国民の“真の声”が日本を救う。やりたい放題の自民政権に鉄槌を下せる「ミニ・パブリックス」とは

どんな手を打てども低迷する岸田政権の支持率。そんな中にあって、岸田首相が6月に衆院を解散するという見方が永田町に広がっています。5日の衆院内閣委員会で首相が「国民の判断」に言及したことに起因しますが、これまで自民政権が「国民の声」を聞いたためしなどなかったと言っても過言ではありません。私たちの「真の声」を政治家たちに届ける方法はないのでしょうか。今回、ジャーナリストの高野孟さんが配信するメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではフリーランス記者の西岡千史さんが、議会制民主主義の欠陥を補う制度として世界で注目されている「ミニ・パブリックス」と呼ばれる手法を、神奈川県厚木市で行われた「気候市民会議」を例に取り詳しく解説しています。

※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:6月に衆院解散か?議会制民主主義の欠陥を補う制度「ミニ・パブリックス」は日本を救うか?

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

自己保身のため6月衆院解散か。有権者無視の政治家に国民の声を届ける「ミニ・パブリックス」とは

6月23日の会期末を迎える今国会中に、岸田文雄首相が衆院解散に踏み切るのではとの見方が永田町で急速に広まっています。5日の衆院内閣委員会では、裏金問題についての政治責任について問われ、「最終的には国民や党員に評価、判断いただく」と述べました。岸田首相の苦戦が予想されている9月の自民党総裁選では、党員票の行方が結果を左右します。その状況下で、「党員」という言葉の前に、あえて「国民」を付け足したことで、いよいよ解散総選挙は近いと受け止められています。

ただ、仮に6月に解散宣言をしたとしても、「国民不在で自己保身のための解散」と批判されることは必至です。ですが、そもそもの問題として、今の日本の政治に「国民」はいるのでしょうか。

業界団体、宗教団体、労働組合など、組織票を持つ政治家は選挙に強いのは日本に限らず世界の国々で共通しています。組織の支援を受けて当選した政治家は、その組織の意向に反する法案や政策に賛成することは容易ではありません。その結果、地球温暖化対策など、長期的な視点に立った政策の実施に困難が生じています。

そういった議会制民主主義の欠陥を補う制度として、「ミニ・パブリックス」と呼ばれる手法が世界的に注目されています。

ミニ・パブリックスとは、熟議民主主義の一つの類型として、無作為抽出(いわゆるクジ引きのこと)で選ばれた参加者が、社会的な問題について議論し、合意形成を目指すものです。現在の議会制度では、社会的な問題への関心はあるのに、政治の意思決定に参加できない「満たされない民主主義者」と呼ばれる人々がたくさんいます。その人たちの意見を政治に反映させる手法として、ミニ・パブリックスが注目されていて、日本でも試験的な試みが始まっています。

選挙の風が吹き始めた今だからこそ、「この国の政治はこれでいいのか」と問い直すことが必要ではないでしょうか。その一例として、ミニ・パブリックスの一つとして厚木市で実施された「気候市民会議」のレポートを掲載します。

(注)記事は「生活と自治」2023年12月号に掲載されたレポートを加筆したものです。肩書や統計データは掲載時

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登録者数19万3000人。料理の鉄人・道場六三郎は93歳の現役YouTuberだった?!

「料理の鉄人」で一躍有名料理人となった道場六三郎さん。今回、メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』でご紹介しているのは、満93歳となった今でも現役料理人としてYouTubeチャンネルを持ち、多くの登録者数を獲得する彼のバイタリティを探ります。

93歳の現役料理人・道場六三郎氏の仕事哲学

道場六三郎氏。この道一筋に歩み来て75年、和食の神様と称されます。

この1月に93歳を迎えられましたが、凛としたコックコート姿はいまも健在です。その矍鑠たる秘訣は何か。

『致知』最新号となる5月号で、原点にある両親の教え、若い頃からの心懸けと創意工夫の実践、逆境の乗り越え方、後から来る者たちに伝えたいこと、老いて輝く人と老いて衰える人の差を交えつつ、「倦まず弛まず」を象徴する道場氏の生き方に迫りました。

