しくなったり、話し方が単調になってしまうなど、その症状がうつ病と間違われることがあるそうです。

うつ病と間違えやすい病気:そのほか

以上のほか、脳卒中などの脳血管障害、糖尿病、腎臓病、甲状腺の病気、パーソナリティ障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、アルコール依存症なども、うつ病と似た症状が起こることがあって、うつ病と間違われやすい病気とされています。

うつ病と双極性障害(躁うつ病)

精神疾患の世界的基準となっている、アメリカ精神医学会発行の『DSM-5(精神疾患の分類と診断の手引き;最新版)』は、19年ぶりに2013年に改訂されました。

以前のDSM-Ⅳと比べると大きく変化したところがいくつかあります。

中でも、DSM-Ⅳまでは、同じ「気分障害」に分類されていたうつ病と躁うつ病が、「抑うつ障害群」と「双極性障害および関連障害群」という違ったカテゴリーに分類されています。

これもまた、双極性障害(躁うつ病)をうつ病とは違った病気として診断・治療していくという動向だと解されます。素人には間違われやすいかもしれません。

【参考】アステラス製薬株式会社『なるはど病気ガイド・うつ病と間違われやすい病気

 

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ

 

<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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【関連リンク】

体調不良シグナルを見逃すな。疲れた家族に教えたい意外な解決法

いわゆる「五月病」という症状もあるように、4月の緊張が少し緩んで疲れが出やすいのこの時期。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、家族の「疲れ」を察知するポイントと、そのサインに気づいた時に取るべき方法を紹介しています。

見守る5月

さて、本日は最近お疲れ気味の家族のためのお話。

新しい出逢いに満ちた4月を過ごして、緊張が緩んだ分、疲れてきやすい季節ですね。まあ、一番疲れているのは世界一睡眠時間が短いと言われる日本のお母さんなんですけどね( ̄▽ ̄)。

で、ストレスと疲労は一気に溜まるわけじゃありません。たいていは、なんかいつもと違う(0_0? っていうところから始まるんですよ。でも、そもそもここがハードルですよね。いつもと違うところがあるということは、「いつも」が解っていなくちゃ「違う」に気がつきませんから。

まあ、つまり「いつも」と比べればいいわけですが例えばこんなふうでしょうか。

  • 帰宅時間が遅い
  • よく眠れていない、夜中に何度も起きているようだ
  • 休日も一日中寝ている、ボンヤリしている
  • 朝、起きられない
  • 食欲が落ちている、好きなものも食べたがらない
  • 表情がない、硬い

…うん、危険なニオイがしますよね。溜まってそうな感じ。

【大阪・宇野辺】ラーメン官僚が「正真正銘の必食店」と絶賛、究極の鶏白湯【麺や紡】

日本全国に数多あるラーメンの中でもとっておきの一品を食べ歩きながら紹介する、ラーメン官僚かずあっきぃこと田中一明さん。豪華執筆陣による興味深い記事を1本から購入できて読める、まぐまぐの新サービス「mine」で無料公開中の、田中さんの記事から本日ご紹介するのは、大阪・宇野辺「麺や紡(つむぐ)」の熟成らー麺。今まで12,000杯のラーメンを食べ歩いたラーメン官僚をして、この非の打ちどころのなさは異次元の領域と言わしめた、麺や紡の「熟成らー麺」のお味とは?

オススメ!【ラーメン官僚かずあっきぃの麺遊記】麺や紡

麺や紡(つむぐ)@宇野辺にて、熟成らー麺。

大阪府屈指、人によっては「大阪ナンバーワン」と評する方もいるほどの超実力店。

私の近畿圏における最大級の宿題店だったが、この度、ついに訪問が叶った次第。

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まずはひと言。これは美味い! 美味過ぎる!!

