保守陣営が圧勝した韓国。「チョ・グク狙撃手」当選でどう変わる?

韓国の全国同時地方選挙が行われ、現在の政権与党である「国民の力」が圧勝しました。そのなかで、韓国の文在寅大統領の側近だったチョ・グク前法相を相手に不正疑惑を暴露して注目された金泰佑(キム・テウ)候補も当選しました。無料メルマガ『キムチパワー』では、韓国在住歴30年を超える日本人著者が、キム・テウ氏の戦略を紹介し、今後のビジョンを語っています。

チョ・グク狙撃手が区庁長となる

6月1日に行われた第8回全国同時地方選挙で、政権与党の「国民の力」が圧勝した。3・9大統領選挙に続く全国選挙2連勝だ。今回の選挙は広域団体長(道知事、市長、郡守など)と国会議員の補欠選挙と教育監(ソウル市や忠清南道など道の教育全般を担当する長)を選ぶ選挙だった。

ここで「国民の力」はソウルを含め全国12の広域団体長選挙で勝利し、民主党は光州、全羅南道、全羅北道の3か所に京畿道、済州道を加えた5か所で勝利し、保守:進歩が12:5というスコアとなり、保守陣営「国民の力」が圧勝することになった。

そんな中、進歩性向の「票田」であるソウル江西区(カンソグ)で、いわゆる「チョ・グク狙撃手」と呼ばれる保守の「国民の力」金泰佑(キム・テウ)候補が当選した。キム当選者は6月2日午前6時、51.3%得票率で相手の民主党キム・スンヒョン候補に勝った。46歳と若手の江西区区庁長となる。

キム当選者は2020年第21代総選挙(国会議員選挙)当時、江西乙(カンソ・ウル)にて民主党のチン・ソンジュン候補に敗れたが、今回の選挙ではチン議員の補佐官出身であるキム・スンヒョン候補を相手に勝利した。

保守政党である「国民の力」の立場としては、12年ぶりに江西区庁長の座を奪還することになった。

江西区は今年3・9大統領選挙でも民主党のイ・ジェミョン候補(49.17%)が「国民の力」尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補(46.97%)を上回ったところだ。

尹錫悦政府発足直後に行われた今回の選挙なので、「国政安定論」に民心が傾いたという分析が出ている。

キム当選者は検察捜査官(検察捜査官というのは検察官のもとで捜査や事務などを補佐する役割)出身。李明博・文在寅政府にかけて青瓦台特別監察班を務めた。

特にムン政府の民政首席室で起きた不正疑惑を暴露し注目された。チョ・グク当時民政首席を相手にした「ユ・ジェス前釜山市経済副市長監察もみ消し疑惑」が代表的だ。ユ・ジェス前副市長の収賄疑惑は今年3月、最高裁で有罪が確定した。

プーチンと習近平、金正恩が手を組むか。日本が直面する反欧米独裁国家の脅威

プーチン大統領によるウクライナ侵攻以来、緊張感が高まる西側諸国と反欧米姿勢を鮮明にする国家との対立関係。中国、ロシア、そして北朝鮮という独裁国家と至近距離で対峙する日本は、現状どのようなリスクを抱えているのでしょうか。これまでも様々な視点から日本の国防問題を検証してきた、外務省や国連機関とも繋がりを持ち国際政治を熟知するアッズーリ氏は今回、5月下旬に大きく動いた日本を取り巻く国際関係を詳細に解説。その上で今後の中ロ北の動きを予測するとともに、我が国が直面している脅威について考察しています。

プーチンに習近平、金正恩も。厳しさを増す日本の安全保障環境

5月下旬、日本を取り巻く国際関係は大きく動いた。まず、バイデン大統領は5月20日から5日間の日程で日韓を初めて訪問した。20日から3日間の韓国訪問ではユン新大統領と会談し、対北朝鮮や経済安全保障などで米韓が協力を深化させていくことで一致した。ユン大統領は前政権で冷え込んだ米国や日本との関係改善を目指し、対北朝鮮で日米韓の連携を強化する姿勢を示しており、バイデン大統領としてもユン政権の誕生を強く歓迎している。

