規則よりマナー。騒音をアンケートで解決したマンションの奇跡

マンションの騒音問題は、住民各々がどこまでを騒音とすべきかで揉めることが多々あるため、管理組合が規約制定する場合がありますが、規約に頼らず住民の潜在的マナーで解決を目指すマンションも存在するようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、意見交換の重要な場として「住民アンケート」が活発に機能するマンションの実例を紹介しています。

規則よりマナーで「暮らしやすいマンション」に

こんにちは!廣田信子です。

すてきなマンションをご紹介したいと思います。東京都内、地下鉄の駅から徒歩5分、築約35年、約60戸のマンションです。表通りに面していないので、静かで、建物もとてもきれいに維持されています。理事は基本1年任期の輪番制(立候補可)で、ずっと同じ管理会社といい関係でやってきています。場所がいいので、市場価格も、分譲時より上がっているぐらいで、中古で購入した若い家族が入居しています。

集会室はなく、エントランスが3つあり、3系統のエレベーターが独立しているので、人のつながりが作りにくいマンションの構造です。で、総会以外は、あまりみんなが集まる機会がなく、コミュニティ活動も特にありません。表面的に点数化をするとコミュニティ形成ができていないと思いがちですがとてもいいコミュニティの文化をつくっていて、感心しました。

それがよく表れているのが、多かれ少なかれどのマンションにもある騒音問題にこのマンションがどう対処したか…です。このマンションでは、細かい規定をつくらず、マナー意識を共有することで運営してきたのですが、住み替えで子供が多くなったり、専有部分のリフォームが盛んになる時期なので、やはり、騒音に対する苦情はあり、「規則で縛るべき」との意見も出ます。それで、理事会で検討しましたが、理事会では、「規則では縛れないので、マナーに訴えるべきという従来通りの考え方でいくことを決めたのです。

苦情がある度、広く居住者の思いを拾わず、どんどん禁止規定を作り、自分たちで自分たちの住まいを暮らしにくくしているのでは…と、思う管理組合がある中で、「規則よりマナーの文化を貫いていることに、まず、びっくりし、感動しました。

それで、理事会は、皆さんに方針を理解してもらえるようにと、アンケートを実施しています。まず、1回目のアンケートでは、気になる音や時間帯、それに対する意見を聞きました。その結果は、大多数が「集合住宅なのでお互いに気を配っていこう」という常識的な回答でしたが、生活しているのだから音がするのは当たり前。音が気になるなら人のいない所に住めばいい…と、音に対する苦情よりは反対に音に過剰に反応し過ぎることに対する批判意見が出たのです。

通常、騒音に関するアンケートをすると、あれも、これもと苦情が寄せられ収拾がつかなくなるのでは…と二の足を踏みますが、それに、正面からソフトに取り組んだ理事会も、騒音苦情より過剰に反応し過ぎることに反対する意見が多く出たことも、私には、驚きでした。

で、理事会は、1回目のアンケート結果を見てどう思うかを聞く2回目のアンケートを実施しました。

【書評】ネトウヨとパヨクをまともな人が「論破」できない理由

ネット上ではすっかり一般名詞化していると言っても過言ではない「ネトウヨ」「パヨク」という言葉ですが、その定義を説明するとなるとなかなか難しいのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが紹介しているのは、そんな言葉で呼ばれる人々を定義づけし、特徴をわかりやすく解説する一冊。本文中の「ネトウヨ、パヨクにならないためのルール」はなるほど納得、です。

偏屈BOOK案内:物江潤『ネトウヨとパヨク』 

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ネトウヨとパヨク
物江潤 著/新潮社

ネトウヨはネット右翼、「パヨクはその反対の立場の人を批判的にとらえた表現である。いずれも馬鹿にした軽量級な言葉だが、そう呼ばれる人はたいてい自分を正義の味方であると考えているので、日常会話はともかく、特定のテーマで穏やかな対話は殆ど成立しない。彼らの〈善意〉に反論しようものなら、血相を変えて罵詈雑言を浴びせてくる。カタカナ呼称のない時代もそうだった。

著者はネトウヨやパヨクと呼ばれる人びとを「対話不能な人」と広く定義づけ、彼らの実態や問題点を説明する。彼らはネット空間だけでなく、日本中に広く分布している。マスメディアの情報を極端に疑って眺める一方ネット空間の情報は盲信するといった特徴を持った人々が多く出現し、一部はネトウヨと呼ばれる存在になっていったようだ。誰の発明か、両者とも絶妙な表現だ。