私がオーダーした「熟成らー麺」は鶏白湯魚介。

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このタイプのラーメンは、他との差別化が相当困難な部類に属するが、スープを啜った瞬間に拡がるうま味のクオリティや厚み、スープが喉を通り過ぎる際に生まれる余韻の質に至るまで、全てが図抜けている。

味覚中枢があまりにも素直にスープを受け入れてしまうので、戸惑いを覚えてしまったほどだ。

このスープに合わせる麺も、完璧のひと言。

鶏のモミジを軸とする重厚感のあるスープを真正面からガッシリと受け止める、存在感に満ち溢れた自家製麺であり、まさに「このラーメンの最適解」と言うほかない。

これが、鶏白湯の究極の到達点か。

ラーメン超激戦区大阪においても、この非の打ちどころのなさは異次元の領域。

時間を無理矢理捻出してでも足を運んでおきたい、正真正銘の必食店だ。

自身が食べて美味かったラーメンのみUPする、田中一明さんの記事をチェックしたい方はこちらでフォロー

DATA

麺や紡

営業時間 (月、火、木、金)11:00~15:00

住所 大阪府茨木市宇野辺2-1-24

定休日 水、土、日曜

瀕死の国会。「共謀罪」可決は強行採決なのか、採決強行なのか?

5月19日、衆院法務委員会において強行採決という形で可決された、いわゆる「共謀罪」法案。「充分な議論が尽くされていない」という野党の声は、またも数の力で葬り去られてしまいました。これを受け、毎回日本の新聞各紙を比較・分析するメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ DELUXE』の著者でジャーナリストの内田誠さんに、今回の事態の深刻さと、これまで行われてきた強行採決の歴史について特別寄稿していただきました。

衆議院法務委員会

「強行採決」の歴史に、また新たな一項目が付け加えられた。平成29年5月19日、ヤジと怒号の中、今国会最大の対決法案である「『共謀罪』の趣旨を含む組織的犯罪処罰法改正案」の修正案(以下、「共謀罪法案が可決された。

強行採決は暴挙なのか、それとも仕方がないことなのか

強行採決の厳密な定義はない。敢えて試みれば、「与野党間で採決についての合意がないまま、与党側から出された動議をきっかけにするなどして、委員長あるいは議長の職権によって審議を打ち切りそのうえで行われる採決」とでもするしかない。最近のメディアは、「強行採決」という言い方に心理的な抵抗があるのか、「採決が強行されたというふうに読み下す例が増えてきているように思う。はっきり意味内容が確定した「概念」としては扱いにくいからだろう。

しかし、「強行採決」であれ「採決が強行された」であれ、それが望ましくないことについては、与野党を超えて共通認識」がある。もちろん、野党はこれを「暴挙」と呼び、与党は「やむを得ないこと」とするのだが、所詮、いつかは多数決でことが決まるのだから「仕方がない」というような、諦めに似た感覚で捉えている人が多いのかもしれない。形式論でいえば、それ以上でもそれ以下でもない。だが、本当の問題はその先にある。

衆参両院で与党が3分の2以上を占める現在、国会は瀕死の状態」にある。与党が通したい法律は何でも通せるという傲慢さが瀰漫(びまん)するなか、政府側はまともに答えず、質問をはぐらかしたり無視したりして、結果、実質的な議論が行われず、多数が無理を押し通すことになっている。採決が強行されることはもちろん問題だが、本当の問題は必要な議論が行われぬまま法律が通されていくことなのだ。

「共謀罪」法案について言えば、刑法の大原則を突き崩し、警察による市民の常時監視を可能にするような法改正が提案されているにもかかわらず、法務大臣が空疎な発言を繰り返すばかりでまともに答えず、ついには刑事訴訟法の存在意義まで否定するような暴言を吐いているのに罷免もされず、ただ「粛々と」審議なるものが続けられてきた。そして、わずか30時間を目安に、法務委員会での議論を終結させてしまったのだ。今回に限らず、国会審議の実質はどんどん劣化し、貧しいものになってきていると感じる。

原因の1つは自民党の内部にある。小選挙区制の悪影響によってか、「安倍一強」の貧相な姿の党になっており、もともと内部にあるはずの多様な意見異論が予め封殺されている。野党は野党で、採決の強行を阻止する有効な手立てを見出せないまま、せめて、採決時に混乱があったことをアピールしようと、議長席に駆け寄って大声で抗議し、異常な国会審議の有り様を印象付けるしか抵抗の方法もない。ところが、パターン化されたその風景には、採決強行に怒り心頭の有権者でさえ、飽き始めている。