そして、22日からの日本訪問では岸田総理と会談し、岸田政権の厳しい対露姿勢を高く評価し、海洋覇権を強める中国に対する強い懸念を共有した。日米首脳会談の翌日には、日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国で構成されるクアッドの首脳会合も開催され、共同声明ではロシアを名指しで批判することを避けられたが、6兆円規模の途上国へのインフラ支援が発表されるなど中国の一帯一路に対抗する政策が打ち出された。

しかし、バイデン大統領の日韓歴訪、クアッド首脳会合という一連の重大行事に合わせるかのように、それと対立する中国やロシア、北朝鮮はけん制的な動きを見せている。5月24日、中国軍とロシア軍の爆撃機が日本周辺の日本海や東シナ海、西太平洋上空で長距離にわたって共同飛行しているのが確認された。

しかし、中露が結束してけん制する動きはこれが初めてではなく、昨年10月には、ロシア海軍の駆逐艦など5隻と中国海軍の最新鋭ミサイル駆逐艦5隻が北海道奥尻島の南西およそ110キロの日本海で並びながら航行している姿が目撃され、そのまま津軽海峡を通過し、千葉県の犬吠埼沖、伊豆諸島沖、高知県の足摺岬、鹿児島県の大隅海峡と太平洋を南下していった。

【関連】中露海軍が「津軽海峡」航行の衝撃。日本は“鬼門”の防衛力を強化せよ

また、中露両国は同月、極東ウラジオストク沖の日本海で4日間にわたって合同軍事演習を実施した。さらに、ロシアはウクライナ侵攻以降、4月14日に海軍が極東沖の日本海でウクライナ侵攻の時にも使用された巡航ミサイル「カリブル」の発射実験を行い、3月30日には北方領土の国後島で軍事訓練を実施するなど、日本をけん制する動きを見せている。

さらに、北朝鮮はバイデン大統領が帰国した翌日の5月25日、首都ピョンヤン郊外からICBM=大陸間弾道ミサイルと推定される弾道ミサイルと短距離弾道ミサイルなど合わせて3発を発射した。ミサイルは日本のEEZ外側の日本海に落下したが、北朝鮮は5月4日にも今年13回目となるミサイル発射を行っている。バイデン大統領の就任から1年半あまりが経つが、バイデン政権は北朝鮮が何かしら改善的な行動を取らない限り対話には応じない姿勢を堅持しており、今後も米国をけん制することを目的とした挑発的な行動が続く可能性が高い。

【関連】バイデンをあざ笑う金正恩。コロナにあえぐ北朝鮮、感謝ではなくミサイルで返答

読売どころか朝日まで。維新の会に魂を売った大手マスコミの落日

自民党の圧勝が濃厚とされる今夏の参院選で、昨年の衆院選同様の大躍進が予想される日本維新の会。そんな維新を巡ってはネット上を中心にさまざまな不祥事が取り沙汰されていますが、大手メディアが取り上げることはほぼないのが現状です。その裏にはどのような力が働いているのでしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村大次郎さんが、維新が圧倒的な力を持つ大阪府・大阪市と読売・朝日両新聞社との「特別な関係」を紹介。報道機関の使命を放棄したかのような両社を強く批判しています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』の2022年6月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール大村大次郎おおむらおおじろう
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

 

なぜ日本維新の会の不祥事は報じられないのか?

前号では、日本維新の会の創設者であり、元大阪府知事、元大阪市長の橋下徹氏の「上海電力問題」について、ご説明しました。

【関連】大手メディアが取り上げぬ橋下徹氏と上海電力の「ただならぬ関係」

上海電力問題というのは、ざっくり言えば次のようなことです。

橋下氏が大阪市長時代、大阪市が計画していたメガソーラー事業に関して、中国の上海電力が突然、事業参加したこと。日本と中国との関係は微妙なのに、社会インフラの根幹を外国企業に任せるのは、政治家として不見識であること。

この上海電力問題は、かなり大きな政治問題のはずなのに、大手メディアはまったく取り上げていません。それどころか、大手メディアは日本維新の会の不祥事に関しての報道が異常に少ないのです。