左翼をもじった「パヨク」は侮蔑度が高い。リベラルを自称しながら言うことは支離滅裂な人々のことはもちろん、国民民主党や立憲民主党といった政党全体を指す場合もある。一見すると正反対に思える両者の活動は、驚くほど似ているという。「保守・リベラル」と「ネトウヨ・パヨク」をどのように区別すべきか。簡単に言えば、対話可能かどうかで分類してしまえばいいのだ。

対話可能であれば「ネトウヨ・パヨク」ではない。対話可能かどうかは、議論のルールを守れるかどうかで判定できる。著者は議論の3つのルールを示す。

  1. 自らの主張は仮説に過ぎないと確信すること
  2. 人の発言権を奪わないこと
  3. どれほど奇妙奇天烈に思える主張でも、理由付け(論拠)や事実でその良し悪しを判定すること

この大原則が、わたしたちがネトウヨ、パヨクにならないためのルールだ。議論のルールを守れない人の呼称は何でもいい

現実世界では無力に近い対話不能な人たちが、ネット上では手がつけられない存在になっている。極端に乏しい理論しか持たない、断言のような主張がネット上で幾度となく反復されることで、人々の間にその主張が感染していく。説得力のない言葉だから説得できる、という奇っ怪な現象が起きている。論理がないため理論破綻しようがない主張=信仰のようなものだから攻め手がない

論理らしきものが備わったケースもあるが、事実と主張を強引に接続してしまう「無限接続の法則」が発動しているため、対話は成立しない。たとえば、

1.私たちの動画が削除された(事実)→2.愛国動画が削除されたのはおかしいので(理由付け)→3.YouTubeは反日である(主張)

といったものである。彼らは正義の心を胸に、無尽蔵のエネルギーで対話相手に反論をしかけてくる。ときにはありったけの憎しみを込めて。冷静に対応しようとすればするほど徒労感が蓄積される。結局、対話を試みた側が馬鹿らしくなって撤退するか、罵詈雑言の投入か、どちらかの道を辿る。憂慮すべきは、ネトウヨ、パヨクが強い影響力を持つネット空間に、中高生たちが触れる機会が増大していることだ。

この本では便宜上ネトウヨ、パヨクという表現を使うが、これは対話のできない人たちを指しているのであって思想信条に対するレッテル貼りではない

「ステレオタイプなネトウヨ、パヨク」
「眩暈がするような主張を繰り返すネットの人々」
「結論しかない主張は最強である」
「無尽蔵のエネルギーが対話相手を疲弊させる」
「それでも対話をする心構えを持たなくてはならない」

という章立て。君子(じゃないけど)危うきに近寄らず、と決意した。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

ユニクロ×JWアンダーソンはこれを買え。プロが推すマストバイ3選

TVや雑誌、単行本と各界から引っ張りだこの人気ファッションアドバイザーで、メルマガ『【最も早くおしゃれになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断』の著者として知られるMBさんが、メルマガ最新号でJWアンダーソンとユニクロのコラボ商品全型をレポートされています。その中から、評価90点以上の高スコア厳選アイテムを、着こなし例とともにご紹介します。

評価90点  3Wayミリタリーパーカ ¥12,900

https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/422092-69

取り外し可能なライナーがついたパーカー。これがなかなかの出来。シンプルなデザインですがライナーには赤ベースのチェックを使っておりチラリと見える。これが良い感じのアクセントになるのです。赤チェックなどはインパクトが強いので、チラリと見えるだけでも十分脱地味効果があります。フード部分もボリュームがあり襟はしっかり立ち上がる。そのため小顔効果が高くスタイルも綺麗に見えます。

※参考動画「この動画一つで初心者はまずOK!体型を綺麗に見せる方法!

またこのアイテム、ライナーとアウターそれぞれ単体で使えるほどちゃんと作ってあります。

※参考画像「MB着用」

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※参考画像「MB着用:ライナーだけの着用画像」

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これがライナーだけで着た状態、なかなか良いでしょう?
アウターと異なりカーディガンのような柔らかい素材になっているので秋口のライトアウターとしては優秀です。アウターと同じように無地でシンプルなカラーリングですが裏地の赤チェックがチラリと見えるので一枚で着用しても地味にならない

アウター単体は少し地味な印象なので着こなしに気をつけないといけませんが、腕サイドにJWマークがワンポイントであったり、首元のドローコードは色をカラーマッチさせず切り替えていたり、ほんのちょっとだけデザインを入れる工夫をしている。そのため無難&地味な印象には比較的なりにくい