この国の民主主義が陥っているこの状況を打開するには、与党内の勇気ある議員たちに、議員としての誇りに掛けて、自ら信ずるところを堂々と述べていただくことを望みたいし、さらに、野党の皆さんには状況を変更させる力のある事実を発掘し、そのことを、貫通力のある新しいことばで政府側にぶつけ、追い詰めていく力を発揮して頂きたい。当たり前のことなのだが、そう念ずるしかない。

また値上げ。上限が決定している国民年金保険料がなぜUPするのか

平成31年4月から国民年金保険料が月額100円アップすることが決まりました。その理由は「自営業、農業、漁業などを営む人たちの「産前産後休業期間」の保険料を全額免除するため、その財源として使用するそうです。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では著者で年金アドバイザーのhirokiさんが、実は産前産後の人やケガ人に手厚い厚生年金と健康保険の仕組みをわかりやすく解説しています。

保険料上限が決められてたはずの国民年金保険料が100円アップ。なぜまた値上げ?

平成31年4月から国民年金保険料が月額100円アップします。平成16年改正時に平成10年4月から平成17年3月まで1万3,300円に据え置いていた国民年金保険料を毎年度280円ずつ上げていきながら、国民年金保険料は平成29年度で1万6,900円に固定するってなってたんですが、平成31年4月からはこの1万6,900円が1万7,000円になります。

ただし、1万6,900円(平成31年4月から1万7,000円)は物価変動率や賃金変動率により毎年度変わる場合がある。実際には「1万6,900円×保険料改定率」という事になるから毎年度金額が異なってくる。この保険料改定率の中に物価変動や賃金変動が影響する。

この保険料改定率っていうのは、内訳は前年度保険料改定率に前年度の名目賃金変動率というのを掛ける。名目賃金変動率の内訳は、「物価変動率×実質賃金変動率」。

平成29年度国民年金保険料は月額1万6,490円であり、1万6,900円ではありません。なぜなら、

  • 1万6,900円×平成28年度保険料改定率0.976×平成28年度の物価変動率1.008×平成28年度の実質賃金変動率0.992=1万6,900円×保険料改定率0.976=16,494円≒1万6,490円(10円未満四捨五入)

ちなみに、平成30年度は

  • 1万6,900円×平成29年度改定率0.976×物価変動率0.999×実質賃金変動率0.992=1万6,900円×保険料改定率0.967=16,342円≒16,340円(10円未満四捨五入)

物価変動率とか実質賃金変動率とかは毎年1月末に厚生労働省HPに出るからそれを見ればいいです(^^;;

平成29年度年金額改定率(厚生労働省)

なんで100円アップするかと言うと、自営業の人のような国民年金第1号被保険者の産前産後休業期間(産前42日と産後56日。出産日と出産予定日がズレればその日数分増やす)の保険料の全額免除を導入するから。

全額免除といっても保険料をちゃんと納付したものとみなして将来の老齢基礎年金を免除による減額無しで支給するから、その財源として100円プラスになったんです。

森友学園問題の本質は「カルト」。高城剛氏が指摘する「偶然の浮上」

財務官僚の音声データが公開されたり、昭恵夫人付である女性官僚からのFAXが問題視されたり、第二の森友問題「加計学園」への関与も浮上するなど、収束するどころかますます野党による追及が強まっている、安倍総理夫妻と森友学園との関係。しかし、メルマガ『高城未来研究所「Future Report」』の著者・高城剛さんは、「この問題の本質はカルト」であるとの持論を展開。この流れを理解するには、反米だった70年安保から親米保守へと変遷した今日までの歴史を理解する必要があるとしています。

森友学園問題の本質は「土地の8億円値引き」にあらず

今週は、数多くのご質問を頂戴しました日本の森友学園問題につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

僕は、この問題の本質を、カルトだと考えています。

先日、国会で証人喚問を受けた森友学園の籠池氏の後ろにいた弁護士は、リンク総合法律事務所の山口貴士弁護士です。

リンク総合法律事務所といえば、オウム真理教被害者からX JAPANのTOSHIまで、多くの日本のカルト問題を手がけてきた弁護士事務所で、ここの弁護士が籠池氏の後ろにいるということが、この問題がカルトであることを物語っています。