たとえば、愛知県知事のリコール不正事件では、日本の維新の会の元県議が首謀者だったのですが、日本維新の会との関りはあまり報じられませんでした。またこのリコール不正事件に関しては、リコール運動を大阪府知事の吉村知事なども支持しており、日本維新の会の責任は免れないところなのに、メディアが責任を追及することは一切ありませんでした。ほかにも、維新の会の議員は、たくさんの不祥事を起こしていますが、これもあまりメディアでは取り上げられません。

大阪は、新型コロナにおいて日本最悪の被害を出しているにも関わらず、吉村知事の人気は爆上がりするという怪現象が起きています。維新の会は、大阪で吉本興業と提携しており、吉村知事は大阪のテレビ番組に出まくって、吉本芸人からヨイショしまくられているということを前にこのメルマガでもご紹介しました。維新の会のメディア操作はこれだけではありません。それを今回、ご紹介したいと思います。

【関連】吉村知事を露骨にヨイショ。民主主義を脅かす「吉本興業」と維新の浅からぬ関係

 

なぜオンキヨーは経営再建ではなく、いきなり「破産申請」を選択したのか?

かつては国産高級オーディオの雄として名を馳せたオンキヨー。その直系とも言えるオンキヨーHEが先ごろ破産申請を行い、多くのファンから悲嘆の声が上がっています。なぜ同社は経営再建ではなく破産申請を選択したのでしょうか。その疑問に答えてくださるのは、財務コンサルティング等を行う株式会社ファインディールズ代表取締役で、iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授の村上茂久さん。村上さんは今回、オンキヨーHEが破産申請に至った理由を会計とファイナンスの視点から探るとともに、同社破産後も2つの「オンキヨー」の名を冠する企業が残る理由を解説しています。

プロフィール:村上茂久(むらかみ・しげひさ)
株式会社ファインディールズ代表取締役、GOB Incubation Partners株式会社CFO。iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授。経済学研究科の大学院(修士課程)を修了後、金融機関でストラクチャードファイナンス業務を中心に、証券化、不動産投資、不良債権投資、プロジェクトファイナンス、ファンド投資業務等に従事する。2018年9月よりGOB Incubation Partners株式会社のCFOとして新規事業の開発及び起業の支援等を実施。加えて、複数のスタートアップ企業等の財務や法務等の支援も手掛ける。2021年1月に財務コンサルティング等を行う株式会社ファインディールズを創業。

破産申請のオンキヨー。その後に残る2つの「オンキヨー」の名前がつく会社とは

オーディオ機器で有名なオンキヨーホームエンターテイメント株式会社(以下、オンキヨーHE)が2022年5月13日に大阪地方裁判所に対して、破産手続き開始の申立を行い、同日破産手続きの開始を受けたと発表をしました。負債総額は31億円です[1]。

オンキヨーHEの過去5年間の売上は図表1のとおりです。年々売上は下がっていたことに加え、慢性的に赤字の状況で、2021年8月には業績不振で上場廃止にもなりました。

図表1 オンキヨーHE売上の推移

図表2 オンキヨーHEの営業利益及び当期純利益の推移

とはいえ、今回の破産申請には気になる点が2点あります。第一に、民事再生や会社更生といった経営破綻後の企業再生手続を申請するのではなく、いきなり会社そのものが無くなる破産を申請した点です。過去、英会話学校のNOVA、航空会社のJALやスカイマーク、半導体メーカーのエルピーダ等のように大企業が経営破綻したケースは多数あります。これらの企業において、NOVA、JAL、エルピーダは会社更生、スカイマークは民事再生といった法的整理を通じて、経営を再建していきました。

しかしながら、オンキヨーHEは会社更生や民事再生といった法的整理を通じた経営再建を行わず、いきなり破産申請となっています。なぜでしょうか。

2つ目は、負債額が31億円と売上と比べてそれ程大きくないことです。図表1にあるとおり、2021年3月期においてもオンキヨーHEの売上高は89億円ありました。この売上規模からみると、負債総額31億円というのはそれ程大きくありません。売上高を踏まえると、31億円の負債額でいきなり破産ではなく、民事再生等の法的整理を通じて事業を継続しても良いように考えてしまいます。

本稿ではこれら2つの疑問に答える形で、オンキヨーHEの破産の背景を探るとともに、オンキヨーHEが破産したあとも残る「2つのオンキヨー」について解説を行います。

[1]オンキヨーHE 破産手続開始の申立てに関するお知らせ (6/2現在閲覧できず)