何よりコレ素材感が良いですね。
12,900円で取り外しできるライナーつきですから、どう頑張っても安素材になるだろうなと思いきや…コットンポリ素材でしっかりとハリのある風合いになっています。高級感がありテカテカの安っぽい印象もない。

防寒性も高く冬まで使えるし、ライナーを外せば春でもイケる。これ今回のマストバイアイテムでしょう。ユニクロUはロングコートを中心に比較的ドレスなアイテムが多かったですが、こちらはミリタリーやアウトドアライクな印象のショート丈。全くテイストが違うので着こなしの幅を広げるために持っておくのは良いかも。サイズはLサイズ購入。

評価90点 防風ボアフリースジャケット(長袖) ¥5,990

https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/421643-69

※参考画像「MB着用」

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これも事前に動画などでレビューした通りですが、蛍光カラーが程よく入ったデザインセンスが素晴らしい。こんな風にシンプルにスキニーなどで合わせても地味にならないのが嬉しい。

後述のコーナーでも触れていますがボアの風合いにも色々あります。こちらはどうかと言われると、実はかなり良い!安いボアは柔らかくて頼りない風合いのものも多いですが、こちらは防風素材のためしっかりとした固めの生地になっており高級感あり。エンジニアドガーメンツとのコラボ品よりもこちらの方が数段風合いの良い素材になっています。その分高いけど。

そんなわけで安っぽいボアを想像している人はご安心を。カラーリング含めてしっかりオススメできるアイテムです。ボリューム感があるので細身のパンツとの組み合わせがまずは簡単でしょう。Lサイズ購入。

評価90点 スウェットシャツ(長袖) ¥2,990

https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/421640-05

これなかなか良い感じ。ポケット部分を別布で切り替えているんですが、ここの布地をツヤ感のあるコットンツイル素材にしてあります。これが大正解。当然切り替えている分、目立つわけでポケットパーツの素材はとても重要。ここの素材を気を抜かずに上質なものをチョイスすることで全体のカジュアルなスウェットの風合いを高見えさせている。

※参考画像「MB着用」

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それと肘当ても同じ素材を使っておりやはり高級感ある。
意外と一枚でもサマになるのでおすすめです。切り替えがあって地味にならないけど、安っぽくもならない。値段は2990円…ニットと同じ値段と考えると少し高い気もするけれど、納得。少し大きめのサイズ感でスラックスなどに合わせるとバランスを取りやすいですよ。Lサイズ購入。(メルマガより一部抜粋)

最高得点95点をつけた商品を含む、JWアンダーソンとユニクロ全商品の着こなし例を知りたい方は、10/20に配信されたメルマガをぜひお読みください。10月中にメルマガをご登録いただければ、10/20号を含む1ヶ月分のメルマガを「初月無料」でお読みになることが可能です。この機会にぜひご登録ください。

image by:  『【最も早くおしゃれになる方法】現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断』

日本マクドナルド社員が7億円着服「FX投資に使った」に驚きの声

会社の資金を着服したとして、警視庁新宿署が25日、日本マクドナルド財務税務IR部統括マネージャーの西町崇容疑者(38)を業務上横領容疑で再逮捕したと発表と、読売新聞共同通信朝日新聞などが報じた。同署は西町容疑者が今年1月以降、会社の資金計約7億円を着服したとみて捜査しているという。

朝日新聞によると、同社の口座では1月以降、数十回にわたり約7億円の不正な引き出しが確認され、西町容疑者が関与をほのめかしているといい、警視庁が詳しく調べているとしている。また、共同通信によると、西町容疑者は昨年7月に入社、財務部門の統括マネジャーとして、小切手の作成や取引先への送金を担当していたという。逮捕容疑は10月4日、同社の口座から小切手を振り出して換金し、現金3千万円を自分の口座に入れて横領した疑いが持たれている。お金は「FX投資」や「借金返済」に使ったと話しているという。

この、日本マクドナルド社員の逮捕について、ネット上では「バランスシートぐちゃぐちゃだろ」「早く見抜けなかったのか」「管理・監査機能が弱すぎる」など、さまざまな意見が多数寄せられている。