その源流を、僕は大本教おおもときょうの弾圧に見ています。

大本教は、戦前にはじまった新興宗教のひとつで、自動筆記出口ナオとカリスマ性を伴った出口王仁三郎によって、またたく間に多くの信者を集めました。

松下幸之助をはじめとする経済人や、大本教のセキュリティだった植芝盛平が起こした合気道など、この大本教から今日に連なるものは多くあります。

そのひとつが、大本から事実上分派した宗教「生長の家」です。

出口王仁三郎の書生であった谷口雅春は、驚異的な信者の増員を快く思わない「日本式システムの頂点だった軍部から弾圧(第一次大本事件)にあい、その際、軍人の信者をとりまとめていた浅野和三郎(東京帝国大学から横須賀海軍機関学校教官)とともに独立します。

それが「生長の家」であり、大本教軍人信者を中心とした新興宗教立ち上げとなりました。

そのような謂れから、軍部に近い性質を持った教団であり、大本教の「日本式システム」の弾圧を目にしてきたこともあって、大本のような反「日本式システム」ではなく、「日本式システムに則った大本教、それが「生長の家」の根底に流れています。

日本もダマされるな。中国が仕掛ける「融資トラップ」という甘い罠

先日、シルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際会議が北京で行われました習近平主席は、「貿易は成長の重要なエンジン。一緒に利益を得られる経済のグローバル化に力を入れる必要がある」との意思を表明しましたが、メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』の著者で台湾出身の評論家・黄さんは、「中国で政経分離はあり得ない」と、冷ややかな見方を示しています。

【中国】融資トラップで各国支配を狙うも人気ガタ落ちの「一帯一路」

一帯一路会議習主席、新秩序主導に意欲 130カ国参加

5月14日から2日間、北京でシルクロード経済圏構想「一帯一路の国際会議が初めて開催されました。会議には、29カ国の首脳が参加し、130カ国以上の代表が参加しました。

構想の提唱者で会議を主導する習近平主席は「幅広い合意と成果が得られた」などと自画自賛しましたが、主要国で出席したのはプーチン大統領くらいで盛り上がりとしてはいまひとつというところでした。

言うまでもなく、「一帯一路」は2013年に習近平がぶち上げた経済圏構想で、海路と陸路によって中国からヨーロッパまでの交易網をつくり、その沿線国の道路や港湾などのインフラ整備を進め、一大経済圏を構築するというものです。

そのインフラ投資の資金調達のために中国主導でつくられた機関が、アジアインフラ投資銀行AIIB)やシルクロード基金などです。2016年に開業したAIIBについては、日本のメディアも「バスに乗り遅れるな」といった論調で、さかんに日本の参加を煽っていましたが、結局、本部は北京で、中国だけが拒否権を持つという、きわめて中国に都合のいい組織で、その不透明さが問題になっています。

一帯一路国際会議では、習近平が演説し、シルクロード基金に1000億元(約1兆6000億円)を追加融資し、今後3年間にわたり発展途上国に600億元規模の資金援助をすることを表明しました。

注目されたのは、途上国支援について「他国の内政に干渉せず、社会制度や発展モデルを輸出したり、押し付けない」と述べたことです。しかし、これが口だけのことであるのは言うまでもありません。中国にとって、政治や外交問題と経済は一体だからです。政経分離はありえません

すでによく知られているように、韓国が在韓米軍へのTHAAD配備を決定したことで、中国は韓国に対して露骨な嫌がらせを続けています。2016年7月に配備決定直後、AIIBの副総裁だった韓国の洪起沢が突然、事実上の更迭となりました。

韓国、AIIB副総裁ポスト失う ミサイル配備決定で中国の報復との臆測も

しかも、韓国はAIIBの出資比率で5位であるにもかかわらず、一帯一路国際会議に招待されていませんでした。ようやく招待状が届いたのは、開催のわずか2、3日前で、親北派で反米派の文在寅氏が大統領に就任してからでした。

韓国を除外していた中国、一帯一路フォーラム直前に招待状