武田邦彦氏が振り返る、米国に甘えた情けない“属国”ニッポンの戦後

以前掲載の「武田教授が明言、「独立国」と認められるために日本人が示すべき決意」で、プーチン大統領の「日本は属国」との主張を一部認め、独立国の要件を説いた中部大学元教授の武田邦彦さん。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン『テレビが伝えない真実』』では、敗戦後約80年にわたり、与野党が「阿吽の呼吸」で結託し、アメリカの「属国」に甘んじるシステムを維持してきた手法を暴くとともに、その茶番劇を追認し国民にウソを伝えてきたメディアの罪を厳しく指摘しています。

 

良くやってこれたものだ。属国主義の日本の全政党

アメリカに甘える属国「日本」の80年の政治を振り返る

大東亜戦争から80年弱、よく日本はやってこれたと思う。戦争に負けたとはいえ、輝かしい戦果を挙げて、むしろ敗戦した原因は、戦闘より大量虐殺(東京大空襲、広島長崎の原爆、沖縄占領)などが原因とも言える。

その後、サンフランシスコ平和条約によって形式的には独立国家に戻ったが、実質はアメリカ軍が駐留していたので、国際的には特定の国の軍隊に占領されている属国と言える。日本人はともかく先進国の人から見ると、不思議な国に見えただろう。日本は人口でも、GDPでも世界の大国だ。その大国で、しかも世界一古い歴史を持ち、誇り高き民族が80年弱もアメリカの属国に甘んじているのだ。信じられないだろう。

でも、日本の属国システムは国会で、実に「阿吽の呼吸」でうまくやってきた。集団行動が得意な日本人らしい政治であり、社会だった。

手法としては、独立を回復しても、「憲法九条」をうまく使って「日本の未来を考えないなれ合い政治」に終始してきた。著者の推定も入れて、この80年弱を考えると次のようになる。

1)自民党は「改憲、再軍備」を掲げて結党したが、当初から独立する気持ちはなく(主として当時の記録にある)、それはアメリカの指導部に通知していて(これも日米の記録にある)、日本国民には「改憲、再軍備」と言っていた。

2)日本社会党をはじめとする野党は自民党の腹の内を知って、故意に対決姿勢を取った。この矛盾はやがて社会党の「自衛隊は違憲、合法」という奇妙な言い訳になった。現在でも立憲民主党、共産党などは同じ騙し路線である。

3)日本のマスコミの首脳部は自民党の思惑と社会党との茶番劇を知っていて、それを知らないようなふりをして報道を続けた。

4)自衛隊を作り、すでに世界で5番目の軍事力なのに、「憲法の番人」とされる最高裁判所があるのにも関わらず、憲法九条違反という訴訟は起きていない。自衛隊と称する軍隊は年間、5兆円ほどの国家予算を使っているのだから、訴訟の理由は十分である。でも訴訟が起きていないのは、茶番劇であることの証拠の一つである。

5)属国が自ら属国であることを望んだのは、長い世界史の中でも弱小国以外では初めてであると考えられる。

このうち、最も罪が深いのは、与党と野党の連携で国民にウソをついてきたこと、メディアがそれを知っていてこれも国民に違う情報を伝えていたことだろう。いずれも、もし自分の職務に忠実で正直であれば、70年になるウソを続けることはできなかっただろう。

 

ジョニー・デップがDV裁判で勝訴も「顔が違う」変わり果てた姿にファン悲鳴。20億円の賠償金では安すぎる空白の6年間

長年に渡る元夫婦の泥沼法廷劇がようやく決着。元妻・アンバー・ハード(36)が主張していたDV被害は虚偽だったと認定され、ジョニー・デップ(58)が勝訴し、裁判所はハードに約20億円の賠償金の支払いを命じた。しかし、その報道で注目されたのは裁判結果よりもデップの“変わり果てた容姿”だった。泥沼の裁判は代償は大きかったようだ。

ウソを盛りすぎて墓穴を掘ったアンバー・ハード

ハードとデップは2011年の映画「ラム・ダイアリー」で共演をきっかけに交際が始まった。その頃デップは2人の子どもがいるヴァネッサ・パラディと事実婚中で、不倫関係だったと言われている。2012年にデップはパラディとの事実婚を解消、1度の破局を経て2015年2月にハードと結婚した。