Twitter上の反応







※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 読売新聞共同通信朝日新聞

image by: MAG2 NEWS

韓国の思う壺。ユニクロ柳井会長「日本人劣化」発言という踏み絵

大規模な日本製品不買運動が続くなど反日感情が収まりを見せない韓国で、新たに槍玉に上がったのはユニクロのCMでした。フリース発売25周年を記念する新CMに対して「慰安婦を冒涜したもの」との抗議が殺到し、放送中止に追い込まれる事態となったのですが、これをユニクロ柳井会長の雑誌インタビューでの反日擁護発言に対する「韓国サイドの踏み絵」とするのは、台湾出身の評論家・黄文雄さん。黄さんはメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、なぜ「踏み絵」なのかを解説するとともに、中韓と本気の外交をする際に肝に銘じるべきことを記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年10月23日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【韓国】柳井会長の「日本人劣化」発言で、ユニクロは韓国に踏み絵を踏まされた?

ユニクロの広告に…韓国中小ベンチャー企業長官「非常に腹立たしい」

韓国で不買運動にあっているユニクロですが、今度はそのCMが大反発を受けています。その広告とは、フリース発売25周年を記念するものですが、98歳の白人女性が、13歳の黒人女性から「私の年齢のときには、どのような服を着ていたの?」と問われ、「80年も昔のことは覚えていないわ」と答えるもの。

ユニクロCM「慰安婦を冒涜している」と批判殺到し中止に 韓国語の字幕で意訳され物議

実際には「そんな昔のことは覚えていないわ」というセリフだそうですが、韓国語の字幕で「80年も昔のことは覚えていないわ」と意訳されたことで、韓国国内で「日帝時代の慰安婦を冒涜するのか」と物議を醸し、ユニクロ不買運動に拍車がかかっているわけです。

ユニクロ側は「慰安婦冒涜というのは全く事実ではない」「いかなる政治的、宗教的な事案、信念、団体とも関係はない」と説明していますが、その一方で、「多くの方が不愉快に感じた点を受け入れる」として、広告を中止してしまいました

誰がどう考えても慰安婦を冒涜する意図などないのは明らかで、旭日旗同様、いつもの韓国人の曲解による「脊髄反射」としか考えられませんが、しかし、そう見られてしまった、あるいは韓国側の踏み絵を踏まされてしまったのには理由があります

数日前、ユニクロ会長の日本は最悪韓国が反日なのはわかる」という日本の雑誌インタビュー記事が、韓国で紹介されたからです。

ユニクロ会長「日本は最悪、韓国が反日なのは分かる」…安倍政権に苦言

これを報じた中央日報の記事を一部抜粋しましょう。

16日、日経ビジネスによると、柳井氏は今月9日付に掲載されたインタビューで、日本が韓国を敵対視しているのは異常で、日本が韓国に反感を持つようになったのは日本人が劣化した証拠だという趣旨で主張した。

柳井氏は「韓国にみんな(=日本)がけんか腰なのも異常。日本人は本来、冷静だったのが全部ヒステリー現象に変わっている」と話した。また「ああいう国民性だから、韓国の人が反日なのは分かる」としつつ「今、日本は最悪」と評価した。

柳井会長は「本屋では『日本が最高だ』という本ばかりで、いつも気分が悪くなる」としながら「どこが今、最高なのか」と反問した。

私は出典である日経ビジネスは読んでいませんが、中央日報が報じたことが正しいならば、柳井氏の発言は、日本で韓国への反発が強まっているのは日本人が劣化したからで、韓国人が反日になるのも当然だという主張であり、韓国の反日を擁護するものだということになります。

また、中央日報は、韓国での日本製品不買運動に触れながら、「これが韓国市場を意識して出てきた発言だったかどうかはしっかりと読み込む必要はある」としています。

つまり、韓国での不買運動で大きなダメージを受けたユニクロの会長が、韓国におもねるためにわざと韓国にとって耳障りのいい発言をしたのではないか、と韓国側も疑っているわけです。

おそらく韓国でも、この柳井氏の発言が真意なのかどうか疑う向きが大きかったのでしょう。だから、わざわざおかしなイチャモンをつけて、どこまで自分たちの言いなりになるか踏み絵を踏ませたのではないかと思っています。

文春砲に狙われた菅原メロン経産相「ヤジ将軍」の恥ずかしい過去

地元有権者に対して贈答品や香典などを配った疑いが週刊誌で報じられるなど、第4次安倍再改造内閣で初入閣を果たした菅原一秀経産相が窮地に立たされています。それが事実であるならば公職選挙法違反の罪は免れないところですが、そもそも菅原氏とは一体どのような政治家なのでしょうか。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、「ヤジ将軍」と呼ばれた菅原氏のこれまでの国会での行状を記すとともに、彼のようなタイプの政治家が経産相として相応しいのかとの疑問を呈しています。

ヤジ将軍、経産相になったのが運の尽き

議員バッジつけてふんぞりかえっていても、その中身たるや、知れたもの。耳障りなヤジの飛ばし屋や気色悪いゴマスリ屋のたぐいだけは国会にウヨウヨしている。

たまに質問をすれば、時間のほとんどを野党批判と政権へのヨイショで空費する。その半面、他人の質問には威勢のいい野次を連発するのも、たいがい、そんな連中だ。

自民党政調の議論を経て内閣が出してくる法案は、国会で審議するものではなく、国会を通すものだと心得違いしている自民党議員のなんと多いことか。

その代表格がかの菅原一秀氏。このほど経産大臣という要職についたものの、はやくも「メロン大臣」とかなんとか言われ一部週刊誌で疑惑のスター扱いされている。

彼がメロンのようなのではない。メロンなどの贈答品を選挙区の有権者に送っていたという、公職選挙法違反寄付行為の禁止の疑いのある大臣という意味である。

この疑惑を最初にすっぱ抜いたのは、「週刊文春」。贈答品を送った先の有権者の名前、住所などを記したリストや、メロンの販売業者からFAXで送られた明細書などを入手したうえ、「代議士の指示でリストを作成した」と言う元秘書の証言をとっているから、記事の信ぴょう性はかなり高い

新大臣のスキャンダルは野党にとって絶好の攻撃材料だ。11月11日の衆院予算委員会で本多平直議員はどこからもらったのか、このリストを手に菅原大臣を攻め立てた。

本多議員によると、贈答品リストのなかには50人の自民党有力政治家の名もあった。「安倍晋三先生にはローヤルゼリー大、塩崎先生には小」などと、菅原氏の軽重判断によるとみられる注意書きも細心に書き込まれていた。公職選挙法とは無関係だが、本多氏はそこから突いていく。菅原氏の政治手法の中心に鎮座する「情実」を見てとったからであろうか。

本多議員 「選挙区外の先輩や同僚にお歳暮、中元のようなものを配ることはないですか」

 

菅原大臣 「選挙区内はございません」

 

本多議員 「長い議員生活のなかで、本当にないですか」

 

菅原大臣 「選挙区外ならございます」

自民党暮らしも長くなると、誰もが“ごはん論法の常習者になるのであろうか。中立であるべき棚橋泰文委員長までもが、菅原大臣が答弁を終えて着席するまで次の質問を認めなかったり、本多議員がA4用紙のリストを一瞬見せるようなしぐさをしただけで「理事会で提示を認めていない資料だ」とクレームをつけるなどして、質問時間削りの助太刀をする始末である。さて、そのリストの件。

 

本多議員 「大臣にもお渡ししたリストには239人の名前がのっている。政治家は50人、このなかには安倍総理も菅官房長官もいる。大臣の選挙区である練馬区の市民の方110人のリストもある。たとえば2006年でいうと練馬区の方にメロン24、カニ38、2006年の冬はミカン23、タラコ・スジコ66、2007年夏はメロン79を贈っている。このリストはおたくの事務所でつくったものではないのですか」

 

菅原大臣 「昨日、リストを本多事務所からいただきました。現在、確認をさせているところです」

 

本多議員 「安倍晋三先生にはローヤルゼリー大、塩崎先生には小、こんな判断、秘書にできるんですか…問題は有権者への贈答品だ。こんなリスト作る人、菅原さんしかいない」

これがでっち上げのリストなら、「確認させる」などと言わずに即座に否定するはずである。自分がやったことだから時間稼ぎをしてごまかすのだ。

「安倍晋三先生にはローヤルゼリー大、塩崎先生には小」という露骨な贈答ランク付けは、情実の世界にどっぷりつかった菅原氏ゆえにできること。政治家に贈ったことを認めたのだから、同じリストに記載されている選挙区の有権者に贈ったことも認めなければならない

週刊文春や本多議員が入手したリストは10年以上前のものだが、俗世間的に考えて、毎年送っていたギフトを取りやめるには、それなりのきっかけと決断が必要だ。文春のすっぱ抜きがなかったら、この冬の歳暮も同じようなことを繰り返すところだったのではないだろうか。

父ブッシュ以来30年の回り道。「ポスト冷戦時代」が始まらない訳

トランプ大統領が進める「自国第一主義」により、国際社会は嵐の中でコンパスを失った船のように、迷走しているように見えます。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』の著者でジャーナリストの高野孟さんは、このようになってしまった原因の一つに、「東側」が消滅しているにもかかわらず、「西側」という概念に縛られた捉え方があるとし、歴代の指導者やメディア、世界で注目される哲学者までもその落とし穴にハマっていると指摘します。

米国が「西側」を抜けてしまった?――それで世界はどうしたらいいか分からなくなっている

マルクス・ガブリエルは、ボン大学教授という正式の肩書きよりも「哲学界のロックスター」という綽名の方が似合うドイツの若き哲学者で、彼の著書『なぜ世界は存在しないのかは各国語に訳されて哲学書としては異例の世界的ベストセラーとなった。そのガブリエルが10月6日付「読売新聞」でほぼ1ページを割いたインタビューに応じていて、そこで「米国が『西側』から抜けてしまった」と言っているのが面白い。

「ここで言う『西側』は、性や人種や国などの違いを超えて、人は皆、同じ基本的人権を持つとする、普遍的価値体系を共有する空間です。日本やオーストラリアも一員です」(10月6日付 読売新聞)

普遍的価値体系を最初に国造りの基礎に掲げたのが18世紀後半のフランス革命で、それを哲学として体系づけたのがカントからヘーゲルに至るドイツ観念論。ナチスを葬った後、1949年の西独基本法が第1条で「人間の尊厳は侵すことができない」と謳ったのは、まさにそのドイツ本来の普遍的価値体系への復帰宣言にほかならなかった。

とはいえ、その価値体系を体現し戦後の世界秩序を主導し作り上げたのはドイツではなく米国で、そこではナチスの再来としての共産主義が普遍的価値体系を真っ向から否定するものとして敵視され、旧ソ連を盟主とする「東側」と米国を盟主とする「西側」が世界を二分した。

で、「冷戦が終わった」とはどういうことかと言うと、最も月並みな捉え方は、「西側が勝って東側が負け、東側が西側の“普遍的価値体系”に屈服してくる羽目になった」というもので、当時のブッシュ父大統領はまさにそのような認識を抱き、無敵の「唯一超大国」の時代が来たと嘯いた。

私はそれを批判し、冷戦の終わりには勝ちも負けもなく、武力で優位を占めたものが相手を屈服させられるという力任せの国際関係原理それ自体が成り立たなくなるのであって、その意味では旧ソ連だけではなく米国もまた敗者であることを自覚しなければならないと論じた。

ところが米国は、「西側」がまだ存在しているどころか、それが今や全世界を覆うようになり、その盟主が自分だという幻覚に長く浸ってきた。トランプはその「西側」から抜けた。ガブリエルは言う。

「『米国第一』を掲げるトランプ米大統領は普遍的価値体系を攻撃し国家を超える国際的な枠組みを嫌い、『西側』を否定します。先の国連総会の演説でも『未来はグローバル派ではなく、愛国者のものだ』と強調しました。……米国抜きの『西側』は勢力としては傍流になり、中国やロシアを代表とする『非自由主義』陣営が本流になりかねない」(10月6日付 読売新聞)

 では、トランプの米国は「西側」を抜けるべきでなく、引き続き普遍的価値体系の盟主として振る舞うべきだというのだろうか。ここは彼の議論は未成熟だと思う。

香港弾圧をスルーする、経済的繁栄に飼いならされた中国人民

日本のマスコミではあまり報じられない海外のメディアのニュースを、本当はどう報じられているのか解説する無料メルマガ『山久瀬洋二 えいごism』。今回は上海に滞在された山久瀬さんが、香港デモについて中国国内の人々がどのように受け止めているかを、現地の様子とともに解説されています。

経済的繁栄に飼いならされた中国人民の目に映る香港デモとは

【ニュース解説】

上海に滞在していると、中国が見えてきます。巨大な龍に成長した中国の中でも最も経済的な伸長が著しい上海では、今でも古い街並が壊されて高層ビル街へと変わっています。

30年前にこの街を訪れたときは、中心街となる南京路から少し路地に入れば、そこには19世紀の住宅が広がり、庶民の生活が息づいていました。しかし、今ではそんな風情を楽しめる場所も限られてきています。

南京路から地下鉄でほんの数駅行ったところにある老西門は、そんな古い町並みが息づく地域といえましょう。昔ながらのマロニエの並木路の両側には様々な小売店が続き、その脇からは住宅街へと路地が伸びています。昔ながらの市場は今でも買い物客で賑わい、活気にあふれています。