その一部をご紹介いたします。

…………………………………………………

──道場さんは今年の1月3日で満93歳を迎えられましたが、実に矍鑠とされていますね。

この道一筋に歩んで75年、若い時から料理に打ち込んできた勲章でしょうが、年の割には姿勢がいいって言われます。

ただ近頃は、呂律が以前と違うような気がして、今度から小唄を習おうと思っているんですよ。声を出す訓練をしたほうがいいなと。

──充分明瞭なお声をされていますが、93歳で新たなことに挑戦される姿勢に感服します。4年前にはYouTubeチャンネル「鉄人の台所」を始められましたね。

フジテレビの人気番組『料理の鉄人』のディレクターをやっていた田中経一さんが全面的に企画や編集を手掛けてくれているんです。

冷蔵庫の中にある食材を使って家庭料理を紹介しているんですが、おかげさまで結構たくさんの方が見てくれているみたい。

──チャンネル登録者数は19万3000人に及んでいます。

ああ、それは有り難いことです。これまでは店の料理ばかりやってきましたから、家庭料理は家庭料理で新しい発見が随分あるので楽しいし、感謝しています。

例えば、最近反響が大きかったのは「海老とリンゴの一つ揚げ」。海老とリンゴって合うの? と思うかもしれませんけど、これが何とも絶妙でおいしいんですよ。

会社員の10人に3人はいじめに遭う。韓国のパワハラ119番発表の衝撃事実

日本でも解決することのない「いじめ」問題。韓国では、職場内いじめを全会社員の30%以上が経験しているといいます。無料メルマガ『キムチパワー』の著者で韓国在住歴30年を超え教育関係の仕事に従事している日本人著者が、その衝撃の事実を紹介し解説しています。

韓国の会社員30.5%が職場内いじめを経験の衝撃

会社員10人中3人が職場内いじめを体験したという調査結果が出た。零細事業場や非正規職、公共機関従事者であるほど職場内いじめに脆弱だった。

職場パワハラ119は2月14日から23日まで全国満19才以上の会社員1000人を対象に行った職場内いじめ実態アンケート調査結果を7日発表した。調査によると、会社員10人のうち3人(30.5%)がこの1年間、職場内でのいじめを経験した。昨年第1四半期の調査結果である30.1%と似た水準だ。職場内でいじめられたことがあると答えた回答者305人に、これによって自害や極端な選択を悩んだことがあるかと尋ねると、そのうち15.6%があると答えた。特に公共機関、非正規職、30人未満事業場従事者であるほどいじめ水準が深刻だったと答えた。

契約職の会社員A氏は、人事不利益を懸念し、いじめに積極的に対応できなかったと明らかにした。A氏は職場パワハラ119に「契約職なのに正規職になりたくないのかと、自分が事務室に何か一言だけ言えばすぐに荷物をまとめてアウト(クビ)だと脅迫する。物を投げたり暴言を日常的に言ったりもする」として「契約職であるため不利益が予想され我慢した」と伝えた。

勤務時間が長い会社員であるほど、いじめにあったと回答した割合が高かった。週52時間超過勤務者のいじめ経験応答は41.3%で平均より10%ポイント以上高かった。会社員B氏は「退勤時間の10分前、30分前にすぐに処理する必要がない新しい業務を指示し、定時退勤しなければならないと言えば大騒ぎになる」とし「言われた通りにしたくなければ会社を辞めるものと理解すると言って圧迫する」と吐露した。

最も一般的ないじめ類型は「侮辱・名誉毀損」(17.5%)であることが分かった。次に「不当指示」(17.3%)、「業務外強要」(16.5%)、「暴行・暴言」(15.5%)、「いじめ・差別」(13.1%)などが後に続いた。

年齢が若いという理由で「お客様への態度を変える」接客員の“人間力の低さ”に驚愕

あなたは接客されていて「嫌だったこと」って何かありますか? 無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが若年層に聞いた「この質問の答え」で、世の接客員たちに警鐘を鳴らしています。

若いお客様に聞く「接客で嫌だったこと」が深くて考えさせられる

学生やハタチそこそこの若年層世代に接客で嫌な思いをしたことを聞くとどんな答えが返ってくると思いますか?