ところがその結婚は長くは続かず、2016年5月にはハードによって離婚申請が出された。と同時にハードはデップのDVを訴え、裁判に証拠写真を提出。デップがハードを怒鳴りつける動画や怪我をした指の血で暴言を鏡に書いた画像などが流出した。

その後2人は和解し、「私たちの関係にDVなどはなく常に愛でつながっていた」と共同声明を出した。ハードは離婚成立後受け取る金銭を慈善団体に寄付すると発表し、離婚は成立した。

ところが話はここで終わらない。その後もデップは「自身はDV男」と報じた英雑誌サンでを名誉毀損に訴えたたものの、2020年に「DVはおおむね真実」という判決が下り、上訴も棄却されている。

「DV男」のレッテルが貼られて、当たり役だった「ファンタスティック・ビースト」シリーズのグリンデルワルト役を降板することになったデップ。

さらに2018年ハードが米紙ワシントンポストへの寄稿で名前こそ出さなかったものの、デップにDVを受けたことを主張。

デップはこの寄稿をでっちあげだと主張し、ハードは「でっちあげ」で名誉を傷つけたと主張し、一歩も譲らない。お互いに相手を名誉毀損で訴え、デップは5千万ドル、ハードは1億ドルで相手に賠償を求めた。

法廷でハードは自分が受けたDVの様子を涙ながらに語った。その証言は衝撃的で、酒に酔ったデップが割れた酒瓶のガラス片をハードの陰部へこじ入れたというのだ。DVにしてもあまりにも異様すぎる行為に違和感を覚えた人も多いだろう。

それに呼応したかのように、ハードの発言にボロボロと矛盾が生じてくる。

まずハードがデップに顔を殴られたと証言した翌日に、ハードはテレビのトーク番組に出演しているが、その録画にはハードの顔に殴られたあざはなかった。

ハードは愛用の化粧品を使って、あざを隠していたと言い逃れて、使用した化粧品を証拠として提出した。しかし、その化粧品は2人が結婚した後から販売されており、結婚当時にはなかったことがあきらかになった。

さらにデップの元カノのケイト・モスが「デップはDVをするような男ではない」という証言や、DVがあったという翌日に俳優ジェームズ・フランコと密会していた動画も提出され、次々とハードにとって不利な証拠が集まった。

極めつけは寄付すると明言した慈善団体には約束の半分の金額しか振り込まなかったこと。目的のためなら、公衆の面前で平気で嘘をつくハードの人格が露呈してしまい完全に世論はデップの味方になった。

ハードの敗因はやりすぎてしまったことだろう。

DVをでっちあげて、離婚して慰謝料だけを巻き上げれていればよかった。世間が味方をしていると勘違いしたのか、余計に喋りすぎてボロが出たようだ。

空白の6年間、キャリアの全てを失ったデップ

DV男のレッテルが貼られてから6年、デップが失ったものは大きかった。昨年公開された「MINAMATA-ミナマタ-」以来出演作が途絶えている。

法廷に立ったデップは心労のためか、すっかり肉が付いておじさん化してしまったように見える。ネットでも「誰だか分からなかった」「イケメンも年には勝てない」などの声も多い。

6月で59歳となったデップはDVスキャンダルに巻き込まれて、本来なら脂がのっているはずの50代の大事な時期を棒に振ってしまった。

晴れて潔白が証明された今、また以前のようにスクリーンでの活躍が見たい。そして、女性関係にはくれぐれも気をつけて欲しい。

また判明した韓国のウソ。慰安婦合意で文在寅政権が隠していた真実

2015年に締結されるもその後韓国側の一方的な主張で破棄された日韓慰安婦合意を巡り、日本の正当性を証明する内部文書を公表した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権。日韓関係の改善に前向きの姿勢を見せる尹大統領との間に、慰安婦問題の解決を見ることはできるのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、尹政権がこのタイミングで文書を出してきた理由を考察するとともに、韓国市民の反応を紹介。さらに慰安婦問題の収束に関して懐疑的な見方を示し、その理由を述べています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年6月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

 