しかし、一歩大通りを隔てた地域は、すでにそんな町を取り壊し、巨大なアパート群が建設されようとしています。

道路を隔てて二つの世界が存在するのです。一つは、住人のコミュニティ意識の強い伝統的な中国の社会。そして、もう一つは隣に住む人が誰かもわからない大都会ならではの社会です。

前者は前時代のものとしてどんどん縮小し、後者は所構わず拡大しています。すでに語り尽くされているかのような中国社会の激しい変貌が今なお続いていることが上海に来れば否応無く実感させられるのです。

そんな変化の中にあって、中国政府は治安の維持にも賢明です。地下鉄の駅でも空港さながらの荷物検査があり、通行人は検査の際に映像にも記録されています。街にはあちこちに警察官がいて、人々の動きを監視しています。

しかも、新しく開発されたビルが、常に商業施設で埋まっているかといえば、決してそうではありません。空きビルと化したところも多く、バブル経済に踊る中国の危うい一面も見えてきたりします。

とはいえ、そんな矛盾が見え隠れはするものの、この街に住む人々が豊かさを謳歌していることは否めません。確かに彼らの暮らしは過去に比べると大きく向上しているのです。

そんな上海の人に今香港でおきているデモや暴動のことを尋ねれば、ほとんどの人が理解できないと首をかしげるのも事実です。「デモを起こしている人たちは国を裏切ったとんでもない人だよ」というのがほとんどの人の見方です。以前は報道されることも稀だった香港での事情も、上海の人の目には不可解を通り越した犯罪行為にうつっているようです。

それは、こと香港だけではありません。台湾での反中国活動に対しても、人々は同じように反応しています。確かに、この20年で中国経済は大きく成長しました。ですから、豊かな暮らしを維持するためには、今の政府を批判せず、その功績を称えていたいというのが人々の本音でしょう。国が豊かで生活の質が向上し続けている限り、あえて政治の問題には触れる必要がないと、中国の人は思っているのかもしれません。

さらに、上海の街角に立てば、豊かになった中国を積極的に誇りに思い、そんな中国の一部であるはずの香港や台湾の人々が、どうして中国を批判しているのか理解できないと本気で思っている人が大半のようにみえてきます。

それだけ、中国は官民共に自信をつけてきたのでしょう。昔天安門事件などで中国国内を大きく揺らした民主化への意識は、今では完全に過去のものとなってしまったのです。

では、そんな中国で、どこまで政府は人々の自由を認めるのでしょうか。最近原宿や秋葉原から来たのかと思うようなコスプレを楽しむ若者を上海でもみかけることがあります。ネットなどで拡大する新しいライフスタイルが都会生活の中に着実に浸透してきているのです。
そして、そんな若者を交差点でみかけたとき、年配者や地方から来た観光客が驚きの目で振り返ったりもしています。若者のこうした変化を中国政府がどこまで受け入れ、彼らが政治に口をださない限り寛容でいられるのかはまだわかりません。

そして、香港での騒動が中国社会に岩から滲み出る水のようにじわじわと影響を与えることがあるのかどうかも未知数です。言論の自由が日々規制され、海外からの情報も制限されている中で、それでも中国の都市部ではコスプレが流行り、ホテルのテレビでは海外の情報もそれなりに取ることができるのです。それでも大多数の中国人は、そんな情報をあえて無視しながら、逆に成長著しい中国経済を誇りに思うというジレンマの中で生活しているのです。

先週から今週にかけては、チリやレバノン、さらにはスペインのカタルーニャでの暴動やデモ、加えてブレグジットの可否に揺れるイギリスなどのニュースの中で香港情勢はそれほど報道されることはありませんでした。日本でも、台風や皇位継承のニュースなどの影響で、香港での緊張への関心が希薄になりつつあるようです。

そんな状況の中で上海に来てみれば、日本以上に香港も含む海外の情報から隔絶されてしまいます。上海の繁華街を歩く人々は、中国政府が自らの生活を守るために「違法行為」に監視の目を光らせられ、街のあちこちで個人情報を管理していることは仕方のないことだと信じているのです。そして豊かであれば、国家は維持できると国の舵をとる指導者や政府の末端で働く警察官も実感しているのでしょう。

こうした中国国内の環境がさらに整い、上海にみられるバブル経済の危うさを強引にでも封じこめたとき、中国は香港や台湾に対して本格的に腕力を誇示してくるのかもしれません。上海の街のネオンの洪水の中に立っていると、その秒読みが始まっているのではないかという恐怖が、逆に香港などでのデモの背景にもあるのではと気づかされるのです。