「売り込まれる感じが嫌だから接客自体が嫌」

だとか、

「ゆっくり自分のペースで見たいから、声をかけられるのが嫌」

といった声も出てはきます。

しかし実際に全員が共感して「あ~それはあるある」と言っているのが、『態度が変わること』です。

「自分が学生だから買わないと思うのか、他のお客と比べて態度が雑」

「他のお客には詳しく説明しているのに、自分には全然関わろうともしてくれない」

こういう経験をほぼ全員が持っているというのです。

そしてそんな風に態度を変えられることに皆が皆、嫌な思いをしているのですね。

まともな人はそんな接客はしないので不思議かもしれませんが、実際に人を見て態度を変える人はいます。

これってものすごく頭が悪いなと思います。

もちろん良い意味で態度を変えることはあります。

あまり堅苦しく無い方が良いよねとか、逆にこのタイプのお客様だったらいつもと違ってこうした方が良いよねという場面はあるわけです。

ですが悪い意味で、「どうせ買わないだろうから」みたいに態度を変えてしまうのは愚の骨頂です。

そういう心のうちは透けて見えてしまい、相手に伝わってしまうものです。

なぜ、退職金を使って好きなことをビジネスにしてはいけないのか?

前回の記事で「転社ではなく転職を目指そう」と語った無料メルマガ『【スキル×運】で年収1000万円を目指せ!』の著者・佐藤しょうおんさん。佐藤さんは、そのことをさらに突き詰めて考えるヒントとして、今回の記事では「好きなことをするべき」と語っています。

好きなことでゴハンを食べられるのは最高

前回は転社ではない転職を目指そうということを書いたわけですが、では何をしたら良いのか?ということも考えなきゃならないわけですよ。

私はこれは、絶対に

  • 好きなことを昇華させるべきだ

と考えています。

人生での喜びって、好きなことを仕事にしてゴハンを食べられるということなんですよ。私は怪しい系の研究も大好きですし、こうやって文章を書くということも好きです。その二つを仕事にしてゴハンを食べているのでストレスがないんです。

そして「好きなこと」というのは誰でも熱中しやすいことなわけで、だから上達する可能性も高いわけです。その意味で、本業があってそれでゴハンを食べられる状態になっているのなら、本業とは異なる好きなことをトコトン極めて、そのことを使ってビジネスに昇華できないかを考えるべきなんです。

そのためには自分の「好き」がどんなジャンルのどのようなことなのかという棚卸しが必要になります。これは「10年後に後悔しない生き方セミナー」で詳しく解説するネタでもあるんですが、自分が好きなこと、その上で得意なことが何かをちゃんと自覚するんです。実は多くの人はこれができていません。

また、何か一つ「好きなこと」が見つかったら、そこにいきなり全振りするのではなく、自分が好きなことの要素というか抽象概念は何か?を言語化するのです。例えば私の場合には、

  • 普通に生きている人が知り得ない知識を習得すること

が好きなのだと棚卸しをして気付きました。それがたまたま怪しい系だったわけで、昔はこれがパチプロだったんです。この共通点は、一般人が身に付けていないスキル(パチンコなら釘が開いている、締まっているという違いを見分けるスキルです)や知識だということです。怪しい系では占いで未来が読み解けるとか、エネルギーワークで飲み物の味を変えられるとかのスキルは、一般人にはフツー習得できませんからね。

司馬遼太郎ブームや田中角栄批判に苦言。ユニークな経営者・新井喜美夫氏の金言至言

いかに儲け、どれだけ株主に還元するかを第一に考える経営者が多いこの国にも、働く人のことを第一に考える経営者は少数ながらいるようです。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』で、評論家の佐高信さんは、東急エージェンシーの社長を務め『「日本」を捨てろ』などの書籍を残した新井喜美夫氏の経営哲学を表すいくつかの言葉を紹介。司馬遼太郎ブームや田中角栄を否定する風潮を評し、日本人の奥底にある危険な意識に警鐘を鳴らした言葉も合わせて紹介しています。