日韓関係が進展しそうなときこそ警戒を怠るな

慰安婦合意、支援団体と事前協議 韓国外務省の内部文書で判明

日韓関係を最悪にした文在寅政権の嘘がまたひとつ暴かれました。2015年の日韓慰安婦合意後、当時はまだ野党だった文在寅氏は、「被害者の意見が反映されていない」と主張し、大統領就任後には「重大な欠陥が確認された」などという理由で合意を事実上無効化し、日韓合意により設立された「和解・癒やし財団」を解散しました。

ところが、韓国外務省は5月26日、2015年の日韓合意に際して、慰安婦支援団体代表と4回にわたり協議し、合意内容もきちんと伝えていたことを記した面談記録文書を公開しました。

2015年の合意時点では、合意撤回派は「慰安婦やその支援団体にも知らされていなかった」と主張していましたが、2020年、慰安婦支援団体の韓国挺身隊問題対策協議会=挺対協(現在は正義連に改称)のトップである尹美香氏には事前に知らされていたことが判明します。

尹美香氏は、この日韓慰安婦合意時に、「被害者や支援団体は何も知らされていない」と主張し、合意破棄を訴えて名を売り、2020年には国会議員にも当選します。しかし同年、実際には合意内容が事前に知らされていたことが判明します。

尹美香氏はこれに対して、「意見徴収ではなく、あくまで一方的な通告だった」と反論していたわけですが、今回の外務省の発表で、合意内容についても協議しており、「何も聞かれなかった、一方的な通告だった」という証言は嘘だったことが判明したのです。

尹美香氏はこの他にも、ソウル市からの支援金の不正請求や、不正会計、寄付金などのピンハネなどさまざまな疑惑を慰安婦からも告発されています。また、尹美香氏は北朝鮮を何度も訪問して対北事業を行うなど、親北ぶりが知られています。

さすがに韓国国内でも、疑惑まみれの尹美香氏に対して、「偽善の偽りはこれだけなのか」と批判の声が上がっています。

韓日慰安婦合意の内容を知っていたのに伏せた尹美香、偽善の飾りはこれだけなのか

そもそも、このようなやりとりの記録を、文在寅前政権がまったく把握していなかったはずはありません。真実を知っていた上で、日韓慰安婦合意の事実上の破棄に持ち込んだと考えるのが普通でしょう。親北派である文在寅と慰安婦支援団体の「親しい関係」が透けて見えます。

 

弱い者をいじめ、強い者に忖度。使途不明11兆円には無関心な大マスコミの本質

つい最近まで誤送金が話題になったかと思えば、今度は誰々の不倫などと、次から次へバッシングが続くテレビの報道。しかし、私たち日本人はもっと広い視点で「本当に抗議すべき相手」を見誤っていないでしょうか。今回のメルマガ『和田秀…

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現役漫画家が明かす、業界用語「上がり」を迎えたハッピーな漫画家たち

昔はペンにケント紙でカリカリ描いて毎日締め切りに追われる姿をイメージされることが多かった、漫画家。しかし時代はデジタルになり、昭和世代が想像している漫画家像とは大きく異なっているようです。メルマガ『見ル野栄司のシブすぎ技術秘話』の著者で元エンジニア漫画家の見ル野栄司さんが、現代の漫画家たちの優雅で楽しい生活と制作現場の様子を紹介しています

 

最近の漫画家たちの裏話

というタイトルですが、皆さんご存じでしょうか?

昔のイメージだと、アシスタントを沢山かかえていてむちゃくちゃ忙しい!なんて想像しているのではないでしょうか?

実は今はそんなことありません。もちろん、ペンが遅い人は結構寝てないとかあります。

それでも昔よりぜんぜんいい。なぜなら今の漫画家のほとんどがデジタルです。クリップスタジオという漫画ソフトで描いて、アシスタントとクラウドを共有しています。

ポンっと原稿をクラウドに上げれば、すぐアシさんが描いてくれて、それも1枚何円と決まっているので、アシさんも時間に拘束されることはありません。

逆に言うと、今ペンとインクで漫画を描いているひとはこだわりがあっていいのですが、編集からすると迷惑です(笑)。

むちゃくちゃ売れているのならいいのですが、新人はやはりデジタルで入稿してくれて、それのほうがなおしが早いですし、漫画家も編集も顔を会わせなくていい!