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獣医師が注意喚起。ひも状の物の誤飲は猫の命にかかわる危険性

ペットを飼っていると遭遇する、さまざまなトラブルの対応策や予防法を獣医師の佐藤先生がわかりやすく教えてくれるメルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』。今回は、猫の誤飲・誤食について。事故が起こりやすい場所や誤飲しやすい物、誤飲による危険性を紹介し、注意を呼びかけます。

猫の誤飲・誤食について

体の小さい猫にとって「誤飲・誤食」は例え、少量であっても命の危機にかかわることが大きく考えられます。今回は、猫の異物誤飲について説明して行きたいと思います。

1)猫がしてしまう誤飲・誤食の種類とは?

まず「異物誤飲」が起こった場所を調べてみました。
 1位 床
 2位 キッチン
 3位 テーブルの上
上記のような結果となりました。ジャンプした時に届く範囲で起こっているのではないかと思います。

続いて「誤飲」してしまうものも調べてみました。
 1位 ひも・電気コード・糸・リボン
 2位 輪ゴムやヘアゴムなどのゴム製品
 3位 猫用のおもちゃ
というのが病院でも多く見受けられますね。

ではもし、これらを飲み込んでしまった時に飼い主さんは家庭で病院に行くまでにできることはないのでしょうか?

2)誤飲・誤食したらどうなるの?

猫は毛糸など、細長いひも状のものが好きです。しかし、それらを飲み込んでしまうと、腸管が締めつけられて腸が破ける危険があります。また、無理に取り出そうとすると口の中や食道、胃腸を傷つけたり、喉に詰まらせたりする恐れがあるので絶対にやめてください

誤飲しても、元気で動き回っているから問題ないという飼い主さんもいますが、放っておくと腸に詰まり、命にかかわる危険性がありますので、「異物誤飲」が疑われる場合は、すぐに動物病院で検査して下さい。

■まとめ

「異物誤飲」にならないようにまず、遊び終わったおもちゃは引き出しにしまいましょう。愛猫の手の届かない場所に置くことが大切です。

そして、キッチンなど、猫にとって魅力的かつ危険な物が多い場所には柵などを取りつけて入れないようにしよう。

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責任逃れ、事なかれ主義の「◯◯市の△万人に避難指示」に物申す

甚大な被害をもたらした台風19号。経験したことのない大雨により河川の氾濫が多く起こりましたが、住民避難において過去の経験は生かしきれていたのでしょうか。メルマガ『NEWSを疑え!』を主宰する軍事アナリストで危機管理の専門家でもある小川和久さんは、昨年の西日本豪雨でも起こった自治体全域への避難指示が繰り返されたことを問題視しています。命を守るために本当に必要な避難計画は、机上ではできないと、津波の避難計画の問題も取り上げ、検証と修正を求めています。

机上で住民避難計画を描くな!

台風19号の爪痕からは、私たちは命を守るための無数の教訓を突きつけられています。今回は、そのうちの住民避難について考えてみたいと思います。

その第1は、闇雲に避難を呼びかけるのは、地域の実情を把握していない証拠だということです。

テレビの画面には、「◯◯市の△万人に避難指示」という情報が次々と現れますが、これは一定の地域どころか市町村をそのまま避難させようというもので、なにかあったときの責任逃れ、事なかれ主義の現れと言わざるを得ません。

ある防災先進県の責任者が言っていましたが、日頃からハザードマップを検証し、その完成度を高め、それに基づく避難訓練を積み重ねていれば、本当に危険にさらされる地域の住民だけを迅速に、しかも安全な避難所に移動させられるはずだというのです。

その通りだと思います。△万人、うん十万人に避難指示を出しても、どこに収容するというのでしょうか。どのような手段で避難するのでしょうか。まず、道路は渋滞して使えないでしょうし、万人単位を収容できるだけの避難所は確保できていないはずです。今回も、道路状況を見て避難を諦めたり、満員で避難所に入ることができなかったりというケースが見られました。

道路の渋滞については、昨年7月の岡山県の水害(西日本豪雨)で、避難先のイオンモールに向かう車が大渋滞し、間一髪で氾濫しなかったからよかったものの、幹線道路の横を流れている高梁川が危険水位を超えていたのです。それに学ばないまま、今年も大災害に遭うことになったのです。

津波の避難計画も、いい加減なものが圧倒的に多いのです。