新井喜美夫の『「日本」を捨てろ』

『「日本」を捨てろ』(講談社)などという物騒な題名の本を出す新井喜美夫はユニークな経営者だった。この本の推薦人が本多宗一郎。亡くなってしまったが、生きていれば城山三郎と同じ97歳である。

東急エージェンシーの社長だった新井と私は『週刊ポスト』の1994年9月16日号で対談した。リストラをやるのが経営者の役目などと錯覚している凡百の社長と違って、新井はこう言っていた。

「企業が雇用の機会を提供することは、社会的責任を果たす上での第一義です。よく、人が余っている、という言い方をしますけど、その人の分だけ仕事が足りないんだ、だからその仕事をつくるのが経営者の役目だ、と僕は思う」

それを聞いて、私が、「そういう経営者は少ない」と言うと、新井は、「僕はそれが普通だと思っていたら、社長になったら、変わったことを言う、と思われたようです」と答えていた。

その新井でさらに感心したのは「政治と宗教だけは、社の仕事として手がけてはならない」と社員たちに釘を刺していたということ。新井の前の社長の前野徹の時には深入りしていた自民党の仕事さえ断ったのである。

『産経新聞』に連載したコラムでは、『産経』出身の作家、司馬遼太郎について、次のようにも言っている。「まさに国をあげての司馬ブームであるが、その発生の根源は、本来、極東に位置する日本を中央におき、しかも21世紀になったというのに、依然としてムラ意識の抜けきらぬ内向きでプライドだけは高い日本人たちを、結果から見て、巧みにくすぐることに成功したためではないかとも考えられる」と指摘し、「一般には『司馬史観』などと言って礼讃するものもあるが、これを手放しで支持するのはいかがなものか」と待ったをかけている。

また、日中国交回復の井戸を掘った田中角栄について、ロッキード事件に象徴されるその金権ぶりは批判しつつ、東条英機と比較して、こう書いているのも合点がいく。

「現在の日本では、同じ首相でありながら、経済力において、750倍ものアメリカを相手に無謀な戦争を惹起し、日本国民だけで310万人もの生命を奪った東条首相を是とし、その侵略の対象となった中国との間に国交を正常化し、不公平ながら国民全体に多大の富をもたらした田中角栄を否定する風潮が次第に高まりつつあるやに思えるが、本末転倒もはなはだしい」

1978年10月22日、中国の実力者のトウ小平が初めて日本を訪れ、「水を飲む時には、その井戸を掘った人のことを忘れてはならない」として、真っ先に田中角栄宅を訪問した。

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飛行機が安全に飛ぶのだって「再起動」のおかげ。PCも人間も復活するリブートの秘密

調子が悪い電化製品を「空手チョップ」で直していた昭和は遠くに過ぎ去り、いまやパソコンでもスマホでも、何か不具合が発生したら「とりあえず再起動してみましょう」という時代。そんなわけで日々さまざまな機器を「再起動」させている私たちですが、そもそもなぜ再起動でトラブルが解消するの?と聞かれると、答えに窮してしまうのも事実です。昔のチョップには「斜め45度」のコツがありましたが、現代の「再起動」にも、それに勝るとも劣らない秘密があるのでしょうか?Windows95を設計した日本人として知られるエンジニアの中島聡さんが解説します。(メルマガ『週刊 Life is beautiful』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

「とりま再起動」はエンジニア的にも鉄板

(「私の目に止まった記事」より)
普段から当たり前のようにしていることですが、パソコンに限らず、電気製品は再起動するとトラブルが解消することがあるのは事実です。

なぜPCでトラブルが発生した際に「再起動」すると解決することが多いのか?

先日も、我が家のスマートTVがWiFiに接続しなくなってしまい、色々と試しても治らないので、一度電源を落として再起動したら解消しました。

記事の中にある通りに、電源を入れたばかりの「初期状態」はソフトウェアが「プログラマーが期待した通りの動き」をしやすい環境にあり、しばらく走らせていると、メモリーリーク(確保したメモリが解放されないバグ)などが生じて、ソフトウェアがちゃんと動かなくなることがあります。

メモリーリークがなくても、メモリのフラグメンテーションというものが起きて、それがソフトウェアの実行に支障をきたすこともあります。

お互いをリセットし合う、飛行機のコンピュータ

ボーイング(飛行機会社)のエンジニアだった知り合いに聞いたのですが、飛行機には同じソフトウェアが乗った3つのコンピュータが搭載されており、多数決でものを決めている上に、時々お互いをリセットし合うように設計されているそうです。

時々「初期状態」に戻すことによって、常に安定して動くことを目指しているのです。この設計思想は、NASAの宇宙船向けのコンピュータから来ているそうです。

【関連】中島聡氏が驚嘆、音楽生成AI「Suno」の「とんでもない価値」とは?進む才能の民主化、必要なのは“歌い手”になる覚悟だ

煮詰まったら「18分の昼寝」で人間の脳も再起動!

ちなみに、人間が1日に一回眠る必要があるのも、「再起動」に同様のことをしていると解釈することも可能です。

起きて考え事をしていると、脳の中には老廃物が溜まるため、その老廃物を脳の外に排出するために、一度、眠る必要があるそうです。

瞑想(メディテーション)にも同様の効果があるのかもしれませんが、私は昼食後に18分の昼寝をします(18分は、色々と実験をしてたどり着いた「ちょうど良い長さ」です)。

ソフトウェアを書いていると、時々、問題が解決できなくて、脳が煮えたように感じることがありますが、そんな時は、眠るのが一番です。

(『週刊 Life is beautiful』2024年4月9日号の一部抜粋です。続きはご登録の上お楽しみ下さい。メインコラム「私がサプリメントを拒否する理由」「Tesla FSD v12」のほか、DellとNvidiaのパートナーシップや、“電気自動車シフト減速”のウソに関する最新ニュース解説もすぐ読めます。初月無料です)

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中島聡さんの最近の記事

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イチから学ぶ「ドヤコンガ」の正体。人気声優・水瀬いのり本人なのか?スタッフなのか?「整形ばらし」「口パク暴露」の真犯人は

ここ数日にかけ、突如ネットで脚光を浴び話題となっている“ドヤコンガ”なるキーワード。新手のネットスラングかと思いきやどうやらそういうことでもないらしく、ネット検索をかけてみると「水瀬いのり28)」という人気女性声優の名前と紐づいてヒットする。一体どういうことなのだろうか。

【関連】ドヤコンガ情勢は複雑怪奇。人気声優・佐倉綾音と水瀬いのりの今の関係は?あやねるが見せつけたコンガの高み

まずは水瀬いのりのプロフィールから紐解こう。東京都出身の水瀬がアニメ『世紀末オカルト学院の岡本あかり役で声優デビューを果たしたのは2010年。その後は順調にキャリアを重ね、競争の激しい女性声優の世界で15年間に渡り大車輪の活躍を見せる超売れっ子だ。以下の代表作とキャラクターの名がそれを証明している。

『五等分の花嫁』 中野五月
『ご注文はうさぎですか?』 チノ
『原神』 フリーナ
『宇宙よりも遠い場所』 玉木マリ
『心が叫びたがってるんだ。』 成瀬順
『山田くんとLv999の恋をする』 木之下茜
『鬼滅の刃 無限列車編』 ふく

などなど、上げればきりがない。そんな彼女に何が起こったのか。

きっかけは「Xアカウントの乗っ取り騒動」

「X(旧Twitter)のアカウント乗っ取り騒動がきっかけです」

と話すのは、アニメーション全般に深い造詣を持つ40代の男性ネットメディア編集デスク。彼によれば、水瀬のオフィシャルアカウント「水瀬いのりinfo」が3日に乗っ取られ、何者かにより写真入りの「水瀬いのりさんの注意喚起が読めないバカ」というポストが投稿されたという。

「とは言えそれは水瀬さんの裏垢の誤爆ではないのか、という見方が支配的です。誤爆の言い訳に使われがちな“乗っ取り”という言葉にネット民は呆れています。そもそもそうまで簡単に、しかも都合よく乗っ取られるわけがないじゃないか、という」(同前)

つまりは、水瀬が本来自身の匿名アカウント(裏垢)に投稿するはずのポストを誤ってオフィシャルアカウントに投稿してしまったということで、当のオフィシャルアカウントでは5日18時にこのような「報告」がなされている。

「話がそこで済めばよかったのですが…」

と、前出のネットメディア編集デスクが続ける。

「水瀬さんがハンドルネーム“ドヤコンガ”を名乗って、ネット上で煽り投稿を繰り返していたのでは、という疑惑が噴出しているんです」

人気声優が煽り投稿を繰り返していたとは穏やかな話ではないが、そもそも“ドヤコンガ”とは何者なのか。

「過去、水瀬さんのファンと対決したこともあるXアカウントなんですが、もし“ドヤコンガ”が水瀬さんだとしたらファンと“本人”がやり合うという“夢のレスバトル”を繰り広げていたということになります(笑)」(同前)

そんな“ドヤコンガ”は井口裕香、小倉唯、鬼頭明里、芹澤優、伊東美来、内田真礼、佐倉綾音といった他の人気声優たちを辛口批評していたとも言う。

「井口さんに対しては『整形バラし』とも取れるリプライ、小倉さんにはライブでの口バクバラし、内田さんにはライブブルーレイの売り上げマウントなど、結構な暴れ具合でした」(同前)

しかしながらネットメディア編集デスクによると、誰に対しても毒を吐いていたということではなく、大御所声優の田村ゆかりや水樹奈々については褒めている模様で、大御所以外でも早見沙織や戸松遥、悠木碧、沢城みゆき等は高く評価しているという。彼女ら“大御所以外”の声優たちは水瀬と共演経験があり、“ドヤコンガ”は声優を評価するにあたって技術面を重視する傾向があると同氏は語る。

イチから学ばなければまったく理解できない“ドヤコンガ”

“ドヤコンガ”がやらかしてきたことは理解できた。が、「そもそも“ドヤコンガ”とは何者なのか」という点を解明しなければ話は始まらない。

「水瀬さんの裏垢疑惑が浮上した“ドヤコンガ”は、実際には“二代目ドヤコンガ”のようです」(前出のネットメディア編集デスク)

伝統芸能の世界でもあるまいし、“二代目”とはどういうことなのか。

「もともとネット掲示板などを荒らす“初代ドヤコンガ”というアカウントが存在していて、そのハンドルネームを乗っ取る形で“当代ドヤコンガ”がメジャーデビューしているというのがネット上の定説です」(同前)

【2024/4/15編集部追記:再調査の結果、“初代ドヤコンガ”がネット掲示板などを荒らしていたという事実はなく、MAG2NEWS編集部の事実誤認でした。訂正してお詫びを申し上げます】

これが“ドヤコンガ学”の初歩の初歩、必須知識だという。それではとネットで検索をかけてみたところこのようなサイトを発見した。そこには「なぜ『ドヤコンガ』?敵から勝ち取った名前」との見出しで、こんな説明がなされていた。

5chやツイッターでは水瀬いのりの話題になると小倉唯や鬼頭明里などの水瀬と同年代女性声優をしつこく叩く人物がいた(後の2代目ドヤコンガ)。

 

その声優に粘着している人物が初代ドヤコンガにツイッターで絡み、嫌がらせでドヤコンガを名乗るようになる(2代目ドヤコンガ)。

にわかに理解しがたい理由ではあるが、こうして生まれたのが水瀬の裏垢疑惑が浮上している“現ドヤコンガ”ということで間違いないようだ。そしてこの“ドヤコンガ”は、水瀬の関係者であることもまず間違いがないというのもコンセンサスだという。こちらのサイトから引こう。

水瀬いのりさん=ドヤコンガ説

 

  • 趣味嗜好も口調も考え方も水瀬いのりと一致する
  • 関係者しか知らないような情報を知っている
  • 熱心なファンでも全通できないイベントを全通している
  • 先輩の井口はさん付けして後輩の鬼頭は呼び捨て
  • 水瀬いのりの生放送中にレスしたことが一度もない
  • ファン目線ではなく水瀬いのり目線の書き込みばかり

確かに納得の行く“考察”である。

「水瀬いのり本人=ドヤコンガ」で確定なのか

では、「水瀬いのり本人=ドヤコンガ」で確定なのか。

「そこは意見が分かれるところです。状況的には“スタッフ説””本人説”のどちらもあり得るのですが、『その方がセンセーショナルだから』という理由で水瀬さん本人説が流布されているようにも感じられますね」

前出のネットメディア編集デスクはこのように語るが、次のようにも指摘する。

「ほかの声優さんに関する投稿を読むと、スタッフやマネージャーといったレベルを超えた、本人ならではの情念のようなものをひしひしと感じるんです」

現在のところ水瀬本人はこの件に関して5日の「報告」ポスト以来、何一つ語っていない。その一方でかつて“ドヤコンガ”に「整形バラし」された井口裕香は5日にこんな“反応”を見せていた。

「競争の激しい女性声優の世界ですから、なんかこう“バチバチ”って感じですよね」

と井口のポストを見て苦笑するのは、とある子供番組で複数の声優と現場を共にしたという50代のテレビ関係者だ。

「言うまでもない話ですが、それこそ星の数ほどいる声優志望者の中からデビューできる人は一握りですし、そうは言っても毎年ものすごい数の新人が業界に入ってきます。絶対に名前は出せませんが、現場であからさまにライバルに対してマウントを取りに行ってるなというシーンも見ましたね。ネット上でダメージを食らわすという手口は噂レベルでは耳にします」(同前)

そんな中にあって、今回思わぬ形で疑惑が浮上してしまった水瀬は今後、どうなってしまうのか。

「“ドヤコンガ”が水瀬さんと決まったわけではありませんし確証の取りようもないですから、個人的にはいきなり仕事の声がかからなくなるとは思っていません。ライバルだらけのこの世界でこれだけの実績を上げるのは実力あってこそですから」(同前)

水瀬を熱心に推す“いのりんファン”の声も拾っておこう。

<今回の件でいのりんのことがますます好きになった>

<これで引退とかそういうことだけはやめてほしい>

<ドヤコンガが本人だったらむしろ好感度上がるわ>

少なくないファンがいのりんの変わらぬ活躍を期待している。

【関連】ドヤコンガ情勢は複雑怪奇。人気声優・佐倉綾音と水瀬いのりの今の関係は?あやねるが見せつけたコンガの高み

串カツ田中もワタミも導入。シフトの自動作成までこなす“AI集客予測”サービスは役に立つのか?

日進月歩の進化を遂げるAI。今やビジネスに不可欠な存在になったと言っても過言ではありませんが、特性を生かした「集客予測」にも大きな力を発揮しているようです。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、自身もテストしてみて実感した「AI集客予測サービス」の実力を紹介。その具体的な活用法をレクチャーしています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

AIの集客予測ってどうなの?という話

徐々に定番化し安価にもなってきたAI予測。色々とデータが集まってきたので、今日はその辺りの共有です。

■投資額ってどれくらい?

HANZOさんの場合。

ダンダダン・串カツ田中・ワタミ・ラーメンまこと屋などが導入。

ざっくりですが初期投資80万円。月額は1店舗1万円~って感じです。

■出来ることは何?

  • 7日後、45日後までの集客予測
  • 集客予測は時間帯別で可能
  • シフトの自動生成
  • 自動発注(もしくはサポート)

この辺りになります。

■集客はどのくらい当たるのか?

基本は90%以上のサービスが大半。私も自社直営でテストしました。

最も良かった店で96.4%。最も低かった店で94.2%。

かなりの高精度で正解でした。外した理由は「異常に伸びた日」です。

気候情報はAIが読み取っているので、前日が凄い雨で需要期に晴れみたいなのは十分に反映されてきます。

このような異常値ではなく、

  • 近くでイベントがあった
  • テレビやメディア露出があった

このような時に外す感じです。ただこれもデータを読み込ませるので、同じような機会には反映されてきます。

■需要予測が不要なケース

便利ではありますが不要なケースもあります。

  • 完全予約型の店
  • 人気店で基本満席や行列の店
  • 超暇で最小人員で対応する店

この辺りは入れる必要もないかなと。やはり需要予測を活かして何かに活かす。

これがあってこそだなというのは前提です。

■コストカット?売上アップ?

シフトの自動生成。これは人時売上の最適解から、

  • 必要な時に人員を適正に
  • 不要な時に人員を適正に

これを時間帯別で出すので、無理無駄をなくす感じです。

とはいえ。これで人件費を減らす!というのは結構厳しいかなという印象です。

それよりも「売上アップ」の方が効果を発揮してくれる印象です。

例えば、

予算:600万円
予測:500万円

この場合は100万円分の努力が必要。

これが今までは感覚予測だったのが、90%以上正解する予測の上で対策を打てるのが大きいなと。

月額1万円なので月間9-10時間程度の圧縮はもちろん可能だと思いますが、そこよりも売上アップですね!

あと何気に良いのが「時間帯別集客」がバチっと出てくるのでそれに合わせての仕込みの最適化ができるのは大きいです。

いつ・どのくらい仕込むのか。最も商品品質を高められるタイミングで、無理・無駄なく作れるのは良いかと。

■発注はどうなのか

これは結構重要なテーマではあるのですが──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年4月8日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ

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中国の自動車リコール対象台数が1億台を突破。最も多い「原因」は何か?

今や世界2位の大国となった中国ですが、自動車の普及とともに、リコール台数の規模も尋常ではありませんでした。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、中国でリコール制度が開始されてからの20年間で、リコール対象となった台数が1億台を超えたとして、その内訳を紹介。その内訳はどうなっているのでしょうか?

中国自動車のリコール、制度開始から20年間で累計1億台以上に

中国市場監督管理総局が2024年3月12日に発表した「2023年全国自動車及び消費品リコール状況の通知」によれば、2023年、中国での自動車リコール件数は214件、対象台数は672.8万台となり、それぞれ前年より4.9%、49.9%増加した。

2004年にリコール制度が導入されてから、2023年末まで、中国の自動車リコール件数は累計2842件、対象台数は1.03億台に達した。

NEVのリコールも

2023年、中国自動車の生産・販売台数は過去最高となり、新エネルギー車(NEV)がその成長をけん引した。

通知によると、2023年、中国NEVのリコール件数は72件、対象台数は160.3万台、通年のリコール全体の23.8%を占めた。NEVリコール台数は前年比32.3%増加した。

リコール内訳

遠隔アップグレード(OTA)のリコール実施が6件、対象車両は117.3万台、前年比32.2%増加。OTAによるリコール実施が重要なやり方になっている。

また、市場監督管理総局による欠陥調査結果でのリコールが27件、対象台数は399.6万台、前年比127.2%増で、全体の59.4%を占めた。

当局は生態環境部と、排ガス基準に違反する自動車のリコールを共同で推進、自動車メーカーに対して通年10件、181.1万台のリコールを求めた。

2023年末までに、排ガスによるリコールは累計31件、対象台数は327.2万台。

リコールの多様化

20年間のリコール台数及び回数データを整理すると、ここ10年で年間平均リコール件数は210件、年間平均リコール台数は853万台程度となっている。

政策面について、関連法規が徐々に整い、タイヤやシャーシ、チャイルドシート等も相次ぎリコール対象の範囲になり、リコールも単なる車体のみだけでなく、自動車全分野へと拡大し、より多くの重要部品までカバーされるようになったという。

リコール徹底施策

一方、製品における潜在的な安全性の問題を解消し、消費者の合法的権益を守るため、市場監督管理総局は自動車リコール便利サービス専用欄をリリースしている。

当専用欄は主に四つの機能があり、1.自動車リコール情報の検索、2.自動車欠陥手がかり報告、3.リコールに関する基本知識の普及、4.権威ある専門家のインタビュー概説。

今後も市場監督管理総局はリコール管理のメカニズムを改善させ、大衆の幸福感や安全感の強化を目指す。

出典https://baijiahao.baidu.com/s?id=1793602931001960667&wfr=spider&for=pc

 

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