今っぽいですね。若い人は特に漫画家や編集が打ち合わせと称して酒を飲むのなんて嫌だ…という時代です。

それでいて、漫画家は誰とも付き合いが無い?というわけでもないです。SNSがあるから。もしくは去年流行ったクラブハウス。それから派生してTwitterでの会話機能であるスペース。

そう、最近は漫画家さんたちはこのスペースで部屋をクローズにして、ひっそり話しあっているひとたちが多いようです。私はクローズが嫌いなのでやりませんが。

それで、時間ができた漫画家たちはYouTubeをやったり旅行にいってWi-Fi付きのホテルでひとりで楽しんで描いています。

有名な方は、軽自動車に住んで、全国の温泉を取材して漫画にしている人がいます。超経済的だし楽しい!ですね。

またある女性作家さんは、儲かりすぎて湯河原に別荘を買ってしまった人も。いいですねー。上がりですよ、上がり。

上がりというのは、漫画業界で言う「ヒット作を出して、もうお金を稼ぐ必要が無くなった作家」のことを言います。

皆さんもどうでしょう、漫画家になってみては?(笑)。

 

image by: MarbellaStudio / Shutterstock.com

なぜ日本の国歌「君が代」を聞くと“曲が終わっていないような感覚”を覚えるのか?

先の大戦によって「国威発揚」のイメージがつき、何かと議論の的になっている日本の国歌「君が代」。しかし、本来は「古今和歌集」から作られた愛の歌であり、戦争の歌ではなかったという事実があります。メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、この日本国歌「君が代」について、米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバートさんと“博多の歴女“として活躍される白駒妃登美さんが対談した内容の一部をご紹介しています。

「君が代」と、他の国歌との大きな違いとは

いまもなお軍国主義の象徴のように思われている「君が代」。しかし、その原歌は『古今和歌集』にある、「愛するあなた、あなたの命がいつまでも長く続きますように。そしてあなたがずっと幸せでありますように」と願う“愛の歌”です。

『致知』最新号(7月号)では、「君が代」に込められた、そんな先人の思いを、米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバートさんと“博多の歴女“として活躍される白駒妃登美さんにお話し合いいただきました。

「君が代」の独創性を伝えるお話の一部を本日はお届けします。


ギルバート 「世界の国歌を見ると、基本的に賛美歌か軍歌なんです。どこも似たり寄ったりで独創性というものはありません」

白駒 「確かにそうですね」

ギルバート 「ところが、日本の『君が代』は歌詞として見ても曲の美しさからしても例外です。その証拠に1903年にドイツで行われた『世界国歌コンクール』で一等を受賞していますからね。

少し専門的な話になりますが、『君が代』の曲調は『ペンタトニック・スケール』と呼ばれます。1オクターブにある7つの音階のうち5つしか使わない。しかも『君が代』はハ長調ですから、始まりも終わりも『ド』であるべきなのに『レ』で始まり『レ』で終わっている。だから我われが聞いていると、何か曲が終わっていないような感覚を覚えるんです」

白駒 「ケントさんのいまのお話、納得できます。でも、それが『君が代』の素晴らしさだし、終わりがないという曲調は永続性にも繋がっている気がします。

例えば、日本神話の『古事記』などもそうで、始まりと終わりが明確ではありませんよね。これは日本の文化の大きな特徴だと思います。

いま『天皇制』『皇室制度』という言葉をよく耳にしますが、この表現は適切ではありません。『制度』は誰かがつくったものであり、誰かの手で終わらせることができます。でも、皇室は誰かがつくったものではないんですね。皇室は常に国民と共にある、始まりも終わりもない。これこそが皇室の姿なのではないでしょうか。

ギルバート 「おっしゃる通りです」

白駒 「作曲家の団伊玖磨さんが素晴らしい国歌の三つの条件ということをおっしゃっていて、一つ目が短いこと、二つ目がエスニックであること(民族性が表れていること)、そして三つ目が好戦的でないことだというんです。

団さんが提唱される素晴らしい国歌の条件が『君が代』にはすべて揃そろっていることは大変興味深いことですし、私たち日本人の誇りですね」

image by : Namazu-tron, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons